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リアンは、いつも通り。 (a1) 2022/05/06(Fri) 21:14:13 |
【人】 王として リアン「……」 いつも通り、朝食を済ませて。 いつも通りのコーヒーを飲んで。 今日も人数を確認する。自分が守るべき笑顔は、いくつあったのだっけ。 随分と、減ってしまった。 気分転換なんてものでは、もうどうにもならないのだろうか。 (6) 2022/05/06(Fri) 22:00:39 |
リアンは、少し気になることがあって。食堂を後にした。 (a8) 2022/05/06(Fri) 22:05:01 |
リアンは、出て行く直前で、青年のその声を確かに聞いた。 (a11) 2022/05/06(Fri) 22:23:08 |
【秘】 王として リアン → 司書 エルナト「エルナト」 食堂を出て、君を追う。 少し気になることがあったのだ。 これまでは、余裕がなくて聞けなかったこと。 「君は、きちんと食事が摂れているのか」 毎日のように腹をさする仕草が、ずっと気になっていたのだ。 (-18) 2022/05/06(Fri) 22:24:48 |
【秘】 司書 エルナト → 王として リアン「リアンさん。」 食堂から、図書室に向かうまでの廊下。 ゆったりとした動作で歩いてる所に声を掛けられて、 振り返ってその姿を見る。 端麗な顔………は、もう随分仮面で見えなくなっているが。 それでも直ぐに誰か判断できる程度には、聞き慣れた声だった。 「………。」 質問に、少しの間。 いつも浮かべてる柔らかな笑みは変わらないまま。 「昨日はね、ちゃんと食べたんだ。」 「でも、やっぱりお腹いっぱいには食べられないね。」 「成長期だからか、すぐお腹が空いちゃって。」 あはは、と笑う。 少年の食事の風景は、多くの人が一度も見たことがない。 (-23) 2022/05/06(Fri) 22:34:46 |
【秘】 王として リアン → 司書 エルナト相変わらず仮面は身に着けたまま。いつも通りの調子で君の前に立っている。 「……成長期という割には。 君の、食事する姿を見たことがなかったものでな」 食事を人前で取らない学生は多い。 それは、食事を必要としなかったり。人前で食べる気がしなかったり。そんな理由が多いように見えていたから。 「特殊な体質、なのか? 特定のものしか食べられない、だとか…そういった偏食の可能性も考えていたんだが」 ただでさえ気が滅入る事が続いている。 少しでも悩みの解決に力添え出来たらと思っているのだけれど。 (-24) 2022/05/06(Fri) 22:54:03 |
【秘】 司書 エルナト → 王として リアン「あはは………そうだね、人前では食べないかな。」 「可哀想だから。」 という、なんだか普通とはずれた回答。 てく、てくとそちらに近づいて、目の前まで立てば、 身長差分、少し見上げる形。 続けられる質問には、くすくす、と笑い。 「もしかして、心配してくれている?」 「やっぱり上級生は、下級生の事が気になるのかな。」 あなた それとも、"王"だからかな?なんて首を傾げて。 うーん、と顎に指をあてて、思案して。 「まぁ、そうだね。体質……というか、病気かな。」 「人と同じものが食べられないから。」 「……あなたなら僕のご飯が作れるよって言ったら」 「食べさせてくれる?」 ちらり、と鷹色の目が君を見る。 お腹をさする。 お腹が空いて仕方ないな。仕方ないよ。 ご飯を目の前にしたら、お腹が減るのは仕方のない事。 じわり、溢れる唾液を、こくりと飲み込んだ。 (-26) 2022/05/06(Fri) 23:07:26 |
【秘】 王として リアン → 司書 エルナト「可哀想……」 ピンとは来ない。人と違った環境で育ってはきたが、自分はどちらかと言えば育ちの良い方だ。 「さてな。僕は僕の思惑の為に、君たちを気に掛けている。 結果的に、それは君たちの笑顔に繋がればいいと思ってはいるが」 「心配するだけなら、ラピス辺りはいつだって君たちの事を思っているんじゃないか」 気になっている。間違いではない。 下級生だって、同級生だって関係なく。 見上げてくる、鷹色の目を片方が黒く濁った琥珀色の双眸が見つめ返した。 「なるほど。僕に用意できるのなら、用意しよう。 料理の腕に自信があるわけではないから、僕にしかできないというものでもなさそうだが」 極端に言えば、命を差し出すようなことがなければ。 この王は、君の言葉に頷きを返すだろう。 ―――どんな突拍子のないものが待っていようとも。 (-28) 2022/05/06(Fri) 23:23:27 |
【秘】 司書 エルナト → 王として リアン少年はほとんどの時間をここで過ごしてきた。 親には捨てられたと自認しているし、実際にそう。 此処での暮らしは、どちらかと言えば育ちが良い方、 になるのかもしれないが。 「へぇ、どんな思惑?」 「ラピスさんは優しそうだよね、あんまり関わりはないけど。」 「よく、下級生のお世話をしてるのをみるし。」 何にせよ気にかけられているのは事実。 嬉しいね、なんて笑う。無邪気な笑み。 異彩の両眼をじっと眺めて。 「本当に?」 「うん、大丈夫、貴方でも用意できるよ。」 「人なら誰だって用意できる。」 その言葉を聞けば。 嬉しそうに、身体を寄せる。 許しまで得たら、もう我慢できない。 空腹は耐えがたい。 ▼ (-29) 2022/05/06(Fri) 23:35:38 |
