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【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ陽が沈みゆき、人々も寝息を立てる時間。 少年二人も、寝支度を整えて。 寝間着に着替えた状態で、互いの布団の上。 少年は施設から支給された小瓶の中の液体を、今日も飲む。 透明な時は、ほとんど何の躊躇もなく。 それが紅色や黄色がかっていた時、白色の時は、嫌そうに眉を顰める。 それでも、飲む。 飲んだ後はほう、と一息ついて。 僅かに顔を上気させる。 「なぁに、バラニ。もう寝ぼけてる?」 「そんなにぼんやりして、らしくないよ。」 なんて、かけられてる言葉には揶揄い交じりにそう言って。 小瓶をサイドデスクにことりと置いて、君を見る。 それから、言われたことに思案を走らせて。 「……うーん…………」 「…まぁ、飲むかなぁ………病によるかもしれないけど。」 「ほら、僕は普通のご飯が食べられないから。」 「それを我慢したら、美味しいご飯を食べられるようになる、と思ったら……頑張れるかも。」 異食症。 人間が通常摂取する食事から、栄養が取れなくなる病。 エルナトは、食堂に顔は出すものの、一口たりともご飯を口にすることはない。 いつも、ただ眺めるだけだ。 「君はどう?」 飲む?と首を傾げて。 (-128) 2022/05/03(Tue) 22:52:24 |
【人】 司書 エルナト>>31 フィウクス 「あはは、確かに。」 ふわふわとした態度。 芯がないわけではないけれど、誰かと強くぶつかり合うほどの固さもない。 何かをしてあげようなんてこと、考えもしない。 ……というと、語弊がある。でも、そうだ。実際、何かをしてあげようとすることはあまりない。 だって、ただの子供だ。特別な力も、知識もなにもない。 何もしてあげられない 。「へぇ!ピアノが弾けるんだ、いいね。」 「でも好きじゃないなら、聞かせてはくれないか。残念。」 なんて、君の言葉に、境遇に沈痛な面持ちを浮かべるわけでもなく。 ただ思ったことを率直に告げていく。 楽器、いいなぁ、なんて言いながら、手にかけた本を取る。 「何かに打ち込んでる間は辛くないなら。」 「やっぱり読書は向いてる気がするけれど。」 集中すると時間も忘れるし、周りの音も聞こえなくなるんだよ、と。 ぱらぱら、ほんの中身を流し見て。 ▼ (33) 2022/05/03(Tue) 23:20:04 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ今日だけなら。 守れる算段があった。 ようは、連れてこれなくても仕方ない状況になればよい。 君が言いつけを守れなくても、仕方のない状態に。 大人が対処に手間をかけるような、状態に。 その算段があった。 今日だけだ。きっと何回もはできない。 「怖いでしょ。」 「何を選ぶのが正解か、分からないって顔してる。」 「でも、誰にも迷惑をかけないなら?」 「君の仲間も、君も。」 「今日だけ、安心して眠れるなら?」 「……大丈夫だよ。」 「クロノさん、辛いよね。今まで多くの人に黙って、そんなことして。」 「辛かったよね。たくさん、頑張ったね。」 変わらない優しい声色で、囁き続ける。 幼子が抱えるには酷すぎるくらいの秘密。重責。 少しでもそれが軽くなればいいと思った。 その気持ちは、純粋な善意だった。 ▼ (-138) 2022/05/03(Tue) 23:47:54 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ一方でその行動は、欲望だった。 舌が、小さな耳を這い回る。 ぬちゅ、とした音が脳に直接響く。 ぱきり、という音。 か細い悲鳴。 「……しー…………。」 濡れた音にまみれた、制止の言葉。 音を出すと、大人以外が来てしまうかもしれないよ、と。 君の口を、君の理性で塞がせる。 絡んだ手は、君に振り払う事を許さない。 元より、初等部の女の子に負けるほど非力でもない。 じわり、甘露のような雫を辿って、細い首筋に口を寄せる。 鎖骨から顎先まで。 汗を掬いあげるように、長いストロークで何度も舌を這わせる。 「……美味しい………。」 恍惚とした呟き。 上気した顔。 満たされていく感覚が、気持ち良い。 君の顔をちらりと見る。 涙が零れるなら、それも舐め取ってしまうし。 そうでなければその。 口に。 同じ部位で触れようとする。 (-140) 2022/05/03(Tue) 23:48:54 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「心………。」 呟く。 君の病の話は、まったく聞いたことがない。 そもそも、公言していたり目に見えて分かるものでもない限り、 そういう話題にはあまり触れない。 誰もが抱える傷だから、容易には触れられない。 「想像できないなぁ……泣き虫か。」 「……でも、それはそれで可愛いかも。」 想像して、少しくすりと笑う。 君の知らない一面が知れると、嬉しかった。 「じゃあ今は、頑張って気丈に振舞っているの?」 「……病のために?」 問いかけを零す。 ▼ (-145) 2022/05/04(Wed) 0:08:51 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニそれから、齎された言葉にはきょとんと眼を開いて。 まさか、こちらが祝われるなんて思ってもなかったものだから。 「……あははっ!それはいいね。」 「うーん、でも、何がどんな味なのかってあんまり知らないんだ。」 「だから、その時は。」 「君の好きなものをご馳走してもらおうかな?」 微笑んで。 人の食事なんて殆ど取ったことがない。 食べたいもの、なんて浮かぶはずもなく。 強いてあげるなら、それは。 『友人が美味しそうに食べるもの』だから。 明るい姿。 君のその姿はやっぱり好きだ。 きっとか弱い姿も好きだけれどね。 ▼ (-146) 2022/05/04(Wed) 0:09:17 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ最後の言葉には。 うーん、と少し思案してから、小瓶に触れる。 1日1本。握れば見えなくなるくらいの小さな瓶。 「薬じゃないよ。」 「これはね、僕のご飯。」 結局、隠したって仕方ないと告げる。 一日一食。小瓶程度の食事しか得られないから。 いつもお腹をさすってる。空腹を誤魔化すように。 「何だと思う?」 中身の話。 (-147) 2022/05/04(Wed) 0:09:55 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ傷つけてやろう、だとか。 誑かしてやろう、だとか。 利用してやろう、だとか。 そんな気持ちがあるわけじゃなく。 言葉そのものは本心だから。 猶更に甘ったるく脳に刻み込まれていく。 ただ一日、ほんの一晩の安息のために。 明日からの生活がより苦しくなるかもしれなくとも。 手を差し伸べる。 それは天使の施しでもあるし それは悪魔の契約でもあった。 禁断の果実に手を出せば、もう楽園にはいられない。 もっとも、最初から楽園などどこにもないのだが。 あくま 君が捧げる全ての供物を、天使は掬っていく。 ▼ (-155) 2022/05/04(Wed) 1:06:19 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノどこまでも優しく、丁寧に。 柔らかく温い舌が、這い回っていく。 それは男女が蜜月の時を過ごすときにするような。 愛を確かめ合う行為にも似ていて。 もちろん、君がそんなことを知っているはずもないけれど。 足を、君の脚の間に割り入れれば。 それだけでもう、君はどこにも逃げられなくなる。 身長差分、君の体が持ち上がる。 爪先立ちで、少年の太腿の上に跨っているような構図。 言葉ごと塞がれた唇は、そのまま、君の体を撫であげた舌が今度は、君の口内をもと。 上顎を、歯の裏側を這い回って。 小さく暖かな舌に絡みつき、その舌の裏側を舌先でなぞって。 唾液を自分の口内に運んで、熱い吐息を合わさった口の端から漏らす。 くぐもった水音。愛を確かめ合う行為。 少年は優しく、丁寧で、柔らかくその行為を行いはするけれど。 その目は、愛に塗れているとは言い難く。 どちらかといえば、これは、そう。 ────食事であった。 …ぷは、と口を一度離せば、銀糸が二人を淫らに繋ぐ。 「……服の下も、汗をかいてる?」 随分上気した顔で、問いかけた。 (-156) 2022/05/04(Wed) 1:08:22 |
