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【人】 商人 J[ ──── オークション当日。 男が女の元を訪れたのは陽が傾きかけてからだった。 夕日に染まる街を男は女を連れて街外れへと連れて行く。 その男はどこか上機嫌だった。] このオークションは正規のものではありません。 曰くつきで表に流せないものが出品される。 [ 盗品など不正な手段で入手したものを金に換えるため。 正規ルートでは手に入らないものを手に入れるため。 参加者の大半はこの街の名だたる商人であり、ギルドも半ば黙認しているのだと男は言う。] 言わば必要悪、と言ったところでしょう。 [ だからこそ、お目当てのブローチに手が届くのだと。] (0) 2022/03/17(Thu) 10:39:10 |
【人】 商人 J不安ですか? [ 相手が大商人であれば落札できないかもしれない。 そこは法の手が届かない場所。そこで何が起きても守られる保証はない。] 大丈夫ですよ。 貴方の横には私がいる。 [ 男は女を見ることなく、ただ前を見つめたまま、ブーツの踵が通りの石畳を叩いていた。]* (1) 2022/03/17(Thu) 10:39:59 |
【人】 旅人 J[今日が期限の一週間。 目的が達成しても、しなくても、 頬に触れ、撫で、指先に口付けてくれた日も終わる。] ……この契約が終わったら 貴方のこと、教えて下さらないかしら ……ああ、いえ、その、ご迷惑よね……っ 御免なさい…… ブローチのことに、集中します…… [飛び出した台詞に自分で驚き取り下げた。 余計なことを発してしまう唇は、 彼から話しかけられない限り 会場に着くまで結んでおくことを誓った。 風に揺れる髪も花嫁衣装も橙に染まっている。 彼がこちらを見てくれることは、あったのだろうか。*] (4) 2022/03/17(Thu) 11:58:31 |
【人】 商人 J[ 今までが余程辛かったのだろう。 それすらも自覚しないまま、ここまできたのか。 家族を殺され、日常を奪われ、それでもかつての幸せの象徴を求めてここまできたのだ、たったひとりで。 唯一の目的への希望、そして優しさをくれた男に絆されたとして、誰がこの女を責められようか。] ( ……馬鹿な女だな ) [ だが女に選択肢などなかったのもまた事実。 あの日、家族を失ったあの日に、全てをなくした、未来さえも。] ( いや、最初から未来などありはしなかったか ) [ それでも男の胸のうちには、優しさどころか、憐れむ心ひとつありはしなかった。] (5) 2022/03/17(Thu) 13:06:50 |
【人】 商人 J私のことを? [ 思いがけない問い。 そんな風を装って女の方を見た。] 忘れてはいけません。 貴方は依頼人です。 私はその依頼を受けただけ。 貴方も私の間には決して裏切れない契約がある。 [ 女は知らずとも、契約の縛りはその血に染み込んで、もはや呪いの如く作用する。] (6) 2022/03/17(Thu) 13:07:07 |
【人】 旅人 J……。 [会場は、どの様なものか。 結局旅衣装のまま来てしまったが、 自分の意思ですることといえば 商談で会った商人がいれば 裾を持ち上げて挨拶をするくらいのもの。 勝手もわからぬ女は、同行者に大人しく従うばかり。*] (10) 2022/03/17(Thu) 13:51:45 |
【独】 旅人 J/* 展開を任せきりすぎて申し訳なさすぎる。。 他人の持ち物や建物確定するの苦手で>< やりたいこと邪魔したくないしーーーー 無能orz (-3) 2022/03/17(Thu) 14:07:47 |
【人】 商人 J[ オークション会場はただの小さな小屋のようだった。 だが、中に入れば長い降り階段があり、その先には小さな劇場の様なものがあった。 舞台の様なものを前に、半円上のソファが20隻ほど間隔をあけて設置されている。 そこには既に幾人かの客たちが居て、そこには例のブルーノや、同じ日に目にした商人たち釜座っていた。ソファの後ろに各々護衛らしき者を1人ないし2人が立っている。 仮に女が礼をしても客たちは反応を返さない。] あそこが我々の席です。 [ 男が指したのはステージから最も遠い奥の席だった。] (11) 2022/03/17(Thu) 14:53:14 |
【人】 商人 J[ 席につけばすぐに係の者がやってきて女と男にドリンクを尋ねてきた。 男はスパークリングを頼んでいたが、女はどうしただろう。もしも悩む様なら同じものを薦めただろう。] 今日はいくつか出品があって、 おそらくブローチは最後になると思います。 [ 仕入れていた事前情報、というより自分でそうした情報を女に伝える。 薄暗い照明の中、ステージだけが煌々とした照明に照らされていた。] 他の客に声はかけないのが原則です。 ここは社交場ではないし。 それに余計なトラブルを回避する意味もあります。 [ 言葉が友好的なものだけとは限らない。 オークションによってヒートアップしていれば尚更だ。] (12) 2022/03/17(Thu) 14:53:36 |
