大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a7) 2022/11/21(Mon) 16:51:50 |
【人】 大富豪 シメオン─ 中央広場 ─ [男は探していた、女神に捧げるべき『美』を。 手に入れた数々の美術コレクション、そのどれをとっても『フェス』に相応しい『美』ではあるものの、だがそれでは足りないと考えていた。 女神のお眼鏡に叶うもの。 例えばそれは、ずっと昔に捧げた己の剣技のような、世に唯一無二の、そしめ瞬きの間に消えてしまいかねない刹那の美しさ。 男はそれを探していた。] 踊り子のリリー。 で、間違いないかな? [空を見上げる女>>12に声をかけたのは雑踏の中。 それは有象無象の中のひとつの可能性。] 私はジョスイ…シメオン・ジョスイという。 探し物をしているのだが手伝っては貰えないか? [それは『美』となり得る原石。 つまり男はこの踊り子にその可能性を見ていた。] (30) 2022/11/21(Mon) 17:16:25 |
【人】 大富豪 シメオン[財界に顔が効くか、それとも各ギルドの上層部でもなければ男の顔は知らなくても当然だろう。街の有力者の顔など広く知られるものではない。 だけど、その名前はもしかすると聞き覚えがあるかもしれない。 かの大富豪。 そして数々の『美』への投資家。 それは『パトロン』という意味も含むものであり、見初められればこの街での成功は約束されたも同然だという噂だ。 勿論その機を逃し日陰から抜け出せない者も多くあったが。] 以前に見させて貰った。 少しいいかな。 [その言葉は女にとってどのような意味を持つだろうか。*] (31) 2022/11/21(Mon) 17:17:32 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [男が声を掛けたのは歌姫では無かった。 その『美』は未だ燻っていた。 磨き方を知らぬ原石、輝き方を知らぬ星影。] 己の可能性を信じるか? [曲の終わり、次の演奏の合間に男は女>>29の元にいた。 値踏みするような視線は女の今の価値を、そしてこれからの価値を推し量ろうとする。] 底の知れた『美』には興味がなくてな。 それよりも未だ見ぬ『美』を探している。 [それは歌姫のこと。 当然に思うだろう疑問「なぜ歌姫ではなく自分なのか」それを先回りした答え。つまりそれは今の時点で女の『美』は歌姫に劣るということでもあった。] (41) 2022/11/21(Mon) 17:47:09 |
【人】 大富豪 シメオン[チャリンと何枚かの金貨がテーブルを叩く。] 今夜の稼ぎはこれで充分かな。 [それは女に向けられた言葉であり、店主へ向けられた言葉でもあった。 つまり、これから演奏をするはずの女の時間を買うということで、テーブルに置かれた金貨はバーの演奏では何日もかけなければならない額だった。*] (42) 2022/11/21(Mon) 17:47:36 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a10) 2022/11/21(Mon) 17:48:51 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[歌姫や舞姫の影に 或いは店の背景へと徹している女が、 一度だけ見せる刃の切っ先。 命のやり取りにも似たその一撃は 男の喉元に食らいつき、引き裂くような 音 を] (-21) 2022/11/21(Mon) 18:27:51 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [それは怒りだろうか、それとも焦りか。 女の中に眠る激情が、情動が、荒れ狂う風となって男を襲う。音が音を超えて耳の奥へと響き渡る。] ……足りぬ…… [小さく呟かれた言葉。 ただしその『音』は女の奏でる音に絡みつく様に、もしくは隙間を縫うようにして女の耳に確かに届く。 その情念も情動も、叩きつけられる音の何もかもが女そのものである様に感じられて、だが故にその音はそれでしか無い。] (62) 2022/11/21(Mon) 19:12:44 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男が見つめる。 女を確かにその視界に入れて。 値踏みする目では無い。 それは、獲物の隙を窺う狩人の目だ。 その 音 は確かに男の首元に食らいつき引き裂いた。だが男の首は落ちない。 引き裂かれた喉から滴るものは 命の音 ではなかった。] (-24) 2022/11/21(Mon) 19:13:13 |
【人】 大富豪 シメオン[それは確かに素晴らしい一音であった。] だが……まだまだだ。 [何かが足りない。 技術では無い、それは未だ伸び代があるのは確かだ。 楽器の質でも無い、それが超一流とは呼べないのも確かだ。 ではそれは何か。 何が彼女の『美』を未完成のままにしているのか。] (63) 2022/11/21(Mon) 19:14:13 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男は目に力を込めた。 それは文字通り瞬きの間に女の首元へ刃として叩きつけられる。 その一瞬はは星のきらめきの如く。 それは確かに『美』と呼べる刹那の閃光だった。] (-25) 2022/11/21(Mon) 19:15:30 |
【人】 大富豪 シメオン[男は穏やかな雰囲気のまま女の演奏に耳を傾けていた。 リクエストなどはしない。 ただ女の奏でる音を聞いている。 穏やかな波間。 柔らかな木漏れ日。 情景が浮かぶ。 その演奏技術は確かなものだった。 歌姫を歌姫にしたのも、舞姫を舞姫にしたのも彼女の音なのかもしれない。 素晴らしい演奏と、それはわかっていたこと。 だが、『美』としては未だ未完成のまま。 男にはそう感じられた。*] (64) 2022/11/21(Mon) 19:16:22 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[隙を伺うような眼差しは確かにもののふの 或いは狩人の目であった ――その眼差しに黄昏を向けて 女は喉元に音を食らわせるものの 零れた音もまた、確かに女のざらつく部分を撫でてゆく それは。突如の一閃に 奏でる手は留まることはなけれども 演奏の合間に零さぬ吐息1つが唇から漏れて それは感嘆。 その狂おしい程の執着の1つの果てを 間近で見たことによる、ざらつく何かへ刺さる疼き 嗚、このように研ぎ澄まされたものも1つの解 それがあなたの、美であるならば 私の答えは、何であろう] (-28) 2022/11/21(Mon) 19:30:05 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[きっと、私は未だ知らぬのだろう こうありたいはあれども、それに至るまでの過程を 執着も、情動も、情念も ――心と体を己自身が震わせる体験が 経験が、なかったが故に 未だ完成されぬ”美”は 今のままでは審美眼の肥えた男の耳にもまた 正しく、完成されぬように映るであろう それはどこか口惜しく ] (-29) 2022/11/21(Mon) 19:31:04 |
【人】 大富豪 シメオン─ 中央広場 ─ 素晴らしい踊りだった。 踊りはどこで習ったのかな? [男の声は柔らかく優しい色であった。 それは雑踏の中でも女の耳によく届いた。 好々爺然としながらもその立ち姿には貫禄というものが備わっている。] しかし、女神に捧げる『美』には些か…… [「足りない」という言葉はあえて紡がれなかった。 それを口にする必要もない、男にとってそれは明らかなことだった。] (72) 2022/11/21(Mon) 19:40:23 |
【人】 大富豪 シメオンどうだろうか。 私に手助けをさせて貰えないだろうか。 [この街では誰しもが修練や研鑽を惜しまない。 だけどそれだけでは届かないのが現実だった。 どれだけ努力を積み上げても足りない届かないもの。] もしも君が自分の可能性を信じているのなら。 私と契約を交わそう。 [男は女に向けて手を差し出した。] (73) 2022/11/21(Mon) 19:40:42 |
【秘】 大富豪 シメオン → 踊子 リリー機会をやろう。 [男は女に甘く囁く。 自らが輝くためのステージを欲しくはないかと。] 『美』には相応しい時と場所がある。 掴めぬまま消えてゆく者は多い。 それを私が君にやろう。 もしも君が『美』に全てを捧げる覚悟があるのなら。 [そうしてもしも『美』が花開くのであれば、男は満足なのだと嘯くのだ。甘く優しく誘うようにして。] (-30) 2022/11/21(Mon) 19:41:36 |
