人狼物語 三日月国


326 【R18身内】Everlasting Summer RSS
(2026/08/23(Sun) 0:00:00 に更新。 延長2回まで。)

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 / 最新


月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
高良 理仁が無残な姿で発見された。

伝承は真実だった。異形の刃を持つ魔物“人狼”は、確かに存在するのだ。

もはや村人たちに猶予は無い。早く人狼を見つけ出し、処刑しなければ。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ない……。

楽観
人狼なんているわけないじゃん。みんな大げさだなあ。
誰かが死んでしまったのも部外者の仕業だよ。人狼なんているわけない。

だから処刑だなんて、そんな物騒なことはやめようよ。

現在の生存者は、藤枝 真稀、七川 惺、飛鳥 悠凛、七川 幸臣の4名

【人】 七川 幸臣

── Opening act ──

[開幕はリチャードが
 城壁に晒された父ヨーク公の首を
 降ろして捧げ持つシーンから始まる。

(史実では当時のリチャードは三歳なので、
 演出的に十歳くらい外見年齢をあげる。)

 烏の濡れ羽色、漆黒の髪の美少年の登場である。
 当時この地方でブロンドよりさらに稀少なこの髪は
 リチャードの場合、必ずしも善しと讃えられない。

 ジプシーの髪であるとか、悪魔的な色であるとか。
 出自に疑問があり後ろ盾のない三男坊を揶揄する声。

 あるいは、美しさに惑わされ禁断の恋に堕ちた者達が
 自衛のために悪い噂を流す。(コーラスで説明される)]
(0) 2026/08/09(Sun) 0:31:49
飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a0) 2026/08/09(Sun) 0:32:02

【人】 七川 幸臣


[──ここでオスカーワイルドのサロメのオマージュ。
 7枚のベールの踊り。
 リチャードがヴェールを1枚ずつ脱ぎながら妖艶に踊るのだ。
 ただし、エキゾチックでありながら現代的なアレンジで。

 少年が青年へと成長する過程を例える他、
 リチャードの野望(あるいは欲望)が表出してゆく様を表す。

 途中、舞台袖上手から登場して
 その様を眺める腹心の朋友バッキンガム公。
 憧れ、欲望の混じるひりひりした表情で立ち尽くす。

 反対側、下手から登場する側近・懐刀ケイツビー。
 崇拝、親愛が混じる優し気な表情で立ち止まる。

 (後に王妃となるアンの登場はまだだ。)
 ダンスのフィニッシュ。]
(1) 2026/08/09(Sun) 0:34:41

【人】 七川 幸臣


[シェークスピア原典のリチャードの有名な独白を
 途中までそのまま開幕の台詞とする。]

  『今や我らが不満の冬は去り、

  ヨーク家の太陽によって輝かしい夏となった。 

  我ら一族の上に立ち籠めていた雲も全て

  大海の底深くに葬られた。

  今や我らの額には月桂冠が巻かれ、

  傷だらけの具足は記念品として壁に掛けられている。』


[ここまでリチャードが言うと、暗転。
 再び舞台が明るくなった時には、時が少し遡っての場面。
 薔薇戦争(タウトンの戦い)の戦闘シーンが
 大スクリーンにシルエットで映し出される。**]
(2) 2026/08/09(Sun) 0:36:24
七川 惺は、メモを貼った。
(a1) 2026/08/09(Sun) 0:46:10

七川 幸臣は、メモを貼った。
(a2) 2026/08/09(Sun) 0:54:59

【人】 七川 惺

 ── 三月兎 ──

[三月の後半。タワマン近くのコンビニ。
 俺は市場調査に出かけた。我ながら自虐だけどな。]


  「『 The most suitable place with destiny 』」
  「わーっ。華岡 雅治×飛鳥 悠凛 だって。」
  「キャー…、いけてるいけてる。」


[そこのかしましい、制服着たお嬢さん達。
 軽々しく左右呼びで悠凛の名前を出すんじゃない。
 それは一応、芸術的舞台なんだぞ。

 ……と。週刊誌もそろそろ騒ぎ出したのか。]


  「悠凛どこまで脱いでくれんのかなー。」
  「やーらし。舞台だもの。コンサートと一緒でしょ?」
  「やらしっていえば、雅治様の声もエロイよねー。」
(3) 2026/08/09(Sun) 16:18:04

【人】 七川 惺


[そろそろやめなさいよ君達、店の中で騒ぐの。

 思わず口を挟んでしまいそうになってしまう。
 危ない危ない。けど、サングラスの下から、
 じ…と非難の目を向けてしまったかな。]


  
ちょっと、あの人こっち視てるよ。

  
やだ、不審者かな。いこいこ。



おい、マテこら。

 ……と言いたいのをぐっとこらえる。

 まあ、でかい図体で?
 黒いサングラスにマスクで。
 黒いロングパーカーひっかけてるからな?
 変装なんだよ、これでも。

 女子高生達が去った後、
 俺はその雑誌をパラパラ捲った。**]
(4) 2026/08/09(Sun) 16:20:21

【人】 七川 幸臣

 ── 初読み合わせ ──

[劇場付属の防音完備の会議室にて。
 キャストやスタッフの自己紹介。
 
 そのまま第一回目の読み合わせが始まる。
 動きはまだつけず、椅子に座ったまま
 キャストが各々自分の台詞を声に出す。

 声の調子を変えてみたり、共演者とのテンポを掴んだり。
 今日の所は手探り状態で
 まだまだこれから修正が必要になってくるが
 演技達者な俳優陣のおかげで滞りなく進行した。

 一息ついて休憩。
 所感を言い合ったりもするが、
 まずはこの一座が一つの目的に向かって
 纏まりをつけていくのが大事なので、雑談OKだ。]
(5) 2026/08/09(Sun) 19:38:41

【人】 七川 幸臣


[スタッフが数名、私に話しかけてきた。]