【秘】 司書 エルナト → 神経質 フィウクス「人の出ない本をお探し?」 なるほど、と一つ頷いてから先の言葉。 人なんて、どこにいようが何かしらで存在を感じるものだ。 中々、大変な病だね、と忌憚のない意見。 「変わったらいいな、とは思うけれど………」 「…正直、すぐに変わるものじゃないとは、思う。」 というのは、自分も一度考えたことがあるからの言葉。 少年は、人が普通に食べるものが一切口にできない。 はっきり言って、家畜の餌のようにしか見えないレベルだ。 そんな自分が、もし病を治したとして。 じゃあすぐに、人の食べ物を口にできるのかと言えば。 ……やっぱり、気持ち悪さを感じてしまうだろうなと、思う。 「どこにでもは受け入れられなくても。」 「どこかには受け入れられるよ。その為に先輩が頑張ったんだから。」 「自然に考え方は変わらなくても。」 「変えようとしたら変えられるよ。向き合えば。」 「何もなくなるのが嫌だ、なんて。」 「本当の自分だってちゃんと知らない癖に。」 病に支配されてる君なんて。 何もないのと同じじゃないか、と。 ただ真っすぐに、告げて。 (-159) 2022/05/04(Wed) 1:33:23 |
【人】 司書 エルナト>>36 フィウクス 受け取られれば、満足そうにうなずいて。 本は読まれなければ意味がない。 読んでもらえる本は幸せだ。 問いかけには、うーんと思案して。 「病気の方は、まぁ治る目途は立ってないけど……」 「食事の量は減らしてるよ。食べれば食べるほど染まってしまいそうで。」 「…まぁ、最近は成長期なのか、お腹が減っちゃうんだけど。」 「それ以外だと、本を沢山読んでる。」 「読むごとに、自分の世界が広がって、本を書いた誰かの思考が、自分の一部になるように感じるんだ。」 「そうやって、確固たる自分を作ってる。」 いずれ病が治った時に、自分が何者でもなくなってしまわぬように。 「自分の世界を広げるのって大事だよ、フィウクスさん。」 「あなたも、内側以外に目が向けられたらいいな。」 (38) 2022/05/04(Wed) 1:34:03 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニよほど隠さなければいけない理由。 心に起因するものともなれば、やはり体裁等に係るものだろうか。 とくに家柄の良い人達は、完璧主義であると聞く。 健やかで、一縷の非もなく、誰もの模範になる者。 そうでなくてはいけない という思想。…窮屈そうだなぁ、なんて庶民の少年は思う。 「あははっごめんごめん。」 「でも、やっぱりバラニは可愛いよ。」 「どこかの貴族の跡取りじゃない、僕の友達のバラニはね。」 だから、せめて自分の傍では自由であってほしいな、と思う。 どこでも完璧だなんて、それこそ心の負担になってしまいそうだから。 止まり木の一つにでもなれたら、と。 「……そっか、うん、応援するよ。」 「でも、英雄譚の主人公にも、仲間は居るんだよ。」 「一人で抱えて頑張りすぎないようにね。」 穏やかに、優しく柔らかく。 いつも通りの声色と微笑みで、そう告げた。 ▼ (-168) 2022/05/04(Wed) 2:10:02 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「うん、ありがとう。俄然楽しみだ。」 「早く治療したいな。治るといいけれど。」 誰かと一緒に食べるなら、少しは美味しくも感じるだろうと。 ささやかな未来を思い描いて、笑い合う。 子供の夢。無垢で、眩しいくらいの夢。 それがこの狭い鳥籠の中の、太陽であった。 それから、瓶の中身を考える君を眺める。 多分、分からないだろうなと思っていた。 別に、君を馬鹿にしているわけではなくて。 ただ。 君は純粋そうだから。 「わからないかぁ。」 「残念、僕は果実も食べられないんだ。」 くすくす、挙げられた答えに、指でバツを作って。 「じゃあ、ヒントをあげよう。」 「これはね、君も作り出せる物だよ。」 「透明なものも、 紅色 も。」「 黄色がかったもの も、………多分、白色 も。」「ぜーんぶ君が作り出せる。」 わかるかな?と。 ………少し怪しく光る眼で、君を見た。 (-170) 2022/05/04(Wed) 2:11:28 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ腿に感じる熱すぎるくらいの熱を。 しかし少年もまた、慰めてあげる事はせず。 ぐつぐつと煮え立った欲望の鍋を、ただかき混ぜて。 焦げ付かないように、かと言って冷めないように。 舌だけで君の熱を掻き立てる。 鼻にかかる声、口の端から漏れる唾液にすらも気にかけることもなく。 どうしようもなく混ざりあった唾液のカクテルを飲み下し、あるいは飲ませて。 味なんてするはずもないのに酷く甘ったるく感じるそれに、また恍惚の表情を浮かべて。 「良い子だね。」 言葉はどこまでも甘く、君に絡みついて。 