【人】 大富豪 シメオンなに、これはただの先行投資だ。 女神を『美』を魅せたものに望むものを与える。 だが、私は先に与えよう。 もしかすると潰えてしまうかも知れない『美』が、 確かにそこにあるのだと信じてな。 [男は差し出した手をそのままに、そう告げた。*] (74) 2022/11/21(Mon) 19:42:50 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [その金貨の重さは女の可能性の先にある『美』の価値。 そして同時にそれは挑発でもある。 明らかに見合わぬ対価にお前はどうやって贖うのか、と。 憂うその眼差しは音を濁らせたりはしない。 だが、それこそがこの女の落とし穴ではないだろうか。 心惑わされても変わらぬ音に大したものだと感嘆しつつも、それ故にそれは技であって『美』ではないと男には感じられる。] (81) 2022/11/21(Mon) 20:01:08 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の言葉は女の耳にしか届かない。 如何なる技か。リュートの音に混じる様にして、それを奏でる女の耳にのみ聞こえる言葉。] 胸が張り裂けそうなほど泣いたことは? 死すら甘いと思えるほどの絶望を感じたことは? ないであろう? [もしも『美』が人の魂を揺さぶろうとするのならば、己の魂がもっと深く強く美しくあらねばならない。] 狂おしいほど愛した男は? 心が千切れそうなほど憎んだ相手はいるか? いないであろう? [男は嘲りを滲ませながら女の耳の奥へと言葉を響かせる。] (-31) 2022/11/21(Mon) 20:03:42 |
【人】 大富豪 シメオン[チャリと金貨の音。 男は声なく告げる、それでは足りないと。 女の価値はこの程度ではないと、値を吊り上げていく。 曲の一つが終わるたびに。 音の一つが響くたびに。 今の女には釣り合わぬ枚数の金貨が積まれていく。 男は決して容赦することなく、女の可能性、未だ聴けぬ『美』に相応しいだけの枚数を重ねていく。*] (82) 2022/11/21(Mon) 20:04:39 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[己の奏でる音の合間に 或いは、隙間を縫うようにしてはっきりと届く男の言葉 それは己の柔らかな部分を掻き毟るに相応しいもの。 ああ、その通りなのだ。 胸が張り裂ける程に泣き濡れる慟哭も 死よりもなお、深い絶望も 狂おしい程に愛した男も 心を切り裂いても足りぬ程に憎んだ相手も 私には何もない。 いないというのは正鵠を得ている 嘲る音も確りと耳に届くはどのような絡繰りかはわからねど 震えるのは唇だけ。演奏だけは変わらぬ凪 されど―― 一瞬だけ いないのだろうと揶揄する男に向けた眼差しは それを得たことがあるのであろう男へ向ける嫉妬のような 或いは憤怒のようなものの、色 それは僅かに、凪いだ旋律に色を宿らせる 感情という名の美を ――美への片鱗を いうなれば、未だ染まらぬ水面に男が垂らす一滴に反応する 私の、音 もっと注がれれば色を変えてしまいそうなそれを] (-34) 2022/11/21(Mon) 20:25:33 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[男の声に変わる”音”を 刹那にさせるか、それともその片鱗に可能性を感じるか 自ら磨こうとする戯れを感じるか 或いは、それが羽虫の如く足掻いて見つけようとするのを 楽しむのかはしらねども 今奏でる曲の後半の。それだけは 穏やかなものではない。 ヨハネの首を求めた女の如くに。 確かに”サロメ”だった。] (-35) 2022/11/21(Mon) 20:25:53 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [何か一つを極めるということは、様々なことに通じるという。 男にとってそれは剣であったが真理とは得てしてそういうものなのだろう。 故に、男は女に圧をかけ続けた。 まるで覚醒を促す様に、女の音の先がもうすぐそこまでであるかの様に、それを見透かす様に。] (98) 2022/11/21(Mon) 20:54:17 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の剣は初めから美しかったのではない。 そしてそれを『美』に昇華させたのは慟哭でも絶望でも愛でも憎しみでも無かった。そのどれも男は知らなかった。少なくともそれを味合うのは剣の極みを手にしたずっとずっと後のこと。 男の剣を昇華させたもの、それは渇望だった。 ある時それは怒りだった。 道の先に届かぬ焦燥だった。 それでも諦めないで執念であった。 即ち、欲望に対する執着であった。 女が確かにそれを男の刹那に見出していたのは僥倖であった。] (-38) 2022/11/21(Mon) 20:55:01 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[才能とそして修練と研鑽。 それは『美』を支える台座であるが、それは台座である限りいくら磨いでも『美』には届かない。 しかし、それがなければ『美』は成り立たない。 女が『美』に届くか否かを見極めるのは初めの一音で充分だった。 女の本質は激情だろうか。 あるいは激情という形で噴出するのか。 どちらにせよ『美』は確かにそこにあった。] (-39) 2022/11/21(Mon) 20:55:39 |
【人】 大富豪 シメオン[男は口の端をくいと上げた。 それと共に金貨を積み上げていた手が止まる。] ……届いたな…… [その呟きは満足そうだった。 そう、確かに届いた。それは一瞬だったかもしれないが、しかし可能性は確かに現実となった。 女神へ捧げるに相応しい『美』が確かにあった。] まさか本当に届くとは。 [いつかは届くという確信はあった。 だが、今この瞬間に届いてみせるとは男ですら慮外のことだった。*] (99) 2022/11/21(Mon) 20:56:05 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a21) 2022/11/21(Mon) 21:23:58 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[音は世界。私のすべて それは今迄の凪いだ世界の中では芽生えなかったもの 昇華するためにどうしても必要であったもの 私の中にあるものは、唯、ただ渇望。 掴めそうでつかめないものを探して、求めて 美へと飽くなく求める執念を貴方が、芽生えさせた それは、或いは――…… 貴方の過去も、今もその身の内にあるものやも、しれず。 貴方が私を覗き込むように、私も貴方を見つめる 噴出する感情を音に込めて、その首へと這いより 私が刻む爪痕は 貴方の魂に届いたろうか] (-49) 2022/11/21(Mon) 22:35:17 |
【秘】 踊子 リリー → 大富豪 シメオン……どうして私に?と聞くのは、無粋ですね。 私の求める美≠ェ、 果たして貴方様の求める形かは分かりませんが── 『覚悟』は、持っています。 [ そうでなければ、この歪な価値観の街で 美を披露しようだなんて思わない。 甘く優しい庇護の誘いに、 吸い寄せられた蝶の数は如何ほどばかりか。 ] (-52) 2022/11/21(Mon) 22:37:37 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [リュートの音が変わる。 女の演奏に変わりはないというのに、その音の響きは澄み渡る水面の様であり、荒ぶる春の嵐の様でもある。 掴んだのだろう。 女は確かに『こちら側』に足を踏み入れた。 その音は確かに美しい。] (131) 2022/11/21(Mon) 23:16:35 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[そう、それが渇望。 ただ望むだけ。 その執念こそが壁を打ち壊す力。 いつか己が通った道。 慟哭も、絶望も、愛も、憎しみも必要ない。 もっと純粋に求める想いただ一つ それこそかま唯自分自身の意思だけで到達することのできる境地。 かつて己を剣の極みへと押し上げた。 その激情と執念。 今この女も同じ境地にある。] (-55) 2022/11/21(Mon) 23:16:57 |
