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【赤】 仮面の役者 フランドル「……疲れてるんじゃないか?」 これは結構なマジトーン。 「ともあれ野良猫は上手くやったらしい。 俺は急ぎ突き出すような輩は見付けてはいない。 なら、次はホドの番か」 (*1) 2021/12/10(Fri) 21:12:50 |
【人】 仮面の役者 フランドル「──今しがた、その衛兵の内一人が また一つ、悪い報せを持って来たところのようだ」 役者は気怠げに科白を咏む。 ほんの少し前の事。衛兵は慌ただしくやって来て、 張り紙を張り替えて行ったのだろう。 「喜劇は何処も品薄らしい。だが今ここに、 一人の小さなレディがその立役者となろうとしているようだ。 なら、私も一つその恩恵に預かるとしようかな」 (11) 2021/12/10(Fri) 21:44:50 |
フランドルは、一輪の花を指差した。きっと中吉omikujiくらいのもの。 (a10) 2021/12/10(Fri) 21:45:38 |
【人】 仮面の役者 フランドル>>@2 フェリックス 「今日も調子が良いな、"同業者"。 君の前に限っては、この三文役者は形無しというものだ」 芝居がかった言い回し、大袈裟な溜息。 ここでは「役者」を辞めるつもりは無いらしい。 「しかし、蟹は蟹で馴染みが無いんだがなあ。 何しろあれは随分傷みやすいそうじゃないか。 こういう土地でもなければ食えたものではないだろう 屡々貴族のご相伴に預かる君は例外だろうけれどもさ。」 (20) 2021/12/10(Fri) 22:14:32 |
【赤】 仮面の役者 フランドル「…………」 ス……と視線を逸らして見えないもの… つまり言ってしまえば 二人のMNDの値 を見る動き。それか、フェレンゲルシュターデン現象。 その後に、なるほど。みたいな顔をした。 まあその場合自分もあまり他人事ではないのだが。 「…まあ、精神干渉なら多少は理解がある。 万が一の際は…少々荒療治にはなるが、どうにかできるだろう とはいえ何事も万が一が無いに越した事は無い。 あんた達に言う事でもないだろうが…気は抜くなよ」 (*3) 2021/12/10(Fri) 22:30:26 |
【人】 仮面の役者 フランドル>>@8 フェリックス 「ああ、羨ましい限りだ。 私とて、昔は君のように在りたいと思っていたものだよ。 案外私は役者には向いていないのかもしれないなあ」 笑顔に笑顔を返し、冗談とも本心ともつかない科白を吐いて。 酒を勧められれば空のグラスを差し出した。 注がれれば互いの杯を触れ合わせ、涼やかな音を響かせる。 「──たとえ向いていなかろうと。 役に就いた以上、演じる努力はしなければならないわけだ。 然りだとも、知る事は人生を豊かにする。 どんな事でも、後学の為にはなるだろうさ。 とはいえまあ、願わくば良い出会いになるように。 君も協力してくれよ?こうして唆した責任ついでにさ」 何も蟹を仕留めるのに協力しろというわけでもなく。 他の冒険者達を上手に煽てるのだとか、或いは。 すっかり蟹を食べる気で居る面々に、 美味い食べ方をあれこれ入れ知恵するだとか、そんなところ。 (26) 2021/12/10(Fri) 23:44:02 |
【人】 仮面の役者 フランドル>>23 アイシャ きっと率直な賛辞を受けて、眉を下げて笑った後。 貴方が両手で差し出した花を、役者は片膝ついて受け取った。 その光景は宛ら舞台のワンシーンのよう。 「どうにもね、改めて言われると気恥ずかしいものだ。 けれど、きっと君の言葉に恥じない私で居ようとも。 ……さて、さて…」 役者は徐に立ち上がり、提げていた短杖を手にとって。 かつん、と床を一度叩いた。 「──皆へと花を贈る君にも、贈られる花が無ければね!」 舞台の上ほど声は張らず、けれど淀みなく謳い上げる。 そうして貴方の前に舞い降りるのは、一輪のカランコエ。 その花言葉は、貴方なら知っているかな。 「たった一時ばかりの幻、心ばかりの贈り物ではあるけれど。 どうか受け取ってくれるかな、小さなレディ?」 (28) 2021/12/11(Sat) 0:28:58 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハートまず初めに薄ら寒い賞賛と枷が当たる痛みに眉を顰め、 その次に"貴方は"という言い回しに心の内で悪態を吐いた。 くそったれ。どうせこの嫌な予感も当たるんだろうな。 「生憎。あそこらは短気で余裕の無い輩の掃き溜めだった ねちっこさで言えば騎士団のお偉方の方がまだ近かったか? 