【秘】 司書 エルナト → 王として リアンそれから、手を君の頬へ伸ばす。 拒まれなければ、両の手で触れる。 「僕ね。」 「……人の体液しか食べられないんだ。」 そうして、告白する。 自らの病を、自らの食事の対象を。 「汗とか、涙とか、唾液とか。」 「…血とか、尿とか、精液とか。」 「そういうものしか食べられなくて。」 だから、人前でそれを食べるようなことはしないし。 お腹いっぱい、食べる事も出来ない。 そもそも、分け与えてくれる人自体が少ないから。 気持ち悪いから。 だから、お腹が減って仕方ない時は。 自分でも抑えつけられるような、初等部の子を無理やり。 "食事"にしていた。これまで、ずっと。 他の班の子を。……最近は、この班の子まで。 「リアンさん。」 「食べてもいいの?」 少し荒くなった息。熱を上らせた顔は。 餌を前にした、飢えた獣のようであった。 空腹の抑えが利かない。 (-32) 2022/05/06(Fri) 23:42:35 |
【秘】 王として リアン → 司書 エルナト「僕は、僕が善き王であるために この学園を善くしたいと思っている。 君たちを幸福で笑顔溢れる日々が送れることは、僕が僕たる為に必要な事だ」 「彼女は、積極的に君たちを導いてくれる。本当に面倒見がいいんだ。 体質の事もあるからなのか、他人への気遣いが自然と出来るのは見習いたいところだな」 穏やかな口調。 君を見つめる目―――片方は、焦点があっていないが。 君が喜ぶのなら 、と思った。 ▽ (-41) 2022/05/07(Sat) 0:15:47 |
【秘】 王として リアン → 司書 エルナト病気内容の告白を受けて、眉を寄せた。 内容、それ自体は良い。血や汗で良いのなら、幾らでもやれるだろう。勿論死なない程度になら。 それよりもむしろ。 「構わない―――が、僕の身体は綺麗ではない。 君が見ていて気分を悪くしないか心配だ」 仮面のかかりきらない頬に触れたのなら、熱を持った指先が右頬の化粧を落とすだろうか。 その下には、 どす黒くおぞましい痣 「僕の身体は、傷と痣で埋め尽くされている。 それでもかまわないのなら好きにするといい。今更、傷が増えたところで僕は気にしないからな」 ここではない方がいいだろう、と図書館に向かうまでの間に存在する空き教室に入っていく。 (-42) 2022/05/07(Sat) 0:22:16 |
【秘】 司書 エルナト → 王として リアン「殊勝な考えだね。素敵なことだと思う。」 「どんな理由であれ、気にかけてくれて悪い気はしないもの。」 「……悪い気がする人もいるだろうけど。」 赤髪の彼を思い浮かべつつ。 まぁ、あれは特殊な例というものだろう。 「高く評価してるんだね。ラピスさんの事。」 「仲はいいの?」 なんていう雑談。 普通の少年らしく、人の事には興味があった。 ▼ (-45) 2022/05/07(Sat) 0:30:21 |
【秘】 司書 エルナト → 王として リアンでも、普通の少年ではないから。 今、こんなに飢えに苦しんでいる。 「………わぁ。」 はらりと取れた化粧。 その内側にある黒いものに、声を上げ。 「どうしたの?これ。貴方の病気?」 「すごいね、気付かなかったな。」 もう少し化粧を爪で落として、しげしげと見つめる。 それから、齎される言葉には。 ふ、と思わず吹き出して、それから、笑い声をあげた。 「あっはははは…………おかしい事言うんだ、リアンさん。」 「貴方はミルクを飲むときに、牛の柄を気にするの?」 「僕にとっての貴方達は、そういう存在なんだ。」 ずっとこの食性で生きてきたから。 人間を牛や豚と同じ『家畜』としてしか見れない。 自分に食糧を提供するだけの生き物。 良くてかわいいペット、その程度の、認知。 空き教室に、後ろからついていき。 扉を閉めれば、そのまま鍵まで。 ▼ (-46) 2022/05/07(Sat) 0:37:08 |
【秘】 司書 エルナト → 王として リアンそれから、貴方に抱き着いた。 ぎゅっと、身体を押し付け熱を伝えるのは。 愛や恋や性によるものではなく。 ただ、熱して汗を出させるためだけの捕食行動。 首に腕を回して、見上げる。 「……ちゅーしていい?」 汗も涙も、今は出ていない。 だから一番すぐに取れる給餌手段を、口に出した。 (-47) 2022/05/07(Sat) 0:40:39 |
【秘】 王として リアン → 司書 エルナト「そういった相手には、また別の手段を考えるさ。 例えば、僕の同室相手だったりな」 考える事は同じだ。 本人に言えば、更に機嫌を損ねることになるだろうから 言えはしないのだが。 「いや?だが、見ていればわかるだろう。 勉強会の様子であったり、朝食時の様子であったりな」 同い年で同班というだけの関係だ。 ほとんど何も知らないに等しい。 だが、それでも。わかることはあるものだ。 ▽ (-52) 2022/05/07(Sat) 1:33:55 |
【秘】 王として リアン → 司書 エルナト「気付かなくて当然だ。気付かせないようにしていた。 気を張って隠していたんだ」 演劇用の化粧と仮面を利用して。そして、徹底して風呂には一人で入るようにしていた。 王である自分が、誰かに不安を覚えさせないように。 化粧の下は、どこまで行っても黒に染まっている。 左頬の化粧の下には、まだ陶器のような白い肌が見えるのだが。 右側は、もう。 ▽ (-53) 2022/05/07(Sat) 1:40:09 |
【秘】 優位 リアン → 司書 エルナト「はは……!面白い事を言うな、エルナト」 君の言葉を聞いて、思わず笑みが漏れる。 君が、王である自分を"下に見る"等とは思わなかったからだ。 抱き締められることは拒まない。 だが、君が首に手を回しても。 自分の方へ顔を近付ける事を許さない 。頬を掴み、顔を固定するようにしてやる。「口付け等、貴様には勿体無い。 体液が欲しいというのであれば直に与えてやる。 王の施しだ。有難く受け取るといい」 その体勢のまま、親指で君の口を開かせる。 隙間に、垂らした唾液を落としてやる。"これで十分だろう"と言わんばかりに。 (-54) 2022/05/07(Sat) 1:52:02 |