【人】 商人 J[ 男はやはりどこか楽しげだった。 それは企みが上手くいっていることに他ならなかったが、女の目にはどう映ったか。] 他に欲しいものがあれば、 入札しても構いませんよ。 [ それほど資金が潤沢とも思えなかったが。 元婚約者とやらに資金援助を頼んだのなら多少の余裕はあるのかもしれないが。]* (13) 2022/03/17(Thu) 14:53:51 |
【人】 旅人 Jマナーを教えてくれてありがとう 他の物は、大丈夫よ [自分を飾ることに興味がないから 装飾品は狙いのものだけで良い。 美術品の類も飾りたい気持ちがない。 そもそも資金の余裕が、自分にはなかった。 元婚約者へ連絡はしていない。 支払いは待つと言ってくれたから、 ここで落札額が手持ちを超える場合 立て替えてくれると思っている。] (16) 2022/03/17(Thu) 17:09:35 |
【人】 旅人 Jここに、今の手持ちの全てを書いて置いたの もしこれ以上、高額になったら 立て替えて頂くことになるわ [流麗な字で記した紙切れ一枚。 手持ちの硬貨、紙幣、為替の全ての額を記載してある。 一等地には無理だが中都市に屋敷を一つ買える額。 見るといえば渡すし不要なら手元に置いておく。 係がグラスを二つ運んできた。 そっと小さく掲げるだけの乾杯をしてひと口水を飲む。 舞台の上が気になり視線はそちらに行きがちで 緊張しながら開始を待った。*] (17) 2022/03/17(Thu) 17:13:28 |
【人】 商人 J[ 女の書いた額はブローチを落札するには恐らく十分すぎるものだった。] これだけあれば大丈夫でしょう。 他のものに手を出さなければ。 [ このオークションでは幾らで落札できるかは定かではない。 即決額が決められていないため、言わば青天井なのだ。] というよりも。 これほどの額をかけるほどの物なのですか? [ その額にしたってブローチそのものに何かの思い入れがなければ高すぎるほどなのだ。 母親の形見、それにしたってそこまで賭けるものか。 金だけではない、まるで自分の人生すらも賭けているかのように。] (18) 2022/03/17(Thu) 18:17:12 |
【人】 商人 J[ 会話を続けているうちにオークションは始まった。 最初は取るに足らないような出品物。 どこかの貴族が持っていた骨董品だとか、或いは歴史のある武具だったり、どこからか流れてきた土地の権利書などもあった。] 表では裁けない物ばかりですよ。 どこから手に入れたのか聞かれて困るような。 そういう意味では貴方の探し物もそうだ。 [ 落札される商品は、通常よりも高い額で落とされていく。 手放したい者、手に入れたい者、様々な思惑が重なっているのだ。] (19) 2022/03/17(Thu) 18:17:20 |
【人】 商人 J[ そうして8番目の出品となった。 それは檻に入れられた愛らしい小さな犬のような動物だった。] 『サーバルウルフの当歳オスです。 言わずもがな、禁猟対象の希少な獣です。』 [ 説明によれば北西にある深い森で親とはぐれたところを捕獲したらしい。 まさか、それを信じる客などはこの場には一人もいないのだが。] ここではこういうもの≠燻謔闊オわれるのです。 [ 物だけでなく、動物も、そして────]* (20) 2022/03/17(Thu) 18:17:28 |
【人】 旅人 J……解らない [事件の日からまるで頭の中に 靄がかかったように自らの意思も感情も曖昧だ。 取り戻したいのは本当にW自分のW願いなのか。] 実は、宝石は私の家にあったものなの 盗られたものは他にも沢山あったけど あれだけは取り戻さなきゃって 故郷を出る前この胸にただ一つ浮かんだの [父が母に贈ったその品だけが気になった。 代々受け継がれしアンペールの翼。] (22) 2022/03/17(Thu) 21:29:20 |
【人】 旅人 J[こういうもの、とは 他にどういうものがあるのだろう。] …… 流石に人は、ないわよね ……[それはまさかと思いながら、 仔狼の檻が下げられ次の準備をする舞台を見つめた。*] (27) 2022/03/17(Thu) 21:37:39 |
【人】 商人 J[ 感傷的と男は女の反応を腹の中で笑う。 希少動物の取引は闇取引の中でも割と多い方で、決して珍しいものではなかった。] まさか繁殖用、ではないでしょうね。 可愛がって貰える≠アとを祈るしかありません。 [ 飼う目的とは限らない。 皮を剥ぎ、あるいは肉を取ることもあるし、剥製にしてかざることだってある。そもそも禁猟対象を大っぴらに飼うことは考えにくい。] ………… [ 続く呟きには無言で応えた。 その意味を女はすぐに知ることになる。] (28) 2022/03/17(Thu) 23:22:42 |
