情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「……信はさ、僕が"そういうもの"に縁あってほしくないと思っているみたいだけど。 僕がキミの仕草に何を眼差しているかってのは、とうとう気付きゃしなかったな」 手元、口元。おとがいが動くさま。咬合面が噛み合わされ、喉の奥へと嚥下する。 その僅かな筋肉の動き、伴う所作。唇に残った僅かな食物の油脂。 それを一つも見逃さないまま見つめ続ける碧眼の、瞼はわずかに血色が滲んでいた。 空調はなにも悪いところもなくちょうどよく効いているというのに、僅かに首筋に汗をかいている。 肉の薄い鼻筋や頬骨に明らかに朱がさし、息はゆっくりと深く、熱く沈んでいる。 いくら相手が目を背けようと今までいていたのだとしたって、もう、わかるだろう。 答えは目の前にあり、相手自身もまたその答えの一つなんだから。 望月ロビンは実は、 他人の食事風景に対して性的興奮を覚える 性癖の持ち主だ。 (-22) 2022/10/02(Sun) 3:40:07 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「……信。僕もさ。キミはずっと憧れに足る人間だと思ってたし、人に話してきた。 僕は信のこと大事なものだと思ってたし、でも、どっか手放すべきだと思ってた。 でも多分今までが、知らない時間がちょっと、長すぎたんじゃないかな、僕たちは。 信がどうして今みたいに僕の事を持ち上げて語るのかってのは、僕は知らない。 僕のほうは、……今話した通りだよ。歓迎会の時からずっと、すごいやつだなと思ってた」 ちょっと差し出して揺さぶったところで、簡単には受け取らないだろうというのは目に見えていた。 だからこうして勝負を仕掛けている。きっとここで諦めて曖昧な言葉を受け取ってしまったなら、 これから先は二度と相手の印象を払拭する機会なんてのは得られないかもしれない。 グラスの中のビールを一口二口含んで、口の中をさっぱりさせる。 既に食器からは手を離して、代わりに椅子の背に手を掛けて引き、立ち上がった。 少し身を乗り出して腕を伸ばしたらそれだけで届きそうであるのに、わざわざ机の横を回る。 通路側を背にして相手の座る椅子の前に立つ。つまり壁際に追い詰めた形になっている。 のらりくらりとかわされてしまうことのないように、視界を塞いで。 「本当に、そうだと思ってる? ……思ってるなら、そんなふうに予防線張るみたいに言わないよね。 僕は、キミの秘密を知ってしまった時にさ。……そりゃあ混乱もしたけれど。 でも自分だけは知って、知らせないままで、ずっとやっていくのかなって考えて。 キミと対等で居たいから、自分も打ち明けようと決めたんだ」 床材に片膝をつく。いくら背丈に差があってもこれなら自分のほうが見上げるようになる。 まるで傅くように見上げた相手の、片手を取って、食器を指の間からはずさせて。 空になった手を、代わりに己の顔に触れさせた。頬骨、口元にかけて。 僅かに顔を傾けて、自分よりも小さく細い指に自重をうっすらと乗せた。 「信、もう僕たち互いの理想化した姿を追いかけるのは、辞めにしないか。 ……今ここにいる僕のことを見てくれ。普通のありふれた人間としての僕を。 僕はキミに性的魅力を感じているし、すごくドキドキしてる。 信は、どう思う。僕のこと。……軽蔑した? キミで興奮する僕は、認められない?」 (-25) 2022/10/02(Sun) 4:33:01 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信自分に自信のある人間だ。恵まれた体と精神を持ってここにある、金色の獅子だ。 だからこうして称賛を受けることになんら引っかかりは感じないし己を"そう"だと思っている。 けれど、その上で。そんなふうに相手が自分を卑下するのはあんまりおもしろくない。 そう言いたげに眉をひそめ、大きくゆっくりと首を横に振る。 「僕と信は、違う人間だ。同じようにはならない。 僕はキミのこと尊敬してるし、キミもそうなら、……嬉しいよ、たぶんね」 それから。頬に当てたあなたのてもそのままに、相手の表情を見上げる。 これだけ近くなった瞳は少しも逃すこともなく相手を見つめたまま、逸らされもしない。 頷いて、相手の言を聞いて。……少しだけ間があってからため息を付いた。 勿論、相手がこの旅行中にどんなふうに他者に振る舞ってきたかなんてのは聞いちゃいない。 けれど、"知らない"なんてことはない。あったら、シャワーブースでキミと二人になったとき、 適当なところでほっておいてお開き、なんて呑気なことをしていたはずだ。 「……待ってあげたいつもりは、ある。出来れば僕だって信の望みは聞いてあげたい。 でも僕はキミが追いついてくるまで、待てないかも。キミが思うような上等な人間じゃない。 今だって自分がどういう人間かを黙ったままこの場に連れてきてキミの所作に欲情してるんだ。 キミとセックスしたいし、頭の天辺から爪先まで全部食らいつきたいくらいに思ってる。 僕がどれくらい、キミに触れるのを我慢して、大事にしてきたかわかるかい、信」 目線は焼け付かすように見上げたまま。手の内に収めた手を、掬うように握り直す。 好きなようにしてしまえてしまっている相手のてを己の顔の真正面に持ってきて。 指の節目、骨の浮き出ている起伏に至るまでに丁寧に口づけを落とす。勝手に、だ。 まるで淑女に忠誠を誓うみたいような構図ではあるが、そんなお綺麗なものでは残念ながら無い。 相手はどんな思いで我慢してきたのだか、なんてことを全て推し量ることができるわけじゃない。 だから、こちらからは勝手に追いすがらせてもらう。触れたいから、耐えられないから。 → (-28) 2022/10/02(Sun) 6:09:11 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「キミが我慢するのは、いい、別に。キミが納得できるまで僕だって待ってられる。 ……でも僕のほうはもうキミにお預けを食らって待ってられない」 溜息が手の甲にほうと落ちた。熱っぽい息は体の内側の炎に炙られたその熱だ。 ここで余裕ぶって待てるとそう伝えて、それでお開きにしたなら格好ついただろうな。 けれどもそんなふうには出来ない。してしまえない。 己の胸中を曝け出し、箍を一つ外してしまったのだから。今まで通りになんていかない。 シャワーが床を叩く音が響いていたあの時、きっと望月は今と同じ目をしていた。 あなたの目元を覆い隠して己がどんなふうな目であなたを見ているかを隠していたとき、 自分が見つめる目の熱をまだ恥じていられた時、今と同じ目をしていた。 すぐ傍にあるアクアブルーの内側に、どうしようもなく浅ましい熱が抱え込まれている。 僅かに、背伸びをするように背筋を伸ばして体を前に突き出した。それだけで距離が近づく。 もう息がかかりそうなくらいだっていうのに、瞬きも少ない目は他へ惑ったりもしない。 手放すのさえ名残惜しいまま握りしめた手から、大げさな心臓の拍動が、伝う。 「信。……キスしていい?」 (-29) 2022/10/02(Sun) 6:09:23 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 経理課 富武 瑛ふ、と小さく笑うような吐息が落とされる。 望まれる通りに、突き出された口元に同じものを重ね、舌で唇をつつく。 これまでの前戯で荒くなった呼吸が、抑えがたいように口端から溢れた。 性急でないものの、じんわりと全身を高めるような行いが体温を上げる。 緩慢な責め立ては、肌が触れ合うだけでぴりぴりと滲みていくような刺激になった。 「とんでもなく淫らな子だな。……よく今まで隠せていたなと思うよ。 大丈夫だよ、こんなところで止めてしまったりやしない。 淫乱なお尻の奥深くまで、ちゃんと満たしてあげるからね」 ローションボトルの中から適量を取り出し、一部は性器に絡む相手の指を包むように塗りつけた。 手を取る、というには強引に指を開かせて隙間にねじ込み、また熱の塊を握らせる。 もうひと掬いは、相手の胴を越えて向こう側に渡した手指の中に。 求められている先、肉の間で焦らされて待ち構えている窄まりに這わせ、 肉襞を押し広げるようにして馴染ませ、徐々に液体を奥へと押し込んでいく。 初物でもない穴はさほど時間も掛けずに済むのだろう。無理の無い程度に、体の中に指を捩じ込む。 体躯の大きさに見合って長く太い指は、今まで相手がされてきただろう性交の痕跡をたどるように、 徐々に関節から先を埋めて腸の中をかき回した。 (-37) 2022/10/02(Sun) 12:41:19 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「どんな人間なんだよ、僕は。……そりゃあ、人に見せる顔くらいはちゃんとしようとしてる。 でもどうしようもないところだってあるし、みっともない真似を晒すことだってあるさ」 今みたいに。普段の望月からしてみれば、こんなに余裕もなく詰め寄って懇願するなんてのは、 どうしたって考えられないことだろうというのはわかる。それくらい珍しい振る舞いだ。 形振り構わずに何かを推し進めるなんてことは、いつもだったら選ばない手段だ。 火を点けたのはあなただし、それを良しとして覆い隠すのを止めたのは自分だ。 頬骨の上の皮膚を染めるのは単純な欲情や性欲ばかりでない。緊張だってする。 相手に抱いている気持ちのどれだけが通り一遍の言葉で代替できるものなのかはわからないが、 きっとそれらもまた心臓から染み出して熱を灯すのに貢献しているんだろう。 己に向き合い、相手に向き合っていきたい。その思いで目をそらせずにいる。 「……必死な顔になってるんだろうなってのは、わかる……」 内側から表出した自信がそのまま顔に張り付いたみたいな普段の面構えに比べれば、 今は眉の力も緩み、目尻は僅かばかり下がって。唇は緊張で動きも固い。 息をするたびに、熱っぽい息のせいで薄く開いた口元から僅かな空気の流れる音のする、 プロムに出たティーンエイジャーみたいな取り繕いようも知らない顔だ。 踊りに誘うように手を取ったまま、追い縋って手放せもしない。 髪に触れる指の感触に、息を呑んだ。口元に固く力が入って、感触は良くはなかっただろう。 余裕を持って待ち構えられていたなら、もう少しくらい甘やかなものになっただろうに。 ほんの短い間の感触を追って、細く息が吐かれる。追いかけようとした動きは、言葉で留められる。 僅かばかり不満そうに唇を尖らせて、けれども相手の言葉を覆してまで捕まえはしない。 指の間に収めたままの、節くれ立った手へと少しだけ力を込めてはおく。 今ばかりは余裕があるのも、手綱を握っているのもどうやら自分ではなく彼の方らしい。 → (-42) 2022/10/02(Sun) 15:26:30 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「わかった。ちゃんと戻る。折角の料理が冷めちゃうのは、お店側にも失礼だ。 ……今、自分で言ったんだからね。気の済むまで貪ってかまわないって」 ゆっくり、ゆっくりと息を吐いて、鎖を引きちぎってでも飛びかかりそうな気持ちを押さえる。 掴んだままの手をそうっと相手の膝の上に戻し、膝を立てて立ち上がる。 まだ背を丸めたままの姿勢、片手は机について、片手を己の顔に近づける。 人差し指と中指の裏に、リップノイズを伴った口づけを落とす。 それを返すように、相手の唇へと。人差し指と中指の裏側を一瞬寄せて、触れて。 一旦は抑えが利いたように、自分の席へと戻った。 それからは、まだ胸の内に穏やかな熱を秘めたままではありつつも食事に集中する。 リングイネに絡んだ雲丹のトマトクリームソースは美味しいし、 続いて出てきた素朴なドルチェは、表面にフォークを入れたなら音を立ててカラメルが割れる。 小気味いい音と、シナモンの香り。 甘いものは好きだったろう、なんていつも通りの気楽な言葉を投げかけて、 相手が甘いクレマカタラーナを口に運ぶ様子を、コーヒーを片手に眺めたりなんかして。 ……真意のわかった上でこうして眺められる食事が、落ち着くものかはわからない。 けれども対面する男はなんとも、満足そうだった。己を苛む嗜癖ばかりのためではない。 それを打ち明けて、受け入れて。自分と食事をしてくれる人がいる、というのは、幸福だ。 単純な欲動のためばかりでない火が胸の内に灯るのを、なんとなく感じていた。 食事を終え、ホワイトビールもしっかりと空にしたなら、さもなんでもないことのように会計を。 望月は、下戸じゃない。少し口にしたくらいじゃそもそも酔ったふうにはなりもしない。 酒には強いし、酒は好きだ。様々な言い訳に支障が出るから、誰かに教えたことはない。 そんなことも、短い食事の合間にぽつぽつと打ち明けたような気がする。 言えなかったことがある。今だからこそ言えることがある。 そういうことを頭のどこかで強く実感しながら、部屋までの道を歩いて帰る。 (-44) 2022/10/02(Sun) 15:31:54 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信普通の恋人同士よりかはなんとも遠く、もどかしく、その癖肌の距離の近い関係性。 机を囲んで向こう側で、あなたが当たり前に過ごす様子を見ている。 銀に光を照り返すの食器が口に運ばれ、一口ずつを咀嚼する様子であったり。 顎が動く間隔、息をする合間。吸い込まれる酒の流れさえ、鮮明に視界に収める。 人からすれば奇妙な話だろうな。けれどもどうしようもなく目が惹かれるのだ。 それさえ、許容されている。……それが何より大事だ。 まだ己に向けられる言葉に遠慮というか抵抗の混じる様子を、仕方なさそうに眺めもする。 急になにか変転があるなんてのは難しい話だ。だからこそ、ゆっくり、これから。 部屋に入り、足元をスリッパに履き替える。あとはもう出立まで使わないだろう。 ここで過ごすにあたって必要になる場面はほとんどないような施設につくりだし、 かしこまらなきゃいけないような用事というのも、今きちんと終えてしまったわけで。 間仕切りを挟んで片側。自分と、彼が今日この日宿泊しているほうの空間。 ここまで歩いてくる間にはいつもどおりに会話があったのが、 扉を開けて部屋に入って以降、スイッチを切り替えたみたいにぱたりと止んだ。 ゆっくりとした足取り。