【秘】 司書 エルナト → 優位 リアン随分周りをよく見ているのだろうな、と思った。 やはり王という自認がそうさせるのだろうか。 あるいは元から面倒見のいい性格なのかもしれないが。 「疲れるんじゃない、隠し事をするのって。」 「他に知ってる人はいないの?」 流石に同室の人に隠すのは大変な気もするし、 多少は知られているのかもしれない。 それでもきっと、多くの人は君を、見た目麗しい上級生くらいにしか思っていないだろう。自分もそうだったし。 それらの努力も全て王であるためというならば、 それはもはや、執念にも近いものだな、と思った。 「そんなに王であることが大事?」 広がる黒に、これ以上ここで暴いて、 誰かが通ったら困るだろうと、指を止めて。 ▼ (-56) 2022/05/07(Sat) 2:13:30 |
【秘】 雛鳥 エルナト → 優位 リアンそれから、"王への嘆願"が、笑い飛ばされたことに。 少年は少しだけ、泣きそうな顔をして。 ご馳走が乗ったお皿を下げられたみたいな気分。 でも、その後の行動に。 "王からの贈物"に。 「…ん……ちょうだい…………?」 舌を出して、受け止めるように。 垂らされたそれを、口の中に運んで。 ぬちゅ、と口の中で転がして、絡めて。 君の顔を、とろんとした目で見つめながらずっと、そうして。 それからようやく、こくん、と喉を鳴らして飲み込んで。 はぁ、と漏れた熱い吐息は。 すこしばかり君の香りに染まっていた。 「ねぇ、もっと……もっと欲しい…………」 上気した顔で、尚も求めるように口を開いて待つ少年は。 さながら、雛鳥のようにも見えるだろう。 (-57) 2022/05/07(Sat) 2:21:07 |
【秘】 優位 リアン → 雛鳥 エルナト「昨日までは、誰も知らなかった。同室の彼とはここ最近までお互いに干渉しないようにしていたからな。 なるべくなら隠しておきたいものではある。気持ちの良いものでもないだろう」 君を含めて、3人だ。たったそれだけの人間しか知らない話。 醜いものに対して人間は態度が変わるものだ。こちらがどれだけ努力しようとも。 「大事だな。 元々そのように育てられたということもあるが、何より自分の気を緩めないためという理由もある」 王であることは、権力のある立場にあることと同時に プレッシャーを常に与えられる立場に就くということだ。 日頃から模範であり、善くあるための努力を欠かさないように。 そういった思いを抱えて。 王で有り続けることを望んでいる。 ▽ (-63) 2022/05/07(Sat) 2:45:36 |
【秘】 王 リアン → 雛鳥 エルナト強請る声を受けながら、口の中に溜まっていた唾液を与え終えると。流石に何度も、すぐに与えられるものではないから 一度手を離し、自分の口元をハンカチで拭う。 「欲しいのなら、与えてやる。 舐め取ってみせろ。まさか、垂らさないと飲めないなどとは言うまいな」 腕を捲り、傷と痣で埋まりきっている肌を露わにする。 裁縫用の裁ちバサミを取り出せば、一度息を吐いて―――吸ってから。 自らの腕に思い切り突き立てる。 歯を食いしばり、苦悶の声を飲み込んだ。眉を寄せたままハサミを抜き去り、君の目の前に 腕を差し出す。 ぼたり、ぼたりと零れ落ちる鮮血が床を汚していく。 白いブレザーにも、赤が飛び散り 良く映える事だろう。 (-65) 2022/05/07(Sat) 2:55:51 |
【秘】 共謀者 フィウクス → 王 リアン「────、」 不意に腕を引かれて、反射的にそちらを見て。 結ばれた握手の形にひどく苦い顔をした。 形だけでも笑みを返す事のできない自分が。 心にもない返答しか返せない自分が。 それらへの自己嫌悪が苛立ちとなって内に向いた。 「………馬鹿が」 「気が逸ってしくじるなよ」 案の定不機嫌そうに、なんとも回りくどい返答だけを返して。 手が離れれば、今度こそ何処かへ向けて歩き出した。 心で、言葉で、態度で応える事のできない自分には。 結局のところ、行動とその結果で応えるのが精一杯だ。 (-71) 2022/05/07(Sat) 5:17:29 |
リアンは、フィウクスの手を 今度こそ掴んだ。 (a15) 2022/05/07(Sat) 5:43:08 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 王 リアン「そこは長年の王としての勘で戦って貰って……おや。 また、疑いましたね〜? 将来も誓っていたんですから、もういませんけれど」 この話はここまでにしましょうと話を切る。 アオツキが態々こんな冗談を言えるようには見えないが、如何せん裏に含まれていそうな感情は顔に出なかった。 「よくおわかりですね〜。そんなところです。 まったく……生徒にこんなことを考えさせているなんて、 私も少し口が悪くなりそうになりましたよ」 「さて、そんな"病気"が存在したなんて……初めて聞きました。 善悪は君の心が決めているんでしょうか……? そうでなければ、今頃真っ黒ですよ」 君のような心の持ち主が、こんな"仮面"で生き延びられていたなんて。贔屓せずとも、既に酷い状態になっていることがわかる。動ける程度でよかったと思うほどに。 「君は進行を遅らせるべきです。 何よりこれ以上酷くなれば君が動きにくいでしょう」 (-74) 2022/05/07(Sat) 7:50:33 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 王 リアン事情こそ知らないが、その痣に指を這わせる。 痛みを与えぬように、優しく触れて。目を細めた。 「夜に抜け出して下さい、お酒飲んでみますか? 食事を残して下さい、……わ、悪いことです。 あまり許されないこと探し、私も手伝いますから 君たちが暮らしやすい学園を作る為にですよ。 だから、動けなくなったら知らせて下さいね。 私たちは君の味方です。 今日はこの後は休んで…… 少しぐらい悪いこと考えてみるように」 (-75) 2022/05/07(Sat) 7:52:08 |
