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【人】 仮面の役者 フランドル「へえ」 かつん、金属製の踵を鳴らして掲示板の前に立つ。 「──よそ者は何処でも煙たがられるらしい。 …ツケが回って来たかな、色々と。 まあいいさ、観客がそういった筋書きをお望みとあらば。 この三文役者は絞首台にだって上がるのさ」 芝居がかった調子は常よりもやや静かなもの。 けれどある種の死刑宣告を受けてなお、 役者騙りは役者を気取るらしい。 「とはいえ顔は勘弁して欲しいものだなぁ…」 (0) 2021/12/12(Sun) 21:24:23 |
フランドルは、前日連行された死霊術師の事を思い返した。顔はまずい。 (a0) 2021/12/12(Sun) 21:24:58 |
【人】 仮面の役者 フランドル「や、どう考えてもふんだくられるだけふんだくられて 『約束はしていない』なんて言われるオチだろう、それは。 どうせろくでもない目に遭わされるなら、 せめて誰ぞの手くらいは噛んでやりたいものだなぁ」 与えられるかもわからないお慈悲を乞うよりも、 多少手傷を負ってでもやり返してやりたい質らしい。 政府の者に聞かれていれば自身の首を絞めそうな発言と共に 死霊術師の言に大仰に肩を竦めて見せた。 「まあ、"たまたま目に付いた"んだろう。 嫌疑を掛けられる理由なんて、大抵はそんなものさ。 しかしどうにもこの街の人間は 人の顔を狙うのが好きらしいからなぁ…」 この役者、よくよく様子を見ていた者ならば つい先日も顔に真新しい傷を拵えていたと知っているはず。 やっぱり顔は無事では済まないかも。 (3) 2021/12/12(Sun) 21:49:28 |
【人】 仮面の役者 フランドル「 馬鹿な事をしたよ、お前は 」ぽつり、呟いたのは誰に対してか。 この場に居る誰かに宛てたものとも限らないけれど。 そして、それが誰かに拾われるとも限らない。 「──『不幸せなのは我々だけではないようだ。 この世界という広大な劇場は、我々が演じている場面より もっと悲惨な見世物を見せてくれる。』」 「願わくば、カーテンコールは笑顔で迎えられるよう。 哀れな役者は、次の場面に期待するとしよう」 長台詞の後に、かつん、金属製の踵を一つ鳴らして。 役者騙りは一度部屋へと戻って行った。 (6) 2021/12/12(Sun) 22:58:42 |
フランドルは、悲劇のままで終わるつもりは無い。 (a5) 2021/12/12(Sun) 23:03:41 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* 『不幸せなのは我々だけではないようだ。 この世界という広大な劇場は、我々が演じている場面より もっと悲惨な見世物を見せてくれる。』 個人的引用メモ。言うまでもなく、シェイクスピア。 (-32) 2021/12/12(Sun) 23:51:43 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「……ああそうだ、俺は俺だ この忌々しい血があって、あの家に見捨てられて あの息苦しい街で、暗い路地裏でそれでもお前と生きてきた」 瞼を下ろし、変わる事のない事実を苦々しく吐き捨てる。 結局の所は、互いに望まぬものだとしても、この血が無ければ。 皮肉な事に、きっと貴方と出会う事も無かったのだろう。 「どんなに認め難くても、 結局はそれら全ての上に今の俺がある。 事実は変えられない。その何れが欠けても今の俺は無い。 …結局、消し去るなんて事はできやしないんだ。 だからせめて、この血も生まれも関係の無い所に行きたかった ……そうでなくとも、他の誰が俺をどう扱おうと お前の中で変わらず在り続けるなら、俺は、…」 貴方の中で、"ただのフランドル"のままで居られたなら。 それが何処であろうと良かった。 自ら望む居場所はただ貴方の傍らだけだ。最初から最後まで。 「──ハーディ?」 不意に、ふつりと不自然に途切れた言葉に視線を上げて。 様子がおかしいとは初めから感じていたが、これは。 この豹変ぶりは、喩えるなら、何かに上書きされたような。 ──フランドル・スキアーという騎士は。 貴方と並び立つ為なら、正道を外れたやり方も厭わなかった。 それはたとえば、幻術──精神に干渉する術も例外でなく。 (-36) 2021/12/13(Mon) 0:30:02 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート当然、"そういった手口"を使う側の思考は想像に難くない。 そして、外部から人を意のままに操ろうとする時。 完全なる上書き、まったく異なる意思を植え付けるよりも 元あるものを都合良く偏向させる方がずっと手っ取り早い。 何より合理的だ。誰だってそうするだろう。 つまりはそういう事なのだろうと予想は付く、が。 「…ああくそ、… そうだよ、俺はお前が居なきゃだめなんだ お前の意思決定に縋らなきゃ生きる事も死ぬ事もままならない 昔からそうだった。お前だってよくわかってるだろ」 言葉のみで揺さぶりを掛けるには限度がある。 上から他の術を仕掛けてロジックエラーを引き起こしてやるか、 或いは一発ぶん殴るにはご丁寧に掛けられた枷が邪魔だ。 打つ手が無いわけではないが、急いて事を仕損じるくらいなら。 「だから、 "それがお前の意思なら" 。俺が受け入れない理由は、何も無いんだよ」 素肌に触れる外気と、それから。 ぶち撒けられる液体に内腿が僅かに震えて、けれど。 その後は、身体の力は抜いたまま。 (-37) 2021/12/13(Mon) 0:30:56 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「ま、何のかんのと皆上手くやってるようじゃないか。 身軽な冒険者ゆえの余裕、というのもあるのだろうけど…」 そう、何だかんだと言いはしても。 ぱっと見、あの酒場の人々はそれなりに上手くやっている。 何かと世話を焼くのは勿論の事だけれども。 貴方のように、決して踏み込み過ぎない距離を保つ事も。 各々の気遣いの形は違う。心地良いと感じる距離感も。 それを互いに折り合い付け合って、その上にあの場がある。 しがない役者騙りはそんなふうに思っている。 「…ふむ。」 そうして、貴方の言葉に一つ。 納得とも何とも付かない息を零して。 揺れるカンテラの灯りに一度視線を遣って、それから。 「──ある者は、この街への憎悪から。 ある者は、捻じ曲げられた思想の下に。 そしてある者は、革命そのものに心は無い。」 「それが今この街の裏で動いている者達だ。 勿論、彼らがその全てではないだろうが。 …君の期待に適うかと言えば、少々難しいだろうなあ」 "科白"を読み上げれば、少々困ったように笑って。 貴方が降り掛かる火の粉を払う力を持たないように、 三文役者もまた、これくらいの事しかできはしないのだ。 (-51) 2021/12/13(Mon) 2:48:54 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン「そうかい」 言葉を待つ、暫しの沈黙の後。 貴方の答えを聞き届けた後、かつん、もう一度踵を鳴らし。 「なら、やはりそう遠いものでもないらしいな。 お貴族様と下賤の民の合いの子。 "不義の子"もまた、上には捨てられ下には疎まれる。 君は君で私は私だ、何も同じというつもりも無いが。 考えようによっては、同輩とも言えなくはないだろうさ」 声色は、変わらず世間話のようなもの。 同類への情を滲ませる事も、腫れ物に触るようにする事も無く。 