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【神】 絶対専制君主制 コゴマ>>3:34 >>3:35 >>3:36 深和・叶 ――身を屈めた背中にガラスを浴び、雨霰の如く傷つけられながら。 それでも警告を受けたことが功を奏し、パイプを手放して後ろに飛ぶことで直撃を減らした。 嵐が去ったのち、青年はすぐに異形の生死を確かめ、必要ならば止めをさし。 それから二人の安否を確認すれば、会議室へと戻る手助けをした。 平時であれば負うことのないような怪我に表情を歪めることはあっただろう。 けれどもそれをやたらに訴えはしなかった。多くには、矜恃のためだ。 自らを奮い立たせ、堪えることなどないと鼓舞し、指揮官のように動く。 その姿を"えらそう"と捉えるのは簡単で、そして実際にそのとおりであって。 人にはどのように見えているか、なんていうのはわからないもの。 必要ならば深和と叶の手当だって、手伝っただろう。 そうして穢れのない生き物は、全身に血を浴び、血に塗れながらも。 少なくとも刻限よりも少し前には、会議室での顔合わせには参加していたはずだ。 (G0) 2022/06/06(Mon) 21:23:10 |
【神】 絶対専制君主制 コゴマひどく傷ついた様子ながら、示し合わせた時間にはもうある程度傷は癒えていた。 どうにも成らない箇所は手当を施しつつ、少なくとも弱っている姿は他者には見せない。 平気だから、ではない。そういう生き物だからだ。 会議室にいる面々、そのうちに傷の癒え始めた伊縫がいるかはわからない。 住み着いたようにそこにいた篝屋も、今頃どうしているのか。 それ以外の者も含め、どれだけこの場所にいるのやら。 少なくとも青年は、変わらぬままにそこにいた。 (G1) 2022/06/06(Mon) 21:28:03 |
カジヤマは、会議室の端末に送信した『あきちやんだめだー』そこからしばらく返信はない。 (a0) 2022/06/06(Mon) 21:35:49 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ「あきちゃんはそんな風に過ごしてなかっただおォ!」 「ここまでこうして生きてて、かがっちゃんだって 自慢のきょうだいっていってた系!」 「つまり――――いつものあきちゃんじゃない。 アンタはただのあきちゃんの中に隠れてたバケもんだ。 正しく制御して一緒に住んでたハズなのに、なンで出てきた!」 聞いているだけで異常がわかる。 自分たちに起きている異常や不調のせいだ。 全部、全部この病気が悪いんだ。治せさえすれば戻る。 少なくとも、理性で抑えられる頃があったのだから。 ▼ (-0) 2022/06/06(Mon) 21:47:37 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ「賢かったあきちゃんはどこだ。 理性もなくした人間の皮がどうなるかはわかってんだろぉ。 みんなの為にも俺の為にも、 ただでは済まさないかんな。――……」 拳銃を投げ捨てたのは何故だ? 会議室にはそろそろ集まらないといけない時間だ。 つまり自分が眠る時間も迫っている―― 「―― 一緒にいくっていってんだろ、 大人しく言うこと聞け! 罠、そんな可能性も考えて、 その鞄を受け取った瞬間、貴方へと突進する。 胸ぐらへ手を伸ばし、押し倒そうと体重をかけた。 自分も受け身を取れなければただでは済まないかも知れない。 それでも、目の前の存在は武器がなければただの人間、 それだけははっきりとしているから、怖くなど、ない。 (-1) 2022/06/06(Mon) 21:49:23 |
【神】 跼蹐 カナイやはりいつも通り、所在なさげに、不安そうに。 そして何より申し訳無さそうにしていた。 脅威を退け、会議室に戻り、手当だのをしている間もずっと。 もっとやりようがあっただろう。 そう言われればその通りだったからだ。 理不尽な叱責は恐ろしい。けれど当たり前の事を、 当たり前に咎められないというのも、居心地が悪くて。 こと何かを傷付けるという一点に於いて、 この力はあまりにも使い勝手が良く、そして。想定外の相手をも 無差別に傷付けかねない使い勝手の悪さがあった。 それは自分自身も例外ではなく、けれど。 目に見えるあちらこちらに切疵こそあれ、既に血は止まっている。 (G4) 2022/06/06(Mon) 22:19:03 |
【神】 跼蹐 カナイそうして実に気まずそうにしながらも処置を済ませた後。 立て込んでいる間に送られた連絡を確認する事ができたのは 集合の時間を迎える少し前の事だった。 「…………」 幾つかの連絡を見て、また不安は色濃いものになる。 その全ての送り主の元へ行けたらどんなにか良いだろう。 けれど今、自分が真っ先に向かうべき先は。 「……すみません、僕……弓日向さんを迎えに行って来ます」 たった七文字の、けれど切実な願いの主の元へ。 「僕は一人で大丈夫です……一人じゃないと、だめなんです。 その、皆さんは安心できないかもしれませんけど… …でも、……深和さんのこと、お願いしますね」 ここに一人残して行ったとしても、 少なくとも、今にあなたが脅かされる事は無いだろう、と思う。 疲労の色濃いその表情に、一度そろりと視線を向けて。 そうして再び会議室を後にした。 どこか自分と同じ少女との、約束を果たす為に。 (G5) 2022/06/06(Mon) 22:20:24 |
【神】 未だピンボケ ライカ「……先輩」 「も……奈尾さんも、心配ですね」 だめ、の意味を図る事は難しく。 文面から落ち着けるような状況にないことも分かって。 あらゆる部屋を写した写真を、あれでもないこれでもないとスクロールしたり 戻したり。 「……はい、無事に戻ってくださいね。 叶さんも、神陰間さんも」 そういうのであれば、と 今は見送ることだろう。 心配ではあるけれど。興味も引かれるけれど。 貴方の言葉を信じて、送り出した。 (G6) 2022/06/06(Mon) 22:43:29 |
【人】 跼蹐 カナイ──会議室の扉が、そっと後ろ手に閉められた。 消耗こそすれ神経が昂ぶったような感覚が持続し続けているのは いよいよおかしくなりつつあるのか最初からおかしかったのか。 一度深く息を吐いて、注意深く気配を探る。 自身に現れた力が特定の個人を探す事に長けたものではなくとも、 不安定に揺れる気配があれば、すぐに気付く事はできる。 それが多少遠くであっても、大まかな方向程度は。 『おねがいします』。 たったそれだけの文章でも、 何が起きたのかということを察するには十分だった。 だから闇雲に探す必要は無いのだと知っていた。 『ただ二つお願いがあるのです。 聞いてもらえるのです?』 『はい、構わないのです。 1つは、この能力が制御できなくなったら その時は僕を止めて欲しいのです。 叶様や他の人に害をなしたい訳ではないので』 (0) 2022/06/06(Mon) 22:47:34 |
カナイは、無事に、という言葉には、きっと何も言わないまま。 (a1) 2022/06/06(Mon) 22:48:59 |
カナイは、少し眉尻を下げるだけだった。 (a2) 2022/06/06(Mon) 22:49:10 |
マユミは、カナイを待っています。きっと、約束をした場所の傍で。 (c0) 2022/06/06(Mon) 22:50:37 |
【秘】 絶対専制君主制 コゴマ → 無明長夜 ヌイバリ>>3:+18 >>3:+19 傷口に舌を這わせ、肉を抉るように尖らせた先が起伏をなぞる。 膿みかけた酸の味を味蕾の上に感じながら、断ち切れた繊維を赤い肉がつついた。 人間の体に出来た空隙に神経の指を触れ、在った現実を在りもしないものに塗り替える。 それが果たして当人の言うように、神の愛であるのかはわからない。 頭蓋冠の上に御わすそれは、本当にそんなおぞましいものを許容するのだろうか。 耐え難い痛みを思い出す声を浴びながら、やがて腹部から顔を上げる。 肉の間に、戻り始める体温を感じたから。 口の周りを血で汚しながら、青年は貴方の顔を覗き込んだ。 黄金の雨のように降りかかる涙が、血膿で出来た絵の具を洗い流してく。 「……苦しいか?」 されどそれは生者だけが得ることの出来る痛苦だ。 傷の治りを確かめるように、爛れた顔を持ち上げようと薄汚れた指を伸ばす。 (-2) 2022/06/06(Mon) 23:00:06 |
【墓】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ>>0 叶 叶は容易く、その気配を見つける事が出来るでしょう。 場合によっては、あなたを呼んでいるようにすら。 静かに、しかし体中を軋ませて、待っているのです。 そして、いくつかの角を曲がった先に、それは居ました。 みし、ぱき。骨で形作られた片翼と手足が軋みます。 その中心で俯いていた顔が微かに上がり、 そして安堵の顔を見せました。 タブレットは足元に落ちていて、 骨の足の長さのせいで半ば浮いている少女に それを拾う事は出来ないのでしょう。 だから、視線をあちらこちらに送るだけ。 和装が溶けてしまったせいで露わになった上半身。 両肩から肘までは、檸檬色と葡萄色の結晶に覆われています。 そして胸元をぎちぎちに締めているサラシの上部から、 鎖骨の上辺りまでを血の色をした結晶が守っているようです。 だから、口をはくはくと動かすだけ。 「よかった」 だから、涙を流すだけ。 「きてくれた」 (+0) 2022/06/06(Mon) 23:03:28 |
【墓】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ>>0 >>+0 叶 そして、そして――それだけです。 少女は静かに待っています。 ただ、骨と結晶が軋む音が徐々に大きくなっていくでしょう。 今は、抑えているだけで。 少女の大部分は、考えているのです。 『変わりたい』 と。その為に……あなたのすべてをたべてしまいたい、と。 『あなたになりたい』 、と。少女は、あなたを待っています。 約束を果たしてくれるのを、待っています。 (+1) 2022/06/06(Mon) 23:09:02 |
【秘】 氷肌玉骨を手に ナオアキ → 篝屋に来た カジヤマあなたは死ななければならない 「いやよ」 あなたは死ななければならない 勿論罠だ。このバケモノは考える頭がないわけではない。 あなたは死ななければならない あなたと奈尾との間の触媒に向けて能力が発動させられる。 水の入った容器が溶け、鞄が溶け、あなたを溶かす。当然、奈尾のことも。 あなたは死ななければならない あなた側のものから溶かしていくだなんて 器用な真似をしたものだから、負担も馬鹿にはならない。 それで5:5が6:4か7:3になれば上々だった。 あなたは死ななければならない ごぷり、奈尾の口から耳から傷から黒い液体を滴り落ちる。 機敏でないながら真正面から突進を喰らうことは避けたものの、 片腕を掴まれ、勢いそのまま床に引き倒された。 陥没した床に残った液体で、更に背中が溶ける。 あなたは死ななければならない ──そんな痛みは生体への警鐘の意味なんてほとんどなしていないで、 本当にただ単に痛みを与えているだけだった。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 「行かなきゃ」 あなたは死ななければならない (-3) 2022/06/06(Mon) 23:17:03 |
ナオアキは、骨を折った。 (a3) 2022/06/06(Mon) 23:17:12 |
【秘】 氷肌玉骨を手に ナオアキ → 篝屋に来た カジヤマあなたは死ななければならない 溶けた箇所から無理くり手を挿し入れ、 あなたの左の鎖骨を、掴んで、折った。 あなたは死ななければならない 肩を掴んで押しやって転がり、あなたを下に。立場を入れ替える。 片膝は壁を失くしたあなたの腹にぐりぐりと沈められた。 手も足も止めずに、お喋りが続けられる。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 「……痛ァい、──行かなきゃ」 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 動けなくなったあなたを置いてけぼりにして、 彼は銃を拾いこの場を去るだろう。 (-4) 2022/06/06(Mon) 23:20:14 |
【神】 無明長夜 ヌイバリへとへとになった伊縫は、会議室の隅っこで毛布おばけになっている。 すこし前にここで毛布おばけになっていた、年下の女の子について考えたりもしたが、消耗した頭では「やすみたい」以外のことを考えている余裕がなかった。 考えてもみれば、かれこれこの部屋で縫い物や雑談以外をしているのは初めてのことで。 すとん、と青年は眠りに落ちたのだった。 (G7) 2022/06/06(Mon) 23:22:37 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* 逃げてくれなかったのでボコボコにしましたなどと供述しておりPLが馬鹿野郎。え〜〜〜〜〜〜〜ん全く心が痛まないよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ナオアキ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜お前外付けされた罪悪感とかもう少し持っておかんか?????? アタシのじゃないし。そうだな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (-5) 2022/06/06(Mon) 23:26:14 |
【人】 跼蹐 カナイ>>+0 >>+1 弓日向 以前二人で歩いた道程を、今は一人で歩いている。 会議室を後にして、空気の良いとは言えない廊下を少し歩いて 一回、二回、角を曲がって、…… ────三回目の角を曲がった所に、あなたは居た。 その凄絶な姿を見て、 あなたの代わりに悲鳴を上げるように軋む音を聞いて。 ああ、と。 息を吐くようにやるせなさを吐き出した。 ──追想。 ……気味が悪くとも、こうして確かに利益を齎しているのなら。 けれど、益にならないなら?…… ……そしてあなたのそれは、あなたを何処まで、 どういったものにまで変化させ──変異させてしまうのか。…… (2) 2022/06/06(Mon) 23:28:44 |
【神】 絶対専制君主制 コゴマ「……」 申し訳無さそうに、しかし確かな決意のもとに去りゆく姿を、目を眇めて見遣る。 行動を歓迎するような目つきではない。どこかに、鋭さを孕んでいる。 けれども咎め止めることはなかった。仕方がないというように、僅かにうつむく。 「神陰間がそれを望むのなら、そのように。 貴方こそ。あいつのこと、頼みましたよ」 叶とも、神陰間とも。多く言葉を交わしたとはいえない。 すべてを判断してやるには、古後は無関心に過ぎる人間だった。 場にあるそれぞれの顔を見遣って、あからさまに溜息をついた。 全てに同意したわけではないのだと示すことは、それとして重要なことだ。 「ひとまず、勝手に行動したことについては謝罪します。 もう少し慎重に動くべきでしたが、けれども制御できるものでもないですから。 なるべく皆が自らを省みて行動してくれることを、祈りますよ。 ……奈尾については、どうだかな。神陰間からの連絡の内容を見るに。 もう彼には、あまり期待が出来ないものと思ったほうがいいのでは。 最後に皆さんが目撃した限りでは、どんな感じでしたか?」 『奈尾発見 危険 接近×』。 各位へ送られているだろう内容を改めて画面に出す。 久しく顔を合わせていないから、彼の印象そのものはそう強いものではなかった。 (G8) 2022/06/06(Mon) 23:37:54 |
