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【神】 演劇 アクタ「うわ」 入場。 開口一番に、うわ。 予想通りの投票と 意外としか言いようがない結果。 「確かに約束は破られてないけどさ。 ……なんだ、それ。」 ぽつり。 何かを見て、何かを感じて、何かを呟いて。 今日も投票用紙を手に取って、 誰かが口を開くのを、待っている。 (G1) 2022/02/26(Sat) 21:31:48 |
【神】 演劇 アクタ「口では何とでも言えるよなァ」 責めるでもなく、怒るでもなく。 信じない訳ではないが、信じる訳でもない。 ……そんな雑音を挟む。 「自分の名前書いてる奴居るじゃん。 あれ、死にたいって事?」 (G10) 2022/02/26(Sat) 22:07:32 |
【神】 演劇 アクタ「決まらないからって 自分に入れるか……?」 出た声は、呆れに近い。 まだランダムに選ぶ方が納得出来る。 それで良いのか、と問い掛けて───かぶりを振った。 「……別に、僕が気にする事じゃないし! 好きにしろ!」 (G19) 2022/02/26(Sat) 22:26:25 |
アクタは、紅茶を選べば、今日はちゃんと砂糖を入れた。 (a2) 2022/02/26(Sat) 22:28:40 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ「まぁ、俺もそうだからね。」 「普通の生活が羨ましい。」 「家族で手分けして家事をして、テストの点で怒られたりして」 「お小遣いをもらってそれをやりくりしたり、たまに奮発してちゃんとしたお店に行ったり。」 「それがいいなって思う。」 「ただ、そっち側が多数派で、俺が少数派。」 「それだけの違いなんだろうね。」 淘汰、とまではいわないけれど。 マイノリティは軽視されがちだ。つまり、そういう事だろう。 やはり感慨なく告げられる言葉は、諦めの色が濃いのに。 それでも青年は、理解を求めている。 完全に諦めてしまう前の、最後の輝きなのかもしれない。 ……肩に、人肌の温もりが移された。 ▼ (-22) 2022/02/26(Sat) 22:48:02 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ「……………そう。」 乗せられた頭に、目を丸くした青年は。 しかし、どこか嬉しそうにして。 その頭に擦りつくように、自分の頭を寄せた。 触れ合いは好き。理解が進むようで。 「いいね、家族でお出かけ。」 「そっか、子供の頃からの夢なんだ。」 「………いいね。」 君のことが理解できる。 嬉しくて、気持ちいい。 「そうなのかも。何もないや、俺らしくあるためのもの。」 「だから、芯のある人を見ると羨ましく思えるのかもね。」 「……素敵だね。」 耳元で、囁くように告げて。 自分についての解釈をされる。興味を持たれてる。 嬉しくて、気持ち良くて、高揚する。 出された飲みものに、お金も払ってないのに奢りなんだ、なんて言いながら。 手に取って、一口飲んで。 きちんとした製法で作られたわけでもない、大衆向けの味。 ……でも、美味しい。そう思った。本心から。 「はい。」 好きなら、君も飲むでしょ、と、ボトルを差し出して。 (-24) 2022/02/26(Sat) 22:54:37 |
【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ「わ、」 温もりが合わさって、重なる。 頭同士が触れる。温度を伝え合う──この感覚は、好きだ。 「僕、学校でも演劇部入ってて 将来は劇団入りたいとか、家族に話してて。 アクタなら出来るよって、頭をさ……」 自分は、両親に頭を撫でられるのが大好きだ。 あったかい手が触れる感覚に、愛情を感じられるから。 ───そっと、腕を伸ばして、 そうされるのが好きなように、君の頭をゆるりと撫でた。 多数派とか少数派とか、よく分からないけど 自分はたくさん持っているから、こうして分ける事が出来る。ただ、それだけ。 ▽ (-32) 2022/02/26(Sat) 23:56:48 |
【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ「お前らしいものか。」 彩りどりの髪の間を梳くように丁寧に撫でる。 「絵が上手いとか、」 地肌に爪を立てないように撫でる。 「ちょっと変な奴なとことか、」 君の頭を変わらず撫でながら。 「……そんで、寂しがりに見える。 自分に無いものが欲しくて、何もない自分が嫌で、みたいな……さ。」 勿論、君の真意は分からない。 けれども、男の目には君はそう映って見えた。 「……それでもお前は変な奴だけど、 可愛いとこあるじゃん、えっと……エノ。」 ひとしきり撫でた頃、五指を君の髪から離していく。 君の囁きを耳に受ければ、擽ったい、と笑って 「飲みさし渡すなよ。」 どこでも──コンビニなんかで手頃に買える、透明な黄色いレモンティ。 体に悪そうな甘さに、レモンの風味。チープな味が親しみやすくて、好きだ。 自分の好きなものを誰かも好きになってくれたら、きっとW素敵Wだ、と、 差し出されたボトルを手に取り、一口喉に通して、君に突き返す。 (-33) 2022/02/26(Sat) 23:58:57 |
【神】 演劇 アクタ今日は珍しく、静かに話を聞いていた。 「じゃ、今日は各自自由ってことで良いな。」 カップの中の紅茶がまだ温かい内。 飲み下せば、投票用紙にさらりと文字を書いて、丁寧に折り畳む。 「書いた。」 立候補も他薦も無い、と言外に示せば 紅茶のお代わりを注いで、また砂糖を混ぜ入れた。 (G40) 2022/02/27(Sun) 0:23:29 |
