【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニあんな別れ方をしたのに、どんな顔をして会えばいいんだろう。 朝、目覚めたときに抱いた不安は、今、別の不安に塗り替えられた。 あなたの教えてくれたあれが、もし、本当なら。 あなたが酷いことをされたのなら。 あなたが苦しんでいるのなら。 少■はそれに耐えることができない。 少■があなたにできることなど、何ひとつないのだとしても。 ただ、そばにいたかった。 授業にだって出席せず。 頽れそうになる脚を叱咤して。 少■はそれこそ、日が暮れるまであなたの姿を探すだろう。 それが無意味な行いだとしても。 何度だって同じところを確認し、狂ったように、ずっと。 (-15) 2022/05/04(Wed) 21:56:39 |
【赤】 花信風 トット──いつもより慌ただしく教室に入ってきた。 この状況がいつもと違うこと。それはトットも認識している。 どういう事なのか話し合いしたくて、半ば躓きかけるようにして机の前に止まった。 「お」 「おはよ! あの、……うーん?」 (*6) 2022/05/04(Wed) 21:57:21 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「……わかり、ました。 連れてきて下さりありがとうございます。 彼の経過観察は引き続き私が行います。 対処の方も、おっしゃるとおりに」 早くに教師を帰し寝台に沈む君と向き合う。 夜に眠って居る姿を見れたことはない。 前髪をそっと撫でて、必要以上の怪我が無いかを確かめる。 手錠に、口枷、異様な光景が広がっているのにすぐに外す気にはなれなくて。 "病気のこども"。 頭によぎったのは、確かにその言葉だった。 彼は、自覚していて、そして――"病気"ではないそれが治ることがなかった。 「変な期待を持たせた……? 治らない先のことを、しっかり考えていたかと言えばわからない。 普通の生活ができるのなら幸せだと思った。 君の周りは普通の生活をしている人が多いようだから。 ……、ミゲル、って誰だい。バット君」 手錠は、暴れるのを防ぐためと口枷を外す予防。 外して問題があるのはその口枷だろう。 「暴れる君を見れば、教えてもらえるの……?」 その指先に枷が触れて、僅かに震えたのを自覚しつつ。 眠っている貴方を隣で眺め続けた。 (-16) 2022/05/04(Wed) 21:59:07 |
【秘】 高等部 ラピス → 夢見る乙女 シャルロッテ首を振ったときに散った雫が、綺麗に見えた。 こんなにあなたは綺麗でいるのに。 苦しめるものから守れないのが歯痒かった。 その呪縛を解くことができれば、どれほど良かっただろうか。 引きずり込まれないために掴まる切れ端程度しか、与えることはできなくて。 だからどうにかするための方法を、二人で探ることができたら良い。 『お父さんは、難しい人のようですね』 『私が今思いついた方法は二つです』 『"シャルロッテちゃん"をやめてしまうか、』 『"お母さん"をやめてしまうか』 『シャルロッテちゃんは、どう思いますか?』 あなたを義務感で捕えて離さないもの。 離れがたい何かがそこにあるのだろうか。 (-17) 2022/05/04(Wed) 22:03:31 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ眠る青年に不必要な虐待が行われた形跡はなかった。 庇い傷も躊躇い傷もなく、少し土の匂いがするのは森へ行ったならいつもと変わらないこと。 暴れていつも以上に汚れた様子もなければ、痛めつけられた様子もなく。 普段他に見られることの少ないベッドに横たわる姿は、 むしろいつもよりも剣呑な装いである、そのはずなのに。 朝になるまで、青年は起きることはなかった。 当然自分の力で枷を外すこともなく、寝ながら暴れるわけでもなく。 朝日ののぼる頃には、ゆっくりと目を開けるのだろう。 (-18) 2022/05/04(Wed) 22:26:05 |
【独】 神経質 フィウクス/* あれ?これってもしやそこが天然誑じゃなかったら また同じ日に同室二人滅んでたのか…… 運命の気紛れってこわいですね(現実逃避) (-19) 2022/05/04(Wed) 22:32:44 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテあなたの行いが実を結ぶのは、日が傾き始めたその頃。 午前中はどこを探しても見つからなかったバラニは、ふらりと姿を現す。 ちょうど部屋に戻ろうとするところなのだろうか。 どこか足取りも重たげにしながら、ゆっくりと周囲を警戒するようにしているようだが。 (-20) 2022/05/04(Wed) 22:34:30 |