【墓】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ>>1 >>2 >>3 叶 みし、ぱき、ばき。 骨の身体は、両の前足がゆっくりと、地面に向かっていきます。 四足歩行の構えをとろうとしているのでしょう。 震えながら、至極緩やかな動きで。 肉の身体は、たったひとつ。 ためらいと、かなしみと、あなたへの期待と喜びを込めて。 静かに、微笑んで。頷いてみせました。 「ころして」 確かにそう口が動いて――骨の前足が、地面に着きました。 ばき、べき。少女は、弓を引きました。 その向こうが神か、運命か、あなたかはわかりませんが。 次は、あなたの番です。 (+2) 2022/06/06(Mon) 23:44:40 |
マユミは、その大きな骨の手足と翼の根元を、結晶で補強しているようでした。 (c1) 2022/06/06(Mon) 23:44:49 |
【神】 未だピンボケ ライカ「……すみません。暫く、顔を合わせていないです。 僕も、長い間一人で行動していたものですから」 役に立たないな。 けれど、最初に撮った記念写真のようなものに写る彼は…… 危険な人なんて、思えなかった。 あの頃とは、沢山のことが変わってしまったんだろうか。 (G9) 2022/06/06(Mon) 23:46:32 |
【神】 トラジディ フカワ「──」 知らない唄がまた聞こえて、はっと目を開ける。 伊縫の姿を見て、どこかほっとした表情をするものの、 焦燥感は冷めやらず、まだ辺りを見渡している。 「……一刻も早く……散らばった人たちも含め見つけ出し、 何か対策を企てるべきだと思います」 奈尾の話題が聞こえて、思わずそう言って。 「確証はなかったですけど…… 最初で最後、奈尾さんが武装して会議室に入った時、 あの時から……刺すような気配が彼からしていて。 もし、彼が危険な人だった場合、 もう既にここ、会議室すら安全ではないかもしれない……」 体重を机に乗せて、何とか立ち上がる。 「これ以上……安全を脅かされてたまるものですか」 (G10) 2022/06/06(Mon) 23:54:17 |
【赤】 トラジディ フカワ第二に。 仲間とされる二人を守る為にも、 ここはスケープゴートが必要だ。 奈尾さんはその点において大変都合がいい。 そういう打算も混ぜ込んでいなければ、 とても果敢に立ち向かうことなんて出来そうにない。 (*0) 2022/06/06(Mon) 23:55:17 |
【秘】 無明長夜 ヌイバリ → 絶対専制君主制 コゴマ「あ"っ"! はっ、はぁーっ、ギッ"……」 あなたの舌が、指が、傷痕に触れる。 抉られるのとはまた違う、身を以て知っている痛みが何度も再生される。 新鮮な痛みに慣れることなど望むべくもなく、青年の体は何度も何度も痛みに震え、あなたを傷つけることがないように耐えることとなった。 血管に流れるすべての血が炭酸にでもなったかのように、ぱちぱちと弾ける痛覚が心臓から全身へと流れていく。 死が奪われていく。 食べられているようだと青年は思った。 「…‥痛い、苦しい。 死んじゃいそうなくらい……」 減らず口を叩きながら言葉を返す。 体力の消耗こそ著しいが、無事に処置は成功したということだろう。 「まなせ、口の周り、真っ赤じゃん、はは。 食べるの、下手なっ、小さい子みたい……」 言葉は途切れ途切れで、あなたの手にすんなりと従って顔を上げた。 血と汗で汚れたまま、爛れていた場所には健常な皮膚が再生されている。癒着の著しかった右目から側頭部にかけては一部変色しているかのように痣が残っているようだ。 両目でしっかりとあなたの顔を見つめて、口元をわずかに歪めて笑った。 (-6) 2022/06/07(Tue) 0:28:32 |
【人】 跼蹐 カナイ>>+2 弓日向 人体には存在し得ないパーツが床へ近付いていく。 悲鳴じみた音を立てて、ゆっくりと。 その様相を見て胸の内に湧いたものは、恐怖ではなくて。 「…ああ……また僕は」 「死で何かを得た分、死で何かを失うんだ…」 ヒトとは異なる形状の骨。 四足歩行の──凡そイヌ科の特徴を呈するそれは。 唯一の慰めであり、拠り所だった、飼い犬を想起するものだった。 あの子も自身が恐怖から解放されたすぐ後に旅立ってしまった。 「……でも、これは」 「きっと、おれにしかできない事だから」 どうせもう引き返せない自分がやるべき事だ。 それに、あなたの状態は、自身の内にある力で対処する事が。 恐らくあまりにも──適切なものだったから。 そして何より、同じ理不尽を受けた被害者のあなただから。 こんな形でも、その願いの一つくらい、 叶 えたくて。やりたい事だ。だから引き返せない、引き返さない。 (4) 2022/06/07(Tue) 1:12:10 |
【人】 ハリの豺狼 カナイ>>+2 弓日向 だから逃れる為ではなく、向き合う為に。 その四文字を確かに認識したその直後、 また一つ、二つ、まるであなたの心の軋む音のようなむごい音。 それを聞きながら、叶はやはり逃げなかった。 ──恐怖を呼び起こし、研ぎ澄ます。 殆どあなたの理性による制御を外れた意思が、 どのような行動を取ろうとも、それを回避しようともせず。 恐れるものは、あなたではなくて。 これまで、そしてこれからの自身の行いと、その発覚だ。 この力はある程度対象を目視できなければならないようだった。 だから回避などに感けている余裕など無くて、 何れにしてもあなたに正面から向き合うほかなかった。 (5) 2022/06/07(Tue) 1:13:54 |
カナイは、この力を使う時の感覚が恐ろしくて。 (a4) 2022/06/07(Tue) 1:17:01 |
カナイは、それと同時に、どうしようもなく安心する。 (a5) 2022/06/07(Tue) 1:17:16 |
カナイは、多分、前に力を使った時からあまり時間が経っていない。 (a6) 2022/06/07(Tue) 1:18:24 |
【墓】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ>>4 >>5 >>6 叶 あなたの独白。あなたの想起。 あなたの決意。あなたの――あなたとの、約束。 それらを聞き、想い、抱いて…… 放たれた矢のように、その四ツ足は床を蹴りました。 あなたの全てを磨り潰して、啜る為。 愛しい人の胸に飛び込むように、跳びました。 その瞬間、あなたの目にはしっかりと。 血色の結晶が映っていました。 そしてそれは、激しく爆ぜるのでしょう。 空気を震わせて。身体を砕いて。その少女を壊します。 ぱき、ばき、と音がして。 それが肉体からか、結晶からか、骨の手足からか。 判別は難しいのでしょう。ただひとつわかる事は、 あなたの前には、結晶も、骨の手足も。 剥がれ落ちた血塗れの少女が転がっているという事です。 (+3) 2022/06/07(Tue) 1:40:36 |
【墓】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ>>4 >>5 >>6 叶 少女は、実にあっさりと、死んでいました。 きっと殆ど痛まなかった事でしょう。 きっと苦しまなかった事でしょう。 幾分か軽くなった少女が、 軽くなった分だけ血を床に広げて動かなくなっています。 その顔は、苦しみも、恨みも、つらみも、持っていません。 ただ、微笑んでいました。 最後に微かに動いた唇は、筋肉になんらか、 電気信号が通っただけかもしれません。 それでも、それを信じるなら―― 『ありがとう』 。たしかに、そう言っていたのです。 唯一、後に残ったのはつけっぱなしのタブレット。 きっと、少女がそうなる直前まで手にしていたのでしょう。 幾つもの変わりたい願望や、呪詛めいた言葉が沢山。 テキストファイルにいくつもいくつも、連なっています。 ずっと蓄積したそれらの末尾、一番最後の空白。 沢山の改行はきっと、その感情から遠ざけたかった言葉です。 そこに―― (+4) 2022/06/07(Tue) 1:49:13 |
マユミは、カナイに向けて。『いきて』と、遺しました。 (c2) 2022/06/07(Tue) 1:49:48 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ貴方だってただではすまない、そう思っていたのにまさか。 そのまま自分も食らうというのに、かぶると言うのか!? 「――ヒュ……あ”、ぁ”……ァ"ァ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!」 溶ける、いや、思い浮かんだのは"焼ける"感覚だ。 顔が、肩が、……上半身が、火傷の上から溶かされていく。 鎖骨が、えぐられて、あ、溶けて、音が。 左半身が暴かれる。中身が出てくる、――やめろ。 やめろ、やめてくれ、!!!!!!!!!!!!! 俺が一生かけて、治す傷を開くな!!!!!!!! 「ぐぁ"あ"!! う"ぅ"……ぐぇっ、ゲホッ……」 腕を引かれるまま、背中から重力のままに落ちる。 熱い、痛い、なんで。 「なん、かはっ……」 なんで、俺が、みんなが焼けなければいけないんだ。 赤くただれて、見るに堪えない光景が広がる。 腹を沈められるリズムに合わせて肩と口から 赤と黒の混ざった液体が吐き出される。 噴水のように美しくない其れはまるでヘドロのように ゆっくりと、汚らしく床を汚していった。 右の瞳は、まだ開いている。 貴方を、映してそして、世界が霞んだ。 (-7) 2022/06/07(Tue) 2:44:52 |
カジヤマは、 「行くな、行くな、 行くな!! 」 (a7) 2022/06/07(Tue) 2:47:44 |
カジヤマは、咽がすり切れて、叫べない。身体が動かすことが出来ない。 (a8) 2022/06/07(Tue) 2:48:01 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ治らない、痛みが消えない。 「あ 」 いつまでも、傷が消えない。 「い、た、」 痛い、いたい、いたい、いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい。 いたい。 意識をないだけか死んでいるのかもわからない身体が そこに静かに横たわっていた。 背中は溶かし続けられ、起きたら 目も当てられない状況になっているのは 立ち去った貴方でも容易に想像がつくだろう。 その声は、まだ、あなたの中に届かなかった。 (-8) 2022/06/07(Tue) 2:51:31 |
カジヤマは、篝屋の傷は、" " (a9) 2022/06/07(Tue) 2:53:00 |
【独】 篝屋に来た カジヤマ篝屋の傷は治らない。 様々な薬を試した。 飲み薬を試した。貼り薬を試した、塗り薬を試した。 殆ど彼の身体に効果はなかった。 幸い身体は鍛えていたこともあるし、食にも気を遣っている。 自然治癒さえすれば、大病にもかからず過ごせる。 そう思っていたが、うまくはいかないもので。 風邪を引けば2週間こじらせて。 骨が折れれば、何ヶ月も痛みと闘う。 麻酔すらききにくいのか妙な怪我も出来ずに、 家族も本人も身長にならざるをえなかった。 だから、リョウは、自分を治すための薬を作ることに↓。 自らが治る薬さえ作れば、世界中にいる どんな人にも効く薬が作れるだろうと。 特異体質である自分が助かるために、 他の国でも副作用で薬が使えない人の為に。 万能な薬を作るのだと、そう心に決めて勉強をし始めた。 それが、薬剤師になると、研究員になると 決めたきっかけだった。 (-9) 2022/06/07(Tue) 2:58:23 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 猶大 ロク『だって姿見えないんだもん。 んーそっか。俺ちゃんは無意味に信じてっけど…… ま、死んだらそっちの方が正しかったんだなーって気分』 『ん?? おやおやおや?? つまりぃ。 今めちゃくちゃ怖がってるってコト!?!? 仕方ね〜〜〜な〜〜〜! 驚異になりそうなモン俺ちゃんが排除してやんよ。 いや、全部は無理だけど。安全になれば嫌でも信じるだろ? 状況証拠ってヤツ」 『だからさァ、いざってときぐらい、連絡してくれよ。 一人で死なれるの寂しいんだワ。 死にたくないなら、それぐらい良いだろ?』 そういいつつ、段々と声はフェードアウトしていく。 なんか面白い。台車で遠くに荷物が運ばれていくような離れ方をしている。 (-10) 2022/06/07(Tue) 3:54:38 |
【人】 ハリの豺狼 カナイ>>+3 >>+4 弓日向 そうして刹那に嵐は過ぎ去って。 再びの静寂と、それから徐々に血臭に満たされ始めた廊下。 ゆっくりと広がっていく血溜まりと、横たわる少女を見た。 能力の起源に紐付いた奇妙な安堵は長続きしない。 だから今この胸の内を満たすものは。 その思いを理解できたばかりの少女を失った事によって齎された 喪失感と、悲しみと、それから人を手に掛けた罪悪感だった。 「………弓日向さん」 ほんの少し軽く、けれど脱力しきって重く。 まだ温かい身体をすぐ近くの仮眠室へ運び込んだ。 野晒しは忍びなく、けれど会議室へ連れて行くには憚られた。 「あなたはあの時自分の事を薄汚い人間と言ったけど、 おれはそうは思いませんでした」 寝台へと寝かせて、瞼や唇が開いたままなら閉じさせて。 その横で殆ど唯一の遺品となるであろう端末に指を滑らせた。 連なる望みと、呪詛と、それから。 そして、あなたの最後の言葉を思い返して目を伏せた。 「おれの方がずっとどうしようもない」 そんな人殺しに感謝するだけでなく、生きろと言うなんて。 いったいこれから何処へ生きて行けと言うのだろう。 (8) 2022/06/07(Tue) 5:05:59 |
【人】 ハリの豺狼 カナイ>>+3 >>+4 弓日向 だからそんな身勝手はすぐにしまい込んで。 きっとまた少し血に汚れた白衣の裾で目元を乱暴に拭った。 「神様なんて居ないかもしれないけど」 深く息をして、仮眠室を後にするべく立ち上がった。 「居ない方がいいのかもしれない」 だって、もし仮に、そんなものが居たら。 「おれはそれを殺さなきゃ気が済まないから」 たとえばこれが、誰かの描いた筋書きであるのだとしたら。 自分はその誰かを怨まずにはいられないだろう。 そしてきっと、それを殺さない限り。 自分に本当の意味での平穏が訪れる事は無いんだろう。 でなければ、真に恐ろしいものを取り除けはしないのだから。 (10) 2022/06/07(Tue) 5:07:37 |
