人狼物語 三日月国


265 【ペアソロRP】配信のその先に2【R18/R18G】

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視点:


プロローグ

【人】 三日月Tube公式 みかづきくん

もうひとりのボクどうしちゃったの?!
(0) 2024/05/25(Sat) 6:54:47
到着: 秋月壮真

【人】 秋月壮真

 
[自室へと入ると
 それまで大事に抱えてきた彼女の身体を
 ロング丈のベッドの上に横たえた。

 窓から差し込む月明かりが
 美しい寝顔を柔らかく照らしている。

 長い髪にそぉっと触れてみると
 一本一本が自分のよりずっと細くて
 さらさらしていた。

 ────ついに。
 ついに、ついに、手に入れたんだ!]
 
(1) 2024/05/25(Sat) 7:47:30

【人】 秋月壮真

 
[つい先程まで自分と彼女は
 配信者と視聴者の関係だった。

 だけどこの先は……?]
 
(2) 2024/05/25(Sat) 7:47:47

【人】 秋月壮真

 
[興奮で頭がおかしくなってしまいそうだ。
 尤も。おかしいのは元々かも知れない。]


  ……一度頭を冷やしてこよう


[シャワーを浴びて汗を流すと
 普段着のパーカーを着た。
 前髪はいつものように下ろした。

 自室を離れたのはそれきり。]
 
(3) 2024/05/25(Sat) 7:48:09

【人】 秋月壮真

 
[あとは姫が目覚めるその時まで

 ベッドの横の床に座り
 小さな手を握り
 愛らしい顔を眺め続けて

 一睡たりともしなかった。*]
 
(4) 2024/05/25(Sat) 7:48:25
到着: 初波華音

【人】 初波華音


[一生モニター越しにしか逢えないと思ってた
 憧れの人に食事に誘われた。

 初めて面と向かって顔を合わせて、
 並んで一緒に歩いて、いろんなお話をして
 素敵な個室で美味しいコースディナーを頂いた。

 出てくるお料理は私の好きなものばかり。
 極めつけはとっておきのラザニア。
 私達って周りからどう見えてるのかな?
 記念日デート中の彼氏彼女に見えたりする?

 今日まで生きてきて良かった、神さまありがとう。
 泣きたくなるほど嬉しくて
 サイコーに幸せな時間だった。
 現実としてはあまりに出来すぎているくらいに。

 そう。
 現実としては、あまりにも出来すぎていた。
 ──つまり、]
 
(5) 2024/05/25(Sat) 11:06:27

【人】 初波華音


[ア〜〜〜〜〜〜〜〜
 はいはいなるほどねOKわかった完璧に理解した。
 夢ね!!
 ソウマくんへの想いが募りすぎて
 自分に都合の良い夢を見てたんだわ!!
 納得!!! 我ながら失礼!!!!
 は〜〜いい夢見たな〜〜〜〜〜!!!!!!

 そうよ絶対そうに違いないわ。
 この私が生ソウマくんを前にして
 まして食事中に眠るわけないもの。
 起きたら変わり映えのない日常が待ってるわ華音。
 
 そうと判れば早く起きなきゃ。
 ソウマくんの配信ちゃんと聴き直したいし
 昨日撮ったスクショ印刷して部屋の壁を潤したいし
 あっ西洋音楽史の復習もしておきたいわね
 はー忙しいいくらあっても時間が足んない!!]
  
(6) 2024/05/25(Sat) 11:06:44

【人】 初波華音


[……でも、
 全部が夢だったなんて思いたくないな。
 もし本当に夢ならどこからが夢だった?

 それに何でだろう、なんか手があったかい。
 私の手を握ってくれる人なんて
 傍には誰もいないはずなのに──]
 
(7) 2024/05/25(Sat) 11:07:01

【人】 初波華音



  う…………、
  んん〜〜…………

  えへへ……♡ おはよぉソウマくん
  今日もだいす 
ヒッッッッ!??!?



[いつものように壁に話しかけようと
 蕩けきった表情と声で愛おしい名を呼び
 『今日も大好き♡』と続けかけて心臓が止まった。
 私の目が確かであれば
 目に映るソウマくんが平面じゃない。

 ひゃ〜〜やっぱりソウマくんはカッコイイな〜♡♡♡
 じゃ、なくて! て!!]
 
(8) 2024/05/25(Sat) 11:08:20

【人】 初波華音



  え?

  …………?????


