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【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「……教師になるという夢を、諦めたくないのさ。 でも、生徒がいないと先生はできないだろう?」 生徒≠ヘ、一人いれば事足りる。 だから最初の一人だけでも構わないと思っていた。 けれど。 「そんな中できた初めての生徒に、皆一緒がいい≠ニ言われたら──叶えたくなってしまうというものだ」 彼は、『全員』を願った。 だから、今もこうして姿を表している。 (-188) 2022/07/13(Wed) 11:26:41 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『時が止まってくれたらか』 やっぱり寂しかったりするのだろうか、 一緒の場所に居て欲しいのだろうか。 そうでないと、ここにはこなくて、 彼を連れて行ったりもしなかっただろう。 『いいね、そんなことができたら』 『寂しいな、ずっとばらばらでいるのは』 同じように、離ればなれになどなりたくない。 またこうやって話せたら、なんて。 もう戻れない場所に来てしまっている。 今まで避けていた事をこうもまで簡単に突破されてしまっては。 あゝ君達が愛おしい、欲しくなる、二度と手に入らないのに。 自分が君達に近づいてしまっているのを感じてしまっている。 (-196) 2022/07/13(Wed) 12:28:45 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『世界はいつだって残酷だ このメッセージも消えてしまうのかも知れないけれど』 『ボクは 止まったキミたちに いつか追いつくよ』 『ごめんね』 共にゆけないで。 寂しさを和らげられなくて。これはボクのわがままだ。 『皆は怖いのかな、それを訪ねるのも楽しそうだ。 だけどボクは違う』 『この命が動いているうちは 誰かのように輝きたい 。価値を持ちたい、変わりたい、このままの自分で死にたくない。 いつか止まるとするならば』 『ボク自身という存在を全て捧げて無くしてしまった時が良い』 キミが欲しいな、キミの物が欲しいな。 誰かが欲しがった価値のある物で染まりたいな。 この真っ白な髪も、肌も、傷も、身体の中まで。 全部自分じゃなくなって、誰かの綺麗で染まれたら。 全部貰って、全部 お返し が出来たら。この命に価値があったと思って、それはもう。 気持ちよく、止まることができるのだろうな。 (-197) 2022/07/13(Wed) 12:32:07 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『俺はさ やっぱり今の明日香ちゃんが好きだよ』 『今の皆が好き』 『きっと皆だって、本当はそう思ってる』 『それでも変わらないものは無いって、諦めてる』 『俺は諦めたくはないよ』 『今を今のままにする為に、今の皆が欲しい』 (-200) 2022/07/13(Wed) 15:17:17 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『ねえ、明日香ちゃん』 『生きていたって、今以上の価値を持てるかなんて』 『今より良い方向に変われるなんて保証は無いんだ』 『どんなに綺麗なものも、時間が経てば徐々に色褪せていく』 『時が動く限り、自分以外の誰かの価値観の変動は止められない』 『君が見た誰かの輝きは、 明日には見向きもされなくなっているかもしれない』 (-201) 2022/07/13(Wed) 15:24:28 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『要らない自分なら、俺にくれてもいいでしょ』 夢川は君の願望を肯定している。 「──なりたいようになれるのが一番素敵だよ。」 『先生だって、自分の為の生徒を探してる』 それは君が"君"でなくなったとしても続く価値だ。 「──でも生徒がいなくちゃ、先生はできないだろう?」 『おいでよ、明日香ちゃん』 選ぶも、選ばないも、それは君達の自由。 けれど選ばなかった君達にとっては、きっと失うものは多い。 『俺達はどんな君でも 君に居てほしいんだ』 誰かが欲しがったものを欲しがる、そんな君を欲しがったなら そうしたら君はどうするんだろうな。 君が"君"のままであっても、君が"君"でなくなったとしても 夢川達にとっての価値は、何れにしたって不変のものだ。 (-202) 2022/07/13(Wed) 15:26:33 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ「んー」 「…たまたま運が悪かったっていうのも嫌すし、 こうなることがどこかで決まっていたっつーのも嫌ですね」 「でも」 「どっちかなら、決まっていたことだった方がマシです」 「だから猫島も明日香ネエと一緒で、 起こるべくして起こったって思いたい方なんじゃねぇすかね」 花火のぱちぱち火花は赤みの橙colorから緑colorになった。 