結局、組織なんざ何処だってろくでもない…」 悠々と着衣を乱す手付きに、 否応なしに自らの辿るであろう運命を想像させられる。 腹部を撫でられ、ぞわりと背筋を戦慄かせ、 「──かは、ッ ぁ"、ぐ…本ッ当に…」 腹を殴られればくぐもった呻きを上げ、ひゅうと喉が鳴る。 頬を撫でる手を感じたと思えばそのまま頬を張られ、 喉笛に唇を寄せられれば吐息に嫌でも背が震えた。 こうして過去と現在の差を突き付けられる事が、何よりも。 「……気に食わない そうまで言うならもっと楽しそうにしてみろよ。 お前、暫く会わない内に 随分つまらなそうにヤるようになったじゃないか、下手くそ」 「どうにもお忘れのようだからもう一度教えてやる。 俺は諦めが悪いんだ。 折りたきゃとことん失望させてみせろ、このへたれ」 (-33) 2021/12/11(Sat) 2:08:32 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 迷彩掃除屋 ノアベルト「……真意の程は、何一つ。だが… あいつははぐらかすばかりで諦めさせてもくれやしない」 本当に何一つ覚えていないか、或いは。 既にこちらにあの男の心が無いのであれば。 執拗に噛み付いて来る追手など、お引取り願うべきだ。 それをしないという事は、つまりはそういう事なのだろう。 "命を削る"という言葉には僅かに眉を顰め、 国のあり方、と聞けばさもあらんといった様子で息を吐いた。 「 他人を信用する事はできない。 この国もこの街も、そこに住まう者達も、それ以外も。 決して私が信じ、この剣を捧げるものではない。 けれど君が他人ではないと言うのであれば考えよう。 君が敵にならない限りは、私にも君を害する理由は無い。 付け加えるなら、傷を舐め合うつもりは無いが こちらも親の顔も声もろくに覚えてなどいない身だ。 スキアーとは、路地裏の陰«孤児»の名乗る名だ。……」 一つ、溜息を吐いて。その後に、かつん。 短杖──〈烟る指〉が路地の床を叩く。 何も貴方に恐ろしいものを見せようというわけではない。 間の悪い通行人が居た時の為に、 ほんの少しの間、少々周囲の耳目を誤魔化すだけ。 「…それに、私とて天の鼠、どっち付かずの "卑怯な蝙蝠" さ」 (-35) 2021/12/11(Sat) 3:01:17 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* もしかしてこの次の襲撃担当、オレじゃね? どうしよう本当に 誰…誰!? 襲撃する理由が薄いか襲撃しても勝てなそうな人かの二極だ… 今の内にwho振って話し掛けておこうかな それがいいかも (-39) 2021/12/11(Sat) 5:58:49 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* 吊り先と被るのも考慮して3回くらい振っとこ <<フランドル>>who <<オーウェン>>who <<レイ>>who (-40) 2021/12/11(Sat) 5:59:19 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン四度、軽いノックの音。 役者が貴方の部屋の扉を叩いて、台本通りの科白を咏む。 「やあオーウェン君、タダ酒という名の喜劇はいかがかな?」 扉が開けば安くもなければ高くもない酒の瓶を見せ── そして、さっと爪先をドアの隙間に差し込んだ。 育ちが悪ければ足癖も悪いらしい。 「 ──"野良猫"の機嫌はどうかな? 出直して他所に会いに行った方が良いならそうするけれど。 いやなに、一つ労いついでに話でもと思ってね!」 初めの問いは、貴方にだけ聞こえるように。 周囲は無人である事を確認した上で、 その上、更に随分トーンを落としはしたけれど。 宿の中でその単語を出した事について腹を立てても良い。 とはいえ扉を開けなかったならここまでの話は全て扉越し。 何なら力任せに扉を閉めようとしてもいい。 そうなればこの役者騙りが慌てて足を引っ込めるだけだ。 (-50) 2021/12/11(Sat) 6:51:13 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ四度、軽いノックの音。 貴方が御布令に目を向けて、独白を零し、口を噤み。 そうして幾許かの時を過ごし、宿の部屋へと戻った後の事。 役者はその扉を叩いて、淀みなく要件を告げた。 「灯屋の──ええと、レイで合っていたかな? いつぞやの様子がどうにも気掛かりでね、 ちょっとばかしお節介を焼きに来たというわけだ」 「さて、今は聞き手の役は必要かな? 不要であれば、それに越した事は無いのだけれど。 近頃は何かと気掛かりな事の多い情勢だ。 一人で抱え込むというのもほら、アレだろう。」 (-51) 2021/12/11(Sat) 7:26:05 |