  「いいですね、やっぱ悠凛君。
  海外ロケに行ってた彼は
  台本ホンを読みこむ時間が
  他の役者に比べて足りなかったと思うんですけど。
  もう、世界観を掴んでる感じですね。」


[それから、並んで座る華岡君と悠凛君の方を見やって。]


  「彼ら、思ったより相性いいんじゃないですか?
  何度か現場で一緒したことあるんですよね?」

  「華岡君の方が盛んに話しかけてますよ。
  悠凛君八歳年下だし。
  可愛くてしょうがないみたいですね。
  舞台に立ったら、また全然違うんでしょうけど。」


[そうだねと。私は珍しく生返事をしてしまった。
 いや、ちょっと。惺のことが頭を掠めてね。**]
(6) 2026/08/09(Sun) 19:43:23

【人】 飛鳥 悠凛

[“海外ロケ”明けに車で迎えに来てくれたマネージャーと
 顔を合わせたら、真っ先に台本を渡された。
 巣篭りの間に届いたものの、渡すに渡せなかったらしい。

 待ちきれずに、車内でぱらぱらと頁を捲る。
 美しく鮮烈な幕開けの画が浮かぶ。
 流石、世界の七川先生。]




  “今や我らが不満の冬は去り……”



[──“輝かしい夏となった。”

 遠ざかるマンションを横目で見ながら、
 口ずさむように暗唱した時。
 まだその部屋で出かける支度をしているだろう
 番の面影が、頭に過った。]
(7) 2026/08/09(Sun) 21:17:20

【人】 飛鳥 悠凛

[それから暫くして、一回目の読み合わせがあった。
 俺の両隣は、アン王妃とバッキンガム公を演じる 
 役者さんが固める座席の配置。
 この布陣でいくんだな、と改めて実感する。

 各々の自己紹介の間、拍手を送っていると
 隣の雅治さんとふと目が合って。
 一瞬早く、雅治さんが笑いかけてくれた。

 デビュー後間もなく出演したテレビドラマで、
 雅治さんの奥さん役の弟という役どころで
 知り合って以来、何度か現場で一緒にもなったけど、
 ここまで近しい間柄の役は初めてだ。


 早速読み合わせが始まる。

 ……相変わらず、いい声してんなこの人。
 この声でリチャードを誑すのか、成程。

 ──いや、つまり“俺”をか。


 そう思いながら、彼に応えるべく、唇を開いた。*]
(8) 2026/08/09(Sun) 21:36:05

【人】 七川 幸臣


[悠凛君周りの会話が所々聞こえてくる。] 


 「いやー、きっちり台詞入ってたね。さすがだよ。

  悠凛君は黒髪に染めるんだろ?
  さぞ、エキゾチックで美しいリチャードだろうな。

  僕もやりがいがあるよ。
  相手役、お手柔らかに頼むね。」


[これは、華岡君。]


 「残念ながら私、振られる役なのよねー。

  でも、愛されてるって信じさせてくれるんでしょ? 
  よろしくね。」


[これは反対隣のアン王妃役。役の上では二つ年下。
 童顔で可愛いけれど、実際は悠凛君より五つ年上だ。
 橋立カンナ君。十年前のデビュー当初は
 千年に一度の美少女と騒がれていたな。*]
(9) 2026/08/09(Sun) 22:33:38
七川 幸臣は、メモを貼った。
(a3) 2026/08/09(Sun) 22:42:24

【人】 飛鳥 悠凛

[ヒート来たタイミングがあれだったから、
 今回は台詞入れんのがギリだった。
 台本片手に読み合わせする段階ではあるけど、
 ざっと一通り入ってる状態で持ってこれる方が、
 気持ちよくスタートが切れる。
 休憩時間に、隣の雅治さんが話しかけてくれて]


  や、そう見えてたなら良かったです……。

  久々に黒くして、少し切っちゃおうかなと。 


[本当ぎりぎりまで本読んでたくらいだったから、 
 苦笑して自分の髪を一房摘まむ。]


  雅治さんのバッキンガムは、色男が来たなって
  顔見なくても分かりますね。
  隣座ってると余計に、声がヤバいんすよ。
 

[こちらこそ胸お借りします、とお互い座ったまま
 ぺこっと頭を下げる。
 胸借りるんだよな、文字通り。
 “相手役”だから。
 でもな、こんな色男なのに、傍目はさておき
 俺からは良いお兄さんに見えちゃうんだよな。]
(10) 2026/08/09(Sun) 23:05:41

【人】 飛鳥 悠凛

[アン王妃の女優さんは、それなり年上だけど
 クラスメイトの役をやったことがあるから、
 お互いあんまり遠慮はない。>>9


  リチャード、見る目ないなー。
  あんな一途に尽くしてくれたら、
  普通添い遂げるけどな。   


[反対隣の雅治さんを振り返って、
 ですよね、と笑いかける。
 「それはバッキンガムに同意求めちゃダメじゃない?」と
 返されて、あ、そっかと笑う。]


  その時はあったんですよ、見る目。
  リチャードにもちゃんとありました。


[ここに居るのは、見る目がある人達に
 選ばれた役者さん達だ。
 きっと稽古をやりこんでいくうちに、
 お互いにしっくりくることだろう。
 それに七川先生が演出なら、間違いない。*]
(11) 2026/08/09(Sun) 23:18:04

【人】 七川 惺

 ── その頃の三月兎 ──

[俺は結局コンビニで週刊誌を三冊買った。
 全部で三冊。俺らの巣でそれを広げる。
 黒づくめの不審者風装束はタワマンIFのトイレで脱いだ。
 わざとセンス悪いの選んだんだぞ、女子高生め。]


  どれも悠凛のこと褒めてんなー……
  それはいい。


[むしろ嬉しいくらい。
 悠凛の魅力、よくわかってんじゃねーかって。]


  橋立カンナについて。
  ……まあ、それもよしとする


[デビュー当時は千年に一度の美少女って……。
 悠凛の方が何倍も綺麗だけどな!
 悠凛リチャードに、たらされて結婚する役だな。
 結局振られる役だから、それも我慢できる。]
(12) 2026/08/09(Sun) 23:35:44

【人】 七川 惺



  バッキンガム役の華岡雅治……

  “当時彼は本名の華山でデビューする予定だったが
   プレデビューから麻薬のような声と騒がれ…”


[なるほど、華岡青洲の麻酔薬とひっかけたのか。
 知らんかったわ。
 けど、そうか?
そうなのか?