【神】 演劇 アクタ「わっ……?」 突如現れた竹刀の先が、此方を向いて倒れた。 それがくじ引きと同じような理由で生み出されたことは明白で。 さ……とその顔から血の気が引いていく。 「………い、」 続く身勝手な言葉は、喉を通らなかった。 (G43) 2022/02/27(Sun) 1:02:43 |
【神】 演劇 アクタ嫌だ。どうして。 怖い。やめて。 死にたくない。 そんな思いがぽんぽん浮かんでは、 やっぱり喉を通らずに消えていく。 残った自分達は、8人。 そのうちの1票に自分の名があることの恐ろしさ。 ──今、やっと、身に染みた。 どくどくと早鐘を打つ心臓。周囲の言葉。 無視するように、かき消すように、言葉をどうにか吐いた。 「すげー………ムカつく。 何の理由もなく票入れられるのって。」 (G45) 2022/02/27(Sun) 1:17:27 |
アクタは、無理やり、なんとか、笑ってやった。「誰のせいだよ」 (a14) 2022/02/27(Sun) 1:20:38 |
【神】 演劇 アクタ>>G48 >>G49 「……わかんない、」 君の言葉を、ひとつひとつ確かに受け取る。 君の理由。意志。決意。芽生えた思い。 ……自分の視点からは全く見えない、 知っている方がおかしいようなもの ばかり。「そうやって言われないと、分かんない!!」 ぐっと眉間に寄った皺がだんだん解れていって、 緩んだ目尻に涙を浮かべる。──すぐに袖で拭って、君を見た。 「お前がっ、適当な奴じゃないって……信じたいのに、 不安で、怖くて、し、死ぬかもって考えたら………ムカついたんだよ!」 少しだけ知っている──君がどれだけ真っ直ぐな人間かを。 だから嫌だった。頭によぎるWもしかしたらWが。 一度、深呼吸。 息が整う頃には、恨みはちょっぴり晴れていた。 君からW理由Wも貰えたから。 「………分かった、分かったよ。 『見せられると良いな』なんて ぜーったい言ってやらないからな。」 これが、いじっぱりで生意気な後輩から出せる、精一杯の応援だった。 (G52) 2022/02/27(Sun) 2:59:25 |
【神】 演劇 アクタそうしてフカワを一瞥すれば 息を吐いて、肩をすくめる。 「……だから黙ってたんだよ」 よく回る舌だ、と思う。 絶妙に煽り、そうして謝罪を含める一連の会話すら、君にそんなつもりは無くても、男には何かの話術のように感じられてしまう。 「お前とは、違うんだろうな。 多分、何もかもが。」 君に分からないように、男にも君が分からない。 ……君とは、永遠に分かり合えないのかもしれない。 きっと男は、君の言葉のひとつひとつに突っかかって文句を言えば尽きないだろう。 「良いよ、僕も行動で示すから。」 故に、今、時間の限られたこの場では。たくさんの言葉の代わりに、 折りたたんでいた紙─── 君の名前を記入した投票用紙 を開いて見せてやった。「どんな経緯だろうと、裏にどんな事情があろうと ……いつだって好きに、身勝手に選ぶよ、僕は。」 (G53) 2022/02/27(Sun) 3:24:40 |
【秘】 規律 ユス → 演劇 アクタ「いいや。親は好きでも嫌いでもないし、生きるのが嫌とも思っていない。 ただ、そうだな……親に気を配るほど大切にしたいとも思わないだけだ」 想像の翼を羽ばたかせて飛ぶ貴方を静かに見上げる。 虐待など目につくような問題はない、真面目な両親の元で育った青年だ。 真面目だったから、歪んでしまったのかもしれないが。 そう答えて、貴方に行こうと促しただろう。 散歩は好きでもない。ただ、嫌いでもなかった。気分転換には有効な手段の一つだと思っている。 「つまらなくて不満か? 不満ならこうして話を聞かなくてもいいだろうに」 こちらは26くらいの速度でデコピンを避けようと試みる。 「バイトは本屋の店員をしているな。小さな本屋ではあるが」 (-62) 2022/02/27(Sun) 6:12:54 |
【神】 演劇 アクタ>>G54 「そりゃ嫌でもずっと聞いてるわ。 そのトンデモ箱から、自分の名前出されるのが嫌なだけ。 別に、お前に突っ掛かられたからって書いたワケじゃない。 ……たった今、それも理由として増えたけどさ。」 フカワの言葉を、響く笑い声を静かに聞きながら 古典的なハテナボックスを指差した。 勿論その箱の中身を正確に知る由はないが、ランダム性を含んでいるならばいずれ自分にぽんと1票投じられてもおかしくない。 それが嫌で、理解できないから──その可能性を早めに潰す。生き残りたいから、そうしていた。 「……僕に入れるって、脅してんのかよ。」 嬉しいと笑うフカワの姿を、 酷い顰めっ面で見つめてやった。 「ふざけるなよ、 僕は死にたくない。…… お前が死ね。 」男は、いつだって生意気で身勝手で、わがままだ。 けれどもこうして、誰かに酷い暴言を吐く事は無かった。 だからきっとこれが、 男にとって最初で最後の、誰かに向ける悪意。 (G59) 2022/02/27(Sun) 10:15:19 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ少しの時間をかけてあなたにメッセージが送られてくる。 一つ一つ文章は小分けで、言葉を考えているのがうかがえるだろう。 『あの、本当に票はいれるつもりはないんです』 『ですが不安にさせてしまったのは、俺のせいですよね』 『一番はじめにいった通り』 『票をいれたからといって殺しただなんて思いません。 俺は、恨みませんから。 恨まれたかったら殴りに来てください、いたいのは苦手です』 『信じられなくなったら聞いてください。 話せる限りのことは話そうと思います』 『それでも』 誰かに言われた言葉だ。 広場でも、また別の場所でも。 その気がなくとも人は傷つき、涙を溢す。 それがわからない欠陥品は、本当は黙っているべきなのだけれど。 『口を開く度にあなたを傷つけることになるのは 気になるみたいなので、気を付けようと思います』 (-69) 2022/02/27(Sun) 10:48:16 |