【秘】 迷彩掃除屋 ノアベルト → 仮面の役者 フランドル「……あたくしが味方するのはこちらの方が面白そうですね?」 ぽん、と。一つの小さな仲間意識と 目の前の感情の重さを天秤にかけてみた。 さて、何処まで似通っているだろうか。 「強いて言えば前約束で口封じをされていますが、 あなたの欲しい情報は何も言っていなかったように思います。 はい、他人じゃなくなりましたね。 ですが特別嫌うほど好きな人間には置いておりません故、 ご心配なさらず、疑う必要もないんですよ。 それにしても、信用しようとするほどあの方がお好きなんですねえ。 あなたが他人を信用をしないと仰るのなら、 あたくしは他人に期待をできないのが癖になっています。 ―――大丈夫です」 仲間でも友達でもありませんが、ハグレモノ同士です。 「いいじゃないですか、夜を舞うハンター。 素敵ですよ、段々興味がわいてきました。 今度は身なりが綺麗な時に、差し入れでもしますよ。 張り紙と一緒に連れ浚われても、誰かみたいに怯えないで そのままの姿でいてくださいね」 (-52) 2021/12/11(Sat) 7:38:55 |
【秘】 迷彩掃除屋 ノアベルト → 仮面の役者 フランドル後に自分を 鼠 蝙蝠 という言葉を思い出す。ああ、 夜遊び はしてみるものだ。嗅ぎ回っていたことを知られれば叱られるかと思いつつ、 探る人間であるのは明かしてしまっている。 後は天命に任せるまで、と。 姿の見えない男は、楽しくも無いのに笑みを零した。 (-54) 2021/12/11(Sat) 7:40:29 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* うん、君はそうだよね……違ったらどうしようかと思った…… イエ〜イ夜歩き各位見てる〜!? 擬狼に弾かれたオレ、なんか大変な事になってま〜す! (-55) 2021/12/11(Sat) 7:52:55 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル外套を外し、常より軽装となった灯屋が顔を出す。 揺れるカンテラの灯りに照らされた室内で、役者に告げられた要件にぱちりと瞬いた。 「えぇ、合っています。貴方はフランドル、でしたか? ご心配おかけしていたなら申し訳ありません」 逡巡の後、扉は大きく開かれる。 「……そうですね。丁度寝つけなかったところです。 お付き合い頂いてもよろしいでしょうか」 室内に入るのならば、椅子に掛けるよう促すだろう。 場所を変えるならば、これはカンテラと外套を持って貴方へついて行く。 (-61) 2021/12/11(Sat) 9:24:52 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 迷彩掃除屋 ノアベルト「あいつには未練だ何だと言われたが、どうだか。 …私はただ、取り戻そうとしているだけだ。 或いはただ、一思いに諦めさせてほしいだけだ。 常に影のように共にあった相手に、信用も何もあるまいよ…」 最後の言葉は殆ど独り言のように。 誰に言うでもなく呟いて、緩くかぶりを振った。 誰かに言ったところでどうなる事でもないのだ、これは。 「結局はあいつ自身に問い質すしか無いんだろう。 だから私達は互いに邪魔立てしない、それだけでいい。 信用も期待も必要無い。 互いの領分を侵せば、その時は当然相応の対処をする。 互いにそれだけがわかっていればいい。だが…」 「…今更どうにもならないことだろうが。 "近い者"同士の誼だ、一つ忠告はしておこう。 主人が居るなら、無謀は程々にしておくことだ。 君、近々手当り次第に首を突っ込んだツケを払う事になるぞ」 苦い顔で、それだけを。 役者騙りの騎士は、随分と断定的に告げるものだった。 とはいえ、貴方は初めからそれも覚悟の上かもしれないが。 (-62) 2021/12/11(Sat) 9:41:50 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 迷彩掃除屋 ノアベルト──かつん、もう一度短杖が路地を叩く。 それを皮切りに、 足元に薄っすらと立ち込めていた煙霧はさあっと引いて行った。 今度の約束を拒みはしない。つまりは自由にしていいという事。 貴方の仮定の話には、 「何れかの答えを得ない限り、私は死ぬまでこのままだ」 きっとそんな言葉だけを返して、"卑怯な蝙蝠"は 貴方の横を通り過ぎ、そのまま宿の方へと歩いて行くのだろう。 この"忠告"の答え合わせは、きっと暫くの後に。 次に会うその時も、同じように話せる事を願っている。 (-63) 2021/12/11(Sat) 9:42:30 |