 TVでちらっと見かけても、そこまで気にしたことなかった。
 舞台のポスターみて
 ハンサムな役者さんだなーと思ったことはあったけど。]


  女子高生もエロイ声って言ってたけど、
  その声で悠凛の耳元で囁くの?!
  うわぁ……


[頭を抱えてしまった。*]
(13) 2026/08/09(Sun) 23:40:30

【人】 七川 幸臣

 ── 一週間後 ──


  「せ、先生、七川先生…!!」

   どうしたね?


[先日のスタッフの一人が血相変えて
 会議室に飛び込んできた。]


 「華岡君の乗ってる乗用車が事故にあったって、
  今、連絡が!!」

  えっ?!それで華岡君は無事なのかい?

 「命に別状はないそうです。
  顔とかの怪我もなくて、そこも大丈夫です。

  でも……右足を骨折して。
  この夏の舞台までには間に合わないと……」
(14) 2026/08/09(Sun) 23:44:41

【人】 七川 幸臣


[急遽、緊急オーディションが組まれることになった。

 昨夏、華岡君の次点で候補に挙がっていた
 山上幾太郎君、染川敏夫君らも
 もうスケジュールが詰まっていた。

 かといって、一般公募をしている余裕はない。
 芸能事務所各位に連絡、オーディションを受ける候補を
 絞って推薦してもらうことになる。

 ──18歳〜30歳前半くらいまで。身長175p以上。
 まずはその条件をクリアしてもらおうか。*]
(15) 2026/08/09(Sun) 23:47:43

【人】 七川 惺


「『 The most suitable place with destiny 』

 悠凛がリチャードに扮するその相手役、
 バッキンガム侯爵役の華岡雅治が
 交通事故にあい、降板。

 急遽、代役の
 緊急オーディションが開かれることになった。

 その話を最初に聞いたのは
 親父の口からだったか、悠凛の口からだったか。*]
(16) 2026/08/09(Sun) 23:53:37

【人】 飛鳥 悠凛

[──初読み合わせのあったその夜。
 俺は考え事をしながら、マンションの廊下を歩いていた。

 舞台、楽しみなんだよ。
 すごい楽しみ。
 楽しみなんだけどね?
 
 髪なぁ、どうしようかな。
 家に惺がいなければ、普通に黒染めする。
 何ならばっさり切ってもいい。
 俺なら何でも似合うでしょ、くらいに
 そこはこだわりがない。
 稽古と公演期間で長丁場だし。

 でもそんな分かりやすくイメチェンしたら、
 その頭見る度、惺は舞台のこと連想するよな。
 何より、惺は俺のこの髪が好き。]



  またヘアマスカラ使うぅー……?  


[彼氏に忖度しすぎか?と呟きながら
 自室のドアを開ける。]
(17) 2026/08/09(Sun) 23:57:12

【人】 飛鳥 悠凛

[珍しく、お帰りの声もお出迎えもない。
 もうすぐ着くって連絡入れたんだけどな。
 でも電気は点いてる?

 っていうか、居るな。惺。
 ソファにも座らず、リビングのラグの上に
 座り込んで、何か広げて覗き込んでる。
 スリッパを履かずに足音を殺して、
 そっとその背後に忍び寄った。]


  ──…… 、


[見えた。し、聞こえた>>13


  おまえまたそんな、
  自分で自分痛めつけるようなことして……  


[おおよしよし、可哀想に……と
 健気な恋人を背中から抱き締める。
 「おまえの声の方が俺は孕みそうだよ、今からする?」と
 耳元で囁きながら、恋人の腰に腕を回して
 ベルトのバックルを外していく。

 稽古初日の夜は、気づけば夜更かししていた。*]
(18) 2026/08/10(Mon) 0:09:01

【人】 飛鳥 悠凛

[稽古期間は一種独特の楽しさがある。
 紙の上の住人だったキャラクター達が、
 命と実体を得て、目の前で動き出す。

 独りで本読みしてた時に抱いた印象が
 各々の役者さん達に新鮮に塗り替えられていく。
 なるほどそういう感じね、とわくわくする。

 短期間でも一回一回厚みが増して、
 掛け合いが噛み合うようになっていく。
 それは、雅治さん、カンナさんとも。

 いけそうだな、と思い始めた頃。
 稽古場に向かう車内で、スマホが震えた>>15
(19) 2026/08/10(Mon) 0:20:41

【人】 飛鳥 悠凛

[──その日の稽古は、緊急の伝達事項を
 口頭で共有される所から始まった。

 バッキンガム侯爵の台詞は急遽代読で、
 稽古が進められた。 
 合い始めていた掛け合いの呼吸が
 振り出しに戻るのは、どうしようもない。
 雅治さんが怪我したのが脚だけで、何よりだった。


 稽古帰りに病院にお見舞いに寄ってから帰宅して。
 惺の顔を真っ先に見る。]


  ……、ただいま。


[普通の声でそう言った。
 何気ない雑談をして、一緒に夕食をとって。
 ソファに座ってTVをつけた。]


  そういや最近、俺のヒートあったから
  お父さんとこ顔出してないよね。
  連絡とってる?


