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一葉 梢矢は、いいにおいがしているのを感じる。 (a0) 2022/02/04(Fri) 21:52:58 |
【秘】 あるがまま 一葉 梢矢 → 文字食う紙魚 蛇神 阿門肉球が扉を滑る音がいくつかして、 ちょっと止んだかと思えばノックの音が響く。 「蛇神、ここにいるのかな」 「……お節介なら悪いと思ってるが」 続く声は、平淡でいるけれども。 「今日は花火があげられるらしい。 一人生徒が落ちていると聞いて、拾いに来た」 どことなく気にかけているようだ。 『気にしない』とはよく言ったものである。 (-7) 2022/02/04(Fri) 22:49:04 |
【秘】 あるがまま 一葉 梢矢 → 文字食う紙魚 蛇神 阿門「もう買ってあるらしい。 うん、だからフリーハンドで花火が楽しめる」 花火を持つ手は必要だが、それはそれとして。 「蛇神は……やはり秘密にしてくのか。 いや、明かすべきとは思っていないけれどもね」 「俺さえ知らなければ隠し通せたかもって、 終わってからちょっと思ったりするわけなんですよ」 申し訳なく思っている、ということはなさそうだが、それでも少しは思うところはあるようで。わざわざ提起してみせる。 「だから、意見は聞いてみようと」 意思を無視して気に掛けるのも不誠実だ、ということらしい。 (-11) 2022/02/04(Fri) 23:37:06 |
【人】 あるがまま 一葉 梢矢「鳥になってみたことはあるけど…… 飛び方がわからなくって…… あともっとフワ〜っていきたい」 注文がおおい。先は長そうだ。 (58) 2022/02/05(Sat) 1:10:18 |
【秘】 あるがまま 一葉 梢矢 → 文字食う紙魚 蛇神 阿門>>-26 「毛が浮くから、人によっては怒るかも」 「狐の俺とタオルは温泉において変わらない扱いだ」 流してもいいコメントだ。ただ良識を持つ狐なだけ。 「……ただ、そうだね。 俺がどうでもいいと言えるのは、根が人間じゃないから」 「細やかな差も、俺にとっては大きく違うものだからかな」 「人間たちがその“差”を強く意識してしまうなら、 きっと蛇神はそれを内緒にしていたほうがいいのだろう」 姿勢を低くして、出かける準備を粗く目で追う。 それはまるで、単純な興味を示しているようにも見えるし。 あるいは──学習のために熱心に読み込んでいるようにも。 「なんにせよだ。蛇神は蛇神。他人でもない。 人間以前に君はそれに変わりない。その秘密を悪いと言われることはもちろん、良いと言われることだって蛇神の考えを変える理由には足らないと思われる。ならそうか」 最後に、胡乱気な双眸を真っすぐに顔へ向けて。 興味のあるものにしか向けなかったそれはまた同じように。 「向き合えるだけの強さがあるなら、明かされなかった今があるなら、やはり俺が端から考えることでもなかったかもしれない」 それだけ言って、瞬きひとつすれば、移り変わっていく視線の先。妖狐はどこまでもいつも通りだ。 (-27) 2022/02/05(Sat) 7:56:35 |
【秘】 あるがまま 一葉 梢矢 → 文字食う紙魚 蛇神 阿門「なら時間が解決するだけだ」 「人間は妖狐ほど寿命が長くもないが、かといって十数年で死ぬほど短くもない。そうじゃなきゃ困るってもんですよ」 探し人には積極的ではないが、それでも漠然とした希望を抱くことくらいは咎められることもないだろう。それと同じで。 「人間のことは全然知らないが、独りでは生きられないとして、一人一人で生きていくことはできるんじゃないかと思う。狐と違って、あんまり群れが必要としていないからね」 「ただ、困ったときには手を貸すよ。これは山の神から知ったことではあるけれど。たまには強引に引っ張る人も必要らしいから。困っているとき限定ではあるけれども」 他人の手を借りるのに困らないなら別にいい。 人間以上に、狐が人間に手を貸すのも、それはそれで妙な話ではあるから。必要としているか決めるのは狐本人でもあるが。 「実は花火、間近では見たことがない。 住んでた方ではあんまりそういうことしなかったから、 ……もしかしたらすごくびっくりするかもしれない」 背を叩かれれば、緩慢な仕草で歩き出す。 (-30) 2022/02/05(Sat) 9:22:25 |
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