親 グリンダは、メモを貼った。 (a1) 2024/12/14(Sat) 19:13:12 |
英雄 ジークバルトは、メモを貼った。 (a2) 2024/12/14(Sat) 19:52:53 |
処刑人 ライナスは、メモを貼った。 (a3) 2024/12/14(Sat) 20:14:21 |
【人】 宝石商 アビス[ 人に恨まれる宝石商にも人情はある。 境遇がそうさせるだけであって 元来、アビスとはそういう人間なのだ。 目には目を、歯には歯を 善性には善性、悪性には悪性を。 人の縁は鏡のようだと宣う男にとって その人の元を訪れる時は 善に溢れた姿と成るのが常というもの。] (142) 2024/12/14(Sat) 20:41:08 |
【人】 宝石商 アビス[ その善性は、中が空洞の宝石と同じ。 所詮中に悪性を孕んだ産物に過ぎない。 どれだけ善人ぶってもそこが知れる。 その性の担い手がこれだ。 それも仕方のないことだろうか。] (143) 2024/12/14(Sat) 20:46:07 |
【人】 宝石商 アビス[ 今となってはただ一人だけ、敬意を示す者。 先生、とは最大級の賛辞に他ならず 男にとってはそれに値する程に偉大な相手だ。 そのきっかけは、 男がまだ明日の命を祈り、 満足に食と金の工面もままならなかった頃 森で毒性のある花を口にした時まで遡る。 命懸けで辿り着いたのが、彼女の家だった。 この恩は今もなお計り知れず、 男が善性に身を委ねられる唯一の場所であった。] (145) 2024/12/14(Sat) 20:51:54 |
【人】 宝石商 アビス[ 彼女にだけは悟らせてはならない。 あの時の礼と言い、いつも置いていく金も 少しでも彼女の為にと薬を買うための金も 全て薄汚れているという事実を。 知られてはならない。 どんな事実も、知らなければ罪ではないのだから。 嗄れた偽善、痩せこけた自尊心のためだけに 彼女を今以上に利用するわけにはいかない。]* (146) 2024/12/14(Sat) 20:54:30 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 捨てるには背負い過ぎた。 切った糸も再び絡まれる。 この国によって 自警団の団員たちによって 民たちによって 失った者たちによって 踊っていたのは傀儡だ。 国によって踊らされていた。 私の”罪”だけが唯一の今の己の証明だ。 ] (147) 2024/12/14(Sat) 22:20:14 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 処刑場で捧げた花。 その花を口元へ持っていき 唇で花弁に触れる。 口を開き 静かに、口に含んだ。 花びらを一枚ずつ、 蜜を吸い 私の糧にしていく。 ] (148) 2024/12/14(Sat) 22:20:29 |
【人】 英雄 ジークバルト あれが────……ライナス・カディア [ 瞬間、身体に熱が走った。 心臓が大きく高鳴る。 頭は驚くほど冷静だ。 まるで、戦場で宿敵に会えたかのような 興奮を覚える。 今すぐにでも斬りつけたいと震える利き手を 逆の手で強く抑える。 体は正直だ、本能のままに動くから厄介だ。 殺していた息を吐き、体を鎮める。 ] (151) 2024/12/14(Sat) 22:22:23 |
【人】 英雄 ジークバルト 父親はどうやら信心深いようだが……… [ 遠くから気付かれないよう眺めていた 姿が動く。自分はどうするべきか……。 今まで慎重さを欠いたことはない。 判断の間違いが損害へと繋がるからだ。 だが、今は───────…… 今だからこそ──────。 ] (153) 2024/12/14(Sat) 22:26:13 |
【人】 英雄 ジークバルトすまない、忘れ物をしてしまったようだ 花弁だが落としてしまったようだ ………お邪魔していたよ ライナス・カディア、だな [ 対面するのは今だ、 いつかなど待っていられるか。 ] 私はセントクリム自警団団長 ジークバルト・カーティスだ [ 握手でもしようかと相手の手を見れば 何かを握りしめているようだ。 その指を指し、花弁ならばもらおうと 手を差し出し、ライナスへと目を向けよう。 ] (154) 2024/12/14(Sat) 22:26:38 |
【人】 処刑人 ライナス[ 気配に振り返ることはしなかった。 気の所為であれと願う私の傲慢だろうか。 花弁に爪を立てたところで 小気味の良い音は出ない。 食い込む不快さに眉を潜め、 鼓膜に刺さる人の声で 漸く視線を彼の人へと向けた。] (156) 2024/12/14(Sat) 23:14:33 |
【人】 処刑人 ライナス……………ジークバルト… [ 反射的に名を落とせば厭に口に残る。 嫌な味だ。人の名に言うのも至極失礼であろうが。 一刻も早く立ち去れ、と。脳が警告する。] (157) 2024/12/14(Sat) 23:14:36 |
【人】 処刑人 ライナス…英雄殿がこのような場に何の用かな。 貴方達は国の守りの象徴だろう。 罪人の死を悼んでいると、 勘違いするものが現れないとも限らないが─── (158) 2024/12/14(Sat) 23:14:38 |
【人】 処刑人 ライナス[ 視線の先に握りしめていた拳を開く。 くすりと嗤って、花弁を破り空へ投げた。 それ以上の反抗はしないとでも見せるように 両手をあげ、前を見据える。] (159) 2024/12/14(Sat) 23:14:41 |
【人】 処刑人 ライナス真実 か、復讐 か。[ 普段の処刑場には似つかない程、静かだ。 民衆の声などは聞こえず、風だけが吹いている。 日差しも明るく、雲ひとつない。 小鳥が囀り、天は生きる人々を祝福している。 私のようなものにとっては似つかわしくない日。] (160) 2024/12/14(Sat) 23:14:44 |
【人】 処刑人 ライナス まるで英雄の顔じゃないな。 仮面の下の心がまるで隠し切れていない。 隠すつもりもないか? ───あまり貴方とは話をしたくないが。 何を望むのかくらいは、聞こう。 事実を知る者として。 (161) 2024/12/14(Sat) 23:14:47 |
【人】 宝石商 アビスセントクリムの街にある夫婦がいた。 逞しい夫に美しい妻、 裕福とは言えないまでも慎ましく そした穏やかに、暮らしていた。 罪などという物には程遠い家庭 それが俺の生まれるはずだった、世界。 (164) 2024/12/15(Sun) 0:15:44 |
【人】 宝石商 アビスやがて母親は子を身篭り 子は腹の中で生誕の時を待ちわびた これからさらに幸せな世界が待っている。 母親も、腹の子も、それを疑いもせず 神の御加護の元に ただ当たり前の幸せを授かるだけだと 信じてやまなかった。 (165) 2024/12/15(Sun) 0:17:31 |
【人】 宝石商 アビス動機も何もかもが不明。 だが状況から見ても間違いない。 俺の父親は、黒だ。 国の警備をくぐり抜けて 王族を葬ろうとした道半ば 警備の人間の命を奪い その果てに、自警団によ捕らえられた。 当然、父親は極刑。 俺が生まれるよりも早く、父は逝った。 死人に語る口はなく、真実はもう、闇の中。 (167) 2024/12/15(Sun) 0:20:15 |
【人】 宝石商 アビス全てはまやかしでしかなかった。 平和で幸せな道を進み、生きていこうなどと 笑いあった夫婦の姿など最早茶番。 まだ腹に俺を宿した母親に 周囲は堕胎を強く勧めた。 あんな極悪な罪人の子どもなど 産んではいけない。その子は、呪いなのだと。 (168) 2024/12/15(Sun) 0:21:54 |
【人】 宝石商 アビス俺は生まれたその瞬間から堕ちている。 その血なまぐさい獣道は 台本でもあるのかと疑いたくなる程に腐り かくして王族暗殺を目論んだ人殺しの子ども、 俺は生まれながらにして この国で忌み嫌われる存在へとなっていく。** (170) 2024/12/15(Sun) 0:23:53 |
【人】 宝石商 アビス[ それは幾年前か定かではないが 男には忘れられない 強烈な記憶として残る事件が、あった。 大きな穏やかで平和な国も罪で溢れ 中でも重い罪は直接的に裁かれるもの。 そしてただの国民にも罪状程度の報は届く。 ただ、客伝いに聞いた時は流石に驚いた。 虫唾が走る程皆に愛された ある男の報しかもその罪状は想像もしなかったものだ。] (171) 2024/12/15(Sun) 0:47:21 |
【人】 宝石商 アビス[ ロジャー・ピュロシア・スチュアート。 吐き気がする程の聖人君子であった青年だ。 宝石商のような薄汚れた男にさえ 対等な商売を、と言えるだけの器量の持ち主。 あれほどの胆力と器を持ち合わせた男は 後世にだってそう現れやしないだろう。 この世の悪と最も縁遠いであろう男が この世で最も忌み嫌われる罪のひとつを 犯してこの世を去ったのだ。 信じろという方が無理な話だが、 裁きが下されれば信じるしかない。] (173) 2024/12/15(Sun) 0:52:43 |
【人】 宝石商 アビスそうだ、ムカつくやつだったよ。 口を開けば街のみんなを愛してるだの まったく、青臭くて敵わない。 でも俺はあいつを嫌いにはなれなかった。 あいつの言う街のみんな、は俺もそうなのだと。 人目がつく場所だというのに 何も構わず口にしやがる。 それがどれだけ危険な行為か 知らんわけでもあるまいに。 (174) 2024/12/15(Sun) 0:54:08 |
【人】 宝石商 アビス[ だが哀しみに暮れてばかりもいられない。 ロジャー処刑の報が耳に入った瞬間から 宝石商にはひとつ気掛かりがあった。 彼には家族、妹がいたはずなのだ。 宝石を見ながらいつも妹に似合うと 妹の自慢をされていた宝石商には その事実は忘れることなど難しい。 痛みを知り尽くした罪人の子として 罪人の家族というのは立場の危険度は この国の誰よりも知っているつもりだ。] (176) 2024/12/15(Sun) 0:57:32 |
【人】 宝石商 アビス[ 報を知らせてくれた客に断りを入れ、 男は店を閉めるとロジャーの家を目指す。 たとえ罪人だろうが彼の家族だ。 家族に、罪などあるはずがないというのに それを知らない国民が多いことは知っている。 忌み嫌われてきた側の人間として 余計なお世話で、邪魔者であったとしても ロジャーの家族を案じずにはいられない。 ロジャーが裁かれてすぐのこと、 男は彼の最愛の妹を探した。 せめて石の雨に晒されないことを願いながら。 ]* (178) 2024/12/15(Sun) 1:02:33 |
【人】 英雄 ジークバルト[ あの頃は努力をすれば 神は救ってくださると信じていた。 正しいことをしていればそれでよかった。 正しいことすれば 辛い思いをする人が減ると考えていた。 それは人を救えると信じていた。 ] (179) 2024/12/15(Sun) 13:46:21 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 悪意のある言葉は心に残ってしまう。 子供は声を聞いてしまうから。 他者に自分の価値を植え付けられてしまうから。 言葉で苦しめられている君を見ていた。 庇っても言葉は届いてしまう。 だから俺もその分言葉にした。 大丈夫だと、悪くないと 呪詛を呪詛で埋めようとしただけの幼稚な行為だ。 人は弱者には容赦がない。 それに対抗するには力が必要だった。 ] (181) 2024/12/15(Sun) 13:46:47 |