[サブスクのプログラムを選びながら、話を振った。*]
(20) 2026/08/10(Mon) 0:31:50

【人】 七川 惺



  お帰り。


[いつものように。
 心の中に一片の曇りもないような顔をして。
 番を出迎えてお帰りのキスをする。

 実際、悠凛を迎えるこの瞬間は、いつも嬉しい。

 今晩は悠凛よりは早く家に着いてたけど
 俺も単発のモデルの仕事をしてきた後だったから
 作り置きのカレーをカレーうどんにアレンジしたものに
 紫蘇の色でほんのり染めた蕪の酢の物を出して、
 一緒に夕飯を食べた。

 食後の一服にソファに並んで座れば
 悠凛が親父に連絡とってるかと問いかけてきて。]
 

  いいや?まだ。そろそろとは思ってたけど。
  親父も忙しそうだったからな。

  ほら……お前の出る、舞台で。

  ん?どうして?


[怪訝そうな顔をして悠凛を見た。*]
(21) 2026/08/10(Mon) 0:45:24

【人】 飛鳥 悠凛

[お出迎えしてくれた番は、
 今日も今日イチ可愛かった。
 俺を見て、嬉しそうにしてくれるその顔。

 夕食のメニューがカレーうどんだと知って、
 白一色の麻シャツから、黒いライブTシャツに
 着替えてご飯を食べた。
 エヴァのTシャツが久しぶりに陽の目を見た。


 ソファに並んで座って、何気ない会話をして。
 暖かい日だからと出がけに惺が編み込んでくれた
 毛先を指に巻きつけながら、惺を見る。

 本番ぎりぎりまで髪を染めないでと
 俺にお願いした、可愛い恋人。] 


  俺はどっちも毎日顔見てるからさ。
 
  仕事場で先生の顔見て、その後惺の顔見ると、  
  たまにはご実家顔出さなくていいのかな、
  とか思って?


[これは先生、連絡してないんだな。
 どうすっかな、と少し思う。
 ……タカトさんから連絡来るのかな、惺は。*]
(22) 2026/08/10(Mon) 1:06:15

【人】 七川 惺



  うん、そういえばちょっと間があいたかな。
  前回連絡してから。


[一週間の間に何か俺に言伝あったらって頼んでた。
 その礼もまだ言ってなかったし。]


  じゃあ、今電話してみる。


[悠凛はTV視てる?
 うるさくなければここでかけてもいい?

 そう聞いてみた。]
(23) 2026/08/10(Mon) 1:18:36

【人】 七川 惺


[ソファに腰かけながらだったか。
 それともキッチンにでも立ったのだったか。

 いずれにしても
 二言三言、近況報告をした後で。
 驚くべきことを伝えられた。]


  え?華岡さんが?


[事故のことはどこかでニュースになってたかもしれない。
 でも俺はまだ知らなかった。

 そして緊急オーディションの話を聞いた。]
(24) 2026/08/10(Mon) 1:19:38

【人】 飛鳥 悠凛

[タカトさんの事務所にも声はかかるはず。>>15
 そこでタカトさんが誰を推すかは、
 社長のタカトさんの判断だ。
 俺達の関係を知ってるタカトさんなら、
 惺の意向も察しがつくだろう。

 先生も、惺が適役だと思えば当然声はかける。
 もう稽古が始まってる時期の募集だ、
 明日明後日くらいに惺に話がいかないようなら、 
 そもそも見込みはないという事だ。

 それなら、今俺から話してぬか喜びさせる意味はない。

 ──……それに、]


  なんか、今観たい気分のないかも。


[リモコンをソファに投げ出して、
 ぽすっと惺の膝の上に身も投げ出した。
 電話してみるという惺に、
 このままかけていいよと呟いて目を閉じる。]
(25) 2026/08/10(Mon) 1:22:18

【人】 七川 惺


[話の流れからすると
 当然、業界大手の大守プロダクションにも
 話はいくんだろうな?
 今日の今日だからまだだろうか?

 誰か他に候補はいるんだろうか?
 俺は候補に入ってるだろうか、
 実績がないからダメだろうか。

 とにかく、思い立ったことは一つ。

 天刻さんに直談判しに行こう。
 俺を推薦してくださいと。]
(26) 2026/08/10(Mon) 1:23:47

【人】 七川 惺


[悠凛は俺の膝の上にのっかってきたから。

 だいたいの話の流れの察しはついたかな?
 俺が話してる部分は聞こえるだろうし。
 親父の声も、耳のいい悠凛なら聞き取れるだろう。]


  俺が候補に入ってるかどうかわかんないけど。
  明日にでも社長に直談判してくる。


[それを言うと親父に言われた。]

 
 『これはデカい役だぞ。
  今回のバッキンガムはアンよりも上の二番手だ。
  当たれば今後の大きな飛躍に繋がるが
  失敗すれば、
  二度と舞台に呼ばれないことすらありうる。

  それくらいの覚悟でないと
  オーディションは受けれないぞ。』
(27) 2026/08/10(Mon) 1:32:55

【人】 七川 惺


[おおっと。すごいプレッシャーかけてくるな?
 それでも俺の決意は変わらない。]


  ずっと舞台で悠凛の隣に立つのが夢だった。


[昨夏、TVデビューでそれはある程度叶えられた。
 でも、まだ足りないんだ。

 これを逃したら、いつチャンスが巡ってくるのか。]


  俺、バッキンガムの役。
  なんとしてでも捕りに行きたい。


 『……わかった。その覚悟があるなら、来い。』


[その前にまだ推薦してもらえるのかわかんねーけど。
 そこは、説得してみせると意気込んで通話を切った。]
(28) 2026/08/10(Mon) 1:41:33

【人】 飛鳥 悠凛

[迷いのない、シンプルで一途な答え。>>28
 おまえなら、そうだろうな。

 でももうちょっと考えた方が良くないか?
 表情には出さずにそう考える。

 意気込みも露わに通話を切った惺が、
 俺の頭をぐりぐりと押すから渋々目を開ける。]


  …… いたいよ。 

  ん。タカトさんに推薦もらえるといいね。
  頑張って。


[こちらを見下ろす体勢になった惺に向かって
 はい、と腕を広げて。]



