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【人】 小説家 月代今も? ふむ、それはあまりに……僕にとって都合が良いね。 [今回のコラムはどう盛るかよりも、どう特定を避けるかの方が気を付けるべきだ。 本ではなくコラムの仕事は、月代にとってあまり嬉しく無い物だった。 スペースを埋める為だけの文章。(少なくとも彼はそう思っている。) その短いお話さえ、最近は書き上げる事に苦心するようになっていた。 単語が浮かばない。 文章がループする。 頭にモヤがかかったように、それまで息をするように行えていた創作が進まなくなった。 幾つも取っていた案件も、今は長く懇意にしてもらっている一社のみになっている。 他は納期の遅れが常態化してから、ほぼ飛ぶような形で契約を解消した。 貯金とほんの少しの印税、少ない原稿料で、最低限生きているような生活だ。] (0) 2024/03/14(Thu) 2:05:01 |
【人】 小説家 月代[幾度も自問した。 何故、いきなり馬鹿になってしまったのだろうと。 才能があると思っていた。 ただ思いついたままに文字を羅列しただけで新人賞を取れたのだから、専業として真面目にやればもっと良いものが書けるだろう。 二作目はそこそこの評判だった。 三作目はまずまず、四作目は酷評。 自分の本を読み返すと、なんとも酷い出来に思えた。 まだ勉強が足りなかったのだろう。 もっと機知に富んだ捻りを入れよう、表現も感情を揺さぶるような、流行りを取り入れつつもテンプレートを上手くなぞって共感を得られるように…。 五作目は発行されなかった。 シンプルにつまらない、とは編集者の感想。 よく分からないけど良いんじゃ無い?困り顔で言ったのは確か高校の時の同級生。] (1) 2024/03/14(Thu) 2:05:55 |
【人】 小説家 月代[それでもしばらく頑張っていたが、どうにも納得出来る物が上がらない。 逃げる形で、紹介してもらったコラムの仕事をする様になった。 同じ文章を生み出す仕事だ、数をこなし鍛えれば作家としてもレベルアップすることだろう。 デビュー作のおかげでオカルト系の雑誌でよく使ってもらえたし、その他でも売り込みそこそこの収入は得られるようになった。 数年経った、そろそろ小説を書こう。 しかし染みついたコラムの書き方しか出来なかった。 過去作を読み返してみると、本当に自分が書いたのか疑う出来である。 そう、過去作は上手かった。 今、この単語を使いこなせるのか? 今、この展開が思いつくのか? 今、この様に登場人物を表現できるだろうか? ぽろりと涙が溢れた。] (2) 2024/03/14(Thu) 2:06:52 |
【人】 小説家 月代[何故? その時の感情は、悲しみよりも驚愕であった。 そうだろう、文章が思う様に書けないだけで泣くなんて事がある筈もない。 多少ネットの評判が悪くて、だからなんだ。 その様な事で泣かないだろう、僕は。 今まで泣くなんて事は碌に無かった。 両親が事故で他界した時泣きはしたが、それが最後だ。 泣くな泣くな泣くな泣くな! 悲しくない。 楽しい事を考えよう、例えば………。 何も思い浮かばない、何が好きだった? ええと… コーヒー、空色、…あれ? それの何が良かったんだっけ。 僕はそんなんじゃ無かった!] (3) 2024/03/14(Thu) 2:35:36 |
【人】 小説家 月代[些細な感情の変化で涙が溢れる事が増えた。 それは外にいる時や人と話して居る時にも突然起こり、なかなか止まらない発作の為、その度トイレに駆け込んで酷い便秘を偽る羽目になった。 人と会う事を避ける様になった。 突然泣き出す様を見られたい人間は居ないだろう。 月代は職業上それが可能だった。 食事が喉を通らなくなった。 涙が止まらず眠れない。 慢性的な栄養失調と寝不足で、仕事の延滞が起こる様になってしまった。 罪悪感。 味覚がおかしくなった。 頭痛が酷い。 文章が浮かばない。 出版社からどうにかしろと留守電が数件。 どうしよう。] (4) 2024/03/14(Thu) 2:36:07 |