[数度瞬きを繰り返し
 瞼を擦ろうとして初めて気づく。
 自分の手が他ならぬ彼の手によって
 ホールドされていることに。]


  ?????????????


[そういえばうちと壁が違う。天井も違う。
 匂いも違えばベッドのふかふか具合も違う。

 いっそもう一度、気を失ってしまいたかった。]
 
(9) 2024/05/25(Sat) 11:09:27

【人】 初波華音



  ……え
  え、……あの もしかして私
  運んでいただいたり、とか……

  ごっ、ごめんなさい……!!
  

[一気に目が覚めた。
 まさか一服盛られて運ばれてきたとは思いもしない。*]
  
(10) 2024/05/25(Sat) 11:10:21
到着:三日月Tube公式 ミカヅキくん

【人】 三日月Tube公式 ミカヅキくん

ひええっ
次のボクはきっとうまくやるでしょう!**
(11) 2024/05/25(Sat) 12:37:00

【独】 秋月壮真

/*
かのんちゃかわいいね
えーんしあわせにしたい(誘拐犯)
(-0) 2024/05/25(Sat) 12:38:41

【独】 初波華音

/*
ミカヅキくん!!
がんばって……!!!🍬ヾ(:3ノシヾ)ノシ🍬
(-1) 2024/05/25(Sat) 13:37:35

【人】 秋月壮真

 
[窓の外の空は薄らと白み
 暁の終わりを告げていた。]
 
(12) 2024/05/25(Sat) 16:03:02

【人】 秋月壮真

 
[そんな中漸く彼女が目を覚ましたかと思うと
 突然かわいく告白? しようとしてきたり
 申し訳なさそうにしていたり万華鏡のようだ。
 見ていて飽きない。]


  ……、謝る必要はない
  無理矢理眠らせて連れてきたのは
  俺だから

  ここは俺の家

  薬の量は計算したのだけれど
  万が一このまま目覚めなかったら
  どうしようかと……
  杞憂に済んでよかった

  ……あ、失礼


[さらりと種明かしをして。
 握ったままだったのを思い出してぱっと手を離した。
 改めて意識すると照れくさい。
 柔らかくて、小さくて、細くて。滑らかな手だった。]
 
(13) 2024/05/25(Sat) 16:05:44

【人】 秋月壮真

 
[まだそんな感覚が残る自らの手を下ろす。]


  華音。俺はきみをなにものからも守りたい
  だから……、ずっとここに居てほしい


[教えられていない名を呼び、切なる願いを伝えた。
 ただ返事がどうあれ逃がすつもりはない。
 そこに自由意志を与える気があれば
 はじめから強硬手段はとっていないのだから。]
 
(14) 2024/05/25(Sat) 16:07:04

【人】 秋月壮真

 
[こちらを見る華音越しに、
 沢山の華音が見える。

 壁には、彼女の部屋周りに仕掛けた
 監視カメラの映像を切り出したものや
 スマートフォンのカメラで盗撮した写真が
 プリントアウトされ大量に貼られている。
 どれもお気に入りだけれど……、

 ほんものがいちばんかわいいよ。]
 
(15) 2024/05/25(Sat) 16:07:21

【人】 秋月壮真

 
[この部屋に見覚えはない筈だ。
 自室で配信を行ったことはなかった。
 ベッドに机、椅子、クローゼット。
 シンプルであまり物がない。
 掃除は行き届いているものの建物自体に
 それなりの年季が入っている。

 壁の写真以外に特記すべきは、
 入り口の扉のノブには鍵穴があり
 鍵がなければ内側からも開けられないこと。
 扉の上には、監視カメラがつけられていること。
 どちらも真新しさはなく、今回の為に
 新たに設置されたものではないが……。*]

 
(16) 2024/05/25(Sat) 16:08:23
村の設定が変更されました。

【人】 初波華音



  えっ…………?


[ゆっくりと身を起こす。一瞬耳を疑った。
 無理矢理眠らせて連れてきたのは俺、って
 この人今、さらっとそう言った?]