カナイは、静かに電気を消して、仮眠室を後にした。 (a10) 2022/06/07(Tue) 5:08:01 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 絶対専制君主制 コゴマ貴方の脳裏に突然言葉が流れ込む。 その"声"はいつもずっと眠っている男の声に感じる。 時折起きた姿も見ているだろうが。 『行くな、……行くな!』 『誰か、あいつを止めてくれ。 水に近づいたら溶かされて、拳銃も持っていた。 このまま放っておいたら、またみんなが殺される!』 切羽詰まっていて、誰に届くかもわからない叫び声が響く。 走り回っているように声は離れたり近づいたり。 とにかく貴方を認識して話しているようには聞こえない。 放っておけば通り過ぎ、その声は聞こえなくなるだろう。 彼がこの状態ということは、少なくとも眠っているか意識がないことは思い当たるかもしれない。 この幻聴は、口に出さなくても返事することができるようだ。 (-11) 2022/06/07(Tue) 5:14:51 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 跼蹐 カナイ貴方の脳裏に突然言葉が流れ込む。 その"声"はいつもずっと眠っている男の声に感じる。 時折起きた姿も見ているだろうが。 『行くな、……行くな!』 『誰か、あいつを止めてくれ。 水に近づいたら溶かされて、拳銃も持っていた。 このまま放っておいたら、またみんなが殺される!』 切羽詰まっていて、誰に届くかもわからない叫び声が響く。 走り回っているように声は離れたり近づいたり。 とにかく貴方を認識して話しているようには聞こえない。 放っておけば通り過ぎ、その声は聞こえなくなるだろう。 彼がこの状態ということは、少なくとも眠っているか意識がないことは思い当たるかもしれない。 この幻聴は、口に出さなくても返事することができるようだ。 (-12) 2022/06/07(Tue) 5:15:44 |
カナイは、また声を聞く。きっと仮眠室を出て少し後の事。 (a11) 2022/06/07(Tue) 5:20:35 |
【秘】 跼蹐 カナイ → 篝屋に来た カジヤマおそらくは、仮眠室を出て廊下を歩いていたところ。 会議室に戻る前のどこかの事。 「………篝屋さん…?」 聞き覚えのある、けれど印象にあるよりもずっと。 切羽詰まった声が不意に聞こえたような気がして。 音量や距離感の不安定な声の告げる内容は不穏なもの。 「ど、どこですか……?」 あまり大声を出すのも憚られて、おずおずと。 その傍らに、そろり、視線が周囲を見回した。 この声が何処から聞こえているのかわからない。 (-14) 2022/06/07(Tue) 5:26:04 |
フカワは、全てが有耶無耶になってしまえたらと思った。 (a12) 2022/06/07(Tue) 5:45:29 |
【置】 トラジコメディ フカワ『そうはならねえから…… 今はただ、明日を願うしかないんだ』 まだ切り出していない鉄パイプの上に、 引き伸ばした剥き出しのハンガーや導線を括り付けて、 コンドームとガムテープで補強し固定する。 己がひた隠しにする他愛もない秘密も、 誰かが背負い続ける痛みと罪、恐れも、 皆が抱える前までは僅かだった歪みも、 その全ては、いつか白日のもとに晒されてしまう。 逃げ続けることは不可能だ。 だから逃げない。消極的で、確かな理由。 安寧が脅かされることを恐れても、 脅かすものに立ち向かうことは、恐れてはいけない。 彼らもきっとそうである、はずだ。 (L0) 2022/06/07(Tue) 6:04:00 公開: 2022/06/07(Tue) 6:00:00 |
【置】 トラジコメディ フカワ弱者は、踏み躙られ奪われるだけかもしれない。 どれだけ願っても明日は変わらないかもしれないし、 唐突に奪われる明日を、 取り戻すことすらできないかもしれない。 ただそれでも。与えられた安心を。用意してもらえた安全を。 享受して不安そのものから逃げるばかりでなく、 戦うこと、維持することにちゃんと意識を向けられたら。 価値のない自分の人生に初めて、意義が生まれるような気がした。 『オレの安心できる場所を、守って』 祈りは痛みに。苦しみに。 身体を侵食するソレは与えられた物への対価だ。 (L1) 2022/06/07(Tue) 6:13:28 公開: 2022/06/07(Tue) 6:10:00 |
フカワは、己の不運を呪って、愛した。 (a13) 2022/06/07(Tue) 6:14:27 |
【秘】 氷肌玉骨を手に ナオアキ → トラジコメディ フカワ──気配が、あなたの領域に足を踏み入れた。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない ぞりぞりと背骨を直接熊手で掻かれたような、明確に嫌な気配。 以前に小さな気配を感じさせていた時には、 彼基準できれいな骨を持っていたあなたへの害意はほとんどなかったのだが、 今は、彼は、手にしたいものをひとつにしたので。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない ──己以外の全てがその障害になると思っている。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 近寄る速度から考えて、走れる者は逃げられるだろう。 が、そうでない者を連れて行けるか否かは微妙なところだ。 間に合わなければ背後から襲われるだろうことは容易に想像がつく。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 迎え撃つか籠城するか、それとも見捨てるか。 選択を悩んでいる時間はあまりなさそうだ。 あなたは死ななければならない (-19) 2022/06/07(Tue) 6:24:19 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 跼蹐 カナイ『先輩!? あきちゃんがそっちいってるかもしれないっす! なんかやべー感じで人を襲うのを戸惑わない感じの!』 『え、俺ちゃん? 俺ちゃんは…… 今どこ系!? 』『真っ暗で何にもわからないっす。 多分〜、また何処かで寝てるか倒れてるんじゃないんすか?』 半分本当で半分嘘を言った。 篝屋の超能力のような"テレパシー"的な伝達は、 この青年の意識がない内に行われているようだ。 聞けば聞くほど――幽体離脱に思えなくもないのだが。 そして篝屋はこの現状の理由に気付いている。 自分は、倒れている。 痛みで、気を失って、意識を失っている。『そういう能力みたいなんすよ。先輩は一人じゃないっすか? ちゃあんと皆の所にいてくださいよー。 なんか小動物みたいって他の人からも思われてるんですから。 心配してるんすよ!』 (-20) 2022/06/07(Tue) 6:33:25 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* フカワの一連のこれの後にこれ送らなくても良かったんやないですか? 起きたら送る気だったから…………………(´・ω`・) (-21) 2022/06/07(Tue) 6:35:25 |
【神】 トラジコメディ フカワ『─── 奈尾さんがこっちに来る!!』 即席のアンテナを完成させて、 瞼を閉じかけた次の瞬間には大きく見開いて、 声にする前に、頭から会議室にいる皆へ突き抜けていく。 「すう───ふぅう……早歩きくらいのスピードです…… 全力で離脱するなら、おそらくは逃げ切れます、が…… ここには万全には動けない人もいるし、 背負いつつ相手取るのは現実的じゃない」 酸素を脳に取り入れて、あくまで冷静に分析する。 伊縫の方を気にかけ、次いで辺りを見渡した。 会議室の皆を囮に自分だけ逃げることは簡単だ。 さっきまでのオレなら、そうしていたに違いない。 (G11) 2022/06/07(Tue) 6:55:20 |
【神】 トラジコメディ フカワ「だからオレ、が……時間を稼ぎ、ます。 叶さんを呼んで……来てくれたら、きっと大丈夫な筈。 皆さんは、その間に……早く……!」 震えを隠しきれない声でそう言えば、 迷いなく扉のほうに走り、迎え撃たんとする。 自分も彼も籠城戦や閉所の戦闘に向いているとは言えない。 広場、せめて廊下にくらいは出るべきだ。 『この程度、普段の仕事より何倍も単純だ』 アンテナを杖代わりに地面に突き、 氷柱を脊椎に刺しこむような気配に対峙する。 『裏はない。不明な点もない。 ただただ困難がそこにあるだけ』 目を背けてばかりいては失うばかりだとしたら、 見捨てる選択肢はもとよりあるはずもない。 (G12) 2022/06/07(Tue) 7:00:44 |
【赤】 トラジコメディ フカワ『叶さん── 今からすぐ、会議室の方に来られますか』 『奈尾さんが害意を纏って近付いてきているのです』 努めて冷静さを保ちつつ、何とか言葉にしていく。 『大体の位置は……もう、すぐ近く。 あと数刻もすれば到着してしまうくらい。 出来るだけ時間を稼ぎます、 獣などに気を付けつつ、急いで──お願いします』 (*1) 2022/06/07(Tue) 7:10:47 |
【秘】 絶対専制君主制 コゴマ → 無明長夜 ヌイバリ「うるさいな……」 おもてを隠すように、溜息を吐いてうつむいてそれを誤魔化す。 口元を拭うふりをしてしまえば、鼻から流れる鮮血も紛れた。 鼻の奥、目の奥、脳へつながるルートがちぎれるのを隠した。 先とは目に見える変化が出始めているのを確認して、少しばかりは安堵した。 血濡れのまま、気持ちを切り替えるように目を閉じ息を吐いて立ち上がる。 耳を澄ませ、まだ周囲には誰も何も来ていないのを確かめた。 「……帰ろう。まだ、ほかの誰にも見つかっていないのなら。 ただ逸れかけただけだとか、どうにでも言えるだろうからな。 何があったのかについてはまた、落ち着いた頃にでも、話せば問題ない」 (-22) 2022/06/07(Tue) 7:11:15 |
【秘】 跼蹐 カナイ → 篝屋に来た カジヤマ「あきちゃん……奈尾、さん?」 ──『奈尾発見 危険 接近×』。 連想ゲームの行き着く先はあなたと、もう一人の少女の連絡。 ぞわ、と言い知れない悪寒がした。 「……俺はー。もしかして超能力があるなら……テレパシー系? それか幽体離脱系かもしれないっす。 寝てる間、どっか行っちゃうらしくって! さっきも何人かに捕まえて貰ってそれで起きたらこの吐き気」 「……幽体離脱、でしたっけ… あれ、でも……奈尾さんの様子を見に行ったんじゃ」 あなたの連絡は、恐らくは奈尾の様子に関するものだった。 そしてそれを今こうして伝えているという事は、 その場から離脱して何処かで寝ているか、それとも──── 「 ──わかりました。 僕は大丈夫です………きっと、あとで探しに行きますから……」 自分が、とは言えなかったけれど。 普段から考えれば異様に落ち着いた声で諒解を示し、 それから、まったくもっていつも通りに。 あなたを気遣う言葉を掛けて、弾かれたようにその場を後にした。 (-23) 2022/06/07(Tue) 7:13:13 |
トラジコメディ フカワは、メモを貼った。 (a14) 2022/06/07(Tue) 7:16:58 |
【赤】 跼蹐 カナイ『篝屋さんからもそう聞きました』 『今すぐ向かいます』 『あの人は銃を持っていて、水で溶かされる?そうです』 『おれが聞いたのはそれだけ』 返るのは簡潔な応答。今は時間が惜しい。 (*2) 2022/06/07(Tue) 7:21:00 |
【人】 ハリの豺狼 カナイ仮眠室を出て、誰かの声を聞いた後。 弾かれたように廊下を駆け出して、 その傍らに気配を探る。読み取ろうとする。不安定な気配を。 今明確に排除すべき恐ろしいもの──奈尾の気配を。 進行方向がわかるのであれば、その背後に回り込むように。 殺さなければきっと殺される。 真に恐ろしいものから逃れるには、殺すしかない。 自分ならきっとできる。自分がやるしかない。 何れにしても脇目も振らず会議室への道を突っ切っていく。 元はドッグトレーナーを目指していたのだ。 犬と共に駆ける為の日々の名残は、まだ身体に残っている。 (11) 2022/06/07(Tue) 7:35:45 |
カナイは、猟犬じみて廊下を駆けて行く。狩るか狩られるかは、まだわからない。 (a15) 2022/06/07(Tue) 7:36:58 |
【秘】 絶対専制君主制 コゴマ → 篝屋に来た カジヤマ「……」 頭の中に早鐘のように響く声は、明らかに平時のそれではなかった。 情報を精査する。明滅するように在るのは、実際に距離が離れているからではなく。 意識の状態が希薄だからなのだろうか、なんてふうに推測する。 「……勝手に満足して死んだりするなよ」 どちらにせよこちらから出来ることがあるわけでは、ないだろう。 聴こえていることだけを示して、その無事を祈る。 (-24) 2022/06/07(Tue) 7:41:21 |
【独】 ハリの豺狼 カナイ/* 2回と3回どっちにしよっかな〜まあ3回でいいか なぜなら能力の起源と思想の問題で 能力そのものには殆ど忌避感や抵抗が無いからです…(嫌な感じはする) 能力引っ張り出すのも容易だから制御が結構上手くいってます。 (-25) 2022/06/07(Tue) 7:58:40 |
【神】 絶対専制君主制 コゴマ「――わかりました」 努めて冷静に。なんでもないことではないけれど、気圧されすぎてはいけない。 今まで見てきた場所を頭の中に浮かべて、どこへ逃げ込むかを考える。 其の上で、やはり深和の言う通り閉じこもってしまわない場所でないといけない。 無茶な注文だろうと、それだけが最善策だと、やはり青年も知っている。 「奈尾さんはどうやって戦ってくるんですか。……僕は対峙したことがない。 時折聴こえた銃声がもしもそうなら、障害物の多い方がいい。 書架の多い資料室があったはず、部屋は広くて扉が二つ。追い詰められても苦しくない。 三十三さん、伊縫。場所まで案内します。……桜小路は……どうしてるやら、な……」 結木は居らず、神陰間は迎えに行ったまま、わからない。 篝屋は戻ってこれる状態ではなさそうだ。残る人員も、ずいぶんと少なくなってしまった。 避難の用意を進め、それぞれに声を掛ける。懐中電灯をかき集めて、万一の威嚇用にして。 「もはや前線を維持できないとなったら、後退してください。 資料室まで下がれば、深和さんや叶さんも態勢を整えられるはずです。 貴方がたが完全に潰れてしまえば、僕たちも絶体絶命ですので」 (G14) 2022/06/07(Tue) 8:05:14 |
【神】 トラジコメディ フカワ「奈尾さんは……はい。銃を持っていて。 扱う液体は溶かすか何かしてくるだとか…… とにかく、決して触れてはならないそうで」 時折遠い何処かに呼びかけるように顔を傾けて、 その相手からの返答をそのまま応えていく。 「いくら溶かすと言えど、遮蔽物が多い所は比較的安全かと。 まさか耳がいいとかでもない限りは、ですけどね……』 音と気配を頼りにもう一歩前へ。足が竦む前に。 「はい……玉砕覚悟なんて馬鹿な真似は……しません。 あくまで無事に、戻ります。 そちらも、──獣などに気をつけて、どうかご無事で」 (G15) 2022/06/07(Tue) 8:16:00 |
【置】 氷肌玉骨を手に ナオアキあなたは死ななければならない 奈尾がやって来る方……銃声二発が鳴っていた場所は、 叶らが彼女と相対した場所から随分遠くからだった。 あなたは死ななければならない そこから移動した彼女を迎えに行っていた叶が、 今いた場所とはほとんど反対の位置で。 あなたは死ななければならない 会議室へと向かおうと思えば、 叶が奈尾の背後に回っている暇などなかっただろう。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない ──奈尾の道中に誰もいなければ。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない (L2) 2022/06/07(Tue) 8:22:34 公開: 2022/06/07(Tue) 8:25:00 |