【人】 大富豪 シメオン……美しい音色だ…… [綺麗に積み上げた金貨を崩す。 それがジャラジャラとテーブルに散らばる。 男はその老いた風貌に合わぬ鋭い眼光で女を見る。 いや、女の奏でる音を見ていた。*] (132) 2022/11/21(Mon) 23:17:15 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト……そうだ、まだ足りない。 [確かに『美』届いた。 だが、そこで終わりではない。 渇望は、執着はそんなところでは終わらない『美』に終わりはない。] 望め、全てを叶えてやる。 言え、どうして欲しい。 [力も、名誉も、財も、地位も。 男の持てる全てを使ってやると男は女を見つめる。 知らぬもの、持たぬものを与えてやると。 男もまた渇望するのだ。 女の音のに揺さぶられた欲望が疼き動き出す。 『美』を求めて蠢き出す。] (-56) 2022/11/21(Mon) 23:23:21 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[絡みつく視線。 奏でられる音を喰らうように。 それは女を喰らうように。 何かが首元を撫でつける。 男の指は触れていない、それどころか一歩もその場を動いていない。 だが、確かに男は女の首元を撫でつけた。 それだけではない。 男が視線を向けたところに何かが触れる。 着ているはずの服など最初から無いかのように。 肩を、頬を、腕を、腿を、耳を撫で付ける。 まるで直に触れ、愛撫するかのように。 男は微動だにしないまま女を侵食していく。*] (-57) 2022/11/21(Mon) 23:24:28 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[己の敵は己自身であると、昔何処かの著名な者は言っていた。 だが、それは正しくもあり、間違っているのだ。 敵ではなく、渇望 そこに至るまでの道程は、唯、ただ願いなのだ 其処に執念がなければ、得られぬものであり また、それは入り口にすぎぬものなのだとも思う 極めても、その先はある。 先にある道を1歩、進めば その時の極みは刹那でそれは過去となる。 満足してはいけないのだ 満足すれば、終わってしまう そこで、”底”が見える。 終わりはないのだ。飽くなき渇望こそが 美を美たらしめるものである それがわからぬ男ではないと、 凪を漣へと変えた男を、見遣りて] (-60) 2022/11/21(Mon) 23:41:25 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ……すべてを叶えるとは、豪気ですのね。 [力も、名誉も、財も、地位も。 欲しがる者は幾らでもいよう ――少なくとも私は、そうではなかった] 私の世界は音。 それを高めるものが欲しい。 ――私の音に、深みを。齎すものを 私の渇望を満たすのではなく、より深くさせるもの。 (-61) 2022/11/21(Mon) 23:41:56 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン あなたは私に、くれますか? [更に私を高みに導くものを。それは我儘でしょうか? いいえ、貴方様ならわかるでしょうと女は、笑う。] [音も、己の肉体どころか魂をも 喰らうかのような視線は心地良い 首元を撫でるような指の感覚は、錯覚であると 頭では理解しているのに まなざしだけで侵食されるような感覚に、 愛撫されているかのような心地に。女は耐えきれぬ吐息を、1つ それが私の中の知らぬ音を、新たに奏でさせてくれる指ならば 幾らでも望んで良いのだろうとばかりに 弧を描いた唇の主は、 嫣然と*] (-62) 2022/11/21(Mon) 23:42:22 |
【人】 大富豪 シメオン─ 中央広場 ─ [優しげな笑みを崩さぬまま男その手を引いた。 眉一つ動かさず、だが、その目は暗く深く沈んでいく。] そうか。 私を知ってなお断るか。 [優しげな声色はそのまま変わらず。 女はきっといつかその『美』を花開かせるかもしれない。 男の援助などなくともその才のみで。 野に咲く花は人から水を与えられずとも美しく咲くのだ。 だが、手にできない『美』に何の意味がある?] (144) 2022/11/21(Mon) 23:51:16 |
【人】 大富豪 シメオン[男は薄らと笑う。 このシメオン・ジョスイの誘いを断った女に向けて。] それも……いいだろう。 だが、もしもそうなるなら、 その時は私の力など必要なくなるだろうな。 [肩を小さく竦めて「残念だ」と溢した。 だが、その口元は薄く笑ったまま。] 後悔しないようにな。 この私の誘いを断ったことを。 [男は踵を返して雑踏の中へと紛れ込んでいく。 唯一度だけ振り返り女を一瞥する、とそのまま男の姿は掻き消えた。*] (145) 2022/11/21(Mon) 23:51:36 |
【秘】 大富豪 シメオン → 踊子 リリー踊り子のリリー。 覚えておくぞ。 [男から発せられた何かが女の体を強く締め付ける。 強い寒気を伴うそれは『剣気』と呼ばれるものだが、それを知らぬ女は何をされたのか理解できないだろう。*] (-63) 2022/11/21(Mon) 23:52:19 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の気配が笑う。 椅子に座り金貨を撫でながら女を見て音を聴く、男は笑ってはいない。 だけど、女には男が確かに笑ったのがわかるだろう。 お前はすでに『美』に至った。 そして、お前の音はお前自身だ。 お前の感じたもの、お前が手にしたもの。 その全てをお前は「美』に変えることができるだろう。 [男が慟哭する度に、絶望を味わう度に、人を愛し、憎むごとにその剣閃の美しさを増していったように。] 貪欲に喰らえ。 何もかも、そして永遠に渇望し続けろ。 決して満たされない欲望の沼の中で。 [それはまるで男自身の様に。] (-68) 2022/11/22(Tue) 0:20:48 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[触れる、肌に触れる、男の指先が。 奏でられる音に合わせるように、その音色に乗せて。 首筋を撫で指は優しく。 まるで猫をあやすように擽るように。 その指は実体を持たない。 故に、女の体中を同時に触れ回る。 手が太腿を撫で付ける。 いやらしく、大胆に、内股までそれは伸びて柔らかな肌を堪能するように触れる。 実体のないそれは質量を伴わないというのに、まるで人の肌を同じような熱を帯びて、女の肌へと滑り込む。] (-69) 2022/11/22(Tue) 0:21:20 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[首元を太腿を、あるいは耳元を撫で付けながら、それはやがて女の双丘へと触れた。膨らみを揉みしだくように、実際に胸が形を変えているわけではないというのに、女にはその感覚が確かにあるだろう。 リュートの音が美しく響けば、男から与えられる官能はより強くなる。 強く揉まれる二つの膨らみ。 そしてその頂きに指が触れる。 まるで摘み上げるようにして、捏ねくり回すようにして。] ……音は止めるな。 [女の体へと官能を刻みつけながら、男は演奏を止めることを許さなかったが、果たして女は演奏を止めようとしていただろうか。*] (-70) 2022/11/22(Tue) 0:22:56 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[その男の口元は笑みを湛えていない。 それでも、貴方は確かに私を見ながら 私の音を咀嚼しながら、笑っているのだと理解する。 本能が。或いは、男の気配が、眼差しが伝えるものを 肌で、魂で感じ取っているかのように。] 私の音が、私、自身。 [これから経験する全てのことが私の糧となり さらなる美へと昇華する。嗚呼、ああ。それが 絶望であれ、慟哭であれ、憎悪であれ、愛慾であれ 全てがそうであるのなら、それ以上の悦びはあるのだろうか いや、ないだろう 悦びながら満たされぬまま、我欲を孕みてそを喰らう 永遠に研ぎ澄まされるのならば、それこそが 私の望むべく、美なのだから。 渇望を美へと昇華し 尚も欲を湛えるを知る男によりまた1つ、女は花開く] (-72) 2022/11/22(Tue) 0:44:51 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ―― …… 、 [演奏の合間。熱を帯びた呼気が薄っすらと口元から漏れる。 指は音を奏で。それに合わせた指の動きに心地よさや疼きを孕む。 実際には触れていないのに、 同時に様々な女の肢体に触れるという矛盾すらも、 今は心地良く感じて、それが旋律に甘さを齎す 首を撫でる指の優しさと、 内腿迄伸びながら大胆にまさぐるような 或いは堪能するかのような触れ方の背反する動きは 言いようもない快感を確かに、生まれさせ、 それでも。これが益々自分を高みに導くものなれば 女は悦んでそれを享受し、より音に反映させていく] (-73) 2022/11/22(Tue) 0:45:26 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン、 ぁ [今は肉声は不要、とばかりに漏れた声をすぐに抑えて。 触れる指の感覚は、首や耳元を撫でつけながらも 段々と下へと下がっていき、ついに到達した場所 双丘の形は変わらぬのに、まるで それを揉まれながら快楽の芽を育てられているかのよう 育つ途中の花の手入れをされているかの、よう 穏やかな水面を想像させるような戦慄が セイレーンもかくやの艶やかな色合いに変わる それでも、未だ濃厚とはいえずか 強くもまれるたびに、リュートの音は鮮やかに 与えられる快楽に導かれるようにより、深くへと 指が捏ねる頂きは、段々と芯と硬さを帯び それと同時に音もまた、あでやかさを孕む] ―― 言われず、とも。 [官能に身悶えながらも、演奏は止まることはない 止めようとも、思わない だって、嗚呼。こんなにも 私の音は貴方に嬲られるたびに、艶を増す*] (-74) 2022/11/22(Tue) 0:45:53 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [斬り結ぶか。 それとも舞い踊るか。 交わされる視線は女の弾くリュートの音に乗せて。 変わる女の気配にバーの客たちも気付き始める。 