【人】 英雄 ジークバルトクソ…………あいつら殴って楽しいのかよ [ アビスに悪意を吐いていた周りに 言い返してやったことがあった。 「もうやめて」と「俺に言えばいい」と だがアイツらは自分達を正当化していた。 犯罪者の子供は犯罪者だ。 アイツもいつか人を殺す。 だから我々は良い事をしているのだ。 歯向かうならお前も同罪だ。 とあまりに馬鹿馬鹿しく、その場で笑ってしまった。 どうやら俺は人の神経を逆撫ですることが 得意らしい。 俺を貶める言葉が見つからないのか 口ではなく手が出てきたが それで少しでもアビスへの当たりが 弱くなるならと (引っ掻くくらいの抵抗しかせず) 大人しく受け入れていた。 ] (182) 2024/12/15(Sun) 13:46:59 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 力のない自分が何をしようと変わらない。 変えるには力が必要だ。 周りをねじ伏せる圧倒的な力だ。 有無を言わさない程にわからせられる力だ。 ] (184) 2024/12/15(Sun) 13:47:15 |
【人】 英雄 ジークバルト[ アビスに大丈夫だと 伝え続けることはやめなかった。 安心をして欲しかった。 アイツらの暴力も続いていた。 そこで受け身の取り方、急所の外し方、 色々と実践で学ぶことができた。 何よりアビスが少しずつ俺に歩み寄ろうと してくれてることがわかって嬉しかった。 ] (185) 2024/12/15(Sun) 13:47:21 |
【人】 英雄 ジークバルト[ その言葉は言うべきではない。 君と一緒に居たいが為の身勝手な言葉。 君を救えば君には俺しか居なくなる。 恩義を感じ俺だけを頼るようになる。 俺はアビスを誰よりも知っていたのだから。 だからこそ 俺と一緒にと言ってくれた君の言葉は とても嬉しかった。 一緒にいる事を許されたようで 俺は思い上がってしまった。 君が俺に堕ちてきた、 と。 ] (189) 2024/12/15(Sun) 13:48:06 |
【人】 英雄 ジークバルト どこまで………、か 足りない、底は奥深い深淵だ 下から手を伸ばしても 簡単には堕ちてこれない ならば救い上げて 一気に堕とそうとした そしてそれは 君に気付かれてしまったのだろうな (190) 2024/12/15(Sun) 13:48:15 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 少し考えればわかることだった。 自警団とはどんなところか、 世間体を気にする世間の風当たりを この目で見てきたはずなのに。 君が来なかった事実だけが 俺を落胆させるには十分だった。 ] (192) 2024/12/15(Sun) 13:48:47 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 愚か者でも心配はする。 どこへ行ってしまったのか、 お腹を空かせていないか、 花は綺麗なものほど毒がある、 間違って食べていないか?と 森を探したこともあった。 時が経ち、力を得た。 アビスがどうしているのか 調べられる立場にもなった。 ] (194) 2024/12/15(Sun) 13:49:02 |
【人】 英雄 ジークバルト[ とある噂を知った。 アビスはあの時の約束を果たそうと しているのかもしれない。 それが犯罪と呼ばれるものでも。 ”罪”になることだとしても。 私は、友を信じている。 ] (195) 2024/12/15(Sun) 13:49:45 |
【人】 英雄 ジークバルトアビス、私はもう”罪”からは 逃れられることはない それでも君との約束は 最後まで諦めずにいよう また会えた時に、君に恥じないように (196) 2024/12/15(Sun) 13:49:47 |
【人】 薬師 ヴィオラ[一介の薬師風情がプライベートにまで 進んで踏み込むべきではない。 誰にだって、触れられたくないことはあるものだ。 私たちはただ症状を聞き取り。 状態を正しく見極め。 薬を正しく調合し、処方し。 正しい用法用量を伝える。 それが仕事なのだから。] (199) 2024/12/15(Sun) 15:31:39 |
【人】 薬師 ヴィオラ[しかしその後も訪れる度に新しい傷をこさえ、 いつも多めの薬を望む彼女が気にならない わけはなかった。 悪習慣があれば、再発を繰り返してしまうもの。 その場合、根本の原因を絶たねば根治は難しい。 ……ただ、彼女の場合そうすることが難しいのは その表情一つとっても容易に想像が出来た。 明らかに他者によりつけられたであろうそれは、 私が介入したところで解決出来る事案だとも、 思えなかった。] (200) 2024/12/15(Sun) 15:33:09 |
【人】 薬師 ヴィオラ[私に何か出来ることがあるとすれば、 一時の安らぎを提供するくらいだった。 ただそれさえも、いらぬお世話だっただろう。 ……塗り薬は問題ないのですが、 もし他の方に使われるのでしたら、 体重によって飲む量が変わりますのでご注意ください。 形状も、丸薬で大丈夫でしたでしょうか。 [多めの薬を求められた際、念のために聞いた問いで、 相手が子供なのだと察することが出来たなら尚更。 引き留めることに申し訳なくすら思う。] (201) 2024/12/15(Sun) 15:36:26 |
【人】 薬師 ヴィオラあの、良ければこちらも持って帰ってください。 お代は結構ですので…… [お茶を振舞った後、一人分より多いいつものお薬と 残りの砂糖漬けを入れ物ごと差し出した。 ここにはいない、もう一人の口にも入ればと。 憐れみや同情に見えてしまったかもしれないが。 無力な私に出来る、せめてもの気持ちだった。] (202) 2024/12/15(Sun) 15:38:10 |
【人】 薬師 ヴィオラ[―――それ以降だったろうか。 彼女の姿を見なくなったのは。 薬が必要なくなったのならそれでいいのだけれど。 菫 の花を見るたびに、どうしているのだろうと思い出している。]* (203) 2024/12/15(Sun) 15:39:50 |
【人】 英雄 ジークバルト勘違いさせておけばいい。 私はしたいことをしてきた。 これからも改めるつもりは、ない。 [ 快晴の空、小鳥は戯れ風が遊ぶ。 異質なのは我々だとつくづく感じる。 これから話すことにしても、だ。 ] (205) 2024/12/15(Sun) 15:44:42 |
【人】 英雄 ジークバルト[ アイツを奪ったのはこの国。 アイツの魂を浄化したのはこの男。 ] [ 浄化? ──────それがこの国の教えだ。 アイツの魂は浄化された。 まるで信じられない。 ] (209) 2024/12/15(Sun) 15:46:49 |
【人】 英雄 ジークバルト君、友達はいるのか? その友達の前では笑うこともあるだろう? 笑顔は大事だと思うぞ 英雄のこの俺のようにな [ お手本のように笑ってみせた。 ] [ 仮面は一枚じゃないと教えてあげたんだ。 親切だろう? ]** (211) 2024/12/15(Sun) 15:49:49 |
【人】 薬師 ヴィオラ 切欠は恐らく、母が亡くなったこと。 薬師だった父の力を持ってしても、 救えない命があるのだと。 初めて間近で見て感じ、絶望するとともに。 まだ幼かった私は父を責めた。 (213) 2024/12/15(Sun) 16:43:51 |
【人】 薬師 ヴィオラ 父だって救いたかったはずなのだ。 私の知らない所で沢山手を尽くしていただろうと、 今ならわかる。 それでも尊敬し、 憧れていた父に治せないものはないのだと。 その時までは信じていた。 後に酷く後悔したのを覚えている。 弟と私が寝静まった夜、 一人で静かに泣いている父を見た日から。 ―――私の小さな小さな、罪の一つ。 (214) 2024/12/15(Sun) 16:44:37 |
【人】 薬師 ヴィオラ それでもあまり不自由に思ったことはなかった。 近所の子たちと遊ぶよりも、 父の後について勉強する方が好きだったから。 愛想がないと言われることは多々あったけれど、 父の手伝いをすることに支障はなかったし。 代々積み上げてきた評判と薬師としての腕は そんなことでは揺るがない。 幸い弟は相反するように明るく育ってくれたから、 家の中が暗くなることもなかった。 (215) 2024/12/15(Sun) 16:45:43 |
【人】 薬師 ヴィオラ それでも父が亡くなったあの日から、 私はさらに笑うことが苦手になった。 いえ、もうそんな資格はないと 心のどこかで思っているのかもしれない。 (216) 2024/12/15(Sun) 16:46:39 |
【人】 薬師 ヴィオラッ大丈夫ですか……!? [彼を助けたのはまだ父が存命の頃だったろうか。 どちらにせよ、店の扉の向こうから聴こえた物音を 不審に思い開けた先に、後にアビスと名乗る彼がいた。 ここまで辿りついていなかったらその命はとうに 失われていたかもしれない程に、危険な状態だった。 原因が毒物の経口摂取だとわかれば適切な初期対応を。 解毒薬の調合と介抱を合わせ、数刻。 彼の呼吸や顔色が戻った時は胸を撫で下ろした。] (218) 2024/12/15(Sun) 16:50:10 |
【人】 薬師 ヴィオラこれには毒があります。 使いようによっては薬にもなりますが、 見かけても食べてはいけません。 [彼がすっかり元気を取り戻したら、 半ば無理矢理 畑の中でそんな講習が開かれた。聞かせるのは森や道端でもよく見かける物を中心に、 もう二度と同じことを起こさぬための知識。 同時に食べれば美味しい物も教えたが、 中には既に知っているものもあったかもしれない。] (219) 2024/12/15(Sun) 16:51:25 |
【人】 薬師 ヴィオラ[彼が支払えるお金がないと心配したならば、 そんなものはいつでもいいと言ってのける。 お金がないという理由で目の前の救える命を みすみす見捨てるなど、出来るわけもないのだから。] とにかくまずは元気になることを第一に考えて。 稼げるようになったら考えてくれればいいので。 [彼はその言葉を覚えていてくれたのだろう。 しばらくの後に、彼はお金を置いていくようになった。 稼げるようになったことは喜ばしいことであったし、 その分彼のように薬代が払えず困窮する人たちへの 無償奉仕で、身銭を切る必要もなくなった。] (221) 2024/12/15(Sun) 16:59:36 |
【人】 薬師 ヴィオラ[それから幾ばくかの時が流れた頃だ。 その噂を聞いたのは、 いつものように彼がお店を訪れた後のこと。 人の口に戸は立てられないとはよく言ったもので。 「あの人は何か悪事に手を染めているらしい」 「出入りしていると店の評判に関わるんじゃないか」 入れ違いで入ってくるなりひそひそと話す、 噂好きのマダム。 彼女なりにこのお店のことを慮って 進言してくれたのだろうことはよくわかった。 それでも、あまり気分はよろしくない。] (222) 2024/12/15(Sun) 17:00:41 |
【人】 薬師 ヴィオラ……心配をして頂いたことは有難く思います。 ですが噂は噂、ですし。 曖昧な情報で判断したくはありませんので。 [如何にも善性溢れるそれらしい理由と感謝を述べる。 そうすれば、彼女も渋々と引き下がった。] (223) 2024/12/15(Sun) 17:03:07 |
【人】 薬師 ヴィオラ[ もしその噂が本当であれ、 罪のない人間などいるのだろうか。 目の前にいるあなたも、 誇れるほどに清らかに生きていると、 神に誓って言えるのだろうか。 その自分のための化粧水代で、 誰かを助けようと思ったことはあるのだろうか。 ] (224) 2024/12/15(Sun) 17:03:42 |
【人】 薬師 ヴィオラ[ 彼が悟らせたくなかったように、 私にだって悟ってほしくないものがある。 あなたが思うほど、私の魂も清らかではないのだ。 キラキラと甘い衣を纏って輝くこの 菫 だって、部位によっては 毒 を孕んでいる。それでも私は、正しいことをしていると。 そう思って生きているけれど。 ] (225) 2024/12/15(Sun) 17:05:11 |