【人】 商人 J[ いくつかの出品の後、オークショニアは目玉商品のひとつだと紹介した。 それはやはり檻に入れられていた。 一糸纏わぬ姿には手枷をかけられ、脚には重りをつけられていて、首にかけれた首輪には鎖が繋がれていた。 まだ年若い女。 借金にかたに売られたか、それとも捕獲されたのか。] これが、裏社会の闇市です。 [ 男の声は冷たかった。 商品として紹介された女は薬か或いは魔法によって意識が朦朧としている様だった。] (29) 2022/03/17(Thu) 23:22:59 |
【人】 商人 J[ そして、商品の顔にジャンヌには見覚えがあるはずだった。 かつて、アンペール家に使用人として仕えていた女。 彼女は悲劇の夜にたまたま所用を言いつけられ、所領を離れていたおかげで難を逃れたはずだった。 それを見つけ出しこの場に引き立てたのは、無論ケリオス商会であり、即ちジュダスの仕業であった。] ここでは何でも¥、品になる。 [ 競り合いが始まれば、ジャンヌに下卑た視線を向けていた者たちがこぞって値をつりあげていた。] (30) 2022/03/17(Thu) 23:24:07 |
【人】 商人 J彼女は……さっきの狼よりも不幸になるでしょう。 大金を払って女を買う様な者たちです。 少なくとも幸せな未来は待っていない。 [ 性奴として扱われるか、或いはもっと悍ましい行為に晒されるのか。まさか養女や使用人として扱うために大金を払う者などここにはにいないのだから。]* (31) 2022/03/17(Thu) 23:24:33 |
【人】 旅人 J[希少動物の出品には目を瞑り続け、 その後何番目かの商品は、人間の女性だった。>>29 まず人であることに驚いた。 そして裸に拘束を受けた状態に驚いた。 そして見覚えのある顔に驚いた。 両親と同じかそれ以上に見てきた顔。>>30] ……マリエル……どうして、こんな…… [口元を手で押さえる。 一番若い使用人で、姉のようでもあった。 淹れてくれた紅茶はとても美味しかった。 ……だけどそれを見ても女の心は痛みを感じない。 感じていた筈だと考える事ならできる。 そして人間は。 自分以外の人間は、すべて、幽鬼の自分より価値がある。] (33) 2022/03/18(Fri) 6:59:24 |
【人】 商人 J[ 少しだけ驚いた。 助けようとする、それを想像しなかったわけではなかった。だが、どんな反応を示すのか、それを試すつもりだったのに、本当に助けると言ったのだ。] いいのですか? [ 値を吊り上げる。 この瞬間にも落札されてしまわぬように。] あれ≠競り落として。 そのあとどうするおつもりで? [ 男の一言ごとに競り上がる。 囚われた女の身柄を、今ここで救い出したとしてその後は?] (35) 2022/03/18(Fri) 13:59:18 |
【人】 商人 Jいいのですね? [ 吊り上げた値は一気に倍近くまで。 決して降りない≠ニいう意思を示すやりかた。] 『落札はJ様です!』 [ ハンマーが振り下ろされ、落札を告げる。 主取りではあるがそれ自体はアナウンスされることはない。 領地も家も失って、それでもかつての使用人を手に入れて、一体どうしようというのだろうか。] (36) 2022/03/18(Fri) 13:59:32 |
【人】 商人 J[ 檻ごと舞台奥へと商品が引っ込んでいく。] おぉ怖い怖い。 ご覧なさい。 ブルーノがこちらを睨んでおりますよ。 [ あの虜囚がそれほど欲しかったわけではないだろう。 ただ、自分が目をつけたものを横取りされた気分なのだ。 オークションでヒートアップした客にはよくあること。特にあのような成金の男には特に。]* (37) 2022/03/18(Fri) 14:00:03 |
【赤】 旅人 J[婚約は辞退させて欲しい。 だが領地の管理も一時頼みたい。 まさかこの手で殺した筈の女から そんな連絡が届くとは 相手も思っていなかっただろうが。] (*0) 2022/03/18(Fri) 16:25:40 |
【人】 旅人 J[ハンマーが鳴り響き、マリエルの権利が自分に移る。 それでも喜ぶ様子を見せることはない。 やるべきことをしたという 遂行の達成感も女を喜ばすことはない。 感情が揺れ動くことがあるとすれば 同じソファに座す彼に関わることだけだ。 今はまだ、彼は一参加者である認識。] (40) 2022/03/18(Fri) 16:26:06 |
【人】 旅人 Jもしも彼がマリエルを真に気に入っていて 妻に迎えることを望んでいるというなら 後で私の所に来て貰えば良いわ [無言で片手を挙げ、係を呼ぶ。 配膳が専門かもしれないが声が届けば良い。] 今落札した女性と体面できるのは閉会のあとよね 彼女を介抱して暖かい服か毛布をあげて頂戴 摂れるようなら水と食事も与えて。お願いよ [淡々と言い、充分なチップを押し付けた。 その者が隣席の顔色を伺ってしまうようなことがあれば 何か気づくこともあるかもしれないが そんなことはなかっただろうか。] (42) 2022/03/18(Fri) 16:27:07 |
