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【墓】 骨頭 クローディオ青々と、野菜が育っている。 葉が、茎が、風にそよいでいる。 でもそれに触れることもできない。 「なんにもなくなっちゃったな」 (+5) 2022/07/21(Thu) 19:54:36 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオその安心を僅かなりとも理解出来たならきっと。 きっと、リディはその笑みを深くする。 貴方のことも、心配でしたから。 貴方がそうであることは皆が理解していたはずだ。 それでも、だからこそ……なんて、言いたくない。 ユンに向ける優しさを、どうしてクロには。 どうして、……嘆いたところで、もう。意味は無い。 「……少しだけ、触れてもいいですか?」 人との接触を拒んでいたリディからの、ひとつの我儘。 それは、貴方に触れること。 消えた命を見た。だからこそ、全てが壊れ行く前に。 …後悔を、しないように。 (-93) 2022/07/21(Thu) 20:45:37 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエそう、もう何も。 この時にはそんなこと、……いや、心のどこかではもう覚悟もあったかもしれない。 「……いいよ」 僅かに空いた間は、珍しいなって。それ以上も以下もない。 両手が土で汚れていたから、服で雑に払い拭ってから右手を君に差し出した。 畑仕事や森の探索で、ゴツゴツした荒れ気味の手だ。 お世辞にも綺麗と言えないような。 もしかしたら、ささくれた指先に、キラキラと輝く赤色が見えたかもしれないけど。どうだろう。 君がどこまで見てるかによる。 (-99) 2022/07/21(Thu) 21:33:51 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ差し出された手に、こちらからも手を伸ばす。 輝く赤はきっと見えた。追求は、せずにいたけど。 拭わなくても良かったのに、とは思うものの口にはしない。 病人のように白い両手は、貴方の右手を覆うように重ねられて。 途端に。リディと、貴方の周りを舞う煌めきが現れるだろう。 それは癒しの光。気力や体力のみならず、怪我や病も治せるだけの。 …正しくは制御不可能で、その効果はとき様々だが。 今、貴方の手を綺麗に癒すだけの力は……もしかすると。 「……………ありがとう、ございます」 笑みの浮かぶ顔は多分、少しだけ色を変えた。 僅かに滲む冷や汗に、唇を噛み締めた。 (-102) 2022/07/21(Thu) 22:29:56 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ煌めく光。初めて見た。君に触れるのは初めてだ。 今治すものといえば、普段気にも留めない、ただの小さなささくれだったけれど。 自分のものとは全く違う、白く細く柔らかな手に包まれた途端、どこかふっと手元が楽になった、ような。 手に視線を下ろし。 そして君の顔に向け直す。 「……具合悪い?リディ。大丈夫?」 自分の手とか、どうでもいい。ただ苦しそうな君が気にかかる。 (-110) 2022/07/22(Fri) 0:17:02 |
【墓】 骨頭 クローディオ畑のそばにずっといた。だから、庭から音がするのはすぐにわかった。 歩くのが少し難しい。ふわふわと浮いてしまいそうで。 そして向かった先、自分の死体と二人の姿を見る。 あぁ、そのスコップ、リディには大きいって。 指、痛めちゃうよ。折角綺麗な手なのに。 ユングだって、いいのに、俺重いだろ。 あぁでも、邪魔になるか、そんな身体でもきっと皮膚と肉は腐るものなぁ。 届かないと思っている。だから、思うだけ。離れた位置から二人を見て。 「……別に、いーのに」 君の発した謝罪の言葉に、思わずぽつりと声が出た。 (+7) 2022/07/22(Fri) 0:23:23 |