【人】 トラジコメディ フカワ『弊社の試験薬が』 『貴方様にご迷惑をおかけしてしまったこと』 『深くお詫びしたいところですが──』 見ないうちに随分と変わり果ててしまったものだ。 我々に投与された薬とは一体全体何だって言うのか。 「故に少々、お時間をいただけますでしょうか?」 針のような気配に震える瞼を開けて、 引き攣った微笑みを顔に貼り付け、奈尾の前に立ち塞がる。 眉間に皺を寄せてアンテナを握り締めれば、 其処彼処から軽くも不規則な足音が響き始める。 それはまるで行進(/パレード)の始まりを告げるように。 (12) 2022/06/07(Tue) 8:46:21 |
【人】 氷肌玉骨を手に ナオアキあなたは死ななければならない パァンッ!! あなたは死ななければならない 開演に水を差す、なんとも無粋な音がした。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 「アタシ、会議室に行かなきゃいけないの」 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 一も二もない発砲。狙いは深和の足元。 三半規管も狂ってきているのか、散弾のほとんどは深和を捉えなかった。 次もそうなるとは限らない。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない 「ねェ?」 あなたは死ななければならない 丈夫に作られていたはずの服は溶け、奈尾の上半身はほとんど露出していた。 焼けた肉と黒いどろどろの中に、白が見え隠れ。 斜め掛けにした鞄の肩紐も深く食い込み、骨が支えているようなものだった。 深和からはあまり見えないが、状態としては背中が一番酷い。 あなたは死ななければならない そんな状態にもかかわらず、これはまだ人の形を保って動いている。 (13) 2022/06/07(Tue) 10:10:08 |
ナオアキは、銃口を少し上へやり、引き金を引いた。 (a16) 2022/06/07(Tue) 10:10:32 |
【墓】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ>>7 >>8 >>9 >>10 叶 あなたの背か、胸か、腕か。 運び込む際に触れた場所に、少女の血が付着します。 それが血色の結晶になったりはしません。 ただぽたぽたと、水音だけを残して寝台に横たわります。 微かに開いていた唇は閉じられてなお微笑みの形で。 薄い透明な液が通った跡が残る目元は穏やかなまま。 死んだ人間はきっと、何も語らないから。 だから電気を消してしまえば、そこにはもう闇だけ。 日向のような明るさはすっかり、消えてしまいました。 それでも……もし、暗く塗り潰される想いの下に、 この少女の生命が残っていたのなら。 神というクソッタレ 運命 に向かって弓を引く、その誇らしげな顔が、 きっとあなたの隣に立っていたのでしょう。 だから、いつか陽がまた日が昇るのなら。 その時は、あなたと同じ日向に居させてくださいね。 それじゃあ、おやすみなさい、なのです。 (+5) 2022/06/07(Tue) 10:16:58 |
神の居ぬ間に弓を引こう マユミは、メモを貼った。 (c3) 2022/06/07(Tue) 10:27:38 |
【人】 トラジコメディ フカワチッ、と熱い何かがズボンや靴の端を掠めて、 バターでも抉ったみたいな跡をつけたのを感じる。 へへ、だの、ははだの、笑っちまったくらい濃厚な死の気配。 「いえ勿論!……重々、承知です、とも」 『ああああ当たる死ぬ?当たる嫌だ怖い当たる嫌』 実に手強い客だ。ここまで強情なのはいつ振りか。 ──そう、あくまでも映画のように劇のように。 無機質な散弾銃、劈く発砲音、異形と化した彼。 それらをひとつでも、確かな現実のものとして受け止めたら、 もうすぐにでも狂ってしまう。出来る限り俯瞰しなければ。 銃口が上を向いたのを見れば、及び腰で一歩ほど後退りを。 「申し訳ございません……何から何まで」 『こここ、こい、ここ、に、ここから、音の方』 背後の方から駆けてきた中型の実験動物を、 アンテナの柄でいなし、先ほどの銃声を頼りに飛び掛からせる。 狙いが外れたり逸れたり、それか盾になってくれたらいい。 痛みを増す頭は、寧ろ正気を保たせてくれて有難い。 (14) 2022/06/07(Tue) 10:52:49 |
フカワは、念の為アンテナを支えに低く屈む。ひぃい、と情けない悲鳴が溢れた。 (a17) 2022/06/07(Tue) 10:53:55 |
篝屋に来た カジヤマは、メモを貼った。 (a18) 2022/06/07(Tue) 11:59:45 |
【秘】 無明長夜 ヌイバリ → 絶対専制君主制 コゴマ「あー、服汚れちゃうぞ」 血は落ちにくいんだからな、なんて。 いやもうどろどろか俺たち。 物騒な汚れを拭うあなたを見て、隠された事実には気付かないまま。 視界が多少揺れたりもしたが、歩行に支障がなくなれば立ち上がった。 「うぉ、ふらふらする〜…… 会議室、なら……皆に注意だけしとかないとな……」 何に、という具体的な示唆はしなかった。 あるいは能力の使用による消耗と苦痛に由来する疲労が優ったのか。 前回の集合時間から殆ど空けてしまっていたものだから、皆の安否もわからない。端末も確認できる状態ではなかった。 「うん、帰ろ」 そうして、会議室まで戻ったことだろう。 (-29) 2022/06/07(Tue) 12:27:08 |
【神】 無明長夜 ヌイバリ「……あ?? ぅ??」 毛布おばけは飛び起きて、あたりをきょろきょろ見回した。 緊迫した雰囲気、どこかに移動する足音。 部屋の中はすっかりしっかり深刻になっていた。 そうして、聞こえてきたのは一人のにんげんの名前。 「……おれ、奈尾さんになにされたかなんにも言ってないじゃん!!わああ、待って待って!」 (G16) 2022/06/07(Tue) 12:31:14 |
【赤】 無明長夜 ヌイバリ『間に合って……ないかも? ごめんな、ずっと寝ちゃってて』 『簡単に言うと、呼び出されて腹刺されて頭半分溶かされた。 水が入った普通のペットボトルで殴られたと思ったら、気が付いたらペットボトルも溶けて頭も溶けちゃってた』 先ほどの情報から追加で得られることといえば、何の変哲もない水だったものがある瞬間から変化をして襲いかかってきた、ということだろうか。 まあ色々あって今は……元気だけど。元気ではないかもしれない。 『抵抗する時に、俺が……あの人の頭の中ぐちゃぐちゃにした。 その影響も、あるのかも』 (*3) 2022/06/07(Tue) 12:41:29 |
【置】 猶大 ロクーーーー顔合わせに数刻遅れて会議室に向かう廊下。 単独行動であることに加えてまともに連絡も取り合っていないロクは、人が減っているだとか、銃声だとか、異変らしき事実にようやっと現実味を覚え始めていた。 ドロドロに溶けた人間だったらしいモノを踏みつけると、不快な粘着質な音を立てて散った。 無意識にシャットアウトした施設に蔓延する臭気も情報を得ようと意識した途端に吐き気を催しそうになる。 濃厚な血と腐敗した肉の絡みあったオブジェが放つそれは探さずとも至る所で目に入る。 「あ〜……メンドクサ。 こんなトコで死ンだ奴らはさぞかしお可哀想に。まぁでも?人間辞めちゃったら俗世の苦しみから解放されるのかね」 それはまるで神の齎す救済のように。 心から人が望んだ解脱のかたちなのかもしれない。 「アイツ、欲望に忠実だったからなぁ……昨日も会議室に来てなかったし、こうなると死んでる方がまだマシかもな」 もしそうだとしたら。 どうもしないのか。どうにかしたいのか。 考えるのも面倒だった。 (L3) 2022/06/07(Tue) 12:46:41 公開: 2022/06/07(Tue) 12:50:00 |
【赤】 トラジコメディ フカワ『あ゛ーーーー────……………』 助かるけど聞きたくはなかった、 とでも言いたげな間伸びした心の声。 よく今生きてるな。それで。偉いよ。 オレが生きてられるかはまた別の話だ。生きなければ。 (*4) 2022/06/07(Tue) 12:47:50 |
【神】 無明長夜 ヌイバリ勢いをつけて立ち上がって、ふらふらとまた座り込んだ。 「呼び出されてボコられたんだけど〜…… 何、あの人、また他の人襲ったりしてんの……」 意味わかんねえ、と唸るように毛布を抱きしめて。 今のこの状態では何かをしようにも足手まといだろう、それは自分が一番よく分かっていた。 大人しく逃げるしかない。 (G17) 2022/06/07(Tue) 12:49:02 |
無明長夜 ヌイバリは、メモを貼った。 (a19) 2022/06/07(Tue) 12:54:53 |
【人】 氷肌玉骨を手に ナオアキ 銃弾を浴びながらも飛び掛かっての勢いそのままに近くまで来た一匹には、 避けながら鞄のペットボトルを一本投げつけてやった。 あなたは死ななければならない ぱしゃり、水が打ち付けられる、場違いに爽やかな音。 次いで崩れた肉と露わになった骨が落ちる鈍い音がして。 最後には溶け残りの蓋の奏でる軽い音が転がった。 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない かくん、頭は痛くて重くて持ち上げる気にならない。 傾いてそのままにされた。 あなたは死ななければならない 篝屋に使った騙し討ちのような手段は上手くいかないだろう。 今度は銃を捨てても近くへ寄れそうにない。 あなたは死ななければならない (15) 2022/06/07(Tue) 12:56:57 |
ナオアキは、歩を進める。 (a20) 2022/06/07(Tue) 12:57:06 |
【人】 氷肌玉骨を手に ナオアキ「…篝屋クン、あっちの方でまだ生きてると思うのよォ」 あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない あなたは死ななければならない だから、何か言うならこの方向だと思った。 善意や思いやりを取り落としてきているのに、 他人のそれが存在することを知っているのだ。この男は。 あなたは死ななければならない 篝屋が生きているかは知らないが、別にトドメを刺していないのも事実だ。 生きているのなら、生かす気があるのなら、手当ては早い方がいい。 あなたは死ななければならない そのつもりではあるが、言った方が今は嘘臭くなる。 立場が対等でない者とする約束なんて、形だけのものにしかならない。 あなたは死ななければならない 信用を取る気はなかった。多少でも思考が逸れればそれで良い。 排除できる。 (16) 2022/06/07(Tue) 12:59:04 |
ナオアキは、歩を進める。 (a21) 2022/06/07(Tue) 12:59:14 |
【神】 未だピンボケ ライカ「……廊下、1人じゃない?」 「強い、気配が 4つ」 廊下の写真をスクロールしていけば、ひどい悪寒が背中を走る。 誰がいる? 何がそこにいる? 意識をそちらに集中させて、情報を明確にしていく。 頭が痛い。吐きそうだ。 顔が浮かんだ。特に強い気配だけを拾う。 奈尾、神陰間、叶───そして。 「せんぱい、?」 みんなで逃げないと、そう思っていたのに。 杖を握りしめると、弾かれるように廊下を飛び出していく。 何とすれ違っても構わず、今は生きてほしいと願った彼の顔を探して。 (G18) 2022/06/07(Tue) 13:04:17 |
ライカは、走って、走って。足がもつれても。 (a22) 2022/06/07(Tue) 13:07:10 |
【墓】 妄執 ユウキ「……。 あの時、会話したのは、俺と同じだったからですか?俺と同じで死んでいたからですか?」 肉の焼けるような臭いを気にも留めず歩を進め。 近くに寄って確認するよりも早く反射的にその力を呼び起こす。 ただ一つの意思だけで骸を動かしているその何かの力はあまりに不安定な物だったけど。 彼の呼吸を聞いた。 彼の生きる音を聞いた。 それでも彼は動いていない。何をも溶かす海の中に身を沈めているだけ。 「……」 ▽ (+7) 2022/06/07(Tue) 13:13:15 |
ユウキは、地に伏せるその人をその場で見下ろしている。 (c4) 2022/06/07(Tue) 13:14:38 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* >>L3 ちょくちょく気にしてくれててありがとう。かわいいね桜小路ちゃん。というか描写力が強いなこの人…解脱のかたちとか出てこねぇよ、は〜〜〜〜〜〜〜〜 (-30) 2022/06/07(Tue) 13:23:09 |
【人】 未だピンボケ ライカ「あ、れ」 見つけた!と駆け寄った先に、見えるのは。 あの時、確かに標本室で。 「結木、さん…?」 どうして、死んだはずの貴方が。 (17) 2022/06/07(Tue) 13:23:18 |
【人】 トラジコメディ フカワ後退りをする。 「ひ、そ、それにつきましてはその」 一匹どっかから此処に誘導するのに、 どれだけ手間掛かってると思ってんだクソッタレ。 そう毒吐いてもとても聞き届けてくれそうにない。 愚痴ったら親身に聞いてくれそうだった彼は、 もうどこを探しても見当たらない。 指示なく異変を嗅ぎつけ、ちょろちょろとやってきていた二匹の小動物を見遣る。 片方は地面の液体を避けようともせず突っ込んでとろけた物体たちの仲間入りを果たし、もう片方は駆けることままならず、のろのろ空を引っ掻くだけ。 それをぽんと脚で蹴り飛ばす。 何かに気を取られてくれればいいのに。 『ひ、あ、後、無さすぎ、だろ……』 どれだけ怯えても、絶対に転んだりとかしないように。 背負ってるのはもう自分一人の安全じゃないんだ。 (18) 2022/06/07(Tue) 13:25:06 |
フカワは、後退りをする。 (a23) 2022/06/07(Tue) 13:25:13 |
【人】 トラジコメディ フカワ篝屋さんを引き合いに出されて、 一瞬、ほんの一瞬だけ硬直した。 何故かといえば、もしかしたら会社の後輩になってくれそうだった相手の安否に関わることだったから。 何故一瞬だったかといえば── 「排除──奇、遇ですねェ、 オレもそう……オレも頭痛いんですよ」 「その原因。安全を脅かすものを、 排除すれば解決すると思ってて」 自分は害意だけにはどうしても敏感だったから。 それも“排除”ときた。『彼』と似つつも決定的に違う、 加害者としての、実に傲慢なそれを聞き逃すはずはない。 「な、何もオレが行く必要ありませんし? だから、そう……こっちはもう」 (19) 2022/06/07(Tue) 13:30:50 |
【人】 トラジコメディ フカワ『後に引く気はねェんだよッ!』 寧ろ自分のごとそっちの頭も割れろ、とばかりに力強く吠える。 鼓膜を介さない、脳を貫き揺さぶる純然たる音の暴力。 施設に蔓延る獣たちに対する呼び声で、 急いで駆けつけようと奔る仲間への導で、 明確な意志でもって攻撃せんとする、初めての害意の形。 血の気がバカみたいに引いていく。 言ってしまったこと以上に、力に身体が侵される感覚。 こんなもん二度三度やれるようなもんじゃないということを、 嫌ってほど思い知らされる。 (20) 2022/06/07(Tue) 13:36:07 |