「これ何色の花火、って猫島たちがわからなくても、 こういう色になる花火だって決まってるじゃないですか」 「そういうのなんじゃねぇかなぁ。 …そういうのか? どうでしょうね。違うかも」 猫島は、なんだかちょっとふわふわしている。 達観しているようで、そんなことって全然ないからね。 (-203) 2022/07/13(Wed) 15:46:15 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「……たいへん俗っぽい言い方になりますが。 そーゆー、性癖という奴なのでしょうか」 こんな野暮な言い方をしては認めるものも認められないのではと思いはしたが、生憎少女の引き出しに気の利いた言葉は無かった。 抱きつかれれば、腕の動きに注意しつつも好きなようにさせる。なんなら髪も優しく梳き始めた。 「死ぬなら全てがどうでもいい、なんてことは無いのですよ。死ぬ理由があったから死ぬだけで」 見上げる貴方を、どこまでも深い黒色がじぃっと射抜いている。 「拙は頭の出来がよくありません。 ですから、明日香の綺麗な言い回しの意図もきちんと把握できないのです。 "元気"とは、どんな状態を言いますか?心身共に万全な状態なのですか?」 ▽ (-210) 2022/07/13(Wed) 16:48:04 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「そうですね。とても我儘です」 怒るわけでも嫌悪するわけでもなく、静かに答えた。自分でも分かりきっていたことだから。 「明日香にしてほしいのは意見です。肯定ではありません。 ……拙は今、どうすべきか迷っています。今まで流されて生きていたから、自分で考えて答えを出すということが非常に難しいのです。 ですから、自分で自分が納得できる答えを出す為に。判断材料として一つでも多くの意見が欲しい」 両腕をずらし抱き寄せる。腕の中の温もりを大切に囲いながら、はっきりとした口調で言い切った。 「現在の自分にとって友達と過ごす"今"が何より大切で、 どうしてもどうしても寂しくて仕方がなかったとしても。それでも、人生を辞めない方がいいのでしょうか」 「生き続けて、環境が変わり酷い寂しさに襲われて。そうしてもなお生き続けて何になるというのです?」 責めるつもりは無いし、怒っているわけでも無いのは柔らかな声音から読み取れるだろうか。 ただ純粋な疑問を、貴方にぶつける。 (-211) 2022/07/13(Wed) 16:48:16 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「それじゃあ、センセイは」 「生徒になったボクを殺すの?」 遠回りしたね、でも、ちゃんと見つけたよ。 “そこらの名探偵”より精度は高いんだよ。 一緒に遊んでるんだ、楽しませてもらってるんだ。 だからこの問いは、真実を見つけるための一歩だ。 なにもわからないままで閉じるはつまらないからね。 「キミの思うセンセイも、無抵抗のボクを連れていくかい?」 「はは。格好つけてるセンセイも、“悪いコト”するんだ」 「ねぇ、梢くん。 君のなりたかったセンセイってどんな人だった? 教えておくれよ。寂しいじゃないか、こんな嘘まみれで終わるのは」 (-219) 2022/07/13(Wed) 19:50:46 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「……? まだ君は私の生徒じゃないと思うんだけど……なりたいなら、歓迎するよ」 握っていた手を離した。 どこからともなく、出席簿を取り出す。 そこには『鳥飼』『夢川』『司馬』、三名の生徒名が記入されている。 氏名が増えていないことを確認し、出席簿を閉じた。 「理想の先生は、こんなことしないさ。 でも、私はこうでもしないと約束を叶えられない。 夢の叶え方は誰しも同じじゃないだろう?」 折った細く短い枝を片手に持ち、ゆったりとした足取りで歩き始めた。 教師が教室を歩き回るように、静かな歩みで。 しかしその表情は、いつもより暗い。 ▽ (-226) 2022/07/13(Wed) 21:24:58 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「矢張り、……生者と死者が理解し合うのは難しいんだね」 枝の先端を貴方に向けて、下げる。 その梢には、開くことの叶わなかった新芽が付いていた。 「悲しいな、嘘だなんて。 そんなこと言わないでおくれよ」 悪い事であることは否定しない。 理解した上での行いだ。 しかし──事実とはいえ。 虚構として扱われれば、誰だって虚しくなるというものだ。 それは、死者でさえも同じこと。 (-227) 2022/07/13(Wed) 21:25:18 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「――センセイ。 