フランドルは、その姓は、『影』を指す言葉だ。 (a18) 2021/12/11(Sat) 9:45:27 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ扉の前に立つ役者は、いつも通り堂々とした笑みのまま。 個人的な要件だから、仮面は外していたかもしれない。 「おや、在り来たりな名だが覚えていてくれたなら光栄だ。 まあなに、私が勝手に心配しているだけの事だとも」 こうして聞き手を演じに来たこの役者は、 本当に貴方の話を聞きに来ただけのつもり。 だから貴方にとって場所を変える必要が無いのなら、そのまま。 失礼するよ、とでも言って入室し、椅子へと着いただろう。 「それにしても、寝付けないとは。 やはり件の制度や政府の意向について── …いや、誰しも思う所はあるだろうけれどもね。 私にだってある、が、君は穏やかな人のようだから。」 あのように胸の内を曝け出すさまは、つい気になってしまった。 そんなふうに一度眉を下げて笑った後。 「とはいえ、床に就く所であったなら他の話が良いかな? 今の私は語り手ではなく聞き手、 君が話したいと思った事になら何だって付き合おうとも。 好きなものの話でもちょっとした愚痴でも、何でもね。」 (-65) 2021/12/11(Sat) 10:36:52 |
【秘】 埃運び オーウェン → 仮面の役者 フランドル実にしょうもない、なんて瞳で挟みかけた足を一瞥するも、観念したように扉を開け放つ。 「ハン。タダで観せてもらえるなら、付き合ってやらんこともない。癪だけどな。 幸いちょうど猫の戯れが済んだところだ。空いているといえば空いてる」 苛立たしさは表情に浮かんでいるものの、あくまでいつも通りに。声を荒げてしまってはそれこそ怪しいものだから。 「その代わり、くだらない話なら閉め出すからな。 話す間にどれだけ依頼を探せるか、分からないはずもないだろ?」 (-71) 2021/12/11(Sat) 15:08:17 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「おや?これでも私、今は頗る気分も機嫌も良いのですが。 随分と其方は御不満と言ったお顔で。 下手と仰いますけど、素直になろうとしてくれないのはそちらですよ。それじゃあ誰も善くなりません。……ですが失望しないと善くなれないなら、わかりました」 貴方の全身を殴り続けたその手でその前髪を掻き揚げる。 何か悪戯を思いついた時。或いは慰める時。 こうしながら子供じみたはにかみをいつも浮かべていた。 今は、子供じゃなく大人でもなく、何かに染まった目。 「どうにも私の事を私と見てくれてない節がありますけど、 ちゃんと記憶もありますよ。“あの手紙”も、 “それを見たからあのような行動に走った”事も、全部。 真意だのどうしてだのって言ってましたけど、 “そもそも貴方が理由だった”のは最初から同じ。 貴方のその流れる血のせいで、そも離れたのですよ。 ずっと黙っていた裏切り者の貴族の傍にいられないって」 貴族嫌いは当時から相当な物だった。 差別を悪としながら、この男本人が差別を行っていた。 それを矛盾していると理解はしていても、納得はしない。 下級市民の生まれで清廉潔白な性格に成れる筈がなかった。 ──そんな状況で、思想の男に貴方が明かせる訳ないと、 考えられるはずなのに、それでも感情の矛盾に耐え切れず、 あの日、男は自分にすら嘘をついて、全てから■■た。 「……これ、今は大分落ち着き大人しく言ってるんですよ? 本当は恨み言だの嫉妬だの呪詛だの、“尋問”に向かなくなるので。調整が入れられて、だから話せている。それとも素の感情をありのままに聞きたかったですか?罵倒、凄いですけど」 (-78) 2021/12/11(Sat) 17:36:20 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル「その言葉、お返ししますよ。しがない灯屋の名前をよく覚えていらっしゃいましたね。 そのように他人に気を配る事ができる方は、この街ではそう多くはありません」 自分以外の誰かの事まで抱えられる者は此処では少ない。 だから革命だなんだという話が出たのだと、これは思う。 半ば荷物置き場になっていた椅子を自分用に引き摺り、貴方の向かいに腰掛けた。 「……それなりに知っていた者が相次いで連れて行かれると知らされたものですから。わかっていて何もできないというのは、酷く歯痒い」 先程は見苦しいものをお見せしましたと目を伏せる。 「いいえ。どちらにしろ寝れませんでしたし。 ―――ひとつお聞きしたい事があります。 フランドルはこの騒動の発端。革命や反乱を、どう思いますか?」 こういう話、今酒場ではできないでしょうと添える。 これの考えは……酒場であのような胸の内を曝け出した後だ。少なくとも政府側に肩入れしていないとはわかるだろう。 (-83) 2021/12/11(Sat) 19:20:12 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン「おや手厳しい。 とはいえくだらないかどうかは君の決める事。 閉め出されないよう最大限努力はするが、確約はできないな」 苛立たしげな表情にわざとらしく肩を竦めて。 扉が開け放たれたならこれ幸いと部屋の中へ足を進めた。 その後は多分、勧められずとも適当な所に掛けるなりして。 流石に懇切丁寧な饗しには期待できそうにないから。 その傍らに、 手土産だ、なんて言って酒瓶を差し出したんだろう。 「多分、君としてはもう うんざりするほど話したような話だろうけどさ。 君、あの"猫被り"は仕事でやってるのか? 幾ら仕事は選ばない"埃運び"とて、損得勘定ができるなら 何もあんな泥舟に乗る事はないだろう。」 新参者もそれ以外も下手を打てば等しく"トカゲの尻尾切り"。 加えてこの素性の知れないよそ者の役者でさえ引き入れる始末。 体制は組織としては杜撰も杜撰、 内情を鑑みるに恐らくは資金繰りも芳しくはない。 単なる損得勘定の上であれば、幾ら何でもリスクが大きすぎる。 であればその不利益を押して受けるに足る理由があるか。 そんな"仕事仲間"としての疑問。 「勿論話したくないならそれで良いのだけどもね。 それならそれで、もっとくだらない話をしようじゃないか」 (-87) 2021/12/11(Sat) 20:34:39 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「なんだ、従順な犬の方がお好みか? 趣味の悪い連中は反抗的な方がお好みだとばかり、…」 「……ああくそ、だから言いたくなかったんだ」 重苦しく、この世の全てに嫌気が差したように吐き捨てた。 あの手紙。流れる血。裏切り者の貴族。 心当たりは、どうしようもないほどにある。 目にする度に何度も自己嫌悪に陥って、 できることなら"それ"を消し去ってしまいたくて。 だから幾度も突き付けられる事実を何度も焼き捨てて来た。 けれど過去のしがらみは、尚もこの背に付き纏うらしい。 「 お前だって俺を俺と見ていないだろう。 血筋が、名が何だって言うんだ。 同じ血が流れてるから何だって言うんだ。 同じ姓を名乗る事を一方的に許されたから何だって言うんだ。 他人の家名を押し付けられただけで俺は別人にされるのか? 冗談は大概にしてくれよ」 (-95) 2021/12/11(Sat) 22:54:14 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「俺がただ俺として、 地べた這い蹲ってでも生きて来たこれまでを お前までもが無かった事にしようっていうのか。 俺が生きてきたこれまでの、 その全てが欺瞞だったと思うのか。 フランドル・ド・リロワーズという人間は存在しない。 俺は路地裏の陰のフランドル«フランドル・スキアー»だ 今も昔も、いつだって必死こいてお前に付いてここまで来た。 それは一つとして血筋に定められたものじゃない、 誰のものでもない俺の人生だ。」 「…それが気に入らないのなら、殺してみせろ 陰のフランドルだろうが、貴族のフランドルだろうが お前にとって都合の悪いものを殺し、葬り去ってしまえばいい その後に残るのは、きっとお前の望むものだろう」 ──何も、そのままの意味で手に掛けろというわけでもない。 概念的に何れかの人間の存在を完膚なきまでに否定して、 何れかの人間は死んだ、或いは元より存在しない。 そういう事にすればいい話だ。 何せ元より望まれない在り方をするつもりも無いのだから。 「手加減してくれるなよ、ハーディ。 どうにも俺はもう、手ぬるいやり方じゃ 折れる事さえ上手くできない所まで来てるらしい」 (-97) 2021/12/11(Sat) 22:59:38 |
フランドルは、自らの手では、舞台の幕を下ろせない。 (a27) 2021/12/11(Sat) 22:59:49 |