【人】 薬師 ヴィオラ前々から援助を断るべきだと思っていたんです。 あの日の恩は十分すぎる程に返してもらいましたから。 そのお金があれば、他に必要としている人を直接 助けることだって出来ると思います、し…… 今後はアビスさんご自身の為にお使いいただけたらと。 [笑ったか笑っていないかわかり辛い顔で、 最大限の感謝を述べる。 ちゃんと伝わったかどうかはわからない。 もしかしたら変に勘繰られるかもしれないが、 私の気持ちは、それがすべてだった。] (227) 2024/12/15(Sun) 17:10:14 |
【人】 薬師 ヴィオラ[ 宝石に興味はない。知識だってない。 あなたにどんな罪があろうとも。 あなたの善性が例えイミテーションだったとしても。 あなたから貰ったものは間接的であれ、 結果的に沢山の人を救ったのは事実。 私がその宝石を綺麗だと感じるのは、 この先もきっと変わらない。 あなたの根本がそうであると思うから。]** (228) 2024/12/15(Sun) 17:11:57 |
【人】 聖母 エリシア[別の日のこと。 わたしは月に一度の遠出をしていた。 町から馬車に乗り込む途中、 知り合いに会えば挨拶をして。 いつものか?と尋ねられれば、ええそうですと返し。 わたしが何の職にも就かず たくさんの子を養えているのは、 お金を渡してくれる人がいるからで。 こうして月に一度出かけて行って、 それを受け取ってくるのだ。 町の人は、それこそ裕福な出資者がいるのだろうと そう思っているみたいだけれど…… まあ間違いではなかった。だから訂正もしない。] (229) 2024/12/15(Sun) 17:27:42 |
【人】 聖母 エリシア[小さな国といえども場所によって変化はあるものだ。 車窓からのぞく風景が 鄙びたものから都会的になってゆき、 辿り着いたのはわたしの生まれ故郷。 屋敷まで行く気にはなれなくて 家令に出て来てもらう約束をしている。 彼はこちらの家まで来てくれると言うのだけれど、 たまには故郷の様子が見たいからと言って それは断っていた。矛盾しているだろうか。 やり取りの内容は毎回あまり変わらない。 家を出た時より良くなった顔色に安堵され。 お互いの近況などを、話せる程度に話して。 今月分のお金を受け取り。 ……それから気まずい顔で縁談の話をされる。 わたしの面倒を見るのに都合がいいからと 親族との結婚をすすめられているのだ。 何度断ってもしつこく言われて、 財産目当てなことくらい もうわかるようになってしまった。] (230) 2024/12/15(Sun) 17:27:48 |
【人】 聖母 エリシア諦めの悪いことね…… いつも通りお断りしてちょうだい。 [そう言って視線を落とす。 家督の相続権は持たないけれど 持参金をはじめとした母の遺産を相続したのは このわたし。そういう取り決めがされていた。 今受け取ったお金も、家令に管理を任せているだけで そもそもわたしのものなのだ。 おかげで子ども達に ひもじい思いをさせることはないが、 面倒事も絶えなくて溜息を吐いてしまう。 昔はこんなこと考えなくてよかったのに。 どれだけ甘やかされて、守られていたか思い知った。] (231) 2024/12/15(Sun) 17:27:51 |
【人】 聖母 エリシア[わたしのような者を妻にしては 家名に余計な瑕がつくばかりです、と 最初の頃使っていた言い訳も 今となっては弱いだろうか。 わかっている。 罪人の家族がまともな暮らしをできているのは 家門の後ろ盾があったから。 何もできなかったわたしに代わり、 一連の対応を引き受けてくれたのも彼らだ。 我儘を言っているのはわたしの方。 それでもまだ、許されるんじゃないかと。 そう思っていたわたしに、 また一つ現実が突きつけられる。] (232) 2024/12/15(Sun) 17:27:53 |
【人】 聖母 エリシアえ? ……今なんて? 無駄な出費だって、確かにそう言われたの? …………そんなこと。 わたしのお金の使い道まで 指図される謂れは…、――……! [声を荒げかけて。 家令に言っても仕方がないと、どうにか堪える。 …そうね、そう言われるのも当然か。 当てにしていた財産が日々目減りしているのだから。 実際、わたしには財産の管理能力もないし。 当時、事を収めるために 彼らがいくら使ったのか知りもしない。 反論の余地なんてどこにもなかった。悔しいけれど。] ……わかりました。 今後は少し…控えるようにしますから。 ご心配には及びませんと、伝えてください。 [だから、お願いだから、今はまだ放っておいて。 そう言って、気まずい空気のまま席を立った。] (233) 2024/12/15(Sun) 17:27:56 |
【人】 聖母 エリシア[屋敷には戻りたくない。 大切な思い出の詰まった家だからこそ。 主人の変わってしまったあの家で、 わたしの方が異物になっていくのが悲しくて。 何よりも、 あの家での最後の記憶――兄の死が。 幸せな思い出まですべて塗りつぶしてしまいそうで わたしには、つらかった。] (234) 2024/12/15(Sun) 17:27:59 |
【人】 聖母 エリシア[何もできなかった。 何をしたらいいのかさえわからずに。 大変なことになった、あとは任せなさい、という 親族の言葉を当たり前のように頼り。 悲しみに暮れるばかり。 自分で何かするということを知らなかった。 甘やかされるだけの箱入り娘。 唯一できたことといえば、 嘆願書に手紙を一通混ぜてもらっただけ。] (235) 2024/12/15(Sun) 17:28:02 |
【人】 聖母 エリシア『この度の御沙汰は何かの間違いです。 兄は決してそのようなことをする人ではありません。 情に厚く、人々に慕われ、大勢の民を導いて 王国の未来に貢献できる素晴らしい人物です。 どう か ご慈悲を賜り、兄に機会をお与えください。神は兄 ● 無実をご存じのはずです。恐ろしい事件の上に、冤罪などという 新たな罪を重ねることがありませんように。 今一度慎重に調べ直していただけ ま● よう、伏してお願い申し上げます。 エ ●● ア・ルシール・スチ ュアート』[そんな。 涙の痕をつけて情に訴えかけるだけの 証拠の一つにもならない手紙には、 何の意味もなかったのだろう。] (236) 2024/12/15(Sun) 17:28:05 |
【人】 聖母 エリシア[死刑判決は覆らず、わたしは半狂乱に陥った。] いや、いや、兄さん!! 兄さんのところに行くわ、離して!! こんなの絶対間違ってる、おかしい、 止めにいかなくちゃ、ねえ離してったら!!! [兄の元へ駆けつけようとして、 使用人総出で止められて。 罪が罪だけに、その身内が牢の周りをうろつけば どんな目に遭うかわからないと。 今思えばもっともな言い分だった。 それでもわたしは処刑の日に抜け出して、 抜け出したその先で―― 何を見たのだったかしら?] (237) 2024/12/15(Sun) 17:28:08 |
【人】 聖母 エリシア[処刑場には辿り着いたはずだった。 だけどわたしは怖くて、 処刑人も、集まった人の目も、兄の顔を見るのも 何もかも怖くてたまらなくて、 ……あとはよく覚えていない。 兄の最期の姿を思い出したくないのか 思い出せないのかも、よくわからない。 わたしはいつの間にか気を失って、 家に運び込まれていた。 倒れた際に打ったのだと聞かされた傷は、 まるで石でもぶつけられたかのようだった。] (238) 2024/12/15(Sun) 17:28:10 |
【人】 聖母 エリシア[恐怖と絶望、悲嘆の向こうに全てが曇っていく中で 処刑人のことだけをなぜだか鮮明に覚えている。 兄さんの命を奪った、その手。 あちらにとっては数ある中のひとり、 見物人に紛れ込んだ小さな人影など 視界にも入らなかっただろうが。 わたしにとってはただひとり、] (239) 2024/12/15(Sun) 17:28:13 |
【人】 聖母 エリシア[親族の『任せなさい』という言葉は、 兄を救うのではなく、家門を守るという意味だった。 裏切られたような思いだったが、 彼らは最善手を打ったにすぎない。 でもわたしにはそんなことわからなくて。 わかりたくもなくて。 目が覚めたわたしは、全てを恨み、 嘆きながら自分の世界に閉じこもった。 食事も喉を通らず、気力を失って ベッドから起き上がることもできなくなっていた。 誰かが訪ねてきたような気もするが>>178 その時のことは、やはりよく覚えていない。 あとで聞いた話では、虚空を見つめながら うわごとを呟いているような有様だったらしい。] (240) 2024/12/15(Sun) 17:28:17 |
【人】 聖母 エリシアどうして…どうして…兄さん… 兄さんがそんなことするはずない…… わたしを置いていくなんて…そんなこと… 兄さん…兄さんが…そんな………… (241) 2024/12/15(Sun) 17:28:20 |
【人】 聖母 エリシア だめよ、許せない、そんなの絶対に駄目、 許せない、許せない、許せない、 あああ…………!!! それじゃわたし………… どうして、なんで…… あんまりだわ、 こんなの、 ひどい ――――………… 裏切りよ (243) 2024/12/15(Sun) 17:28:25 |
【人】 聖母 エリシア[その後しばらく寝込んでしまって。 やっとまともに話ができるようになった頃、 もし見舞いにでも来てくれたなら 「恥ずかしいところをお見せしました」と 謝罪の一つもしたのだけれど。 実のところ、自分が何を喚いていたのかも やはり、覚えていないのだった。] (244) 2024/12/15(Sun) 17:28:27 |
【人】 聖母 エリシア[けれど、どうだろう。 結局、 わたしは居心地のいい家で ふかふかのベッドに横たわって ぐずぐず腐っていただけの、甘えた娘。 兄が整えてくれた宝石箱に包まれて。 そんなわたしは、彼の目にどう映ったことか。] (245) 2024/12/15(Sun) 17:28:30 |
【人】 聖母 エリシア[――ふと思い出す。 そういえば彼は、宝石商ではなかっただろうか? 財産とは何も、金銭ばかりではない。 母から受け継いだもの。 それに、兄から贈られたもの。 ……手放すのは惜しいけれど、 どうせもう、身を飾るような機会もないのだから…… 他に換えられるものがないのなら……、 ………………] (246) 2024/12/15(Sun) 17:28:33 |
【人】 聖母 エリシア[しばらくして。 少々、生活に困ったある日のこと。] すみません。 …少し、相談に乗っていただけませんか? [わたしは彼の店の戸を叩いていた。]** (247) 2024/12/15(Sun) 17:28:36 |
薬師 ヴィオラは、メモを貼った。 (a4) 2024/12/15(Sun) 17:41:22 |
聖母 エリシアは、メモを貼った。 (a5) 2024/12/15(Sun) 17:42:50 |
【人】 処刑人 ライナス[ ───ぐるりと目が上天を向く。 首が落ちるのはどのような苦痛だろうか。 神経の痛み?恐怖?麻痺?……知らない。 あの男だって例外ではなかった。 悲哀か、未練か。 私が慮ることでは無いと見ぬふりをした。 それ以上に抱えたくなかった。 今まで通り、ただの一人の罪人として。 そうありたかった。 ] (248) 2024/12/15(Sun) 18:00:12 |
【人】 処刑人 ライナス 貴方には芯がないのか、 それとも目的に対しての誠実さが不十分なのか。 望むのが真実だとしたら 私の事を調べなかったのか? 二度と私の前で友達などという 不快な言葉は使わない事だ。 少しでも話がしたいならな。 [ 上げていた両手を降ろし、一歩近づく。 笑顔を破り捨て、不愉快そうに眉を顰めた。] (250) 2024/12/15(Sun) 18:00:20 |
【人】 処刑人 ライナス[ 正義を執行する為の手はいつだって ボロボロに荒れ果てている。 無様だ。 酷く苦しんで死ねば、民衆は私を責める。 死をもって救済とする 死の苦しみは一定でなければならない 自分が殺された時のことを誰しもが心に浮かべる。 私は私のために罪人が最も苦しまずに 死を迎えられるように努力している。 それに気づいたのだってあの男だけだった。 厭わしい。] (252) 2024/12/15(Sun) 18:00:33 |
