恥ずかしいからやめて欲しいとは違うよね。

[否定が返ってきても、くちゅくちゅと水音を立てて中を弄ると、深くに招き入れようと腰が揺れるのに、小さく笑って。

羞恥に堪えている様子もかわいいから、特に改めなくてもいいのだけれど。

漏れ出す嬌声で返事もままならない中、“恥ずかしい“と“もっと“と両立はしているよねと言わないだけの配慮はある。

ふたつ、みっつと増やした指を出し挿れするのに苦がなくなってから、これでは足りないかを尋ねると、これも恥ずかしいに入るのだろうかとは問わずともわかっていたから。

言ってと言いながら話せないようにしてしまうのは悪いかなと、内壁を擦る指の動きは控えめにしておく。

欲しいと言えたことを褒めるように口付けると、嬉しそうにも見えたから、「よく出来ました」と囁いて。
絡みついてくる熱い粘膜の間から指を引き抜いた。]

[横たわっていた身体を起こし、僅かに滲んだ汗の張り付くTシャツを脱ぎ捨てる。

どこかぼんやりした様子の澄夜の上着も脱がせると、己よりは華奢な肩と白く滑らかな肌に手を滑らせた。

サウナに行く話を避けたのは澄夜のためではあるが。
Ωであることは番となった後ならそう障害にならないのではと思っても、勧める気が起きないのは、己が人目に晒したくないだけだと気づく。

それに、平時でも匂いでこうなってしまうのでは己がいる方が困る気もするし、かといって目の届かない場所に置くつもりも起きないのだから、確かに所有欲は強いのかもしれなかった。

座ったまま此方に来るように促すと、熱を持った肌を重ね合わせるように抱き寄せる。]

　っ、ふ………

[殊更熱く固さを伴ったものが触れ合うと、ひくりと脈打った雄芯の上へと脚の間が来るようにと持ち上げられた腰を支えて。

散々慣らした後孔へと切っ先をあてがい、柔らかくなった粘膜を割り開いて先端を押し込んだ。]

　ぁ…………っ、く………

[そのまま力が抜けたらしい下肢が落ちてきて、ずぶずぶと咥え込まれる快感に息を詰める。

半ば衝動的に腰を掴んだ手に力を込めると、根元まで収め切るために腰を突き上げた。]

　…………は……、澄夜……

[虚を疲れたような息を呑む音と、見開かれた瞳から雫が溢れるのが見えて。

ずくりと腹に収まった屹立が肥える感覚に、浅く息を吐き出すと、窘めるためというよりも愛でるように濡れた頬へと舌を這わせる。]

　……ん……、慣れるまで待つから……

[待ってと言われて抜くという発想はなかったから、深くまで沈み込んだ雄芯で慣らすように緩慢に掻き混ぜた。

これで待っていることになっているかはわからないが、“このまま“と途切れた声に頷いて、縋り付いてきた背を撫でながら、腰を揺するのに合わせてくぐもった水音を響かせる。]

　……ヒートじゃなくても、ちゃんと覚えてるね。

[俺の形も、きっと熱も。

肉茎を包み込んで、きゅうきゅうと締め付けてくる内壁も褒めるように、ぐり、と奥に突き立てた切っ先を擦り付けた。]

　ふ………、っ………、

[先端からじわりと熱が漏れ出して、抽挿ともつかない間隔の短さでごつごつと奥を叩く。

落ち着かせるつもりで、眦と頬、口端へと唇を落として。
苦しげな吐息を漏らす口内に舌を伸ばした。]*