【人】 遊惰 ロク 空のタライを持って二階をふらつく。 雨戸を叩く音混じり、滴る雫の音がチラホラと聞こえる。 大凡覚えてしまった間取りと容器の配置を頭の中で描き、 次に満杯になるのは何処だったか……と考えた。 (この作業も、あのガキどもには堪えるかねェ) ここで言葉を交わした子どもは三人。 細っこい女子、熱のある患者、腕に包帯を巻いた怪我人。 誰もかも肉体労働には向かなそうだった。 ……引き換え大人は割りかし元気なものだが。 そんな、益体のあって無い様なことをツラツラ考える。 (駐在サンやら男の方の医者は言やァやってくれるか? 女の医者と看護師はそれどころじゃねェかもなァ。 商人の兄サンはどうだろ。 はたらくのもシッカリ売りモンかねェ) 出会った者たちを順に思い浮かべる。その中には、 暫く姿を目にしていない、女の医者の姿もあった。 (――どこにいンだか。聞きてェことがあったんだがなァ) (20) 2021/07/02(Fri) 13:24:50 |
【秘】 遊惰 ロク → 警官 ハルカゼ/* GM太郎!おれおれおれおれ!! 骸糾問!!!! 糾問:アユミ(故人)にセットしてるのだけど、 死体蹴りロールするの明日まで待たずともよいでしょうか? 今日は 吊りがNPC固定 ・人魂生存中 で糾問失敗が起こらない(※) ので、問題なければ日付変わる前にやっちゃいたいな〜と考えています 参加PCの死で慌ただしくなる前に手をつけておこうかなって… ※処理順が吊り→能力行使→噛みのため、 吊られると糾問の行使できない気がしますが、今回は大丈夫ということ ついでに人魂とどっちがDEX高いか分からないけど、それも今回は無問題 ちなみに無自覚霊感バリ高野郎なのでアユミ(故人)さんとの会話可能ですが、 そうなるとGMの負担マッハだと思うので… アユミさん宛秘話か神窓でソロールする方向で考えています (-83) 2021/07/02(Fri) 15:49:08 |
【秘】 警官 ハルカゼ → 遊惰 ロク/* アンタだったのね、お任せにした良い子は…… 良いわよ、その可能性は考えていたわ。 秘話あんまり抱えてないから会話余裕太郎なんだけど、そうなると表でやることになっちゃうのよね〜…… アンタが表でやっても構わないなら表でやるし、 秘話でやりたいならソロールか、 この墓下チップのハルカゼとやるか、、、ね! でもさ…死者と知らずに対話するの絶対面白いわよこれ アユミを常に発言色を透明にして反転で見えるようにしたらそれっぽいかも (-84) 2021/07/02(Fri) 16:16:58 |
【秘】 遊惰 ロク → 警官 ハルカゼ/* ご確認とご提案ありがとう〜〜!! >死者と知らずに対話 >アユミを常に発言色を透明に ひょっとして、天才太郎さん…? (死んでるの知った後に幻覚扱いする…くらいしか思いついていなかった) やりたいやりたい絶対楽しい!!表会話で大丈夫です!!!! (-85) 2021/07/02(Fri) 16:41:36 |
【秘】 警官 ハルカゼ → 遊惰 ロク/* あとさっき他の人に聞いたんだけど、文字色を透明にすると 環境によって見えない場合もあるらしいの。 だから薄い灰色とかで対応するわ。 ちなみにそろそろ休憩終わるから、19時あたりに浮上しますわよ! (-86) 2021/07/02(Fri) 16:48:55 |
【秘】 療育 クレイシ → 遊惰 ロクまるで一つの石が水溜りの中に落とされたかのように。 「──。」 いっそ、いなくなってしまえばいいのに。 投げかけられた言葉にかき回され、胸の底に沈んでいた本音が、必死に抑えていた怒りや苦悩ごと浮き上がる。 「──、……い。……さい。 うるさい うるさい うるさい! 君に……余所者の君に、一体何がわかるッ!」 ▼ (-101) 2021/07/02(Fri) 18:21:15 |
【秘】 療育 クレイシ → 遊惰 ロク「鬼か?畜生か?俺をそう罵るのなら、人を不必要に煽る君はとんだ悪魔じゃあないか! どうして君なんかが来てしまったんだ、アユミはやはり馬鹿なのか!?もう食料の備蓄だって底がつきそうなんだぞ!この穀潰しが!」 病院側の人間しか知らない事情を、葛藤を、躊躇いもなく吐き散らす。 さながらそれは外の川の如く。氾濫してごぼりごぼりと溢れかえって。濁りきった感情が、周囲を侵蝕し始める。 ▼ (-102) 2021/07/02(Fri) 18:21:44 |
