人狼物語 三日月国


108 灰色うさぎと紫うさぎの冬支度

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【人】 イウダ

[二人ともが数年ぶりだと発覚したスケートは、支えあいながら滑ることになるかもしれない。
二人で外周の手摺を掃除して回るとしても、それはそれで数年後の良い思い出になる。
何もしないらしいのに髪がツヤツヤしている義兄には笑われそうな話だが。

その日の朝食べたホットケーキが紫にグレーのトッピングだったことや、
彼女に額を出したヘアアレンジをしてもらったこともきっと何年経っても忘れないだろう。]


 はは、照れるな〜。
 ありがとう。いつもより5割増しくらいでときめいて貰えるかな〜。


[数字は適当だが、実際髪を弄ってあげるといつもの無頓着に下ろすよりも若く爽やかに見える気がした。
彼女が返してくれた親指にキスひとつ。
出がけ前に唇にするのは我慢する分、触れ合いを許してもらう。]
(23) 2021/11/11(Thu) 16:45:48

【人】 イウダ


 駐車場結構歩くから、鞄こっち。


[彼女の分の荷物も持って、一緒に家を出る。

夏のキャンプの為に中古で買った軽自動車はウサギの名を持つ卯田には少し可愛らしいデザインの茶色い車だ。
自宅の駐車場には空きがなかったので、別に借りてそこに停めている、]


 じゃあ出発するよ。
 安全運転でいきまーす。


[車での遠出も夏以来だ。
エンジンキーを回しながら気合を入れる。
サービスエリアには寄らずに行くから、キャンプよりは所要時間は短い筈。**]
(24) 2021/11/11(Thu) 16:46:11

【人】 イウダ



 振り向かれたら手ぇ振ろっか。


[二人分の荷物を片手に携え、もう片方を紫亜の手と繋いで振る。
誰かに何かしらの好意を向けられたら、無視はできないのが卯田だけど、自分の手は既にたった一人と繋がっているのだと、彼女と一緒に手を振ることでこたえたい。
そもそも、人が振り返る程の美男子だという自惚れはないが。

鍵を閉めるのを彼女に任せる時に、荷物は再び両手に分けた。
無理をして腕に負担をかけることを避けたい料理人心だ。
手は繋げなくとも、コートをちょんと掴んでくる紫亜が可愛くて、編み上げブーツがちゃんとついてくるように歩幅を小さめに保った。]
(27) 2021/11/11(Thu) 20:42:51

【人】 イウダ

[車内BGMは彼女セレクト。
そういえばそろそろ紅白の発表じゃないかとか、子どもの頃に見た女性歌手の「大型衣装」の話だとか、他愛無い話をしながら車を走らせる。
まだクリスマスシーズンには早いからか、道中特に道が混んでいることもなく、着いた時にはまだ日は高かった。]


 イルミネーションにはまだ早いな。
 先に昼間の公園を散歩しても良いけど疲れて夜歩けないのは嫌だしな〜。
 スケートリンク行ってみるか?


[昼はホテルのレストランで食事を取った。
今回はそんなにグレードの高いところではなかっただけに、料理の方も特にその味で盛り上がることもなく終わってしまった。
これもまた「思い出」のひとつ。

スケートは手袋は自前がなければ購入、靴と希望者には膝当てが貸し出しされているらしい。
恰好つけといて膝を強打なんてことになったらこの後のスケジュールに影響が出るし、堂々と膝当ても借りることにした。

久々のスケートの出来は56点というところだろうか。]
(28) 2021/11/11(Thu) 20:43:12

【人】 イウダ

[――格好つかないどころかみっともない出来だが??

尻当ても必要だったかもしれない、なんて。
冗談が言えただけマシだっただろうか。*]
(29) 2021/11/11(Thu) 20:44:44

【人】 イウダ


 彼女と手ぇ繋いでんのについて来るのは勇者じゃない?