  くすり、って……
  じょ、冗談ですよね

  ソウマくんはそんなことしな──


[言いかけた言葉を呑み込む。
 彼の表情を見る限り、
 嘘を言っているようには思えない。

 知らぬ間に薬を飲まさせられたのなら、
 あの異常な睡魔にも説明がついてしまう。
 それどころか、]
 
(17) 2024/05/25(Sat) 19:24:11

【人】 初波華音



  ──……私
  名前が華音だなんて、
  まだひと言も言ってない……


[『ハツナ』としか私は名乗っていないのに。
 彼は私をいま、『華音』と本名で呼んだ。
 プロポーズまがいの熱い台詞に心臓は跳ねたのに、
 解放された掌の方は急速に冷えていく。

 いつか本当の名前を呼んでもらえたら、って
 確かに思ってはいたけれど。]


  ……もしかして私達
  昔、どこかで知り合いでした……?
  え? そういうわけではない??
  そ、そう……じゃあなんで

  あ、あの……
  とても光栄ではあるんですけど
  どうして、そこまで私を……?

  だって、私達は昨日初めて会ったばかりで
  ソウマくんも、私のこと
  まだほとんど何も知らないと思……

  
(18) 2024/05/25(Sat) 19:24:46

【人】 初波華音



  
うぇええっっっっっ!?!?!??!


  ……っ
  や、なにコレ…………!!


[彼の視線から逃れるように向けた背後の壁に
 貼られていたのは、大量の写真。
 そのすべてに私が映っていた。

 家のベランダや玄関先で撮られたらしいものから
 大学での講義中のもの、バイト先での写真まで。
 何これ。何よこれ。凄い。怖い。
 貴方から、私はこんな風に見えてたの?

 そのどれもこれもが
 明らかな盗撮であることを除けば、
 親近感すら覚えてしまいかねない有様の壁だ。
 この埋め方、私の部屋の壁とそう大差ない。
 私だってソウマくんの写真は何枚でも欲しい。

 違うのは、
 それを私本人に臆さず見せられる異常さ。]
 
(19) 2024/05/25(Sat) 19:25:38

【人】 初波華音



  そ、ソウマくん……??
  あの〜〜……、
  失礼ながらこれは……一体、


[ベッドから降りてどこか歪な室内を見回す。
 ぞくりと、全身の肌が粟立った。]
 
(20) 2024/05/25(Sat) 19:26:21

【人】 初波華音


[──もし配信者と視聴者という形ではなくて
 例えば、大学の講義で出逢って意気投合して
 好きになって、恋人関係になれて
 じっくり時間を掛けてからだったなら。
 もう少し感想は違っていたかもしれない。
 
 こんなにも私を見つめて、必要としてくれる人がいた。
 私を守りたい、
 ずっとここに居てほしいとまで言ってくれてる。
 私も彼のことが好き。彼を守りたい。
 叶うならずっと傍に居てほしい。
 何だ、一緒じゃない。なんの問題もない。そう、
 なんの問題もない、はずなのに

 ……こわい。
 いやいや無理無理無理絶対ムリだって!!!!!
 こんな密室でソウマくんとずっと二人きりで居たら
 命が幾つあっても足りないでしょ!!!
 いろんな意味で!!!!

 はっきり言っていまこのお部屋で
 いちばんの脅威はソウマくんなのよ!!?!?!!]
  
(21) 2024/05/25(Sat) 19:27:46

【人】 初波華音



  …………、私、も
  ソウマくんの傍に、ずっと居たい……です
  えへへ…………

  でもあの、些か急じゃありません??
  もう少しこう段階を踏みたい、というか
  い、いますぐには……
ちょっと

  お気持ちはすごく、すご〜く
  本当に嬉しいんですけど……!!


[顔は彼の方へ向けたまま、
 じりじりと出入口らしき方へと後ずさる。
 後ろ手に、扉のノブに手を掛ける。]
 
  
  美味しいディナー御馳走さまでした〜〜!!
  私、今日はこれで帰らせていただきますね
  それじゃ────

  ……あ、あらっ ドアが開かない……!?


[どんなに回そうとしても、ただただ
 空しい金属音だけが部屋に響く。
 壁一面の私が私を見つめているような気がした。*] 
  
(22) 2024/05/25(Sat) 19:30:14

【独】 秋月壮真

/*
ウッッ怖がってるかのんちゃかわいい(酷い性癖
さー関係修復できるかな?!?!
りんとんしゃんがお上手すぎてさくさく進んだので
(ありがとうございます!!!!)
監禁後はわりとのーぷらんです がんばろう!!
(-2) 2024/05/25(Sat) 20:22:50

【独】 初波華音

/*
そういえばソウマくんの一人称が私から俺に変わって(戻って?)て
こういうのどきどきします
えーーんかっこいいよソウマくん……でれでれ
(-3) 2024/05/25(Sat) 21:20:45