ただ事実を事実であると提示しているだけ。 同情や仲間意識が欲しいわけでも、与えたいわけでもない、が。 知らないよりは、知っていた方が行く納得もあるだろう。 何より一方的に明かすというのもフェアではないと思うわけだ。 「まあ、そこらは仕事には持ち込まないけれどもね。 結局私はよそ者、この街にも君にも大した思い入れは無い。 こうして敢えて問うたのも、 君がこんな危ない橋を渡るって事に納得が欲しかっただけ。」 「望むらくは。 せめて君が生きている間にここが崩れる事を願っておくよ。 その後に君が、こことは何の関係も無い 何処か遠い所で生きていけたなら、もっと良い」 (-54) 2021/12/13(Mon) 3:30:41 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* ねえ〜〜〜また優しい狼になってない? なあフランドル〜もっと無情になってくれや〜 周りが良い子すぎて冷たくする理由が無いねんな。 こっち寄りならまあ仲良くしといた方がええやろし… みたいな顔しよるねお前 墓下がそんなツラだよ 生意気だね (-55) 2021/12/13(Mon) 3:36:18 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* そういや死神お嬢様がレイ殿なら もしやもう既に狼バレしてる?秘話の時空内ではバレてないけど わりい〜ッ オレ、狼〜ッ 諜報のはずがこんな事に (-59) 2021/12/13(Mon) 4:30:35 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「でも現実問題、もう私達出会ってるんですよ。 確かにその血がないと私達は出会ってなかったし、 今のフランドルではなかったでしょう。でもね? それ、全部“今”に至るまでに必要だっただけで、 別にその血、“今後”にはもう要りませんよね?」 『結局、消し去る事なんてできやしない』 貴方のその言葉を明確にこの男は否定する。 先程意識が変わる前も似たような事を言っていたし、 一度激昂していた時も主にこの話をしていた。 それほど気にしていた、は勿論あるだろう。 が、その場合この人格までそれを言い出すのは余程だ。 ──裏を返せば、余程のこれを変える方法を。 現実的か否かは別に、何かを考えていたのかもしれない。 ▽ (-61) 2021/12/13(Mon) 4:38:20 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「……まあ、この件については、 今は実は以前よりは乗り気じゃないんですよね。 なので今は置いておきましょう」 軽く露出している足の付け根辺りをぺちりと叩く。 覚悟を決められたと言うか、受け入れられたというか。 それを求めていた筈なのに、実際にそう殊勝な態度を 取られると、つまらないなと思わずぼやいた。 「それでは契約書にサインをと、言いたいんですけども。 私への情じゃなくて勧誘も受け入れちゃいましょうよ」 何を言おうが、精神状態がどうだろうが。 結局この男がエアハート本人な事には変わりなく。 そうして幾度も身体を重ねていた相手だ。 離れていた期間での“尋問慣れ”もあるだろうが、 それとは別に準備をせずとも諸々の準備もすぐに終わる。 久しぶりなら尚更、皮肉だろうが。 ▽ (-62) 2021/12/13(Mon) 5:05:29 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「って、言葉で言っても聞きませんよね? これでも尋問ではありますので痛くしますが」 確かに先程、多すぎるくらい乱雑に粘り気のある液体を掛けられていた。が、逆に言えば“それだけ”だ。 指を入れて慣らすと言う行為も一切行われないまま、まだ反応もしていないであろう貴方の陰茎に刺激を与えだす。 ──当時より、随分と。ただ触れるだけなのにその手淫が妙にうまい事と、その意味に貴方は気づいただろうか。 いずれにせよ、イかせるまではせず先走りが指を汚した時点で手を止めて、汚れた指を丁寧に、見せつけるように舐めとる。 それから一度ベッドを降りて、そんな状態の貴方を放置したまま、悠長に鎧を脱いで、下に来ている薄い上下の衣服だけで戻ってまた上に乗る。ズボンを僅かにだけ降ろして、貴方の片足を持ち上げてから既に勃ち上がっている自身を貴方の後孔に当ててから、あ。と呟く。 「被虐趣味に目覚めて貰っても構いませんよ?」 言うや否や、そのまま一息に奥まで貫いた。中に注いでいた液体が、ごぽ、と音を立てて溢れるが、それ以外貴方の体内に異物が入る事を緩和してくれるものは何もない。 (-63) 2021/12/13(Mon) 5:05:45 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* あれ?アッ……オレ擬狼だから占われてても 狼バレしてへ……あれ?人間人外判定を偽装するわけだから 役職がわかる系の占いには普通に狼バレするのか? あれ?どうなってんだろうこれ わからんになってきた (-73) 2021/12/13(Mon) 7:51:10 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート不要となった血筋を葬り去る方法。 殺す。絶つ。奪う。 様子が変わる前後に発していた、不穏な言葉。 推測や憶測は幾らでもする事ができた。 けれどその何れも望むものではなかった。 もしもそれができるほどの力を得たというのであれば。 しがらみとなるものは、何もかも、あの街に捨てて。 そうしてただ、何処か遠い所へと行きたかったのだ。 二人で、何のしがらみも無い所へ。 たったそれだけの事が、こんなにも難しい。 (-74) 2021/12/13(Mon) 9:05:03 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハートそんなどうにもならない想いとは無関係に"尋問"は進む。 騎士だ何だと言っても結局は男なのだ。 そうして陰部に触れられれば嫌でも身体は熱を持っていく。 けれど貴方の様子に、その手付きに何も思わないわけがない。 だから素直に快楽ばかりは受け取れなくて。 蟠る遣る瀬無さにただ唇を噛み、顔を背けて快楽に耐えていた。 貴方が一度上を退き、戻って来てもそうしていたんだろう。 とはいえ、ぐ、と押し当てられたものには流石に戦慄した。 ──ろくな前戯も無しに?冗談じゃない。 口答えをしようと口を開き、 「──は、 ぁ" あ、ぐ ぅ"っ、 」 無理矢理に押し入る圧迫感には堪らず苦痛の喘ぎを漏らす。 強引に、内側から内臓を押し上げられれば当然息が詰まる。 意に反して身体は強張って、冷や汗が滲む。 殆どえずくように浅く呼吸を繰り返せば、 それに合わせて露出した腹部が頻りに上下した。 熱いんだか寒いんだかもうわかりやしない。 「ッ……は、…くそ、しっかり興奮してんな、変態」 とはいえ悪態はしっかり吐いてやった。 お望み通りに«What You Will»。こっちの方が燃えるんだろう。 (-76) 2021/12/13(Mon) 9:06:09 |
【人】 仮面の役者 フランドル>>+5 三日目 アイシャ 貴方が花を受け取ったなら、 こちらもカーテシーに応えるように恭しく一礼をして。 「……私の生き方、か。 期待に応えられるよう努力はするが、さて…」 顔を上げて呟いたのは、何とも曖昧な言葉だったけれど。 貴方から受け取った花を確かに携えて、 そうしてその日は部屋へと戻って行ったはず。 ──黄色のラナンキュラス。 それが持つ意味も、それそのものも。 "影"を名乗るこの役者には、少々眩しすぎるものだとしても。 今はまだ、私物の少ない役者騙りの部屋に。 この日、捨てられないものが一つ増えたんだろう。 それはきっと、確かな事。 (11) 2021/12/13(Mon) 9:58:01 |