[そんな勇者がいるならお目にかかってみたいところだが、もしこれが逆の立場だとすると、紫亜が彼氏がいると言っているのに男がついてくるということで、それは絶対に許せない。
彼女の独占欲が嬉しいからといって、それを煽るような真似はしたくない。]


 紫亜が嫌がることはしない。誓って。


[不安にさせることも。
安心を与えたくて、上目で見上げる彼女ににこりと微笑んだ。]
(33) 2021/11/11(Thu) 21:58:54

【人】 イウダ

[それから恙なくドライブを終え、特筆することもない昼食を食べ終えて、二人でスケートリンクへ。
コケて笑わないで、なんて、同じお願いを相手にしていたが、実際には自分が転んだ瞬間自分で笑ってしまっていた。]


 おわっ?!
 っとと、と、と、とぉお……っ


[紫亜の体重がかかり、フラフラのバランスが崩れてよろめく。
彼女を潰さないように全力で回避したものの、彼女が可愛く尻もちをつく横で、ド派手に背中から氷上に落ちた。
痛い。そして冷たい。
すれ違う子どもの笑い声が辛い。]


 いや〜〜〜〜〜〜〜
 むっずいなスケート……
 両手繋いでたらまだ滑れる、か……?


[紫亜に手を差し伸べて二人で立つ。
(35)1d120秒ぐらいはもったが、やはり足が小鹿のように震えてしまって、どちらもどちらかの支えになるには練習が必要だなと結論付けた。]
(34) 2021/11/11(Thu) 21:59:27

【人】 イウダ

[派手に転んだので服が濡れてしまった。
一泊二日だからあまり替えは持ってきていない。
部屋に戻って乾かすか、どこかで新しいものを買うか……]


 この近くって洋服屋ってあったっけ?


[ホテルにあるブティックは女性服しかなかったような気がする。
女装するか、なんて冗談で言ったら、彼女はどんな顔をしただろう。*]
(35) 2021/11/11(Thu) 21:59:47

【人】 イウダ

[スケートは自宅近くのモールにも小さめのリンクがあったと思う。
そこで二人で練習しようということになり、卯田の尻がお漏らしみたいになったのもきっかけで切り上げることとなった。

女装案は笑いながらマジレスが返って来たのでやめておくとして。
紫亜の記憶では車で少し戻ったところになら卯田のサイズがある店があるようだ。
そういえば郊外型の店舗特有の大きな看板があった気がする。]


 あそこのって、紫亜としてはアリ?
 俺のズボンだけ買うならわざわざ戻るのも面倒だけど、
 紫亜が見て楽しめる服もあるなら、イルミネーションの前の時間潰しにいいかも。


[車のシートはクッションで保護してあるから、行きに濡れてしまったら帰りは外して乾かしながら帰れば良い。
運転は元々イルミネーションを見た後にも夜のドライブに出たいと思っている程度には苦ではない。
だから後は紫亜がカジュアルショップで服を買うことを許せるかどうか。

ズボンを変えたくらいでは男前度は変わらない気がするし、彼女が不安がる「勇者」も現れないだろう。*]
(39) 2021/11/11(Thu) 22:38:24

【人】 イウダ


 へえ。全然気づいてなかった。
 量販店で買うイメージがなかったけど、上手く組み合わせてんだな〜。


[シンプルなデザインの服が多い印象の店は、それだけで固めると流石に「あそこのか」と卯田にもわかる程メジャーだが、紫亜は衣装持ちの分、手持ちと調和するものをお手頃価格で手に入れるのも上手なのだろう。

コートは分厚い分冷たくないし車では脱いで乾かしておけば良い。
彼女の見立ては確かだから、安心して任せられる。
荷物を持って車で店の名前をナビに入れた。]
(41) 2021/11/11(Thu) 23:08:07