【人】 小説家 月代[たった一件に絞ったコラムの仕事を、気分の良い時にどうにかこうにかやっつける。 安定しない職業だから、老後のためにと貯めていた貯金が減っていく。 何故? 何故いきなりこんな事になったのだろう。 医者に言わせれば鬱病らしい。 そうじゃ無かった、僕はもっと…。] (5) 2024/03/14(Thu) 2:37:05 |
【人】 小説家 月代[背中を押されてハッと顔を上げる。 そうだ鍾乳洞に来ていた。] 真実が映る… [癒月の言葉を鸚鵡返しに呟いて、水面を見下ろした。 そこにはただ、ぼんやりした顔の月代が映るのみだ。] ねえ、ゆづ君。 ……ゆづ君? [見渡す洞窟のどこにも、彼の姿は無かった。] (6) 2024/03/14(Thu) 3:07:34 |
【独】 小説家 月代/*もう一応居なくなったていで出しちゃうよ? 大丈夫? しれっと出てきたらすごい気まずいけど行けるか〜〜〜??? やれんのかお前ら〜? (-1) 2024/03/14(Thu) 3:18:49 |
【独】 小説家 月代/*実は貧困妄想が発症してるだけで両親の遺産がそこそこ合ったりする。 ので、ここから喫茶店開業して普通に生活するルートあります。 (-3) 2024/03/14(Thu) 3:22:39 |
【人】 小説家 月代はぁ…………。 あ“ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーークソ!! [月代はしゃがみ込んで頭を抱えた。 水面が微かに揺れる。] なるほど、幻覚。 なるほどなるほどなるほど。 とうとうね、そう来たか。 終わりだね。 分かっていたけど。 分かってたんだ。 [ポタポタ涙が溢れる。 拭ったりしない。 目が腫れて痛むだけだと知って居るから。 瞼の熱と、濡れた鼻先の冷たさが夢ではないと言って居る。 ならやっぱり幻覚かな。] はぁ、もう、幻覚で…。 こんなところまで…。 本当に僕はしょうがないな。 [水面が見える。 やはり月代の顔が映るだけ。] 空っぽってことかなぁ。** (7) 2024/03/14(Thu) 3:28:06 |
【人】 小説家 月代敬意って何だよ、幻覚のクセに。 勘弁してくれ。 [目の周りが熱い。 声が抑えきれずにちょっと裏返る。 もう取り繕う必要は無いのに。] 居なかっただろう。 今。 居なかった方が幻覚? はぁ、あ〜〜。 分からないな、どうしようね。 [問いかけでは無い。 全て独り言だ。 何故ならここには誰も居ないから。 猫は返事をするとおしゃべり癖が付くって言うけど、幻覚はどうだろう。 なんて、全然関係ないことを考えてみる。 膝をとんとん叩いてみたり。 何とか自分の気を逸らさなければ、この涙はずっと止まらないから。]* (10) 2024/03/14(Thu) 12:14:53 |
【独】 小説家 月代/*あ〜 表でフォローした方が良かったか。 2回も言及されたなら多少ナレーション付けた方がいいか、メモで言ってもいいけど。 意見を聞きたい所ばかり〜って言い方なら他にも合ったかな。 でもまさかキャラ使って抗議があるとは思わなかったな。 (-10) 2024/03/14(Thu) 17:40:17 |
【独】 小説家 月代/* >>0:17〜20 (敷島)全て >>1:11 前半はこちらに対する返事なので問題無いと思う、後半にリアクションが欲しかった可能性がある >>1:12 前半 >>1:15、>>1:16 時間軸的にこちらから見ると回想にあたるので問題なさそうだけど、もしかしたらここも この辺かと思ったけど、道中って言及があったな。 問答があったのは>>1:27だけど、ここは一応答えてる、直前の返事がない指摘を受けて「きょーみあった?」「とても興味深い」と表現を揃えて分かりやすくしてるつもりなので大丈夫だと思う。 でも一応記載。 >>1:29 ここは問いかけは無いけど、喋りの量に対して返事が少ないとか気になった可能性はある。 (-12) 2024/03/14(Thu) 18:19:09 |