【独】 初波華音

/*
>>12
大天才のろる
暁の時間が終わってしまった!!!
壮真くんタイムなわけですね
壮真くんは壮真くんが壮真くんてこと
ちゃんと教えてくれるのかな(?)
>>13
失礼、って言いながら手離してくれるの
優しさを感じてしまい
りんとはときめきがとまりませんでした……
照れてるのかわいい……
華音ちゃんはいまはひたすらに戸惑ってますけど
ソウマくんが愛をもって優しく接してくれる限りは(?)
壮真くん好き〜〜〜♡♡♡になりそうな気がします
これ以上やばくなっちゃうんですかね壮真くん どきどき
>>14
プロポーズじゃないんですか???(??)
好きです結婚してくださいってうっかり返してたところですよ
壁一面の写真さえ見てなければ……
そういえば大学休学中なのに写真を撮らせてしまいました
大教室ならばれないばれない
普通に付き合ってたらお互いの写真を撮りまくっては飾り
ツーショも撮りまくる相思相愛溺愛カップルになってそうなのに……ドウシテ…………
(-4) 2024/05/25(Sat) 21:34:23

【人】 秋月壮真

 
[起き上がるのに合わせて
 背中に髪がさらさらと流れて
 きれいだった。

 パッヘルベルのカノンが好きな華音ちゃん。
 自身の名だから好きなのだろうかと
 想像すれば微笑ましく
 リクエストを貰うのが楽しみだった。

 だけど己が呼んでも彼女は嬉しくなさそうだ。
 俺はきみに名を呼んで貰えると嬉しいのだけれど。]


  知り合い、ではないけど

  俺は前に……


[どうして、に答えようと口を開くが
 彼女の視線は己から逃れて
 壁にいる沢山の彼女達に向かい、叫んだ。
 ああ、実物の彼女に夢中で片付け忘れていた。]
 
(23) 2024/05/25(Sat) 21:39:10

【人】 秋月壮真

 
[廊下やベランダで過ごす彼女。
 バイト帰りの夜道を歩く彼女。

 ずっと見守ってきた。

 大勢の人の前に行くのは苦手だから
 幾つかはAIの生成物だけれど
 良く出来ている。

 みんなきれいだ。ぜんぶかわいい。

 だけどやっぱりそれらのことも
 彼女は嬉しくないみたいだ。]
 
(24) 2024/05/25(Sat) 21:39:29

【人】 秋月壮真

 

  ……嫌だった?
  そういえば俺もされるのはそんなに
  良い気分じゃなかったから
  気持ちはわからなくもないかも

  ごめん


[眠っている間に片付けておけばよかった。
 部屋を見回す彼女を眺めながら反省を一つ。
 互いに似たようなことをしていたと知らないから
 口に出したのは彼女のことじゃない。]
 
(25) 2024/05/25(Sat) 21:39:46

【人】 秋月壮真

 
[彼女が後退るのを
 不思議そうに眺めていると、
 想いを明かして貰い心臓が跳ねる。
 彼女自身も共にいることを望んでくれた!]


  ……うん、……ふふ
  俺も少しずつ段階を踏んでいけたらって……


[全くその気がなくても構いやしないのだけれど
 同じ想いなら何より喜ばしいことだ。

 頭の中に交響曲第9番が鳴り響く。
 次の動画ではこれを弾こうかなんて呑気に考える。

 社交辞令やその場凌ぎの嘘だったとしても
 自分には見抜くことが出来ない。
 まともに他人と接したことがないんだから。

 
(26) 2024/05/25(Sat) 21:40:35

【人】 秋月壮真

 

  ……ああ、無駄だよ
  これがないと幾ら回しても開かない


[チャリ、パーカーのポケットから
 似たような鍵が幾つも束ねられたリングを見せた。
 入り口にゆっくりと近づいていく。]


  ドアから離れて

  欲しいものがあったら
  俺が持ってくるから


[彼女を避けて鍵束の中の一つで解錠して見せる。
 廊下に出たら直ぐに外側から施錠し直す。
 一先ず飲み物でも取ってこようかと。]
 
(27) 2024/05/25(Sat) 21:42:05

【人】 秋月壮真

 

  窓から逃げようだなんて考えない方が良い


[扉を閉める直前そう警告していた。
 自室は三階で、ロープもなにもなく
 飛び降りるとは思えないけど
 きみには万が一にも怪我をしてほしくないから。**]
 
(28) 2024/05/25(Sat) 21:43:47

【独】 初波華音

/*
そ、壮真くーーん……!!!!!:;(∩´///`。∩);:
いまといれとかお風呂とかどうなるんだろうとすごくおもっている
(-5) 2024/05/25(Sat) 21:54:55

【人】 初波華音



  鍵!!?
  な、なんで……!!?


