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【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「む。……視野を広げている最中なのよ」 お堅いと自覚しているのか、或いは言われることが多いのか。ほんの少し子供めいたように唇を尖らせた。 「遊んでたなんて、はしたないわ。 物心つく前から許嫁が決まっていて、領主夫人になることが決まっていただけ。 “何でも屋”ができる貴方のように、皆が皆どんな道でも歩めるわけじゃないのよ」 協力関係を結んだ証である握手を終えると、ぱっと手を離す。 「何か気になったこととかあったらまた連絡するわ。貴方も何かあったら小さな情報でもいいから頂戴ね」 (-3) 2022/01/17(Mon) 21:24:00 |
【秘】 欠けた星 スピカ → 婉容 ラサルハグ「褒めてくれるの、なんだかくすぐったいわね」 君の話におとなしく耳を傾けていたが、最後まで話し終えて微笑むのを見て数歩距離を詰める。 困ったように、けれど心配そうに眉を下げながら夕焼け色が君を見つめた。 「不安で余裕がない時にこそ落ち着けるのは凄いと思うけど。 逆を言えば、今貴方も少なからず不安で余裕を無くしているってことかしら。 ……辛くなったらすぐに言うのよ。子供達に見せたくなくても、私とか大人にはせめてね。 冷静に振る舞う人ってとても頼りになるけれど、だから皆から『あの人は大丈夫』って軽んじられて、溜め込みがちになる可能性もあるでしょうから」 (-23) 2022/01/18(Tue) 5:05:22 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「びっ……美人って。あ、貴方ね、既婚者だって知ったそばから揶揄うんじゃないわよ!」 声が何度かひっくり返った。 忙しなく眼鏡のズレを直しながらもごもごと口を動かす。耳が赤い。 「いいのよ。恋愛だなんてよく分からないものに現を抜かしている暇なんてないわ。私は私の役割を果たすことに注力していればいい。 それに、自由を満喫するだなんて……」 言葉が一瞬途切れる。 「……なんだか子供みたい。私はもう大人なのに。 自由って何すればいいのよ。貴方ならどうするの、アマノ」 /* PL連絡の返事をし損ねていたわ。見落とし、あるあるだから気にしないでいきましょ。秘話ぴょいお付き合いありがとう! (-24) 2022/01/18(Tue) 5:18:31 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「自由…………」 ぼんやりと繰り返される言葉。 君を見上げて、それから俯く。何もかもが反対な男だ。 「権利は剥奪されるものよ。誰もが平等に持っているものなんて、ありはしないわ」 力の無い子供なんて格好の獲物だ。価値を知らない者から取り上げることなど、大人にとっては容易いだろう。 「恋なんて何の為になるのよ。私は主人を立てる為にあるのだから、必要ないわ」 ▽ (-30) 2022/01/18(Tue) 13:05:07 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「一日中遊ぶなんて、それこそ子供じゃない。私は大人としてしっかりしなきゃ……」 最後の言葉もまた同じように否定しようとして、けれどなかなか言葉が飛び出なくて。 「…………」 「……一日は、駄目よ。調査とかあるから。 でも…………少しくらいなら。私は、視野を広げている最中だから……」 (-31) 2022/01/18(Tue) 13:05:43 |
【人】 欠けた星 スピカ>>一日目・湖畔 自分を追いかけてきた者は同行するだろうか。ついてきてもそうでなくても、女はバスケットを抱えてまっすぐ歩く。 遠い遠い、手が届きそうにない魔法の名残を追いかけて。 「ねえ、子供たち! どこにいるの!」 絶えず言葉を投げながら歩いてきたらしい。 きっとそのうち、約束を交わした子供たちの耳にも女の声が飛び込んでくるはずだ。 (8) 2022/01/18(Tue) 13:11:07 |
【秘】 欠けた星 スピカ → 婉容 ラサルハグノイズ? 何か声とは違う音を拾ったのか、女は数度ぱちぱちと瞬きをした。 不可思議な現象がいくつも転がっている場所だ、目の前の女性も何か不思議な力でもあるのかと今はそう予想を付けて思考の隅に追いやる。 「ええ、勿論。貴方に恥をかかせるつもりは毛頭ないわ。安心して頂戴」 大丈夫よと微笑んで、同じように空へ視線を移す。 「貴方がいると幾分か落ち着いていられるし、心強いわ。 ……お礼をきちんと言いたいのに、ずっと貴方しか言わないのもおかしな話ね。私に至っては名乗るのもまだだったわ。 ええと、ラサルハグだったかしら。広間で名前が聞こえていたわ」 ▽ (-37) 2022/01/18(Tue) 14:34:11 |
【秘】 欠けた星 スピカ → 婉容 ラサルハグ「私はスピカよ。改めてありがとう、ラサルハグ。 それじゃあ行きましょうか」 空に浮かぶ輝きから視線を前方へ下ろす前に、もう一度貴方の空色を見て礼を口にする。 それで満足したのか、女は歩き出すだろう。 (-38) 2022/01/18(Tue) 14:34:34 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「……ッ!」 一度目を見開いて、はくはくと桜色の唇を震わせて、喋る猶予があったのにそれでも言葉が上手く出てこなくて。 「……領民には、言わないわよ……。 でも、そういうものでしょう。大きな役割を背負わなければならない生まれの者は、敷かれたレールから外れる余裕なんてないわ」 ばつが悪そうに顔を下げる。 ▽ (-42) 2022/01/18(Tue) 16:12:40 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「体に悪いものなんて、どこが楽しいのかしら」 俯いた視界に自分よりも遥かに大きな手が映り込む。 「……少しだけ、よ。長い時間付き合っていられないわ……大人なんだもの……」 言い訳を沢山、沢山並べた後。 左手を持ち上げて、それから隠すように引っ込めて右手で貴方の手を取ったのだった。 (-43) 2022/01/18(Tue) 16:13:03 |