【人】 処刑人 ライナスあの男は死んだ。 残された貴方に出来ることは生きることだけだ。 命を持ってこの国の方向を正すか? シャルル・バロンの正しさを証明するか? ───たかだか一人で何が出来る。 英雄殿。 (253) 2024/12/15(Sun) 18:00:40 |
【人】 処刑人 ライナス[ 私は、君程愚直には生きられない。 私は、君程────こともできない。 同じじゃない。 私は、私は、私は────── 君が嫌いだよ、シャルル。] (254) 2024/12/15(Sun) 18:00:44 |
【人】 処刑人 ライナスシャルル・バロンは国に逆らって死んだ。 それ以上を私に問うな。 悲観するな、堕ちるな、 真っ直ぐに前を向いていろ。 頼むから、私に貴方を殺させてくれるな。 ……一方的であれ約束を違えたくはない。 私にもセントクリムに生きる男としての誇りがある。 (257) 2024/12/15(Sun) 18:00:57 |
【人】 処刑人 ライナス[ ジークバルト。 仮に目の前の男が裁かれようと、 いつか死を与えることになろうと、 どうだって良かったはずなのだ。 私の前に真実を求めて現れるような 命知らずでさえなければ。 私は真実を伝えていたのだろうか。 どこか悲しそうに目を伏せ、背を向けた。]** (258) 2024/12/15(Sun) 18:01:03 |
【人】 親 グリンダ…一緒にきたがらないだとか。 …動けないほどけがをしているとか。 …連れて行くなと言われているだとか。 そんな理由じゃなかった。 私が大切にしていたのは 私が守り続けていたのは ──、 世間体。 ただ、それだけ。 (260) 2024/12/15(Sun) 21:06:56 |
【人】 親 グリンダ「 ありがとう。助かります。 ヴィオラさんの薬は効くから… 本当に町一番の薬師だわ。 」 薬を受け取り、礼を言う。 守っているのが世間体だったとしても 述べた言葉は世辞などではない。 何より、深く詮索をしてこないのが 本当に心から救われていた。 彼女に辿り着くまでは、 …まあ、それなりに、色々と在ったから。 (261) 2024/12/15(Sun) 21:07:23 |
【人】 親 グリンダ「 紫色って、安らぎを与える色、なんですって 菫では、無かったのだけど 私も昔、紫色の花が好きだったことがあったなって …そんなことを。思い出しました。 」 それは今よりもずっとずっと昔 まだ、私が不幸になるよりももっと前 私にとって希望の花。 ……まだ、我が家に悪魔≠ェ来るよりも、前。 (263) 2024/12/15(Sun) 21:08:25 |
【人】 親 グリンダだけど、砂糖漬けを貰った顔は やはり決して嬉しそうな顔はしておらず、 ほんの少し困った表情のまま、きっとその場を後にする * (264) 2024/12/15(Sun) 21:08:53 |
【人】 親 グリンダ家は、静かだった。 家の裏口を、三往復くらい。 私は部屋に入るのを躊躇って、 そのまま、裏口の脇に、瓶を置く。 部屋に入れば気づかれぬよう 戸棚の中に薬を隠し 私は何食わぬ顔で日常≠ヨと戻る (265) 2024/12/15(Sun) 21:09:12 |
【人】 親 グリンダ…大丈夫。 砂糖漬けが渡るべき手の持ち主は きっと裏口から出る機会がすぐ訪れる 寝息を立てる悪魔が夜に目を覚ませば そう、今度は私の番≠ネのだ 大人の時間に、子どもは居てはいけないから (266) 2024/12/15(Sun) 21:09:41 |
親 グリンダは、メモを貼った。 (a6) 2024/12/15(Sun) 21:10:51 |
【人】 宝石商 アビス[ 日に日に傷を負う友の姿を前に どうかお救いください、神様、と。 一度は見限った神に救いを求めるとは なんと滑稽なことだろう。 だが彼は間違ってなどいなかったはずだ。 神が正義の象徴だというのなら 彼を悪意から救うことなんて造作もないはず。] (268) 2024/12/15(Sun) 21:12:19 |
【人】 宝石商 アビス[ 人の想いを穿つ少年はもうそこにはおらず、 友が傷つけば己の軟弱さに涙が止まらない。 なぜ友はそこまで命をはる。 行き過ぎた正義は人を滅ぼすと知りながら、何故。 それがたとえ深淵に堕ちた強欲でも構わなかった。 エゴイズムに膨れた腹でも構わなかった。 独りではないと教えてくれた、それだけで、 少年にはもう、何も要らない、と。] (271) 2024/12/15(Sun) 21:14:25 |
【人】 宝石商 アビス[ きっとこの先ジークバルトは 少年にとってかけがえのない人となるだろう。 それは正に、彼の思惑通りに。 彼の前でなら、罪人の枷をつけずに済む。 それだけで少年がどれだけ救われただろうか。 だが光の裏には闇が潜むもの。 ジークバルトの存在が大きくなればなるほど 心の奥、深淵であざける悪魔が、顔を覗かせる。] (275) 2024/12/15(Sun) 21:20:00 |
【人】 宝石商 アビスジーク、君は凄いよ。 僕に出来ないこと、 僕が諦めてしまったことを 全部やってのけるんだから。 羨ましい。憧れちゃうよ。 僕だって君みたいになりたい 君と居たら、なれると信じていたんだ。 (276) 2024/12/15(Sun) 21:22:56 |
【人】 宝石商 アビス本当に一度でも思わなかったのか? 俺が罪人の子どもである限り お前がお前であればあるほど この手は取り合うことが出来ないって。 (279) 2024/12/15(Sun) 21:25:57 |
【人】 宝石商 アビスけど、それでいいんだ。 お前の進む道に、俺は要らない。 ひとつだけ願いが叶うというのなら せめてお前は罪を知らぬままでいてくれれば… (281) 2024/12/15(Sun) 21:28:41 |
【人】 宝石商 アビス[ かくして、少年は静かに友の前から姿を消した。 自らがこれ以上愚かな獣に成り下がる前に ただの友として、彼の記憶の中で死にたいと願って。] (282) 2024/12/15(Sun) 21:30:16 |
【人】 宝石商 アビス[ 教育というのもひとつの幸せなのだろう。 学を持たない男は一度花を食した経験でしか 物事を推し量る能力を持ち合わせておらず 花は腹を壊すだけで食えるものだと思い込み その結果がこの惨めな姿だ。 扉を開けたと同時に倒れた男の耳には 微かにその声だけが、届いていた。] (284) 2024/12/15(Sun) 23:19:33 |
【人】 宝石商 アビス[ 目を開けるとそこは部屋の中だった。 確か気分が悪くなり、 死にものぐるいで歩き回り 命からがらたどり着いて後は そこで記憶は途切れている。 生きているのは恐らく ここの店の人が助けてくれたということか。] (287) 2024/12/15(Sun) 23:22:01 |
【人】 宝石商 アビス[ 意識を取り戻して初めに浮かんだのは とにもかくにも金、そう、金だ。 施しにいつだって金がかかることと心得ていても その心得に準ずる貯えなどない立場でもあり、 働いてでも返させてもらう覚悟であったが… それが必要ないことなのだと 彼女の広い心が諭してくれると 男は何も言えないまま、首を縦に振るしかなく。] (289) 2024/12/15(Sun) 23:24:03 |
【人】 宝石商 アビス[ すっかり元気を取り戻した男は 恩人である先生に深々と頭を下げる。 こんな頭では足りないぐらいの大恩 男は生涯忘れることは無いだろう。 だがこれ以上ここに居てはいけない。 かつて友の顔に傷をつけたように どんな飛び火が襲うか分からない以上、 彼女らに迷惑などかけられない。 男は立ち上がり、彼女達に背を向けると…] (291) 2024/12/15(Sun) 23:26:29 |
【人】 宝石商 アビス[ どんな思惑があったのか、純粋は善意か 先生は積み上げた知を分けようという。 思わぬ提案に流石に男は慌ててしまった。 あまりにも恐れ多いことを 彼らはどうして、しようと思えるのか。] (293) 2024/12/15(Sun) 23:28:30 |
【人】 宝石商 アビス[ 男の主張はどのように届いただろうか。 だがこの瞬間から男は彼女らに 頭を上げることは出来ず、 彼女らがそれを良しとするのなら 断ることなど出来はしない。 ましてそれが彼女の意思であれば 男は渋々彼女の講習を受けることになっただろう。] (295) 2024/12/15(Sun) 23:30:24 |
【人】 宝石商 アビス[ これほどの善意を仇では返せない。 先生の知を分けられる間は 自分でも驚く程に真剣に耳を傾け、 頭の中に叩き込んだ。 善性に背いていい事は無いし そしてなによりこの先生の前では 実直でありたいなどと思い上がってしまう。] (296) 2024/12/15(Sun) 23:31:08 |
【人】 宝石商 アビス素人が手を出していい花じゃないのはわかった。 二度と食わねぇと約束するよ。 教えてくれた先生が格好つかねぇもんな。 (297) 2024/12/15(Sun) 23:33:17 |
【人】 宝石商 アビス[ もっといい物が食べられればどれだけいいか。 そう願ったことがないわけではない。 だが、花は嫌いではなかった。 男にとっては苦くも思い出深い物で、 味わったことのなかった善意は 食をより豊かに変えていく。 薬草で小腹を満たすなんて 先生でなければ出来ない芸当だろう 先生は笑っていたが、 男は自分の無謀さを痛感して耳を痛めるばかり。 与えられた知も、食も、慈善も 物足りないだなんて、思うはずもない。] (298) 2024/12/15(Sun) 23:34:34 |
【人】 宝石商 アビス*** [ あの頃から懐はかなり暖まった。 だがどれだけの歳月を越えようとも 男にとっては金など生きる糧でしかなく それが変わることなどないだろう。 だが知っている。 何かをなし得ようと思った時、 金だけでは何もできないが、 金がなければ何も出来はしないのだ。 なにか噂が立つのであれば 先生に会わず金だけを置いていったっていい。 先生が何かを成し得るために必要なものならば それを差し出すだけだって構わない。 男は、それしか恩に報いる術を知らないのだから。 (301) 2024/12/16(Mon) 0:04:29 |
【人】 宝石商 アビス[ これまで幾度となく 恩という名の金を押し付け、 感謝を口にしながら。 その度に男は先生に 菫 の砂糖漬けを買わせてくれと頼んだ。あの日食べた菫の砂糖漬けを どれだけ魂が腐ろうとも忘れないように。 男にとってヴィオラとは クソみたいな国に一輪だけ咲いた 希望みたいなもの。 結局それも全部勝手な押しつけだ。] (303) 2024/12/16(Mon) 0:07:09 |
【人】 宝石商 アビス[ 訪れる度、男は先生の前で笑ってみせた。 どれもこれも紛れもない本心なのだ。 こんな世界でも 捨てたものじゃないんだと そう思わせてくれた人の不幸など 想像したくもない。 罪に塗れ光のない魂を背負う男は 光に巧妙に隠され魂の陰りには鈍感だ。 それでも男は望んだ。 自分を救ってくれた先生の幸福を こんな形だけの黒ずんだ方法でも。] (305) 2024/12/16(Mon) 0:09:30 |
【人】 宝石商 アビス[ 聞き間違いではないはずだ。 受け取れない、と、確かにそう言った。 この金は宝石を売って手に入れた金だが ]蓋を開けたら悪人から体裁良くくすねたものだ。 褒められたものじゃない。 気づかれてしまった、のだろうか。 (308) 2024/12/16(Mon) 0:11:18 |
【人】 宝石商 アビス[ いつからだろう。 これはただの恩ではなくなった。 男にとっては自らが認めた相手が 少しでも人生の足しになるのであればと 言ってしまえばただのお布施だ。 だが、男に告げるその目は あの日男を救い、知を分けるとした 意志を込めたものと同じに見えた。 ともなればこれ以上、食い下がることは出来ない。 だが先生の意志を尊重する傍らで 彼女の想像通りに、男は勘繰り、その真意を問う。 それぐらいのことはどうか、許してほしい。]* (310) 2024/12/16(Mon) 0:15:37 |