【赤】 仮面の役者 フランドル「さて、随分遅くなってしまったが… この分ならホドも上手くやったと見て良いな」 「問題は、次だ。 俺は未だ取り立てて吊るし上げるべき輩を見付けてはいない。 身動きも…正直なところ、取りづらいな、これじゃ。 だから任せきりにはなるが、 あんた達が出ると言うなら任せる。 とはいえ行けと言われれば従うまで。それくらいだ」 (*0) 2021/12/13(Mon) 10:13:36 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「……っ、きっつ、……もう少し緩められません?」 だってこれは"尋問"なのだ。貴方に快楽を拾わせる必要はない。本当はそのまま動いてやっても、と思うくらいなのだが、流石にこちらが苦しくない程度にと言うのがある。 「…ふは、サービスで言ってくれてます?それ。 変態というなら、過去から今まで身体を重ねた回数分、 抱き合いましょうか。何回か覚えてます?私はもう 忘れましたけどつまりそれくらいすればいいですよね?」 己も無謀なのは理解して、貴方に向けてわざと大袈裟なため息をついた。ろくに息もできてない癖に、しっかり生意気な口を返してくれるサービスには笑ってしまったが。 それはそれとして完全に萎えてるだろう貴方の陰茎に手を伸ばして、再び擦り上げ、時に亀頭部分も親指でぐりぐりと緩急を与えて刺激する。先ほどの半端なものとは違い、焦らす素振りもない、確実な快楽だ。 ……それと並行して、容赦なく空いてる片手は貴方の腰を引っ掴み、ギチギチの腹を押し上げるそれを無理矢理ゆっくりと抜き差しする動きもつけてくるのだが。こんな無理矢理な"慣らす“が何処にあるのか、言われても仕方ない。無論、意に関しないだろうが。 (-98) 2021/12/13(Mon) 18:26:55 |
【秘】 埃運び オーウェン → 仮面の役者 フランドル「フゥ〜ン。私情を挟むような奴なら真っ先に斬り捨てるのを考えるところだった。 ああそうだ。でも、おたくみたいな奴がいるってことも、俺がいま革命に与している理由にはなる。 感情からくるものではあるけど、それは哀れみだとかそういう話じゃなくて……行動原理に基づいたものだ」 事実として提示したように、 その事実で突き動かされる者もいる。 決して情を挟んだわけではない。当たり前の話だ。 「普段なら踏み込むなだの言ってやるとこだけどな、 信用に必要ってんならしかたない。いらない不信感が無くなるなら俺にとっても有益だし。 ……お前の幸運や未来は祈ってやらない。 だから勝手にしろ。俺は、そうするから」 (-101) 2021/12/13(Mon) 20:00:05 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* 初日から気配は感じてましたけどもね。 こういう返しをしてくるのはもうお前なんだよな。 オレ達、またいつもの距離感だよ…… (-103) 2021/12/13(Mon) 20:25:14 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル「そうかもしれません。 少なからず、『普通』からはみ出した者も多いですから」 根本や境遇が似ている者が多く、互いに見過ごせないのかもしれないのかもしれない。 互いに距離を測って近づいては、傷つかないようそっと離れる事を繰り返している。 この灯屋も、たぶん。ここのそんな雰囲気が心地よかったのだ。 「―――」 声を、言葉を、静かに聞く。 表情に浮かんだ感情は、落胆だ。勝手に期待して、勝手に失望した。ひとつ息を吐いて、浮かんでいた感情を消す。 「そのよう、ですね。 他ならぬ貴方がそう言うのならば、そうなのでしょう」 灯りが揺れる。陰影が濃くなる。月の瞳が貴方を見据える。 「 貴方はどれですか、フランドル。 憎悪するほどこの街に強い想いがあるでしょうか。 思想を捻じ曲げられたと自覚しているでしょうか。 革命ではない何かに心奪われているのでしょうか。 ……答えずとも構いません。我々……私は、協力らしい協力もできないでしょうから」 ―――その言葉の通り。 翌日貴方の名が貼られても、これには何もできないのだ。 (-107) 2021/12/13(Mon) 21:17:23 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「だ、れの せいだよ、ッ……」 はくはくと浅い呼吸を繰り返し、その合間に減らず口を叩く。 被虐趣味は無いし、自分で自分を痛め付ける趣味も無い。 つまりは身体を力ませるだけ損なわけで、とは言っても。 理屈では理解していても身体が言う事を聞くとは限らない。 「はッ、は …最ッ悪、だ ぅ"、…罵られて善がるなよ、救 えない、やつ」 強姦じみた、というより事実殆ど強姦ではあるものの。 そのように扱われ、当然というべきか萎えていた自身も、 明確な快楽を与えられれば再び芯を取り戻して。 それと同時に腰を掴まれ、無理な抽送に腹の中を嬲られる。 ずり、と中で動く度に内臓を引き摺られるような心地がする。 「なんだ、っぁ"、えらく目に 掛けてくれる、じゃないか そ、んなにするほど、ハ、俺の事好きか、よ そうでもなきゃ、 革命軍ってのは、っ 随分、暇らしい…」 少々底意地の悪い事をされる事はあれど、 こうまで乱暴にされる事は以前は一度としてなかった。 その差が溝が、どうしようもなく昏いものとして胸の内に蟠る。 それでも性感帯を擦られれば身体は嫌でも快楽を拾う。 減らず口を叩く中に、徐々に上擦った吐息が混じり始めた頃。 (-110) 2021/12/13(Mon) 22:10:58 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン「私情だけじゃあ生きていけないし仕事も成り立たない。 けれど私情抜きでは前にも後ろにも進めない。 一貫した信念の根底にあるのは結局は私情なんだろう。 それが悪い事とも思いやしないが、なあ。 まったくもって、この世というものは生き辛い この街に居ると、どうにもそう思わされる。」 誰に言うでもなく、殆ど独白のように長台詞を咏んで。 「──言われずとも。 どっち付かずの "卑怯な蝙蝠" は、自由にやらせてもらうさ」これもきっと、貴方のそれとそう変わりない。 たとえ、その結末が寓話的なものであったとしても。 互いに"勝手にする"だけだ。初めから、ずっと。 「さて、長話も何だしそろそろ招かれざる客はお暇しよう。 君がこうして幾らか腹の底を明かしてくれた分、 これからは──仕事の上では、君の事を信用できそうだ。 ではね、未知なるオーウェン«Unknown»。 "野良猫"に宜しく頼むよ」 役者騙りはいつも通り、堂々とした笑みのまま。 席を立ち、一度、ひらりと手を振って。 そのまま貴方の部屋を後にして行くだろう。 (-112) 2021/12/13(Mon) 22:35:41 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「──ああ、ようくご存知頂き……残念だ。」 陰が差す。 貴方と同じに息を吐くように、ぽつり、一人科白を零し。 陰を名乗る男は、真っ直ぐに見据える月と相対する。 「改めて自己紹介させて頂くとしよう。 