多分、ほんの数歩のうちに相手に追い越されてしまった。 「信、」 引き止めるというにはなんとも抑揚の察しづらい声だった。呼気と紛うような小さな声。 振り返るより前に、後ろから手を伸ばして抱き竦めて両腕の中におさめてしまう。 背丈の違いを有利に働かせて肩をしっかりと抑えて、首を傾けて髪の中に鼻をうずめる。 朝よりかは時間が経って、同じシャンプーの匂いはだいぶん薄れてしまっているだろう。 夕方の余興のあとにひと風呂浴びたとしても、洗い晒してすぐではない人間の体温。 かすかに嗅覚をくすぐる人間の匂いがある。生きた人となりを思わせる匂い。 ぴったりと寄せた体温はじんわりと酒精の影響もあって暖かく、ごくかすかに汗ばんでいる。 それに、相手からすれば腰の上の辺りにあたる弾力のある固さは明らかに興奮を示すもので。 他の誰でもなくあなたにそれだけのものを感じているのだと、伝わってほしいところだ。 (-48) 2022/10/02(Sun) 17:23:11 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 経理課 富武 瑛「ふ、そうだね、今まで……頑張ってきたんだろう。 えらいね、瑛。キミは、よくやってきているよ」 ついばむように唇を食み、神経の通るところを尖らせた舌先でなぞる。 荒い呼吸を挟む度に、混じった唾液が唇の合間からこぼれ落ちた。 「僕は、……そうだね、ちゃんと気持ちいいよ。安心しなさい。 でもどうしようか。今ここで一緒にイキたい? それともお腹の中まで抉られて、一番奥まで満たして欲しい? ……選んでいいよ、どっちがいいんだい」 直接与えられる快楽の強さに、僅かに眉がひくと動いた。余裕を保つのも大変だ。 深く息をして抑え込みながら、何を求めるかを丁寧に聞き取っていく。 血管の浮いた表面は脈打ち、それ自体が生き物のように時折跳ねた。 内股に力を入れている辺り、責めに快楽を得ていることはちゃんと伝わるか。 それに負けてしまわないように、肉の合間から体内に割入った指がぐるりと粘膜をかき回す。 陰茎が勃起すればその裏の前立腺の位置もわかりやすくなる。 指で押し潰し、押し返すようにぐりぐりと刺激しては追い詰めさせる。 果たしてちゃんと最後まで我慢できるか。責め立てる手は優しいが、容赦はないかもしれない。 (-51) 2022/10/02(Sun) 19:23:10 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 経理課 富武 瑛「よく言えたね、……じゃあこっちは、先に楽にしてあげるよ」 相手の手指に己の手を重ね、性器を握る指を一本一本伸ばして外していく。 代わりに相手のペニスに指を添えると、亀頭のほうへと送り出すように擦る。 もう随分と苦しそうなのだから、これだけはっきりとした刺激を与えても問題ないだろう。 あとは指の輪で振るようにフィニッシュを迎えさせてやるだけだ。 いくらか呼吸を整えたなら、体を起こし浴衣の裾を払う。 ここまで来たら少しばかりの動きづらさが勝ってくると、上半身も袖と肩を脱いではだける。 ほとんど腰に巻き付いているくらいでしかないものの、きちんと脱ぐほどの暇もない。 「片足上げて。もうだいぶほぐれたみたいだし、問題ないだろう。 ……そんな不安そうにしなくていいよ、これっきりってわけじゃないんだ、何もかも」 相手は横向きに寝そべらせたまま、縦に重なる足の間に身を滑らせる。 上げて、とは言うものの片足の腿に掌を添えて体側へと折り曲げてしまえばそれで十分だ。 もうだいぶん固く勃起している性器の先が、温められたローションに塗れた尻穴に添えられる。 あともう少し押し込めば満たせるだろうものを、その寸前で止めてしまう。 寝かせられた相手の顔を見下ろして、余裕ぶった顔で微笑みかける。 「教えて。どんなふうに、犯してほしいか。キミがたまらなくなるまで」 (-56) 2022/10/02(Sun) 21:36:18 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信いつも、誰かの隣を歩く時は相手に歩幅を合わせるようにしている。 長い脚から繰るコンパスに合わせられる相手のあることなんてのは、ほとんどないからだ。 ただ、その日はほんの少しばかりいつもより合わせる足にはムラがあったかもしれない。 互いにうまく隣に並べずちぐはぐになりながら、やっと部屋までたどり着いたりしたんだろう。 ジャケットから腕も抜かず、部屋に入るより前とほぼ変わらない服装のままだ。 すう、と髪と皮膚の匂いを嗅いで、かすかに腕の力を強めた。言い様のない心地で満たされる。 くしゃりと潰すように頬ずりをして。髪の先にめがけてリップノイズを響かせる。 自身の指先を通じての口づけもそうだし、貴方の指へ落とした口づけも、そう。 顎元によく触れた手もそうだし、卓球の後にあなたの後頭部に触れた唇もそうだ。 何かと、これまでの関わり合いの中で己や他者の口元に係る動作が多かったのを覚えているだろうか。 それらもまた、先程明かした人には言えない性癖に由来するものの一つなんだろう。 あからさまにすることに、躊躇はだいぶんなくなったらしい。 「……セックスしようか」 例えばいつもであったなら、ジャケットはちゃんとハンガーに掛けて、 身だしなみの基盤であるものをさりげなく保持してから持ちかけることも出来たろうに。 今はそうした余裕もなくて、ただ愚直に余裕もなしに働きかけるのが精一杯だ。 そろそろと息を吐く。こみ上げる感情をなんと呼んだものか。 どきりと心臓の動きを早くするものをどうにか押さえつけて、腕の中から相手を解放する。 近い方のベッドに向けて、ほとんど寄り添うように連れ立って歩く。 相手にもやりたいこと、動く自由はあろうに、それを優先させてあげられるほどの余裕が無くて。 半ば、腕の力と歩いた時に軽く肩を推してしまうような動きで誘導してしまうようになるのだろう。 あんまり格好の良いものじゃない。いつもはこんな無様な導入はしない。 願わくばいつもこうじゃないとわかってもらえるのを祈るばかり、そう考えるのさえ後のこと。 近い方のベッドサイドに相手を座らせると、肩に手を掛けて背を丸める。 目の前の顔に近付いて、柔らかく唇を重ねた。ついばむような口づけは、徐々に深くなっていく。 (-61) 2022/10/02(Sun) 23:15:27 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「……そう?」 曖昧で対象のない言葉が何に向けられたのか、あなたの理解が追いつくのは後のことになるだろう。 望月当人としては、ヤリすぎて、と言う言葉が果たして相手の言うべき言葉であったかに尽きる。 そもそも単純な体力だって見た目通りの差があるのだ。別に、指摘したりはしない。 相手の唇を追うように口を動かしては、はふ、と息を吐いて唇を食む。 まだ遠慮がちなところのあったキスは、相手がついてきているのを理解すると徐々に奔り始める。 舌先を捩じ込んで、口腔の奥深くまで追い詰めて神経の走る箇所を舐め上げる。 唾液の落ちるのだって一切構ったふうではない。噛みつくみたいに粘膜を押し付ける。 目もくれないまま乱雑にジャケットを脱ぐと、ベッドの下に落とした。 