【秘】 演劇 アクタ → 規律 ユスとてもゆっくりとしたデコピンの応酬。 男の指が君に触れる事は無かった。 「本屋か。それはなんか分かるかも。」 仏頂面の君が、黙々と本達に囲まれているさまは想像に易くて ふ、と小さく笑みが漏れる。 「不満……ではないけど、 骨が折れそうだなって思ってるよ。」 君を主役に当て書いた脚本。 頭の中のプロットは、まだ真っ白。 まだまだ、君を勝手に想像するばかり。 もっと君を知りたいが、これ以上無遠慮に手を出すのもなんだか気が引けて。 「……今日はこのぐらいで 勘弁しておいてやるよ。」 捨て台詞。今日限定の、降参。 3日目の議論時間だって刻一刻と迫って来ている。 残念ながら、君は今後もこうして男に呼び出される機会があるだろう。 「今寝たら、お前が夢に出そうだけど。 ちょっと寝よっかな。」 君を呼び付けておいて、解散まで身勝手に。 男は君へ、ゆるりと手を振って背を向けた。 (-72) 2022/02/27(Sun) 11:15:24 |
【神】 演劇 アクタ「……どいつも、こいつも。 好きにしろ、もう、疲れた。」 誰からの言葉も、謝罪も、配慮も。 今は頭に入らない、と机の上に上半身を寝そべらせる。 そうして、汗ばむ手の平を、震える指先ごと握り込めば 自分がW怖がっていたWのだとやっと理解した。 ……悪意ってやつは、もしかしたら恐怖心から生まれるのかもしれない。 「僕は、死にたくないだけなのに。」 ぽつ、と漏れた言葉は この裁判場の中に溶けていった。 (G66) 2022/02/27(Sun) 11:31:19 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ『なんだそれ』 まずは君に、そんなメッセージが届く。 それから、暫く間が開いて。──長考しているのだ。 君の言葉に、どう返すべきか。 考える。考えて、きちんと自分の意思を伝えたいから。 頭に血ののぼった議論ではなく、文字で。 ▽ (-77) 2022/02/27(Sun) 11:40:13 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ「部活か、いいね。俺、入った事ないや。」 「嫌なんだよね、俺がいる時だけ空気が変わるのが。」 「………………ん…………」 君が沢山持ってるものを、一欠片貰う。 青年は、それを親から貰ったことがない。 別に嫌われてたわけでも、なんでもなく。 強いていえば、そう。ただ、時間がなかったのだろう。 だからその暖かみは新鮮で。 目を細めて、子猫のように手のひらにじゃれついてしまう。 気持ちいい。 「時間は沢山あったからね。」 絵が上手いと言われたことに対して。 「そんなに変かな、俺。」 変なやつだと言われたことに対して。 「……そう、うん、寂しがりなんだ。俺って。」 「きっと、そうだと思う。言われて、納得ができるから。」 「………………。」 しばらく手にじゃれついて ▼ (-80) 2022/02/27(Sun) 11:53:36 |
【秘】 規律 ユス → 演劇 アクタ「そうか? 俺など中身が薄くて楽だと思うのに」 貴方が勝手に想像することを知る由もなく、知ったとしても止める理由がない。 いったい俺のどこが骨が折れるというのだろうかと内心疑問に思いながら貴方を見やった。 「そうか。分かった、また何かあれば呼ぶといい。話に応じよう」 断る理由がない。まだ少しだけ形が曖昧な、先の約束にも素直に頷いた。 「夢に出るほど何もしていないような気がするが、出たらすまない。ああいや、悪いと思っていなかったら謝らなくていいか。撤回しよう。 ともかく、休むといい。話し合いは少なからず気力を使うのだから」 そう声をかけて小さくなっていく貴方の背を眺めながら見送ったのだった。 (-81) 2022/02/27(Sun) 11:54:54 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタそうして、離れ行く手をあぁ……と小さく、 名残惜しく眺めて。 レモンティーを飲む。きっとこれその物はそんなに美味しいわけじゃなく。 ただ、きっと。 君が好きなものだから。 君から貰ったものだから。 美味しく感じるのだと思った。 「……好きだよ。この飲み物。俺も。」 「飲みかけ、ダメなんだ。あんま人と飲むことないから。」 「………………飲むんだ。」 いいのかな、ダメなのかな、どっちなんだろう。 そんなことも分からず、渡されたそれをまた一口飲んで。 そうしてまた、君に差し出した。 友人とする普通が、何ひとつも分からない。 きっと、青年は。 本当に、何も知らないだけなのだろう。 (-82) 2022/02/27(Sun) 11:58:38 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ『僕は』 『この票は殺意だと思うし 恨む』 君とはきっと、永遠に分かり合えない。 ……けれどこうして、言葉を交わす事は出来る。 思い詰めていたこと。 怖がっていたこと。 自らの無意識下のそれを、君が指摘してくれたように 不理解同士なりの、落とし所があるんじゃないか、と。 君へ、文字を投げるのだ。 『正直、』 『お前いちばん意味分からないし 嫌いだ ちょっとぐらいはほんとに死ねって思ってる』 『けど こんな風にメッセージくれるから 今、お前に対する見方が変わって』 『悪い奴じゃないのかもなって ちょっとだけ思った。だから』 『死ねって言ってごめん』 『僕も、お前を傷付けたい訳じゃない 言葉に気を付ける。』 (-84) 2022/02/27(Sun) 12:03:24 |