【人】 旅人 J[資金を記載し持参していた紙に マリエルの落札額、 彼女の再出発にかかりそうな額、 それからいまのチップ代を記載し、 残りの資金を算出した。 短い時間の中でかなり減ってしまった。 しかし構いはしない。 後悔できるほど女の心は働いてない。] (43) 2022/03/18(Fri) 16:27:37 |
【人】 旅人 J[まだ、最後の出品ではない。 だけど人が出されたなら自分は マリエルのような知人でなくても きっと入札してしまう。 見なければ良い。] ……少々失礼するわ [一声かけて席を立った。 地下内にあるなら手洗いか、 或いは一度外の空気を吸おうと。 隻眼では平衡感覚を保ちにくい。 この薄暗さではなおさら。 人にぶつからぬよう壁に手をついて進む。 全身真白な姿は周りからは捉えやすい。 出入りが禁止なら戻ってくることになる。*] (45) 2022/03/18(Fri) 16:41:39 |
【人】 商人 J[ 思わず笑いが込み上げた。 オークションで売り買いされる様な女を金も地位もあるような男が妻に娶るなど何の冗談だろうか。] それはいい、あの男に教えてやろうか。 [ 競りに負けただけでなく、そのようなことを言われれば虚仮にされたと腹を立てるのが関の山。いくらジャンヌに小馬鹿にするつもりがなくても。それはそれで見物かもしれないが。] (46) 2022/03/18(Fri) 19:49:52 |
【人】 商人 J[ 女が係を呼んでに告げた言葉を視線だけで肯定してみせる。 『彼女の言うとおりにしろ、と。] 怖がらせる?……まさか。 それに貴方は怖がらない、そうでしょう? [ たとえブルーノが暴力に訴えたとしても、この女は怖がるようなことはしないのではないだろうか。] 貴方があまりにも人の敵意に無頓着なもので。 あのような事は貴方の目的には決してプラスにはならない。 [ 狙ったものを横から取られ面子を潰され虚仮にされた。 間違いなくあの男は女の本命に対して仕返しを考えているはずだ。そうなるよう誘導したのはこの男だが。] (47) 2022/03/18(Fri) 19:51:48 |
【人】 商人 J[ 女が席を立つと同時に、係のものがジュダスへと視線を送る。監視したほうがいいか、と。] 構わない。 自分が馬鹿であるというこがわからないほど、 愚かではないということだ。 [ どうせ何処にも行くところなどない。 そして何もできはしない。] もう……お前は檻の中だ。 [ グラスに残ったスパークリングを喉に流すと、クツクツと可笑しそうに嗤った。]* (48) 2022/03/18(Fri) 19:52:34 |
【人】 旅人 J[4日前は優しく紳士的だった。 だけどいまは別人のよう。] 今日のジュダス様……、少し怖いわ……っ [それから、席を立った。] (50) 2022/03/18(Fri) 21:56:21 |
【人】 旅人 J[洗面所で手を洗い、拭こうとし、思い出す。 この街で買った真白なハンカチを、渡し損ねていた。 彼のは破いて包帯にしてくれたから、そのお返し。 食堂のアルバイト代で買ったもの。] ……。こんなの要らないわよね [少し悩んで、それで手を拭いた。 こんなつまらないもの渡したところで、 喜んでくれないだろう。 だからもう良いのだ。 携行品が傷んでいたから、これは自分のにしよう。] (52) 2022/03/18(Fri) 21:57:45 |
【独】 旅人 J/* ギアスの設定みたとき おっ!自由を奪って何かしたいのかな、よし負けよ! って完璧に負けに行く思考になっていた 負けるのだいすき…… 私は勝つように動かなきゃいけなかったのか? ひーんわかんないよ〜 痛がるロル書くの三度の飯よりすきなもので 千の針に刺されるとか最高だな……書こ、てなってた コレジャナイって思わせてたらごめんなさい.°(ಗдಗ。)°. 私はずっと超楽しい 俯瞰で物事考えられないのは申し訳ない.°(ಗдಗ。)°. (-15) 2022/03/19(Sat) 6:22:03 |
【人】 商人 J[ ──── 少し怖い。 自分は今もしかして高揚しているのだろうか。 付けた仮面が剥がれそうになるほどに?] ……この私が? [ 浮かべた薄笑みが色濃くなっていく。 小娘ひとり罠にかけることがそれほどまでに楽しみだというのか。] そうかも……知れないな。 [ アンペールの魔女。 どうしてやろうか、今から楽しみで仕方ない。] (54) 2022/03/19(Sat) 8:51:53 |
【人】 商人 J[ 女が戻る。 男はそれを静かに迎える。 女が口にした『ごめんなさい』の意味はわからなかったが、特に興味もなかった。] そろそろですよ。 [ ステージの上に運ばれてきたのは小汚い胸像。 まるでミイラのように干からびた、まさしくそれはミイラなのだ。 その胸には翼に抱かれた青の宝石が輝いている。] 『本日最後の商品でございます。』 [ 提示された最低価格は市場価値のおよそ倍以上。 だが、一声目で例のブルーノはその価格をさらに倍に引き上げた。] (55) 2022/03/19(Sat) 8:52:04 |