私は路地裏の陰のフランドル«フランドル・スキアー»。 内部告発を行うつもりも無く、けれど革命に乗る気も無い けれど革命軍に身を置く、どっち付かずの "卑怯な蝙蝠" だ」「革命に心は無い。あの立場は都合が良かったというだけだ。 …ああ、君にとっては最も忌むべきものかもしれないな」 革命に心は無く、自らの利益の為に属しているのなら。 それは、この街を良い方へ向かわせるどころか。 「他ならぬ自分の目的の為に、他者を踏み台にしている。 この街の構造とそう変わりないのだからね」 強い灯りを灯せば、陰もまた色濃いものとなる。 逆もまた然り。 この陰もまた、この街の底に揺蕩う薄闇を形作る一つだった。 一つ違うのは、決してこの街に帰属する事は無いという事だ。 これでは寓話的な末路も頷けるというものだ。 そんな事は承知の上で、それでも。 全てを擲ってでも、追い求めてやまないものがあったのだ。 (-113) 2021/12/13(Mon) 23:12:09 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「……は、ッ、……救われますよ、 貴方が救ってくれないなら、 きっと革命軍が救ってくれる。貴方も」 それを幸せそうに語る目に生気はない。 その目は正常に何もかもを認識していない。 今こうなったのも、ただ救うと言う単語に反射的に反応したからにすぎない。 「貴方が好きなのは私でしょう?」 「残念ですが"私の時と違って"随分と忙しいんですよ。だから、すみませんね?あの時は何週間も構ってもらっていたんですけど、今は酒場の人員と御布令もあって今日一日中くらいです」 貴方なら気づいてしまうだろうか。 何の手本もなしに、本来のこの男がこのような行為を行える訳がない。つまり、"当時されたことをそのままなぞっている"のだと。意味する事なんて、そこまで辿り着けば簡単に解けると。 そんな、自身の事情など知ったことではない男は、少しずつ時間をかけるにつれて抜き差しがキツくても広範囲までできるようになった頃、散々勝手知った貴方の体内の性感帯を念入りに擦り上げ始める。 手で行う手淫もやめやしない。ただ、貴方が達しそうになるなら、それは行われない。快楽を直に与えている手自身が、もどかしさで止まる位置で手を離す。──あくまで中の動きを良くする為であり、貴方が男として達するのはこれ以降もひたすら焦らされ続ける事になる。 ▽ (-116) 2021/12/14(Tue) 0:56:47 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「私の時は貴方がいませんでしたけど、 今は私がいますから。ね、フランドル。 寂しくないようにしてあげますね」 言葉と行動が支離滅裂だ。 それでも精神干渉に造詣があるなら、本来の感情の歪んだ発露であり、今もこの男はこれが本当に革命軍と貴方の為になると信じている。それを嫌でも理解するだろう。 献身的な言葉。欠片も笑わない目。 笑うのに放つ言葉と行為は暴虐でしかない口。 その日、貴方がいたらその一つでも変わったのかは、 もう永遠にわからない話だ。 性感帯を虐め続け、更に前立腺まで当たる位置まで動くようになると、そこを狙って何度も小刻みに揺らして突き立てる。抉ろうとし続ける。前ではいかせてくれないのに、後ろならば許すと言ったように、記憶で何度も貪った身体を、今も食い散らかしていく。 貴方が達するまで、いや、貴方が達した後も、貴方が根を上げるか、今日が終わり朝が来て昼を過ぎるくらいまで、ずっと繰り返されるだろう。 (-117) 2021/12/14(Tue) 0:58:10 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル「擬態がお上手ですね。……では、こちらも。 冥府の主の名を騙る者。 護るべきものを失った最後の守人。 墓守改め灯屋、レイ・ウォードの名で通っています。 ―――ならば私は、蝙蝠にもなれないナニカでしょうかね」 告発するつもりはない。されど革命に直接手を貸すわけでもない。自身の手を汚さぬまま、自身の望みを『彼ら』に託した。 卑怯にもなれなかった傍観者。 「えぇ、私も残念です。 わざわざ事を起こすぐらいですから、ひとりぐらいは……この街を憂いてくれていればと思っていたのですがね」 どうもそうではないようだ。 そればかりか街の惨状には頓着がないらしい。 灯りの見えない先を見ようとするように、目を細める。 「貴方の心はこの街ではなく、何処にあるのですか?」 ―――ふと、元騎士の顔が浮かんだ。 あの日、貴方が声を荒らげた相手。 なにかを隠していた様子の青年。 彼と、関係はあるのだろうか? (-124) 2021/12/14(Tue) 2:09:54 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「っあ、くっ、そ ああ、そうだよ 俺が好きなのはお前だけ、 俺を救えるのは、ッ ぁ、あ──」 出掛かった反論は、上擦った喘ぎに呑まれて。 けれど達するには至らず、蟠る。 与えられる熱も、遣る瀬無い気持ちも、蟠り続けるばかり。 ただ只管に、行き場を無くしたものが自らを苛み続ける。 貴方が居なくなってから、そんな事ばかり。 薄々勘付いてはいた。 これまでの言葉の端々から。 "そういう事"をされていたのだろうとは、わかっていた。 わかっていて、だから何ができたというのだろう。 できる事と言えば、悔恨と無力感に苛まれる事ばかり。 結局は無力、今は為されるままに嬲られる事しかできはしない。 多少強引であろうと体内を暴き、粘膜と粘膜を擦り合わせれば 次第に貴方をよくよく覚えている身体は態度を変え、 突き入れられる度に内壁は歓喜し媚びるように打ち震えた。 反対に、引き抜く動きには追い縋るようにわなないて。 どんなに唇を噛んで堪えても、これだけは隠す事ができない。 自分の身体の浅ましさに反吐が出る。 (-132) 2021/12/14(Tue) 5:24:46 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハートもう何もかもぐちゃぐちゃだ。 遣る瀬無い感情も陵辱し尽くされる身体も、 きっと貴方の内面も。 何もかも、今更な話かもしれないが。 そうして抽送が随分と滑らかになった頃。 一点を執拗に責め立てられれば堪える事もままならない。 暴力的なまでの快楽を叩き込まれ身体を貪られ、 減らず口を叩く口も身体も反抗心もぐずぐずに蕩けていく。 後ろでばかり達する事を強いられて、女のように啼かされる。 それでも、いつまで経っても、音を上げる事は無い。 時折縋るように嬌声を漏らし、 その合間に、熱に浮かされたように貴方の名前を呼ぶだけ。 そうして、長い夜が更けていく。 (-133) 2021/12/14(Tue) 5:25:50 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート──そして、三度目の御布令が出た日。 「……エアハート」 役者騙りの騎士、"卑怯な蝙蝠"は再び貴方の元を訪れた。 「次に"消える"のが誰か、忘れたとは言わないだろう」 いつも通りに衛兵が立ち去って行った後。 張り出された紙切れを、睨むように見ていた姿を知っている。 そこにあった感情が如何なるものかは、定かではないが。 「 預かっておいてくれ。 しくじったのは俺だが、お前以外の誰かに折られる気は無い。 お前以外の人間に預けるのも、気が進まなくてな…」 そう告げて、そちらに差し出したのは。 この役者騙りが常に提げている細剣と短杖。 貴方と別れるずっと以前から使い続けているもの。 