ある者は、その美しさに目を奪われる。 ある者は、その気迫に圧倒され。 ある者は、その佇まいに情欲を揺さぶられた。 だが、それは本質ではない。 変わったのは女自身だけではなく音。 この場にいる幾人がそれを理解できただろうか。 それは恐らく最前列で聴くこの男以外には未だ。*] (151) 2022/11/22(Tue) 7:21:46 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[女が僅かに漏らした嬌声に男は感嘆する。 その感受性、与えられるイメージを余すことなく受け取ることができているのは、天性のものか、それとも。 激しいだけでは足りぬ。 穏やかなだけでは足りぬ。 薄らと孕み始めた甘さと艶やかさ。 バーに集う男たちが女へと視線を向ける。 その艶やかさに目を奪われながら、心揺さぶるものが『音』だとは気づかないままに、その世界に引き摺り込まれていく。] ……そうだ。 全て『美』の餌だ。 [刻一刻と変化する音色に、男は未だ足りぬと求め続ける。] (-77) 2022/11/22(Tue) 7:22:28 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[刻みつけるような官能はより甘く、より深く。 女の肌に触れる指先の感触もまた旋律と共に変わりゆく、それはヌメりザラついた感触へと、まるで舌で舐められているようなものへと。 首筋に舌がなぞり、耳に舌が入り込んで、太腿を舌が這う。 硬さを得た双丘の頂きを舌が舐り、より一層強い快感を与える。 「演奏を止め、堕ちてしまえ」 と、そう男は告げるかのように。 演奏を邪魔するようにより強い刺激が女を襲う。 指が、舌が触れた箇所は熱を灯し、それらは決して消えようとしない。] (-78) 2022/11/22(Tue) 7:23:01 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[触れた、ついにその花唇に。 指先の感触は女の芯へと到達し、更に大きな官能を呼び起こそうとする。 芽を愛撫する。 ときに柔らかに、ときに強く、実際には触れてないからか痛みなど伴うことはなく、触れた強さはそのまま快感の強さへと変わる。 そして女の入り口へも触れる。 舌先が割り開けて、ヌメる感触はその中へと進む。 女の中が乾いていようとも関係なく、それは女を傷つけることなく奥へと進み、より敏感な場所を求めて探るように舐っていく。] ……さあ、聴かせてみろ、お前の『美』を。 [ 眠っていたものを無理矢理引き起こすように。 演奏が続き、音が鳴り止まぬうち、男は女の全身を犯し続ける。*] (-79) 2022/11/22(Tue) 7:23:47 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a31) 2022/11/22(Tue) 7:31:27 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[実際には男はその場から動かず 女もまた、その場から動かずリュートの弦を掻き鳴らしている。 だが、男の指は確かに己に触れている 男の舌は確かに己を舐めている 激しいだけでも、穏やかなだけでも 狂う程に人を魅了することはできぬであろう まだ、これだけではない。 もっとと貪欲に、私の音が深みを増さんとする 変化したのは体ではないのだ 私の、世界。私の音なのだ 誰かの添え物でも、誰かを輝かせる為の音ではない 私の美で、変わる世界 それに酩酊しながらも、一度自覚してしまった強い飢餓は その空腹に耐えられぬのだと私の体を駆け巡る。 そこに、私を高める指があるのなら、尚のこと] (-83) 2022/11/22(Tue) 11:06:51 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ―― 、 っ、 ぅ。 [時折、耐えきれず吐息にかすかに混じるノイズ それは観客には聞こえぬものであろう。 この男には、聞こえたやもしれないが。 己の音が艶を混じらせ、男の他の観客をも 惹きつけるようになるたびに、淫さを引き出す様なものへ 指が舌に変化するように、触れる感覚も受け取る感覚も 私の中で変わっていく これが、他者より与えられる快楽。 味わったことのないものを、体は悦びより知ろうとする。 鼓膜を犯す水音も、首筋や腿を這う舌が塗り込む唾液もないのに 胸飾りの2つを、苛むものはないはずなのに それは服越しに難くぴん、と張り。触れられた肌は薄く色づき セッションを奏でるように耳が幻の音を拾う それでも ―――それ、を邪魔にはさせぬ と。女は艶めいて笑う。 貴方にとって愛慾は剣先を鈍らせたか?否 貴方にとって憎悪はどうか? 全て喰らって糧とする。そうでしょうとばかりに。 強い刺激に身悶え、触れられぬ箇所が潤い始めても 体に灯った熱が、女の肉欲を煽ろうとも 逆に煽り返してしまえとばかりに眼差しと音は、ただ男に注がれる] (-84) 2022/11/22(Tue) 11:07:28 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[ずくりと、下腹部が疼く。 使われぬまま月に一度血を流すだけだった空胎の入り口が 幻の指先に触れられ、下穿きに愛液を零し始める 愛撫する動きは滑らかで、緩急も強弱もつけられて ただ、快楽のみが与えられるそれに、演奏を行う女の内腿が もじり。と摺りあわされる僅かな動き しかしそれを受け入れる花弁は恥じらいとは無縁に蜜を湛えはじめ 濡らす指はないのに、ただ熟れ始めた個所を知らしめんと 夜露に濡れさせんと柔らかく蕩けさせていた 花弁を割り開き、触れられた入り口は 渇きはわずかにあれど濡れ始めたそこを痛みもなく、蹂躙していく 敏感な場所を探る動きが、奥へ、おくへ。 私も知らぬ、私を犯す] (-85) 2022/11/22(Tue) 11:07:56 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン ―― 、 ぁ、ふ。 [音は鳴りやまぬ。艶帯びながらいっそ蠱惑的に 深くなった音を、白魚の指は掻き鳴らす 嗚呼、これが快楽。 肉欲を認識すればより、甘く麗しく、淫らに 聞くもの全ての本能を刺激するように聴かせてみせましょう 眠っていた『美』を起こす男にも ――それを遠くより聞く観客にも 私自身が楽器となったようにして 貴方の指で、私を掻き鳴らして。 奥の、胎の裏あたりに触れられたなら。音の深さはより増して 艶めく声も耐え切れずに時折、唇より漏れるでしょう ああ、ああ。膜は未だにあれど 男の指を知る胎が 疼いて 、やまない*] (-86) 2022/11/22(Tue) 11:08:23 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [男は驚嘆する。 女のその才覚に、その変わりように。 可能性の芽は確かにあった。 いつか『美』へと至る芯が確かに音の中にあった。 だが、それは今日明日に花開くものではない。 そのはずだった。] (その歳でその境地に至るのか) [そのとき男が抱いた感情は嫉妬であった。 同じ頃の自分はどこにいたのか、女のいる場所の遥か手前で燻っていてのではないか。それでいて女の音は『未熟』なのだ。 それは女の『美』が無限の可能性を孕んでいるという証左。 もしも女の才覚が音ではなく剣であれば、それはきっと己をも越えることさえあり得るだろう。] (157) 2022/11/22(Tue) 13:07:49 |
【人】 大富豪 シメオン[そう、それは女の世界に飲まれていくように。 その心象、感情が音を艶やかに彩る。 まるで蜘蛛の糸に絡みとられるように。 気づいた時にはもう虜になっているのかもしれない。 今の女の音にはそれだけ人を魅せる力が宿っている。 それは男とて例外ではないのだ。 音が耳の奥に響く。 それはいつしか胸の奥へと届いていく。 次の音を求め、さらに次の音を望むように女の演奏に魅入られていく。*] (158) 2022/11/22(Tue) 13:08:04 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[『美』の根源が渇望ならば、与えられるもの全て、手にしたもの全てがその輝きを増すための材料となる。喜楽も怒哀も何もかも。 悦びもまたその一つと男は知ってた。 悦とは『美』に欠かせぬもの。 人が人である限り、それは変わらない。 男の舌先が女の胎の奥へと入り込む。 何人も触れたことのない柔らかな肉を舐りながら未踏の地へ快楽を刻みつけていく。そしてそれは舌だけでなく無数の指先となって蹂躙を始めた。 その感触は、疼きはじめた女の悦楽を鎮めるどころか昂らせるのみ。] (-92) 2022/11/22(Tue) 13:08:24 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[艶やかに彩る女の音。 それから女自身もまた艶かしく彩られていく。 が、変化したのは女だけではない。 奏でられる音に魅了された客たちもまた、女に感応するように情欲をかけ立てられ、ある者は顔をひどく上気させ、あるものは興奮に息を荒らげていた。 無論、男だって例外ではない。 いいや、男はずっと前から、とっくにその情欲に火を灯している。 艶かしくリュートの弦を弾く女にか、いや、その奏でる音の『美』に、その未熟な可能性に、齢に似つかわしくないほど内なる男を滾らせている。 その滾る熱に煽られるように、一層と女のに内側を散々に掻き回す。無防備で、逃げることもできない胎内をぐちゃぐちゃに。*] (-93) 2022/11/22(Tue) 13:11:37 |