宝石商 アビスは、メモを貼った。 (a7) 2024/12/16(Mon) 0:22:06 |
宝石商 アビスは、メモを貼った。 (a8) 2024/12/16(Mon) 0:23:17 |
【人】 宝石商 アビス[ ロジャーは男にこう言った。 一つ、特別な宝石を作って欲しい、と。 奇妙な話だ。 宝石なんて本来権威を示すための物。 何を買おうが変わらないはず。 それを庶民風情が手を出すからこそ 高い勉強代を払う羽目になるだけで そこそこの家の人間ならば それなりの品は手に入れているはず。 それを知らないロジャーではないはずだ。] (311) 2024/12/16(Mon) 2:44:28 |
【人】 宝石商 アビス[ 男が聞いてもロジャーははぐらかすばかり。 だがどうやら入り用なのは確かなようだ。 と、これ以上の詮索は無用なようで。 男は早速店にあった大きな石を持って ロジャーにだけこっそりと見せる。 男が宝石を生み出せると 今となっては知っている者の方が珍しい。] (314) 2024/12/16(Mon) 2:49:16 |
【人】 宝石商 アビス[ それから男は一週間店を閉め ひたすらにその宝石を造り始めた。 本物の鉱石から取れる宝石など その価値は文字通り桁が違う。 庶民には決して手が出せない代物だ。 久しく忘れていた感覚を思い出す。 死んだ母がよく父親の真似だと言って 石を叩いては綺麗な形に整えていた。 幼い頃の、わずかばかりの記憶が蘇る。 父親を知らない男であったが、 血は争えないとでも言うべきか。 宝石を造りだすその腕は確かなものだった。 (317) 2024/12/16(Mon) 2:53:46 |
【人】 宝石商 アビス[ 一寸の狂いも許されない 緊迫の刻を奏で、ついに完成させたのは ×××色の小さな宝石。 この色はロジャーから頼まれた通りのもの。 形は手を握れば隠せるほどに小さく しかし権威を示せるようなものじゃない。 だがそれでいいのだとロジャーは言った。 文字通り、男の魂を込めた一作。 約束の日まではあと二日ある。 後はロジャーが店に来るのを待つだけだ。] (318) 2024/12/16(Mon) 2:55:03 |
【人】 宝石商 アビス悪い夢でも見ているようだ。 あれほどの男が罪を犯しただと? そんなわけがないと 信じてやるべきだろう。 だが俺にはそれが出来ない。 俺は…罪がない側を、知らないからだ。 (321) 2024/12/16(Mon) 2:59:33 |
【人】 宝石商 アビス[ 家にたどり着くのはそう難しくはない。 むしろ心配なのは忌み嫌われるということ。 由緒ある家系であればあるほどに 男を一同が毛嫌いしそうなものだが なんの気まぐれだろうか。 物を投げつけられ、追い返される などということはなく。 だがロジャーの妹、エリシアは とても話が出来るような状態でもないらしい。 彼女の心の叫びが聞こえれば、 思わず苦虫を噛み潰したような顔で 男は淡々と、その目的を告げる。 (322) 2024/12/16(Mon) 3:01:43 |
【人】 宝石商 アビス[ 男は出迎えた者にあの宝石を見せた。 だが妹でなければ渡すことは出来ない。 金としてではなく、誰かを飾る装飾として ロジャーが一言だけ口にした送る相手の名。 ────────エリシア。 それが彼の妹であることは 男にもすぐに分かった。 妹を溺愛する彼の姿は 街でもまた、有名であったからだ。] (324) 2024/12/16(Mon) 3:06:36 |
【人】 宝石商 アビス[ 宣言通り、後日、男は改めて エリシアの元に足を運ぶ。 こんな国の汚点のような男を 家に入れるとなれば中々危険だ。 身内にあんな犯罪者が出たのだ。 今更そうも言ってられないのだろうか? だがそんなことよりも。 家族が罪に塗れ死んでいく。 生まれながらに味わってもこれだ。 生まれ、思い出を育んだ後に味わうなど その痛みは想像を絶するはず。 それもいつかは時間と共に 受け入れていくしかないものだろうか。 エリシアは以前と比べると 少しは落ち着きを取り戻しているようで。 男はエリシアの部屋の扉をノックすると 咳払いをしながら扉越しに声をかけた。] (325) 2024/12/16(Mon) 3:10:37 |
【人】 宝石商 アビス[ その時は、それっきりのつもりだった。 見舞いと称して渡すべきものを渡して そこから先、男にはなんの義理もない。 箱の中で守られてきた娘など 国の地を這いずり回った男にとっては 見ていて気分がいいものでもない。 ロジャーに果たせなかった義理を果たせば エリシアとの縁も終わりだ。 だがひとつだけはっきりしている。 ロジャーのことで、エリシアに罪はない。 例え腸が煮えくり返るような富を授かる 箱入りの娘であろうとも 同じ痛み、いやそれ以上の痛みを受けた者に わざわざ妬みはぶつけない。それだけのこと。] (327) 2024/12/16(Mon) 3:15:12 |
【人】 宝石商 アビス[ だがなぜか、しばらくした後、 エリシアは男の店を訪れた。 それも宝石を欲しがるというよりも なにか困った様子で。 一体なんだというのだろうか。] (328) 2024/12/16(Mon) 3:16:59 |
宝石商 アビスは、メモを貼った。 (a9) 2024/12/16(Mon) 3:19:59 |
【人】 親 グリンダ言い訳なんてするつもりはなかった 保身に塗れた私はそれ≠処分するのに精一杯で 気づけば、家には私ひとりになっていた あの子が帰ってくることはない 幸い私の罪が明るみになった形跡もなく おそらくこのまま事故≠ニして処理されるだろう 私は、あの日から、ずっとひとりだ。 (332) 2024/12/16(Mon) 17:09:09 |
【人】 親 グリンダもしも、どこかでとある子ども≠ェ 家族のことを話すのならば 父親なんて初めから居なかったなどと語るだろう …いや。もっと心を開くのならば、 遠い遠い昔に悪魔≠フような男とは違う、 父親という存在があったらしい、 …という話をするかもしれないが。 まだ私が、 花 を愛していた頃のこと。幼い日に無くなった亡き夫のことを、 息子がどれほど覚えているのかはわからない。 (333) 2024/12/16(Mon) 17:10:33 |
【人】 親 グリンダ私にとって、大切だったのは 子どもだったのだろうか、世間体だったのだろうか 捜索願のようなものは出さなかった もともとこの家に子どもが居たことを知っているのは どれほどの数の人間だっただろうか 隣近所に興味も示さないような スラムにも近い下級地域だ 正義の目はこんな路地裏までには届かない 戸籍すら怪しい者の寄せ集めの場所には 神の祈りすら、届かない (334) 2024/12/16(Mon) 17:10:58 |
【人】 親 グリンダ真偽のほどなんてわからない 取り戻したいと思っているわけでもない ここまで来ても、私が守りたいのは自分の身だ 「 あの子が黙っていてくれているのか 」 私は、そればかりを気にしていたように思う あの子が話そうものなら ────── 。 そこに、すでに愛は無い。 (336) 2024/12/16(Mon) 17:12:03 |
親 グリンダは、メモを貼った。 (a10) 2024/12/16(Mon) 17:13:44 |
【人】 英雄 ジークバルトああ、失礼 ”友達”という言葉は嫌いだったか? 友達、仲間、分かり合える人 どれも素敵な言葉じゃないか きみは なにが 気に食わないのだろうね (338) 2024/12/16(Mon) 20:57:41 |
【人】 英雄 ジークバルト君のことも知りたいと言っただろう? 調べさせてもらったさ その上で私は口にしたんだ。 ”友達”はいないのかい? とね。 別にいなくてもいいじゃないか なにも恥ずべきことじゃない 過剰に反応するというのは 何か─────、君に思うところがあるのだろう? [ 言葉遊びのようではあるが 知りたいという願望は私の本心だ。 反応一つでさえ、君の情報になる。 ………そう簡単には教えてくれないだろうことは その頑なな態度からは見てとれる。 それ故、少し揺さ振りをかけたくなったのだ。 ] (339) 2024/12/16(Mon) 20:58:48 |
【人】 英雄 ジークバルト…………まるでアイツのことを なんでも知っているような口振りだ アイツのことは私が全て知っていた 知っているはずなんだ なのに何故 何故わたしには最期の言葉がわからない 何故死の理由すらも教えられないのだ この国は不都合があるとすぐ隠す きみは隠す側の人間か 隠すなら求め続けるだけだ 私にはもう欲しいものはない (341) 2024/12/16(Mon) 21:00:17 |
【人】 英雄 ジークバルト……………。 …………ただ生きてどうなる。 私がアイツの為に出来ることは 思い続けてやることだけだ。 この国を正すのは私の役目ではない。 アイツが間違ったことをするのだとしたら 理由があるはずだ。 正しさを証明するのではなく その理由を私は知りたい。 それが”真実”なのだろう。 一人では無理だろうな。 だから私は君にお願いしているのだが? [ お願いしている態度ではないのは 百も承知だが。 この明らかに何かを知っているであろう男の 口を割らせるにはどうしたら良いか、 お手上げ状態だ。 こちらも両手を上げていいだろうか。 ] (342) 2024/12/16(Mon) 21:01:48 |
【人】 英雄 ジークバルト…………君こそ全部を背負いすぎではないか? 全てを一人でやろうとするからだろ 私に真実を伝えることが 君とどんな関係があるのだろうな …………聞いてばかりでは怒られてしまうな 少しは自分で考えてみるとするさ (343) 2024/12/16(Mon) 21:02:13 |
【人】 英雄 ジークバルトおや、君がそんなアドバイスをくれるとはね 生憎だが 悲観もしてるし 元より堕ちている ああ、真っ直ぐ前は向けてはいるようだが ……アイツが国に逆らうほどまでの理由を 私が知らないままでいられると思うのなら 君こそ私を知らないのだな。 (344) 2024/12/16(Mon) 21:02:24 |
【人】 処刑人 ライナス ───……まるで獣だな 躾もされていない野獣だ [ 伏せていた目を水平に上げ、 耳元の囁きを振り払うと 意地悪く眉を顰め笑ってみせる。 ] (348) 2024/12/16(Mon) 22:08:50 |
【人】 処刑人 ライナス私の救済は貴方には似つかわしくない。 国のための正義は一人に加担しないし、 正義に真実は必要ない。 最後に口を開いたものが真実になるのだから。 私は私が死ぬまで変わらずに過ごせればいい。 冷徹無比の処刑人の口癖だ。 きちんと調べたのなら耳触りがあるだろう? (349) 2024/12/16(Mon) 22:08:52 |
【人】 処刑人 ライナス[ 無知ゆえの幸福。 悲しみの底に居ると思っている人間は、 更に深い底があることなど知らない。 水槽の外から見ている者にとっては憐れなものだ。 沈んでしまえば生きられないと分かっていて、 何故人は真実を求めるのだろう。 不可解だ。───…本当は。 ] (350) 2024/12/16(Mon) 22:08:55 |
【人】 処刑人 ライナス[ 貼られたレッテル以上に落ちぶれた人間にはならない。 それは私が処刑人として生きる最中で 一度たりとも曲げなかった事。 いたぶって殺しはしない。 速やかに、冷徹に、無感情に、 ただ罪人とされた者に死を齎す。 ライナス・カディアの生の象徴であり、 死の理由にすらなりえる事柄。] (351) 2024/12/16(Mon) 22:09:00 |