  キスして、惺。
 

[身を屈めさせて、俺も身体起こして
 ようやくキスできるくらいの位置関係で、
 唐突にわがままを叶えてとおねだりをした。**]
(29) 2026/08/10(Mon) 1:55:36
七川 惺は、メモを貼った。
(a4) 2026/08/10(Mon) 1:56:28

七川 惺は、メモを貼った。
(a5) 2026/08/10(Mon) 1:58:00

飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a6) 2026/08/10(Mon) 2:06:43

【人】 七川 惺


[渋々といった感じで瞼を開く悠凛。

 
色々心配してくれてること、わからなかったんだ。
 この時の、俺は。


 親父に言われたプレッシャーも
 後からもっとじわじわくるのかもしれねーけど。]


  あ、ごめん、ちょっと力入りすぎた。


[意気込みが現れすぎたともいう。]


  ……うん。頑張ってくる。


[応援してな、と言ったら、エールの代わりに
 悠凛の腕が伸びてきた。その腕が俺の首にかかれば
 俺らは上と下からゆっくり近づいてゆく。

 身を寄せ合ってキスをする。
 この唇も、俺のもの、俺の場所。 **]
(30) 2026/08/10(Mon) 2:14:52

【人】 飛鳥 悠凛

[こいつ、よく考えもしてないんだろうな。
 おまえがバッキンガム演るなら、
 俺は“リチャード”になるってこと。


 ────“ずっと舞台で悠凛の隣に立つのが夢だった。”]

 
  うん、許さない。


[ごめんと軽く謝る惺に笑んで軽く答えて、
 上等だ、と喉奥で独り言ちる。]


  いってらっしゃい、明日だけどね。

 
[恋人の首にかけた手にゆっくりと力を籠めて
 伸び上がり、エールを求める唇を唇で押し塞いだ。*]
(31) 2026/08/10(Mon) 10:42:51

【人】 七川 惺


[天刻さんに明日のアポをとった。
 すぐに電話は繋がって、快く対応してくれた。

 追加オーディションの連絡は
 つい先ほど受けたばかりだという。

 俺の顔を真っ先に思い浮かべてくれたらしい。
 
それはプライベートの忖度がゼロとは言わねど。

 『世界が終わるまでは』W主演の予想を上回る好評。
 悠凛と並んだ時の
 社長としても、そのことが頭にあったと。

 けれどネックになるのはやはり俺の舞台経験のなさ。
 
アマチュア演劇でしか舞台に立ったことがない。

 これは冒険だ、と。

 他にも事務所内推薦の候補は数名あがっている。
 その数名で面接を行う予定がある。
 明日明後日にでも個別に召集する手はずだったらしい。]


  是非!是非!できれば明日一番でお願いします。
(32) 2026/08/10(Mon) 12:22:30

【人】 七川 惺


[通話を切ってすぐ、傍にいる悠凛に声をかけられた。]


  やった…!大守事務所の推薦枠に入ってるって。

  明日、事務所内面接に行ってくる!

  何人か他に候補がいるみたいだけど、
  とにかく盤面には乗ったぞ。


[悠凛に抱きついた。

 
今後待ち受けている困難には気づかずに。
*]
(33) 2026/08/10(Mon) 12:23:46
飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a7) 2026/08/10(Mon) 12:49:57

【人】 七川 幸臣

 ── 数日後 ──

[それから数日以内に、各事務所から推薦状とともに
 役者のプロフィールが送付されてきた。

 スタッフらと書類を眺めている。
 既に書類選考は始まっているということだ。]



  「大守プロダクションからの……
   この子ちょっと異色ですね。

   趣味はスケート、バレエも嗜むと。
   昨年の秋冬コレクション…パリコレに出た。
   あ、ちょっとこれ話題性とれますね。

   悠凛君と年齢は一緒だし、身長差も申し分ない。

   ああ、映画『デルタ』に出てたモデルのSHOUか。
   昨年、七川惺名義で『世界が終わるまでは』に出演。

   ……て、この子、先生の息子さんじゃ?!」


   まあ、そうだがね。


[ちょっと、苦笑いを浮かべてしまったかな。**]
(34) 2026/08/10(Mon) 13:01:31
七川 惺は、メモを貼った。
(a8) 2026/08/10(Mon) 13:16:55

【人】 飛鳥 悠凛

[先生にテキストを送り少し考え事をしていたから、
 タカトさんとの電話に聞き耳を立ててはいなかった。
 惺が興奮した様子で、是非明日一番でと
 お願いする声で、そちらに注意が引き戻される。
 アポがとれたのは分かっていたけど、
 「明日会えそう?」と形だけ確認する。]


  そっか、良かったね。
  第一関門突破ってことじゃん。

  おめでとう、頑張っておいで。


[明日が事務所内面接。
 そこを通れば書類選考。
 さらに本番のオーディションに辿り着けば、
 惺より確実に芝居の経験が豊富だろう他候補者達に、
 審査員の御歴々と俺がいる、と。

 抱き着いてくる恋人をよしよしと受け止めて、
 優しく髪を撫でてやる。
 あと何回おめでとうを言うことになるかは未知数だけど、
 今この時を楽しまない理由にはならない。*]
(35) 2026/08/10(Mon) 13:20:48

【人】 飛鳥 悠凛

[仕事の連絡だと断り惺の頭越しに
 スマホの操作を終えて、
 再び恋人を抱き直す。]


  終わったよ。

  景気付けに一杯飲む?
  それとも、一緒にお風呂入って
  ベッド行く?