フカワは、後退りしようとした一歩で、力強く地面を踏み締める。 (a24) 2022/06/07(Tue) 13:36:42 |
【置】 ハリの豺狼 カナイ────居た。 遠く、けれど他人事ではない程度に近く。 轟く銃声がそれを確信じみたものにする。 そして『声』がそれを裏付ける。 ああ、でも、これじゃ迂回なんかしてる余裕は──いや、 動きを止めている。 最短距離を選びかけた足は即座に迂回路を選ぶ。 それが足を止めたという事がどういう事かはわかっている。 脅威を取り除く為にそれを直視し向き合う臆病者は、 もう嫌になるほど間近に迫った現実を見ている。 (L4) 2022/06/07(Tue) 13:48:10 公開: 2022/06/07(Tue) 13:50:00 |
【置】 ハリの豺狼 カナイ叶 西路は狂人だ。 誰だって当たり前に嫌な事が当たり前に嫌で、 当たり前にそれから掻暮に逃れたくて、 けれど手段を選ばないには当たり前に道徳観と理性があってしまって、 普通じゃない自分の欲求の事も当たり前に普通じゃないと思っていて、 それでも誰も助けてはくれなかった。 それは単なる思い込みで、ただ自分が誰も頼らなかっただけ。 だから自分が恐ろしいものから逃げる為にはそうするしかなくて、 やりたくないのと同じかそれ以上にやらなければならないんだと思ってしまって そう思い込んで当たり前の躊躇いを振り切ってしまった。 叶 西路は狂人だ。 きっと誰しもそう思うような事を切っ掛けとして道を踏み外した、 誰もが他人事ではない、当たり前のいびつさを抱えた狂人だ。 だからやりたくない事はやりたくなくて嫌な事は嫌だし、 だから他人とは言えない間柄の人を脅かすものがあれば他人事ではないし、 だから理由はどうあれ自分を庇ってくれた人を見捨てるのは嫌だし、 だから恐ろしいものは 二度とその暗がりから這い出す事の無いように殺さねばならなくて、 だからその為ならどんなに嫌でも意思は一線を踏み越える。 (L5) 2022/06/07(Tue) 13:49:02 公開: 2022/06/07(Tue) 13:50:00 |
カナイは、逃げない。 (a25) 2022/06/07(Tue) 13:50:17 |
カナイは、逃さない。 (a26) 2022/06/07(Tue) 13:50:21 |
【神】 棕櫚の主日 コゴマ>>G16 >>G17 伊縫 「……お前が暴行を受けた相手は、奈尾か」 殺されかけた、とは言わなかった。そんな事実は無くなったから。 治りかけの体をひきずるようであればそれに手を貸して、 深和が殿を務めたその後ろへと遠ざかるように資料室への道を急ぐ。 視界を遮るためのカーテンを振り回しながら、連れ立った体は広い室内に押し込められた。 奥の方にバリケードを作り、書架をぶち倒して小さな空間を保ち。 銃の射線が通らないように、互い違いに調度をひっくり返した。 あちこちに積まれた資料は一足飛びに超えて来られないように、 それでいて二つの扉のどちらから突っ込んでこられたとしても、 空いている方の扉から逃れられるように、道を塞いではしまわない。 相手が一人だとわかっているからこそ、こういう準備ができるわけだ。 そう、相手は、一人だ。 「伊縫、お前はここにいろ。深和さんにも場所は伝えてある。 三十三も生きた反応があればいずれここには来てくれるはずだ。 今度は、一人で立ち向かいはするな。 ……ちらと見えた限りでは、もうあの人はまともな状態ではなかった」 毛布にくるめた体を、説き伏せるように一番奥に押し込んだ。 なにか計算違いが無い限りは、深和と叶が助けに来てくれるはずなのだ。 此処に至るまでに薄汚れた袖を捲り、尖ったパイプを握り締め。 紙と埃の匂いに満ちてしまった、資料室を後にしようとする。 (G19) 2022/06/07(Tue) 14:07:20 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* ネコチャン取りに行きたいだけなのにどうしてこんなことに……人に危害を加えまくっているしやめる気がないからだよ。因果応報〜〜〜〜 (-33) 2022/06/07(Tue) 14:15:16 |
【墓】 妄執 ユウキ>>17 三十三 名前を呼ばれた。 かくん、と首が傾いて。体の向きを半分変えて、視線をぐるり。 貴方を見ているようで、でもどこか遠くを見ているような。そんな眼差しを注ぎながら青年の形をした何かはわらう。 「……あぁ!三十三さん!よかったぁ、生きてたんですね!貴方は貴方だ!にんげんだ!えへ、うふふ。嬉しいなぁ。どうして此方に?」 時折何が面白いのかも分からないような笑い声をあげているが、確かに青年は二本の足で立ち、貴方と向き合って会話を行なっている。 身体中に無数の傷を纏い、無邪気な子供のわらいごえを響かせるたびに口から、腹から、ぽたぽたと血を落としながら。 貴方が確認した遺体の様子を、そのまま抱えながら。 (+9) 2022/06/07(Tue) 14:30:34 |
【秘】 棕櫚の主日 コゴマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* みなさま〜(唯一無比) これからおそらく3Pに突っ込んで死ににいくことになると思うのですが、 その際奈尾様のお力添えをいただいてもよろしいでしょうか? ざっくり考えてる案だと奈尾さんの動きを止めるために組み付くことになり、 その時に死ぬのが動きとして簡単そうかなあと思いつつ、 なにか案があればお教えいただければ幸いです。 それと奈尾さんがもしも仮に(今のところほんと仮に)エピで薬を貰う場合、 この記憶があるとまともな生活を送るに支障がある……というものはありますか? まあこれ以前にもう前科ある方っぽいので、まともな生活無いっちゃなさそうだけど…… 大団円に向けてなにか お力添え できれば幸いです。などと供述しており。 (-34) 2022/06/07(Tue) 14:40:25 |
【置】 篝屋に来た カジヤマ『あンの野郎、自分で酸被って殴ってきやがった!!』 『俺ちゃんはまだ死んで――』 小さな声がどこにも届かない。 それは身体から発されていない。 自分が本当に死んでないのかこの暗闇ではわからない。 外の声も聞こえない、稀に己に反応してくれた人間が 生きているか死んでいるかもわからない。 まるで黄泉をさ迷う亡霊のようだ。 いつかは どちらかに 行ききるのだろう。ふざけたことばっか頭によぎる。 死んだら家族に会えんのかなーとか。 後輩や大学面子に怒られそうだなとか。 先輩たちは呆れていい気分にはならないだろうなとか。 あの子は敵じゃねぇっていってくれたのに、 あの人を敵のままにしてやりたくないのに。 なんでこの身体は動かねぇのかなとか。 『死んでも声届くならセーフ?』 んなわけないか、無理に笑って闇雲に黒の世界を走った。 (L6) 2022/06/07(Tue) 14:50:07 公開: 2022/06/07(Tue) 14:50:00 |
【秘】 氷肌玉骨を手に ナオアキ → 棕櫚の主日 コゴマ/* あ〜〜〜みなさまです〜〜〜〜〜〜〜そしたら深和にナイフ刺そうとしたところを邪魔されてそのまま古後くんをざくざくする気でいます。心臓はここ。 そしてなんと実は奈尾、今回の件以前の前科はありません。スプシのあれは何。遺骨が今言われている被害者の物じゃねぇのでは?がわかっているだけ(骨の形で)。 なので今回のことの記憶がなければ普通に生きれると言えばそうなんじゃないかな。下手に縁だけ残されるのはアウトです。本当に本当の大団円がかなえられそうなのは、全部サッパリ忘れた上で今後伊縫ちゃんに会わないだとPLは思っています。 こんな感じかな…? 人々生きてほしいってPLは言ってる(殺され方案を二つ返事で受けながら)。加害者PCのPLの言うことじゃないねぇ!!!!!! そんな感じです( ˘ω˘) (-35) 2022/06/07(Tue) 15:56:17 |
【秘】 棕櫚の主日 コゴマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* ボロ負けするのは嫌だな……(素直)(90kg超えの武道経験者なので) 刺されながら記憶ふっ飛ばすのがトントンな気がしますね。 ちょっと傷を負わせるくらいはあるかと思いますが止めは深和・叶におまかせするので許してくださいまし! それくらい干渉したら外傷の如何に依らずとも一発で吹っ飛ぶかな……とも思うので、 特段取っ組み合いの損耗具合は決めすぎないくらいに、バランスよくやらせてもらえれば幸いです。 伊縫との会話次第で三人に合流するので、そこまでの流れは先進めていただいて大丈夫です! (-36) 2022/06/07(Tue) 16:18:00 |
【秘】 棕櫚の主日 コゴマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* あの〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜自爆特攻しても解決しない問題があるようなので すみません……お時間いただいたにも関わらず申し訳ないのですがこの話なかったことに…… 本当に申し訳ないです 心置きなく3Pしてください (-37) 2022/06/07(Tue) 16:32:21 |
【赤】 ハリの豺狼 カナイ/* めっちゃ"いいやつ"のロールの途中ですごいアレなんですけど 喫煙所(概念)で話してて凶狼気付いちゃったにゃんけど 今日人間二人屠っても明日の朝に焔狼お嬢様がおくたばりあそばせられるので つまり3:3にならずこれまだ決着しませんわね??? つまり人が何人か……ガチ死なさりますのね?おそらくは? (*5) 2022/06/07(Tue) 16:36:28 |
【秘】 氷肌玉骨を手に ナオアキ → 棕櫚の主日 コゴマ/* いいよ!!! おっけー!!!!! 書いていたのほとんど変わらんし大丈夫!!!!!! ナイフを思い出しましたありがとう!!!!!!!!(忘れていた) 心置きなく3Pします!!!!!!! (-38) 2022/06/07(Tue) 16:49:13 |
ナオアキは、銃を落とした。 (a27) 2022/06/07(Tue) 16:49:35 |
【人】 氷肌玉骨を手に ナオアキあなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない 「い゙っっ、あ゙あ゙ぁぁあ あああ゙っっ!!?!? 」あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない 奈尾はここまで、ダメージを負った際に叫ぶことはなかった。 痛みがないわけではなかったが、半ば麻痺をしているようなものだったから。 あなたは死ななければならない あなたは罪深い人間だから 「 あ゙ああああ五月蠅い 死なないと、いきてないとやれないじゃ ない、ほしいのよ、ね゙ェ、罪を犯さなければ、おかした上で 罪って何、い゙、結果には原因がつきもの、いたい、殺そうと してくる人にやさしくなんてしナ゙いでしょ、だからそれはア 、 それはアタシあ゙ぁぁあああいだいな゙ァっっ゙!!!! 」あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない ふらつき、頭をおさえて、思考の大部分を 痛みに支配されながらも、足は止めないで、前へ。 あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない 銃を拾って撃つよりかは、屈まないぶん水を使った方が早い。 いや、今の己の状態からすればそれよりも──。 あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない (21) 2022/06/07(Tue) 16:50:56 |
ナオアキは、大きく能力を使い、反動で動きが鈍った深和に引き抜いたナイフを振りかぶった。そして、けれども、 (a28) 2022/06/07(Tue) 16:51:31 |
ナオアキは、深和を刺すことが出来なかった。それよりも前に──── (a29) 2022/06/07(Tue) 16:51:41 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* 読点の位置ちょっとミスったな。こうね。 大きく能力を使い反動で動きが鈍った深和に、引き抜いたナイフを振りかぶった。 (-39) 2022/06/07(Tue) 16:53:27 |
【人】 未だピンボケ ライカ>>+9 結木、さん 「どうして、は 僕のセリフです」 頭がガンガンする。脳が理解を拒む。 最初に会った時のように話しかけてくる貴方の姿が、どうしたってこの場では異常であることを"知ってしまっている"。 「あなたは、標本室で」 「死んでいたはずで」 傷はそのままで、赤を垂れ流してそこに立っている。 それは、おかしいことだ。 異常だ。 「生きている、なら 先輩も、結木さんも 治療しないと」 「死んでしまう みんなで一緒に帰れない」 (22) 2022/06/07(Tue) 17:08:47 |
【人】 ハリの豺狼 カナイ──ひゅ、と風を切る微かな音がして。 ────パンッ!!!! 苦痛による、血を吐くような凄絶な絶叫が響いた後。 銃口より発せられる乾いたものとは異なる破裂音。 脇目も振らず廊下を駆け抜けた先でまず視界に入ったのは、 ナイフを振り被る長身痩躯のその背中。 ひどく焼け爛れ崩れた肉とそれが変質したらしき何か、 その間から時折顔を覗かせる白いもの。 惨憺たる有様となった奈尾の背中、その上部。 ともすれば頸にほど近い箇所で、 ともすれば剥き出しの骨に罅が入り、或いは砕けるような。 無防備な背に飛来した何かを避けられなければ、 奈尾はそんな凄まじい衝撃を感じる事になる。 痛みは無くとも。 音と衝撃の出どころは、 叶が咄嗟に奈尾の背に投げた、掌大のガラス片。 それが忽ち膨張するように体積を増し、炸裂したためだった。 (23) 2022/06/07(Tue) 18:07:17 |
カナイは、その鋭く透明な意思の形は、断ち切る為に。 (a30) 2022/06/07(Tue) 18:07:27 |
カナイは、きっとどうしようもない人間だけど。 (a31) 2022/06/07(Tue) 18:07:32 |
カナイは、誰も幸せにならないこの筋書きを断つ事はできる。 (a32) 2022/06/07(Tue) 18:07:39 |
カナイは、向き合って、終わらせる。自分ではなく、あなたの罪を。 (a33) 2022/06/07(Tue) 18:07:45 |
【人】 ハリの豺狼 カナイ直撃すれば、ともすれば脊髄を傷付けたかもしれない。 たとえ仮にあなたが痛みによって怯む事は無くとも、 幾らかその部位を損傷してしまえば、恐らくは。 脳が身体に信号を──意思を伝える事が妨げられる。 それは意図した結果ではなく、 完全に奈尾の自由を奪うには狙いは甘かったかもしれないが。 ただひたすらに、咄嗟に投げ、咄嗟に恐怖を掻き集めた。 そんな無茶な行使と短時間での連続使用、 そして不安定な精神では、反動はこれまでよりも強く。 それぞれの意思が交錯する、そんな一瞬の後。 殆ど蹌踉めくように踏み出し、けれど注意深く様子を窺った。 反動によってぐわんと殴打されたように意識が揺れて、 視界がちかちかと明滅しても、動きがあれば見逃さない。 あと二回。 (24) 2022/06/07(Tue) 18:08:24 |