【人】 処刑人 ライナスそうだね、考えてみたらいい。 それでもシャルルが国に逆らった理由が 分からないのなら 私から吐かせることも出来なければ "君" は君の言葉すら満足にこなせない それまでの人間ということだ。 (352) 2024/12/16(Mon) 22:09:03 |
【人】 処刑人 ライナス[ 私は救済を望まない。 私の望みはただ平穏無事に、人生を終えること。 あの男の置き土産を、約束を 破り捨てずにいること。 ] (353) 2024/12/16(Mon) 22:09:06 |
【人】 処刑人 ライナス考えて貴方なりの答えを持ってくるといい。 それが "真実" かを偽りなく伝えることは約束する。……チャンスは一度だ。 自分に自信を持ちたまえよ、 "団長" 殿。それだけの態度が取れるなら、 私の口を割ってみせろ。 (354) 2024/12/16(Mon) 22:09:09 |
【人】 処刑人 ライナス [ 真実は砂糖のように甘くなく ただ味わいもない苦しみだ 求めるのなら、いずれ名乗り出よう 駒鳥を殺した雀として。 ]** (355) 2024/12/16(Mon) 22:09:17 |
【人】 薬師 ヴィオラ[見た感じ、彼女は私と同じ年ごろぐらいだろうか。 私は未婚であるから、もちろん子供もいない。 故に親になったものの気持ちは真にわからないし、 子育てがどれほど大変なものか身をもって体験して いないから、共感さえも薄っぺらいものになる。 もし見当違いなアドバイスでもしようものなら "あなたに何がわかるの"と、反感を買うだけだ。] ……そう ですか。 化膿でもしてたら大変なので、 その時は言ってくださいね。 [だから、いないもう一人の怪我の具合が診たくて 連れてこれないか尋ねた時も、>>259 緩く首を振る彼女にそれ以上何も言えなかった。 あまり彼女は自分の事を語りたがらない。 私の想像が正解であるかも自信がない。 連れてこれない事情があるのだろう。 そんな理由しか、思い浮かばない。] (356) 2024/12/17(Tue) 0:01:36 |
【人】 薬師 ヴィオラ店を閉めたら静まり返る家。 かつて両親が使っていた部屋は、 たまの掃除をする時以外開くことはない。 入れば辛くなってしまうから。 優しく穏やかだった母。 母が亡くなった後も不自由なく、 私と弟を育ててくれた父。 恵まれた家庭だった。 間違いなく、幸せだった。 (359) 2024/12/17(Tue) 0:09:25 |
【人】 薬師 ヴィオラ かつては夢見たこともあったけれど。 同じような幸せを望むなど、 神は許してはくれないだろう。 私が語らなければ、誰にもわからない 罪 。裁かれない 罪 はそのうち、天が罰 を下す。だからこの先も、 私があなたを真に理解する時は きっと来ない。** (360) 2024/12/17(Tue) 0:10:20 |
薬師 ヴィオラは、メモを貼った。 (a11) 2024/12/17(Tue) 0:13:02 |
【人】 聖母 エリシア[幼い頃に両親を亡くしたから。 兄は、わたしにとって唯一の家族だった。 わたしは兄ほどの人格者ではないけれど、 それでもその背を見て育ってきたから。 彼の価値観や考え方を、多少なりとも 受け継いでいるのではないかと思う。 あるいは、守られていたゆえの無知か。 だからわたしが寝込んでいる間に、 兄の知己が訪ねて来たことを聞けば。 ましてや、兄が注文した品を届けに来たのだと知れば、 拒む理由なんてどこにもなかった。] (361) 2024/12/17(Tue) 2:51:42 |
【人】 聖母 エリシアどうぞ、お入りください。 [ノックされた扉の向こうに声をかけて。 どうしてそんなに遠慮がちなのだろうか?>>326 と首を傾げたけれど、 先日の取り乱した様子を知られているなら 躊躇されても仕方がないか、と勝手に解釈し。 気恥ずかしい思いをしながら あらためて謝罪の言葉を述べる。 まだ顔色は冴えなかったけれど、 今日はきちんとした身なりで出迎えて。 家の者には、次にいらしたらお通ししてと 言ってあったので、彼が中に入れるのは当然だった。 使用人の内心まではわからないけれど、少なくとも わたしの前で嫌な顔をして見せるような者はいない。 それもまた兄の影響なのかもしれなかった。] (362) 2024/12/17(Tue) 2:51:44 |
【人】 聖母 エリシア[笑顔までは上手く浮かべられなかったが、 礼を失することはなかったはずだ。 彼のことは兄の知人、というよりお友達、 それに近い存在ではないかと認識している。 博愛主義の兄には数えきれないほど友人がいただろうし わたしも全員知っているわけではないけれど。 たまに我儘を言って、兄にくっついて街に出る時 兄が親し気に声をかけている所を見たことがあり、 その姿が印象に残っていたのだった。 わたしの方は当時人見知りをしていて、 兄が誰かと話す間、少し離れて見ていたので 向こうの印象には残らなかったかもしれないが。 とにかく、彼がどう思っていたかはともかくとして わたしは、彼を兄の友人と思って遇していた。] (363) 2024/12/17(Tue) 2:51:47 |
【人】 聖母 エリシア[それでお品物の方は…とあらためて宝石を受け取って。 わたしはそれを手に取り、じっと見つめた。] 兄さんが、これをわたしに……? …………そうですか。 [どんなつもりでこれを注文したのか。受け取る時に、 兄さんがいないのでは意味がないではないか。 そんな思いが浮かんで素直に喜べず、 つい悲しい顔をしてしまったけれど。 それでも見入ってしまうほど、 宝石の出来は素晴らしかった。 目利きができるわけではないから、 それがどれだけ特別かまではわからなかったけれど。 きっと、丹精込めて生み出された一品なのだろうに。 わたしだって、喜んで受け取りたかった。 そうできたらどれだけよかったか。] (364) 2024/12/17(Tue) 2:51:49 |
【人】 聖母 エリシア[しかし、良い仕事には然るべき報酬があるべきだ。 兄だってそう言うに違いない。 まさか商人と職人が同一人物だとは思わなかったが、 彼が手配してくれたのは間違いないのだから。 わたしはどうにか感謝を伝えねばと 顔を上げて、微笑んでみせた。] きれい、ですね。とても。 お届けいただき感謝します。 代金は…… [支払いがまだならすぐに用意するつもりだったが、 兄が先に払ってくれていただろうか。 そういったことに考えが及ぶ程度には 頭の冷えた自分がいることに、なんだか腹が立った。] (365) 2024/12/17(Tue) 2:51:51 |
【人】 聖母 エリシア[だって思ってしまうのだ。 兄の友人だったなら、と。 いいや、思っていたのだ。 みんな止めてくれる。わたし以外にも。 あんなに慕われていたのだから。 間違いだって、兄はそんなことしないって、 そんな声があちこちで上がって、 なのに、なのに、………… 実際上がっていたのかもしれないし。 彼が、そうしなかったとしても 責められる筋合いなんてない。 わかっている。これはよくない考えだ。でも。] (366) 2024/12/17(Tue) 2:51:53 |
【人】 聖母 エリシア[……宝石を届けるだけなら もっと適当に済ませてもよかったはずだ。 あんなことがあった後で。 わざわざわたしの顔を見に来た。 兄の頼みで。遠慮がちな声で。 その意味をきちんと考えてしまうくらい、 やはりわたしは冷静で。] ……ありがとうございました [深く頭を下げて彼を見送った。 妹として、そうすべきだと思ったから。] (367) 2024/12/17(Tue) 2:51:55 |
【人】 聖母 エリシア[森の中で暮らしていると、風の強い日に 折れた木が直撃することもあるのだなと。 とうとう思い知る日が来てしまったのだ。 幸い、子ども達に怪我はなかったからまだいいが。 いざという時のために、多少は余分なお金も 持つようにしていたけれど…今回はちょっと苦しくて。 追加のお金も、要求しにくい状況で……] 修理はしたのですが、 その……おかげで少し、手元不如意で。 あの、こちらで…… 買取をしていただくわけにはいきませんか? [よく考えると、そこまで正直に 全部話す必要があっただろうか? 今更恥ずかしくなって、わたしは縮こまった。] (369) 2024/12/17(Tue) 2:52:00 |
【人】 聖母 エリシア[そもそも、買取をしているかどうかも 知らずに来てしまったので。 断られる前に「まずは見るだけでも」と続けながら、 小ぶりな宝石のついた装飾品をいくつか取り出した。 母のもので、あまり使った形跡のない品々。 おそらく当時の流行物だろう。台座などを外せば、 宝石には今も変わらない価値があると思うのだが……] どれがいいのかわからなくて、 いくつか持って来たのですが。 ……あ。あの、もちろん、 あの時の宝石は売ったりしていませんよ。 ……大切に、持っていますから。 [やはり今更だが、きまりが悪くなって 聞かれる前に弁明もしてしまった。] (370) 2024/12/17(Tue) 2:52:03 |
【人】 聖母 エリシア[一つだけでも買い取ってもらえれば助かるけれど、 引き取れないと言われれば大人しく諦めただろう。 いずれにせよ、残った宝石は再びしまって。 ……席を立つ前に、ふと、 わたしは聞くつもりもなかったはずの 言葉を口にしていた。] ……あの、宝石は。 どんな意味があったんでしょう。 兄は何か……言っていましたか……? [あの時は心に余裕がなかっただけで。 本当はずっと、聞きたかったのかもしれなかった。]** (371) 2024/12/17(Tue) 2:52:09 |
【人】 英雄 ジークバルト[ あの頃の俺は…… ただ、自分に正直にさえ生きれば 正しい行いを続けていれば 報われると思っていた。 ] [ 痛みに耐えれば、 理不尽な暴力に耐えれば、 悪は滅びると。 なんてことはない 誰かにとっての”悪”は 他の誰かの”正義”になる。 ならば何を以て、悪を悪と見做すのか。 それは神に背いた者すべてだ。 ] (372) 2024/12/17(Tue) 2:55:53 |
【人】 英雄 ジークバルト 俺の傷は見えるから痛いだけだ。 アビス、君の傷は見えない場所に負った。 見えない分、 俺にはどれだけの傷かはわからない。 だからこれ以上傷を深くしたくはなかったんだ。 (373) 2024/12/17(Tue) 2:56:03 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 赦されないことをしている自覚はあった。 時折、君を俺から逃さなければと 強く思う時がある。 だが止められない。 一度歯車が回れば自分では止まらない。 ] (375) 2024/12/17(Tue) 2:57:23 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 君はーーでいないければいけない。 君はーーーでいなければ 君はーーーていなければ 君は俺になる必要はない。 ] (378) 2024/12/17(Tue) 2:57:55 |
【人】 英雄 ジークバルト[ ああ、でも あの時の俺ならこの答えになるだろう。 俺がアビスの立場なら それでも俺は立ち向かうよ 俺の中のこの世界を壊すよ そう、変わらぬ顔で告げただろうな。 …………今とは違う歪みのない答えだろう? ] (379) 2024/12/17(Tue) 2:58:19 |
【人】 英雄 ジークバルト 考えたことはある……が さして問題のないことだった。 君が君である限り 君が私の側にいる限り 私は手を離すつもりはなかったのだから (381) 2024/12/17(Tue) 2:58:31 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 君はいなくなってしまった。 居れなくなっとは考えたくはなかった。 私がそんなことを思わせないようにした つもりだった。 君は去り、 俺ではない寄り処を見つけた。 美味しい花の食べ方を知ってしまった。 俺ではなくても良くなった。 進む道も分かれてしまった。 ] (383) 2024/12/17(Tue) 2:58:55 |