【人】 大富豪 シメオン─ 過去 ─ [男は多数の『美』に対するパトロンである。 それは老若男女問わずではあるが、多くは専属的な契約の元で自由な活動を許している。逆に言えば、極少数についてはいわゆる『囲っている」状態だった。 女がを『お盛んなこって』と評した>>87のはそのあたりだろう。 それは、各ギルド代表級の集まりである商工会の一員として、女の実家を訪れたときだった。 男は数人の女達を引き連れて現れた。それはパトロンとして彼女らを売り込むためであり、自らが所有する『美』のお披露目でもあった。 見目麗しい美女や、歌姫であったり、舞姫であったり、工芸家であったり、はたまた『画術師』だったりした。 彼女達はその才と可能性を男の審美眼によって見初められた者達である。そして男の審美眼と影響力は確かなもので、こうして引き連れられているということは、成功は約束されたも同然であった。] (159) 2022/11/22(Tue) 15:09:02 |
【人】 大富豪 シメオン[齢、50を超えているであろう中老の男。 女の父と同じか少し上ぐらいだろうか。 だが、その立ち居振る舞いは年齢を感じさせないほど剛健かつ流麗である。大富豪としての名声を確かにしている男であるが、かつて剣を振るっていたという程度のことは女にも知られているかもしれない。] リュディガー。 まだ「やっている」のか? [男は女が『画術師』であることを知っている。 それどころか彼女が幼い頃から知ってはいる。特別に親しいわけではないが、女の父親とはそれほどの長い付き合いだ。] 父君をあまり心配させないようにな。 [だけど、男が女に『画術師』として声を掛けたことはない。 それは無論、知人の娘だからという理由ではない。 男はそんなかことで『美』への欲求は抑えたりはしない。たもえそれが知人の娘であれ、たとえ友人の細君であってもきっと手に入れようとするだろう。*] (160) 2022/11/22(Tue) 15:11:03 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a33) 2022/11/22(Tue) 15:14:24 |
【人】 大富豪 シメオン─ かつてのこと ─ [男の『美』に対する執着は並外れていた。 価値を認めたもの、可能性を秘めたるもの。 その何もかもを欲した。 人を裏切ることも辞さず、たとえ友が愛した人でさえも手に入れた。 それほど『美』に執着した男であったが、それが手に入らないと知るや冷酷なまでの仕打ちを与えた。手に入らぬ『美』など消えてしまえと言わんばかりに。 機会を奪われた者、ここから追われた者、そして──── ある日、男はとある歌姫に執心していた。 彼女の歌は可能性に満ちていて、男にとってその声は天の御使いもかくやと思われた。 だが、彼女は男のものになることを拒んだ。 男の在り方を否定し、男の『美』への執着を否定した。 それから彼女の姿を見たものはいない。 そしてもう一人、表舞台から消えた者がいたが、男がそれを知ることはなかった。**] (163) 2022/11/22(Tue) 17:38:15 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a37) 2022/11/22(Tue) 17:39:08 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[貴方の底知らぬ『美』はうつくしい。 飽くなき、求め続けるものだからこそ それは『美』たりえるものなのだと私は音に込める] (-94) 2022/11/22(Tue) 18:14:37 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[貴方が見出した『美』は貪欲に 与えられるものを享受し、飲み干していく 其処に在るのはただ、美を追求する執念。強欲ともいえる執着 それがあるからこそ、何もかもをも輝きと変えられるのだ それは、きっと眼前の男もそうなのだろう 故に、女は欲しがる 己の音により艶やかさをと より甘く、激しく、色を滲ませるような 悦びを教える指を迎え入れる躰は、その本能に従順に。 胎の奥に刻み付ける快楽は、確かに女を虜にする 虜になりながらも、それを音に昇華させんとして 女はその舌や指先が齎す蹂躙に身を捧げ 狂おしいほど昂らせるものを得ていくのだ 嗚呼、また1つ音の艶が増す] (-95) 2022/11/22(Tue) 18:15:20 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[貴方が、変える。また1つ、私のヴェールが剥がれ 私の中の音が、女の悦びを知り輝きを増す 増したそれが奏でるのは婀娜めく誘い ――思うがままに蹂躙し、刻みつけよとばかりに 情欲を掻き立てるように私の音と視線が男に触れる 美の執着を孕む心を捕らえ、その執着を向けんとするように 己の可能性を育てる水を、男に注げとばかり。 貴方が、育て。更に花開かせてと女の中の雌が誘う。 誘われたのだろうか、或いは煽れたのであろうか 更に己の胎の内を蹂躙するもの。イマジナリーの筈なのに 私の下穿きはしとどに濡れ、溢れる愛液と肉の擦れる音すら 貴方に届けんと1小節ごとに音は甘く淫らに変化してゆく] ぁ、ふ、 ぁん …っ [奏でていなければ、身も心も貴方の楽器となってしまっていた 無垢を情欲を孕んで犯すものに、女は悦んで身を任せ それを昇華させる音は益々周囲を昂らせる、循環を 実際に触られぬ秘芽を赤く硬くさせ 頬や肌を薄っすら彩らせ、愛液を滴らせるという 淫らでありながら何処までも、音に対して実直で 清廉な姿という矛盾で人々を魅せながら 初めて知る快楽を。より鮮やかに刻んでと 女の唇は、濡れながら。色帯びる呼気を漏らすのだ*] (-96) 2022/11/22(Tue) 18:16:35 |
【秘】 踊子 リリー → 大富豪 シメオン────── …ッ、? [ 瞬きの間に、体を奔った強い震えと 目に見えぬ何か≠ノ締め付けられるような、 ……そんな感覚に瞳を揺らす。 魔法、の類では、ない。 剣には触れても来なかったような人生では 正体を察することなど出来はしないが ] (-101) 2022/11/22(Tue) 19:27:00 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [殻を割ったのは女自身だ。 男は何も助力などしてはいない。ただその殻は破れるのだと、そう知らせたに過ぎない。 今はまだ空を飛ぶことの出来ぬ雛鳥。 だが、鳥は生まれ出でてより既に鳥なのだ。 今は飛べずともいつか飛ぶもの。 男はその姿を愛でるのみ。 ────神に感謝しなければならない。 女の才がもしも剣ならば、きっと男と女のどちらかが血の海の中でその命運を終わらせていたかもしれない。 それは世界にとっての損失。 幸いにもそんなことにならなかった。 故に、斬り結ぶ様に交わる眼差しが、艶やかな音と共に舞い踊る。] (175) 2022/11/22(Tue) 20:03:32 |
【人】 大富豪 シメオン[男は女の世界に浸る。 その旋律に、その音一つに女の情念を感じながら。 美しい。 リュートを奏でるその姿。 上気し酒に染まる頬、弦を弾く白い陶磁のようや指先。 なんと美しい音か。 男はただその演奏の終わりまでそこに佇む。 女の『美』が何処へと至るのか、愉しみにしながら。*] (176) 2022/11/22(Tue) 20:04:19 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[決して堕ちてはいかぬ女。 体は快楽に攫われ、しかし与えられた官能はすぐさま奏でる音へと乗せられる。 なんと美しい旋律か。 耳に届いたその濡れた呼気すらも、甘く淫らな音となる。 爪弾く。 まるで女がリュートの弦を弾くように。 男の指先は快楽の弦を掻き鳴らす。 まるでセッションの様に。 女が一つ音を奏でれば、男は女に悦を刻みつける。] (-103) 2022/11/22(Tue) 20:05:42 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[舐る舌が耳の奥を犯す。 有り得ぬほど奥へと入り込み鼓膜さえも濡らす。 熱い指先が双丘の頂きを摘み上げる。 強く強く、だが痛みはなくあるのは強い性感だけ。 陰核に何かが吸い付く。 強く吸い上げて舐め回す。 実体のないそれはやはり痛みは伴わず、あるのは刺激の強さに応じた快感だけ。 女の内側は無数の指先と舌が掻き乱す。 先程まで悦など知らなかった女をひたすらに犯し尽くす。] (-104) 2022/11/22(Tue) 20:12:22 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[触れぬとも男に伝わる女の淫らに濡れた熱。 