【人】 欠けた星 スピカ>>10 アルレシャ 「ぅええっ!? なん、何? ぁ、綺麗…… ……じゃなかった。これもあの子の魔法みたいなものかしら」 自分たちの目の前に現れた蝶々を見つけてたじろいだ。ひっくり返った声が飛び出たが、先導する意思を汲み取るとおとなしくついていく。 「い、いた!」 二人を見つければ自然と足取りも慌ただしいものになる。城に来てから既に走ったり歩き回ったりしていても、疲労は見て見ぬ振りだ。 「貴方たち! いきなり子供二人でいなくなるなんて――」 空色の瞳と、余裕のある声を思い出す。 「――……。 …………怪我はないかしら。寒く、ない?」 叫び出しそうになるのをぐっと堪えて、女は子供たちに努めて静かな声で問いかけた。 (11) 2022/01/18(Tue) 16:19:01 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ君の言葉を返せないままおとなしくついていく。 彼の部屋に来たと理解すると「男の人の部屋……」と小声でこぼしたけれど、意を決したような目つきで部屋へと足を踏み入れた。 「お酒、ワインなら少しいただいたことはあるけど喉を焼く感覚ばかりで美味しさなんて分からなかったわ。 それに、記憶を無くすほど飲むなんてよくないわよ。何事も節度ってものがあるでしょう」 カクテルを不思議そうに眺めた後、ちびりと一口。 「……………………甘いわね」 君が勧めたものが珍しいのか、きょとんとした顔を見せてから少しずつ口に含んでいく。 (-87) 2022/01/19(Wed) 15:55:05 |
【人】 欠けた星 スピカ>>湖畔 眉間に皺を寄せてこちらを見やる少女に一瞬自分の唇を噛むけれど、すぐに物怖じせずに一歩前に進む。 「……そうね、関係ないかもしれないけれど。 大人は子供を守るもので……。……いいえ、私がしたいからしたのよ」 そのまま更に距離を詰め、『何馬鹿なことを言っているの、帰るわよ!』と無理矢理にでも腕を引いて城に連れ戻そうとしただろう。 ……今までのスピカなら。 ▽ (30) 2022/01/19(Wed) 16:12:09 |
【人】 欠けた星 スピカ>>湖畔 こういう時こそ、努めて落ち着いて。 誰かの声を反芻して、深呼吸。 「ラサルハグ。貴方もどうかしら」 ついて来てくれた女性に一言声をかけてから二人の元まで歩み寄り、すとんと腰を下ろす。 「……いいわよ。えっと……アル。私も紅茶を持ってきたの。きっとパンに合うと思うわ」 「……ただ、その前に約束してちょうだい。 一つ。今は寒くなくても風が体温を奪ってしまうかもしれないから、ブランケットを二人にかけさせて。 二つ。城の外に行くときは、誰か大人にどこに行くか教えて頂戴。いきなり空を飛んでどこかに行ってしまうから、驚いたのよ。落ちて怪我をするのが怖いから、できれば空を飛ぶのもあまりしないでほしいけど……。 ……少なくとも、この二つ。できるかしら?」 (31) 2022/01/19(Wed) 16:13:15 |
【秘】 欠けた星 スピカ → なんでも屋 アマノ「本音……。 役割を果たすのに本音なんて、不必要よ……」 グラスを持つ両の指先に力がこもり、少し白む。 「そうね、これくらいなら飲みやすくていいわね。屋敷にもこういうものが置いてあるといいのだけど、主人はそういうものより箔が付いたものを並べろとばかり言うし……」 ちびちび。少しずつ飲み進めていく。 「……。これ、くらくらしてこない……?」 しばらくしないうちに女の顔がほのかに赤く色づいていくだろう。 女はどちらかというとお酒に弱かった。 (-91) 2022/01/19(Wed) 18:18:34 |
【人】 欠けた星 スピカ>>湖畔 「う、ううん……」 紅茶の準備をしようと魔法瓶を手にしたまま困ったように唸る。ふわふわ浮いているカップと幼い少女を交互に見やり、自分の指でこめかみを数度とんとんと叩きながら返事を考える。 「…………アルが空のこと好きなのはよく分かったわ。 それならこうしましょう。一人の時でも誰かと飛んでいても、絶対に怪我をしないって約束して。帰ってきたら怪我をしていないってことを、誰かに教えて。報告と責任は大事なことよ」 女は既婚者になって4年にもなるが、未だ子供がいない。 だからだろうか、或いは生来の生真面目さからだろうか、子供に分かりやすく物事を伝えることはあまり得意ではなかった。子供の視点が、わからない。 (33) 2022/01/19(Wed) 19:01:39 |
【神】 欠けた星 スピカ「……え? 何? まだ子供、いるの……?」 これはどこかの時間帯、出口を探して聞き込みをしている頃。 「なんか、そんな気がする……? はっきりしないわね。 それらしい姿は見ていないけれど……どういうこと?」 首を傾げながら使用人たちに聞き込みを続ける。 けれど女は決してイェドと呼ばれる少女にたどり着くことはないだろう。 ほんの少し生まれた引っ掛かりに、女はもう一度だけ首を傾げた。 (G0) 2022/01/19(Wed) 20:49:03 |
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