ライカは、そんな状態でも、写真を撮った。もう、癖になってしまっていた。 (a34) 2022/06/07(Tue) 18:27:59 |
【秘】 猶大 ロク → 篝屋に来た カジヤマ『暢気という言葉はお前の為に存在するんだろうな。 じゃあ本当に死んだら俺もそう思おうっと』 『 うっせ!うっせぇうっせぇ! 誰もンな事言ってないだろ! そもそも吐き気催したり寝まくってる奴に言われても全然頼り甲斐が無いだろうが!』 半分くらい声に出しながらまくし立てた。こういう輩はやっぱり面倒だ…… 『…………わーかったよ。厳然たる事実は嘘をつかないからな。 勝手に死んでやるつもりはこれっぽちも無いけど、もしもの時は歩く死体にならずに死んだって教えてやる。 出会って間もない誰かが死んでも寂しいとか変なの』 フェードアウトしていく声の方向(?)を見遣って意味も無く手を振った。 幽霊にでもなって駆けまわってんのかなアレ。 (-41) 2022/06/07(Tue) 19:16:54 |
【独】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ/* 『叶様がメチャクチャ心配なのです。 というかあの人無茶しすぎなのです。 一回甦ってビンタしに行ってやりたいのです。 勿論自分の事はスカイツリーの棚にあげたのです。 ですがここで起きるのも無作法というもの……』 「というか普通にあの世胡乱時空だと喋れますが。 テレパシー内でも喋れますね。 本当は喉を変容させて叶様とお喋りとか したかったんですけどね。でもそれすると今だと 叶様と同じ声になっちゃうんですよね。こわい。 喋れない方が状況的にも美味しいと思いましたし、 後悔はしてません。でもいつか自分の本当の声を 手に入れる時があったら叶様と喋れたら嬉しかったですね」 『うーんテキスト入力のがやっぱ落ち着くのです。 猫被りすぎて猫になってしまったのです? まあにゃんと言ってるのは叶様の方で 僕はわんになっていましたが。 書いた通り勿論モチーフは叶様の愛犬様なのです』 『暇だからってシリアスの裏で独り言言うもんじゃねーです』 『死体として大人しく…… 叶様のくれた慈悲を抱いて静かにしているのです』 (-42) 2022/06/07(Tue) 19:31:31 |
ナオアキは、 (a35) 2022/06/07(Tue) 20:29:35 |
【人】 氷肌玉骨を手に ナオアキあなたは死ななければならない 「 」 あなたは死ななければならないあなたは死ななければならない 喉を通った空気は、音にならなかった。 痛みの大小だけで言うなら、深和に与えられたものの方が痛烈だった、が。 あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない 脊椎──奈尾が最初に人を殺した時にも狙った部位。 殺し切れなくても、損傷させれば動けなくなる。 だから奈尾はそこを殴打した。それが己に返ってきた。 あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない 世界が白くなって、音も遠ざかったというのに、奈尾の意識はまだそこにある。 彼はまだ人間の形を保っている。保っていた。 脳から決まった道を通る電気信号を送って活動する、脊椎動物だ。 あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない ナイフを落として、深和に覆い被さるように倒れ込んで、 それでもまだ動く。生きようとしている。 あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない 谺イ縺励>縺ョ繝ィ 」あなたは死ななければならないあなたは死ななければならないあなたは死ななければならない (25) 2022/06/07(Tue) 20:30:19 |
ナオアキは、なんでだとか、どうしてだとかは言わない。理由は知れているので。 (a36) 2022/06/07(Tue) 20:30:50 |
ナオアキは、うねり、湧き立ち、形を変え、人間の枠から出ようとしている。 (a37) 2022/06/07(Tue) 20:30:59 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* 言い残したことないかのお気遣いもらったけど、この後もぬけの殻になった会議室にはずーるずーるして行くつもりなので、大丈夫ですありがとう。会議室で喧しくします。 あとは伊縫ちゃん以外には無害な存在になります。伊縫ちゃんは? さぁ……見つけたらお手々もらう……手斧ほしいな……会議室に回収してあったりしない? するかも。するな(するかも (-43) 2022/06/07(Tue) 20:42:27 |
【墓】 妄執 ユウキ>>22 三十三 「…………ぅ゛え」 死んでいたはずで。 その言葉を耳にして再び頭の中で色んな音が響き続ける。腹の奥が酷く痛むような感覚がした。 吐き気が込み上げてくる喉を無理やり手で押さえ、落ち着くのを待ってから。 「俺は死にましたよ」 「おなか、こんなぐちゃぐちゃになって。生きていられる筈がありません。 触ってみますか?何も反応がないんです。ハンバーグを作っている途中のこねた挽肉に手を入れた感じみたい」 異常は、まるで正常であるかのような挙動のまま貴方にわらう。 吐き気と血を口からこぼしながら返事をして、貴方から視線と体の向きを外した。 白衣を脱いで、貴方がいる方へと投げつける。 そのまま、酸の海に沈む青年の元へ。 ▽ (+10) 2022/06/07(Tue) 21:10:31 |
【墓】 妄執 ユウキ>>22 三十三 「貴方の言う通りです」 「生きているなら治療しないと。 篝屋さんは生きている。生きている音を拾いました」 「生者の分際で、動かないなんてゆるせない。ぁは、そうですよ。停滞なんて、許せない。進まなきゃ、前に。まえに、すすまないと、ねぇ?」 強い酸が足裏を焼く。じゅ、と靴の底を蝕んでいく。 「……ぇへ、うふふ。で、なんだっけ。 あー……詳しい話をするのは後ほど。運ぶの、手伝って貰えませんか? ひとまずこの……これ、強酸でしょうか。此処から引き上げますから。その後、二人で運びましょう。 その白衣は何か長めの棒が2本もあれば担架に出来ましたけど、無さそうかな。手や体を酸で焼きたくないとか、何か適当に使ってください」 まるで生きていた時のように、饒舌に喋っている。 けれどその青年は足を焼かれたり、篝屋青年を目にするたびに「ゆるせないなあ」「なんで?どうして?」とけらけら子供のように笑い声をあげている。 この青年は確かに、壊れてしまった後だった。 (+11) 2022/06/07(Tue) 21:11:47 |
【神】 無明長夜 ヌイバリ>>G19 「わっ、とと…… まあ、その通り。俺も抵抗したからかなり痛手は負ってると思うんだけど……」 時折足を縺れさせながら、その時は手を貸してもらって。 あなたの背中を追いかける。 恐怖から逃げる。 相手はたった一人だというのに、皆で立ち向かっているのはまるで恐怖の大魔王だ。 抵抗した時、頭の中に刷り込ませた想いは彼にどのような作用をもたらしたのだろう。 想像するのも今は憚られたので、それ以上は口を噤んだ。 もしかしたら、今のこの状況を作り出したのは自分ではないのか、という気持ちもまた。 広い空間に作られたバリケードの中で、ぺたりと床に座り込む。 毛布のおかげで床の冷たさは感じられない。だが、独りになるということに心細さを感じなかったというと嘘になる。 「……ん、待ってるよ。 皆が来た時ちゃんとここに安全な場所があるよって言えるように、寝ずに待ってる。 あの人が来たらも〜〜〜〜……全速力で逃げるから!」 だから、待ってるから。 「愛施も、ちゃんと帰って来いよ」 ケガしてもいいけど、よくないから。 早く帰って来いよ。 どこか後ろめたさが邪魔をして、面と向かっては言えなかった。 (G20) 2022/06/07(Tue) 21:50:37 |
【秘】 無明長夜 ヌイバリ → 棕櫚の主日 コゴマ/* というわけでごきげんよう、早寝早起き 焔狼 お嬢様ですわ。昨日めちゃくちゃ最高の蘇生をいただき絶対絶対生き抜くぞ🎶というきもちでいっぱいだったのですが、私…… システム的に明日で死を迎えますの…… (ロール的にどう扱うかは正直まだ未定です) それだけ先にお知らせしたくてえ…… ごめんなさい………… (-45) 2022/06/07(Tue) 21:55:26 |
【人】 未だピンボケ ライカ>>+11 結木さん 「いえ、……遠慮、しておきます。 じゃあ、やっぱり……結木さんは、死んでしまっているんですね……」 どういう原理なのかは分からないが、今は置いておくことにする。あまりに非現実的な光景に脳がマヒしそうだ。 これも、実験の影響なのだろうか。本当に、傍迷惑な事をしてくれたものである。 無駄だとしても、そのうち傷口をふさいでおいた方がいいのだろうか。 「……」 白衣をキャッチして、貴方の靴が溶ける音に眉をひそめる。 そんな強い液体の中に、どうして先輩がいるのだろうか。 ▽ (26) 2022/06/07(Tue) 22:07:11 |
【人】 未だピンボケ ライカ>>+11 結木さん 「……杖は持ってるんですけど。 1本だけなので、担架にはなりそうにないですね」 キャッチした白衣を手に緩く巻いて、自分も強酸の海に足を踏み入れる。 写真撮影に影響のある手が無事であれば、他はいい。 今は、先輩を治療しなければ。 「勿論です。 先輩には、生きていてもらわないといけませんから」 「一緒に無事に帰るんです。絶対に」 そう約束したのだ。 だから、一緒に引き上げますよ。と言って。 貴方と2人で先輩を引き上げてしまうだろうか。 そのまま安全な場所まで運んでいくつもりだ。とはいえ手当の道具を持ってこないといけないから、酸の広がっていない廊下辺りか この近くの部屋になるだろう。 しかし 貴方が先輩とどんな会話をしたかなんて知る由もないけれど。危害を加えない関係であるなら良かった、と思うのだ。 (27) 2022/06/07(Tue) 22:12:47 |
【人】 ハリの豺狼 カナイ「────あ、」 だめだ。 揺れる意識の中、眩む視界の中。 蠢くそれを見て、思考はただそれだけが鮮明だった。 牽制程度にしかならないかもしれないとは思っていたけれど、 その変容は、その執念は、想定をゆうに超えていた。 これは、自分でなければできない事だ。 あなたが真に恐ろしいものに成り果ててしまう前に。 あなたがこれ以上の罪を重ねる前に。 自分がこれ以上失わない為に。 信じた人を、助けてくれた人を、傍に居るものを。 僅かでも平穏な時を過ごした、安心できる場所を守る為に。 ──ここで終わりにしなければ。 (28) 2022/06/07(Tue) 22:40:38 |
【人】 西へ行く カナイそれからはあっという間だった。 「この──ッ、 その人から離れろ!!!」 殆ど思考を挟む間も無く、猛犬が喰らい付くように。 深和に覆い被さる異形を尋常ではない力で引き剥がし、 そのままの勢いで殆ど床に叩き付けるように引き倒した。 もはや肉薄する事も反撃を受ける事も厭わず、 ただその動きを止める為に押し倒すように抑え込む。 ──果たして。 この場所は以前に刃の雨がぶち撒けられた地点の近くだろうか。 そうであるならその破片が。 そうでないなら、また一つ、すぐ近くの窓が爆ぜ散って。 あと一回。 床に散乱した破片が、ぴしり、めきめきと耳障りな音を立てた。 その直後、その全てが瞬時に成長し──── 「────う"、あ っ" 」 無機質に冷たく、鋭く、透明な無数の杭となって、 異形と化しつつある奈尾を自分諸共にずたずたに刺し貫いた。 それから一拍遅れて熱く鉄臭い塊が喉の奥から込み上げ、 鉄臭さが口の中いっぱいに広がって溢れ出す。 想像を絶する痛みが身体の中を、神経を、脳髄を灼いた。 お仕舞い。 (29) 2022/06/07(Tue) 22:43:28 |
【人】 西へ行く カナイたとえるなら、そう、針の筵。 ──無間地獄の刀山剣樹。 ねえ、奈尾さん。 自分勝手に、身勝手に、自らの欲求で。 どんな理由があったとしても、確かに人に害を為した。 どこまでも罪深いおれ達に似合いの地獄だと思いませんか。 あなたが悪人かどうかだとか、 どうしてそのような事をするのだとか。 そんな事は論じるにはもう今更な事だ。 どのような理由があれ、あなたは罪を犯した。 どのような理由があれ、自分は罪を犯した。 その罪深さを突きつけられる時が今だった。 おそらくこれはたったそれだけの事だから。 (30) 2022/06/07(Tue) 22:43:53 |
カナイは、それでもまだ生きていて、奈尾を抑え付けようとする。 (a38) 2022/06/07(Tue) 22:45:01 |
カナイは、当たり前に、死にたくなんかなかったけれど。 (a39) 2022/06/07(Tue) 22:45:09 |
カナイは、逃げ場は無くとも、足を止めたくはなかったけれど。 (a40) 2022/06/07(Tue) 22:45:15 |
カナイは、生きてと、そう望んだ少女を裏切ってしまうのは、嫌で仕方なかったけれど。 (a41) 2022/06/07(Tue) 22:45:22 |
カナイは、死ぬ覚悟は、もうできた。 (a42) 2022/06/07(Tue) 22:45:28 |
カナイは、それでも、伝えなければならない事があるから。 (a43) 2022/06/07(Tue) 22:45:34 |
カナイは、この地獄の中で、もう少しだけ生きている。 (a44) 2022/06/07(Tue) 22:45:40 |
【人】 トラジコメディ フカワ──聞き覚えのある絶叫と、破裂音。 「いっ、」 緊張の糸がぷつんと切れて、 アンテナを取り落とし、尻餅をついて。 目の前から倒れ込む異形を認識しては、 心の底から錯乱して、観劇から現実へと引き戻された。 『やった?やってないまだやってない、やらなきゃ とりかえし、つかなくなるとるかえすつくように』 嗚咽なのか悲鳴なのかわからない音が喉から漏れ続ける。 わなわなと頭に手を当てて、何事か叫ぼうと思った時には、 (31) 2022/06/07(Tue) 22:48:11 |
【独】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ/* 『はぁーーーーーーー……』 『西に行くからって黄昏にならなくともいいでしょうに』 『大バカヤロー、なのです』 『あの世で会ったら20回くらいデコピンするのです』 『少なくとも僕は地獄行きなのです』 『叶様も地獄に行くならまた会えるのです』 『それはそれとしてぷんぷんなのです』 (-46) 2022/06/07(Tue) 22:52:20 |