【秘】 埃運び オーウェン → 仮面の役者 フランドル「例えば、金を必死でかき集める埃運びは酒場に入り込むため綿密に作り上げられた外面で、猫を被るのもまだ本質を見せていない、いまだ正体不明≠フアンヌオーウェン──なんて」 適当な椅子を引っ張ってきて、その斜めに腰かける。 荘厳な語り口から始まったそれは、よいしょ、だとかいう言葉で唐突に打ち切られて。 「勿論そんな大層なモンじゃないな。 単純に……何かの拍子でこの都市がぶっ壊れてくれたら嬉しいなって、それだけ。 貧民たちから富豪まで、自分が夢を掴むためならなんだってしていいって思ってんのかちょくちょく色々やらかしやがってるし。今なんかヨルムンガンド絡みの配達だとよその国行くにも面倒な検閲検問を通らなきゃいけないし、疲れたんだよ」 どこまでの真意をみせているかこそは不明瞭だが、それでも嘘はついていないようだ。 リスクが大きすぎるのは知っている。それでも譲れないものがあるのか、それを加味するには疲れ果ててしまったのか。 「嫌いだ。ここにいる奴ら、この場所、全部嫌い。 蓋をするには惜しくて。どうにか踏みにじってやらないと、俺はずっと歪んだ生き方をすることになるんだ」 歯を向いて、忌々し気に呟いたそれは、 簡単には解けぬ、複雑な色々が絡みついたほの暗いもの。 (-102) 2021/12/11(Sat) 23:49:25 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「うん?まあ顔を合わせる機会が多ければ自然とね。 ここではどうかは知らないが、 流れ者をやっているとそういう縁もばかにならないものだ」 抱える、とまで行くかはともかくとして。 周囲に耳目を傾けていて損は無い。それは何処でも同じ事。 それで拾える縁がいつか自分を助ける事もあるものだ。 そんな何とも流れ者らしい答えを返した後、 静かに目を伏せる貴方の言葉には、頷くのみに留めて。 続く問いの後、こつ、こつ、金属製の踵が床を叩く音。 「──何処も同じようなものだなあ、と」 暫くの間を置いて、 口を開けば随分こざっぱりとした答え。 とはいえこれだけでは少々語弊がある。 だから誤解を招く前に、すぐに言葉は重ねられたんだろう。 「勿論、それしか思う所が無いわけではないよ。 寧ろ私は路地裏で育ったから、色々わからないでもないんだ。 ただ、それで変えられる程度に単純な事ではないと知っている だから乗る気は無いが、抑圧するにも少々複雑だ。 つまるところは、中立派という感じだなあ。 自分や知り合いに降り掛かる火の粉は極力払いはするが、 火種そのものをどうこうするほどの力や義心は無いのさ」 言い終えれば、君もそんな感じかな、なんて笑った。 (-105) 2021/12/12(Sun) 0:12:52 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「……いいや」 「いいや、違う。 ……違うだろッ! 血筋が、名が何だって?聞きたいのはこっちの方だ! 俺がお前を見ない悪のように言うが、 一番肝心な事を見落としてるのはお前だよ!」 この時叫んだ激情を露わにする様子は余りに唐突で、今までの仮面の比じゃないくらい荒れ狂う。吐き出すだけじゃ止まらない感情の衝動をぶつけるかの様に、貴方の髪を鷲掴みにして顔を近付け、切れ散らかしている。 「じゃあ、何で堂々と最初に言わなかった?」 「今言った耳触りだけは良いご立派な文言を、全部昔に言えば良かっただろう。何度も手紙を焼いてる暇があれば、 《フランドル・スキアー》だと言い張ればよかった!殴り合ってでも説得すれば良かった!本気でそう思ってたならな!」 怒気と隔意に染まった目は、革命軍の会議で会う時とは違う、血の通った色。けれど、貴方と側にいた20年でここまで激しい怒りを見せた事はない。 「一番お前自身を信じられてないのも! 俺の事も最後まで信じなかったのもッ!」 ──感情のコントロールがうまくいってないのか、「何か」にそれを弄られでもしたのか、それ程まで貴方にとっては些細でも、この男にとっては気に病む話だったのか、或いはその全てか。 劣等感と憎悪を滲ませながら、勢いよく掴んでいた髪を離して、もう一度顔を殴ろうと拳を振り上げ── 「……全部、信じてなかったのは、お前の方だろ」 結局その手は振り下ろされる事なく、肩で息をするほど荒れていたのに、今はもう力無く項垂れて、涙こそ見えないけれど、流れていてもおかしくないほどの取り残されたような表情で、奥歯を噛み締めながら悔しそうに俯いている。 (-107) 2021/12/12(Sun) 0:30:35 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン「ふむ」 君は私よりよっぽど役者に向いていそうだな、なんて。 足を組んで座り、踵で床を叩きながらくだらん呟きを一つ。 行儀は頗る悪いが今更だろう。 「別に、放っておいてもその時は来るだろうけれど。 下が崩れるか、上がしくじるか。 何れにせよ時間の問題だ。