【秘】 雛鳥 エルナト → 王 リアン「おや、じゃあ意外とレアだ。」 「嬉しいね、王の秘密を知っちゃった。」 「穴倉に叫ばないといけないかもね。」 ロバ耳の王様。 本好きな少年らしいジョークであった。 勿論、実際に口外するようなことはしない。 隠されたものを暴いて広める趣味もない。 「……そう、やっぱり貴族って。」 「そう言うのがとっても、大事なんだね。」 という顔は、此処に来て初めて少しばかり陰りを見せた。 少年と同室の彼が貴族の生まれであるというのは、だれしもに知られている話。 彼も常に模範であろうと、立派な大人であろうとしている。 そのために"治療"を受け、薬の力まで借りて。 「……あんまりわかんないや。」 「肩書き通りに振舞うのって、疲れそう。」 なに一つの重荷も背負ってない少年には、 その覚悟も、プレッシャーも、理解はできないのであった。 ▼ (-79) 2022/05/07(Sat) 16:59:57 |
【秘】 雛鳥 エルナト → 王 リアン「ぅぁ………」 体を離されれば切なげな声。 しかし給餌がまだ終わらない事を知れば、 はやく、はやくとせびるように自分の体を抱いて。 鮮血が、溢れて。 「あぁ………っ」 という小さな叫びは。 その腕のグロテスクな様相に。 突き立った鋏が齎した生々しい傷に。 ……ではなく。 床に零れてしまったご飯への、悲しみから。 でも、すぐに新鮮なご飯の方に目を向けて。 君の手を、抱くように掴んで。 服が汚れようと気にすることもなく。 その傷を上から、下まで。 這うように、ぬるりとした舌が撫で上げるように。 動いて、血を掬っていく。 「…おい、しい………リアンさんの……とっても…美味しいよ………」 ほんの少し前まで、血を口にするのには抵抗があったのに。 今はもう、何も感じはしなかった。 血を吸いだそうと強く吸い付けば、 君に強い痛みを与えるだろうか。 (-80) 2022/05/07(Sat) 17:07:07 |
【秘】 王 リアン → 月鏡 アオツキ「善処はするがな」 なんとか、数日後には手を取り合えるようになるのだから やればできるものである。 君の人間関係については 話を切られれば、それ以上追及はしない。 気になりはするが、あまり触れられたくない部分に積極的に触れようとは思わない。 「そのための閉鎖空間なのだろう。 本来であれば、こんなことを考えさせないようにすることも仕事のうちのはずなのだが―――そうされていないのも、わざとなのだろうか。雑な仕事をしているのかは、分からないが」 「さあ、どうだろうな。 僕は相手に与えた感情の種類で変わると思っているが……そうであるのなら、変えられるところは―――」 ないんじゃないか、という声は出てこなかった。 君の触れる指先が優しかったからだろうか。 少し驚いたくらいで、顔を顰めたりはしなかった。見た目がひどくなるばかりで、痛みはないのかもしれない。 (-88) 2022/05/07(Sat) 20:09:12 |
【秘】 王 リアン → 月鏡 アオツキ「―――はは。それは、面白いかもしれないな。 誰にも迷惑をかけない悪いことであれば、王の立場を揺るがすこともないだろう」 目を細めて、楽しそうに笑う。 実習生である君が、"悪いこと"を勧めてくれる事自体も含めて。 「最悪、治療を受ける事も考えるさ。 僕はその立場上―――特権を持っている。必要になるまでは使わないつもりだが」 「あまり周りを不安にさせたくないからな、出来る事はやってみよう。 アオツキ先輩と話せてよかった。感謝する」 機会が貰えなかったら、君が味方してくれることも 学園に疑問を持っている事も知らないままだっただろうから。 (-89) 2022/05/07(Sat) 20:11:21 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「ふ―――叫んだ結果、学園中に秘密が広まったとして。更なる信頼が得られるようになるなら良いのだがな?」 ジョークに乗っかる形で、小さく笑う。 「人に寄るだろうさ。僕はそう育てられたが―――今は、王族から追放された身だ。 僕がこうして王として振舞うのは、自分がそうしたいと思っているからに過ぎない」 望まれてそう振舞う必要がある人間と、そうでなく 自分を肯定するためにそのように振舞う人間の違い。 前者のプレッシャーは酷いものだろう。少しの失敗が人生を成功から遠ざけるのだ。 後者である自分は、実家の人間を反面教師として より善い王となり、見返したい気持ちもありはするのだろうが。 「まだ知らなくても良い事だ。 けれど、全く分からないということもないだろう?図書委員として、相応しい振る舞いを求められたことはないのか? 例えば、普段ズボラな人間でも、図書委員になって本を乱雑に扱うような姿を見せたりはしないだろう」 ▽ (-99) 2022/05/07(Sat) 21:15:01 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「ッ、ぐ………」 自ら傷付けた腕が、燃えるような熱さを伝えてくる。 額に汗が滲んで、噛み締めた歯の隙間から 時折熱い息が漏れた。 好きなようにさせる。自分はただ与えるだけ。 傷を舌が這う度に、鋭い痛みが伝わって。 「―――ッ」 君の唇が傷口を強く吸い上げる。 声にならない悲鳴のような何かが、喉を通り 外へ出て行く。 強い痛みが信号として伝わると目の前がチカチカとして、壁に空いている方の手をついた。 痛みに慣れていない体は、本能的にそれから逃げようとするが 理性でそれを食い止める。 逃げるなんて、情けないこと。してやるものか。 (-100) 2022/05/07(Sat) 21:15:30 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン「そうしたくて振舞う………」 「……そうしたほうが、楽?