【人】 商人 J……嫌がらせ。 と言うより意地でしょうね。 彼に宝石を見せて貰ったのは間違いだったかもしれません。 [ ブルーノは先ほど目当ての品で競り負けたことで、こちらの目当てに対しても競りかけてきたのだった。先日ブルーノに宝石を見せて貰ったことで、こちらが何を探しているのか把握されている。] 負けるつもりはありませんが。 ……いいのですね? [ それは、先ほどマリエル≠落札したときと同じ問い掛けだった。]* (56) 2022/03/19(Sat) 8:52:21 |
【人】 旅人 J[地下の劇場から空は望めない。 月も星も雲も、なにひとつ。] ……ええ。 [彼の声に、明るく照らされた舞台を見上げた。 最後の商品が、運ばれてくる────。] (57) 2022/03/19(Sat) 10:06:37 |
【人】 旅人 J[そこに現れたもの。 隻眼と眼帯の下の目が釘付けになり、 はくはくと息を継いだ。 あれはわたしのもので、あれはわたしだ。 そしてドレスの膝を強く握った。 そうでもしていないと、 客の間を縫うように駆け抜け舞台に跳び上がり 鷲掴みに奪い取ってしまいそうだった。 護身用の剣を目的外に使うことも いまの自分は厭わない気がする。] (58) 2022/03/19(Sat) 10:08:01 |
【人】 旅人 J[ナントカという商人が金額を釣り上げる声は 夏に群がって飛ぶ藪蚊の羽音の様だった。 脇役の思惑も自らの過ちも女の中で繋がらない。 不要なものとして入ってこない。 一人の声だけは響いた。] (59) 2022/03/19(Sat) 10:09:37 |
【人】 商人 J[ 隣に座る女の気配が変わる。 まるで殺し合いの場にでもいるかのように剣呑な空気。 ドレスの裾を握る女の手に男はそっと手を重ねた。] 仰せのままに。 [ 値が吊り上がる。 既に想定していた値を超えている。 男はさらに値を上げていく、某もまた対抗してくる。] ( そういうことか ) [ これは対価。 あの様な男でも女に虚仮にされれば噛みつきもする。] (61) 2022/03/19(Sat) 11:08:56 |
【人】 商人 J[ 激しい競り合いもゴールが近づくにつれて落ち着きを取り戻す。 そしてしばしの静寂の後、木槌が振り下ろされた。] ……いやらしい男だ。 [ だが思うままに、それ以上に動いてくれた。 落札価格は想定の最低落札額の2倍にちょうどマリエルの落札額を足した額。] だが、手にした。 [ 重ねた手をぎゅっと強く握った。]*] (62) 2022/03/19(Sat) 11:09:06 |
【人】 旅人 J……っっ [────手に入れた。 ブルーノによる意趣返しには気づかず。 彼が最後に声に載せた金額は……、 残資金ぎりぎりの額。] (63) 2022/03/19(Sat) 11:59:43 |
【人】 旅人 J[手がぎゅっと握られる。 ああ、いつのまに重ねてくれていたんだろう。 貴方は何もない私を支えてくれる。] ……ありがとう。……本当に 御免なさい。貴方への報酬は、 後になってしまうけれど…… 必ず支払うわ [契約の不履行。 そのペナルティの痛みは 自らの意思での身動き全てに与えられるものか。 相手の許す範囲でなら影響のないものか。 精神のみ干渉を阻むギフトでは防ぎようもない。 何も知らず知ろうともしなかった愚かな娘は 呑気に安堵の息を吐き小さく微笑んだ。*] (64) 2022/03/19(Sat) 12:01:54 |
【人】 商人 J[ 握っていた手をそっと放した。 今やこの女は魂までもがこの手にある。] ええ……では、商品を受け取りにいきましょう。 [ 男は立ち上がる。 が、そこに影を差す人物がいた。] (65) 2022/03/19(Sat) 13:34:52 |
【人】 商人 J何でしょうか、ブルーノ様 [ 屈強そうな護衛を二人連れた小太りの男。 ニタニタと気味悪い笑顔を浮かべたまま、男ではなく女の方を見下ろしている。] 『 やってくれたな。 さっきの女を寄越せ、金は払ってやる 』 [ その要求に男は思わず笑いだした。 『妻に迎えることを望んでいるというなら』そう言った女の言葉を思い出したからだった。] お引き取りをブルーノ様。 オークションはすでに終わりました。 [ 女に意志を確かめるまでもない。 それに、競り負けた方が落札した人間を脅して品を横取りするなど、オークションの主催者として看過することはできない。] (66) 2022/03/19(Sat) 13:35:00 |
【人】 商人 J[ 小太りの男は何やら喚きたてていて、次から次へと罵倒の言葉を浴びせかけているが、ジュダスはどこ吹く風。] 『 代わりにその娘でもいいぞ ケリオス商会のジュダス。』 [ だが、その次の瞬間にジュダスの気配が変わる。] 帰れと言っているんですよ、豚野郎さま。 [ その一言で場の空気は一気に凍り付いた。 ブルーノは傍目にも怒りを通り越した顔をしているし、護衛の二人も主のそれを察して前に出る。 一発触発とはまさにこの状況であった。]* (67) 2022/03/19(Sat) 13:36:03 |