【秘】 療育 クレイシ → 遊惰 ロクあまりに細く軽い青年の体をそのまま壁に押し付ける。 憤怒に満ちているようで、けれど少しつつけば崩壊して泣きじゃくってしまいそうな頼りない顔を近づけ、震える声をぶつけていく。 「チサが見つからないのは俺のせい?この状況は俺のせい?なあ、俺が悪いのか?必死に頑張った人間は、結果を出せなかったら悪だと罵られるしかないのか? チサが死んだのが見つかったら、それは、俺は、俺が…………、っぁあ、あぁあ、糞っ、畜生……ッ」 一方的に吐き捨てて、手を呆気なく離す。それから濁りきった瞳は青年に向けられることなどなく、看護師は頭を掻きむしりながら踵を返してその場を後にしようとするだろう。 (-103) 2021/07/02(Fri) 18:23:36 |
【秘】 遊惰 ロク → 療育 クレイシ ――あァ、やっぱり食いモンは足りねェンだなァ。 吐き散らす目の前の看護師を眺めながら、 男が考えていたのはそんなことだった。 「ッ、…………グ、」 手を伸ばされた一瞬、ビクリと肩が跳ねる。 掴まれ浮かされるより僅かに早く爪先立った様子からして、 男にとってその行為は不意打ちでは無く、 さらに言えば慣れたものだったのにも関わらず。 クロスグリ色の瞳に滲んだのは間違いなく怯えで、 それは意識の外、身に染みつく恐怖が招いた反応だった。 けれども一つ瞬いて直ぐ様消してしまう。 運が良ければ見間違いで片づけられる程度には素早く、 然し運が無ければシッカリ伝わる程度には顕著な感情を。 壁に叩きつけられた頃には、スッカリと消え失せ――▼ (-105) 2021/07/02(Fri) 19:50:58 |
ロクは、嗤った。 (a8) 2021/07/02(Fri) 19:58:22 |
【秘】 遊惰 ロク → 療育 クレイシ 嗤って、男からぶつけられる言葉をアッサリ聞き流した。 ――――そののち。 自由になった喉でケホ、と一つ咳き込んで。 直ぐにも立ち去ろうとする看護師の背中に問い掛ける。 「ン? ハハ、お前サン。 どうしてそンなに怒ることがあンだ? なンの謂れもなく罵られちまったからかい? 心にもねェことをわかったように騙られたからかい? ――それとも図星つかれちまったからかい」 その背が遠のいてしまわぬうち、矢継ぎ早に畳み掛ける。 「死んでほしくねェのは誰のためなんだろ。 ブジに見つかってほしいのは? 怪我のヒトツもしねェでいてほしいのは? ちいせェやわこい、チットモ可愛げのねェメンドウな子。 おっちんじまったら困るのはイッタイ全体誰なンだろ」▼ (-106) 2021/07/02(Fri) 19:59:19 |
【秘】 遊惰 ロク → 療育 クレイシ ――不意に、ふ、と表情を和らげてみせる。 背を向けた男にはこの顔が見えぬかもしれない。 声の調子を穏やかに整えて、上っ面の同情を語りかける。 ここまで聞かせにゃ、煽りに煽った意味が無い。 「なァんて――お前サン、カワイソウになァ。 このままじゃァこんなひでェことばっかし言われちまう」 「誰にも罵られねェ、たったひとつのやり方。 ――教えてやろうか」 其れはきっと、蛇の声。 (-108) 2021/07/02(Fri) 20:08:11 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク「どォも、商人の兄サン」 いつかの何処か。 一人きりになった頃合いを見計らって、声を掛ける。 先日と丸きりおんなじ、軽快な調子で。 「話の続きをしにきたンだが。聞く気はあるかい?」 (-114) 2021/07/02(Fri) 21:33:52 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「ええ、聞きたいことがたくさん。 おかげさまで。部屋でゆっくりしませんか? しばらく労働はいらないようですし」 そう手招きしながらあなたを借りている部屋に誘った。 もっとも、余所者に与えられる場所が同じ部屋の可能性はいくらでもあるのだが。 (-119) 2021/07/03(Sat) 1:25:02 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク「“たくさん”かァ。ハハ、そいつは上々。 ……、ンじゃァエンリョなく。お邪魔しようかね」 半ばに僅か、躊躇う様な空白があったものの。 ヘラリと笑って是と答え、商人の部屋へと招かれた。 男が間借りしているのとはまた別の場所だろう。 (-130) 2021/07/03(Sat) 7:53:55 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク男の借りている病室にいけば、上着ができるだけ皺を伸ばすようにハンガーのようなものでかけられており、荷物が水気にやられなように鞄の上に布がかけられていた。 「聞きたいです、あなたがその"はじめに渡そうとした対価"。 何故あれを手に入れようとしたか」 空いているベッドにでも腰掛ける。固くきしむ音が響いた。 男は幾分か声色が変わったと思う。あなたに興味を示している声。 そしてほんの、ほんの僅かだが、纏う空気が変わった。 愛想が良くなったと言えば良いのだろうか。 猫が懐いたとでも言えば良いのだろうか。 (-131) 2021/07/03(Sat) 8:23:00 |
【人】 遊惰 ロク>>メイジ 「坊チャン、具合はどうだい」 腕に包帯を巻いた少年を見かければ、 ニカリと笑って歩み寄り。 自分の腕をトントンと指で示して、そう話し掛ける。 (38) 2021/07/03(Sat) 12:07:59 |
【人】 遊惰 ロク>>フジノ 「お嬢サン、オハヨウ」 時計の針が何時を指していようとも。 男は細っこい少女を見かければ、そう挨拶をするだろう。 (39) 2021/07/03(Sat) 12:08:36 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク どこか以前とは変わりのある様に思える声色を聞き乍ら、 無遠慮に室内を見回す。 吊られた上着、布の掛けられた鞄。 移ろった視線は軋む音に遅れてベッドに向けられる。 「あァ、こいつのことか」 トントンと右の耳介を指で叩く。 正確には、幾つも開けた穴を埋める飾りを。 「本筋にゃ関係ねェんだが…… マ、聞かれたからには答えるかァ」 立った儘、其れを聞かせる。 因みに、関係無いというのはこの男の主観に過ぎない。 ▼ (-144) 2021/07/03(Sat) 15:53:01 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク「ホトホトいやになっちまったからだよ。 ――おれの十八番はもう見せたろ。 十二のころだったか、外に売られちまってなァ。 それからはマァ、奇術を生業に生きてきた。 ……おれを買ったヤツも一緒に仕事するヤツも、 ロクなのはいなかったがねェ。 銭を稼ぎゃァ持ってかれ、それが消えりゃァおれのせい。 半分くらいはカネよか殴ンの目的だったンだろうが、 それでもジッとけなげに耐え忍んだモンさ。 ハハ、たまァにホントに盗ってやったけども」 空笑いと共に、至極どうでも良さそうにそこまで話して。 ホントにこの話聞きたいか?と、 目で訴えながらサッサと切り上げようとする。 「マ、我慢する理由もなくなっちまったンで、 稼いだ分だけキッチリ“貰って”店じまい。 いけ好かねェ銭を捨てちまうかわり、 高くてキレーで洒落たモンにしたのさ」▼ (-146) 2021/07/03(Sat) 15:57:50 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク 逡巡の間があって、理由を一つ付け加える。 その響きはどこか言い訳めいていて、 建前なのだと察せられるかもしれない。 「……文ナシじゃアどこにもいけねェからなァ」 口を閉ざし、これでどうかと出来を問う様に、 ベッドに腰掛けている相手の顔を窺い見る。 (-148) 2021/07/03(Sat) 15:59:38 |
【秘】 流転 タマオ → 遊惰 ロク 何処かの廊下。ころん、あなたの足は何かを蹴って転がした。大きなびぃ玉よりも一回り二回り大きな球体が、ぽつぽつと赤い跡を床につけてゆき、そして見えなくなった。 ──それは、人間の眼球だった。 ほんの一瞬だけ視界に入った翡翠は、血に濡れてなお現実離れした鮮やかさを保っていた。誰のものかはすぐに思い当たるだろう。 何処を探しても翡翠を閉じ込めたそれは見つからない。血の跡も気付けば綺麗さっぱりなくなっていた。怪奇現象に遇ったか、狐に化かされでもしたかのようだ。 (-166) 2021/07/03(Sat) 22:51:27 |
ロクは、こつん、ころん。 (a12) 2021/07/03(Sat) 23:45:19 |