だから?」 「まぁ……やりたいことをやってるなら、いいのかな。」 一方でおそらくは前者側である彼は。 責任感とプレッシャーに押しつぶされて、そうして。 自分の心の成長を、薬に頼ってしまった。 彼の止まり木になれなかったことは、少し悲しく思う。 「うーん、確かに、肩書………」 「でも僕は、元々本は好きで、丁寧に扱ってたから。」 「あんまり肩書によって、って言うのはないのかも。」 「…あ、でも本が図書室に帰ってきてないと気になったりするなぁ……。」 これが責任って言うものなのかも。 そんな風に考えたり微笑んだりする少年は、 年相応の無邪気な様子であった。 ▼ (-101) 2022/05/07(Sat) 21:37:05 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン一方で、餌を与えられる少年は。 どこか妖艶で、大人びてるような、逆に幼いような。 まるで本当に蜜月の時を交わしてるかのような、その姿は。 やっぱり、そういう姿を見せればより多くの"ご飯"を生み出してくれると わかっていてそうしている、捕食行動の一つでしかない。 「もっと…………もっと…………」 食べれど食べれど収まらない空腹。 甘ったるい声で懇願して、口の周りまで紅で汚して。 ぺろ、ぺろ、浮き出した汗まで丹念に舐め取る。 その細長い指の一つ一つを口に含んで、指の間に舌を這わせて。 それでも全然足りなくて、もっと、もっと欲しくて。 だから。 真新しい傷口に、思いっきり歯を突き立てた。 「美味しい……熱い……好き………リアンさん………好き…………」 ドバっと溢れ出した血を思いっきり吸って。 ぐい、と体を押し付けて、叶うなら押し倒してしまおうと。 愛を語るその言葉もやっぱり。 何一つの感情も灯らない、ただの捕食行動でしかない。 病で歪んだ少年の、ありふれた食事だ。 (-102) 2022/05/07(Sat) 21:47:36 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「楽ではないだろうな。 敢えて言葉にするなら―――それが夢だったから。だろうか」 だから、自分は苦労こそすれ潰れるような事はなかった。 目標であり、生き方であったから。 もし、君の同室と話す時間があったのなら。相談くらいは乗れたのだろうか。 たらればの話だ。 「そうだな、図書室の利用者が 規則を破っていたとして、それを見過ごすこともないだろう? 他の利用者に不快な思いをさせたくないという責任感は、多少あるはずだ」 そういったものだ、と頷いて。 まだ中等部にいるのだから、気にしすぎる事はないと思うけれど。 それでも、少し何かを知ることが出来たのなら良いと思う。 ▽ (-113) 2022/05/08(Sun) 0:05:34 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト王を演じている青年は、誰かと恋仲になったことはない。 だから、他の人間を此処まで許したことがなく、誰かに靡いたこともない。 今だって、君に許しているのは食事のための行為だけだ。 だから、君の妖艶な姿にも 他の人間ほど良い反応を示すことはない。 どこか冷めたような目で、君の食事を眺めていた。 気持ち良いわけではない、どちらかと言えば、痛みと感触に対する不快感の方が強くて。 「ぐ、ぅぁ…っ!?」 だから、歯を突き立てられた時には 耐えられず声を上げて。 強く眉を寄せ、君の肩を引き離そうとする。 しかし、血の抜けている細身の体は自分の身体すら支えられず。 君の思惑通り、押し倒してしまう事が出来るだろう。 強く背中を打ち付け、呻き声をあげているはずだ。 「っ、は……お前が、好きなのは……僕じゃ、なくて…… 与えられる、飯……だろうが……」 ぼんやりとした思考でも、感情の入らない言葉には減らず口を返して。 君が満足するまで、結局は抵抗もままならない。 ああ、クラクラする。 (-114) 2022/05/08(Sun) 0:06:52 |
リアンは、今日は昼食以降、表で姿が見えなかっただろう。 (a33) 2022/05/08(Sun) 0:07:54 |
【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス君の手を取った次の日。 自分の寝台で暫くぐったりしている姿があるだろう。 白いブレザーは赤黒い染みが飛び散って、しかし疲れ切ったように着替えられずにいる。 君が戻ってきたときにはそんな姿があるかもしれない。 (-115) 2022/05/08(Sun) 0:16:05 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアンたとえ何一つ意味がなくとも、 その捕食行動はやめられない。 食虫植物が、常に虫を誘引する香りを出すように。 ただただ決められた行動を、顔を、声を出すだけ。 服も顔も、君の紅色に染まっていく。 でもそれを気にすることもない。 少年は、非力な方ではあるけれど。 血の抜かれた人間に負けるほどではなく。 引きはがされそうになれば、反発するように身を寄せて。 自分事倒れ込むように、押し倒す。 「何が違うの……?わかんない、わかんないよ……… だって、貴方達は僕のご飯でしょ………? ご飯が好き……リアンさんが好き……すき、すき………っ」 ひと 君と飯の違いが理解できない少年は。 例えば唐揚げを食べて、鶏が好きだというくらいの温度で。 君に蜂蜜のような愛を囁き続ける。 馬乗りに胴体に乗って、顔を寄せて。 「ね、ちゅー……ちゅーしよ……?」 「ちゅーしたい………お願い………ちゅーしたいの…………」 泣きそうな顔で懇願して。 