【人】 旅人 J[暫し凍りついた場。 沈黙を破ったのは、きっと女だった。 護衛の手前にゆっくりと進み、床に膝をついた。 白いドレスの裾が広がる。] 物申す無礼をお許し下さいブルーノ様 わたくしの言動が気に障ったのなら謝ります [謝りたい気持ちは露ほどもなかったが 顔を立ててそう前置いた。] (69) 2022/03/19(Sat) 16:20:30 |
【人】 旅人 Jわたくしはこの様な場には一見の 作法を弁えておらぬ女です ですがこの場合ブルーノ様こそが 無作法者となってしまわないでしょうか [確認するまでもなく既になっているが、 まだ引き返せるのだと女は見上げながら伝える。] (70) 2022/03/19(Sat) 16:20:54 |
【人】 旅人 Jどうぞ主催側に見つかる前にお引き取りを 貴方様に不利益が生じてしまう前に…… [もう見つかっている、と知らない。] 競り落とした商品はわたくしのものです どうしても欲しいのでしたら後日 オークションとは関係のない場でお話を伺います どうかこの場は怒りの矛をお納め下さい わたくしはジャンヌ・アンペール ——通りの宿屋の二階 お待ちしておりますわ [そう言って頭を下げた。 剣は腰にあり奪われるようなことはないが 跪いて見せる頭や身体は無防備だ。 蹴られたりするなら避けられないし避ける気もない。 身を守る、建前がないと、剣を抜けないから。*] (72) 2022/03/19(Sat) 16:24:29 |
【独】 旅人 J/* 大丈夫?どうしたらよかった? 中の人とジャンヌの意見は全会一致で 「ジュダス様のオークションを汚すな💢」です うまくかけない.°(ಗдಗ。)°. いやしかし良いモブです…… (-22) 2022/03/19(Sat) 16:46:48 |
【独】 旅人 J/* 齟齬った( ; ; )ごめんなさい 歩いてる途中じゃなかった まだうちの子ソファすわってた( ; ; ) KOROSHITEーーーー!!!! (-24) 2022/03/19(Sat) 17:21:13 |
【人】 商人 J[ 一体この女は何をしようというのか。 話し方こそ慇懃だが、その内容は脅しそのものである。 割って入った女にブルーノはその怒りを燃え上がらせようとしていたが、主催者に見つかる前にと、そう言われてその動きを止めた。 そして笑った。] 『 次のオークションを楽しみにしている 』 [ そう言い残して、彼は去った。] (73) 2022/03/19(Sat) 18:13:15 |
【人】 商人 J[ 続いてジュダスもた笑った。 去っていく男の背には目もくれず、ただ笑った。] 勇敢な方だ。 [ だが、愚かな女だ。 盲目で、何も知らぬ、知ろうとしない。] でも、行きましょう。 [ 場に静寂が戻ると男は女を先導するように、卓を離れた。 薄暗い会場を歩き慣れた足取りで。 ──── 日付は今まさに替わろうとしていた。] (74) 2022/03/19(Sat) 18:13:31 |
【人】 商人 J[ 案内されたのは執務室の様な場所だった。 男は机に座る。窓から差し込む月明かりを背に。] では、商品の受け渡しといきましょう。 ジャンヌ・アンペール。 [ 部屋の隅にはもうひとり居た。 それは二歩前に出ると灯りがその顔を照らす。] 貴方が落札したマリーだ。 いや……マリエル……だったか。 [ 檻に囚われていたときとは違い、意識もはっきりしているし、マリエルは強い視線で女を見ていた。 その服装はオークション会場の係の者と似ていた。]* (75) 2022/03/19(Sat) 18:14:04 |
【人】 旅人 J[彼の住む街に必要だと言った 彼が好きなのかもしれないオークションを 汚すような行いが許せなかった。 誰に理解されずとも。] (76) 2022/03/19(Sat) 20:38:32 |
【人】 旅人 J[歩きながら考えた。 自分もいま怒りのようなものに囚われていたが その前のジュダス様の反応だ。 自分にはとても言えないような汚い言葉まで 使っていたが、あのタイミング。] (……私のことで怒ってくれたの?) [契約を交わした相手だから? たまたま我慢の限界があの時だった?] ……。 [何れにせよ、それはW嬉しいWだった。] (78) 2022/03/19(Sat) 20:39:38 |
【人】 旅人 J[到着した部屋。 てっきり係のものがいると思ったが 不在のまま彼が受け渡しを仕切る。>>75 それに首を傾げつつ。 部屋の中にマリエルを見つければ近づいた。] ……マリエル。先程より顔色が良いわ 意識があまりないまま売られようとしていたから 私の所に来て貰う事にしたわ。気分は悪くない? ああ、無理して話さなくて良いわ 一緒に宿へ行きましょう。先ずはゆっくり休まないと [強い視線で見られているのがわからなかったが 服も着せてくれていて意識もはっきりしていそうだ。 どうしてこんな所にいるのか、気になることは数あれど 今はあれこれ自分から聞かない方がいいと判断した。 後は何より、宝石も受け取らないといけない。 少し待ってね、と彼女に言い付ける。] (79) 2022/03/19(Sat) 20:42:54 |