同じように、ベルトの金具を指で弾くように外して抜き去る。しゅる、と音がした。 アクアブルーは間近にある相手の表情を追い、反応があるのを見逃さないように視界に収める。 息を大きく吐いて、次に相手の衣服に手を掛けた。シャツのボタンを手早く外していく。 そのまま、服の合わせから肌に触れた掌が首の付け根から臍まで辿るように下りていく。 触れる掌が熱い。まるで、同じくらい熱のある箇所を探しているみたいだ。 「ごめん、……大事に出来ないかも。 無理はさせないつもりだけど。熱くて、苦しい」 (-64) 2022/10/03(Mon) 0:00:18 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 経理課 富武 瑛亀頭を包む指の中で、奔流が外へ湧き出すのを感じた。 親指の腹で鈴口をなぞり、最後の一滴まで絞り出すように小さく通った孔を潰す。 溢れた精液を指に絡め、まだ萎えきらない幹に塗り付けるように擦った。 まだこれきりで終わりじゃないのだ。もうすこしだけ元気でいてもらおう。 やがて睾丸のほうまで下りた指は、つうと体液をなすり終わって離れる。薄く、糸が引いた。 「……悪い子。キミは思っていたよりずっと、欲しがりだ。 ひとから線引して離れて、なんてのは合わないよ、そう思う。 何もかも、欲するままにしたならばいいさ」 セックスのことばかりで話が終わればいいのに、案ずるのはどうしても相手の行く先。 こんなこともまた一つ、明くる日のための原動力になったならそれが一番いい。 頷いて、濡れた入り口に亀頭を押し込む。減り込むように徐々に進み入る。 呼吸とともに少し、また少しと内側に収められ、前立腺に当たる頃に腰の動きは止められた。 足の付根に添えられた手は、掴んだ腿を起点として固めて。 そこを基盤に揺さぶるように、亀頭が何度も浮き上がった痼を突いた。 亀頭の僅かな起伏に引っ掛けて、ローションで濡れた内壁が執拗に抉られる。 揺さぶる力は強く、それだけで相手の上体はつられて引きずられるかもしれない。 (-73) 2022/10/03(Mon) 0:55:42 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信混じり合った唾液がどことなく甘いように感じる。滑らかに互いの体液が混紡する。 その中にホップの苦味がごく薄く混じることで余計に、生々しい粘膜の味を感じる。 髪の間を梳く指の感触にぞわりと震えて細く息を吸い、鼻の奥で掠れたような声を上げた。 僅かに細められた目が恨めしそうに相手の顔を見て、唇が外れる。 代わりに、口づけは耳元に落とされた。耳を食み、ごくわずかに歯を立てる。 耳の形をなぞって濡れた唇が点々と触れて、舌先が耳朶の起伏に差し込まれた。 十分唾液で濡れた舌は耳の孔を舐ってさすり、水音を立てながら繊細な器官を犯す。 その合間に問われる言葉に、ふ、と考えて。 「僕は、……、 ……"どっち"でもいいつもりだったけど、こうして対面するとダメだな。 キミのこと抱き潰して細い体にペニスを突っ込んで、メチャクチャにしたい。 外聞もなく乱れて、僕の名前を呼んで欲しい。死にそうなほど欲しがってほしい。 キスしたいよ、どこもかしこも。歯を立てて齧る代わりに、痕をつけてもいい?」 聴覚へ、吐息混じりの声が回答を告げる。まるで口説き文句だ。 肌を撫で回していた手が再度腹の上で止まった。皮膚と肉の下には腸がある。 肛門から遠慮もなしに突き込んだならどこまで入ることになるのだろう。 卑猥な想像に喉を鳴らして、臍を指の腹で浅く穿った。かり、と爪が立てられる。 「信は? 僕もキミのお願いを聞きたい、聞かせてよ。 遠慮じゃない、僕のエゴとして、キミの願いを満たす権利を僕にちょうだい。 ……スパの後、シャワーブースでどんな想像をして満たしてたか、僕に教えて?」 指はもう少しばかり下りて、相手のベルトに。 これまた見えもしないのに、ベルトの金具を外していく。先よりかは少し落ち着いた動きだ。 ベルトを引き剥がして、チノパンツの合わせを解いてジッパーを下ろす。 その下で膨れたものがあるなら、開放するのは些か苦労したかもしれない。 下着の上から、手を触れる。ひとなでしたところで、腰を浮かせてチノパンツごと腿の半ばまで下ろさせ下着に手を掛けた。 (-76) 2022/10/03(Mon) 1:34:00 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 経理課 富武 瑛「もっと、素直になってごらん。 体も、心も。誰に構うこともなく振る舞ってみたらいい」 言葉とともに、指は身体の稜線を伝って再び胸先とつうと掠る。 先より滑りの増したせいで皮膚同士が密着する。くる、と乳頭の周りで指が弧を描いた。 大きな手でいっぱいに指を開けば、多少無理はあっても左右両方に届いてしまう。 弱々しくじれったい刺激は、体の中心に抜き差しする間に亘って絶えず与えられる。 「、……本当に。身体はこんなに、素直なのにね」 耳へ聞こえる嬌声の甘さに、しようのない子だとまた微笑む。 陽物全体を締め上げる柔らかい感触に僅かに眉に力を入れて耐えながらも、 今優先すべきは自身の快楽よりも相手のそれだろう。 身体を揺さぶりながら腰を大きくグラインドし、開発の進んだ神経塊を丹念に突く。 生来の性感帯ではないふたつだけでどれだけ上り詰められるのだろう。 腸壁を抉る執拗な責め苦は、あなたが達するまで続けられた。 (-80) 2022/10/03(Mon) 6:43:03 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 経理課 富武 瑛敷いたクッションがずれるくらいに体が揺さぶられる。大の男の体重と力では当然だ。 触れ合った肌が弾むくらいに体を合わせて、呼吸や相手の身じろぎに追従するように抜き差しする。 締め付ける内臓に何度も擦り付けていれば攻め手であってもずっと余裕でいられるわけではない。 大きく息を吐いて、喉を鳴らして。次第に呼吸だけで己を落ち着かせるのは難しくなってくる。 あなたの体が震えて昇り詰めて、絶頂を迎えるのを見届けてからゆっくりと陰茎を引き抜いた。 まだ張り詰めたままの性器を、ひくつく肛門に擦り付けるように扱いてようやく息を詰まらせ、 臍の下に渦巻く欲求を吐き出す。どろりと、白く濁った精液がまだ収縮しきっていないだろう穴を汚す。 てらてらと体液やローションで生々しく濡れた性器から手を離し、僅かに呻きの混じった息を吐いて。 サコッシュからウェットティッシュを取り出すと、手先や性器を拭って清め始めた。 「……どうだろう、気分は落ち着いた? それとも、まだ足りない?」 相手の着衣や体に気を遣ってやる前に、まず今の状態について聞こう。 一時の慰みのつもりではあっても相手の気分が落ち着いてくれなければ仕様がない。 子供を寝かしでもするみたいに、穏やかに声をかける。 (-94) 2022/10/03(Mon) 19:34:03 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信耳元に寄せた唇は、問うた声が終わるとともに熱い息を吐いて、耳朶を柔く食んで。 代わりに己の聴覚へかえる回答に、溜息めいた声がこぼれ、さらさらの唾液が糸を引く。 