【墓】 骨頭 クローディオ自分のそれを見る前か後か。 分からないけど、随分呑気な声が聞こえて、勢いよくそっちを向いた。 「フィラー!?」 なんで。 ……なんでって、そりゃ、答えは一つしかないんだろうが。 (+9) 2022/07/22(Fri) 1:06:44 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ貴方の問いかけに、僅かに両手に力が込められた。 まだ。もう少しだけ、あと少しだけ。 好きな人達に触れることが出来ず。触れられることも出来ず。 ずっとそう過ごすのは、嫌だった。 少しして──ゆっくりと、貴方の手を離し。 「……、……ふふ、」 ようやく触れられた。本当はもっと、もっと。 それが出来ればよかったのに。 微笑みの後、 痛みに耐えるように 目を閉じた。足を動かせばふらつきそうで、動くこともままならないけど。 それでも満足そうにしているのは、きっと貴方にも分かる。 (-118) 2022/07/22(Fri) 1:07:20 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ手は、君の手の中のまま。 振り払おうともしないし、離せとも言わない。ただよく君の様子を窺っているだけ。 そして離れて、満足そうな様子を見て、どうしてもそれを咎めようとは思えなかった。 君が間違ったことをしたとも、思えなかった。 ふらふらの君を見るのは、あまりいい気分ではないけれど。 「……日陰で休んで、それから戻った方がいいよ。危ないから」 連れて行くよって言えないのが、歯痒い。とても。 (-121) 2022/07/22(Fri) 1:27:30 |
【墓】 骨頭 クローディオ>>+16 ユングフラウ リーディエには聞こえないらしい。きっとそれが当たり前だ。 けれど、リーディエにだけは聞こえない方がいいだろう。きっともう一度辛い思いをさせる。 「そうだな」 一言。君の溢れる思いに、まず返したのはたった一言。 「死んだ人のために出来ることなんて何もないよ。 だから俺も、生きてるみんなのために動いたつもりだったよ」 少し長めに喋って、休む。長く沢山話すのは苦手だから。 「まぁ、そう。ユングのことはずるいなぁって思ったけど。 嘘はつくなよ、誰のためにもならないから。ワルゴがすごく怒ってたから、ちゃんと説明しろよ、手遅れになる前に」 君のためにも、家族のためにも。 生きていても死んでいても、あんまり変わらないかもしれない。だってほとんど動きも表情も分かりにくいクローディオだから。 「生きてる人のために、死んだ人ができることも、ないよ」 「でも、生きて。生きろ、ちゃんと前見て生きろ、俺が違うよってことだけユングには教えてあげるから」 はー、と息を吐く。こんなに喋ることなんてなかった。 死んでからの方が喋ることが多いとか、笑い話にもならない。そこでちょっと黙った。 (+17) 2022/07/22(Fri) 2:08:54 |
【墓】 骨頭 クローディオ>>+22 フィラメント 「……それはそうなんだろうなぁ。だからこのザマだよ」 死んだって性質は変わりっこないみたいだ。お互い。 「夢なんてみても楽にはならないからね」 恐らく家族の中で最も現実的で夢がなくて、浪漫もないクローディオだ。 期待してないってことでもある。 「みんなそう思っただろうな。でも、殴りかかってくるくらいにはみんな夢見てられなかったんだ」 クローディオは、ずーっと、 「みんなこれからちゃんと生きられると思う? 解決して、ちゃんと寝て飯も食ってさ。ちゃんとおっきくなれるかな」 先の現実ばかりを見ている。 もう自分のこの先はなくとも。 (+23) 2022/07/22(Fri) 3:03:15 |
【秘】 命灯癒光 リーディエ → 骨頭 クローディオ当たり前に触れ合うことが出来ないのは、呪いのようで。 ずっと、ずっと……我慢してきた。 痛みを伴うから?……そうじゃない。 今のクロのように、心配をさせてしまうから。 咎められなかったことに安心した。 間違いだと言われなかったことにも。 「……………えぇ、」 へたり込む前に、ふらふらと後退して。 それで日陰に入って、その場に。 一度座ると、地面にくっついたように動けなくなった。 「クロ……ありがとう、」 我儘を聞いてくれて、嬉しかったの。 貴方の温もりを感じる、最初で最後の時。 (-127) 2022/07/22(Fri) 6:34:33 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 命灯癒光 リーディエ「どういたしまして」 やっぱり言葉は素っ気なくて。 でも、君を置いて何処かになんていけなくて。 君が動けるようになるまで、日陰にいる君を見下ろしていただろう。 ーーー見守って、なんて言い換えてもいいかもしれなかった。 そうして、最初で最後の時は、ゆっくりと過ぎていった。 (-139) 2022/07/22(Fri) 16:26:44 |