【秘】 遊惰 ロク → 流転 タマオ どこぞの誰かか或いは場所に、用が有ったか無かったか。 兎にも角にも院内を歩き回っていた時のことだった。 ――何かを蹴り転がした。 自然と視線を下げて、転がしたものをその目で捉える。 ――翡翠でしょうか。あの青を好みます。 覚えのある色が、それ以外を失って。 あってはならない形でそこに転がっていた。 「――――ッ!?」 バクンと心臓が跳ねる。 ヒュッ、空気を吸い込み損ねた喉が鳴る。 ――己はこの目が好きだ。 転がっていく一瞬、目が合ったそれは紛う事無く。 “茶飲み話”をした、あの警察官の瞳だった。▼ (-173) 2021/07/03(Sat) 23:45:44 |
【秘】 遊惰 ロク → 流転 タマオ ……暫く立ち呆けてから。 突き飛ばされるように正気に返り、慌てて赤い跡を追う。 それは歩を進める毎、背後から順に消えていく。 一歩、二歩、靴で擦った筈の跡も残りはしない。 男は、翡翠を探す。 (-174) 2021/07/03(Sat) 23:46:10 |
ロクは、翡翠を見つけられなかった。 (a13) 2021/07/03(Sat) 23:46:34 |
遊惰 ロクは、メモを貼った。 (a14) 2021/07/03(Sat) 23:49:54 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「盗品ですか」 一言、それだけ返す。事実であると思ったので。 目の前の青年がそれを憐れんで欲しいというのならば相応の態度が見えただろうと解釈をした。 「話は、続けてください。 半分以上の疑問は解決しました」 (-191) 2021/07/04(Sun) 2:34:12 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク「アー、盗品。マ、そうなンだろなァ」 アッサリ肯定してみせる。表情も声も乾ききっていて、 ただ問いに答えるための答えを並べただけの様に見える。 「はいよ、どこから話しゃァいいかねェ。 ……――あァそうだ、盗ったモンの話。そいつでいいか。 イチバン最初は握り飯。たしか四つのころかなァ。 兄サン、ガキが飯くすねる理由。それってなンだろ?」 ツラツラ並べて、唐突に投げかけた。 (-196) 2021/07/04(Sun) 3:13:40 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「お腹がすきましたか?」 簡潔に思いつく理由。 それ以外にも多々流派あると思ったが、間違いを言えば青年が補足をすると思い足りない言葉を投げかけた。 (-197) 2021/07/04(Sun) 3:19:08 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク だなァ、と笑って頷く。 花丸満点の回答。それに補足をするならば。 「ついでに言えば、他にも腹すかしたガキどもがいて、 大人はシッカリ飯食ってたから。 おれが育ったところのハナシだよ。 はじめは握り飯、次もそうだったかなァ。 そンでくすりだの包帯だの。 しまいにゃ銭まで手をつけて」 手持無沙汰、上着のポケットに手を突っ込み体を揺らす。 えらく子供染みた仕草をして、ヘラリと笑い顔で締め括る。 「おれのハナシはこれで終い。 あとはもうだいたいわかンだろ。 ――ああはなりたかねェし、 あいつらみたく死なせたかねェって、そンだけだよ」 (-204) 2021/07/04(Sun) 3:52:59 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「『一生の最もすぐれた使い方は、 それより長く残るもののために費やすことだ。』 とある人が言いました。 あなたの、倫理観はこの間よりは理解が出来ます。 だからあともう一つだけ質問をさせてください。 何故あなたが死ぬ必要があるのですか?」 「あなたは、生きる以上に必要なことがあると思いますか?」 (-205) 2021/07/04(Sun) 4:12:40 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク「生きてノウノウとあの子らの骸漁るよか、 死んじまうほうがよっぽど良いに決まってらァな」 アハ、と笑い声を零して目を細める。 長々と語った青年の、結局のところの“理由”と“倫理”は。 恐らくきっと、これ一つに集約される。 青年にとっては奇跡に等しく、他の何より価値あるもの。 