目の前に現れる御馳走に、ごくりと生唾を飲む。 飢えた獣のような目をしていた。 ▼ (-178) 2022/05/04(Wed) 6:49:12 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ顕になる肌、白色の肌着は、汗で張り付いて少し色を濃くしている。 君の手を口元に持って行って。 指の一つ一つを、丹念に口に含んでいく。 何もかもを舐めとるように、指の間を、爪の先を。 それから、手のひらに溜まった雫もこそぎ取って、 つー…………と手首へ、肘へ、二の腕へ。 だんだんと上へと辿っていく。 君の体を高ぶらせるようにじっくりと。 そうして、舌が脇のくぼみ、蜜の溜まり所へとたどり着く。 「……いい匂い……それに……」 「……とっても、美味しいよ…………」 ちゅう、と吸って、柔らかな肉に鼻先ごと埋まるように舌を這わせて。 喉を鳴らして、君を喰らって行く。 横目に君を見る顔は獣のようでもあり、給餌される雛のようでもあった。 ひとしきり堪能したら、手が。 君のタンクトップを、裾から捲りあげて。 そうして、顕になるであろう胸に。 もっとも汗をかきやすい胴体に。 ……一際目立つ、その胸の先端に。 口をつけた。 (-179) 2022/05/04(Wed) 6:57:01 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ どうあれば、より多くの食事が出来るのか。 どれほど追い詰めれば、最も多くの蜜がでるのか。 どうすれば、冷めないのか。 どうしなければ、果てないのか。 知っている、全て。 体の熱が限界を迎えるその直前が、最も多くの供物を得られることも。 その状態以上にも以下にもしないやり方も。 本能的に、ではなく、 経験によって知っている。 熟知できるほどの回数、食事をしている。 だから、無垢な君を煮込むくらいは、造作もないことで。 ▼ (-196) 2022/05/04(Wed) 13:18:05 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ君の反応を目の前で見て。 君の嬌声を耳元で聞いて。 どこまでも淫靡な香りを鼻腔に揺蕩わせて。 でも、少年はそれに"雄としての反応"は示さない。 少年の熱は、ただ久方ぶりに満足いくまで食事ができる事への、喜びによるものでしかない。 だって、そうでしょう。 家畜に欲情する人なんて普通いないでしょう? 弱い場所を見つければ。 そこをなぞりあげた時に示した、僅かな体の強張りに口角を上げて。 執拗に、そこを責め立てた。 弱点を責められる恐怖。 薄い皮膚越しになぞられる数多の神経。 それから得る、形容しがたい感覚。 それらが、雫を溢れさせるために適したものであることを知ってるから。 そう、だから。 胸の、その幼子特有の桜にも似た頂も。 責め立てれば同じようになることを知っていたから。 やはり、執拗に、飴玉を転がすように、弾くように、撫でるように、ぬるりとした感触で弄ぶ。 小さな胸に、顔を埋めて。 僅かな柔らかさを堪能して。 手が、今度はもっと"下"を味わおうと。 君の膝から、内側をどんどん登って。 ゆっくり、ゆっくり、その、登った先にある泉まで。 ゆっくり、なぞって、なぞって、ついに。 ついに、触れようと ▼ (-198) 2022/05/04(Wed) 13:31:23 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ……した、ところで。 「……もう時間が無いかな。」 名残惜しそうに呟きながら、しかしなんの後引かれもなく、 すっと体を離した。 触れていたところに外気が当たり、やけに冷たく感じる。 「服、整えられる?大丈夫かな?」 まるで今まで何もしていなかったかのように、 純真な少年の顔をうかべた悪魔は、君にそう問いかけて。 かつかつと聞こえる小さな足跡が、もうあまり猶予がないことを告げる。 上着を拾い上げて、君に渡して。 「僕が合図をしたら、一緒に飛び出して、大人達にこういうんだ。」 「火事だ!って」 そう言うと少年は、懐から小箱をひとつ、取り出す。 図書室のロウソクを付けるための、マッチ箱。 そこから火種をひとつ取り出せば。 がらり、扉と向かいにある窓を開けて……そこは、今は資材置き場のようになってる場所。 そこにぽい、と赤く灯ったマッチを落とす。 立ち上る煙。火は大きくはならないだろう。 でも、ボヤくらいにはなる。 そしてそれは、子供が慌てふためき、大人が原因究明のために時間を潰すには十分な出来事。 ───今日の夜は、安全だ。悪魔の灯火によって。 「……うん、いい感じに燃えてる。」 「行けそうかい?大人の前に行くのが怖いなら、手を繋いでいてあげよう。」 「頑張ろうか、今日のおやすみのために。」 優しい、柔らかな微笑みを君に向けて。 そうしたら。 がら!と扉を開けて、計画通りにことを進めるのだろう。 (-199) 2022/05/04(Wed) 13:41:57 |