【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ「そっか、僕もそれは嫌かも。 僕自身じゃなくて、苗字でちやほやされるのは なんか、虚しいなって……想像して、思った。」 戯れる君が、子供みたいで可愛らしくて 離す時、此方も少し名残惜しくなったけれど。 きっと君は誰に撫でられても、こうして享受するのだろう。 ……そう考えたら、少しだけ、胸の奥がもやもやした。 「時間があってもさ、 多分僕はエノみたいに描けないし 理解されたいとか思っても、誰にも言わないと思う。」 でも君は、伝えてくれた。 今限りだとしても、選んでくれた。 それが羨ましくて、嬉しくて……そんな不思議な気持ち。 「変な奴! でも僕は、エノのこと嫌いじゃない。」 ▽ (-93) 2022/02/27(Sun) 12:42:28 |
【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ「美味いだろ、これ。 朝学校行く時によく買う。 ……午後の、って書いてるけど 午前中に普通に飲んでる。」 突き返すと、また返ってくる。 いつまで続けるんだと苦笑。 それでもまた飲んで、君に差し出した。 「ダメって言うか、 気にしないなら別に良いけど。」 うろうろ。 視線を彷徨わせて。 「だ、だって、ホラ、 ……く、口、付いてる、……し。」 だから何とは言わない。 友人間で意識してる奴みたいで、恥ずかしいからだ。 君に触れる頭の温度が ぶわ、と上昇した。 (-94) 2022/02/27(Sun) 12:44:39 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ『……謝られるのって、意味がないと思っていたんですが。 なんだか、身に染みますね。 恨まれてるのに、嬉しいんですよ俺』 被虐趣味でも、なんでもなく。 ただ一人の、気にくわない人間としてみられた事実が、エキストラではないことを知らしめる。 『これまでのあなたをみていて、お世辞でも綺麗事でもなく。 信用ができるって感じがします』 『傷付きは、しません。 心が麻痺してるだとかそんな理由ではなくて。 一番辛い思いはここに来る前にしてきました。 死ねと言われたのも、二度目です』 『俺の死を望む人が、 国の制度と、貴方達だけじゃないことが 一番辛くて。 それ以外が構わなくなってしまったんです』 皆にとってフカワという男がわからないように、フカワにとっても自分という存在が空虚だ。 そして、ほぼ話が閉められようとしている空気になれば、ふたたび彼からのメッセージがやって来た。 (-95) 2022/02/27(Sun) 12:44:49 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ『だから』 『もし、臓器提供者がギリギリで』 『あなたが選ばれて、俺が無事だったとき』 『立場を変わることを受け入れても良いんです。 でも、貴方が他の人から非難を受けるのはみたくないですから。 平等性が欠かれたこの事を、簡単に口に出せる日はないでしょう』 (-96) 2022/02/27(Sun) 12:46:49 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ『そうか 僕は お前の事は信用出来ないな』 『嫌いとかじゃなくて 平気で裏切られそうだから。』 君の過去、経験、そうして僅かな感情。 空虚な君を理解するには、きっと時間が足りないから 今はこうして、文字列を視線で追い掛けるだけ。 ……君を知らない癖に、知った風に慰めの言葉を掛けるのは 違う、とぼんやり思うから。 画面の向こう側で、君の事を考えて、想像して 辛いな、と、誰にも言わずに言葉を秘めた。 そうして、端末を置こうとした刹那。 続く君からのメッセージ。 ▽ (-100) 2022/02/27(Sun) 13:13:42 |
アクタは、スマホ端末に目を向ける。「はァ!!?」 (a27) 2022/02/27(Sun) 13:14:44 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ『えっと』 そうして、また、間が開いて。 『考えとく』 君を犠牲にして、自分が死なずに済む、 本当に都合の良い例え話。 そんなこと言うな、とか 結果は受け入れるよ、とか かっこつけた言葉は幾つか浮かぶけれど そのどれもが自分の言葉ではないから、文字にはしなかった。 『お前の事、思ってたより 嫌いじゃなかったかも』 『代わりに死ぬ覚悟してくれてるから とかじゃなくてね』 『変な奴だけど 悪い奴では無い 知れてよかった ありがとう』 そうして、身勝手に。 男は再び、スマホ端末を手中から離した。 (-102) 2022/02/27(Sun) 13:18:12 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ「言わなきゃ伝わらないからね。」 だから青年は。 できる限り、聞かれたことには素直に、正直に答えようとしている。 聞きたいことも、素直に聞く。 理解が根本にある青年は。 嘘をつかないし、好まない。 もちろん、言わないことだって、ない訳では無いけれど。 「そう、よかった。なんか、嫌われてそうだったから」 「話に来てよかった。」 それは個人への嫌悪というより。 『死を受け入れる者』への理解できない恐怖からだったのかもしれないが。 いずれにせよ、理解が深まり、今は少なくとも嫌われてない。 それは青年のほほを染めるには十分な事だった。 「へぇ、反骨心だね」 午前の紅茶に対する回答。 面白いね、と小さく笑って。 そうして。 君が告げる事に、キョトンとする。 「…………ふっ……」 堪えようとした笑いが、伝わる熱で漏れ出てしまい。 くす、くすと笑う。 そうして、もし叶うなら、そっと顔をずらして。 (-109) 2022/02/27(Sun) 13:51:51 |