【人】 イウダ

[途中聞いた夜景スポットは夜に行こうと提案する。

冬の海もカップルっぽいスポットだし、海辺なら遮蔽物もないから車からでも工業地帯の独特の夜景を楽しめるかもしれない。
それに夜間の車内なら、キスするのも周りを気にせずに済むかな、なんて、下心は今は伏せておく。*]
(42) 2021/11/11(Thu) 23:08:30

【人】 イウダ

[卯田は卯田でこれまで着るものに無頓着だったので、存在は知っていても自分で買うという発想がなかった。
温かさが彼女のお墨付きならありがたい。
今履いているものも、裏フリースだから温かくはあるのだが、何せしみるほどに濡れてしまっているので冷たい。]


 暖房かけときゃ乾くよその内。


[なんて、コートを一生懸命ケアしてくれる紫亜に声をかける。
店はそう遠くないから、すぐにナビは案内を終了した。]
(45) 2021/11/11(Thu) 23:45:46

【人】 イウダ

[郊外の店にありがちな広さにまず圧倒される。
一瞬ぽかんと口を開けて店内を見まわしてから、メンズの表記を探してきょろきょろと首を巡らせた。

自分で選ぶなら、股下の長さが選べるジーンズになるが、オフホワイトのパーカーとの組み合わせは若作りが過ぎる気がするし、上品なチェスターコートを羽織ると浮いてしまいそうだ。

夜はこれからイルミネーションを見て観覧車に乗って海辺までドライブとなると、プレスして折り目を綺麗につけた方が良いフォーマルよりのスラックスも避けたい。]


 紫亜はどう思う?


[色はやはり黒か……いっそ彼女のスカートに合わせてブラウンか……。
店内のパンツ売り場を真剣な表情で見つめては別の場所に移動する彼女の後ろを、インプリンティングされたひよこの如く、ついていく。**]
(46) 2021/11/11(Thu) 23:46:38

【人】 イウダ

[自分が気にしない代わりのように紫亜が気にしてくれる。
上着のケアがそのまま自分を大事にしてくれているようで胸が温かくなる。
「ありがとう」と素直に受け取った。
すぐに店について、乾ききってはいないが、おかげで着用に問題はなくなって、濡れた尻を隠すこともできる。

提案されたのは縦に細く線のような凹凸があるパンツだった。
コーデュロイという、彼女のスカートと同じ生地らしい。]


 そうだな、じゃあ両方。


[と試着室に持って入った。
身長は高いが足が特に長すぎる訳ではないし、上半身はごついが尻が特に張っている訳でもない。
最初に足を通したブラウンはするっと入ってウエストも問題ない。]
(50) 2021/11/12(Fri) 9:44:33

【人】 イウダ


 どう?


[彼女の前に立って見た。
後ろにある試着室の鏡に二人の姿が映る。
同じ色味のボトムスは、まるでリンクコーデのようだ。]


 普段なら黒を選びがちだからな〜。
 ブラウン、良いな。


[少し横に避けて彼女と並んで鏡を見る。
にっと笑ってみせた。
このままタグを切って貰って着て帰るとしよう。
コートを羽織ればまた違う印象になって面白い。**]
(51) 2021/11/12(Fri) 9:45:01

【人】 イウダ

[紫亜の反応も上々だったので、一緒に持ち入った黒は履くことなく棚に戻す事になった。
足を曲げたり上げたりしても突っ張った感じがなく、とても着やすい。

下着の尻の部分も湿っていたので、纏めて購入とタグ切りをして貰い、店内のトイレで着替えさせてもらった。
その後は今度は特に買うものもなかったが、時間潰しがてら二人で見て回る。
紫亜が手に取る横で「色数すげえな〜」とか「もこもこした部屋着なら今持ってるのが好きだな」とか時折コメントを残した。
流石に下着の陳列棚付近には別の客も気まずいだろうと少し離れて待っていたが。]