それが受け入れられれば、その薄い色の唇に貪りつくし─── ▼ (-116) 2022/05/08(Sun) 0:36:09 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン受け入れられないなら。 君の手に持たれたままの鋏を、奪い取って。 「もっと……もっと………っ」 「ぼくをいっぱいにして…………」 振りかざして。 肩に思いっきり振り下ろす。 何一つの躊躇もなく。 牛肉を得るために作業のように牛を屠殺するがごとく。 樹液を出すために木の皮を剥がすがごとく。 傷つけて、溢れたそれに貪りつくだろう。 (-117) 2022/05/08(Sun) 0:40:28 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナトまるで、口を汚して食事をする幼児のようだ。と思う。 もしくは怪物か。もう少し綺麗に食べるものだと思っていた。 「はッ……く……」 分からない、と繰り返す君に何かを言いたげな顔をするものの、頭は回らない。 パンを焼いてもらったからと言って、パンを焼いた人間を好きになるものか? 君は、誰の体液だろうが同じことを言うのだろうに。 「、っ……馬鹿を、言うなよ……お前は"家畜に口付ける"のか? それに、僕も……飯を提供する、だけの相手に、唇を許すほど寛容では ない……ッ」 どれだけ泣きそうな声を上げても。 それだけは、 受け入れなかった 。だから、鋏を取り上げる事も出来ず 君に 肩を抉られるのだろう。 思い切り目を見開いて、息の詰まったような声を上げる。 どくどくと溢れ出す鮮血が、ブレザーの肩口に染み出し 君が口に入れ損ねた分は床に広がっていく。 目が霞み、焦点が合わない。体の温度が下がっていく。 けれど、王の矜持か。意地か。君が動きを止めるまで、意識を手放すことはないだろう。 (-119) 2022/05/08(Sun) 1:08:22 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン今までは、もっと奇麗に食べていた。 そりゃあ、舐めたり吸ったりはしたけれど。 傷口に貪りついて、肉ごと食らいかねないほどに 獰猛に食事することはなかった。 でも ▼ (-122) 2022/05/08(Sun) 1:19:27 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン 自 分の病 の気持ち悪 さと、病のせい で誰一人真の意味で 愛する事ができないと言 う苦痛と、それらが溜まりに 溜まった結果、重度の過食症にな ってしまって、ただでさえ満足に 取れなかった食事は、常に飢餓を 訴える体を満たすことが難しくて それでも今日まで出来るだけ頑張 って我慢してきたのだけど、もう 限界で、その時に貴方が声をかけ てくれたから、もう、飢えた 獣は貴方に縋るしかなく て、お腹をみたして (-125) 2022/05/08(Sun) 1:35:10 |
【秘】 苛々 フィウクス → 王 リアン「──おい、」 あちこち用事を片付けて、自室に戻って来て。 その時にふと目にしたあなたの様子に、 露骨に不機嫌を隠しもせず、じたりとそちらを睨め付けた。 「俺は先走るなと言ったつもりだったんだが どうにもお前には上手く伝わっていなかったらしいな?」 地の底を這う機嫌と同様に、随分低い声色で。 多少の無理はしなければならないのはわかっている。 それでも程度というものがある。そんな苦言。 (-126) 2022/05/08(Sun) 1:35:23 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン受け入れられない。 苦しい、もっと、もっと食べたいのに。 この飢えを満たして、満たして。 満たしたらきっと、ちゃんと人を人として見る事が出来て、 そしたら僕も普通に人を愛したり、愛されたりできて。 もう親に捨てられるような、気持ち悪い子供でいずに済んで。 だからもっと食べないと、もっと、もっと。 もっと食べるには、こうするしかなかった。 噴水のように溢れる血を、ごくごくと喉を鳴らしながら飲んで。 やがてその音が徐々に、徐々に感覚を長くしていって。 満腹にはなれないまでも、軽く満たされれば。 捕食行動は、もうとる必要が無くて。 顔を、あげて。 「……リアン………さん………?」 「だい、じょうぶ………?」 ようやく、欲望が覚めてきた頭で貴方の状況を見下ろして。 少年は、もう甘ったるくない声で、そう問いかけた。 (-127) 2022/05/08(Sun) 1:40:47 |
【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス「……先走ったつもりは なかったんだがな」 掠れた声で答える。 腹を空かせた下級生に、食料を供給しただけだ。 それにしたって程度はある。分かっているのだが。 「…どちらにせよ、過ごしやすくするには…僕自身の治療も、必要なのだろうな」 手助けをするだけで、進行するのだ。左眼に影響が出るのも時間の問題だろう。 (-128) 2022/05/08(Sun) 1:44:49 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト君の抱えている病気が深刻で、生きづらいことは分かっても。 全てに応えられないことが歯痒い。 どんなものでも差し出せる、というには関係が浅すぎるだろう。 今は、自分が提供出来るものを 満足いくほど渡せていればいいと思った。 「……満足、出来たか…?」 声の方向に顔を向けて、掠れた声で問いかける。 大丈夫というには、血が足りなくて。起き上がれないどころか、腕ひとつ動かせない。 (-130) 2022/05/08(Sun) 2:01:27 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン決して君が悪いわけじゃない。 