だが… 個人的な溜飲を下げる為に一枚噛んだ、そんな所かな」 勿論、筋書きとしては、の話にはなるけれど。 聞かれてもいない事をべらべらと喋るようでは、 自分達の仕事は務まらない。これくらいの方が信用できる。 そしてこちらも、建前だろうと納得の行く答えならそれでいい。 だから全てを明け透けに話さずとも構わない、が。 「邪推も邪推、余計な詮索かもしれないけどさ。 仕事でよく立ち寄る街、への憎悪にしては尋常じゃないな。 そうまで怨みが嵩む程度には長居しているらしい。 随分前から居着いているか、それともここで育ったのか…」 「…君からはどうにも"ご同輩"の気配を感じるんだよなあ。 路地裏育ちの半端者 の勘が鈍っていなければの話だけども」 (-108) 2021/12/12(Sun) 1:07:52 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「ッ、……俺は…」 髪を掴まれ、吠え立てられる怒号に怯む。 そこに恐れは無い、けれど。 「…知られたくなかったんだ 信じる信じないの話じゃない、知られる事が嫌だった 知らなければ…知らなかった頃の俺達のままで居られる だが、知ってしまえばそれは事実として付いて回る…」 「…俺が不義の子だという認識を持ってほしくなかったんだ たとえ、お前が俺の言う事に理解を示したとしても それだけは変える事のできない事実として残り続けるから」 知られざるものは、無いものと同じだ。 そのようにして"貴族のフランドル"を葬り去ろうとした。 それが事の顛末で、そしてそれは失敗した。 一度、諦めたように下げた瞼を持ち上げて。 迷子のような貴方の表情を、その瞳を見れば眉を下げた。 「……結局は、信じていなかったのかもしれないな。 この血が俺達の関係にとって、 決して全くの疵瑕足り得ないと信じる事はできなかった。」 「都合の良い話だろうが、なあ。 お前がこうして過ちを突き付けてくれるなら、 或いはやり直す機会を与えてくれているのだと。 もう一度だけ、信じさせてくれよ…」 (-110) 2021/12/12(Sun) 4:43:57 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「…俺が騎士になったのは、ただ あの狭い路地裏を、あの窮屈な街を飛び出して お前と二人で何のしがらみも無い所に行きたかったんだ」 その為に貴方と共にここまで生きて来た。 その為に、卑怯な手を使ってでもひたすらに強く在ろうとした。 その為に、殆ど左遷されるような形でこの任に就いた。 外征騎士フランドル・スキアーが、自らの剣に誓うものは。 最初から最後まで、それだけだ。 「そこにお前が居ないなら、意味が無い。 お前が何かのしがらみに囚われているなら、意味が無い。 俺の望んだ形はこんなものじゃない。」 思えば、それを言葉にして誓った事はあっただろうか。 きっとあったのだろうが、恐らくそれは幼い頃の約束だ。 貴方が覚えていなくとも不思議ではないな。 「俺の独り善がり、身勝手な我儘だと言われればそれまでだ。 或いはこれを分不相応な夢だと言うのなら、 せめてもの慈悲として、お前の手で終わらせてくれよ」 (-111) 2021/12/12(Sun) 4:44:54 |
フランドルは、その剣を捧げる先は、何処に。 (a30) 2021/12/12(Sun) 4:45:10 |
フランドルは、行き場の無い剣なら、折られる事も慈悲とさえ思う。 (a31) 2021/12/12(Sun) 4:49:32 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「……ほらみろ」 「結局、俺にバレなかったとしても、残り続けるなら。 血は血。自分は自分って言い聞かせてるようだが。 事実は変えられないし、一番それを気にしたのも、 それを消せないのも、お前自身が決めている」 「もしかすると最後まで隠し通せたなら“俺の中では” 無い物にできたかもしれない。それでも、結局の所、 お前が血に脅かされる事実は何も、何一つ変わらない」 まだ、“この時は”貴方と対話する物言いだった。 文句に近い言い方ではあったものの、貴方に宛てた物。 ただ、言葉が徐々に別の何かに向き始めるにつれ一瞬だけ戻った発露した感情は消えていく。不自然な程早く。 「──だから、やっぱり消すしかなかった。 殺さないと。或いは元から絶つ。それか全部奪う。 結局それしかない何も間違ってなかった俺は、 ……私、は……?」 虚空へ何かを呟いていたのが、最後まで言い切られる事はないまま、ラジオを切り替えたように切られる。一瞬だけ怒りの感情の色があった目の色も、顔をあげたのと同時に先程までの薄い喜楽ばかり映すものに戻るだろう。 そう、余りに波が激しすぎる。元々感情が顔には出ないが内面はややこしい人間ではあったが、幾ら貴方に複雑な感情を抱いていてもこんなにも代わりやしない。まるで魔法の様だ。 ──実際、何らかの精神干渉を受けているのが、もしそれらの魔術や技能に近い知識があるなら。或いは推測でも辿り着きはするだろう。エアハートは何らかの洗脳下に置かれていておかしくない、と。 ▽ (-129) 2021/12/12(Sun) 15:29:26 |