 お、結構良い時間になったな。
 屋台も出るみたいだし、早目に見て回って腹ごしらえもしようか。

 
(54) 2021/11/12(Fri) 17:12:35

【人】 イウダ

[イルミネーションのイベントに合わせ、自然公園の前にはうどんやそばが食べられる軽食スペースが設けられているとHPにはあった。
他にもベビーカステラやたいやきの屋台が出るらしい。
昼を踏まえればレストランの味は何となく予想がつくし、それなら譬えそれがパックうどんを出汁でさっと茹でて出しただけでも軽食スペースが良い。
外の冷えた空気の中で食べるうどんやそばは、雰囲気という調味料で何倍にも美味しく感じるから。]


 うどんも良いけど、粕汁食いたいな〜。


[再び駐車場に停めて現地に戻ると、すっかり辺りは暮れていて、遠くからでもちらちらと灯りが見えるようになっていた。
公園内は飲食禁止だから、見てからだと席が混みそうだし先に食べることにして。

腹持ちを考えれば炭水化物を取っておきたいが、粕汁は家でも中々作らないので魅力的だ。
だがアルコールが含まれるのは確かなので、この後もドライブする予定の卯田はうどんにしておいた。
酒粕は自然公園の管理棟でお土産として売っているらしいので、買って家で作ることにする。]
(55) 2021/11/12(Fri) 17:13:15

【人】 イウダ

[はふはふと湯気で鼻を蠢かしながらうどんを食べ、出汁を飲むと身体の芯から温まる。
先に食事にして正解だった。
これでゆっくり見て回れそうだ。]


 あ、紫亜ちょっとあそこ寄って良い?
 1000円ガチャって書いてある。


[いざチケットを購入して土産コーナーの酒粕を確認していると、ふと目に入った機械がある。
どうやら500円玉2枚を重ねて入れて回すとカプセルが出てくる仕組みらしい。]


 真珠のアクセサリーらしいよ。


[本物なら1000円というのは破格の値段だ。
全真珠の中の1.2%の貴重な本真珠で貝の加工品でもなく、保証書もついてくるらしい。
物珍しさで両替してもらってガチャンと回すと――]
(56) 2021/11/12(Fri) 17:13:37

【人】 イウダ


 ……おお?
 なんだ白くないのが出たぞ。


[管理棟のおばちゃんが「グレーパールだね」と覗き込んだ。
薄っすら青く見えるブルーグレーの一粒真珠が鎖に繋がれたネックレスは、「グレー」というだけで何か特別なものを当てた気分になる。]


 つけて貰って良い?


[クリーム色のニットに白い真珠では目立たないかもしれないが、ブルーグレーはよく似合う。
一粒真珠なのでボリュームネックの上でもうるさくならないのが良かった。

「旅に出ると妻に軽いちょっとしたものを買うと、いつでも思い出せるんだ」と言っていた老年の客の言葉を思い出す。
グレーパールが彼女にとって旅を思い出すトリガーになれますように。*]
(57) 2021/11/12(Fri) 17:13:52

【人】 イウダ


[屋台では二人ともうどんを啜った。
粕汁は家で作ろうと思っていたが、紫亜が苦手なら家ではなく職場の賄いにでも出そう。
味が苦手ならば、そもそも調理中の匂いが苦手かもしれないので。]


 酒が入ってるっていうか、単純に酒を搾った時に残るモノだよ。
 豆腐を作った時に出るおからみたいな……。
 火は入れるけどアルコールが完全に感じられなくなる訳じゃないし、
 俺みたいに今から運転する人や紫亜みたいに酒にあんまり強くない人は避けた方が良いかも。


[独特の風味は好き嫌いが分かれるところだ。
職場の面々は大体何でも大丈夫だし、店長に至ってはきっと諸手を上げて喜んでくれるだろう。]
(62) 2021/11/12(Fri) 20:47:02

【人】 イウダ

[たい焼きは昔「頭から食べる派か尻尾から食べる派か」でクラスで盛り上がったのを思い出す。
これからはきっと「腹から」と答えるようになるだろう。
半分に割ってあんこが見えているところから食べないと、大惨事が起きてしまうので。