【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ「なんで。 僕別に、誰のことも嫌いじゃないけど。」 きょとん、と目を丸めて不思議そうに君を見上げた。 自分の横暴な態度が、生への執着が、『死を受け入れる者』に対して摩擦を生んでいるなんて考える訳もなく 「今、言ったから、伝わったか?」 君を嫌っていないこと。 君の事を少し理解したこと。 君のぬくもりが温かいこと。 今日、行動しなければ、きっと分からないままだった。 だから 「良かった、」 だなんて、柄にもなく、思うのだ。 ▽ (-144) 2022/02/27(Sun) 16:27:31 |
【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ「笑うな………」 男は、初心だった。 この数日、女性に手を取られただけで逃げ出したことすらある。 「良いよ、別に、気にしないなら 僕も気にしないし!」 君が顔をずらすのと同時、 君に預けていた上半身を持ち上げて 真逆を向いてやった。 「残り全部飲んで良いよ! 飲んだら、帰る!」 飲み切るまでは、居るつもりらしい。 (-145) 2022/02/27(Sun) 16:28:04 |
【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケきっと返事は、それなりに時間が過ぎてから。 自分の考えを整理して、落ち着いて、そうして、君の話を読んで、長考してから。 全体メッセージに流れてしまった分も、流し見程度に読んではいた。 だから、抜け落ちた分にも気が付いたけれど、言いたくないなら、言わなくて良い。……そんな事を考えつつ、知らないふりをする。 そうして、たっぷり時間をかけて、君へと文字を送るのだ。 『ありがとう お前に価値を問われた意味が 少しだけ分かった気がした』 『なんだろうな 過去を嘆くのは性に合わないから 今の話なんだけど』 『今のお前が W自由Wに価値があると思うなら 僕はそれを尊重したいと思う』 『けど、じゃあ、その為に何が出来るって言われたら 何も無いから すごくもどかしい』 ここでまた、長考の間が開いて。 『とりあえず、 辛くてどうしようもなかっただろうに よく一人で頑張ったな。 有難く、糧にさせてもらう。悪いようには、絶対にしない。』 君に、ぽん、と。クラッカーのかたちのスタンプが送られた。 (-153) 2022/02/27(Sun) 17:33:00 |
【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ「伝わったよ。」 やはり人と交流するのは良い事だと思った。 少しの理解で、がらりと印象は変わる。 たとえ、明日印が浮かぶのが自分であったとしても。 この交流に時間を割いてよかった、そう思えた。 「でも君は、もう少し態度を正した方が良いと思う。」 あんまりつっけんどんだと狙われちゃうかもよ、なんて。 投票とか、あるいは。 『提供候補になった人を救うために、"臓器提供者"を作りたい人』とかに。 青年は、そんなに初心ではない。少なくとも触れ合いにおいては。 しようとしたことも、誰にでもできる、ただの挨拶の一環だ。 「避けられちゃった。」 くす、くすと、やはり揶揄うように笑う。 照れなくて済むようにしようとしたのに、なんて言いながら。 そうして、残りをくいっと口に運んだ。 「……ご馳走様。」 「ありがとう、アクタ君。話してくれて。」 「君を理解できて、気持ち良かった。」 明日も免れるといいね、と、青年なりの言葉で君を応援して。 そうして、君が帰るのを見送るだろうか。 (-157) 2022/02/27(Sun) 17:50:01 |
【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ図星。う、と声を漏らす。 自分の態度が悪いことぐらいは、理解している。 けれどすぐに正せるものでもなくて、肩を竦めるばかりだった。 「……わかんない。 僕の中の常識、みたいなもの……全然通用しないし 誰も彼も、死ぬのなんて、怖くないみたい。変なの。」 今はまだ、分からないなとぼんやり思うだけ。 狙われたくは──勿論、無いけれど、いかんせん、立ち回りが下手。自覚があるものだから、尚更タチが悪い。 「……え、何。避け……?」 君に笑われて、やっと、WそれWに思い至って、先程よりも顔を赤く染めた。 「う、う……う、うるさい! ぼ、……ぼく………帰る!!」 君が飲み切るのを見守って、立ち上がる。 3日目の、議論が始まる前の事だった。この後君と別れて、各々出廷するのだろう。 去り際、あ、と声を漏らして振り向いて 「明日も……ブラブラしてると思う。多分。 どこにも居なかったら、寮に居るだろうし、 ……………それだけ!!」 何とも人任せだが、君と過ごす時間は心地よかったらしい。 やっぱり最後までひねくれたまま、見送られるまま君の隣から離れていった。 (-167) 2022/02/27(Sun) 18:20:18 |
【神】 演劇 アクタ話題が尽きれば、一人、二人と去っていく。 男は立ち上がる気力もなくて、だらりと机に引っ付いていた。 そうして、ふと、何気なく。 この場の人影が減ってから。 「……おい」 今日もすっかり冷えてしまった紅茶を飲み下して 同じように、一向に去る気配がないフカワへ言葉を投げる。 >>G77 「これは撤回しないけど 言葉は撤回する。 ……悪かったよ。 喋ると、すぐ感情的になる。自分でも良くないって分かってる。」 ひら、とフカワの名を記した投票用紙をまた見せて、懐に仕舞って。 体制はそのまま、目線だけを君へ向けた。 「そんだけ。 自己満足に付き合わせて悪い。」 口は災いのもと。 吐いた言葉は、ちゃんと同じように吐いた言葉で撤回したかった。 男は、態度こそ悪いが、へんなところで律儀だった。 (G82) 2022/02/27(Sun) 18:43:28 |