少年は元から、誰とも関係を深められない。 だって、他人と自分を対等に見れないのだから。 例え長く交流をしていたってきっと、誰かの特別にはなれない。 少年はきっと、救われる術が存在しない。 「うん………だいぶましになった………」 「ごめんね、僕………ご、ごめんね………」 ペットを虐待してしまったような気分だった。 可愛がっていたのに、つい衝動的に。 申し訳なくて、とりあえず傷口を抑えて。 でも、出来るのはその程度で。 「どうしよう………トットくんがいればな……」 「このままだと死んじゃうかな……医務室まで運べるかな……」 床に広がる血が、したことの重さを物語る。 直ぐに安静な場所まで運ぶからね、と声を掛けつつ。 大人を呼ぶか、と思案を巡らせた。 (-134) 2022/05/08(Sun) 2:48:08 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「気にすることは、ないだろう……僕が、許可したんだ。 他の、どの体液を提供するより……これが、一番良かったからな」 最善だった。だから、これで君が少しでも満たされたなら良かった。 だが、これと同じだけのものを毎食提供するのは難しい。 輸血用のパックを使うわけにもいかないだろうし、何かしらの方法を考えた方がいいだろうか。 まあ、今は深く考えられるだけの頭が回らないのだ。後ほどの課題になるだろう。 「……実習生の先輩に頼むと、いいだろう。アオツキ先輩、あたりは…親身に、聞いてくれるはずだ」 止血をしてくれているのなら、暫くすれば起きて歩けばするだろうが。 もし誰かを呼んで運んでもらえるのなら、自室前までと指定していただろうか。 「トットは……力仕事が、得意なようには みえなかったが」 ふと、気になったことを尋ねる。 (-135) 2022/05/08(Sun) 3:15:26 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 王 リアン「…………」 深い溜息。 先走ったつもりが無いからそうなったのだろうが、 とでも言いたげに眉根を寄せて。 「……その為の手段があるのなら。 ぐずぐずしてないでさっさと行動するべきだ。 治療を受けただけでお前の悪癖が改善されるとも思わないが 何かする度にお前の病状まで気にしてる余裕も無い。」 「俺もいい加減話をつけなきゃいけない頃だ。 約束通り、引き摺ってでも連れて行ってやる」 今更怖気付いたところで有無を言わせるつもりも無い。 "治療"の必要な者を大人の元へ引っ立てる、なんてのは。 秘されたものを暴こうとする者も、 望む望まぬに関わらず、罪を重ねざるを得ない者も その善悪を問わず、異端を犯す者を等しく狩り立てる者。 そんな汚れ役を負う事で、初めて居場所を得る者。 ああ、いかにも異端審問の役目らしいことだ。 (-141) 2022/05/08(Sun) 5:34:58 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン「それは」 「そうだけど…………。」 その為に人を傷つけてしまったことも。 血を飲むことに、何一つの抵抗が無くなってる事も。 傷つけたのに、心の底からそれを悪いと思えない自分と。 色んなものが申し訳なく感じて、言葉尻は下がっていく。 いずれ自分は、本当にただの怪物になってしまうのではないか、 そんな不安を、抱えて。 「……うん…………わかった。」 「聞いてみる……けど、今はあんまり喋らないで……」 体の負担だから、とぐっと傷口を抑えて。 多少痛いだろうが、我慢してもらうほかない。 きっと後程大人を呼んで、しっかりとした器具で運んでもらうはずだ。 「……トットくんの血を飲むと、回復力が上がるんだって。」 「だからきっと、それを飲めばすぐよくなると思うんだけど…」 本人から聞いた話。 どの道、今はまだ姿が見えないから、叶わぬ話。 (-149) 2022/05/08(Sun) 12:45:24 |
【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス「これきりにするつもりだ。流石に、身体が保ちそうにないからな」 確実な約束とも言えないが、これ以上の危険に身を晒すことは控えることだろう。 必要でもない限りは。 君をあまり怒らせたくはないし。 「僕の持っている切符で、君も快く受け入れてもらえるだろう。 君の持っている手段と合わせれば、いくらか自由は効くだろうから…着いたら、好きにするといい」 それこそ、治療の光景を間近で見ることも。 リスクなしで大人の元に向かうことのできる権利だ。 君の心労が、自分を連れていくときくらいは軽くなるといいのだけれど。 「引きずって連れて行ってくれるのか、願ってもないことだな。 少し血が足りなくて、真っ直ぐ歩けなさそうだったからな。 君の手を借りるつもりでいた」 手を組んでからというもの、以前より遠慮がなくなったような。 そんな話し方だ。 (-166) 2022/05/08(Sun) 17:52:23 |
【秘】 神経質 フィウクス → 王 リアン「………どうだかな」 溜息混じりの言葉。 あなたを信用していない、というわけではないけれど。 必要に迫られれば、その限りでもない人種だと認識してもいる。 そういう所は嫌いだ。 病によって歪められた感情ではなく、ただ純粋に嫌いだ。 「言われずとも勝手にするつもりだ。 本来の予定とは随分違う形にはなるが、……」 この場所の真実と改めて向き合う事も。 心にもない態度を取って、都合の良い人間で居る事も。 きっと負荷にはなるけれど、必要な事だからまだ我慢が利く。 全てを怒りに任せるにはまだ早い。 「もう行くのか」 フィウクスは、誰にだって、一度も遠慮をした覚えはない。 あなたにだって、今もそうだ。 だからいつも通り無愛想に、そっけなく片手を差し出した。 (-175) 2022/05/08(Sun) 18:44:53 |