[明日朝一番なら、今日は久々に
 “今夜は一回だけね”の日だな。

 ──ごめんね、惺。
 俺は先生ほど優しくないんだよ。
 未だ人の親じゃないからかな。

 それでも大事にしたいと思っているのは
 本当だから、「どっちがいい?」と
 優しく囁いた。*]
(36) 2026/08/10(Mon) 13:40:50

【人】 飛鳥 悠凛

[──それから。

 ここはまず通るだろうと思った事務所内推薦は無事にとれ、
 その後、書類選考も通ったと聞いた。
 七川先生の意向に関わらず、演出家の息子だというのは
 紙切れ一枚を突き合わせる机上で、有利に働いたかも知れない。

 運もまた実力のうち。
 代役で代表作を得た役者の話は、珍しくもない。
 “持っている”人間がのし上がれる世界だ。


 どこまでやれるのかな、俺のラッキーボーイは。]
(37) 2026/08/10(Mon) 13:53:14

【人】 飛鳥 悠凛

[そうして訪れた、惺のオーディション当日。]


  いよいよ今日だね。

  俺先出ちゃうけど、まずは気をつけて。
  気もそぞろで駅の階段から落ちたりしないでよ?

[冗談でもない心配を口にしつつ、少し伸び上がって
 惺からのいってらっしゃいのキスを自分で掠めとる。
 その胸に光るラッキーチャームに素早く唇を落として]


  惺も行ってらっしゃい、頑張ってきて。

  …良い知らせ待ってる。
  

[惺は、俺の今日の行先を知らない。
 先生からも聞いていないだろう、
 主演がオーディションに顔を出すというのは、
 他の候補者にも知らされていないから。
 微笑を浮かべた唇でもう一度キスを浚うと、
 身を翻して一足先に俺達の巣を後にした。*]
(38) 2026/08/10(Mon) 14:08:29

【人】 七川 惺


[時は前後するが、書類選考の合格通知が来た。
 大守プロダクションの地力と
 社長の推薦文が功を奏した部分は大きいだろう。

 この場合、親の七光りは?
 あるかな……多分ある、よな。
 あんだけプレッシャーかけてきた
 親父にそんなつもりがなくても。周りが放っておかない。

 それでもいい…なりふり構っていられない。
 熱意と実力で結果を出せばいいんだ。
 
 熱意は十二分にある。
 実力は?あるのか…
あるのか?!


 映画ならば引きが多い。
 俺のデカさや10頭身(は大げさだと思うが)だと
 言われている体形は利点がある。

 TVならばアップが多い。
 バレエを基礎としてモデル業で培われた
 指先まで表情をつける演技はできるようになった。

 なら、舞台は?
 細やかで繊細な演技よりは遠くからも見える大きな動き?
 それから、活舌、舞台の後ろまで聞き取りやすく
 声が通ること。……やべ、緊張してきた。]
(39) 2026/08/10(Mon) 14:21:10

【人】 七川 惺


[そうして訪れたオーディション当日。>>38
 悠凛に「良い知らせを待ってる」と送り出された。
 行ってきますのキスはいつもより長めに。
 緊張を解きほぐしてもらいたかったんだろうな。

 自己紹介は勿論、質疑応答、演技審査がある。
 舞台の場合は、エチュードっていうのだっけ?
 相手のある、軽いかけあいのような審査もあるという。

 自己紹介は、久しぶりに
 対外的な好青年、SHOUが顔を出した。
 でも内に秘めた熱意は隠さない。

 質疑応答。シェークスピアの芝居については
 劇研で先輩に手づから教えてもらった基礎知識がある。
 前衛的な現代劇に話が飛んでも、おかげで対応できた。


 ──エチュードの段になった。

 俺だけでなく、候補者全員が騒然とした。]
(40) 2026/08/10(Mon) 14:36:52

【人】 七川 惺

 

  
何でお前が今、ここにいんの?



[目を大きく見開いて、小さく声に出してしまった。
 審査員には勿論、周りのライバル達にも
 聞こえぬ程の声だったと思うが……

 いつぞやのように、
 お行儀のよいSHOUの仮面が一瞬で剥がれる。

 あ、審査員席の親父が一寸目を逸らした。]


 「えー、皆さんにはこれから順番に。
  主役のリチャードをやる飛鳥悠凛君と
  エチュードをやっていただきます。

  その前に、悠凛君から何か一言もらえますか?]


[司会進行役を務めるスタッフの一人が
 悠凛に話をふった。*]
(41) 2026/08/10(Mon) 14:47:48

【人】 飛鳥 悠凛

[控室で待機している間、台本を捲りながらも
 俺達の曲をワイヤレスイヤホンで聞いていた。
 雑念は必要なかったからだ。

 やがて、候補者が集まる会議室に呼び入れられる。
 ドアを開けば、押し殺された騒めきで空気が揺れる。

 成程、人数はこのくらいか。
 一部見知った顔もいる。
 今朝見たばかりの顔も。

 横を通り過ぎざま一人一人の視線を平然と受け止め、
 持ち場に立つと軽く会釈し、微笑を浮かべる。]


  リチャード役を務めます飛鳥悠凛です。

  皆さんのバッキンガム公に会いに、
  今日はここへ来ました。
  どうぞよろしくお願いします。
  

[簡潔に挨拶を終えて、パイプ椅子に腰かける。
 審査員の七川先生達が座っている並びではなく、
 長机を挟んだ反対、候補者の椅子が並ぶ側の正面中央に。]
(42) 2026/08/10(Mon) 15:37:36

【人】 飛鳥 悠凛

[エチュード用に渡された台本の一部と共に、
 短い背景説明がされる。
 リチャードがヨークで王位についた後、
 王の腹心、キングメイカーであった
 バッキンガム公爵が反乱を仕掛ける。
 連日続いた悪天候で足場の悪い中、
 戦闘はディーンの森に縺れ込んだ。

 馬を捨て斬りあわんとする最中、
 リチャードがバッキンガムに問いかけるシーン。
 台本には二人の台詞が書いてはあるものの、
 アドリブも許可される。
 
 自己紹介と質疑応答を終えた候補者達は、
 一度控室に帰され、順に一人ずつ呼ばれて
 演技審査を受けることになる。]
(43) 2026/08/10(Mon) 15:48:35