頬に触れるだけの口づけをするのは、あなたの言葉と態度に愛らしさを覚えたから。 急には動かない。丁寧に、慎重に。あなたの手付きや行動を阻害しないよう、感じ取って。 「……かわいいひとだな、キミは。 そんなふうに告白されて嬉しくないはずがないだろ。もっと情けなくなってくれたっていい。 姿勢は、どんなふうだった? 前から、それとも、後ろから?」 口にするつもりのなかったのだろう言葉が、どれだけ己の欲情をそそることだろう。 下着の内側から姿を表した性器の、皮と幹の間に人差し指を添えてゆるゆると刺激する。 鈴口から外側に向けて指で線を引いて、けれどきちんと手で扱いてやったりはしてくれない。 代わりに足の付根に落ちた掌は、恥骨の形を浮かび上がらせるように撫でて、ゆっくりと腰に回る。 一度は発散して使い古した妄想を再度呼び起こして、それを再現させようとする。 頭の中に思い描くほどの望みであるなら、叶えてやりたいと思うのが普通じゃないか? 「余裕があったらで、いいんだけど。 僕のことも脱がせて。触れられたいんだ、キミに。 タイミングだとか順番だとかはなんでもいいよ。したいように、して」 乗り出した上体は、肩で肩を押すように近付いて。相手の腿の外側に片膝を置く。 脱がして欲しい、というのだから相手の腕の稼働が悪くならないようにはしないといけない。 けれどもこれだけ近くにあなたの匂いが、肌の温度があって耐えられるわけがない。もどかしい。 僅かな時間さえ離れているのが惜しいように、首筋に埋めた面は顎の下に口づけた。 舌を這わせ、吸い付いて痕をつける。浮いた筋や骨に歯を立てれば、浅い傷がつくだろう。 浴衣の袂から見えそうかどうかなんてのは、今は配慮さえ出来やしない。 ただ、目の前にある肌を苦しめない程度に口先で味わいたいだけだ。 獣みたいに上がった息が、シャツと皮膚の間で溜まってほんの少しだけ湿気を増す。 (-103) 2022/10/03(Mon) 20:34:40 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信抗議されている声をよそに、頷きながらあなたの声に耳を傾ける。 聞きようによれば可笑しく思えそうな妄想を聞かされて、けれどそれが相手の望む姿なら。 聞かされた側だって、それを想像しないわけではない。吐いた息に、震えた声が混じる。 既に斑な模様の描かれた首筋にいっそう強く吸い付いて、黒ずんだ点を刻みつけた。 下からいくんだ、というのはさすがに虚を突かれたらしく、物申したそうに唇を引く。 けれどもその性急さに愛らしさを感じるくらいには今は夢中になってしまっているのだ。 焦らすように腰の横を抱えていた指に力が入り、薄い身体に食い込む。 今すぐにだってひっくり返してしまいたいのを耐えながらに、臀部を大きな掌が抱え持つ。 さんざ撫で回してから、足回りにまとわりついた着衣をちゃんと膝まで下ろしてやる。 あとは自分で足を振るってどうとでも振り落とせるはずだ。 「そんなに、欲しいんだ。焦らなくていいよ、取り上げたりしないから。 ……わかる? 僕だって、信に触れられる前から、もうこんなになってる」 元より体型にフィットして窮屈そうな下着は、脱がすにはちょっと物理的な抵抗もあるだろう。 黒い布地の中に収納されていた性器が、薄い布の中からはずみをつけて現れる。 張り詰めて上を向いたペニスは、自重で揺れながら目の前のあなたに向かって振れる。 規格外というほどではないまでも、何度も風呂場で見たときのそれよりかはずっとグロテスクだ。 腹筋に力が籠もる度に大げさに揺れる血管の浮いた肉棒は、ちょっと穏当でさえないくらい。 そう遠くないところにあるだろう相手の性器と隣り合って、違いがよく見える。 → (-113) 2022/10/04(Tue) 6:43:48 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信下衣を全て脱がして、シャツだけ残っている腕を一度万歳でもさせるみたいに上げさせる。 その際にシーツの上に押し倒すように力を掛けて、ベッドの上に痩せた身体を横たえる。 あまりやたらに皺にならないように肘まで少しずつ腕を抜いて、背側を引いて。 顕になった脇を見下ろして、赤い舌を潜り込ませた。唾液の滴る肉が皮膚をぞりぞりと舐める。 下がそうなのだからこちらもすっかり整えて、なんてことはないだろうに、構うことはない。 その間にもシャツをすっかり引いたなら、上半身も無防備にさせてしまう。 先んじて丸裸にしてしまった身体はちょっとずつ位置を変えて、シーツの中心に移動する。 「……存外いい眺めだな。すごく唆る。さして変わらない、見慣れた身体なのに。 これから抱き潰してさんざんにファックするんだって考えるとたまらなく愛らしく思えるよ」 顔を上げて。白いシーツの中に横たわる相手を見て、小さく感嘆の声をあげた。 部屋に帰ってきた後に、間仕切りの向こうに気を使って明かりは弱めただろうけど、 光がもれない程度にベッドサイドの明かりはあるだろうし、カーテンを透かす月光はあるはずだ。 弱い光を受けた身体は、言いようもなく扇情的に見える。 覆いかぶさって下肢の上に座り込むようにしたなら、腹の上で己の性器が揺れているのだろうから、 余計にこの先を想像させられてしまって胸が苦しい。やっとのことで息をしたような気分だ。 (-114) 2022/10/04(Tue) 6:44:08 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 経理課 富武 瑛「そう? 無理しなくていいよ。身体も辛いところあるだろうし」 こちらでやってしまって問題ないのならあちこちの体液は拭き取ってしまうだろうし、 されるがままにしているのが情けない気持ちになるようだったら相手に任せるだろう。 こういうことも後戯のうちだ。なるべく、相手に気分のいいようにはしてやりたい。 どうしても行きよりかは少し形の崩れた浴衣を着直して、相手の横に座る。 手は頭にぽんと添えて、髪でも撫でてやるみたいに。目元は少し陰になるだろう。 早々に行動させようとはしないし、相手に多くを求めたりやしない。 身体が冷えてくるようであれば、傍に設置されてあるだろうブランケットを被せる。 「……どうせしばらく誰も来やしないだろう。 落ち着くまで休んでいたならいいよ。キミも色々、考えることはあるだろう」 少しの戯れではありこそすれ、思い詰めるような気持ちを払拭できたなら、いい。 ひどく回り道にはなりはしたものの、彼を突き放すつもりであったわけではないのは事実だ。 子供を寝かすような穏やかな態度のまま、相手の気が済むまでは傍にいるだろう。 もう少しだけ、キミが巣立っていくまでは、ちゃんと。 (-115) 2022/10/04(Tue) 7:32:50 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信随分と余裕をなくしているくせに、矜持ばかりは立派に持って、相手が動けば待つ姿勢は取る。 もどかしげに外されたボタンがやっとのことで外されるのを待ち、両腕が解放されるのを待ったろう。 その間に己に触れる指があったなら、いかにも獣みたいな呼吸をして己を抑えもしたが。 