【秘】 司書 エルナト → 神経質 フィウクス「君は偽物じゃないけれど。」 「本物でもないんだよ。」 「病に曲げられた形が、それでも自分の形?」 「───そんな事が許されるか。」 柔らかく、穏やかな微笑み。 それはいつものままなのに。 言い放った言葉だけが、酷く冷たかった。 それは、まるで。 君じゃない誰かに向けて。 言い聞かせるかのような言葉だった。 ひとつ、息をつく。 「賭けに出るのが怖い事。現状維持が一番安心な事。」 「分からないわけじゃないけれど。」 「ずっと苦しみながら生きるのは、辛い事だよ。」 「生まれ変わった君も、きっと素敵なのに。」 眉を下げて。 それ以上の言葉を言う事もなく。 結局、病なんて気の持ちようだ。 本人に治す気がないならどうにもならないし。 どうにかしようと思うほど自分には力も気力もない。 (-204) 2022/05/04(Wed) 16:55:26 |
【人】 司書 エルナト>>40 フィウクス 「まぁ、そうだろうね。君と僕は違うから。」 「患ったものも、苦しんだ境遇も。」 「きっと僕は君よりマシだよ。」 「だって僕には、友達がいるもの。」 だから君は哀れだとか、いう訳じゃなくて。 「僕と同じようになれたらいいね。」 柔らかく、穏やかに。 君の言葉からは棘を感じない。ずっと。 だからきっと、本当は優しい人なのだと思う。 勿体ない。勇気一つで、変われるかもしれないのに。 生まれ変わる勇気があれば。 「"What does not destroy me, makes me stronger. "」 去り行く背中に、投げかけて。 「またのご利用をお待ちしております。」 図書委員として、利用者を見送った。 (43) 2022/05/04(Wed) 16:56:39 |
【置】 司書 エルナト消灯時間間際。 廊下の一番端の空き教室、そのすぐ外でボヤ騒ぎがあったらしい。 火の不始末か、それとも故意犯か。 大人達が慌だたしく動いているのを見た。 きっと子供達が寝静まってるうちに、色々と 調べたりするのだろう。 「怖いなぁ………」 そんな様子をちらりと部屋の窓から眺めて。 少年は今夜も穏やかな夜を過ごすのだった。 (L3) 2022/05/04(Wed) 18:04:34 公開: 2022/05/04(Wed) 20:55:00 |
【人】 司書 エルナト>>45 バレンタイン 「お、おぉ………随分調子が悪そうだね。」 いつもと違う、勢いのある様子にたじろいて。 調子が悪い、という評価は。 同じクラスである君が、同じような状態になった時に、 決まって自分をそう評するから、そうなのだと理解してるだけで。 正直、少年からしてみればすこぶる調子がいいようにしか見えないのだけれど。 「シャルロッテさんに、行ってみたらって言われたの?」 「まぁ、僕が通りがかってよかったねぇ。」 「宿題、共有スペースでやっていく?」 今は勉強会もしているらしいし。 楽に宿題を終わらせるチャンスだよ、とお勧めしつつ。 「それとも、調子が悪いから部屋でする?」 勇気を出して、と言っていたし、 あんまり人の多い所はまずいのかな、と首を傾げ。 (46) 2022/05/04(Wed) 18:13:26 |
【人】 司書 エルナト>>47 >>a32 バレンタイン シャルロッテ 「そっか、まぁ、何かに意識を向けるのは、悩みを忘れる一番の手段だよね。」 「読書もそう。そういえば、紹介した本は読んだ?」 首を傾げつつ。 一緒に行こうのわりには片割れの姿が見えないようだけれど、と辺りを見渡して。 そうして、背中越しにその姿を見つける。 「わんこじゃないんだから。」 苦笑して。 手をひらりと振り返す。緑髪コンビ(と勝手にエルナトが心の中で呼称している)が今日も仲が良さそうで安心だ。 「とりあえず、宿題の範囲は43から47ページまでだよ。」 「君、授業ちゃんと聞いてる?問題とけそう?」 シャルロッテさんがいれば大丈夫かなぁ、と思いつつ…思いつつ……………… ………中等部の子達はみんなちょっと抜けてる所があるので、心配だ。 (48) 2022/05/04(Wed) 18:56:19 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ全てが上手くいって。 君を部屋まで送り届けた、その、去り際。 「───また食べさせてくれる?」 最後に、それだけ問いかけて。 それから、良い夜を、と手を振って。 今日を終えたことだろう。 (-224) 2022/05/04(Wed) 20:06:45 |