【秘】 涙眼 ユメスケ → 演劇 アクタ>>t17 『どういたしまして、こちらこそありがとう。 もどかしいだろうなぁ。 だから話す気もなかったことだ、これは』 やべーうっかりで一時的に散布してしまったが。何もきていないから多分誰も見ていない。もどかしく感じたのは君ひとりだと彼は自分に言い聞かせた。 知らないふりをされたその言葉たちは、言いたくないよりかは、形にしたくないものだった。続きを書かなくていいように切り取られたのだ。 『どうしようもないよ。 でもさ、違うことなら脚本お兄さん、 俺に対して出来ていることがあるんだ』 『あの。あのね?』 『脚本お兄さんに、 俺を自分の糧にするって言われたの、うれしかった。 「ああ、愉召怪のコタくんが、俺が外に行けるな」 って思ったんだ。存在に意味が生まれた』 『愉召怪のコタくんはここ限定のつもりで、 俺っていうものはここで消えてなくなるものだと思っていた』 『だがそうはならない。脚本お兄さんが連れていってくれる』 『というわけで脚本お兄さんにならなんでも話してあげよう。 でもスリーサイズは分からないから答えられない、ごめんね』 なんて送信して、画面の向こうでふふっとわらった。 (-181) 2022/02/27(Sun) 18:55:43 |
【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケはは、と、 画面の向こうで笑った。 今、自分がどんな顔をしているのか、分からないけど。 『尚更 選ばれていられないな』 君の意志は、きっとこれからも淘汰されていくのだろうけど 今回。ここで聞いた君の話は、思いは。 確かに受け止めた人が──未来の大作家が居て、 アシモトアクタの脳の隅で、君はいきていく。 ……無かった事になんて、絶対に、させてやるもんか。転んでもただでは起きてやらない。 そんな意地も、君に喜んで貰えるなら、張りがいが生まれた。 『誰がそんなもん聞くか!』 『なんでも なんでも、か』 『じゃあ、そうだな 嫌な話はだいぶ聞いたから 次は楽しい話でも聞きたいな』 『僕と遊びに行かないか ここで メッセージのやり取りじゃなくて 一緒に』 男は、相手を知る為には、生の声がいちばんだと考えている。 VR空間よろしく公園でも遊園地でも用意して、君と楽しさを共有したい、と、そう、望んだ。 君は勿論、この突然の誘いを断っても構わない。 (-185) 2022/02/27(Sun) 19:20:40 |
【秘】 モノノ怪 ユメスケ → 演劇 アクタ『ステルス機能、個別に対象をオンオフ出来たら 周りから見るとひとりで遊んでいる 脚本お兄さんができあがるな』 まず浮かんだのはそんなくだらないこと。 『いいよ、起きたら一緒に遊びに行こう。 俺は見ているだけってやつでも、 一緒に遊びに行くにはちゃんとなるんだ』 皮肉ではなく、事実の羅列だ。 彼のアクション可能オブジェクトは 元々このVR空間にあったものだけなので、 虚無に出来たブランコにも叙々苑の席にも座れない。 それでも、どこに行くにしても彼が「一緒に遊びに行く」ということをたのしみにしているのが君には見えただろう。 『だが朝早くは今から寝ると素直に無理』 お昼の前か後か、それくらいになるかな? 君は彼と約束を取り付けられる。その後はそう長引かず、おやすみと送り合うことになっただろう。 (-201) 2022/02/27(Sun) 20:13:44 |
【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ『バカ』 くだらないやり取りに 画面の向こうは確かに笑った。 見学者は物に触れられないんだったか、と 今一度規約を確認したりしつつ 『また明日』 友達同士みたいな、なんでもない返事を返して 男も君と過ごす時間を楽しみに考えつつ 今夜は早めにベッドに潜り込んだのだった。 (-215) 2022/02/27(Sun) 21:07:03 |
【人】 演劇 アクタ3日目、議論のち、夜が明けて、昼──と言っても、まだ朝に近い時間帯。 広場の噴水の前。仁王立ちの男が居る。 スマホのような端末で文字を打ち 誰かと 待ち合わせをしている らしく、ソワソワ辺りを見渡した。 (2) 2022/02/27(Sun) 23:09:41 |
【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ『起きろ』 『遊ぶぞ』 『広場』 とても不親切な集合場所の連絡だ。 画面の向こう側、男がソワソワと君の起床を待っていることは明白。 君はステルス状態で赴いても良いし、 ちゃんと姿を見せても良いだろう。 (-242) 2022/02/27(Sun) 23:10:06 |
【秘】 モノノ怪 ユメスケ → 演劇 アクタ『おはよう脚本お兄さん』 『広場ね、OK〜〜15分後に行きます』 絶妙に短くない。君のそわそわを分かっていながら、彼はこの宣言通りに君を待たせることになった。 (-259) 2022/02/28(Mon) 0:16:28 |
【人】 演劇 アクタ>>@10 ユメスケ 「正直、結構待ったな。 でも別に良いよ、僕も考え事してたし。」 何より、今日は気分転換がしたかった。 君からの名前呼びに、ん、と反応。 ……少し考えて、言及するのはやめた。 「えーと、お前は触れられない物もあるんだよな。 一緒に遊べるものを考えてたんだけど…… 例えば今ここに美術館とか建てたら、全然遊べたりしないか?」 特に触る必要はなく、鑑賞するものならば 君と共有出来るのでは、と考えていたのだ。 ──勿論、生み出すのはこの男なので、 ちゃんとした美術館が出るかと言われると、怪しい。 だけど君が賛同してくれるなら、 試す価値はあるんじゃないかと思っている。 (3) 2022/02/28(Mon) 0:48:59 |