背中の表皮がぞわりと泡立って肩先まで温度をあげる様子は、いっそ威圧めいている。 「楽しいかはわからないけど、喚起されるものは色々、ある。 キミの肌の匂いから骨の起伏まで何から何までほしいんだ、それじゃ理由にならない?」 骨や筋の間に皮膚の張った関節の裏を舐めている時間はそう長くはありはしなかったろうが、 けれどもちょっとばかり制止を受けたくらいで止めたりもしない。やりたくてやっているのだ。 心臓から離れた毛細血管の伸びた指先から、こうした体温や人の匂いの濃いところまで、全部。 肩の下からあげた顔、目つきは何も恥じらう姿だけを愛でているものじゃなく、真剣だ。 テーブルの向かいを超えてあなたの手を取ったときからずっと捕食は続いているのだ。 ……そうは言われたって、やられる側はたまったものじゃなく恥ずかしいのだろうけども。 「……ん」 懇願する声を聞いて、考える。短い間ではあったものの頭の中に思考を巡らせ。 なにかを天秤に掛けて、小さく頷いた。 「いいよ。……あっち向いて、僕の上に乗って」 一度、覆いかぶさっていた身体を引いて足側に座り込む。 それからあなたの手を取って体勢を入れ替え、自分がシーツの上に寝転んだ。 手先を中心にあなたの身体の位置をあれこれ操って、自分の頭を跨がせ四つん這いにさせた。 つまるところシックスナインの体勢まで持っていって、望みは叶えさせるつもり。 代わりに何をするかは想像の通りだ。肉付きの薄い腿を、両手でしっかりと掴む。 (-120) 2022/10/04(Tue) 20:19:03 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「叶うならそれくらいしたい」 単純に無遠慮に舌を這わせただけじゃ、さした快楽も幸福感もないだろうからしないけれど。 いずれは本当に、キスをしたことのない場所はなくなるんじゃないかってくらいの気構えだ。 実際、肩や首周りに自分が座ったら潰れて息の出来なくなってしまいそうな身体を見上げて、 まだ触れられていなかった下肢へと、しばらくは手を這わせる。 当然目に見える範囲だって気を使った女性の肌のようには綺麗ではないだろうに、 磨くように肌の上を動く指先は、繊細なものでも扱うように触覚を刺激する。 「う、……く、あんまり、いじめないでくれよ。 空中に吐き出してしまうんじゃ、格好もつかないし、勿体ない」 かすかな空気の動きに、期待してそわついて息を呑んだ。 鼻筋に寄せられた熱に応えるように一瞬腰が浮いて、顔に腫れた肉の塊を擦り付けてしまう。 想像したり間接的なペッティングを互いに行うのと、直接性器に触れられるのとではわけが違う。 口内粘膜に包まれぬるい温度が取り囲むと、それだけで腹筋に強く力が入った。 みっともない真似をしてしまわないように堪えて、息を整えて、粘膜に掠る感触を耐える。 実際にすぐに射精に至ってしまうということはないだろうが、気持ち的には見栄は張りたい。 技量のほどはわからないものの、気持ちが後押ししてどうにも受容する快楽は多い。 さて、このまま咥え込まれるのを待っているだけのつもりならこの体勢にはならない。 目の前で揺れる腰を両手で鷲掴むと突き出された尻を押し上げるよう揉みしだく。 持ち上げて、左右に引っ張って。平時であれば隠れている尻の穴を引くように伸ばす。 しばらくそうして遊んでいたかと思えば、首を起こして。 臀部の奥に控えた肛門に、舌を宛がう。 それ自体が濡れているから、唾液を奥に押し込むような動きだ。 唾液腺から伝うさらさらとした唾を、外側から直腸へつながる内側へと。 後できちんとローションは使うつもりではいるものの、からにこそ、今だけの特権とも言える。 それとしてこの行為を相手が許してくれるものかな。 (-126) 2022/10/04(Tue) 22:44:59 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信耐えるように規則的に大きく上下する腹筋と、そこから繋がる根本の筋肉。 鈴口を窄めた舌が触れるならそれに遅れて、声とともに息を吐き。 指が幹を擦れば、指先が筋の凹凸を押しつぶすためにぐっと腹に力が入って、 それに合わせるように天を突くような陰茎自体が揺れた。 身体の動きくらいは抑え込めたところで、随分と相手の行いのために快楽を享受していることは、 溢れ出す先走りのために相手の味蕾を通じて悟られてしまいそうだ。 「……信、上手だよ。すごくイイ、……それ、好き? それじゃあ、そうだな。最後まで音を上げなかったら、口の中にくれてやろうか」 一瞬、頭の中で天秤に掛けられる。魅力的な誘いだ。 結果のところは天にしまおう、決めかねている間に本当にイカせられかねない。 実際相手の頬張る技術が手慣れたふうというわけではないのだろうから、 これには己が相手によほど弱いことが貢献しているのだろう。 昨日まで、これまでの間柄で、相手がこうして己の性器を頬張る様子が信じられるか? 「よかった。……止めないよ。気持ちいいかな。 僕の舌で、あんなふうに道具を咥えこんでたココが…… ……感じさせられてるなら。こんなに嬉しいことは、ないな」 舌先で可能な限り刳り、押し上げ、舌で皺を伸ばす合間合間にとろとろと語る。 指で皺を推し広げて、可能な限り尻穴から奥へ突き込んで。 筋肉の塊とはいえ芯がとおっているわけではない器官は、指のようには中に入らない。 ただ、押せばそのぶんだけめり込むし、濡れた水音がいやらしく聴覚を刺激する。 舌先だけで補助が足りないなら、親指を穴のすぐ傍にあてがって無遠慮に伸ばす。 引きずられた僅かに内側の色がさらされるのを、舌で辿って丹念に濡らす。 その奥に控えた前立腺なりに触れているわけじゃないから、やはり強い快楽ではないだろう。 唾液が乾けば足して、また皺の一本一本を均すように濡らして。 それこそ、相手が音を上げるまで続くかもしれないと思うほど。 (-128) 2022/10/05(Wed) 0:00:52 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「……そうだよ。僕だって早く欲しい。今だって気持ちいいけど、……fy」 欲を言えばこの時間だって惜しく、もっと味わってもいたいけれど、 相手がどんな表情をしているのか確認出来ないのはそれまたもどかしく、 互いの口淫だけで事足りるわけじゃない。足りない。積もり積もったものを解消するには足らない。 ぬるい温度が幹を取り巻く言いようのない感覚に、深呼吸をして耐えていたところだ。 急に、それが喉輪で締め上げられれば明らかに膝下がシーツの上で振れるように動いた。 相手を蹴ったり大音を立てたりやしないが、どれくらいの快楽だったかは伝わってしまうかもしれない。 「っく、ぅ、それ……続けられたら、まずい、かも」 鼻に掛かった声が、俄かに切羽詰まったような様子を伝える。膝を起こさず伸ばしていた両脚が、 シーツの上で僅かに膝を浮かせている辺り、身振りに構えないほど苦しいんだろう。 そればかりに構って受け身になってはいられない、もつとしてやりたいことはある。 滴るほどに唾を舌の上に集めて丹念に窄まりを舐ると、皺を伸ばしていた指をあてがったかと思うと、 関節の一つ、ほんの指先程度突っ込んで浅く掻き回して内側から指が抉った。 