程よい甘さのつぶあんを堪能して、管理棟でチケットを買い、来た道を戻る。
ガチャに興味を示せば、彼女も横から覗いてきた。

中身はネックレスかイヤリングかピアスか指輪。
どれも本物の真珠がついているなら普段からつけていてもちゃちな印象は受けないだろうと回すことにする。
出て来たグレーパールのネックレスをつけることに、彼女も抵抗がなさそうで良かった。]


 似合うよ。


[粒が大き過ぎないのも彼女によく似合っている。
当たりだったな、と言いながら、今度こそ自然公園の入り口へ。
歩きながら彼女の手を取って自分の上着のポケットに一緒に入れた。]
(63) 2021/11/12(Fri) 20:47:31

【人】 イウダ

[はあ、と吐く息が白い。
普段住んでいるところより北部な分、特に夜は冷え込むようだ。
自分の高い体温を少しでも彼女に分けたくて、ポケットの中で手をぎゅっと握り締め。]


 昼間に見た時と全然印象が違うな。
 あっちもこっちも光ってて見所があり過ぎる。


[公園を彩る電飾は目に優しいベージュだけではなく、クリスマスカラーの赤と緑、キャラクターを模した針金のオブジェに巻き付いた青や黄色など、様々な色がある。
木はどのシーズンに来ても生えているだろうが、針金のオブジェはきっとこの時期だけだろう。
子どもも楽しみやすいように、有名なキャラクターや可愛らしいモチーフの形に光っている。]
(64) 2021/11/12(Fri) 20:47:57

【人】 イウダ


 「会場内にリンゴは何個あるでしょうか?」
 パンフに書いて管理棟に持ってったら、正解者に粗品プレゼントだってさ。
 リンゴってあれか?


[白雪姫と思われるキャラクターが手に持っているりんごを指さしてひとつ。
後は卯田に見つけられたのは(1)1d6個ほど。
目的意識を持って見て回るのも楽しいものだなと思いながら、足元が点滅する道を順路通りに進んで行った。*]
(65) 2021/11/12(Fri) 20:48:13

【人】 イウダ


 そうそう日本酒。
 日本酒の味っつかうーん、独特の味だな。
 鮭入れるとちょっと生臭さも出るから、家で豚肉でやってみようか。

 牛蒡とか大根とか人参とか根菜類と相性良いし、
 酒粕自体はビタミンBだったかな、肌に良い栄養素たっぷりだから、
 俺の料理で食えるようになるなら紫亜にとって良いことだと思うよ。


[野菜好きの彼女の為に工夫して作ると約束する。
それでもやっぱり苦手が克服できないなら、家なら残して貰って卯田が食べれば良い。
SASANKAで出すと残したくないという気持ちになるだろうから。]
(70) 2021/11/12(Fri) 22:18:36

【人】 イウダ

[パールのネックレスは、ガチャで出したという経緯含め思い出深いアクセサリーになるだろう。
ネックレスについているのは今回出したグレーだけではなく、天然物らしく黄色みがかったものや真っ白のもの、粒の大きさもまちまちらしい。
別の場所で見つけたらまた回そうか、なんて話しながら歩いていく。

周りにはそろそろ人も増えて来た。
昼間のスケートの時に比べ家族連れよりはカップルが多い印象なのは、やはり子どもはスケートで疲れて夜までもたないということだろうか。
りんご探しは子どもも楽しめそうなイベントだと思ったが、意外と難しかった。
二人ともひとつずつ見つけたが、正解は(4)1d6個だったようだ。]
(71) 2021/11/12(Fri) 22:18:49

【人】 イウダ


 並んでも良いか?


