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【人】 晨星落落 ヌイバリ目を閉じて、しばらく後のこと。 部屋に皆が戻ってきて、無事な人もいれば無事ではない人もいて。 それは分かっていても、どうにも目を開けることができなくて。 指先だけが熱くて、頭が急速に冷えていく。 まだ息をしている。けれど、それだけだ。 側から見れば眠っているように見えるだろう。 寝ずに待ってる、という言葉を嘘にしないためにも、意識だけは保っていた。 このまま指先から燃えていっちゃったりしないかな。 そんな馬鹿なことを、熱に浮かされた頭で考えていたところ。 ぶす、と遠慮なく腕に針が突き立てられた。 そのまま薬液が体内に注入されていく。 「痛ぁ!?」 思わず声が出た。 と同時に、体の自由が戻っていることにも気づいた。 あれあれ、おかしいな。殊勝に覚悟を決めていたはずなのに。 目を白黒させながら、数日ぶりに会う女性の姿を見て。 ああ、結木さんのことを信じてよかったな、とだけ、 最初に思ったのだった。 (3) 2022/06/13(Mon) 15:25:58 |
【人】 海底撈月 ヌイバリ>>4 古後 しばらくはあちこち体を確かめたり、眉間に皺を寄せてなにごとやら考えていたようだ。 顔色はまだ万全とは言えないが、それでもあなたを見るとぱっと破顔した。 「愛施!おかえり! ん〜…………ちょっと熱っぽかったんだけど、薬打って貰ったら楽になったよ。気が抜けたのかなあ。 あ、ちゃんと説明は聞いてたからな!目閉じてただけで、寝てたわけじゃないからな!」 少し考え込むような、誤魔化すような物言いだった。 死の予感は実際のところすぐ間近までやってきていてものだから、あれは薬の副作用だったのだろうと青年は考えている。 去った危険については知らせない方がいいだろう、と判断して、自分から言い出した約束は決して破っていないと必死にアピールする。 「あれ、そういえば愛施はもう注射したのか?」 なんだか予防接種もう行った?とでも言うような、気軽〜な問いかけが飛んだ。 (5) 2022/06/14(Tue) 21:28:14 |
【人】 海底撈月 ヌイバリ>>6 古後 「話が分かって助かる〜。 はあ、あれ便利だったんだけどな……」 ふるり、と身を震わせてから青年は不思議そうな表情を作った。 自らの『想い』を『意思』のままに制御下に置いていた分、全ての主導権を一気に失ってしまったかのような感覚になる。 例えばそれは、恐怖であったり。 じっとこちらを睨むあなたと目を合わせ、へにゃりと笑う。 ここにいるのは怖い。怖かった。でも今は何だか大丈夫だと思えた。 無理矢理に誤魔化すのではなく、自然とそう思えた。 あなたがそこにいるからだ。 「……あんまり、無理しちゃだめだぞ? 出るまでの話とはいえさ、使うのも辛いだろうし。 注射怖かったら手握っててやるから言えよな…… 」あなたの能力に救われた人間はここにいる。 忘れることで救われる人間だってきっといる。 そのためにあなたが身を削ることだけは、釘を刺しておかねばと思った。 (10) 2022/06/16(Thu) 11:09:52 |
【人】 海底撈月 ヌイバリ>>12 古後 「うんうん、こんな場所のことすっかりさっぱり忘れたい〜!って人もいると思うしな。 ……あとはまあ、出る前に怪我とかする人も、いるかもだし……」 いない方がいいのは間違いないが、途端に不吉な想像が湧き上がる。 見知った顔が苦しむ顔も、血に塗れた姿も、もう見たくないものだ。 腕を組んで深く頷いた。 「あ〜、今のは言葉の綾ってやつでぇ〜…… あてて、ごめん、ごめんって!注射する前にはちゃんと消毒しろよ!」 いつぞやのように、眉間に皺を寄せるあなたの顔を見て。 仕返しのようにつつかれた額を抑えて、青年はやっぱり笑った。 膝を抱えるように座ったまま、頭も膝に乗せるようにして丸くなる。 そうしてそのまま、差し伸べられたあなたの手を見て。 何やらむにゃむにゃと言葉にならない声を発してから、意を決したように口を開いた。 (13) 2022/06/17(Fri) 13:12:35 |
【秘】 暗夜行路 ヌイバリ → 棕櫚の主日 コゴマ「……ありがとうな、愛施。 俺、ずーっと怖かったんだ。 お前がそこにいてくれて、本当に嬉しいよ」 (-38) 2022/06/17(Fri) 13:17:18 |
ヌイバリは、差し伸べられた手をとった。 (a33) 2022/06/17(Fri) 13:18:26 |
ヌイバリは、ずっとずっと、怖くて仕方なかったけれど。 (a34) 2022/06/17(Fri) 13:18:43 |
ヌイバリは、一人ではないので。 (a35) 2022/06/17(Fri) 13:19:40 |
ヌイバリは、やっぱり、あなたに会えてよかった。 (a36) 2022/06/17(Fri) 13:26:12 |
【置】 暗夜行路 ヌイバリ>>叶 それは、叶の端末に届いたひとつのメッセージ。 いつの間にやら届いたそれを、あなたはそれを読んだかもしれないし、読まなかったかもしれない。 『はばかりさんへ …やっぱり今は叶さんて呼んだ方がいいのかな、 わかんないや。ごめんね。 高校の時、姉ちゃんの周りちょろちょろしてた俺の事、覚えてるかなあ? 俺もようやく思い出したくらいだから、 覚えてなくても当然なんだけど… 直接顔を合わせたら怖がらせちゃいそうだから、 こういう形にしました。 助けてくれてありがとう。 皆を守ってくれてありがとう。 こんなことでお礼を言われるの、嫌かもしれないけど。 辛い思いもたくさんして、悩んで、 これから、たくさん大変なことがあるかもしれないけど。 どうか少しでも怖いことが起こらないように、 平和に過ごせるよう願ってます。 いつかお礼ができるように、 今住んでる住所と連絡先書いておきます。 思い出したくないな、って時は消しちゃってください。 (漢字、覚えてなくてごめんね…) 』 (L2) 2022/06/18(Sat) 19:01:39 公開: 2022/06/18(Sat) 19:10:00 |
ヌイバリは、皆と、自分を傷つけた人のことを、許せない。 (a58) 2022/06/18(Sat) 20:49:52 |
ヌイバリは、許せなくても、理解できなくても、褒められた喜びは忘れられない。 (a59) 2022/06/18(Sat) 20:51:35 |
ヌイバリは、時折うずく痣と一緒に、奈尾さんのことを思い出す。 (a60) 2022/06/18(Sat) 20:54:22 |
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