聖母 エリシアは、メモを貼った。 (a12) 2024/12/17(Tue) 2:59:22 |
【人】 英雄 ジークバルト[ 友の辿った道を本当の意味で理解できない俺が 君を責めることができるだろうか。 ] [ 歯車は一度、止まった。 ]** (385) 2024/12/17(Tue) 2:59:29 |
【人】 薬師 ヴィオラ着る服があること 食べるものに困らないこと 住む家があること 優しい家族がいること 周りに恵まれていること しっかりとした教育が受けられること やりがいのある仕事に就いていること 自由な時間があること のめり込めるものがあること 好きなものを食べれること 生命を脅かすものが何もないこと 誰かを救えること 誰かを笑顔に出来ること 誰かのありがとうが聴けること (387) 2024/12/17(Tue) 4:17:34 |
【人】 薬師 ヴィオラ 幸せの形は人それぞれではあるけれど あげていけばキリがない。 それでもこれだけ揃っている私は、 十分に幸せで、恵まれている。 これ以上望めば、強欲というもの。 (388) 2024/12/17(Tue) 4:20:47 |
【人】 薬師 ヴィオラそうなんですか? ………では、 私があなたも知らない罪を犯していたとしたら。 もし私が今あなたの目の前で倒れても。 あなたしか助けられないとしても。 アビスさんは助けてはくれないんですか? (389) 2024/12/17(Tue) 4:22:32 |
【人】 薬師 ヴィオラ[あなたがどんなに国に嫌われていようとも。 開口一番お金の心配をし。 無理矢理開いた講習をも真剣に聞き。 恩を忘れず律義に返し、私の幸せまで願ってくれる。 そんなあなたを嫌いになんてなれるはずもない。 あなたの幸せがどんな形かはわからないけれど。 幸せでいて欲しいと思うのは、私も同じ。] (392) 2024/12/17(Tue) 4:31:32 |
【人】 薬師 ヴィオラ迷惑だなんて。 むしろ、凄く助かっていました。 父が亡くなった時は仕事もあまり手につかなくて、 信用を落としてしまった時期もありましたし。 お金が払えない人を助けることも、 慈善で孤児院に行くこともありますから。 薬の研究や改良にもお金がかかりますし……。 でも最近出した化粧水やクリームが評判になって 売れ行きが良いんです。 それから………治療のお礼にと、 沢山いただいてしまうことも、あって。 これ以上甘えてはいけないなと思ったんです。 もちろんお薬が必要な時や砂糖漬けは、 今まで通り買いに来ていただいて構いませんので。 [……あぁ、今初めて。 上手く笑えないことを不自由に思ったかもしれない。] (393) 2024/12/17(Tue) 4:33:38 |
【人】 薬師 ヴィオラ[彼の詳しい事情は知らない。 手に染めたという悪事が あなたにとっては 正義 なのかもしれない。あなたにとっては 必要悪 なのかもしれない。 もちろんもっと他に理由があるかもしれないけれど。 だから止めてほしい、なんて口が裂けても言えない。 私だって同じ穴の狢でしかないのだから。 でも、私の元にまで噂が届くのだ。 いつか、咎められる時がこようものならば。 今度はあなたを助けることは出来ないだろう。 それだけが気がかりでならない。]** (394) 2024/12/17(Tue) 4:38:13 |
薬師 ヴィオラは、メモを貼った。 (a13) 2024/12/17(Tue) 4:40:00 |
【人】 聖母 エリシア[逃げるように家を出たのはわたしも同じ。 でも閉じ籠る場所のあったわたしが あの子と出会えた幸運は、 偶然よりも神のお導きと言いたくなるような―― そう、わたしがまだ一片の希望を持っていられるのは 彼の、イリゼルとの出会いがあったから。] (395) 2024/12/17(Tue) 4:47:12 |
【人】 聖母 エリシア[どうしたの? と尋ねても、 あの子は首を振るばかり。 ほんの少しだけ話してくれた内容から、 身内がいないわけではないと―― つまり生きてはいるのだろうと、 そう受け取ったけれど。 そんな状態の子どもを放っておくわけにも、 無理やり家に帰すわけにもいかなくて。 ……森の家でひとり寂しく暮らしていたわたしは。 気がつけば、少年の手を引いて家に連れ帰っていた。 それが始まりだった。] (396) 2024/12/17(Tue) 4:47:18 |
【人】 聖母 エリシア[そうだ。癒されているのはわたしの方なのだ。 傷ついたり、何かが欠けてしまったり、 そんな人間が手を取り合って暮らしている。 だからこれは慈善活動なんかじゃなくて。 わたし達は愛し合い、支え合う家族。 傷の舐め合いなのかもしれない。 おままごとのように見えるかもしれない。 でもそれが間違いだと、誰に言えるだろう?] (397) 2024/12/17(Tue) 4:47:20 |
【人】 聖母 エリシア[喧騒から離れて静かな土地で暮らしたかった。 誰もわたしを知らない場所に行きたかった。 物騒な事件の話も聞きたくなかった。 そんなわたしの辿り着いた、穏やかな町の外れ。 スラムのような場所とは違う。 この辺りの子を、連れ帰ったこともない。 だから。] (399) 2024/12/17(Tue) 4:47:25 |
聖母 エリシアは、メモを貼った。 (a14) 2024/12/17(Tue) 4:53:30 |
英雄 ジークバルトは、メモを貼った。 (a15) 2024/12/17(Tue) 7:19:31 |
【人】 親 グリンダきっともし、昔の私であるならば 花の話であなたと心を交わせたのだろう きっともし、今の私でないならば 砂糖漬けの作り方を聞いたり、 おすすめの茶葉を尋ねたりして、 善きお茶の時間を楽しめていたのだろう 悪魔に出会い、危険に晒され 善の心を棄てて、罪を犯し 今もなお、罰に怯えている私は ‥‥もう。変わってしまったのだ。 (403) 2024/12/17(Tue) 7:36:27 |
【人】 親 グリンダ『 アイリスは希望の花。 子どもが生まれたら、名前は、 女の子なら、アイリスにしよう 男の子なら ───、 』 『 どうか、誰かに救いを与えるような そんな優しい子に、育ってほしい。 』 『 神の言葉で、 エゼル[ezer]って 助ける、っていう意味があるんだって 』 ── そんな会話は、もう遠い記憶の彼方 (406) 2024/12/17(Tue) 7:51:47 |
【人】 親 グリンダその人は花を買おうとしていただろうか それとも、買ったあとに出会っただろうか 何にせよ、買いたい意思がそこに見られれば。 何にせよ、美しい花束として手に持っていたならば。 「 ……誰かへの、贈り物ですか 」 そんな言い方で尋ねることもあったかもしれないが 決して詮索しよう、なんて思っていたわけでは無かった。 聖母のようなその人が、 まさかそう≠ナあるとは思わなかったから。** (408) 2024/12/17(Tue) 7:52:16 |
親 グリンダは、メモを貼った。 (a16) 2024/12/17(Tue) 7:53:38 |
【人】 英雄 ジークバルト 君の考えの通り 私は獣だ。 国という首輪を引き千切ろうとしている。 君にだって噛み付くつもりだったさ。 私には君も、獣に思えたからな。 でも違った。君は理性的だ。 笑顔はまだまだ努力が必要みたいだが (410) 2024/12/17(Tue) 22:03:21 |
【人】 英雄 ジークバルト君の望みは死ぬまで変わらず過ごすことか? それは無理だろう 生きている以上、不変とは真逆にいる。 …………だが私も同じなのだろうな。 脅かされない、朝を静かに迎えられる 明日の心配をしなくてすむ 平和が約束された国の未来を望んでいる。 私たちにも共通点があったようだな (412) 2024/12/17(Tue) 22:03:50 |
【人】 英雄 ジークバルト …………お互い、気難しい性格のようだ。 かといって変わるつもりはないのだろう? 私もだが。 話ができて良かった。時間を取らせたな。 [ 背を向けたその後を少し見て、 こちらも背を向けよう。 それは向かうところが二人は別なのだと 体現していながらも 少しだけ交わったことで 前とは違う何かを得られたのは間違いないはずだ。 ] (414) 2024/12/17(Tue) 22:04:13 |
【人】 英雄 ジークバルト…………。 随分と手厳しくされたものだ。[ 処刑場を離れ、 宛もなく歩いていたのだろう。 相変わらず人気はなく、 動かしていた足を止め 快晴であろう空を見上げた。 ] (415) 2024/12/17(Tue) 22:04:18 |
【人】 英雄 ジークバルト シャルル……… 君のことを考えるほど………君が遠い。 手の届かないところまで君はいってしまった。 …………いや、元より手に入れてなどいなかった。 ………、情けないな、 君の名を呼ばないようにしていたのに そんなことすら私は続かない 駄目だ、 駄目なんだ 君がいないと私は駄目になる。 ……………”俺”はどうしたらいい? [ 何も掴めなかった手は ただ強く握りしめるだけに終わった。 ] ** (417) 2024/12/17(Tue) 22:04:41 |
【人】 聖母 エリシア……またゆっくり、 花を楽しめる時が来るといいですね。 [他意はなく。 そうなりますように、という思いでもう一度 ふわりと微笑みを浮かべてそう言った。] (419) 2024/12/17(Tue) 23:23:39 |
【人】 聖母 エリシア[そうやって立ち話をしていれば、店の軒先で 冷やかし客のようになっていたことに気がついて。 少し買って行こうかと、わたしは花に手を伸ばす。 みんなで暮らす家に飾る花は、誰かのため>>408 と言うのも少し違うかもしれないけれど。] 贈り物? ああ、そうね…… それはいい考えかもしれません。 これは大切な人に贈る花なんだって言って わたしにくれた子がいるんです。 たまには、わたしから返すのもいいですよね。 [アイリスを見ながらそう言って。 その花を数本と。……それから、他の花も。 子どもの人数分、小さな花束を買って行くことにした。 こういう時、一人だけ特別扱いはできないもの。 けれどアイリスは彼の特別な花だから、 全員に別々の花を。 尋ねられれば、ぼんやりした説明に それも付け加えて答えたかもしれない。] (420) 2024/12/17(Tue) 23:23:42 |
【人】 聖母 エリシア[そう、特別な日じゃなくても、 たまにはこんな贈り物もいいだろう。 喜ぶ子どもの顔を思い浮かべて、 にこにこと笑いながら彼女にお礼を言った。] 素敵な思いつきを、ありがとうございます。 そうだ。……ご迷惑でなければ 一輪、いかがですか? [まだ花束になる前のアイリスを、 す、と一本抜き取って彼女に差し出す。 思いつきへの感謝と……お裾分けのようなもの。 余裕がないと言っても理由は様々だし。 いい機会になるかもしれない。 時期尚早だったなら申し訳ないけれど、 その時は謝って手を引っ込めよう。]** (421) 2024/12/17(Tue) 23:23:44 |
【人】 処刑人 ライナス[ この国に生き、神を信仰する者 その上に立つ者たちであれば。 歯向かい、牙の跡を残して死んだ男の名を知っている。 この国では罪とされたこと。 認めず、抗い、ただ前だけを向いて生きた。 私の胸に、ひとつの置き土産をしていった。 これは私だけが知るシャルル・バロンの話。 遺された、真実。 ] (423) 2024/12/17(Tue) 23:27:19 |
【人】 処刑人 ライナス「俺は自分に背く生き方はしない。…いや、できないんだ。」 [ "何故、囚われると分かっていて訴えた?" 私はシャルル・バロンの元へ訪れ、問いかけた。 ただの興味だ。 死刑の数は日に日に増えている。 また一人増やされたのかとの苛立ちもあれば この国を守る自警団員が、との心もあった。 その返答がこれだ。 思わず眉を顰める。 ] (424) 2024/12/17(Tue) 23:27:21 |