【独】 小説家 月代/*添わすか、否定するより。 どうでも良い設定を置いておこ。 官能小説は書きたいって言ったけど全く適性が無くて担当に止められ為根に持って冗談のフリしてたまに言う。 (-17) 2024/03/15(Fri) 2:33:31 |
【人】 小説家 月代案内が終わったからって、普通は消えないんだよ。 ……僕、笑えてなかったかな、君と話してる時。 [自分のことにしか興味がない、と言われて、そんなにつまらなさそうだったかな、と頬を触る。 ニコッと笑顔を作ろうとして、なるほど頬がぴくりとも動かない。 でも良かったのかもしれない。 1人で喋る笑顔の成人男性より、1人で喋る無表情の成人男性の方がマシだろう。 あまり変わらないか。] でもね、相手がつまらなそうでも、普通はこんなとこ置き去りにしないんだ。 …ちょっ、やめてほしい …汚いだろ。 [いきなり伸びてきた手に身構える。 綺麗な訳ない、昨日はシャワーも浴びてないんだから。 少しだけ治っていた涙が、左右に揺れるたびにまた込み上げる。 申し訳ないなぁと思っただけでこれだ。 あーあ。] (23) 2024/03/15(Fri) 14:09:55 |
【人】 小説家 月代[敬意について話す様子を不思議そうに眺める。] 心霊生物が存在するように言うんだね。 まぁ君もそのようなものか。 [隣にいる筈の癒月は水面に映らない。 やはり頭の中にしか居ないのか。 そのままだと死ぬ、次をたのしみにしてる、なんて。 ふふっと笑った。 少なくとも声は出ていた。] 褒めてくれてありがとう。 でも、ゆづ君…僕の幻覚のくせに面白い事をいうね。 カバンにロープが入ってるの、知ってるだろう。** (24) 2024/03/15(Fri) 14:13:37 |
【人】 小説家 月代手伝う? 何を。 何が出来るの? [ため息を吐いて語気を整える。 ここに案内してくれたこと、話を聞かせてくれたこと、今日一日助けてもらったことは沢山ある。 これ以上何かしてくれると言うのなら、彼をモデルに書いてみようか。 月代は裏付けの役がやれればそれで良い。] 君なんでこんなに良くしてくれるのかなぁ。** (26) 2024/03/16(Sat) 5:45:41 |
【人】 小説家 月代わ、何…? [ショルダーバッグを引かれて驚いている間に始まった縄跳び。 ぴゅんぴゅん風が鳴るのと癒月の声とを呆気に取られ聞いている(あまりついて行けている顔では無かった)と、お守りのように持ち歩いていたロープは水底へ逃げていった。 最後まで一緒だと思っていたのに、裏切り者。 隣に来た彼は大型犬のように項垂れるので、さっきとは逆に、そろりと髪をなでつけてやった。 気にして無いと気持ちを込めて。 元より今日がその日のつもりは無かった。 ただ、良いタイミングだと思ったのも事実ではある。] (32) 2024/03/16(Sat) 17:52:43 |
【人】 小説家 月代[帰ろうと差し出された手に捕まって腰を上げる。 彼が幻覚なのか、消えたと言う幻覚が見えたのか、ただ突然身を隠した普通の人間なのかはまだ判別が付かない。 それもどうでも良い事だ。 守りたい体裁もプライドももはや薄皮一枚で、取り繕えているのかさえ分からない。 最後の一冊を書き終えたらまたここへ訪れよう。 水面にも何か映るかもしれない。 大切な物がその時には作り出せている筈なので。]** (33) 2024/03/16(Sat) 18:45:13 |
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