【秘】 寄りかかる リアン → 神経質 フィウクス「努力はするよ。もし踏み外しそうだったら殴ってでも止めてくれ。他人を心配させたり、悲しませたりするのは嫌なんだ」 そういった判断はなるべく自分でもするつもりはあるのだけれど。 自分の判断が誤りでないとも限らないし、君は目敏いだろうから。 「頼んだ。何を以てして治療とするのか、自分の身で確かめる事にはなるが―――周囲の事は、一旦君に任せるからな」 君の負荷を分散させるのは、"治療"が行われた後になるだろう。だから、それまでの間。君に一人で無理をさせてしまうかもしれないな。 差し出された手を取って、立ち上がる。 ふらり、まだ顔は白いし。息も上がっているけれど、君の力を借りれば何とか歩けそうだ。 ▽ (-181) 2022/05/08(Sun) 19:15:25 |
【秘】 年相応の リアン → 神経質 フィウクス歩きながら。 ふと、思いついたように。 「……なあ。僕達、今まで何年も相部屋で。 これからも一緒に過ごすことになるんだろう? 共謀者という肩書だけでは、味気なくないか。僕は、君の事をこれから知っていきたいと思っているし 気を張らなくて良い相手になりたいと思っている。 それに君を、庇護すべき民と定義したくないんだ。だから―――」 「 友人 、と呼びたいと思う」どうだろうか、と。 隣の君を横目で見ている。 (-182) 2022/05/08(Sun) 19:17:06 |
【秘】 無理解 フィウクス → 年相応の リアン「………俺はお前のそれには応えられない どうしたってお前のそれと同じものを返せはしない。」 全ては患った病によるものだとしても。 心では友人としての親しみも抱けもしないのに、 口でだけあなたを友人と呼ぶ事はできなかった。 けれどこの病を捨ててしまう事もできなかった。 「俺にはわからないんだよ」 「誰かを好きになるって感覚も、 誰かと居て嬉しいだとか楽しいだとか落ち着くだとか、 誰かと一緒に居たいだとか、何も」 「生まれてこの方、 一度も思えたためしが無い 。」決して幸せを感じられない事も。 決して誰を愛せもしない事も。 そんな自分のままで居る事を、誰かに許してほしかった。 (-189) 2022/05/08(Sun) 19:49:54 |
【秘】 対等 フィウクス → 年相応の リアン「それでもお前がただそうしたいってなら。」 「 勝手にすればいいさ 。俺は勝手にする。お前のそれを否定はしない。 要りもしない意地を張られて、 上からものを言われるよりはずっと良いからな」 「それだけだ」 (-190) 2022/05/08(Sun) 19:50:16 |
【秘】 年相応の リアン → 悲憤慷慨 フィウクス「いいよ。それで」 そのままの君でいい。 ほんの少しだけ、こちらの態度が変わるだけだ。 「共謀者より、友人の方が気楽で。 何でも話せるような気がするから。僕がそう呼びたいと思っただけなんだ」 もし将来何かが起こったとして。 君が呼びたいと思ってくれたのなら、その時は。 「いつだって勝手に呼んでもいいし、呼ばなくてもいい。 君がそれを拒絶しないでくれたことが、僕は嬉しいよ」 生まれのせいで、自分を蹴りだした家族のせいで、心からの友人なんて出来たこともなくて。 取り巻きの彼らだって、慕ってついてきてくれてはいるけれど。自分の身の上を話したことなどなかったし。 「それじゃあ、行こうか。一歩先へ進むために」 (-201) 2022/05/08(Sun) 20:14:22 |
リアンは、フィウクスの手を借りて歩いていく。 (a47) 2022/05/08(Sun) 20:15:58 |
リアンは、これからも共にある、大切な友人だと思う。 (a48) 2022/05/08(Sun) 20:16:58 |
【置】 年相応の リアンリアン・モーリスは、小国の王族だ。 正確には、王の座を継承するはずだった第一王子 だった 。美を第一とする国王一族の中で、良い教育を受け育てられたが、第二王子により、隠していた病気による痣や傷を目敏く発見し、家族に吹聴される。 王の座を欲していた第二王子は、自身を愛していた母を利用して兄を追放させる。 風評を広めると同時に、厄介払いの為ギムナジウムにその身を送られることとなる。 13歳の頃である。 (L16) 2022/05/08(Sun) 20:44:19 公開: 2022/05/08(Sun) 21:50:00 |
【置】 王として リアンリアン・モーリスの病気は"対行病"と称されるものである。 善行を積むほど、体は醜く変化し 悪行を積むほど、体は美しくなっていく病気。 既に彼の身体は、ほとんどが痣と傷 そして瘤で埋め尽くされている。 化粧で誤魔化しているものの、右半分の顔面は痣で覆われ 右の眼球は腐りきって失明している。 リアンが悪行を積まなかったのは、善き王である事を目標としており 自身のポリシーと反する為であるとされている。 (L17) 2022/05/08(Sun) 20:50:49 公開: 2022/05/08(Sun) 20:55:00 |
【置】 王として リアン外に振り撒かれた風評と、この病のせいで。 まともに社会には出られないことが分かっている。 だから、大人に貰った特権を使って。 "自ら"治療を受ける事で。大人達に取り入る心算でいる。 ここで生きていくために。 その時王に目を向けたもの、手を取ったものを巻き込んで。 崩れかけの星は未来に向かって歩いていく。 (L19) 2022/05/08(Sun) 20:59:29 公開: 2022/05/08(Sun) 21:00:00 |
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