アクタは、満足そう。「よし!」 (a39) 2022/02/28(Mon) 8:30:51 |
アクタは、でーと………? (a40) 2022/02/28(Mon) 8:43:24 |
【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ──館内。 うろ覚えのひまわりの絵。 うろ覚えの叫んでいる人の絵。 美術館というよりは、贋作の展覧会に近いかもしれない。 「……なんか違うかもしれん」 生み出した当の本人は、 小首を傾げてそれらを見る。 「コタロー。 お前美術館行ったことあるか?」 無ければ、誤魔化せるかもしれない。 これが61%美術館である事実を……。 (-392) 2022/02/28(Mon) 18:56:49 |
アクタは、美術館を出た後。何かの音を聞いて。 (a55) 2022/02/28(Mon) 18:57:23 |
アクタは、「今何か聞こえたか、コタロー」 (a56) 2022/02/28(Mon) 18:57:56 |
【人】 演劇 アクタ「ふゥん、派手な組み合わせだな。」 ヌンッする君の隣。 あんまり便利機能を活用していない男は ぼんやりとした感想を漏らした。 実際、どちらも容姿が華やかな二人だ。 「……あの場では言わなかったけど 昨日、僕もアイドルと約束してたんだよな。内容は言わないけど。 あいつ今頃 『も〜☆ヒメノ怒っちゃうぞ♪』 とか言ってたりして……、」全然似てない裏声に はは、と乾いた笑い声。 「紙袋割ったみたいな音か……」 例えば、舞台演出なら。 それをどんな場面で使うか。どんな音として使うか。 「………」 ヒメノの強かな性格を知っている。 エノの温もりを覚えている。 「……コタロー、走れるか?」 (13) 2022/02/28(Mon) 20:24:35 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 「………」 ごくり、息を呑んで。恐る恐る中に立ち入る。 ユメスケを背に庇いながら。 ───生臭い鉄の匂い。 ───燻された火薬の匂い。 ───床に錯乱する薬、薬、薬。 ───二人分の話し声。 踏み込む度に濃くなって、う、と息を漏らす。 そうして、命を奪い合う二人に 聞こえるか聞こえないか──そんな声量で、声を掛けた。 「なッ、何……してるんだ?」 人と人が殺し合うなんて発想がない男は 何かの見間違いである可能性に縋っている。 (16) 2022/02/28(Mon) 23:22:01 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 ぼろぼろの二人を視界に認めれば、信じられないものを見るように、交互に視線を向けた。 「────、」 笑う青年、うめく少女。 どちらの表情も、自分が見たことないものだ。 怖い。 「……あ、て、手当てか。怪我してるもんな。 そうだな、まず手当てだな……!? 」タオル。ガーゼ。消毒液。 ユメスケに示されるままに薬棚や床から拾い上げて 空気も読まずにWいつも通りWを取り繕って、苦笑を作ってみせた。 「びっくりしたッ、 えーとまずは……アンタから。」 ヒメノへ躊躇いなく近寄れば膝を折り 立てるだろうか、と手を伸ばす。 抵抗されなければ、気休め程度の応急手当てをするつもりだ。 それで癒えるのかは分からないけれど。 「エノも、 そんな物騒な物早く捨てて……。」 血濡れの刃物を一瞥すれば 気まずそうに目線を逸らす。 (18) 2022/03/01(Tue) 1:03:56 |
【秘】 モノノ怪 ユメスケ → 演劇 アクタ いとおしくなったのでその歪んだ認識は訂正されなかった。こういうところなんだろうね。脚本家さんだし後々訂正されることになればいいなと彼は思った。 悪意があるだろとの言葉には素直にうんと頷いて。お前なぁ…だなんて呆れた笑いをきっとさせていたのだ。 「ないなぁ、見たことあるようなのはいると思う」 どこぞには贋作美術館なるものがあるらしいが、彼にはそことここと100%美術館を見分ける程の経験はない。61%美術館は彼から見ればたぶん95%美術館くらいになれている。 きょろ、と目的なく彷徨っていた視線があるひとつの絵のところで止まった。ちょっと嫌そうな顔をしてから、うーん…?と疑問符を浮かべる。 「ねぇアクタお兄さん、あの絵って朝? 夕方?」 彼が指さしたのは、ターナーの「戦艦テメレール」だ。役目を終えて解体される戦艦の最期の時が描かれた、夕暮れ時の絵。 何度も構図の変更がされているらしく、現実に即した場合には絵の太陽の位置は朝日であるのが正しいのだが、ターナーの絵の特徴的にこの空の色使いは夕暮れ空だそう。 (-461) 2022/03/01(Tue) 2:55:49 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 「え、あ、仰向け……毛布……」 ぐっと両目を閉じればフカフカの毛布を2枚出した。 ユメスケに言われるがままヒメノの手当て──銃痕を見つけて、薄くなる呼吸を聞いて、……ダメかもなんて思いながら──とにかく、出来ることをした。 素人にできる事は限られているし、VR空間なので意味なんて無いのかもしれないけれど。 「………なんで………… こんなの……ダメだよ……、 し、死ぬなよ……! 」言ってから、こんな場所には似合わない言葉だと思った。 じゃあ、何なら良いのか。 この状況をよしと思えない自分がおかしいのか。 「……ほら、次、エノ。」 きっと同じように、意味のない精一杯を施すだろう。 (20) 2022/03/01(Tue) 8:41:17 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 「……知ってるよ。」 