育て、花開かせたつもりが、いつしか煽られ誘われる。 男もいつしか熱を帯び、下半身のそれは血を滾らせて剛直となる。 朱に彩られた頬や肌。 衣服に隠されたその奥で濡れる密やかな場所。 男の気に犯されながら、淫らに悦ぶその無垢を。 そして、その『美」を喰らわんと欲望が鎌首をもたげた。*] (-105) 2022/11/22(Tue) 20:13:11 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[堕ちればそれは満足へと変わる 欲と満ちぬ飢餓を知った女はそれを許さない。 快楽を知り、より貪欲に求めるようになった姿は 淫らな処女という背反を秘めながらも其処に佇む。 一音とともに昇華される官能が より奏でられる曲の世界に観客を引き込む。 引き込みながらも、己自身をすべては溺れさせずに ――女は誘う。快楽の弦を掻き鳴らす奏者の男に視線で強請る より深く激しく、貴方の美を刻み込んでと。 私は、貴方の美を肌で感じたい。 果てしない欲を。飽くなき執念を 或いは、女の本能がその雄の本能を貪りたいと希求する。 そうすればきっと、私はもっと私の世界を知れる そして糧と為せる 貴方との今のセッションが より体も心も昂らせ、高みに導かれるよう] (-106) 2022/11/22(Tue) 20:51:13 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[耳の奥も、体の奥も男により濡らされてしまう。 多くの美を知り、女の躰を知る指と舌の動き 味わう体は、極上の快楽を最初に知ってしまう。だが、 自身の最上を求める女にとってはそれこそ、希求するもの 双丘の頂は固く張りつめ芯を持ち 痛みもなく抓まれるものが下腹部をより強く疼かせる 秘芽に吸い付く何か。触れられぬそれに感じるものが女の性を疼かせて止まない 疼きすらも、貪欲に艶めく音となってより奏でる旋律に 深みを与える輪舞曲 内側からかえられていく。無数の舌が、手が。 私を無垢な蕾から甘やかな音を奏でる淫らな艶花へと。] (-107) 2022/11/22(Tue) 20:51:40 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[開花した女は 何も注がれぬ雌蕊が物足りぬと無意識に雄蕊を誘う 躰自体は穢れを知らぬのに 既に女の快楽を、知ってしまったからこその色気で 男の情欲を煽らせる 眼差し、1つで 零れる吐息、1つで ――或いは] (-108) 2022/11/22(Tue) 20:52:23 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[密やかに眼前の男を呼ぶ声、1つで 貴方の手づから育てられ咲いた花は 湛えられた欲を欲しがって、切なげに啼く 音にすら、其れが混じってより周囲の官能を引き上げる 指は最終章を奏でながら、滲む愛欲を隠しもせずに 奏者は芽生えた女を、美へと変えてゆく*] (-110) 2022/11/22(Tue) 20:53:23 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [それはいつ見ても良いものだ。 花開いた『美』がさらにその輝きを増していく様子。 極上の瞬間。 音が世界を支配する。 美しき調べ、その一つ一つに世界は魅了される。 客達は女とその演奏に心奪われる。 男は女が誘う世界へと足を踏み入れる。 旋律の美しさも艶やかさに惑わされながら、その本質に戦慄する。 まるで男の全てを喰らわんとするその貪欲な情念。 ……全ては『美』のために。] (195) 2022/11/22(Tue) 21:48:43 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男が女の官能を花開かせた様に、女の旋律もまた男を昂らせる。 まるで触れられているかの如く、滾った雄蕊が濡れた雌蕊へと導かれていく様に。 その眼差しが その零れる吐息が 己が名を呼ぶその声が ……嗚呼、こんなにも掻き立てるのはいつ以来か。] (-114) 2022/11/22(Tue) 21:49:41 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[そうだ我慢する必要などない。 目の前の美しい女を、その手が奏でる『美』を、喰らい尽くしてしまえ。 煽られた情欲は女の愛欲に誘われる。 剛直の先に熱を感じる。 実際に触れているわけではないのに、熱く濡れた柔らかな感触。 それは女の秘部のその入り口に触れた。] (-115) 2022/11/22(Tue) 21:50:17 |
【人】 大富豪 シメオン[しかし、どんなに美しいものにも永遠はない。 その極上の旋律にも終わりはくる。 女の白い指が最終節を奏でる。 それを惜しむ気持ちはある。 だが、それは楽しみでもあった。 終わりがあれば次もある。 そう、『美』を知った女は、それをさらに磨き上げるだろう。その可能性こそ男が女を見出した理由なのだから。 男はゆっくりとその瞼を閉じていく。] (197) 2022/11/22(Tue) 21:52:25 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の指先が女の頬に触れる。 それから耳朶を擽り、髪を掬い、首筋を撫でた。 まるで恋人を愛しむように。 そうして剛直の先端が女の中へと埋まる。 火傷しそうなほどの熱はどちらのものか、それとも混ざり合ったお互いの熱がそうさせるのか。 火照る吐息を一つついて。 男は半ば埋まりつつあった先端を引き抜くと一気に奥まで突き入れる。] (-116) 2022/11/22(Tue) 21:57:46 |
【人】 大富豪 シメオン[……その瞬間。 女の指が最後の音を奏でていた。 訪れる静寂。 音に魅了された者たちはその余韻の中で揺蕩う。 静けさの中で人々の呼吸だけがホールに存在していた。 パチ、パチ、パチ、パチ 手を叩くその音は最前列で聴いていた男のもの。 ゆっくりと立ち上がり拍手を続ける。 それは最上級の賛辞。 惚けたままだった客たちもまた男に続いて次々と賛辞を送った。 椅子の動く音、そして万雷の拍手がホールに鳴り響き、女を包んでいった。*] (198) 2022/11/22(Tue) 21:58:39 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[故に、互いの興奮は眼差しと、己が肢体に触れるものが 1つ1つの音との交わりによって教えてくれる 貴方はとても美しい。 だからこそ、この先を魅せてと女は願って ――互いに喰らわんとして 煽り誘い、どの様な口説き文句にも及ばぬ 貴方の視線、1つを。頂戴。 入り口に宛がわれるそれを 女は待ち望み 嗚呼、喰らわれたい そして、喰らいつくしてしまいたい 湧き上がる欲を重ね合わせたい] (-123) 2022/11/22(Tue) 22:40:10 |
【人】 大富豪 シメオン─ とある画術師の過去 ─ [男は『美』に異常なほどの執着を見せる。 それはこの街では決して珍しいことではないが、男はその執着を現実のものとする権力と財力があった。 見染めたものは決して諦めない。 だが、その逆に男の審美眼に掛からないものには見向きもしない。] お前の父親も存外と娘には甘いな。 いつまで『道楽』を続けさせるのか。 理解できん。 [男は振り返って悪態をついた娘>>201に毒を吐く。 娘のそれを『道楽』と吐き捨て、それを許す娘の父を甘いと評した。それはつまり、画術師としての娘の力量を、そして可能性を男は感じてはいないということ。] 私がどうこう言うことではないがな。 [そうして男の口元に浮かんだのは嘲りではなく、憐れみに近い笑みであった。*] (212) 2022/11/22(Tue) 22:40:33 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[女の躰は既に男の熱を求めていた 知らぬ癖に、誰のものでもない、 今この時、己に触れる男だけを、待ち望んで 髪に、首に。触れる指の感触に幸せそうに笑む まるで恋人に甘える女のように。 されどその胎の内は、互いに 何処までも満たされぬ欲に飢えているのがわかる だから、心地よい。 そして埋まったそれが混ざり合う熱を狂奔へと変えて 最後の一音まで確りと、そこにある情念を響かせる 貴方の切っ先をもっと奥へと導かんと 幻の剛直に愛液が溢れ、受け止めきれぬ程濡れる下穿きの所為か 座る女の腿を伝い。] (-124) 2022/11/22(Tue) 22:40:42 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[確かに、埋め込まれた筈なのに ――音が途切れれば、そこにはもう、なにも ああ 飢える 新たな音を。見れたと思った矢先の。 あれをもっと味わいたい、のに] (-125) 2022/11/22(Tue) 22:42:24 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [男は拍手を止めると女へと近づく。 柔らかな笑みをつい浮かべた好々爺としていて、まるでさっきまでの斬り結ぶような視線は交わした相手とは思えないのでないだろうか。] 素晴らしい演奏だった。 対価を支払いたいが生憎と手持ちはあれだけでな。 [視線を向けた先にはテーブルに広げられた金貨。 麻袋いっぱいになりそうなそれは、女にとって何ヶ月かの稼ぎを軽く凌てきた。だが、男はこう言っているのだ、これでもあの演奏の対価にはまだ足りないと。] (222) 2022/11/22(Tue) 23:22:54 |