潤滑としては程足りないから本当に少しだけだ。けれども舌先でつつくのとは全く感触が違う。 普段道具で押し上げているのだろう腸壁を、指の腹がやわやわと押し返す。 本当はもう少し今の姿勢からできることもあり、やってやりたいところだが。 そもそも元は相手が言い出した話で、慣らしてほぐすまで、と言われたのだ。 手遊びはこれくらいにして、自分のベッドサイドに置かれたままのサコッシュを片手を伸ばして取る。 中身は、"万が一"の時のための用品だ。ローションだとか、コンドームだとか。 自分を慰むための道具をあれこれ持ってきたのだろう相手と比べると内容は簡素かもしれない。 片手の指で探るようにしてプラスチックの容器を手に取ると、中身を掌に伸ばして温める。 人肌くらいまでぬるくなってきたなら、上体を僅かに起こして丹念に尻穴に擦り込み徐々に中に埋める。 舌と違いはっきりと中に食い込んで締め付けられる触感に、思わず息を呑んだ。 想像して喉を鳴らし、しがみつかれた下肢を前に押し出して相手の顔に押し付けるほどだ。 (-134) 2022/10/05(Wed) 8:21:55 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信下腹部に溜まる性感が振り切れてしまわないよう、堪えて息をするたびに低い声が混じる。 どこにどんなふうに刺激を与えて甚振ってやれば気持ちがいいのか、実地で知っているのは有利に働く。 そそり立った性器に頬の内側を擦り、包み込まれて吸い上げられればどうにも耐え難く好いもので、 射精を堪えたままでいるのも苦しくなってきた。第一、これだけ丹念に構われていて平気なわけはない。 「ン……、ほんとうに、指、……入っちゃうもんなんだな、こんなにあっさり…… ……どれくらいの持ってるの? っ、ぅ……僕のくらいの、やつも?」 尋問するみたいな問いかけだ。でも知りたいのだ、普段の相手を想像してみたい。 目の前でひくつく穴が普段はどう扱われてるのか。白山とは想像できても知識としてはわからない。 今朝方、短いながらに上映された衝撃的なシーンを頭の中で思い返し。 ゆっくりと第二関節まで入り込んだ指を抜き差しして、横に引っ掛けて、二本目を捩じ込む。 ローションで濡れた指と腸壁はすっかり馴染んで、無理をしている類の抵抗感ではないのだろう。 筋肉の収縮に飲まれながら探るように指を動かして押し広げ、指先に感じられる僅かな弾力に触れる。 女のそれとは違うものの感覚は近しい。丁寧に、傷めてしまわないように痼りに指の腹を沈める。 あらかた、下準備は終わったものの。 「っ……は、ぅ……信! だからまずいって、 ……ァ、っ、……出る、……!」 形の良い眉がぐっと顰められる。押し返す喉の収縮に締め上げられればこちらは搾り取られるわけで。 少しの間は耐えられたものの、散々ここまでねぶられているのだ。 太い肉竿が震え、腹筋に力が入って押し出すように力が入り、煮えた欲動が渦を巻いて吐き出される。 手近にある太腿に指が食い込み、下側に向かって押さえつける。 相手の喉の奥へとどろりとした性液を吐き出しきると、やっとのことで息を吸って脱力した。 (-138) 2022/10/05(Wed) 16:26:14 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信刺激に反応してひくついていた腹筋はやがて呼吸に寄り添って落ち着く。 なんとも言い難い格好のつかなさに溜息が落ちた。相手の下で、目元を抑えて低く唸る。 自分へのちょっとした落胆を片付けたなら、肘をシーツの上について顔を上げる。 笑う顔と、声を前にして、ぐ、と浅く唇を噛む。悔しいわけでなく、仕草に色気を感じたので。 「飲、 ……んだのか。そう……」 声が焦ったように上ずるものの、言ったところで仕方がないと声の調子を落とす。 口の中の浅いところに出したならまだしも、喉の弁より先に注ぎ込んだならどうしようもない。 目の前の彼の食道から胃の腑に落ちる道に己の精液が絡むのを考えて、……複雑そうに呻いた。 うっすら目元に宿る朱が決してそれが嫌な気持ちでないことを物語ってもいる。 「僕ばかり構われてちゃ、不公平だ。もう準備も十分だろ。 これきりで満たされたくない、あたりまえだけど……」 身体は薄っすらとした倦怠感を帯び始めるものの、心はまだ欲し続けている。 生理現象に飲まれてしまう前に、相手の下から抜け出て身体を起こし、シーツの上に座って。 強請るように腕を引いて再度体勢を変える。既に足元はしわくちゃだ。 即座に同じくらいの元気を取り戻すわけではないものの、体力そのものはまだ有り余っている。 四つん這いになってもらうのは同じだが、今度は腰を突き出させて、背中を反らせて。 今から獣のような格好で交わるのだと思うと、その姿勢だけで淫猥だ。 「向こうむいて。……関節とか、案外痛むから。クッション抱えててもいい」 (-141) 2022/10/05(Wed) 19:53:05 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「こら」 下世話な言い方を窘める。伸ばした手がくしゃりと髪をかき回して離れた。 膝で歩いて相手の後ろについて、背中を見下ろす。華奢、なんてことはない。 けれども己に比べれば十分に頼りなく痩せているし、骨がところどころに浮いている。 掌が背中側から肋をなぞって、熱の在り処を確かめる。左胸の裏側に当てた手が止まる。 拍動を確かめるように撫で下ろして、両腕が相手の身体を跨ぐ。 一度、相手にぴったりと覆いかぶさるようにのしかかって肩に、首筋に口づける。 またむこうを向かれてしまって表情もうまく見えないし、唇も遠ざかる。名残惜しいし、寂しい。 肌の上を這い登っていく唇は、耳の裏に掛かる髪を退けるようにして。 ほう、と熱い息を吐く。数秒、唇を触れさせたまま静止してから。 「……まだしてない」 先の叱りつけに繋がる。まだ、これから。 後ろから見える表情の変化を見届けてから、背中に張り付いた熱が離れる。 上体を立てて、相手の臀部に手を添える。念には念を入れて、無色透明の潤滑液を追加する。 薄らぬるい温度のローションが足の付根からゆっくり垂れ落ちるほど慣らす様子というのは、 "壊れるんじゃないかってくらい"というのは剥離するのか……なんてのは、思っても口にはしない。 尾骨の裏の辺りにペニスを擦り付け、一度落ち着きかけた熱を取り戻す。 すぐに、とはいかずともこれだけ興奮材料と刺激があって、これきりにはならない。 指先に残るローションを絡めて薄い尻で扱いて、ある程度勃起させて、指で擦って確かめて。 そのまま、手を添えた性器を相手の肛門に宛がう。息を吐いてからゆっくりと先端を埋め込む。 喉で呻くようなごく小さな音の乗った呼吸と共に腰を沈める、その興奮だけでまた硬くなった。 組み敷いている身体の内側に肉棒を捩じ込む、その昂揚に満たされる。 角度を覚えたなら後は指先の補助もなく、奥まで挿し込んでしまえた。 「ふっ、……は……信、大丈夫?」 (-149) 2022/10/05(Wed) 21:27:26 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信腹の中を抉られる相手に比べれば異物感は少ないまでも、取り囲む肉の筒に締められれば、 どうしたって単純な圧迫感による苦しさと、蠢動の伝達されるような快に息が詰まる。 眼下の薄っぺらい身体の中に収まり、内側から押し開くイメージが興奮を煽る。 別にもっと華奢な女性や、逆に体躯のしっかり詰まった男性とセックスをした経験もあるのに。 やけに想像も感覚も頭の中を鮮明に占めるのは、どうしたことだろう。 「はぁ、……ふ、あんがい、締まるなあ、……温かくて、……気持ちいいよ、信。 ……はは、さっき出したばかり、なんだけどね。いいよ、いくらでも、あげる」 形が馴染むまでゆるやかに動いているその間も、奥までぐりぐりと押し付ける。 どうしたって構造上、身体の大きさの都合上、全て収めようとしたって苦しいだけだろう。 それは頭では理解しているのに、柔毛に隠れた付け根まで突き込むのを止められない。 可能な限り相手の内臓の温度を感じて、締め付けられてしまいたいのだ。 やがて動いても問題ないくらいまでなけなしの自制心で耐えて、 ようやく相手の腰を両手で抱えて動き始める。速度を落としてゆっくり抜き差しするのは最初の内。 「ちゃんと、……壊れちゃいそうなくらい、乱暴にしてあげるからね」 肉襞を雁首で掻き出すように引きずったかと思えば、一番奥まで遠慮なしに捩じ込む。 尻肉と恥骨が何度も合わさって、手を叩くような音が部屋の中に響く。 痩せた腰を引き寄せて、引き抜いて、それこそ道具のように扱う。 息が弾んで大きく吸って、吐いて、鼻の内側で呻くような声を投げ落とす。 背中を丸めて片手の指で相手の腹回りを探ると、ずっとお預けを食らっている性器を握った。 ちゃんと気遣うだけの余裕はないから、ピストンに合わせて乱暴に扱き上げるのが関の山だ。 相手は玩具相手にある程度慣れているからという保証はあっても、 これだけ重たい身体を受け止めたことはないだろうに。同じシチュエーションは道具じゃ再現できない。 激しくスプリングが軋み、腕脚と腰の力で押し付けられる細っこい身体をマットレスが受け止める。 繊細に緩急をつけて焦らして、だとかって小細工も無く、根本から雁首まで引き抜いては押して、 けれどもそれだけでもこれだけみっしりと質量が詰まっていたら、自然と前立腺は抉られ、 精嚢だとか比較的神経のあるところだとかは、全部内側から押し上げられることにはな (-155) 2022/10/05(Wed) 23:33:30 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信「んっ、そう、だな。もうちょっと、遠くから見てる、つもりだった」 事実、相手を手中に欲したことはない。腕の中に独占するつもりなんてのは今もない。 諦めだとか小暗い感情でさえなく、相手が幸福であるのが一番うれしいと思っていて、 今こうしてあることなんてのは、全く考えたこともなかったのだ。 己の秘密を打ち明けたのだって、自分だけが相手のそれを知るのはフェアじゃないと思ったからで。 決して質の悪いものではないベッドが、巨漢と言って差し支えないだろう重量を受けて軋む。 相手がフェラチオの間に己の性器を扱いていた手付きに比べればだいぶん拙いものの、 手放すことはなく手の内で皮をこねるみたいに遠慮のない力で指を上下させる。 耳に聞こえる悲鳴じみた声に応えるように、熱い息を吐いて笑った。 単純なものとはいえ、相手に自分に対して"バカ"なんて言わせるほどなんてのを噛み締める。 「かわいいよ、信。っ……ぞくぞくする。もっと、聞かせて。 どんな、気分? く、ぅ。ほら、きっとこの辺まで、入ってる」 指の輪で相手の男根をホールドしたまま、指先でつうと臍の下をなぞる。 実際にははっきりと外側からわかるわけではないものの、想像力を煽るように。 こうしていると、泣き叫ぶ身体を見下ろしているだけ、というのもまたもどかしくて、 激しく自重を叩きつけるようなピストンは止めないまま、空いている片手をシーツについた。 ちょうど腕立て伏せでもするみたいに、体ごと動かして相手の身体を揺さぶる。 腕の力で引き寄せているようだった時と比べると、入る角度も力の掛かりもまた違うだろう。 「ぐ、ああコレ、結構すぐ、イケそう……っ、」 両腕がふさがり、それでもまだ足りないみたいに舌が相手の背筋をそうっとなぞる。 セックスを始めた当初のように、今度は裏側から首筋にふれる唇はまた何度か痕を残す。 痩せた首を白い歯がとらえたかと思うと強く力を入れる。僅かに皮膚が破れて血が滲んだ。 その間にも容赦なくペニスで腸壁を掻き回し、前立腺を轢き潰しているのだから、 些細な刺激に構っていられる余裕てのはないかもしれない。 (-161) 2022/10/06(Thu) 6:29:32 |
【秘】 経理課 望月 ロビン → 開発部 忌部 永信荒く吐き出した息は相手の首に掛かる。そよ風というには熱くて湿っぽい。 幾人かに言われたように、たぶん普段の振る舞いからしたら望月は天上の人間なんだろう。 それっていうのは根拠のない嫉みに僻んだりせずに評価してくれる周りのおかげでもあるが、 けれども骨の髄までそういう人に見上げられるような存在であるわけもない。 どちらにせよ、そういう俗っぽさを知っているのは、あなただけだ。 「す、……ごい言葉使うな、キミは。でも、そうだね。 今は僕のペニスをこんなに、おいしそうに咥え込んで……は、女の子みたいに鳴いてるんだものな。 もう帰っても……ふふ、おうちの小道具じゃ、っ……満足、できないかもしれない、ね」 自分だって品のない言い回しはするものの、時折相手の言葉遣いには驚かされる。 でもそれで心底怯んだり引いたりはしない。そわつくものが背筋を駆け上る。 代わりに、すぐ下にある耳元へと丁寧に、詰まる声に混じって言い聞かせてやる。 それなりに積んできた経験上、実際に小水を漏らすわけではなく別の感覚を指しているのはわかる。 自分は味わったことはないが、他者からそういうものに近いと聞いてはいたから。 けれどもそれを丁寧に教えてやる必要も余裕もない。笑って、鈴口を執拗に指で絞り上げて。 「別に、いいよ。……っ、漏らしたって、さ。 ほら。僕の指にはしたなくひっかけて、僕の名前呼びながら泣き喚いてよ、信、……っ」 相手には見えない表情にいたずらっぽい笑みが混じる。わざと辱めるように言い換えてみせる。 ひときわ弾力と抵抗のある膨らみに向かってしつこく突き込むようにして、 腸内に居座ったファルスの先を好き勝手に人の体温で扱く。何度も、追い込むように。 それが相手を再度追い詰めるくらいまで繰り返された後に、ようやく一際声のトーンを上げた。 く、は、と吐かれた声は喉の表面を上り、それと共に直腸にべっとりと精液を塗りつけた。 最初の一発に比べれば些か薄くはあるものの、確認したり比較したりは出来ない。 どちらも位置は違えど相手の体の中だ。最後の一滴まで扱くように腰を揺すって、押し付ける。 じ、と。肩越しに見える相手の顔を眺めて、暫し。甘えるような声で問いかける。 「……ね、信。まだ、つきあえる?」 (-167) 2022/10/06(Thu) 19:47:25 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新