【人】 飛鳥 悠凛





   ───……


[先に把握している説明に耳を傾けながら、
 候補者の顔を眺める。
 一人、他の候補者とは違う動揺が顔に出ている>>41
 
 予想できなくもない展開だったと思うんだけどね。
 自分で仕掛けておいて、ちょっと気の毒にも思う。
 可哀そうに、俺を恋人にしたばっかりに。

 まあ本番はトラブルが付き物だからね、と
 今は候補者に緊張感を与えぬよう、にこにこしておく。
 あまり序盤過ぎるよりも後の方に呼ばれる方が
 記憶に残りやすいけど、最初に強い印象を残せば、
 後の候補が味気なく見えるかも知れない。

 さて、おまえの順番は何番かな。*]
(44) 2026/08/10(Mon) 15:50:04

【人】 七川 惺


[──まるで、王。

 
もうリチャード三世が入っている?


 ねめつけるでもなく、ごく自然体なのに、
 天下を睥睨するような圧がある。

 視線を合わせた者が、思わず首を垂れる。
 そんな雰囲気が。

 候補者の視線を
俺が目に入っても

 平然と、ゆっくりと、受け止め、跳ね返す。

 かと思えば、翻って受容だ。
 持ち場について、天使のような笑みを浮かべる。>>42

 多分、俺だけにそう見えてるのじゃない。
 候補者全員に、そう映っていると、俺は感じた。
 その証左に、さっきまでの騒めきがぴたりと止まった。]
(45) 2026/08/10(Mon) 16:20:52

【人】 七川 惺


[親父の秘蔵っ子なのは、伊達じゃない。
 わかってたつもりなのに、改めて思い知らされた。

 この、リチャードな悠凛と。
 俺は、サシでエチュードをやるのか。
 正直、甘かったかもしれない、と思った。

 スタッフから説明がなされる。

 俺の順番は、十番目だった。
 スケートの大会みたいに、
 後半になるほど持ち点が高いもの、
 というわけではなかったようだ。
 後で聞いてことだが、役者歴が短い長いに関係なく
 ランダムにシャッフルされたらしい。

 序盤でも後半でもない。
 もしかしたら最も印象に残らないかもしれない、
 俺は、中盤に呼ばれていた。*]
(46) 2026/08/10(Mon) 16:24:52

【人】 飛鳥 悠凛

[初めましては見知った姿の方がいいよなと
 普通に“飛鳥悠凛”として登場してみたけど、
 場が気持ち委縮したような雰囲気を感じ取る。

 んん、と思って日頃のユーリの何割増しかで
 愛想の良い笑顔を湛えておく。
 大丈夫、俺コワい大御所とかじゃないから。
 彼も人なり我も人なり。

 有名どころの事務所が推してきた候補者達は、
 実技審査でも粒ぞろいだった。
 同じ台詞でも、こういう解釈もできたかと
 思わせてくれる。

 今のところ良かったのは、3番と8番だな。
 3番の彼は、現場で一緒になったことがある。
 俺が思い描いたキングメイカーに近いのは、8番の方。
 けど、後はもう流して見ればいいというような
 決め手があった訳じゃない。
 審査員達の空気からも、それは感じる。]
(47) 2026/08/10(Mon) 16:46:06

【人】 飛鳥 悠凛

[入室の挨拶をする聞き慣れた声と一緒に、
 一際目立つ長身がドアを潜る。>>46

 ……10番目か。
 ざっと見た感じ、丁度真ん中くらいかな。

 さっきもう全員と挨拶は済ませているから、
 軽く会釈をするだけ。
 特に意識せずとも、態度は他の候補者に対してと
 同じものに切り替わる。
 緊張も動揺もない。

 静謐にも似た感覚を、実技審査開始の合図まで保っていた。]
(48) 2026/08/10(Mon) 16:53:54

【人】 飛鳥 悠凛

[──“リチャード”は、自分の獣を
 妄りに解き放ちはしない。
 その場は限られる。
 熱き血を欲する戦場、或いはバッキンガムとの
 共犯の誓約を交わす夜もか。

 血臭漂う戦場の傍ら、薄暗い森で二人相対した今、
 それを抑えるべき理由は何もない。]



  
  ──…何故俺を裏切った。



[馬から飛び降りる代わりに、
 パイプ椅子からつと立ち上がり、距離を削る。

 ……腹の底から、ふつふつと滾るものを感じる。
 これは誰のもの感情だろうか。

 煮え立つ憤り。怒り。哀しみ。
 再びここで相まみえた歓び。
 裡で入り乱れるその感覚さえも望ましい。
 器量も情も謀略も、妄執さえも。
 持てるものは、使うべきだ。

 そうしてリチャードは、玉座を手に入れた。]
(49) 2026/08/10(Mon) 17:17:10

【人】 飛鳥 悠凛

[張り上げずとも、声を通す。
 この会議室は、舞台の上ですらない。]



  王の半身であるだけでは
  飽き足らなかったか?

  バッキンガム。


  見の程知らずに、この美しき王国の全てを
  その手にと願ったのか──? 



[視線一つで見えぬ剣先を喉に突きつけ、
 その意志と覚悟を問う。
 
 “おまえ”が欲しいのは、
 舞台を降りた俺だけじゃない。
 結局、半身の俺では満足できないんだろう。

 それでも。ここで気圧され呑まれるようであれば、
 未だ務まる器ではない、ということだ。]
(50) 2026/08/10(Mon) 17:27:48

【人】 飛鳥 悠凛




  ──俺は誰だ。

  おまえが選び、戴いた王だ。 
  その俺を弑するのか。…それとも。


  おまえは俺に、おまえを殺させるため
  此処・・まで連れて来たのか。


  答えろ、バッキンガム──……!!