よく、人に理想を押し付けるのはいけないっていうだろう」 「僕はそれを今言われたとは思っていないんだよ」 「センセイがそうしているように見えたんだ」 死者は止まってしまっている人だ。 願いが叶わなくなったものだ。 悲しまなくなったものではない、喜べなくなったものでもない。 「キミたちはどうして、一緒に僕たちと遊ぼうとしないの。 寂しさを消化するのに死を招くことを選んでしまったの? 生きることをやめることが解決にはならないことだってある。 それは、寂しいと思ってる君たちが一番わかっているだろう」 生きて欲しかった。 理由があったのなら話してほしかった。 綺麗事で片付かないことならば、なにか解決ができたのならこんな寂しい気持ちにさせることなんてなかっただろうに。 (-231) 2022/07/13(Wed) 21:58:38 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「どうして、なりたかった先生になろうとしなかったんだ。 寂しいとはじめから明かしてくれなかったんだ。 今こうして話せて熱も感じることができるのが、 刹那の会合だったとしても、偶然か必然が起きた。 ボクたちが、それにひとつも答えようとしない人間と思っていたのかい?」 おいていかせるのは、差があると見せつけるのは君達だろう。 隠すことなんてなかった、そんな寂しそうにするなよ。 もっと堂々と嫌なやつになってくれよ、そうじゃないと。 どうしようもならない一言も言いたくなってしまうだろう。 「説教だ、どうしようもない、わがまま。 間違いだというなら正してくれよセンセイ。 ボクはキミの生徒にはなれない、 だけどキミの先生をみてみたいと、願う一人の人間なんだよ」 (-232) 2022/07/13(Wed) 22:00:27 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ「おや。そういえば 最近の 先生は違うのだっけ。……うん、まずは前提が違う。そこを正そう」 すう、と息を吸った。 ように、見えた。 『何のこれしき、戦地を思え』 『足らぬ足らぬは、工夫が足りぬ』 『 ────欲しがりません、勝つまでは! 』凛とした声が貴方の耳に届く。 それはかつて、戦時中に広められたスローガンだった。 時が変わり、今は教科書でしか見られないけれど。 「……さて。きっと聞いたことがあると思う。 私はそんな世の中で生きた人間だ。 君たちとはね、今日が初対面だよ」 ぱき。持っていた枝を折り、捨てる。 その瞬間、思い出せるかもしれない。 ──白間家に、子供などいないことを。 子宝に恵まれず捨てられた一人の女が、ギャンブルに溺れていったという世間話を。 「私にとって、教師とは理想を押し付けるものだ。……自分に対してもね」 ▽ (-238) 2022/07/13(Wed) 22:50:59 |
【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ一緒に遊んだって、夜が明けたら帰ってしまうだろう。 大人になったら、遊んでくれなくなってしまうだろう。 永い時の中で、そんな子供は何人かいた。 その度に、生者を留める難しさを知って。 結局、この手段しか無いと考え至った。 「自分の意思を殺して、日の本を支える子供を育てる。 個より全。己のことは後回し。 先生って、そういう存在だった」 始めから明かすことはできなかった。 最初から、死んでいたのだから。 「寂しい?そんなこと先生が思うものか」 生きた時代が違えば、精神構造というものも変わってくる。 勿論、現代的な思想を持つ人間もいただろうが──白間コズヱは違った。 彼女が寂しさを感じていなかったかと言えば、やや違う。 どちらかといえば、虚しさの方が強かった。 日々朽ちる校舎。教室を吹き抜ける隙間風。 生徒で賑わっていたあの光景は、もう二度と訪れない。 「でもね、そう思ってくれたことはすごく嬉しい。 これは本当だよ。 その気持ちは今のものだと、思うから」 (-239) 2022/07/13(Wed) 22:52:58 |
【秘】 不知 ミナイ → 傷弓之鳥 マユミ誰かは死ぬ理由がある、なんてこと。 わかってる。 「……心は疲れてるかも。 でも身体はとても動かせるようになった。元気にさせられている」 手術によっててにいれた心は返せない、 否、何度絶とうとしたか思い出せない。 「ボクは健康で皆の成果を示す状態になることを望まれてる、 笑顔になって、健康にならないと……。 ボクのために何人もの努力や想い、たくさんのお金も動いてる。 返さないと、返したいんだよ」 それは、自分のわがままだけど。 勿論さ、君たちのことも入ってるんだよ。 一緒に遊びたかったんだからさ。 「じゃあ意見かぁ、なら、まず、ひとつ」 すうと、息を吸って。 自分にいいきかせるようにその言葉を。 「今、生きていても死んだとしても。 君の思う寂しくならないなんてことは、ないよ。 何故なら、今死んでも満たされる感情を理解していないからだ」 死んでも、生きても良いなんて、寂しいね。すごく、寂しいね。 (-249) 2022/07/14(Thu) 7:13:19 |
