掃き溜めの ゾズマは、メモを貼った。 (a14) 2021/10/22(Fri) 17:19:49 |
空想 ゾズマは、メモを貼った。 (a15) 2021/10/22(Fri) 17:20:40 |
【秘】 不眠症 アマノ → 空想 ゾズマ「チッ……そんな曖昧な能力じゃロクに使えねぇじゃねーか……」 舌打ちをして、やはりこの手の非科学的なことは苦手だとため息をついた。 「うっせーな……気を付けたってどうにもならねぇだろうが」 独りごちに文句を言いながら少年を見送った。 (-182) 2021/10/22(Fri) 23:56:41 |
【置】 空想 ゾズマとあるお金持ちの家に、病弱の一人娘がいました。 甘やかされて育ちました。でもお家以外ではうまく人と話せない、よく言えばおとなしく、わるく言えば内弁慶でした。 娘には、幼い頃から他には見えない友達がいました。 ふわふわで、あたたかくて、ぬいぐるみのような姿をしていて そう まるでお話ができるテディベアのような! 兄弟もおらず、外でともだちと遊ぶことも あんまりできなかった娘の親友でした。 だけど時がたつにつれて、娘が成長するにつれて ある日それはみえなくなってしまうのでした。 唯一の友達でしたから、とてもとてもさみしかったのです。 ママは言いました。大きくなると見えなくなるものなのだと。 本当の友達ができたときのために助けてくれた存在なのだと その時娘は、納得して、うなずきました。 きっといつかすてきなともだちができますようにと! (L3) 2021/10/23(Sat) 7:09:59 公開: 2021/10/23(Sat) 7:10:00 |
【置】 空想 ゾズマだけど、娘に友達ができることはありませんでした。 病弱でみんなと同じことが多くはできなかったせい? 世間知らずだからでしょうか? 娘が引っ込み思案だったからでしょうか? 怒ると手がつけられなくなるからでしょうか? きっと、些細なことでした。 でも、娘に、子供とってはそうじゃなかったのでしょう。 せっかく、メアリー<テディベア>がたすけてくれたのに! やっぱり、みえなくなったのは、わたしがわるいの? ひとりぼっちに退屈してしまった娘は そのうち、空想を描き始めるようになりました。 自分とはかけ離れた生活をした男の子と出会う空想です。 ちょっと乱暴で、一匹狼で、だけど優しいところもある。 箱入りはちょっぴり悪い男の子に惹かれるものです。 彼はいつも窓の外をみてばかりの自分のところへ 窓から入って来てくれて。お話をしてくれて。 時々親にナイショで外に連れ出してくれます。 ……空想でした。 (L4) 2021/10/23(Sat) 7:11:24 公開: 2021/10/23(Sat) 7:15:00 |
【置】 空想 ゾズマいつしかその空想の話は膨張していきました。 それを家族や周りの人たちに本当のように話すようになります。 あまりにも楽しそうに話すからでしょうか? 娘に甘い家族はみんな笑顔できいてくれました。 だから、娘は現実よりも空想のことばかり話すようになったのです。 けれど、外のひとたちは違いました。 空想の友達を誰にも会わせることなんてできないですから 娘はやがて 嘘吐き と指を差されるようになりました。嘘なんかじゃないのに、本当に存在するのに! どうすればみんなに知ってもらえるでしょうか そうだ、自分がその男の子になればいいんだ! そうすれば、彼を認識してもらえますから! 思いこんでしまえば、矛盾なんてどうってことありません。 本当は男ではなくても。時々<自分>が出てしまうのも。 わざと、粗末な服を着て、剣の練習なんかもして! そのおかげで体だってつよくなったのですから! 娘はその男の子の名前を、ゾズマと名付けたのでした。 (L5) 2021/10/23(Sat) 7:12:09 公開: 2021/10/23(Sat) 7:15:00 |
【人】 空想 ゾズマ毛布に包まり、ずるずると引きずりながら部屋から出てくるもの。 周囲の様子を伺いながらゆっくりと。まるで布お化けにでもなったかのような滑稽な姿だった。 パーティ会場には、これ以上ないほど目立っていた。 「わたしですか?わたしはお化け……ウソです」 「それより、寒、くて。死ぬほど寒くて……! お酒……飲めばあったかくなるかな……」 使用人の運んでいた酒をもらい、盛大にむせる。 「けほ。うえ、まっず……!みんなこんなまずいの飲んでんの……」 「……今日もだれかいなくなったのかな……」 だからといって、どうしていいのか、わからない。 どこからが本当で、どこからが嘘だったっけ。 こんな時でもお腹は空くから、食べ物を口にするしかできない。 ゾズマ今なんだか、貝殻にこもる生き物みたいだった。 (39) 2021/10/23(Sat) 7:40:11 |
【人】 空想 ゾズマ>>43 ゲイザー 「焦げてる……」 少女の姿でチンピラ仕草するチグハグなやつからもらったパイを、なんとも言えない視線で見つめる。食えるだろうか? ひとまず話をしたいというのなら、応じようと、ベンチに座る。 みょうに縮こまっていて、顔が近づくと気まずそうな顔で俯いた。 その質問は、昨日までのゾズマが聞いたならどうしただろう。 もう思いこむことをやめてしまった今の自分にはわからない。 「普段強がってるやつがホントは弱虫だった。 で、終わるかと思ったけど……聞いてくれるんだ」 そして、顔を上げて、あなたを見返した。 前に泣き叫ぶゾズマを見て、自分たち──リーパーとゲイザー──みたいだと言っていたあなたを。 → (48) 2021/10/23(Sat) 14:32:54 |
【人】 空想 ゾズマ>>43 ゲイザー 「何って。オレのダチだよ」 "わたし"が思うゾズマはそう言ってくれる存在だ。 "わたし"が作り出しただけの"わたし"が忘れ去ったら、いなくなるだけの。そんな、存在だけれど。 「アイツは、小さい頃から空想して遊ぶのが好きだったんだ。ダチができなくてボッチだったからな」 気の強いゾズマを演じたまま、ぽつぽつと語り始めた。 「ガキの頃、本当に自分にしか見えないダチがいたことがあって、でもお別れをしたから、ひとりになったから」 「だから、そのうち自分で新しく作りだした。そして、そいつも本当にいるって勘違いしはじめた。現実と空想の区別もつかなくなったバカだよ」 「嘘吐き呼ばわりされたけど、まあ当然だよな」 「でも、どうしてもそれが気に入らなくって」 「そのうち自分さえも消してまで、そいつになろうと思ったんだ」 「それがオレ。ただの、空想の中の人間」 → (49) 2021/10/23(Sat) 14:54:46 |
【人】 空想 ゾズマ>>55 ゲイザー あなたが食べるのをじっと見つめて。 真似をするように、フォークを操りパイを一口。 少しずつ丁寧に食べながら、話を聞く。 「……同じ?」 あっけにとられたように動きをとめて 「そっか、そうだったんだ。わたし以外に、はじめて会った…… きみはもともとゲイザーの頭の中の存在で…… え、なんだか、すごいね……会えてうれしい……! 」少女はゾズマの仮面をかぶることも、前に殺されそうになったことも忘れ、なぜか目を輝かせ始めた。 けれど、すぐに"死んだ"という言葉を思いだしてしまったのか、謝りながらおとなしくなった。 「ゲイザーが死んだ……って……ど、どうして? きみが殺したの?棄てられたことに、怒ってるの?」 (72) 2021/10/23(Sat) 20:51:19 |
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