「大人は子どもを守るモンなんだろ」 (-209) 2021/07/04(Sun) 5:12:50 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「そうですか。 それなら、最後に、いま浮かんだ疑問点を証明してください。 いつかあの子達が助かって、すべてが恵まれたとき。 もし、あなたがまだ、生きていたら。 未来のために、あなたは、大人だから、 私以外と死のうとしますか?」 (-218) 2021/07/04(Sun) 6:08:37 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク「しねェなァ」 最後の問いを頭の中で並べて揃えて整理して。 男にとっての単純明快な答えを口にした。 「食いモンが足りねェわけでも、 食い扶持減るわけでもねェんだろ。 ――そンときゃァ、そうだな。 土産話でも持って遊びにいきてェかなァ」 (-219) 2021/07/04(Sun) 6:35:25 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「なんだ、それなら良かった」 ひどく安心したように笑って。 「取引、いたしましょうか」 たった一つ、あなたに隠し事をしています。 「あなたの名前は、なんですか」 たった一つ、あなたに伝えたかったことがあります。 「共に餓える予定のある人のことぐらい、知りたいですよね」 たった一つ、様々なたった一つがこの取引で生まれました。 「忘れることもないですから、本名があれば教えて下さい。 断ってくれても構いません」 (-220) 2021/07/04(Sun) 7:04:39 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク 商人がそんな風に笑う理由が見当も付かず、 その相好をただキョトンと見つめるばかり。 「いいのかい」 念を押す様にそう言って、 青年は漸く、ほんの少しだけ肩の力を抜く。 リク 「おれの名前かい? ……六。 シカシまァ、覚えてくれンならロクのがいいや」 それから同じ問い掛けを。 「――ミロクサンだっけか。ハハ、似てンなァ。 他に名があンなら知りてェんだが、どうだろ」 (-221) 2021/07/04(Sun) 7:41:16 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「……、ありませんよ」 「残っているのは偽名だけですね」 また何か言おうとして口を閉じる。 「もう、お話は大丈夫です。 食べ物の件ですが、増やすと不公平が生まれますから。 気をつけて配布することにしましょう」 「……、……」 「六さん、記録しました。 対価をいただきありがとうございます、またのご利用を。 最初は興味もなく、今もそこまで、かなり、一部に気乗りではないですが」 「楽しかったです」 (-224) 2021/07/04(Sun) 12:27:45 |
【秘】 遊惰 ロク → 商人 ミロク「そうかい」 名前についての受け答えはそれだけ。 どうせ呼ぶことも少ない。 「はいよ。食わずで何日もつかねェ。 おれァいよいよもってダメんなる前には首括ろうかなァ」 話し乍ら何やら耳元を弄っている。 軽い調子でそんな予定を立てた。 「――そいつはどうも。 ハハ、おれァ楽しかねェがなァ」 言葉と裏腹、口元は三日月を模る。 正直なのは恐らく話す言葉の方。 浮かべ慣れた笑い顔の儘で問い掛ける。 「正直だなァ、兄サン。 ンで、気乗りしねェってのはどこのことだろ?」 (-231) 2021/07/04(Sun) 15:39:49 |
【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク「何度も告げているとおり、あなたが死ぬことですよ。 私は殺意を向けられる対象であると自負しておりますが。 あなたが死を選ばなければいけない理由がわかりません。 健常者であり、一番活力に溢れ、将来有望なのに、何故終わろうとするのだろうと思っただけです」 男はそう言うが直球で何度も告げたかはわからない。 伝わっているかもわからない。 先程にも聞いたとおり、死にたいわけでは無いのに、 その選択肢をとる必要がわからないのだ。 (-236) 2021/07/04(Sun) 16:44:06 |
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