【人】 旅人 J[窓の方を見る。 出逢った日と同じような互いの配置。 シルエットだけで美しい彼が背負うのが 日でなく月となり より妖しげな雰囲気が醸し出されている。] ジュダス様……? [この位置では顔が見えぬ彼の名を呼んだ。*] (80) 2022/03/19(Sat) 20:44:26 |
【人】 商人 J[ 女の言葉にマリエルは首を横に振る。 それを可笑そうに男は笑う、喉を鳴らしてクツクツと。] それでは、 商品の引渡しの前に精算と行きましょう。 [ 男は紙切れ一枚を取り出すと、マリエルがそれを受け取って女へとある渡す。そこには宝石を手に入れるまでにかかった費用が記されていた。 この町のあらゆる富豪への調査の費用、それから実際にハズレ≠買い入れた費用、それらが相場の3倍から5倍の値段で記されていた。 それは女が1年折っていた時に使った費用からみてもかなりの高額とわかるほどだった。] 費用については依頼者の負担とする。 契約書に記された内容です。 [ さらには落札価格の2割。高騰したそれは2割といえどもかなりの額だ。それらを合わせれば女の残された資金では到底間に合わないことは明白だった。] (81) 2022/03/19(Sat) 21:33:39 |
【人】 商人 J[ 男は調子を変えずに女に問う。] 一応確認しますが。 支払いは可能ですか? [ 今すぐそれが不可能であることはわかっている。 そして、女がどれだけ金をかき集めても届かないことも。 件の元婚約者とやらがアンペールの所領や資産を彼女に返せばそれも可能かもしれないが、それは現実的ではないだろう。] もちろん今すぐでなくても構いません。 ただし、私は商人です。 当然ですが利息は取らせてもらう。 [ つまり、時間が経てば経つほど借金≠ヘ膨らんでいくということ。] (82) 2022/03/19(Sat) 21:33:54 |
【人】 商人 J『お嬢様、ケリオス商会の利息は十日で1割です。』 [ 男ではなくマリエルが静かに告げる。 それに男はゆっくりと首を縦に振って追認する。] 私は聞きましたよ。 いいのですか?と。 [ 男は薄笑みを浮かべたまま問う、払えるのか?と。]* (83) 2022/03/19(Sat) 21:34:08 |
【人】 旅人 J[使ってこなかった頭を必死に動かした。 彼との契約は一週間。 3日目の夜、鴉が報せを届けるのを見た。 そして3日目の午後は彼の商談に付き添う形で 自分の目で確認して周っており 費用など掛かっていない筈である。……多分。 ということは1〜2日目と3日目の午前のみで これだけの費用をかけた。ええ、本当に? 探し物の下手な自分がかけた費用と比べても ちょっと、否かなり無駄がある。 ドがつくほど調査が下手なのか……? いいや、そんな訳がないだろう。 だって、ジュダス様だ。 だって、ジュダス様は────] (85) 2022/03/19(Sat) 23:04:41 |
【人】 旅人 J私、最初から騙されてたのね [哀しげに目を細めて微笑い、 左頬に透明なものがぽろりと零れおちた。 それは月の光を受けてきらりと光る。 言葉が悪かったかも知れない。 彼はそう、W商売Wをしただけだ。 客としての責務を全うしなかったのが自分。] (87) 2022/03/19(Sat) 23:05:54 |
【人】 旅人 J[涙を拭く。] ええ 利息のことも承知したわ このままではお支払い出来ないわね 少し時間はかかるけど 支払えるようにするわね 必ず戻ってくるわ [それじゃ急ぐわね、と ドレスの裾を持ち上げお辞儀した。 踵を返して部屋を出て行こうとする。] (88) 2022/03/19(Sat) 23:06:26 |
【人】 旅人 J[向かうは大陸の反対側だ。 自らの故郷。 ブローチを、記憶を取り戻せていない女は、 自らの目を切り刻み弄んだのがその者と 思い出さぬまま元婚約者の下を目指す。 その男が。 幾度も繰り返し生命を弄べる女の帰還を 待ち侘びていることも知らない。 ブローチを見つけてから 領主を継ぐか否かは考えるつもりだった。 手に入れる為に金が不足しているなら──、 先に、領主になるしかない。*] (89) 2022/03/19(Sat) 23:09:23 |
【独】 旅人 J/* 全体的に早漏しまくっちゃったな…… 自分でもどんどん進めなきゃいけないって焦ってたけど じょんさんのペースで進めて貰って 自分はちょこっと反応書くくらいがよかったのかな .°(ಗдಗ。)°.空気が読めなくて申し訳ない (-32) 2022/03/20(Sun) 6:32:48 |
【独】 旅人 J/* そして何より訳の分からない反応を書いてしまったこと…… 常にそうだけど今回特にうまくできなかった…… 直したいとこ100箇所くらいある 御免なさい。゚(゚´ω`゚)゚。ピィー 困る超えて呆れさせてしまってるきがする。。。。 (-33) 2022/03/20(Sun) 6:35:37 |