【墓】 妄執 ユウキ>>26 >>27 三十三 「そう。ぁは、ふふ。三十三さんは、篝屋さんが大切なんですねー……」 笑った形のまま、そう返した。笑ってはいるけれど、その実貴方達二人の仲にまるで興味など無いと言うように。そんな、ちょうど己の体のような温度の声色で。 危害は加えない。貴方にも、貴方の先輩にも。 ただ前に進む手助けをするだけだ。 それは善意からなどではない。そんなもの、とうに昔の何処かに置き忘れてしまった。 今青年を動かすのは、ただ一つだけの強い意思のみ。 ………… …… 廊下は厄介なものと鉢合わせする可能性がある。 恐らくはすぐ近くの部屋に運んだことだろう。 「治療、どこから手をつけたらいいのやら。ひとまずは止血?少なくとも、血管が傷ついた場所や剥き出しの部分は布を巻くくらいしておかないと。 布……あぁ、伊縫さん……。 生きているのなら、生きてもらわないと困ります。そうじゃなきゃおれはゆるせませんから」 (+12) 2022/06/07(Tue) 22:57:42 |
【人】 トラジコメディ フカワ『叶さん───!!』 それは他愛無い、 無意識のうちの脳の呟きに変換される。 透明な針の山が異形ごと貴方を貫いたのを見れば、 自分の胸まで何かに刺し貫かれたような痛みの錯覚を。 (───どうして?何故?なんで?) 疑問ばかりが頭で膨らんでいくものの、 それは── きっと、全てが終わっても分からないものだ。 仰向けから身を捩らせて、肘を突き、 手を伸ばしてもがいてはみるけれど、 決してどうにもできない目の前の光景を、 (32) 2022/06/07(Tue) 22:59:20 |
【置】 トラジコメディ フカワ自分がそうなるものとばかり思っていたのが、癪だった。 (L7) 2022/06/07(Tue) 22:59:48 公開: 2022/06/07(Tue) 23:00:00 |
ナオアキは、他人にとって、理解できない理由なぞどうでもいいことを知っている。 (a45) 2022/06/07(Tue) 23:23:22 |
ナオアキは、罪の意識は、この期に及んで伊縫に外付けされたものだけだ。 (a46) 2022/06/07(Tue) 23:23:33 |
ナオアキは、己に地獄は似合いだと思わない。ただ、 (a47) 2022/06/07(Tue) 23:23:44 |
ナオアキは、己は地獄以外へ至るわけもないと思っている。 (a48) 2022/06/07(Tue) 23:23:47 |
ナオアキは、頭が痛くなくなった。 (a49) 2022/06/07(Tue) 23:24:01 |
ナオアキは、動かない。 (a50) 2022/06/07(Tue) 23:24:04 |
氷肌玉骨を手に ナオアキは、メモを貼った。 (a51) 2022/06/07(Tue) 23:31:20 |
【人】 未だピンボケ ライカ>>+12 「ここに来る前からの、知り合いですから」 ただ、それだけを。 だから、貴方のその声色が気になる事はなかった。 どう思われていても、貴方がすることも 自分がするべきことも、変わらない。 前に進むために手を貸してくれるのなら、その手を借りるだけだ。 生きなければならない。生きたい。生かしたい。 こんなところで死んでたまるか。 「麻酔があればよかったんですけど……そうもいきませんから。 起きた時の痛みは、我慢してもらうしかないですね……」 「布……貴方の荷物にあった、職員の制服も使えますかね。首回り以外は汚れていなかったと思いますし。 それに伊縫さんもきっとまだ持っているでしょうから。僕が会議室に取りに行ってきますよ」 他に必要なものはありますか、と尋ねながら。 汚れや血を洗うための水もストックから持ってくるべきかと頭を回す。 「……僕だって。 生きているなら、生きてもらいたいです。生きていたいです。 そうでなければ、ここに放り込まれた誰もが 報われない」 決して強い人間じゃないけれど、決意だけは。 (33) 2022/06/07(Tue) 23:57:10 |
【墓】 妄執 ユウキ>>33 三十三 生への執着を知る。 生かすための決意を聞く。 生きるための覚悟を見る。 「…………」 ずっと、考えていた。 人を人たらしめるものは何なのかと。 進化を続ける理由は何だろうと。 目を細め、貴方の姿を焼き付けるように視線を注いだ。 「制服。そんなのもあったなぁ。そこまで時間が経っていないのに、ああ、ああ、なんだか遠く。ふふ、ふふー。 あの人は、あの時から、あの時に?ふふ。 ええと……はい、ええ、人前に出る際に酷い怪我を隠したい時とか、きっと役に立つかと。 よかった、無駄ではなかったんだなぁ。 」生前なら内に留めておけただろう余計な思考も垂れ流しながら、貴方にお願いを託す。 「……誰もが。血で手が汚れている人でも?」 貴方が一度部屋を出る直前辺りだろうか。 こてんと首を傾けながら、無邪気にそう言葉を投げかけただろう。 (+13) 2022/06/08(Wed) 0:15:11 |
【人】 西へ行く カナイ斯くして人と異形の間と化した者はその動きを止めた。 臆病者はそれを見て取って暫くの後、 漸く殆ど硬直したように掴み掛かったままの手を脱力させ、 ────ぱきり、 罅の入るような微かな音がして、 その後に透明な凶器が一斉に砕け、 両者は束の間この現に創られた地獄から解放された。 「い"、ぁ う"ぇ ぇっ、」 砕けた拍子に破片が再び肉や臓腑や神経を傷付けて、 倒れ込んだ事によってそれがまた深くへ潜り込んで、 言葉にならない悲鳴を上げ、血反吐を吐いて嘔吐いた。 これも、あの人にした事が自分に返って来ただけの事。 怖い。 怖い。 怖い。 死ぬのは怖い。 逃げたい。 けれど死からなんて、逃れられるわけがない。 (34) 2022/06/08(Wed) 0:20:03 |
【人】 西へ行く カナイ「──、……深和さん…」 焦点が定まらなくて、前がよく見えない。 血がどんどん流れ出ていって、寒気がする。 全身から力が抜けていって、指先一本動かすのも億劫だ。 ああ、怖くて仕方がない。 「ぶじ、ですか そこにいますか……?」 それでも余計な思考を追い出して、 理性を掻き集めて、唯一正常な思考に意識を集中する。 まだ、伝えなければならない事がある。 (35) 2022/06/08(Wed) 0:20:50 |
【人】 西へ行く カナイ「…仮眠室、に、……弓日向さんが、います」 迎えに行くと行って会議室を後にしたけれど、 その後にこうして駆け付けた叶は少女を伴っていなかった。 そのわけを、自らの罪を、話しておかなければならなかった。 あなた達に無用な不安を与えてしまわないように。 「奈尾さんと、…おなじ、ようになってて」 「どうすることも でき、なくて おれが、やりました」 「……あの子が使ってた端末、 あの部屋に おきっぱなしに、しちゃって」 抱えていた願望、そして呪詛。 叶わなかった望み。 それを与り知らない所で他者に知られるのは嫌だろうから、 大半のテキストファイルにはロックを掛けたけれど。 それでも、唯一の遺品と呼べるものだから。 生きて行く人に託したかった。 (36) 2022/06/08(Wed) 0:22:00 |
【人】 西へ行く カナイ「…あはは……」 「頼まれたこと 全然、できなかっ た」 無事で、と言われたのにこのざまだ。 頼んだと言われたのに、迎えに行った少女の事も救えなかった。 生きてという最後の望みさえ叶えられなかった。 当たり前に頼まれた事を、 当たり前にやってのける事すらできなかった。 ああやっぱり、自分はどうしようもなく不甲斐ない人間だ。 「おこられ、るか なあ……」 それなら、怒られても、仕方ないかな。 (37) 2022/06/08(Wed) 0:23:14 |
カナイは、罪の重さは自身が計るものではなくて。 (a52) 2022/06/08(Wed) 0:28:47 |
カナイは、与えられる罰も自身が決めるものではないと思っている。 (a53) 2022/06/08(Wed) 0:28:58 |
カナイは、それは、罪悪感の有無に関わらず。 (a54) 2022/06/08(Wed) 0:29:19 |
カナイは、だからこれは、なるべくしてそうなっただけの事。 (a55) 2022/06/08(Wed) 0:30:29 |
【独】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ/* 『そりゃ勿論ぷんぷんなのです。 あたりめーなのです。 コーラを飲んだらゲップが以下略なのです』 『でも、まあ、』 (-47) 2022/06/08(Wed) 0:36:27 |
【独】 神の居ぬ間に弓を引こう マユミ/* 『かっこよかったのです。 よく頑張ったのです。 いいこいいこするのです。 それから――ありがとう、なのです』 『おやすみ、なのです』 (-48) 2022/06/08(Wed) 0:38:10 |
【人】 トラジコメディ フカワ「叶、さん……」 頭痛と吐き気が身体を苛みつつも、 どうにか貴方を救う手立てを考え続けて。 しかしぽろぽろと涙が流れ落ちるばかりで、 それ以外には何も出てこない。 手遅れだということを認めたくないのに、 悪癖となった諦観が身を包んで離してはくれない。 「なんで……オレで、よかったの、に…… 全部……持って行かないでくれよ……! ひ、二人の……二人で抱えるもの、だったでしょうが」 這う這うで近づいて行って、 投げ出された掌を両の手で握ると、 急速に失われていく体温が痛いほどに伝わってきた。 (38) 2022/06/08(Wed) 0:44:30 |
【人】 トラジコメディ フカワ「オレは……貴方がいたから、 立ち向かう勇気を貰えたんです。 オレが頑張らなければ、 いつか叶さんがそうなってしまうと、 ───貴方が貴方を害してしまうことを、知っていた」 それを止めたかったのに。 あるいは、どうしても助からないというのなら、 オレも共に、そこへ連れて行ってほしかった。 何もかもが上手くいかないのは、 己がやはり弱者に過ぎないからなのか、 それとも、罪に対する罰がこの形になったのか。 「貴方の、せいで─── 貴方のせいで、無事になっちゃいました。 許さないです。これから、ずっと」 至らなかった自分と、勝手な貴方を。 許したところで、貴方が助かるわけじゃない。 (39) 2022/06/08(Wed) 0:57:19 |
【人】 トラジコメディ フカワ「どうして全部事後報告なんですか……貴方って」 思わず、溜息のようなそれが出た。 そういえば近頃は心中で呟くばかりで、 直接愚痴を吐いたりするようなことを忘れていた。 血の混じった裾で目元を拭えば、 頭がどんどん冷めていく。 リアリティに欠けた感覚が、胸の内を満たしていく。 「そうと知っていたら、 貴方の力を借りようだなんて思わなかった。 無理させようとか、そんなの御免ですし、 ねえ、もっと別の方法を考えられたんです。 オレ達はマジで、どうして……こうなるんですかね」 言った所で全部無駄なことはわかっている。 そもそも他に方法があったかさえ定かじゃない。 けど今は、ありったけの恨み言を言わなきゃ気が済まない。 (40) 2022/06/08(Wed) 1:05:30 |
【人】 未だピンボケ ライカ>>+13 結木さん 「じゃあ、先輩に渡した方が良いですね。 ただでさえ、すぐに眠ってしまうんですから。無防備な背中は隠れた方がいいでしょう」 願いを素直に聞いて、頷いて。 続いた問いには、少しだけ考えるような素振り。 「……少なくとも、ここにいた人達にはそうあってほしいですよ。例え手が汚れていたとしても。 手を直接汚した人だけが悪人ではないでしょう」 自分だって。救いの手を伸ばす前に、記録することを優先する人間だ。 それが原因で、救えた命を取りこぼしたことも 非難されたこともある。 だから、社会的な悪を断じる権利もないし。そもそも、決めつけることも決めつけられることも好きではないのだ。 自分がそう思って、行動に変えるだけ。 殆どの行いは、自分のためだ。 そう答えると、急ぎ足で会議室へと向かい 必要な物を取りに行くことだろう。 (41) 2022/06/08(Wed) 1:07:09 |
【人】 トラジコメディ フカワ「……頼まれて、あげますよ。 他でもなく、誰にも頼らなかった貴方が、 初めて俺に対してくれた、“頼み”ですからね」 本当に、どこまでもどうしようもない似た者同士だ。 「オレだって」 「オレだって、何もできなかったんです。 だからオレも貴方の頼みを叶えてあげられなかったら、 ちゃんと怒ってください。じゃないと不公平です」 置かれた環境からしてどうしようもなく絶望的で、 自分の力にしか頼れなくて、何かが狂ってしまった。 そうでもしなきゃ、生きていけなかっただけの。 身に過ぎた物を持たされてしまっただけの、人間だ。 (42) 2022/06/08(Wed) 1:19:08 |
【人】 トラジコメディ フカワ『───だからいまは、ゆっくり休んでください。 私も……もう一仕事してから、そちらに行きますから。 叶さんは、もうひとりじゃないです』 もう音が届くか分からないから、 頭に直接話しかける。細胞レベルの仲間意識があるのだ、 いっそ音にするよりこっちのほうがよく伝わるだろう。 『ひとりじゃないなら───怖くないですよ』 日 はやがて西に沈むから。それが今貴方に与えられる、一番の救いになればいい。 (43) 2022/06/08(Wed) 1:23:23 |
フカワは、些細な秘密と罪しか、この身に持ち合わせていない。 (a56) 2022/06/08(Wed) 1:26:27 |
フカワは、貴方と自分が死後行く場所があるとしたら、地獄に他ならないとは思っている。 (a57) 2022/06/08(Wed) 1:27:35 |
フカワは、それで満足だ。 (a58) 2022/06/08(Wed) 1:27:44 |
【墓】 妄執 ユウキ>>41 三十三 「そうですか。……」 「報われるとか、報われないとか。気持ちは分からないけれど。 みんないきてほしいなってことは、わかるなあ」 短く返事をして、青年を見送った。 それは博愛などではない。殆どの行いは自分のため。 きっと貴方はこれからもそうであり続けるのだろうと、そんな印象を抱いて。 貴方の写真はブレることがなさそうだな、とも。残った知性はそう判断した。 「早くおきてくださいね。篝屋さん。貴方の死は礎になりません。 三十三さんが頑張って生きるには、貴方も生きていないと。今は多分、きっと。 はやくはやく。ねーぇ。ふふふ。 おれはまだ、みていませんから。みたいですから。ゆるしません、ゆるせません」 近くに寄って、怪我の具合を時折検分しながら篝屋の顔を覗き込む。 再度此処に三十三が来るまで、未だ意識を失い続ける青年に意味を持たない笑い声を撒いていたのだった。 (+14) 2022/06/08(Wed) 1:46:55 |
ライカは、暫くすれば戻ってきたのだろう。ペットボトルの水と、首周りの汚れた制服を持って。 (a59) 2022/06/08(Wed) 1:55:06 |
【人】 西へ行く カナイ「あは、は」 あったかい手だなあ、なんて思って。 自分の手が冷たいだけだと気付いて、おかしくて。 その後に続いた言葉が、なんだかもっとおかしかった。 「おれが、あなたにとって……恐ろしいものじゃ、ないって 保証もないん、だから。喜んだっ て、いいのに…」 零れ落ちる涙が少しだけ手を濡らしたような、ないような。 自分が二人の秘密を暴露する可能性だってあっただろう。 自分があなたに危害を加える可能性だってあっただろう。 不確定要素が減るのは、喜ぶべき事だ。 「でも、」 「よかった」 あなたが無事でよかった。 でなければ今こうして正気は保っていられなかっただろう。 許さないでいてくれてよかった。 平気な顔をしていたら、恐ろしいと思っていたかもしれない。 (44) 2022/06/08(Wed) 3:27:52 |