「気が向かなきゃ、返さなくたって構わないさ "首輪付き"にそんなものを渡せば当然目を付けられるだろう。 何より、…それはある意味、"お前のもの"だからな」 (-134) 2021/12/14(Tue) 5:49:17 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「忘れましたよ」 だがあの紙が貼られた時。 そんなすぐに忘れるようなら、あんな殺意は漏れ出ない。 それでも素直に認めるのが悔しいのか、或いは貴方が失敗したと言う事実から目を逸らしたかったのか。 それでも、『預かる』と言う言葉を聞けば、 不思議そうな顔でそれを受け取る。 思考を過去に巡らせる。 ……最近、思い出すのに時間がかかるのは伏せて。 彼が騎士団時代から持っていた。それは覚えがある。 それ以上の曰くや思い出は、自分達に何かあっただろうか。 「気が向く向かないで返すのを決めませんよさすがに。 これを私に渡すと貴方、全裸も同然でしょう。 ……?これ、私の物だった時期、ありましたっけ」 貴方の意図をわかってないようにそう返す。 それだけならまだ察しが悪いだけだ。…そうだろう? (-135) 2021/12/14(Tue) 6:05:23 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「…なら、安心して消えられる」 ぽつりと呟いたのは、『忘れた』という言葉に対して。 或いは預かる事を受託した事についてかも、しれないけど。 何れにせよ、この陰の気質を思えば、答えは明白だ。 「流石に丸腰じゃない。却って怪しいだろうからな 左手«マインゴーシュ»は手土産としてくれてやるつもりだ」 貴方の手にそれら二つの得物を預け、手放せば 幻術を利用して隠し持っていた短剣が露わになる。 見る人によってその色を変える、薔薇の意匠のそれは 果たして今の貴方には何色に見えているのか。 「── 最初からそうだった。 俺が剣を執ったのは、そも、お前と共にある為だ。 最初から最後まで、この剣を捧げる先は、お前だけ。 だからそれは、 確かにお前の剣だよ 」きっと、覚えが無くたって仕方ない事だと思う。 貴方に掛けられた細工に関わらず。誓いは遠い昔からのもの。 だから声を荒げる事はせず、けれど確かにそう告げた。 剣、というものが指すものは。 何もこの細剣だけに限ったものではない。 剣、杖、この身、貴方と共にある為の力の全て。 たとえ独り善がりだとしても、 (-136) 2021/12/14(Tue) 6:50:56 |
フランドルは、貴方の剣だ。 (a22) 2021/12/14(Tue) 6:51:07 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「…何処も彼処も行き場を失ったものばかりだ。」 ほんの一瞬、静かに目を伏せて、ぽつり。 遣る瀬無い想いを乗せて、また一つ呟いた後。 寄る辺の無い剣、陰を落とすものを失った陰は語る。 「外征騎士フランドル・スキアー。 私の心は、この剣は唯一人の友の為に。 この国もこの街も、そこに住まう者達も、それ以外も。 決して私が信じ、この剣を捧げるものではない。」 よそ者の騎士。 役者騙りの"卑怯な蝙蝠"、そのもう一つの貌が、これだ。 騎士を名乗るものが、元騎士を詰問していたという事実。 そして友に剣を捧ぐと言うならば、その心の在り処は。 「──いつだって同じ事だ。 私達はいつだって、犠牲の上に立っている。 生きていくには、誰かを犠牲にしなければならない。 路地裏では、誰かが食事を分け与えさえすれば その日を生き延びる事ができる人間が山程居る。 けれどその日の食事を分け与えれば明日死ぬのは私達だ。 この街もこの革命も、政府の粛清も全体を俯瞰すれば皆同じだ きっと誰もが明日を生きる為に藻掻いているだけだ。 それを変えようなんて大それた事は、私には考えられないよ」 (-137) 2021/12/14(Tue) 8:22:30 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ少々長台詞を吐いた後に、深く溜息を吐いて。 そして、役者騙りの騎士はもう一度口を開く。 「……私が卑怯者を演じる"哀れな役者"であるならば。 君は差し詰め"観客"と言ったところかな。 ──如何なる舞台も観客無しには成立しない。 私はそれを悪とは思わない、けれどね」 "卑怯な蝙蝠"の役は、そろそろ下りる事になるだろうけど。 まだ、この街という舞台を下りたつもりは無い。 「もしも君に舞台に上がる気があるのならば。 この三文役者は、少々手を貸す事もできなくはない。 『──この世界はすべてこれ一つの舞台、 人間は男女を問わずすべてこれ役者にすぎぬ』。 何でもないという事は、何にでもなれるという事だ。 君は現状を知ってもなお、観客、或いは傍観者を気取るかい? 革命の本来の目的も見失った馬鹿共の 横っ面張り倒す千載一遇の機会はご不要かな?」 ──曰く、"卑怯な蝙蝠"とは、誰にでも良い顔をするもの。 今はまだ、そんな役を演じている途中。 信じる事は、難しい。そんな役者の差し伸べる手だ。 (-138) 2021/12/14(Tue) 8:24:07 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* 『この世界はすべてこれ一つの舞台、 人間は男女を問わずすべてこれ役者にすぎぬ』 デイリーシェイクスピア(As You Like It)…… (-139) 2021/12/14(Tue) 8:25:51 |
【神】 仮面の役者 フランドルかつん、かつ、かつん、… いつものように、金属製の踵を鳴らし。 明日、また明日、また明日、と。 上がる階段は十三階段、行き着く先は絞首台── (G0) 2021/12/14(Tue) 8:53:16 |
【神】 仮面の役者 フランドルでは、ない。 ヨルムガンドの街の何処か。 それなりに高く、それなりに見晴らしも良く それなりにこの街が一望できる場所。 「『──さあ、牢屋へゆこう。 ふたりきりになって、籠の中の鳥のように歌おう』。」 役者騙りは一人、そんな何処かの手摺にでも凭れ掛かって。 暫くの間は、茫と街並みを見下ろしているつもり。 「…………」 今はもう、細剣も短杖も引っ提げてはいない。 それだけで、随分と身軽に感じるものだった。 (G1) 2021/12/14(Tue) 8:53:45 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* 「『──さあ、牢屋へゆこう。 ふたりきりになって、籠の中の鳥のように歌おう』。」 『リア王』。本当にただの個人的メモなので、気にしないでね。 (-140) 2021/12/14(Tue) 9:09:41 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「…………は?」 一通り聞き終えて、ゴスッ、と容赦なく手甲付きの右手で頭を小突いた。他者に行っているのは滅多に見かけないが、貴方は幼少期からしょっちゅう怒られる時はされていた。 「今、……よくわからないですが、酷く腹が立ったので。 ……くれてやる、じゃなく、預けるですよね? じゃあ何、安心して消えようとしてるんですか。 無意味に重たいのを持たせたなら、…ちゃんと戻って」 ぽつぽつ、普段饒舌に──こっちで再開してからは尚更そう見えがちであった男が、随分と珍しく言葉に詰まっている。 傍からだと相手の発言に動揺したが故に見えるだろう。 それが無い訳ではないが、これは構成員としての取る対応と、 上書きされている自我とが非常に反発しあってる状態だ。 それくらい、揺れている。否、揺れたかった。 本来の気質を思えば政府に突撃してもおかしくない男だ。 必要と与えられた静と、元来の動が、引っ張り反発しあう。 情緒不安定、と見えるのもそれはそうだろう。 今この瞬間も貴方の言葉に揺さぶられて不安定なのだから。 「…… 私の剣 と、名乗るのであれば。容易に折れるのなんて、許しませんからね」 貴方の薔薇の意匠の短剣は、男には 紫 に見えた。心が葛藤状態にあるとき、両方の性質を持つ紫色が バランスを整えてくれるというが、さてどうだろうか。 ──高貴な身分の色としても有名なそれが薔薇に見える。それが、貴方に何の感情を抱いてのものか。男にもわからない。 (-161) 2021/12/14(Tue) 15:46:38 |