ヒメノの生への執着の全てを理解しているとは言えない。 けど、知ることぐらいは出来ていると思うから。 「僕だって生きたいけど、 誰かに死んで欲しい訳じゃない。 自分でも矛盾してんの、分かってるけどさ……!」 次、とエノの傷へ手を伸ばす。──止血は殆ど済んでいるので、消毒したりガーゼを貼ったり、そんな程度。 途中でユメスケに助言を乞いながら進めた。……一命を取り留めるかどうかは、本人にしか分からないだろうが。 「……僕、まだ、 エノの事だってちゃんと理解出来てない……!」 ──あらかた、 素人に出来る事はやり切った。 具合はどうだろうか、とそっと距離をとり、 心配そうに二人ともを視界に入れる。 「二人とも、 し、死ぬなよ………………」 (24) 2022/03/01(Tue) 13:38:47 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 「────ぁ、」 小さな声も、伸ばされた手も、ちゃんと見ていた。 だから、矛盾を抱えた頭でぐるぐる考える前に、それを掴もうとして、一歩歩み寄って、同じように腕を伸ばして──── 空を切る。 ……ぱたり。 少女の小さな手が地に落ちた意味を 知らないふりは出来ない。 「……ヒメノ。」 こんな場所でも、命が尽きれば現実でも死ぬ。 「……、」 もう届かないだろうけど、と、何か言葉を掛けようとして───出来なかった。 返事が帰ってこない事が。 もう動かない事が。 人に死ねと言ってしまった癖に ……今更、人の死が恐ろしかった。 ▽ (31) 2022/03/01(Tue) 19:07:05 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 「……エノ!?」 だから、生きる人の音が聞こえて、少し安堵した。 「コタロー! こ、こっち、エノ、生きてる…………!」 さんざんアドバイスを貰った少年にそう報告して 息を吸う男に駆け寄った。 「よかっ、た……ッ し、死んじゃったら、ど、どうしようって……!」 恐怖と安堵。 ぼたぼたと瞳の端から雫を落として顔を覗き込む。……呼吸がある。生きている。 「立て……ないよな、 休める場所……行きたいとこ、あるか……?」 もうじき、出廷の時間だろうか。 それでも君が望めば望む場所まで、 そして何も言わなければ、エノの部屋を探して運び込むだろう。 (32) 2022/03/01(Tue) 19:08:00 |
【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ「よし………」 よしではない。 61%美術館は95%美術館となり 男は心底胸を撫で下ろした……。 「……ん? どれだ、朝夕?」 頭の中で、密かに答え合わせをしていた男は 君の動き回る視線を追い掛けるのが楽しかった。 そうして、ひとつ、苦虫を噛み潰したような顔を認めて、どうしたのかとその先を追う。 「……ああ。」 世界の名画。 解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく──とか、そんな絵だったような。 いつかどこかで、演劇の糧にしようとぼんやり眺めた事がある。 61%でも、案外覚えてるものだな、と我ながら感心して 「一応、右の沈んでるのが太陽で 左上の白いのが登る月らしいから 夕方って言うのが正しいんだろうけど、」 君の疑問を、大切にしたい。 「コタローはどっちに見えた? 見えた方で、いいよ。」 (-531) 2022/03/01(Tue) 19:49:54 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 「……すとれっちゃあ」 病院の廊下でシャーのやつ。 全然分からなかった。 合議に行きたいと聞きつつも そんなにすぐに体は動かない。 どうしよう。 ……そんなところで、声が聞こえた。 やけに冷静に、連れてきた少年が答えた。 嗚呼、良かった! ……何か言わないと。 手を貸してくれとか、 運んでくれだとか、 何が起こったとか─── 「………ひとと、人が、」 垣間見た凄惨さを思い出した男の喉は 震えた言葉を吐くだけが精一杯だった。 (38) 2022/03/01(Tue) 20:08:22 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 冷静な男の言葉を、行動する少女を、 ぼんやりと見聞きしながら 歪む視界を元通りにしようと、袖で目元を拭った。 「……ぼく、は、」 どうする予定、だったか。 エノもヒメノも、毛布をあてがって、拙い応急手当てが施されているのみで──W中途半端Wな現場をぐるりと見渡す。 ……何も出来なかった。結果として、そんな心境。 「……まかせる」 自分は駆け付けただけで 止める事も、救う事も、きっと出来ていないから。 「どっちも、何とかしたくて、 でも……ナツメ、さん、が……そうするなら ぼくは、………ヒメノを……。」 (42) 2022/03/01(Tue) 20:37:55 |
アクタは、タオルを投げられて、力無く受け取った。 (a81) 2022/03/01(Tue) 20:49:49 |
アクタは、「背中と、からだじゅう切られたみたいな傷が……」 (a82) 2022/03/01(Tue) 20:51:28 |
【人】 演劇 アクタ>>薬局 力無く頷いて、タオルに顔を埋めて、 ……名残惜しそうにエノを見つめて。 それから、ヒメノに再び近付くまで 暫く時間を掛けるだろう。 合議には、きっと遅刻する。 (48) 2022/03/01(Tue) 20:54:18 |
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