【秘】 不知 ミナイ → 傷弓之鳥 マユミ「一番環境が変わるのは、時間が止まることだよ。 楽しい時間が続く奇跡なんてずっとは、ないんだ」 「遺された先が辛くないなんて思わないさ。 でも死んだ彼らは楽しそうだったかな、 生きたこの先に楽しいことがひとつもないなんてことはないけれど、死んだ先には、保証は誰もしてくれないよ」 「ひとつも、ほしいものはない? 本当に、後悔も、やりたいこともない? 全部がなくなった、こんな疑問もなくなった時は ボクも麻弓くんをみんなに会わせてみせるさ。 だから、選ぶことが出来たらその時は報せてくれると嬉しいな」 「だって、なにも言わずにいなくなるのは寂しいからさ」 (-250) 2022/07/14(Thu) 7:31:06 |
【秘】 不知 ミナイ → 友達 ネコジマ「そっか、よかった少しぐらい同じように思ってくれる子が居て」 同じように手持ち花火を手に取って。 赤紫colorから紫colorに変わる火を見届けながら目を閉じる。 「なるほどね、誰かが――この色になるように。 この花火を持ってきてくれたのかもしれないね」 そうして再び目を開ければ燃え尽きた煤が目に入る。 あゝそうだね、どんな光にも終わりは存在するんだよね。 「――キミ、すごく大変だっただろう。 なにか帰ってからも頼み事があればボクも頼るんだよ。 そう、友達が居なくなって寂しい。とかね」 「人捜し、得意なんだ。どこぞの名探偵よりもね」 (-261) 2022/07/14(Thu) 15:01:56 |
【秘】 友達 ネコジマ → 不知 ミナイ「雑なこと言いますね」 「まあ」 「たぶん、大変でした」 具体的にどうとは言わないし、先もまだ大変だけど。 そんな思考が、途切れ途切れの言葉に現れていた。 「だから、はい。 そすね、何かあったら明日香ネエに頼ります」 「どこぞの名探偵には、違うことを頼んだんでね」 そんなことを言って、いたずらっぽくわらっていた。 花火が消えたら次を点けてを何度か繰り返して、 後片付けもきちんとすればまたそれぞれ、 肝試しを続けることになっただろう。 線香花火は少なくとも猫島はしませんでした。 さいごのさいご、終わりにやるやつだと思っているからね。 (-268) 2022/07/14(Thu) 16:29:21 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマびりっとした空気感に瞬きをして、時代遅れの兵士を幻視した。 初対面……? なんで。 一瞬で回る世界。 この記憶によぎった憧れは、偽物? 黒髪に憧れて、短髪に憧れて、格好良い声に憧れて、 言葉に、全て誰であったかなどは大事でなくて。 あゝなんだったか、先生のあり方か。 「っ……なんだ、そんなに、一緒にいなかったんだ」 心の探偵よ、かのあの少年にも今の彼女の姿を見せてやりたい。 これでも偶然というのだろうか。この会合を。 「なんだ、はは。どうしよう、ここまでとは。 気付かなかった、なあ。もっと鍛えないと」 知らないふりをしていた、目をそらしていた物とようやく向き合って。 「――梢くん。 もし、容赦もなく人殺しをしないのなら。 一つボクとも遊んでいってくれよ。 ボクはキミ達に いつか 成仏をして欲しいんだ」 (-272) 2022/07/14(Thu) 18:39:32 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「今日この夏の出会いで解き明かすには謎が多すぎた。 そして、皆が自由すぎた」 この奇跡には時間に限りもある、 きっと直ぐに殺せるなら皆殺しにしていた。 キミは選んでくれていたか、人を見ていたはずだ 「 ボク達 の負けだ。それでも次こそは―― 梢くん達が望んだ学校と、生徒達皆で遊ぶのはどうだい」 「ボクは生きて一緒に帰りたい人がいる。 探したい人間がいる、キミ達には連れて行かせない、だけど」 「ただキミ達を置いていくことだけもしたくはない。 都合が、いいだろうか。それとも、もう会えなくなるだろうか。 もしあるのなら、次の出会いを偶然じゃなく必然にしできないかな」 (-273) 2022/07/14(Thu) 18:43:21 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『保証はないね』 自己満足だ。 『言うとおりだ、誰かの視線なんてすぐにかわって』 健康になったと思ったら、すぐに。 『いつになっても置いていかれる』 躓いて、皆の差が縮まらない。 だから、人のものが、 (-274) 2022/07/14(Thu) 18:56:21 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『欲張りさんめ』 失う物が何もない、皮肉すぎるよそんなもの。 『それならキミをくれないと』 キミはこうして誘ってくれたね、 でも、彼は二人っきりがよかったのかもよ? 『ボクだってキミ達が欲しかったんだから』 それでももう少し押せばその間に挟まれたのかなとか。 でもあいにく、それはボクの性癖に沿ってないんだ。 『なんで』 なんで死んでしまったんだよ もっと、共に話しておきたかった、 仲良しな姿を見ていたかったよ ちょっと拗ねた姿も見たかった (-275) 2022/07/14(Thu) 18:58:35 |