【人】 処刑人 ライナス認められないからと背いて死ぬのが お前の正義か、シャルル・バロン。 [ 馬鹿馬鹿しい。 一人で声を上げて何が変わる? 国が変わらないなら自分が変わるしかない。 大衆が変わらないなら 偏見の目が変わらないなら 自分が。 そういった生き方をしてきた。 人が変わることなんて期待できなかった。 自分を善人と差し出せるほど、強くもなかった。] (425) 2024/12/17(Tue) 23:27:24 |
【人】 処刑人 ライナス……残される者のことは。 無謀でも正しいことを述べるのが正義だと。 お前は、そう言うのか? …終わるだけのお前には過ぎた話だったな せめて苦しまずに逝かせてやる。 私から与えられる対価はそれぐらいだ 邪魔をしたな [ 噫、馬鹿馬鹿しい、馬鹿馬鹿しい。 "罪人"にこれ程惑わされるのも、 この男の罪も。 私には重くて堪らない。] (426) 2024/12/17(Tue) 23:27:26 |
【人】 処刑人 ライナス[ この男だけは私のことを咎めなかった。 あまつさえ、私の正義を肯定してみせた。 ] 「××××を置いて一人で死ぬと分かっていても、 オレには自分の魂に背く覚悟も度胸もない。 ──────アンタだってそうだろ?」 (427) 2024/12/17(Tue) 23:27:28 |
【人】 処刑人 ライナス[ 何もかも見透かしたように、 もう消えてなくなる命の間際に、 私の中の人間を引きずり出して微笑んだ。 ] 「ようやく人らしい顔を見せたな。」 (428) 2024/12/17(Tue) 23:27:35 |
【人】 処刑人 ライナス[ 私は私の正解を、正義を貫いた。 人の正義を受け入れずとも否定しないことを、 私はお前に教えられた。 ] 「俺たちはみんな、 自分が死ぬその瞬間、ようやく気づくのさ。 自分の正義が正しかったのか、間違いだったのか。」 (429) 2024/12/17(Tue) 23:27:37 |
【人】 処刑人 ライナス[ 一人、誰もいない処刑場に立っている。 今は真夜中。 明日になれば、日の下でまた血が重ねられる。 何故、シャルル・バロンが罪人とされたか。 はじめは私にも明かされていなかった。 まだ箝口も間に合わない具合の噂話を耳にして 上に問い、吐かれた言葉を聞いて押し黙った。 ] (430) 2024/12/17(Tue) 23:27:39 |
【人】 処刑人 ライナス[ "誰" を愛し、"誰" のために。知る必要もなかった。 あの男は口を割らなかったのだから。 私に出来ることは、何も。] (433) 2024/12/17(Tue) 23:27:45 |
【人】 処刑人 ライナス[ 世界が私を罪人にした。 罪人が私を正義にした。 毒のように苦い世界が、 ただ一人、生きているべき人間を殺した。 今でも変わらぬ正義を抱えている。 私は、私のために生き、私のみを信じる。 ────間違いだったかどうかは、 死ぬその時に分かるのだろう。 ] (435) 2024/12/17(Tue) 23:27:51 |
【人】 処刑人 ライナス自分を信じられない臆病者にも ただ影を追いかけて死にたいだけの男にも お前が遺した心は必要ないだろう 判断に文句は受け付けないぞ、シャルル。 頼んだのはお前だ。 [ くすり、と。 英雄の背が見えなくなってから、 上手に微笑ってみせた。]** (436) 2024/12/17(Tue) 23:27:54 |
聖母 エリシアは、メモを貼った。 (a17) 2024/12/17(Tue) 23:28:43 |
処刑人 ライナスは、メモを貼った。 (a18) 2024/12/17(Tue) 23:34:44 |
【人】 宝石商 アビス[ 幸せとは何か。 知に富む者ほど自問に耽るのだろう。 恵まれなかった者と 恵まれてしかこなかった者の 導き出す答えはまるで違う。 そのどちらの目も欠けた 幸せを知らなかった男には それを論ずるだけの知はない。] (437) 2024/12/18(Wed) 2:05:38 |
【人】 宝石商 アビス[ 答えに、詰まる。 目の前にいるのが先生なら 男は迷わず助けたことだろう。 だが先生ではなかったとしたら? 先生として尊敬する前だとしたら? 例えばそれが、命を救われ、心を救われ こうして縁が出来る前だとしたら? 先生と同じ選択ができただろうか。 本物の善性を持たない男には、分からなかった。] (439) 2024/12/18(Wed) 2:07:01 |
【人】 宝石商 アビス俺は、どんな状況に陥っても相手次第で 簡単に選択肢を変えちまう。 信念も何もない たとえ助けたとしても、 先生とは違う。俺なんかハリボテだ。 (440) 2024/12/18(Wed) 2:08:43 |
【人】 宝石商 アビス[ 自嘲しながら歯切れの悪い答えをしてしまう。 善意に条件をつけるその時点で 先生には遠く及ばないことくらいは分かる。 だがこの答えで先生の顔がどう動くかは 先生にしか分からない。 あの日から買い続けた 菫 の砂糖漬けはこの国の人間捨てたもんじゃない 中には良い人もいるんだと その事を忘れない為の、希望の象徴だ。] (441) 2024/12/18(Wed) 2:09:57 |
【人】 宝石商 アビス[ 気づくべきだった。 気づけたはずだ。 あの時、先生が何気なく口にした 知らない罪を犯していたらという例え話、 その意味を、深く考えればよかったこと。 かつて、聖人君子と呼ばれたあの男が 空の向こう側へと無惨に旅立った時、 他人には見えない罪があるのかと 散々虚を突かれておきながら どうして、同じ過ちを繰り返すのか。] (442) 2024/12/18(Wed) 2:13:39 |
【人】 宝石商 アビス[ 先生の口にした言葉は どこまでが本当で、嘘なのか 男の本能がら先生を疑いたくないと叫ぶ。 それに妙に納得はしてしまう。 先生がどこまで変わらない芯を持つなら 己が先生にしてきたことを 他の人間だって考えるものだろう。 だがそれだけでは 断る理由には足らない 迷惑ではないのだとしたら、尚更そうだ。] (443) 2024/12/18(Wed) 2:14:15 |
【人】 宝石商 アビス[ 男はその意志を汲み取るしかなく、 せめてここに来ることを拒まれないことを 幸運と、そう呼ぶことに決めよう。 それでも、そこで話を止めず、 口を開かずにいられなかったのは あんな後悔を、もう二度としないためだ。] (446) 2024/12/18(Wed) 2:16:48 |
【人】 宝石商 アビスそいつは誰よりも国の皆を愛していて 街の誰からも愛されてるようなやつだったよ。 だけど、最期は罪を犯して、処刑された。 (449) 2024/12/18(Wed) 2:21:25 |
【人】 宝石商 アビス………今でも思うんだ。 あいつは腹の底で何を思っていたんだろうか、 本当にあいつがそんな罪を犯すんだろうかって。 俺は未だに何を信じたらいいか分からねぇ。 事実ならぶん殴ってやればよかったし 事実じゃないなら信じてやるべきだったのに。 知らなかったせいで、そのどっちも、叶わなかった。 (450) 2024/12/18(Wed) 2:22:40 |
【人】 宝石商 アビス罪を犯してようが そうでなかろうが そいつと俺がダチなのは変わらねぇ。 顔の一発でも殴ってやればよかったのに。 俺には出来なかったんだ。 (452) 2024/12/18(Wed) 2:24:51 |
【人】 宝石商 アビス[ いきなり脈絡もなく自分の話なんて 煙たがられやしないだろうか。 全てを話してから 途端に恥ずかしくなり頭を掻いてしまう。 言葉がまとまらないまま それでも、伝えたかったことは いつか詰まってしまったあの答えだ。] (453) 2024/12/18(Wed) 2:25:25 |
【人】 宝石商 アビス[ 自分は元来褒められる立場にいないのだ。 少々大口を叩きすぎたかと 先生に背を向けて立ち去ろうとする背中には 後悔と、罪がいくつにも重なっている。 罪は裁かれるべきである、などという 国の規範になど興味はなく、 いつか犯した罪を目の前にした時に これ以上の後悔だけはしないように。 良い人の前でくらい、そうありたいと願うだけ。]** (455) 2024/12/18(Wed) 2:26:55 |
【人】 薬師 ヴィオラ[父は腕のいい薬師だった。 町の人からの信頼も厚く、頼りにされ。 父であると共に、私にとっては師でもあった。] 母さん! ヴィオラは良い薬師になれるぞ! [幼い私が見よう見まねで薬を完成させたときは とても喜んで、沢山褒めてくれたのを覚えている。 それから私は薬草の事を積極的に学んだ。 最初は父に褒められたいという動機だった気もする。 次第に父の背を見て、薬師の仕事に憧れを持っていった。 効能を確かめるため自分の身体を実験台にした際に、 頬や肩に痣が残ってしまった時は泣かれてしまったが。 父と共に歩む日々は、楽しいものだった。] (458) 2024/12/18(Wed) 2:55:36 |
【人】 薬師 ヴィオラ[しかし、そんな父も病には勝てなかった。 気づいた時には既に病魔は身体を蝕み、 どれだけ手を尽くそうとも治すことは叶わない。 昔父が感じたであろう無力感を、身をもって知った。 あと余命幾ばくか、そんな現状。 効果があるのは痛みを取り除くための鎮痛剤だけ。 そんな時に、父は囁く。] (459) 2024/12/18(Wed) 2:56:54 |
【人】 薬師 ヴィオラ[―――その後。 父は眠るように安らかに、息を引き取った。 最後にあの言葉を、残して。 ぽつり。 菫 の花は雨に濡れる。] (461) 2024/12/18(Wed) 2:59:40 |
【人】 薬師 ヴィオラ[カタリと扉に<CLOSE>の札をかける。 戸締りを確認すれば、外出用に羽織った外套を翻し 町の中心部へと向かった。 今日はお店に通うことが難しい人たちに 定期的にお薬を届ける日だ。 体が不自由な人や寝たきりの人。 中には父と同じ死病を患い闘病している人もいる。] (462) 2024/12/18(Wed) 3:01:49 |
【人】 薬師 ヴィオラこんにちは。お加減いかがですか。 [経過とその日の状態を伺いながら、 症状に合わせたお薬を。 必要に応じ増薬、減薬も検討する。 それが私の仕事。 ありがとうの言葉と共に見送られながらも、 町を歩く足は徐々に重くなっていった。] (463) 2024/12/18(Wed) 3:02:36 |
【人】 薬師 ヴィオラ あの日から何も変わらない。 変えられない。 あの病を治す薬は、何処にも存在しない。 ―――神は 奇跡を起こしてはくれない。 (464) 2024/12/18(Wed) 3:05:08 |
【人】 薬師 ヴィオラ[一つの扉に手をかける。 長い闘病生活の末にある独特の空気が、 その部屋を包み込んでいた。 傍らにある椅子に腰かけて、鞄の持ち手を固く握る。] 先日、仰られた言葉は……、 お気持ちは 変わりませんか。 [頭の奥で父が最後に残したあの言葉が、 ずっと止むことなく響いている。]** (465) 2024/12/18(Wed) 3:06:59 |
薬師 ヴィオラは、メモを貼った。 (a19) 2024/12/18(Wed) 3:13:27 |
【人】 親 グリンダ「 私に? 」 差し出されたアイリスの花 突然のことに戸惑う表情を見せてから 首をそっと、横に振る 「 私には、受け取れません 私には、受け取る資格がないんです 」 きっと私が受け取ったとしても もう、花を愛し、愛でることはできないだろう きっと私が育てたとしても もう、彼を愛し、愛でることはできないだろう 水もやれない母親は、 それを育てる資格なんて、無い。 (469) 2024/12/18(Wed) 7:40:55 |
親 グリンダは、メモを貼った。 (a20) 2024/12/18(Wed) 7:41:50 |
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