【人】 司書 エルナト>>49 バレンタイン 「そっか!それは早めに勉強を終わらせないと。」 「物語は熱のあるうちに読み切らないとね。」 興味は時間が経つごとに薄れていく。 紙のページが鉛の重さになってしまう前に。 結末を読んでほしいものだ。 何かと動物に例えることが多い。 お勧めした本も、動物が主人公だったし。 動物好きなのかもしれない。 「大丈夫だといいけどねぇ。」 「まぁ、シャルロッテさんにお任せしようかな。」 「ファイトだよ、バレンタインくん。」 応援、まぁ宿題を終わらせて本を読んでほしいだけなのだが。 「宿題を忘れたら怒られちゃうからね。」 「お仕置きもされちゃうかも。ちゃんと終わらせるんだよ。」 ほら、消灯時間前に終わらせて!と、 とてとて背中に回って、その背中を押して勉強場所まで動かそうとしつつ。 (51) 2022/05/04(Wed) 20:13:08 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニくすくす、じゃれ合いはいつまでも続いてしまう。 そうして寝るタイミングを失う事も多々ある。 今もそう。 でも別に、それが嫌なわけでもないから困り所だ。 この狭い箱庭で、ただ普通の子供として過ごせる時間が、 果たしてどれくらいあるだろうか。 貴重な時間をくれるこの部屋が好きだ。 明日も明後日も、続くといいな。 「あはは、確かに僕は賢者のポジションかも。」 「勇者を導いてあげようかな。」 だからぜひ頼ってね、と。 にっこり、笑ってみせて。 ▼ (-226) 2022/05/04(Wed) 20:16:33 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニエルナトは、人の食事が取れない。 一定のものからしか栄養が取れないし、 美味しいとも感じない。 悩む様を、にこにこと眺めて。 そうして、君が。 その答えの一端にたどり着けば。 変わらぬ表情で、鷹色の目を君にまっすぐ向けて。 「───正解。」 誰に聞かれてるわけでもないのに、小さく囁いた。 苦い顔を浮かべる君に、くすくすと笑い声をあげる。 「大人から支給してもらってるんだ。」 「でも、やっぱり足りないな。お腹が減っちゃう。」 「かといって、色付きの奴はあんまり、食べたくないんだよね。」 量を増やしてほしい、と言って、 色付きのものが増やされたらいやなので、 この量に甘んじているのだと肩を竦めて見せる。 美味しいと感じるとしても、やはり人らしい感性はあるから。 紅も、黄も、白も、口に含むのには抵抗がある。 普通の人間からすれば、透明のものだってそうであろうけど。 それはもう、慣れてしまった。 ただ美味しいとしか感じない。 「お腹が空いて仕方ないんだ。」 「君が食べさせてくれる?」 まっすぐ、君を見つめたまま。 変わらぬ微笑みの中、問いかけた。 (-228) 2022/05/04(Wed) 20:24:21 |
司書 エルナト(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/04(Wed) 20:32:27 |
エルナトは、リアンに手を振って、バレンタインを指さしてる。教えてあげて (a39) 2022/05/04(Wed) 20:43:43 |
エルナトは、いつものように微笑んで (a45) 2022/05/04(Wed) 20:56:08 |
エルナトは、冗談だよ、とルームメイトに言った。いつかの夜の事。 (a47) 2022/05/04(Wed) 20:56:28 |
エルナトは、この狭い部屋の中の、子供らしくあれる時間が好きだった。 (a50) 2022/05/04(Wed) 20:58:28 |
エルナトは、この時間が、明日も明後日も欲しかった。 (a51) 2022/05/04(Wed) 20:58:41 |
エルナトは、欲しかっただけなのに。 (a52) 2022/05/04(Wed) 20:59:28 |
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