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【人】 水面 禎光知らない人の家 ≠ニいうワードに 瀬名も、僕と同じく驚きの声をあげた。>>12 けれど ─── 瀬名が想定していたスポットとして 賭博場 ≠竍 怪しげな店 ≠出してくるあたり やっぱり双子なんだな、とふたりの顔を見やった。 ヒトデが出るのは理解した。 >>7 いや、理解できなかったけど話が進まないので頷いた。 どうやら埃っぽくない場所らしいのは有難い、けど。 僕が少し首を傾げたのは、 掃除は定期的に行っている ≠ニいう部分で。 >>8 誰が掃除しているか主語は抜けていたが 瀬名も引っ掛かりを覚えたようで。 >>15 けれど、追及するでもなく賛成するのなら ほらもう 多数派の出来上がりだ。 思い出作りを真っ先に賛成した僕にも反対する理由が無い。 (36) 2023/05/05(Fri) 19:58:24 |
【人】 水面 禎光「 え……? なに言ってるの瀬名 」 だけど、そんな遊びをぶつけるほど 僕らはもう友達だったのなら。 僕に初めて出来た" 友達 "だったのなら ─── 扱いを同じにしていただけで きっともう 間違える事なんて無かったんだよ。 違う名前、姉と妹。繋いだ手は右手と左手。 まばたきのタイミングだって同じじゃない。 やがて、七瀬が敬語を使いだしたりすれば猶更。 彼女達と 共に過ごせば過ごすほど ──── 僕の中で、個々へ抱く感情もまた違いを見せていった。 ***** (39) 2023/05/05(Fri) 19:58:36 |
【人】 水面 禎光もう高校生にもなろうとしているのに 男女3人で寄り添えている僕ら。 それがどうしてかなんて ── 僕は深く考えたコトも無かったんだ。 僕らのささやかな対立はいつだって **敗れたあとも 多数派に混ざる事を許されていたから (41) 2023/05/05(Fri) 19:58:48 |
【人】 水面 禎光彼女達が個々を認めて欲しいのか、同じでいたいのか。 それは 長年傍で見てきた僕にも分からない。 言葉の口調を変え、今だって咲かせた傘は違う色。 その一方でお姉ちゃん≠フ顔をすれば 妹≠ヘ不満を目いっぱい含めて反発する。 どう扱われたいのか、なんて聞いたところで無意味だろう。 数式や化学式のように整然とした解を 彼女達自身、持ち合わせていないと思うから。 (55) 2023/05/06(Sat) 5:26:22 |
【人】 水面 禎光「 ねえ、瀬名 ……傘貸してくれない? ほら …… 僕、病弱だからさ 」 ぽつ、ぽつと雨が地面を濡らし始めれば 僕が視線を向けたのは、傘に隠れた七瀬の表情ではなく いつの間にか空を覆っていた灰色の雲で。 彼女達が傘を持っていたから どこかで雨が降るんだろうとは思っていたけど、 天気予報を知らない僕は 当然傘の持ち合わせがない。 僕がどちらかの傘に潜り込んでもいいけど、 背の高い僕が1本借りて 同じ背丈の彼女達が相合傘をするのが一番濡れないだろう。 (56) 2023/05/06(Sat) 5:26:26 |
【人】 水面 禎光 ちなみに ─── 今の僕は、彼女達が思うほど病弱ってわけでもない。 引っ越してきた当時は まだ少し入院もしたけど 友達≠ニ外で過ごすようになってからは 少しづつ体力もついてきて、 中学では普通に体育の授業もこなしている。 "身体が丈夫じゃないから無理をさせないように"って 僕と遊ぶとき、彼女達の母親が何度も釘をさしていたから きっと今でもその印象が強いんだろうね。 自虐ネタとして冗談に使える程過ごせるようになったのは 紛れも無く、彼女達のおかげなんだよ。 (57) 2023/05/06(Sat) 5:26:29 |
【人】 水面 禎光僕は、半ば強引に瀬名から薄水色の傘を借り受けると 押し込むように瀬名を七瀬の傘の中に入れようと。 ふたりでひとつの傘 ─── ああ、そうだね。 同じがいいのか、個々がいいのか。 相合傘に押し込んだり、別々のお返しを用意したり 僕だって、答えなんか持ち合わせていなかった。** (58) 2023/05/06(Sat) 5:26:32 |
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