【秘】 花売り妖精 アイシャ → 仮面の役者 フランドル酒場に戻ってきた翌日頃、貴方の姿を見かけた際に声を掛ける事でしょう。 それは、お部屋の前だったかもしれないし酒場の中だったかもしれません。 「フランドル様……今、大丈夫なのです?」 白かったローブが赤黒くなったままの少女は、張り紙を見て心配だったようで。 少しばかり眉を下げたような顔を見せています。 (-176) 2021/12/14(Tue) 18:19:49 |
【秘】 貴方の剣 フランドル → 残氷 の エアハート「 い"っっっ 」右拳はもろに喰らった。当然身構えていなかったため。 きっと昔からそうだったんだろう。 貴方の友は、貴方のする事だけは何も拒まなかった。 拒むつもりがなかった。 「…気が向く向かないで返すかどうかは決めないくせに 『腹が立ったから』で人をどつくのか。」 さりとて文句を言うかどうかは別の問題だ。 不平不満を垂れながら片手を小突かれた箇所へとやって。 血が出ていなければいいけど。手甲の角はえぐい。 「折れやしないさ。 言っただろう、 俺はお前が居なきゃだめなんだ。 お前の許しを得なければ、折れる事も死ぬ事もできやしない。 お前が居る限り、そしてお前がこの剣を折らない限りは」 フランドル・スキアーは、決して心折れる事はない。 己に立てた誓いがある限り、剣に寄る辺のある限り。 これまでも、そしてこれからも。 (-192) 2021/12/14(Tue) 21:32:05 |
【秘】 貴方の剣 フランドル → 残氷 の エアハート託すものを託し終えれば、徐に踵を返し、貴方に背を向けて。 「そいつは確かにお前に預けた。 政府にくれてやるのは、俺のものでも、お前のものでもない。 ただの"哀れな役者"を演じる為の小道具だ」 今は貴方に預けたものは、剣と杖と、誓いだけ。 薔薇の意匠の短剣は、政府の元に、この街に捨てて行く。 それが今どのような色彩を呈していようとも。 「じゃあな、ハーディ。 預けたものは、俺が戻って来た時に まだお前の剣と認めてくれるなら… 認めても良いと思えたなら、返してくれればいい」 揺れ動く貴方を一人残し、かつん。 陰は"哀れな役者"を演じるべく、踵を鳴らして去って行く。 動揺はすれど、職務を優先とするさまに。 今は少しだけ、安堵を覚えるものだった。 だって、本来の貴方であればきっと それこそ形振り構わずに行動していただろうから。 (-193) 2021/12/14(Tue) 21:34:18 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 花売り妖精 アイシャ「……おや、アイシャ君」 視界の外、随分下から掛かる声。 心当たりは一つしかないし、それに声は聞き覚えのあるものだ。 「君の方が…いや、無粋だな。 いいとも、話があるなら入ると良い」 ──そこまでやるか、と。 赤黒く染まったローブに一度眉を顰めて。 そう願うように、"大丈夫"と繰り返し口にしていた貴方の姿。 何より自身の立場に、出掛かった余計な言葉を引っ込めて。 場所はきっと、役者騙りの部屋の前。 貴方に一つ了承を返し、扉を開いて室内へと招いた。 (-195) 2021/12/14(Tue) 21:53:09 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドルさすがに手甲と己の腕力の威力の自覚はある。 血が出ない程度にちゃんと手加減済みだ。 それにしたって痛いだろうけども。 「すみません、今何処かの誰かがミスをしたせいで、 すこぶる手が暴れ足りないらしくて。 ついこうしないとやっていけなかったらしいですよ」 ああ言えばこう言う。腹が立っただけで手を上げたのも事実。 ただ、そんな突発的な衝動を起こすくらい感情が揺さぶられて いるのを、貴方はどう思うだろうか。嬉しいと感じるだろうか。 「──許しなんて、絶対出しませんよ」 随分な独占欲を、任務用の顔の癖に含み、滲ませて。この男は独占欲も劣等感も嫉妬もあらゆる感情を常に向けている。 それでも、いつも貴方がずっとこちらを見てくれていたから 安心できたから、その顔を見せなかっただけだ。 「何があっても、他人に折られるのを許しませんから。 ……折る位なら、私がこの手で直々に折ってやります」 暗にそれはもう、貴方を剣と認めているのと同じ事。 去っていく貴方を引き留めたい気持ちと、それに反して全く動かない身体に、ただ目を伏せるしかなかった。 心は、去る貴方を引き留めて抱きしめてしまいたいのに。 遠くに行きたいどころか、傍にすら、在れなかった。 (-202) 2021/12/14(Tue) 22:44:50 |
フランドルは、どつかれた所は地味に痛むし寒気はするし。 (a32) 2021/12/14(Tue) 22:50:53 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル「ここは特別そうでしょう 大蛇の腹の中。吹き溜まりのヨルムガンド。 英雄になれない者達の、犠牲の上に立つ街です」 墓守だった者はそう認識している。 それでもこの街を嫌うことはできない。 「剣と心を捧げる先は彼の者に、と」 彼の『隠し事』はこれだったのだと、理解した。 この騎士は守るものを失わなっていないのだと、羨ましくも思った。 誰も彼もが明日を見ている。明日しか見ることができない。 より良き日々を得ようと足掻いている。 ―――だから。 親しい者達が連れて行かれる事がわかっていながら、傍観を選んだ。 ほんの少し耐えればなにかが、変えられるのだと。そう思ったから。 (-206) 2021/12/14(Tue) 23:56:05 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル「私は観客の立場に甘んじていました。 彼女達が傷つく事は、仕方がないと。 貴方達の活動にそう思える理由が欲しかった。 納得できる理由が欲しかったんです」 そんなもの、与えられはしない。 薄々わかっていた事だ。 「……それはまた、都合の良いものを提示してくれますね」 差し伸べられた手。酷く魅力的な提案だと思う。 この騒動の前ならすぐに握り返していただろう。 「ですが、内容次第です」 脳裏を掠めたのは、番犬の名を与えた者。 彼をひとりにはできない。それだけは悩む必要もない。 (-208) 2021/12/14(Tue) 23:57:28 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「この街が、かの大蛇の名を冠するのならば。 いつかは神の鎚に打たれ、相討つ事になるのだろうな」 遅かれ早かれ、何れこの街は変わる事になる。 それが良い事か悪い事かはわからない。 ともすれば、その黄昏を越えた後に より良い明日、新たな時代が待ち受けるのかもしれない。 