【人】 大富豪 シメオンもしも望むのなら。 [男の柔和な目が僅かに鋭く光を放つ。] 次をと望むのなら。 私がその機会を用意しよう。 望むのなら、機会も、舞台も、必要なものは全て。 [『美』に投資することに男は躊躇わない。 それも、この様な極上の『美』と更にその先を感じさせる可能性ならば尚のこと。] (223) 2022/11/22(Tue) 23:23:13 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[男の指が女の頬を撫でる。 演奏の最中に女の肌に触れていた感触とまるで同じもの。 その指先が頬に触れ、耳朶を擽り、髪を掬う。] 飢える のだろう?ならば…… 私の元へ来い 。[そして首筋を撫でながら男は囁く。 幻の中で果たされなかった交わりと同じ熱が肌を通して女へと伝わっていく。] (-129) 2022/11/22(Tue) 23:24:11 |
【人】 大富豪 シメオン君なら大歓迎だ。 いつでも訪ねて来なさい。 [男は懐から名刺を取り出すと、それをそっと女の髪とフードの間に刺し入れた。*] (226) 2022/11/22(Tue) 23:25:13 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a47) 2022/11/22(Tue) 23:29:01 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[頬を、髪を撫でる指は、幻ではない その事に、私の中の女が餓えを訴えてやみません。 ああ、それが。 あなたの指が、舌が、その熱が。 あの続きを求めてしまうのは、はしたなくあるでしょうか。 いいえ、それをはしたないではなく あなたなら。喰らいたい欲すらも 私の糧とするを喜んでくださるでしょう? だから] 私をもとめて下さるのなら。 貴方の元でもっと。私を高めさせて。 [囁きには諾を。欲に濡れた目とともに。 貴方も餓えを感じてくださるでしょうか。 私の美に、対して] (-132) 2022/11/22(Tue) 23:51:50 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン……訊ねるのは、フェスの時間でも宜しいのですか? [貴方のまだ見ぬ美を探し求めるための時間でも。 私に、頂けますかと。強欲に。*] (-134) 2022/11/22(Tue) 23:56:03 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [屋敷の場所は伝えなくてもわかるだろう。 わからなければ人に聞けばいいい、それを探すことは容易なこと。そして、その名刺があれば門番が女を止めることもない。] 待っている。 [礼には短い言葉で応じて、男はバーを後にする。*] (236) 2022/11/23(Wed) 0:04:46 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[離れ際、男の指が触れる。 女の唇を指先が名残を惜しむ様になぞる。 それは最後まで触れぬままだった場所。] 時も場所も選ぶ必要はない。 [その渇望、その欲望、決して満たされぬ飢えが求めるままに。*] (-138) 2022/11/23(Wed) 0:06:28 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a53) 2022/11/23(Wed) 0:09:49 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a55) 2022/11/23(Wed) 2:00:22 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[決して満たされぬ欲は、自覚してよりこの身を苛む 其れすら心地よく感じるのは、貴方もそうなのであろうか 男が去ってから。 戯れのように、いえ、惜しむように指でなぞられた 己の唇に、己の指で、触れる。 ―――自分のものより大きく、太く、熱く。 演奏中触れられた熱、そのものの。] ……ああ、 [疼いて、止まぬ。とばかりに零れた吐息は甘やかなもので 己が内に芽生えた”雌”のものであることは、自覚していた*] (-143) 2022/11/23(Wed) 7:10:35 |
【人】 大富豪 シメオン─ 影街 ─ [夜空の下、男は護衛も付けずに一人で歩いていた。 冷えて締まった冬の空気が火照った肌に心地よい。 男は今夜の収穫に満足していた。 明日から始まる『フェス』を前に、女神に捧げるに相応しい「美』を見出し、それを手に入れられるという実感がある。 心の奥にある渇き。 それが潤いを得ていく充足感。 その側から感じていく飢餓感。 満たされていくと同時に飢えていく。 見出した『美』はさらに磨きをかけ一層その美しさを求め。 未だ見ぬ『美』を求めてその渇望は際限というものを知らない。 男は酷く強欲なのだ。] (246) 2022/11/23(Wed) 10:11:43 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[嗚呼、……疼く。 充足と渇望を繰り返していくこの感覚。 『美』が官能を呼ぶのか、官能が『美』を生み出すのか。 その両方か。 未だ目に焼きついた女の姿に。 未だ耳の奥に残る旋律に。 イルムヒルト…… さあ、早く、私の元へ。 待ち切れぬと、 目覚めた”雄”がその脈動を強めていく。] (-148) 2022/11/23(Wed) 10:12:41 |
【人】 大富豪 シメオン……そういえばこの辺りか。 [ふと気づけば、かつて訪れたあの店の近くだった。 男は暫し足を止めて記憶の中を辿り始めた。] (247) 2022/11/23(Wed) 10:13:38 |
【人】 大富豪 シメオン─ ヴンダーカマー ─ [それは今よりも昔のこと。 男は焦燥感に包まれていた。 力も、名誉も、財力も、地位も手に入れた。 己が剣は人々から最高の『美』の一つとして認められている。 だが、男はそれで満足はできなかった。 見出し、育て、かき集めた『美』のコレクションは誰に自慢してもいいぐらいとなった。 だが、男はそれで満足はできなかった。 己が『美』はもっと先があると。 手にしていない『美』のあまりの多さに。 男は飢え、そして焦っていた。] (248) 2022/11/23(Wed) 10:14:03 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a57) 2022/11/23(Wed) 10:18:29 |
【人】 大富豪 シメオン─ 夜の居住区 ─ [それは夜と言うには遅く、深夜と呼ぶには早い時間。 男はとある人物を訪ねに来ていた。 アポイントは取っていないため、目当ての人物がそこにいるとは限らないし、もしかすると客が来ているかもしれないが、男はそれを考慮することはなかった。] スカリオーネ、居るか? [男がその名を呼んだのは、かつて『美肌の魔術師』と呼ばれた男。 無論、男自身がかの魔術師から施術を受けようと言うのではない。] (258) 2022/11/23(Wed) 14:10:59 |
【人】 大富豪 シメオン─ 邪毒 ─ シメオン・ジョスイだ。 単刀直入に言おう……私の支援は欲しくないか。 [それはある日の昼下がり、2名の護衛を引き連れ男はその店を訪れた。閑古鳥の鳴くその店で男は唐突に切り出した。] 『美肌の魔術師』がこんなところに居たとはな。 いや、生きていたかと言うべきか。 [巡らせる視線は店の中から彼の顔へ移り、そこで眉を顰めた。] (259) 2022/11/23(Wed) 14:11:34 |
【人】 大富豪 シメオン醜いな。 [ただ思うがままに口にする。 何の遠慮も配慮もなく、侮蔑の言葉を投げかけて男は笑った。 だが、その笑いもすぐに形を潜めた。] いくらならその腕を売る? [男は回りくどいことはしなかった。 価値を見出した『美』に男は投資を惜しまない。 それは彼の顔が醜かろうとも関係のないこと。欲しいのは『美』を磨き上げるその腕、その術。] (260) 2022/11/23(Wed) 14:11:57 |