[予備動作なしに身を傾ぎ、腕を突き出す。
 二の腕を折らんばかりに鷲掴む。
 舞台の上では、体重も腕力も関係ない。
 “そう”見せればよいのだから。*]
(51) 2026/08/10(Mon) 17:40:37

【人】 七川 惺


[10番、七川惺と名を呼ばれて
 俺は控室を出、会議室に向かった。
 
 会議室は防音完備で
 廊下側には明り取りの窓すらないから
 審査員達がさざめく姿は見えない。

 直前の演者はもう別室に移動していて
 どんな演技をしていたのか
 その残滓を掬い取ることはできない。
 
 大きく深呼吸してから入室の挨拶をし、
 頭を前方に傾けて扉を潜った。>>48

 それからランウェイを歩く時のように
 背筋を伸ばして部屋の中央に向かう。
 短くともその歩き方は俺を武装させる。

 中央に至れば、
 審査員達と相手役を務めてくれる悠凛に対し
 深く一礼をした。
 
 それから、審査開始の合図があった。]
(52) 2026/08/10(Mon) 21:44:52

【人】 七川 惺



  『──…何故俺を裏切った。』


[悠凛が台詞を言えば、
 会議室の空気は一瞬でディーンの森に変化する。
 冷ややかな雨の湿り気まで感じさせる。

 パイプ椅子は馬。>>49
 リチャードが馬から飛び降りた。

 瞳に昏く燃える焔が映るよう。
 続けて、朗々とした声が響く。

 舞台で鍛えた声とはこういうものか。
 いや、悠凛の場合それだかじゃない。
 歌唱のためのボイストレーニングだ。


 「見の程知らず。」>>50
 そう、歴史上、一節にはバッキンガムが
 自分が玉座を求めたとも言われる。
 また、反証では。
 バッキンガムは充分な利権を
 リチャードから褒美としてもらったので
 何故離反したのか謎だとされている。 
 ちなみに原典の戯曲では褒美をもえらえていない。

 その何故≠ェこの舞台にある。]
(53) 2026/08/10(Mon) 21:46:16

【人】 七川 惺


[俺──バッキンガムは押し殺した声で。]


  ……違う。玉座が欲しいんじゃない。


[呻くように言う。
 

抑えた声は審査員席まで届くだろうか?


 小道具がなくても、
 鋭い剣のように喉元に至り、刺し殺しそうな視線。

 呻くように言ったのは剣が怖いのではなく。
 こみ上げる哀しみからだ。すれ違う想いに。

 それが俺の解釈。
メソッド演技。



  『──俺は誰だ。』

  『答えろ、』


[リチャードが俺の二の腕を鷲掴む。]
(54) 2026/08/10(Mon) 21:53:01

【人】 七川 惺



  あんたはこの世で唯一の、我が王。


[俺の声は少しずつ高くなってゆく。]
  
  
  俺が選び、その頭に王冠を頂いた。

  共に手を取り
此処
まで連れてきた。
  俺がこの手にと願ったのは、
  王冠を被った半身の隣。

  でも、それだけじゃないと気づいた。
  気づいてしまった。

  あんたにとって、俺は野望の一部。
  俺にとってのあんたは……


[す・べ・て……と、サイレントで。
 唇だけを動かす演技は舞台では映えないだろう。
 だが、今の俺にできる限界の表現だ。*]


  同じ想いの場所が得られないのなら。
  殺し合うしかない。
(55) 2026/08/10(Mon) 22:07:54
七川 惺は、メモを貼った。
(a9) 2026/08/10(Mon) 22:26:38

【人】 飛鳥 悠凛

[音なき声を捻じ伏せ、声を響かせる。]


  ──ああ、そうだ。

  野望と罪こそが、俺達が真実
  分かち合えるもの。


  おまえの昏き淵が、
  俺を呼び覚ました。
  この手を引き、血の道を征かせた。


[少しずつ高くなるバッキンガムの声と
 不協和音を奏でるように、声は低まり、
 ざらりと地を這う。]



  今になって怖気づき、
  その手を引こうと言うのならば、


[静かに一度目を閉ざす。
 開いた目に、怒りの猛火はない。]
(56) 2026/08/10(Mon) 23:07:52

【人】 飛鳥 悠凛

[自ずと微笑みが唇に浮かぶ。
 見る者の目には、赦しとも映るかも知れない。
 抑制した声は、穏やかにも響く。

 リチャードの内心を、バッキンガムはどれだけ
 知るだろうか。]



  ……これまでの忠義と勲功、大儀であった。
 

  最後の褒美を、おまえに与えよう。



[剣をとれ、と言い放ち、弾き飛ばされたであろう
 バッキンガムの剣の存在を仄めかす。
 本番では続く殺陣のシーンは実技審査では省かれ、
 悪路に脚を掬われ片膝を突くリチャードに、
 バッキンガムが詰め寄る、独白のシーン。*]
(57) 2026/08/10(Mon) 23:13:30
飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a10) 2026/08/10(Mon) 23:16:25

【人】 七川 惺


[剣を拾って俺に与えたのはリチャードだったのに
 皮肉なことに悪路に脚を掬われ片膝を突く。]


  「雨だ──」


[天を仰ぐ。バッキンガムの援軍はこない。
 リチャードの軍が森の外から踏み込んでくる音。

 本来は原典ではリチャードの台詞を
 バッキンガムに織り込んだ台詞が続く。]


  「俺達はかつて『どこまで行けるか』と言って
   手を取った。

  『血の流れにここまで踏みこんでしまった以上』
   引き返せない。
   それはあんたも俺も同じ。

  『あとは罪が罪を呼ぶのにまかせるだけだ』」
(58) 2026/08/10(Mon) 23:55:22

【人】 七川 惺



[一度引くバッキンガム。逃がすのはリチャードの情け。*]


  褒美があるとしたら。
  この雨のせいで、あんたが俺にくれることができなかった

  ──死だ。
(59) 2026/08/10(Mon) 23:56:21
 




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うとうとぎゅ。

七川 幸臣
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