[観覧車前にはカップルの列が。
ゆっくり回るから、結構待つかもしれない。
手を繋いでいるとはいえ、彼女の身体が冷えるなら観覧車は諦めて車に戻るが、大丈夫そうなら並んでみたかった。
今日の夜は急いで帰らなくても良いし、明日も自分たちは休みだ。

観覧車自体も電飾でキラキラしている。
これは遠くから見ても綺麗な夜景の一部になりそうだ。*]
(72) 2021/11/12(Fri) 22:19:09

【人】 イウダ


[料理人としても彼氏としても、彼女が自分の料理で苦手を克服してくれたらこの上なく嬉しいだろう。
だが自分が自信を持って期待していると、好みではなかった時に彼女が言い出せなかったら困るので、反応はしっかり観察しておこうと思った。
中身を好物中心にして、味を足す味噌も自分の推し味噌蔵のものなら子供の頃の苦手意識をなくせるのではないかという計画を詰めるのは帰った後にして。

イルミネーションの海の中を泳いでいるような感覚になりながらもゆっくり色んな景色を楽しんだ。
白雪姫と、彼女が見つけた兄妹のものと、卯田が見つけたウィリアム・テル、見つけたのはそれだけだったが、観覧車の列に並んでいる他のカップルの会話が漏れ聞こえて、どうやら赤ずきんが持っていたらしいというのを知った。
ずきんの赤に目が行って、見落としていたのかもしれない。
帰り道に探そうと言い出したのはどちらが先だったか。]


 10分……いや20分待ちかな。


[並ぶOKが出たので最後尾で身を寄せ合う。
「寒い」と言い訳を口にして、卯田の方からも彼女に寄り添った。]
(75) 2021/11/12(Fri) 23:17:19

【人】 イウダ

[大きな観覧車だけあって、カゴの数も多い。
思ったよりは早く自分たちの順番が来た。
動いている状態で乗らないといけないが、此方はスケートよりは簡単だ。
先に乗って紫亜に手を伸ばす。

自分が後ろ向きになる方の椅子に腰かけて向かい合った。
進行方向は後ろ向きでも、窓は横についているので二人で同じ景色を楽しめる。
ゆっくりと高い位置に向かう間、先程まで見ていたキャラクターのオブジェや大きな木を指さしながら、その光が小さくなるのを見守った。]


 ……観覧車あるある言って良い?
 「てっぺんでキスすると結ばれる」――きっとこの観覧車だってそうだよな?


[自分が後ろ向きになったのは、上がってくる次のカゴに乗っているカップルが上を向いていても彼女の顔が見えないようにしたかったからだった。
自分達のカゴが頂上をずれる前に素早く彼女の手を取って引き寄せ、ちゅ、と唇を合わせた。

きっと自分たちの前のカップルだってしただろうし、次のカップルだってするだろう。
頂上からの景色は生憎目を閉じていて見られなかった。*]
(76) 2021/11/12(Fri) 23:17:33

【人】 イウダ

[体温の高い卯田は、多少寒くても自分の温かさがあるから耐えられるのだが、「寒い」と言えば紫亜にくっつけるので誤解は解かないことにしている。
手にかかる息が温かい。
彼女だって先程ネックレスをつける手がかじかんでいたのに。
その優しさが温かくて微笑んだ。]


 あっという間に順番だな。


[遠目に見るとゆっくり動いているようだった観覧車も、目の前だと割と速く動いているように見える。
ぼうっとしている暇はないのですぐに彼女の手を取って乗り込んだ。

上空は風もあり、カゴが揺れるのが少し怖いが彼女といると景色を楽しむ気持ちの方が大きい。
あるのかないのかわからないジンクスをあることにして唇を奪った。]
(79) 2021/11/12(Fri) 23:59:19

【人】 イウダ


 「末永く」結ばれるってことだよ、きっと。


[頂上が少し過ぎたって、「もう一度」と言いたくなるくらい、卯田には紫亜しか見えていないし、きっとこの先も。**]
(80) 2021/11/12(Fri) 23:59:36
 




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