【人】 大富豪 シメオン[続けて男は条件を告げる。 営業は好きにしていい。 客を取るも取らぬも自由にしていい。 だが、男の依頼は何をおいても最優先とすること。 そして、磨き上げた『美』を男に知らせること。 それは専属契約ではなく優先契約。 これを飲むならば店も道具も用意するし、客も融通する上に毎月報酬も支払うと言う。] 悪い話ではないはずだ。 [額面通りに受け取れば決して悪い条件ではないはずであり、魔術師にとって大きく不利益のある内容にはなっていないはずだった。 ただし、この男はシメオン・ジョスイである。 この街においてさえ『美』に並々ならぬ執着を見せる有力者。数々の『美』を収集し、数々の『美』の庇護者であり、そして数多の『美』を食い物にしたと噂される男。 その男が、閑古鳥の鳴く店の主人のその腕を買うと持ちかけていた。*] (261) 2022/11/23(Wed) 14:13:20 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a61) 2022/11/23(Wed) 14:35:17 |
【人】 大富豪 シメオン─ 邪毒 ─ [この魔術師は、かつてのように腕に見合う名を馳せることもなく、街の片隅へと追いやられながらもその矜持を保っている。故に、申し出を断られることは想定の内。] だが、金がないために花開かなかった『美』もある。 違うか? こんなところにら追いやられて、 こんな場所で燻りながら、 どれだけの『美』を磨くことができたか。 お前をそうしたのも、また『金』ではないのか? [金は『美』にはならない、ある面でそれは真理である。だが、金は『美』を磨くための道具にも、『美』を腐らせる毒にもなる。] (271) 2022/11/23(Wed) 15:55:02 |
【人】 大富豪 シメオン[本来であれば、そのような物言いを許す男ではない。 この魔術師が自身が『美』そのものでたるならば、男はきっと許さなかっただろう、この手に入らぬ『美』を。 だが、この魔術師は違う。] 酷い言われようだな。 私はお前の腕を買っている。 だから今のは聞かなかったことにしよう。 何、心配するな。 私は金の卵を産む鶏を台無しにしたりはしない。 どこぞの小娘のようにはな。 [この魔術師は『美』ではない。 だがこの魔術師の先に幾つもの『美』が存在する。 原石のまま輝くことのできなかった者たちが『美』に届くために必要なものをこの者は有している。] (272) 2022/11/23(Wed) 15:55:27 |
【人】 大富豪 シメオン私には必要ない。 私に必要なのはお前の腕だ。 [男は不愉快さを隠さないまま、それでも尚この魔術師の腕を欲した。 『美』を産む稀有な才能を男は誰よりも正しく評価している。] まあいい。 今日のところはな。 そのうち気が変わることもあるだろう。 私の気は短いがな。 [男は喉を鳴らして笑きながら、そのまま店を後にした。] (273) 2022/11/23(Wed) 15:55:56 |
【人】 大富豪 シメオン─ 店舗・夜 ─ 明日は『フェス』だな。 女神に捧げる『美』は用意できたのか? [男は問う。 こんな場所に追いやられて、果たして望むようにその腕を振るうことができているのかと。かつてこの魔術師が一世を風靡していた頃のように数多の『美』を世に送り出すことはできているのかと。] 実に勿体無いな。 こんなところで、燻らせるのは。 [それは男の本心であった。魔術師の操る術は『美』の可能性を現実のものとする。それは芽を出すことなく腐り落ちてしまう花に本来の姿を与えるものだから。] (274) 2022/11/23(Wed) 16:01:19 |
【人】 大富豪 シメオン……気は、変わっていないか? [男が魔術師を誘うのはこれで二度目。 本来であればそれ自体がすでに稀有なこと。 故に、三度目はなく、これが最後の機会となる。 道は二つに一つ、男の申し出を迎合するか、それともこの男を敵に回すか。*] (275) 2022/11/23(Wed) 16:01:38 |
【人】 大富豪 シメオン─ 回想 ヴンダーカマー ─ [男を知らぬ者はモグリであるが、この魔女を知る者は多くはない。 そもそも影街に明るい者などこの街にはいないだろう。 ここは夢に敗れた者たちの集まる吹き溜まりなのだから。] 隷属か、それとも人間を辞めろと? [これは魔女との取引。 真っ当な対価ではないと分かっていてが、それでもその条件は男をしても慮外のこと。どちらにせよ、男が望むものではない。] 失った時は戻らないということか。 [そんなことは当たり前のこと。 だからこそ、それを得ようと思うのなら失う物もそれに相応しい。] (299) 2022/11/23(Wed) 19:41:34 |
【人】 大富豪 シメオン[だが、男は首を横に振った。] それを失えば私は『美』に辿りつけなくなるな。 [隷属してしまえば言うに及ばず。 人でなくなれば積み重ねてきたもの全てを失うことになる。 気付かされる。 時に限りがあるからこそ『美』に近づけるのだと。 悠久の時の中では『美』を磨くことなどできないのだと。 限りある『時』の中では見据えた先には届かない。 悠久を得たなら「美』を永遠に失うことになる。] ……そうか、それが私の限界ということか。 [ならば、この先の己にできることは何であろうか。] (300) 2022/11/23(Wed) 19:41:59 |
【人】 大富豪 シメオンもしも、もしもだ。 若さをただ一日だけ望むことがあれば。 その時はもう一度ここへ来るとしよう。 [悠久ではなく刹那のような時間を僅かに望むとしたなら。 それでもこの魔女は望みを叶えられるのだろうか。*] (301) 2022/11/23(Wed) 19:43:03 |
【人】 大富豪 シメオン─ 夜の居住区 ─ [魔術師の言葉が嘘だとは思わない。 だが、男にはそれが真実であるとも思えない。 それが真実だというのなら、かつての魔術師と今の魔術師の違いは何か。] 惜しいな。 その矜持がなければな。 [男は笑った。 座して『そこ』に留まる魔術師を惜しみ、そして同時にその矜持を失えばきっとこの魔術師は『美』に届かなくなるのだろうと感じていた。] その選択……後悔するなよ。 [それはそれとして、男は自分の誘いを二度も断ったこの魔術師をどうしてやろうかと思案しながら、その場を後にすることにした。*] (305) 2022/11/23(Wed) 19:58:00 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a68) 2022/11/23(Wed) 20:00:44 |
【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン[でも、どれだけ表面が凪いでも 一度植え付けられた情動が費えることはない。 逆に鎮められれば鎮められるほど 躰の奥底はそれを渇望してやまない。 ああ、こんな私を 同じような衝動を飼いならすあなたは。 どの様に見るのでしょう。 其れすらも、知りたくて、取り込み喰らいたくて止まない。*] (-163) 2022/11/23(Wed) 21:22:07 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a79) 2022/11/23(Wed) 23:11:45 |
【人】 大富豪 シメオン─ 月夜 ─ [段々と騒がしくなっていく祝祭前夜より屋敷に戻る。 不愉快なこともあったが、大きな収穫もあった。 思い出すだけで血が滾るようだ。 庭に出て『カタナ』を抜く。 これもまた多く所有する『美』の一つ。 刀匠が魂を込めて鍛え上げた業物。 それを己の腕の様に軽やかに振るう。 月の光を撥ねて鮮やかな軌跡を描く。 それが男自身のもつ『美』である。 大陸中を探してもこの剣よりも美しい剣などありはしないと自負がある。だが、理想の剣には遥か及ばない。たとえ残りの生を全て費やしたとしても。 それでも、理解しても尚、『美』を渇望して止まないのだ。] (346) 2022/11/23(Wed) 23:54:05 |
【人】 大富豪 シメオン[今一度カタナを振るう。 耳の奥に残る旋律に合わせて舞い踊るように。 未だあの音が耳に残っている。 あの音。 今はまだ小さな世界だが、いずれ彩り豊かで誰をも魅了する『美』と成長するだろう。 ……欲しい。 流れる剣筋がその鋭さを増す。 空気さえも切り裂いてしまいそうなほど。 ……妬ましい。 その可能性、その若さに。] (347) 2022/11/23(Wed) 23:55:35 |
【人】 大富豪 シメオン……ふぅ…… [カタナを鞘に納めても心臓の鼓動が鎮まらない。 情動が、渇望が、興奮が、欲動が抑えられない。] 嗚呼、愉しみだ。 [本当に愉しみだ。**] (348) 2022/11/23(Wed) 23:56:07 |
【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト[滾る血が“雄”を呼び起こしたまま眠ることを知らない。 あの美しい肢体と魂よ。 情欲を呼び起こされた無垢な肌に、さらなる情欲と官能をを刻みつけ、女の『美』と『熱』を取り込み喰らう。 渇きも飢えも今はただ女を欲して止まない。 情動を抑える術などない。 鎮めて鎮まるようなものではないのだ。 飼い慣らすためにすることは一つ。 獣を解き放ち、本能と欲望の赴くままに味わい尽くすまでのこと。 そうして、その『美』を我が手で磨き輝かせよう。*] (-176) 2022/11/24(Thu) 0:17:13 |
(a85) 2022/11/24(Thu) 0:18:20 |
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