【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル「──まあ、いいや。あのですね、そう言う所なんですよ。 やり直す機会と思えるなら、信じるも何もそうしたらいいじゃないですか。私が「与えますよ」と言わないとそれすらできないんですか?信じないって言われた瞬間諦めて自殺でもします?へぇ。結局、それって──」 「こちらに決定権を委ねて楽になりたいだけですよね?」 「何故私が終わらせる必要が?貴方の独り善がりな部分は そこじゃないのお分かりです?また出てますよいつもの。 “見える形”に縋る所。そしてそれを捨てきれない所」 本来の男なら、貴方の言葉に反応しただろう箇所に触れない。 その時点で、貴方からしたら違和感しか無いだろう。 最も、この言葉が全て的外れかと言うとまた別で、つまり完全な別人にされた訳じゃなく、半端に自我も残っているという事。 つまり、この言葉もある意味本音かもしれないと言う事。 「そりゃあこっちだってその性質見てたら信じられませんよね?或いはどうにかしようとするはずだ。その結果が現状ですよ。 そんな訳なので、今の私含めて貴方のせいなんですけど、 受け入れてくれません?色々と。一緒で良くないです?」 する、と腹部から下腹部を撫でてズボンをずらす。全部脱がすなんてしない。行為ができる程度にずらしておく方が服自体が枷の役割も兼ねてくれるのもある。 片手で手慣れた様子で小さな容器を取り出して液体を手に眩し、貴方の陰部や後孔にもかけていく。何をするかなんて明白だろう。状況的にも、経験的にも。 最後に、面倒臭がるよう、ベッドが濡れるのも気にせず思い切り乱雑に粘度のある液体をひたすら垂れ流す様にかけた。……碌な愛撫すらないが、“尋問”なら当然と思うだろうか。 (-130) 2021/12/12(Sun) 15:33:51 |
【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル「ここでは……どうでしょうね。 縁がばかにならないというのは同意しますが、実際に行動に出られるほど余裕のある者は限られますから」 貴方のそれは職業柄か、育った境遇の影響もあるのだろうかと思考する。 これは思うところがあろうと、悩もうと、結局傍観者として振舞う事が多いのだ。 「――どこも、同じですか。 おっしゃる通り。一朝一夕で変えられるものではないでしょう。そのようにできる時期はとうに過ぎました。 ですが、行動することに意味があるのならば。 『彼ら』が動く事によってこの街がより良き方に遷り変れるのならば。 私は『彼ら』に期待しています」 願うことがあろうと、これには降りかかる火の粉を払うほどの力もない。 いつも通りの日々を送り、できる事があればできる事をするぐらいしかできない。 毎夕貧民街に灯りを点けに行くのも、その一環なのかもしれなかった。 「ですから、私はあちら寄りの中立派といった所でしょうか。 ……『彼ら』が同じように願っているかはわかりませんけれど」 付け足された言葉も、悩みの一つだったのだろう。カンテラの灯りが小さく揺れた。 (-148) 2021/12/12(Sun) 19:33:30 |
【秘】 埃運び オーウェン → 仮面の役者 フランドル「はらから気取りかフランドル。 お前に詳しいことを語る道理はない、ない、が。 酒に免じて口を滑らせるとしたら」 言葉を選ぶように。沈黙の間、どこか遠くを見る。 人に踏み込むのは嫌いだ。けれど、そもそも心の在り処が近ければ、それは多分深入りとは呼ばないのではないか。 そう、自分を納得させる時間ののち。 「有鱗種と人間の合いの子は。 上にも下にも居場所はなかったんだよ」 部屋の中だというのに被っている帽子の隙間からは、伏せた瞼と、特有の堅い鱗が見てとれた。 「実際のところ。うまくいくかいかないかはどうでもいい。 この都市の壊れるスピードがあがりゃいいんだ。 その過程でしくじって俺の尻尾が掴まれたら……ま、おたくらの気にする話でもないだろ」 (-149) 2021/12/12(Sun) 19:34:58 |
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