【人】 西へ行く カナイそう言う深和さんだって、 さっきも今も急に呼び付けてばっかりだったくせに。 そんな子どもじみた反論は、 あなたとは逆に、心の内だけのものとなった。 いよいよ力が入らなくなってきて、 息を吸って、声を出す為に腹部に力を入れる事も難しい。 安堵するにつれ、意識が遠退いていく。 それはきっと、この臆病者を最も強く突き動かす意思が 不安や恐怖から成るものだからなのだろう。 曰く、死の間際、最後に残る感覚は聴覚なのだと言う。 そうは言っても限度はあるもので、 そもそも音として聞こえていたとしても 夥しい量の血を失った脳が意味を理解できたかは定かじゃない。 (45) 2022/06/08(Wed) 3:28:20 |
【人】 西へ行く カナイ────けれど。 頭の中に直接響くような声に、 心の内にそっと、深く染み込むような安堵に。 能力の行使に必要な触媒は、恐怖の対象。 恐れるものが無ければ、この力は無いのと同じ。 「 」 きっと、ここに来て初めて、やっと。穏やかに笑って。 (46) 2022/06/08(Wed) 3:29:16 |
カナイは、そっと瞼を下ろした。 (a60) 2022/06/08(Wed) 3:29:24 |
カナイは、待っている。 (a61) 2022/06/08(Wed) 3:29:30 |
カナイは、いつか日が昇る事も、いつか日が沈む事も。 (a62) 2022/06/08(Wed) 3:29:36 |
カナイは、静かに眠ったまま、そのどちらをも、待っている。 (a63) 2022/06/08(Wed) 3:29:41 |
西へ行く カナイは、メモを貼った。 (a64) 2022/06/08(Wed) 3:30:04 |
【赤】 西へ行く カナイ/* というわけでわたくし本日吊られ吊られ凶狼ちゃん システム的には襲撃空振っちゃうんだワン!! ってなわけで智狼ちゃんちょっと襲撃先ナオアキさんに設定しておいてくださる!?(余韻ぶち壊し) (*8) 2022/06/08(Wed) 3:34:00 |
【独】 西へ行く カナイ/* ここで一度戦績を振り返ってみよう! (敬称略) 一日目:モブ武装職員(首をザックリ) 二日目:結木(不意打ちから腹部グチャグチャ) 三日目:なし 四日目:神陰間(能力で胸部の結晶をドン) 奈尾(死なば諸共串刺しの刑) 合計4キルですね。 しっかり人を殺すと忙しいという事がわかりました(多忙) 自刃をキル数に含めていいなら5キルで記録更新なんですけど… (-49) 2022/06/08(Wed) 3:44:59 |
フカワは、端末へ事の顛末を送って。 (a65) 2022/06/08(Wed) 4:00:14 |
フカワは、しばらく、呆然とその場に座っていた。 (a66) 2022/06/08(Wed) 4:01:11 |
西へ行く カナイは、メモを貼った。 (a67) 2022/06/08(Wed) 5:45:47 |
【赤】 無明長夜 ヌイバリ気配を探る。 何度も、何度も。 死にかけてひいひいと泣いている間も、 大怪我で地べたを這いずり回っている時も、 二つぽつんと星のようにあった気配の片割れが感じられない。 人に害なす獣であったものは遠く独り、守られた部屋で。 何にも出来ずに、星が堕ちるのを見ていた。 (*11) 2022/06/08(Wed) 7:35:44 |
【置】 臆病者 カナイ叶 西路という人間にとって。 ハリは恐ろしいものを元から断ち、その過ちを突き付けるものだった。 臆病者が、心底恐れるものに立ち向かう為の爪牙だった。 立ち向かって、向き合って、乗り越える為の意思だった。 その振るわれ方がすべてまったく正しいものであったとは言えないだろう。 それは度々その切っ先が自らをも傷付けた事が物語っている。 罪悪感や後ろめたさは初めから抱いていた。見ないふりをしていただけで。 どのような理由があろうとも、罪は罪であり、消えて無くなりはしない。 明確な意思でもって他者に害を為したなら、人を殺したなら。 それは地獄に落ちるに十分な罪科足り得るのだ。 それでも、それ以外の事実だって残り続けて、消えはしない。 結木さん。 弓日向さん。 深和さん。 それだけじゃない、きっと、誰だって。 どれだけ怖くても、やりたくなくても。 あそこで終わらせなければ、 もっと恐ろしい事が起きるのであれば。 きっと、同じようなことをしましたよね。 (L8) 2022/06/08(Wed) 16:10:23 公開: 2022/06/08(Wed) 16:15:00 |
【置】 西方より日をのぞむ カナイ斯くして臆病者の爪牙は、 最後にはこの悲劇の筋書きへ向けて振るわれた。 いったい何処から悲劇は始まっていたのだろう。 どうしたらよかったのだろう。 自分達は何処へと進んで行けばよかったのだろう。 ただ必死に逃げ続けた先に何があったというのだろう。 そんな事は、もうどれだけ考えたって手遅れだろうから。 きっと全てはなるべくしてそうなった事だから。 だから今は、残る結果だけが全てなんだろう。 ねえ、まだそこにいますか。 どうしようもない人間でも、誰かを救えましたか。 それでも当たり前に怒られるような事をしたおれの事を、 当たり前に怒ってくれますか。 あの子の引いた弓は、おれの突き立てた爪牙は、みんなの祈りは。 もしも居るのだとしたら、少しでも神様に届くでしょうか。 そうだとしたら、きっと。 (L9) 2022/06/08(Wed) 16:12:32 公開: 2022/06/08(Wed) 16:15:00 |
カナイは、それで満足だ。 (a68) 2022/06/08(Wed) 16:12:39 |
【神】 棕櫚の主日 コゴマ>>G20 「お前が無事なのは知られていない筈だが、顔を合わせれば余計コトだな」 追ってきたというわけではなさそうだ、だがそれも時間の問題だ。 こうして率先して連れてきたのは、ともかく誤りではないだろう。 遠くの方で金属のかち合う音、何かの暴れるような足音がする。 ちょっとやそっとの取っ組み合いでは聞けないような音が、激しさを物語っていた。 青年の力は人を物理的に傷つけるためのそれではない。 駆けつけてなにか出来るようには、やはり思えないようなものだ。 「会議室に帰ってくる人間もいるだろう、でも、外には出るな。 何が起こるか、わからないから。無茶なことは、するな」 過保護にも思えるかもしれないが、死にかけの姿を見た直後だ。 自分でなんとかできるだろう、と見切りをつけることも、うまく出来なかった。 押し込められた毛布の塊の、裾を摘んで、首までしっかり掛けて。 パイプ一本だけを手にした青年は、部屋の外に駆け出していく。 ちゃんと帰ってくる、とまでは返事は出来なかった。 (G21) 2022/06/08(Wed) 18:49:49 |
【秘】 棕櫚の主日 コゴマ → 無明長夜 ヌイバリ/* 遅れ馳せお疲れ様ですそう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜なんですよね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 昨日の計画違いはそれでした どうすんべかな…… 明日の死は明日の死! ということで四日目から五日目にかけてほうぼうと相談してやっていくこともできそうではあるので、もしお力添え出来ることがあったらお申し付けください。 古後は奇襲されない限りは危害を加えることはなさそうですが…… (-50) 2022/06/08(Wed) 18:55:47 |
【置】 棕櫚の主日 コゴマ心配を胸にいだきながらに廊下を駆け戻っていた脚は、 端末に入った連絡への安堵で、僅かにゆるめられた。 けれどもその先に見えた光景は、静か過ぎて。 近づいてきたと気づけないくらいには、遠くの場所で立ち竦む。 誰ともなく声をあげるまで、その光景を見守り続けた。 (L10) 2022/06/08(Wed) 19:00:27 公開: 2022/06/08(Wed) 19:00:00 |
【人】 未だピンボケ ライカ2人の元に戻ってきて、篝屋先輩が気を失っている今のうちに 服の上からペットボトルの水をぶちまけるようにかけていく。 痛みを感じるかもしれないが、とにかく酸を流すためにペットボトルを空け続ける。 ちゃんとした応急手当のキットはないから、最低限の治療だけを施して。 上に職員の制服を羽織らせる。 あとは無事に目を覚ましてくれればよいのだけれど。 「……体力も落ちてるでしょうから、無理はさせられないですね」 自分が怪我もなく体力も余っていてよかった。 全員が満身創痍だったら何も出来なくなっていたところだ。 (48) 2022/06/08(Wed) 21:17:32 |
【墓】 妄執 ユウキ>>三十三 その青年は治療を手伝いつつ、眠っている篝屋と手当を行い続ける三十三の二人をじぃと見つめていた。 「そうですね。篝屋さん、怪我が怪我ですから本来なら絶対安静してほしいところですけれど。 んー……、圧倒的に不足してますねー」 人も。物資も。 けれど嘆いたところで何かが降ってくるわけではないのだ。やれる範囲で、やれる事を。 「……ねえ、三十三さん。これは純粋な興味なんですけど」 作業が落ち着いたあたりで青年はおもむろに口を開いた。 「貴方は何故、写真を撮り続けているんですか? このような状況になったとしても」 子供のようなくりくりとした瞳を、けれど光を宿していないような眼差しを向けて、貴方にそう問いかける。 体が、意識が、俺の何かがずっと叫んでる。見たい、聞きたい、知りたい。 ……何をだろう。 (+15) 2022/06/09(Thu) 17:04:21 |
【人】 未だピンボケ ライカ>>+15 結木さん 「本当に。 伊縫さんも怪我をしていたようですし。深和さんたちももしかしたら何かに出くわしている可能性があります。 元々、体調や精神面も良くなさそうでしたしね……」 自分だって、余裕があるわけではないけれど。 少なくとも身体だけは、他の誰よりも元気で動き回れるはずだ。 「はい」 何だろう、と手をハンカチで拭いつつ。 先輩に向けていた目を貴方の方へ。 続く言葉に、暫し迷ったのち。 「そう、ですね。 ……僕の、潜在的な興味―――でしょうか」 あまり認めたくはないんですが、と続けながら。 「僕は元々、人物写真が好きでカメラを触っていたんです。 生きている人たちの生活、日常を切り取る事が好きだったように思います」 「高校生の頃―――交通事故の現場に鉢合わせるまでは」 ▽ (49) 2022/06/09(Thu) 19:36:57 |
【人】 未だピンボケ ライカ>>+15 結木さん 「女性が倒れていました。血だまりの中に倒れて、傷だらけで。 まだ事故が起きたばかりでしたから、生きていたかもしれません」 「僕は、無意識のうちにカメラを構えていました。 証拠写真のつもりだったと思います。 通報よりも先にカメラを構えた僕を、周りの人は問い詰めました。非難しました。 自分でも、興味本位で撮った写真ではないと思い込みたかったんです。きっと」 続ける。 「でも、その頃から」 「僕は生きている人よりも、 死んでいる人 死に直面しようとしている人を切り取ること に興味を覚えました」気付けば、向かった先には首を吊っている人が揺れていたり。 飛び降りようとしている人が屋上に立っていたり。 そういったことが増えていた。 それが偶然だったのか、自分が追い求めたものだったのか。 今はもう覚えていないけれど。 ▽ (50) 2022/06/09(Thu) 19:46:43 |
【人】 ピントを合わせて ライカ (51) 2022/06/09(Thu) 19:49:48 |
氷肌玉骨を手に ナオアキ(匿名)は、メモを貼った。 2022/06/09(Thu) 19:52:28 |
【置】 氷肌玉骨を手に ナオアキ 誰もいなくなった会議室。ずるりずるり、粘着質な音がする。 「お留守番アリガト〜、思っていたよりも結構あけちゃった」 「他の人居ないし、さみしかったでしょ。ごめんね」 弱々しい声をこぼしながら、ソレはなんとか椅子に座り込んだ。床に転がっているよりかは多少見てくれはマシだが、焼け爛れ傷付き、数えきれないほどの穴が開いたソレは、どうにも人とは思えない外見だ。 「……取りに来たはいいケド、これじゃ汚しちゃうのよねェ」 視線の先には枕があった。あの猫ちゃんカバーの。ふ、と伸ばされた手は途中で止まる。血の赤は何だか分からない黒に塗りつぶされて久しい。どれにしろ、触れることは憚られた。 「ここから動くのも、はァ、しばらく無理そう。テンションで動きすぎ」 「治ったら、そうねェ、汚れ落とすよりも袋持って来た方が早そう」 「置いた場所にあれば、探さなくていいんだケド」 「意識一回飛んじゃってから、静かになったわねェ」 「あんなに五月蠅かったのに」 「どっか行っちゃった? 結局何だったのかしら、アレ」 「アタシ、死なないわ? 死んだかもしれないケド、死ねないの」 (L11) 2022/06/09(Thu) 19:55:20 公開: 2022/06/09(Thu) 20:00:00 |
ナオアキは、まだやり残したことがある。 (a69) 2022/06/09(Thu) 19:55:32 |
【置】 氷肌玉骨を手に ナオアキ「猫チャン猫チャン、ここにいる間、お喋りしましょ?」 「持ち帰るのに、入れ物が欲しくって」 「丁度良かったのよ、アナタ」 「タオルよりも、綿の中の方が壊れなさそうでしょお?」 「あと、」 「作って貰ったモノって、持ち帰ろうとしていいじゃない?」 「こんな非常時でも」 「伊縫サン伊縫サン」 「探しに行くからね」 「早く動けるようにならないかしら」 「手だけでも、指だけでも」 「ほしいのよ」 (L12) 2022/06/09(Thu) 19:58:06 公開: 2022/06/09(Thu) 20:00:00 |
ナオアキは、まだ諦めていない。この先も、死んでも。 (a70) 2022/06/09(Thu) 19:59:01 |
ナオアキは、もう動けない。 (a71) 2022/06/09(Thu) 19:59:17 |
ナオアキは、猫ちゃんとお喋り。 (a72) 2022/06/09(Thu) 19:59:26 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* 投票ヌイバリにセットしてるから、あ、肩書き変わった〜〜って見ていました。あ〜〜人々死ぬ感じの意味だ〜〜〜〜(いま調べた 人、何故死ぬ…? 殺す気かつ死ぬ気で来た人がいるからは半分くらいあるんじゃねぇですかね。 (-52) 2022/06/09(Thu) 20:27:33 |
【独】 氷肌玉骨を手に ナオアキ/* ナオアキはこの通り死ぬ気はないんだけど、PLは今回の事件のうちに死んだ方がいいと思ってるんよな。確定死亡枠のつもりで来ました。恋未練です。 善性を信じて生かそうとしてくれる人々ありがとうすまねぇ。生かすと殺そうとしてくる(邪魔を排除する)から、やっぱりここで死んでしかるべきよ奈尾くん。会議室に行こうとしただけで人溶かしたりなんだりで討伐されるような奴ですよ。 (-53) 2022/06/09(Thu) 20:45:11 |
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