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【墓】 暗殺屋 レヴィアパリン、と音がした。 水の入ったグラスが撃ち抜かれる音だった。 「いらっしゃいませ。」 平然とそう言う女の前には、銃を向けた大の男が複数人。 店の扉が蹴破られて、カウンターを盾にして銃撃を躱して。 返すように3発、小型拳銃を発砲して3人を殺す。 しかしそれで装弾切れ。 まだ相手は複数人。狭い店内、 肉弾戦で勝てるようなものでもなし。 ここまでか、と諦めたのが今の状況。 『噂通りのいい腕だ。私達はその腕を買いに来たんだ。』 『どうだ?私達と一緒に来ないか。』 恐らくリーダー格の男が、銃を向けたままにそう言う。 腕を買いに来た、とはよく言ったものだ。 頷かなければ、この散らばったグラスと同じ末路を辿るのだろう。 ノッテで良い扱いを受けたのかと言われれば、そうでもない。 幼い頃に拾われ、行き場がないのを良い事に汚れ仕事ばかり押し付けられ。 うまく仕事をしたら今度は恐れられ、距離を置かれるようになった。 殺した人間は何百人。同じファミリーの者だって、命令さえされたら殺した。 それを褒められる事もなく、今まで便利な道具として生きてきた。 ノッテに尽くす義理など、女にはなかった。 だから。 (+0) 2022/08/23(Tue) 21:32:53 |
レヴィアは、「そう。」 女は口を開く。夕闇の瞳が前を見据える。 (c0) 2022/08/23(Tue) 21:34:29 |
レヴィアは、これまでの人生を思い浮かべて、告げる。 (c1) 2022/08/23(Tue) 21:35:04 |
レヴィアは、義理はない。 (c2) 2022/08/23(Tue) 21:37:09 |
レヴィアは、あるのは、愛だけ。 (c3) 2022/08/23(Tue) 21:37:49 |
レヴィアは、きっと人生で最初で最後の笑みを浮かべて。 (c4) 2022/08/23(Tue) 21:38:22 |
レヴィアは、────パン、と音が鳴った。 (c5) 2022/08/23(Tue) 21:38:34 |
暗殺屋 レヴィアは、メモを貼った。 (c6) 2022/08/23(Tue) 21:40:31 |
レヴィアは、殺した誰かを弔うように、毎日鎮魂歌を奏でていた。 (c7) 2022/08/23(Tue) 22:19:41 |
レヴィアは、女を弔う音色は、もう流れない。お店は今日は、静かだった。 (c8) 2022/08/23(Tue) 22:20:33 |
レヴィアは、きっと魔女の行動にこう言ったはずだ。「興味がないわ。」「……馬鹿ね。」 (c16) 2022/08/24(Wed) 11:32:34 |
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