【墓】 骨頭 クローディオ>>+24 ユングフラウ 「うん」 そうします、って素直に言うならそれ以上は言うことはない。 自分が死んだ引き金になったとか、そういうことを責めるつもりも咎めるつもりもなかった。 「さぁね。わかんない」 いるつもりだ。でも、ずっとかは分からない。 変な期待を持たせるわけにもいかない。だから先にすっぱりと。 「でも見届けるつもり」 そんなふうに付け足して。 あぁ、やっぱり重いよな、とか思いながら。 でも、しようと思ってここまで運んでくれたものを、やんなくていいよとはどうしても言えなくて。 ただ見送る。見送った。 離れた場所から、見ているだろう。 (+26) 2022/07/22(Fri) 16:33:10 |
【秘】 手探り ノル → 骨頭 クローディオ「……クロ?」 君の部屋を覗く。もちろん体はここにはないのだろう。 見回して、別の所探そうかな、と考えて……室内へ足を踏み入れて、ドアを閉じた。 どこで話したって君に聞こえるかは分からないし、話はできないので。 「あのね……タンジーは悪くないんだ。僕が騙して、クロのこと見たって言ったからだから、タンジーのことは許して」 ドアを閉めても声は潜めて。 返事がないから、何を言っても君から『嫌い』は返ってこないから、安心して好き勝手言うんだ。 「ユーのことも騙したの、ユーが犯人かもしれない誰かを庇いたかったのも本当で、あと……もうひとり」 許されてほしい人がもう一人。彼がこれから何をしても。 「これからやることも、僕が言ったからだから。死んだ後も仲良くして、一緒にいて、一人にしないで」 死んだ後があると思っているから。その後も家族が仲良くできないのは嫌だ、と思った。 あと、と考えて、俯いて、思いつくまま好き勝手話すだけ。 「……どうせクロに嫌われちゃうなら、もっと話せばよかったな」 「顔、あんなときじゃなくて見せてって言ってみたらよかった」 「駄目って言われたくなかったから……」 「あと、お腹いっぱい盗み食いとか……クロ、怒ることあるの?……」 つい質問の形にしてしまったのを最後に、口を閉ざす。 それでやっと部屋から出ていった。 君がここにいなければ、本当に誰にも聞かれなかった。 (-169) 2022/07/23(Sat) 1:51:26 |
【墓】 骨頭 クローディオ多分、フィラメントとの会話が一区切りついてから、のこと。 ふと、屋敷の窓を見上げた。そして、自分の部屋を見た。 「ちょっと、行ってくる」 この状態で、用事があることなんて滅多にないとは思うが。 言い残して自室へ向かう一幕があっただろう。 ドアに触れないもんだから、外から飛んで窓をすり抜けるしかなかっただろうが。 (+38) 2022/07/23(Sat) 2:22:57 |
【秘】 骨頭 クローディオ → 手探り ノルクローディオの部屋は、図鑑や標本で溢れている。 図鑑は自然に纏わるものが多く、標本は鉱石やら虫やら小動物の骨やら。 つい最近、なんならクローディオが死んだ後にでも掃除されたかのように、目立つ部分は綺麗だ。 ベッドの上に、結晶が並べられて、布団をかけられている。一際大きな結晶が頭に当たる部分に集中して並べてあり、まるで人の形に整えようとしたようにも見えるだろう。 クローディオは、君が部屋にやってきてから、窓をすり抜けて部屋にやってきた。 当然君には分からないだろう。 話す言葉を聞いて、納得した。何を言っても声も聞こえないだろう。 「許すも何もさ、怒ってないから、許すものがない」 「でも、そっか、タンジーは俺のこと悪いって思ってるんだな。 怒ってないけど……本当のこと知らないままも……無理だよなぁ、きっと」 騙された、と知るときは辛いだろうな、と思った。 だとしても、何もできない。できないままでいて欲しい。 自分に何かできるときは、君らがこっちに来るときだから。 「……嫌ってねーよ」 「ノルが、俺のこと嫌いなんじゃなくて、よかったよ」 君の頭でも撫でたいんだけど、手はすり抜けて、全然触れないんだ。 部屋で、窓も閉め切ってるのに、少しだけひんやりした風が吹いた、気がするかもしれない。隙間風でもおかしくないけど。 「みんなが危ないことするときは、怒るかもな」 そうして、部屋から去るのを見送った。 君がいつ来ても、拒むものも叱るものも、嫌う者もここにはいない。 (-177) 2022/07/23(Sat) 3:00:28 |
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