[彼にとっての段階とは??
 さも当然と言わんばかりに
 鍵束を取り出すソウマくんを見て、
 一言突っ込みを入れずにはいられなかった。

 『欲しいものがあったら俺が持ってくるから』か〜〜
 これ普通にデートだったりしたなら
 ときめいちゃってたかもしれないな〜〜!!!
 
 でも今は状況が違う。大分違う。かなり違う。
 待って待って、この人
 思った以上にやばくない!!?!?]
  

  ちょ、ちょっと……!!
  
ずっとここに居て
って
  もしかしてそういう意味なの!!?!?

  
[思わず素が出てしまうのもやむなし。]
  
(29) 2024/05/25(Sat) 23:13:56

【人】 初波華音


  
  ──っ、待ってっ
  知り合いではないけどって言いかけたやつ
  続き聴かせ……


[バタン、と無情に扉が閉まる。
 間髪入れず外からガチャガチャと鍵を回す音。
 以降回しても押してもびくともしないノブ。
 遠ざかっていく彼の足音。]


  う、……嘘でしょ〜〜…………!!?!?


[警告を思い出して窓辺へと駆け寄り
 窓を開けて下を覗き込んでみれば、
 全身麻痺で生きるか複雑骨折で苦しみながら死ぬか
 絶妙に謀りづらい遠さに地面がある。

 足場になりそうな屋根はなければ
 室内にロープになりそうな布もない。
 窓から首を引っ込めてため息を吐いた。] 
  
(30) 2024/05/25(Sat) 23:14:17

【人】 初波華音


[壁一面を飾っている私の写真たちを
 おそるおそる、もう一度見上げる。

 実際に着た覚えのある服装の私も居れば、
 よくよく眺めてゆくと
 限りなくそっくりな私を模倣したような
 造り物めいた写真もいくつか混ざっていた。]


  ……そうよね
  されるのはそんなに良い気分じゃないわよね

  知らない間にたくさん、撮られてて
  その上その写真がこんな風に飾られてて
  驚いちゃった、っていうか……

  ……私も 人のこと
  全然言えないし……
  

[自分のことを言われたのかと思ってドキッとした。
 こんなにあらゆる角度から撮られているのなら
 自室の様子が彼に漏れていても
 何の不思議もないと思ってしまったから。]
  
(31) 2024/05/25(Sat) 23:14:51

【人】 初波華音


[自分で言うのも何だけれど、
 どの写真の私もそれなりに可愛い。
 一方で、もう少し別の角度から撮られていればと
 思わなくもない写真も数枚。

 ……こんな写真の私でも、彼は
 気に入って眺めてくれていたのかしら。

 写真なんて、
 ソウマくんが一言『撮りたい』って言ってくれたら
 私は自分から進んで被写体になろうとしたと思う。
 隠し撮りやAI生成なんて真似をしなくても。
 あわよくばツーショットが撮れたら嬉しいな、
 なんて食事に行く前には思っていたもの。

 ソウマくんが送ってきてくれた自撮りが
 すごく嬉しかったのは、その写真が
 初めてのカメラ目線だったからでもあるのよ。

 合意の上で撮った写真を飾ってくれていたら
 私はきっと、すごく喜んでいた。]
  
(32) 2024/05/25(Sat) 23:17:00

【人】 初波華音


[でも今は、彼が──
 ソウマくんが何を考えているのかが、
 よくわからない。

 そういえば、一緒に食事をした時と口調が違う。
 一人称も違う。]


  ……はあ〜〜〜っ…………あ、
  そういえばスマホ……も、ない……?
  

[まさかこのまま一生ここから出られない、
 なんてことはないと思いたいけれど]


  トイレとか、お風呂とかくらいは
  行かせてくれるかしら……


[ベッドに腰を下ろしてこてんと横になれば
 あれほど切望していた彼の匂いがした。

 こんな状況に置かれてなお、胸が詰まった。**]
  
(33) 2024/05/25(Sat) 23:21:22
 




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