ミナイは、手荷物が増えて、重い。 (a91) 2022/07/14(Thu) 18:58:45 |
【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ『ボクはキミ達に生きて欲しかったよ』 『生きて居るキミ達が良かったよ』 『この事だけは 嘘を吐けない』 『死んでいても良かったなんて』 『言わないんだって』 『だから お別れ』 『止めないから 惜しまないから』 『ずっと手に入らないキミ達を欲しがり続ける』 喪って悼んで、いつか。追いつくから。 『ばいばいだ』 (-276) 2022/07/14(Thu) 19:00:30 |
【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ『そんなの、知ってたでしょ』 俺が欲張りで、自分本位で、寂しがり屋な事なんて。 それでもしょうがないなって許してくれる君達に甘えてた。 『言ってくれなきゃわかんないよ』 寂しいからって、甘えたふりをして。 図々しく君達の傍に、心に踏み込むのは、確かに俺の特権だったよ。 それでもそれは、それを許してくれる君達の優しさに ただ甘えていただけなんだから。 『なんでだろうね』 理由なんて無い。意味も無い。 俺だって、あの時、あんな形で死にたくなんかなかったよ。 いつも通りの、けれどかけがえのない日々の中で。 皆ともっとずっと一緒に居たかった。もっと話していたかった。 離れ離れになったって、連絡が取れなくなるわけじゃない。 だからきっと、あの先にもまだ道はあったはずなのに。 (-279) 2022/07/14(Thu) 20:04:32 |
【秘】 残雪 ユメカワ → 不知 ミナイ「………あは、」 画面越しに告げられた別れに、いつも通り笑った。 もう手に入らないものを欲しがり続ける。 好きだけど、好きだから、諦めきれないし、譲れない。 我儘はお互い様。なら、しょうがないな。 『残念』 『君が止めないなら、俺も止めないよ でも』 『生きてる俺も 俺のこれからも もうあげられないけど』 『これまでの俺と、今の俺はあげられる だから』 『夢川深雪を君の中に連れていって』 『髪を切って、染めて、寂しがって』 『君の中で価値が無くなるまで。』 『君の時が止まるまで、俺の代わりに生き続けて』 ばいばいも、さようならも、君には言わない。 いっぱいいっぱいの君の手の中に、重さをもうひとつ。 この程度の重みを耐え難く思うなら、今、全部下ろしてしまいなよ。 きっとこれから先、もっとたくさんのものを抱えていくんだから。 (-280) 2022/07/14(Thu) 20:05:33 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「え、と……。明日香は、その。元々体が弱くて、色んな人から色々提供してもらって回復した……ということでしょうか」 断片的に話される貴方の事情に、俄かに驚いたように口が半分開いていた。 「返したいのなら、それが明日香の意思ならば、拙は……止めません」 理不尽でままならない世の中だからこそ、最も尊重されるべきは自分自身の意思だと、少女は考えている。 ▽ (-282) 2022/07/14(Thu) 20:41:42 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「死んでから満たされる感情を知ることだって……、 ………………」 意見を聞いて、真っ先にそんな言葉が出たけれど。すぐに口を噤んだ。 不変を望んで死のうとしていたのに、死後の世界に不変を望んでいたのに、変化を求めているなど都合が良すぎる。 「結局、何処に行こうと、誰も何も保証してくれない。 未来だって誰かがきっちりレールを敷いてくれるわけでもなくて、死後の世界を明確に照らしてくれる人もいない」 くしゃりと、顔が歪む。貴方を強く掻き抱いた。 『面白いことというのは起こる、じゃなくて見出す、だよ 』 誰かの言葉が頭の中で響くのを聞きながら、 「明日香。この世界は、 目がみえない人にとって、とてもいきにくいですね」 ぽつり、呟いた。 ▽ (-283) 2022/07/14(Thu) 20:42:14 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → 不知 ミナイ「……今の拙は何も見出せません。 何処に行っても、まっくらです」 暫くしてから、腕の力を緩めて貴方から離れようとする。 「欲しいものが本当に無いのか、後悔も、やりたい事もないのか。 もう少し動き回って、色々見渡して、探してみようと思います」 「その時にまた、お話をしますね」 (-284) 2022/07/14(Thu) 20:42:34 |
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