或いは何もかも、単なる終幕でしかないのかもしれないが。 「自分を納得させる事ができるのは、自分だけだ。 他者の言葉はその切っ掛けには成り得るが、 結局、それに納得する事を選ぶのはいつだって自分なのさ」 自分達さえ口を噤み耐えていれば、いつかは何かが変わる。 その為には、あのように傷付けられる事も仕方ない事だ。 そうして納得できたなら、ともかくとして。 それでは納得が行かない、納得の行く理由が無いのであれば。 自分を納得させるには、自ら動くほかないのだ。 (-222) 2021/12/15(Wed) 1:13:30 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイそして、その為に今、動く事を選ぶなら。 「さて、内容次第、か。 君を"勧誘"して来ると一芝居打ってもいいが… まあ、当然私としても勧めはしない。 手を組んでいる…共に在る者が居るなら、尚の事。 内側から変えるには、それが手っ取り早くはあるとしても」 「…なら、"君達"は既に掴んでいるかもしれないけれど。 "卑怯な蝙蝠"、潜り込んだ天の鼠らしく 内通者として、"ご同輩"に関する情報を売るしかないな。」 たとえ、革命に心は無いとしても。 そう遠くない内に沈むとわかりきっている泥舟に、 それに縋り付く者達に、何も思わないという事も無いのだ。 「或いは、 "野良猫"に化けたヨルムガンド。 或いは、 "盲目のアース"の名を冠する者。 彼らはこの半端者の蝙蝠ほど聞き分けが良くはない。 もしも正面切って接触を図るなら、よくよく注意する事だ」 彼らがこの街の薄闇に囚われ続けるという事は。 この"卑怯な蝙蝠"とて、決して望む所ではない。それだけだ。 (-223) 2021/12/15(Wed) 1:15:04 |
【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル「ごきげんよう、役者さん…… 怪盗と呼んだほうがいいかしら? ……それとも〈蝙蝠〉?」 あなたが連れていかれる前の、どこかの時間。 他の誰かに聞かれないように、死霊術師が声を掛けてくる。 「……まあ、なんでもいいわ、革命軍。 どう?首輪にあんな細工までして、順調に進んでいるのかしら?」 (-230) 2021/12/15(Wed) 1:50:06 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ「──然りだとも。 何れも私を指す呼び名だ、何だって構わない。この街ではね」 不意に掛けられた声に、振り向いて。 役者騙りは、今この場では尚も役者を気取るらしい。 「順調であれば、こうはなっていないだろうさ。 君は 今までずっと見聞きしていた んだ、わかるだろう?"私達"は結局烏合の衆。何が上手く行く道理も無いのさ」 きっと引っ提げていた武器は何処かへとやってしまった頃。 そうでなくとも、仮に貴方が皮肉めいた物言いをしても。 この半端者が貴方をどうこうするつもりは無い。 「よそ者の "卑怯な蝙蝠" が紛れているとなれば尚の事。…さて、この蝙蝠にどのような御用かな?」 (-235) 2021/12/15(Wed) 2:09:38 |
【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル「さあ……あなたたちの全部を見聞きしてるわけでもないもの」 そっけない態度で役者気取りに対面する、付き合う気はなかった。 見聞きしていても、さほど理解もできていなかったかもしれないが。 いわば、自分はあなたたちの企みに巻き込まれたようなものだから。 憐憫を抱くことはあれど、どこかに恨み節がないとも言い切れない。 ……では、彼女はどうしてあなたに、と問えば。 (-238) 2021/12/15(Wed) 2:35:28 |
【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル「取引をしたいと思って、あなたたちと」 「要求は政府に奪われた〈匙〉と〈焔喰らい〉の奪還」 「掲示するものは、革命勢力への部分的協力。 連行されるあなたへの援助、〈焔喰らい〉の情報提供……」 「……最後のは【ホド】に向けたもの」 (-239) 2021/12/15(Wed) 2:36:13 |
【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル「……あなたたちの事情が変わって、 私の掲示するものがもう必要ないと言うのなら…… ……それでも構わないけれど」 「どう? 私としては、悪い話ではないと思うのだけれど。 それとも、もうお仲間の所に持ち帰ることもできないのかしら」 (-240) 2021/12/15(Wed) 2:39:25 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル「彼の予言の通りなら、世界も沈むでしょう。 ……変わる事を黄昏と称されるならば、より良きものになる事を祈るばかりです」 滅びが訪れるのなら?それはその時に考えればいい。 カンテラの揺らぐ光が眉間の影を濃く映す。 「こちらが認識しているのは貴方と同じく『擬』態する者。 これまでの会話でもうひとりの見当もつきました。 たしかに、貴方が一番話が通じたでしょう」 どちらも腹に様々を抱えているように見える。 なんとも厄介な者達が残ったものだ。 「どう転ぶかはしれませんが、気を付ける事にします。 売るのは最後の手段にしたいんですが。 ―――それで、貴方は本当にいいんですね?」 私達に告発する権が回ってくるとも限りませんと前置きをして問う。 元々これは貴方達に近しい立場だ。既に裏切っているに等しい。ならば更に裏切りを重ねるのだって。彼に手伝わせる事になるのは申し訳ないが、そう難しくはない。 ただ、貴方は彼らと親しいはずだ。それで本当に良いのかと。 (-242) 2021/12/15(Wed) 3:04:05 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ「……取引、か」 そう、貴方達は謂わば自分達の行いの被害者だ。故に。 怨み言や報復の類か、という推測が無かったとは言わない。 貴方がそんな事に時間を割くように見えるか、と問われれば その答えは否、ではあるのだけど。 「私個人の返答としては、構わない。 どうせ大人しく連行されてやるのも癪だったところだ。 ついでにあちこち探りを入れるくらいはしてもいい」 ともあれ、先ずは"蝙蝠"としての取引への返答を。 あの時、誰ぞの手を噛んでやると嘯いたのは。 あれだけは、強ち"演技"でもなかったらしい。 「さりとて、あてのない探しものなど一つで十分だ。 君、奪われたものの行方に見当は? 目星が付いているなら、話が早くて助かるのだけど」 奪われたもの、つまりは〈泥掬いの匙〉と〈焔喰らい〉の行方。 持ち去られたものを手掛かりも無しに探すなど無謀も良い所。 できる事なら遠慮したいものだ、とはいえ。 この蝙蝠はその無謀をやっていたのだけど、それはさておき。 (-246) 2021/12/15(Wed) 3:46:39 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ「それから、…… 他の二人には…伝えはするが、あまり期待しない方が良い "野良猫"は慎重だ。又聞きの話は信用しないだろう "ホド"は…何を考えてるんだか、 …いや、考えさせられているのか。 ともあれ私にも少々測り兼ねる節がある」 二人の"共犯者"の話になれば、 淀みない語調にも少々考えあぐねるような間があった。 