【人】 旅人 J[頭の中はぐちゃぐちゃだった。 明らかに無駄のありそうな費用の請求は これまで相手を信じきって 知ろうとしなかった馬鹿な娘の目も少しは覚めた。 相手の優しさはどれが本当でどれが嘘だったか。 ひとつも本物はなかったのかも知れない。 加えて、マリエルの存在だ。 どうして彼の側にいるの。 どうして私より彼を知っているの。 いつからあなたたちいっしょなの。 二人が共にいるところを、見ていられない。 見たくない。] (90) 2022/03/20(Sun) 7:02:50 |
【人】 旅人 J[だって私、きっと騙されてたのに、 まだ彼のことがすき。 見てきた彼がどれも 本物じゃなかったとしても 誰に言われるでもなく 私自身が選んだことだもの。] (91) 2022/03/20(Sun) 7:04:15 |
【人】 旅人 J[せめて鬱陶しくないように 何でもないように挨拶して、 振り返った顔は子供みたいに歪んでる。 恋ってうれしいばかりじゃないんだ。 帰路の中で忘れられるかしら。 ゆっくりと、歩くことを心がけるけど、 早く二人のいる場所から離れたくて足早になって しまいには駆けてしまうのだ。 身動きを取ることが許されるなら、だけど。*] (92) 2022/03/20(Sun) 7:06:40 |
【独】 旅人 J/* 畳みかけてごめんなさい.°(ಗдಗ。)°. じょんさんもジュダス様もすごすぎる 上手くできない相方でごめんなさい 私には早すぎたんや…… (-34) 2022/03/20(Sun) 7:12:41 |
【人】 商人 J[ 契約とは誓約であり、制約である。 互いに血を以て交わしたそれは呪いの如く魂を縛り付ける。 それが、──── ギアス。] 待て。 勝手に出ていくことは許さない=B [ 否、それは確かに呪いなのだ。 古代魔法によるギアススクロール。期限は7日間。契約を破った者に服従を強いる呪いの契約書。女は確かにそれに血を吸わせた。 男がパチンと指を鳴らす。 その瞬間に、まるで無数の針が体中を貫き通したような激しい痛みが女を襲う。傷はない、失血もない、ただただ紛らわすことさえできない激しい痛みだけがそこにあった。] (93) 2022/03/20(Sun) 7:23:30 |
【人】 商人 J[ 女という生き物は痛みに強いという。 耐えることは不可能ではない、傷ができるわけではない、身体能力も損なわれない。だが、この呪いに抗えた者など男は知らない。] もう貴方は私のものなのです。 契約が破られたその瞬間から。 貴方は既に依頼者でもなければ客でもない。 私の、──── 大事な商品だ。 [ 月を背に男は嗤う。 馬鹿な女を、その心を踏み躙り嗤う。] (94) 2022/03/20(Sun) 7:23:53 |
【人】 商人 J[ 可笑そうに嗤う男は確かに女の知る男そのものだった。 もしも、女の目に違う様に写ったのなら、変わったのは男ではなく女の方だろう。] 悲観的になることはない。 貴方を買う人間が、 貴方を大層気に入って、 妻に迎えることを望むかもしれません。 [ クツクツと喉を鳴らして男は嗤う。 そんなことはあり得ない、世界はそんなに優しくはできていない。 嗤いながら、男はもう一度パチンと指を鳴らした。]* (95) 2022/03/20(Sun) 7:24:47 |
【人】 旅人 J[彼は、神様などではない。 心と体を苛む試練と、 甘く美しいだけでない夢を同時に見せる彼が。 きまぐれでいないことの多い神様などとは。] (99) 2022/03/20(Sun) 9:41:04 |
【人】 旅人 Jああぁああぁぁ……っ!!!! [指の鳴らされた音に高い悲鳴が続く。 床についた手の上に頭を擦り付けイヤイヤと振り 真白な髪が揺れる。 指の爪で床を掻きむしる。 何もしても紛らわせられることのない痛みに 丸めた小さな白い身体がビクビクと震えた。] (102) 2022/03/20(Sun) 9:44:30 |
【人】 旅人 J[蹲ったまま、くぐもる声で話しだす。] はぁ、は……私は……っ こんな私で良いの、なら…… 売り物に、なるのなら…… 商品としてのつとめは、果たします…… ぁ、貴方、は……っ そんなに、お金が欲しいの……? お金だけが、貴方の……? [痛みに少しも動きたくないが 頭を動かし視界の滲む隻眼を向けた。 だいぶ悪徳な商売をしている彼だ。 金など、もう腐るほど持っているのではないか。 何のためにそうして、何のために生きるのか。 商品の分際で、知りたがった。*] (103) 2022/03/20(Sun) 9:45:59 |
【独】 旅人 J/* 痛がるロル書くの楽しすぎるな…… しかし…… 裏切られた、もうキライ!な被害者ムーブができない…… よりマンセーしてしまう…… どうするのが正解なんだ…….°(ಗдಗ。)°. (-37) 2022/03/20(Sun) 9:48:41 |
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