結局は、革命に与する者達の実態は。 きっと貴方が見聞きしたものとそう乖離したものではない。 良く言えば互いに深入りしない、悪く言えば互いに理解が無い。 そうなれば当然仕事以外、つまりは個人的な信用も薄い。 そんな烏合の衆でしかない。 「あの二人が君の提示した条件を飲むかはわからない。 それでもいいなら、伝えるだけ伝えておこう。 初めから、私にできる事と言えばそれくらいのものだ」 未だうわべを取り繕えど、言葉に嘘の気配は無く。 最後の言葉には、少々遣る瀬無い思いが滲んだかもしれないが。 (-247) 2021/12/15(Wed) 3:49:33 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「その程度で止まるようなら、止めてやった方が良い」 静かに、けれど明確に、淀みなく。 カンテラの光に照らされ、陰はその輪郭を確かなものにする。 或いは、不確かなものが追い遣られ、確かなものだけが残る。 ──この"蝙蝠"が、彼ら共犯者と親しいのか。 それは彼らにも問わねばわからない事だ。 そして、きっと"蝙蝠"も自ら語る事は無い。 「"野良猫"は、随分な破滅願望を抱えている。 これで少しでもこの街の崩壊が早まればそれでいいんだと。 "ホド"は…あれは、先も言った通り どうにも思考や記憶に何か手を加えられているらしい」 二人の"同輩"の抱えるものには、少々思う所があるようで。 垣間見える表情は、どこか苦々しげなものだった。 「どちらも、この行いの果てに望むものがあるとは思えない。 本来は、望みはもう少し違う形だったように思える。 止めてやる奴が居ないというのも、残酷な話だろう」 それでも迷いは無い。きっと、ここが岐路なのだ。 少々妨げられた程度で揺らぐような信念なら、尚の事。 揺らがぬ陰は、折られる事も時には慈悲とさえ思うのだ。 (-248) 2021/12/15(Wed) 4:43:55 |
【赤】 仮面の役者 フランドル「……随分、…いや… …俺は現状無理に動く理由は無い。 後のことはあんた達に任せる事としよう。 任せきりにはなるが、新参者らしいと言えばらしい有り様だ」 「言うまでもないが、向こうにあんた達の事は吐かないさ こっちに構わず為すべきを為すといい。 口を噤んだところで、バレる時はバレるだろうがな…」 /* たいへんおそくなりました。 わたくしグチャグチャお嬢様、襲撃先も襲撃もお二方にお任せ致しますわ。 正直延長が無ければ終末(オワ)ってましたわ。 ギリギリでいつも生きていましてよ… (*3) 2021/12/15(Wed) 6:24:24 |
【独】 仮面の役者 フランドル「……あの二人を残して大丈夫なのか?」 あの場、ものすごい空気になるんじゃなかろうか。 蝙蝠はけっこう本気で心配しています。 (-251) 2021/12/15(Wed) 6:27:46 |
【神】 斜日の夢 フランドル──高所。 ふと、ヨルムガンドの街並みを、遠景を眺める事をやめて。 手摺の真下、直下を覗き込む。 近いようで遠い所に地面が見える。 地に足は付けたまま、けれど足元が不安定になるような錯覚。 吸い込まれるような、目眩くような、現実感の遠退くような。 得も言われぬ、そんな感覚。 子どもの頃から、高い所が好きだった。 二人連れ立って、街の外まで行った時の事。 小高い丘から街を見下ろした時の事を、今でも覚えている。 煙霧の晴れるような実感だった。 あの息苦しい街が、随分とちっぽけに思えたものだ。 あの路地裏だけが自分達の世界の全てではないと思えたのだ。 世界も案外捨てたものではないのかもしれないと。 だから二人で何処か遠い所へ行きたかった。 何のしがらみも無い、自分達とは何の関係も無い所に。 あの頃からずっと、望む事はそれだけだ。 (G3) 2021/12/15(Wed) 11:26:32 |
【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル「……契約成立、ね。 助かったわ、無用な脅迫をしなくてもよさそうで…… あなたたち、詰めが甘いんじゃないかしら こんなことして理解者が得られると思っているのなら……」 つまり、そう言った手段で訴えかけることも考えていたということ。 「……まあ、いいわ。それほど切羽詰まっているということで。 私の手を離れたと言っても、あんな奴らの手には余るもの。 取り上げたものとして一緒くたに仕舞ってるんじゃないかしら。 ……そんな扱いをされていると思うと、腹立たしい限りだわ」 (-275) 2021/12/15(Wed) 20:22:57 |
【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル「……私としては、〈匙〉と〈焔喰らい〉が戻ってくるなら、別に」 「どうでもいいのよ、あなたがひとりで何でもできると言うなら」 「……自信がないのなら、ちゃんとお仲間とも協力することね。 わざわざ、恨みを買うようなことした上で尻尾を見せているのよ。 『拷問に音を上げて仲間を売った』なんて筋書、簡単に作れるわ」 「……わかるでしょう? 私の言ってることも」 (-277) 2021/12/15(Wed) 20:31:20 |
【置】 残影の フランドル託すべきものは託した。 託されたものは、可能な限りを。 あとは時を待つだけだ。 自分のものも、誰かの為に在る自分も。 他人には、何一つとしてくれてやるつもりはない。 くれてやるのは、"哀れな役者"の道化芝居だけだ。 何があろうとも、他人に折られる事は許されていない。 だからフランドル・スキアーは折れる事ができない。 生かすも殺すも委ねる先は一人だけ。 己に立てた誓いがある限り、剣に寄る辺のある限り。 これまでも、そしてこれからも。 (L4) 2021/12/15(Wed) 20:44:15 公開: 2021/12/15(Wed) 20:50:00 |
【秘】 灯屋 レイ → 哀れな役者 フランドル「これは随分手厳しい。 ですが、そういう顔をする程度には情もあるようだ」 ゆら、ゆら。 灯屋の陰はまだ微かに揺れている。 「"野良猫"も"ホド"も、厄介なものを抱えている。 破滅願望は件の蟹退治でどうにか発散してもらいたいものですが……思想と記憶が実に厄介だ。 誰がどうして手を加えたのか、解除する方法はあるのか。"蝙蝠"である貴方にもわからないと見ていいのですか?」 元に戻したとして元の"ホド"がどのような思想を持っていたのかはわからない。けれど彼らは以前から知っている者達だ。それが誰かのいいようにされているのは……なんだか癪に障る。 これは案外、感情で動くタイプである。 「……ともかく、"番犬"にも伝えてみましょう。 少しでも救いのある終幕になるように」 私、ただの灯屋なんですけどねぇ……等と呟きながら再度、溜息を吐いた。それでも乗りかかった舟だ。 裏切りに裏切りを重ねる事になろうとも、これは選択をするだろう。 (-279) 2021/12/15(Wed) 20:46:07 |
【独】 哀れな役者 フランドル/* オレ天才かもしれん。 自分では折れる事も死ぬ事も選べないド依存人間らしく 投票委任してやったぜ!ギャハハハハ! (-278) 2021/12/15(Wed) 20:46:30 |
【独】 哀れな役者 フランドル/* 普通にテロだからやめた方がいいと思う(急に良識が出てくる) 人、びっくりするよ でもやるっきゃねえよなあ (-280) 2021/12/15(Wed) 20:48:55 |
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