【人】 神経質 フィウクス食堂の様相を、そこに居る者、居ない者、その様子を一瞥して。 眉を顰めて、今日もまた溜息一つ。 その後は何も言わず席を立って食堂を後にした。 いつも通り。 今は誰も居ない所に居たかった。 (13) 2022/05/04(Wed) 22:49:20 |
【秘】 司書 エルナト → 神経質 フィウクス/* クロノちゃんだけだと思ってたらなぜかもう一人 誑かしてて、本当にびっくりしてるPLです…… ハンドアウト、了承しました! 正直どうせこうなってしまったならもういっそ、当たり障りあるやつにしてやろうか、と思ってるんですが……(テロ) こちらの方も設定上、ちょっと色々、あり……端的に言うと、 『自分以外を平等にペットとか動物的なものとして見てるので、 それらに向ける感情以上のものを抱けない』 というものでして……… 故にどんな感情(怒りに変換される前の)を向けられても、応えることが大変難しく…… むしろ怒りに変換された方がお互い楽かもみたいな……状態です! 絆の扱いは、ロール上、フィウクスくんが抱きそうな感情を抱いてもらえれば、と思います。こちらもNG自体はなく! 今までのやり取りだとちょっと難しいですかね?デート、したほうがいいですか……!? (-21) 2022/05/04(Wed) 22:50:50 |
フィウクスは、その日は授業さえ蹴って。 (a4) 2022/05/04(Wed) 22:51:19 |
フィウクスは、それから、校舎裏に打ち捨てられたものを見て、苦い顔をした。 (a5) 2022/05/04(Wed) 22:52:17 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 雷鳴 バット君の部屋に一枚の手紙。 見ていても見ていなくても構わない。 『翼の生えた悪魔にでも連れていかれたか?』 裏返してみれば 『何があった?』 と、整った文字で書かれている。 (-22) 2022/05/04(Wed) 22:53:36 |
【赤】 高等部 ラピス/* ひとまず順番としてはラピスの番なので、襲撃先のバレンタインくんには先行して秘話を投げておきますわ……… wow wow wow....... (*8) 2022/05/04(Wed) 22:56:13 |
ラピスは、フィウクスとは違う時間に防護服を見つけて、森の方角を見て、暫くそこで立ち尽くしてから、また学舎に戻った。 (a6) 2022/05/04(Wed) 23:05:07 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン「………」 うろうろ、きょろきょろ。 あなたより随分と背の足りない最上級生が現れる。 手にはなんだか見覚えのあるような、ないような紙袋。 今のあなたは微睡みに包まれているだろうか。 それとも、その対極だろうか。 『バレンタインくん』 『こんにちは』 いつも提げている黒板に挨拶を書き記して、見せる。 目にかかる前髪からも、下にいる少女の姿は普段の景色より明瞭に捉えられるだろう。 『少し、お話をしたいのですが』 首を傾げて、あなたの反応を伺った。 (-23) 2022/05/04(Wed) 23:12:50 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン/* 狼です!!!!! 株式会社ハピネス運輸です。襲撃先に決定致しましたのでお迎え秘話を配達にあがりました………。 役職によっては道連れができたりがあると思いますのでその辺りを踏まえて納得行くロールでお付き合い致します。 何もなければ話した後に睡眠薬入りお花のお茶をどうぞで大人に引き渡しフェードアウトしますが、飲まねぇよ(ちゃぶ台返し)とか自分で大人達の所へ行きたい!など希望の形があればなんなりとお申しつけくださいませ。 ロール内の時間帯も都合良い時間で扱ってください。 (-24) 2022/05/04(Wed) 23:14:06 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 高等部 ラピス「————————」 それは、『シャルロッテ』であることをやめて『■■■■』になるか。 或いは、『シャルロッテ』のまま『お母さん』になることをやめるか。 どちらも、少■は想像さえしなかったことだ。 潤み、揺れる視界の向こう。 夜空のような瞳を見つめる。 「……そんなことが、ゆるされるの?」 これは償いなのに。 (-25) 2022/05/04(Wed) 23:33:25 |
シャルロッテは、バラニを探している。 (a7) 2022/05/04(Wed) 23:40:30 |
シャルロッテは、狂ったようにあちこちを駆けずり回る。 (a8) 2022/05/04(Wed) 23:40:44 |
シャルロッテは、校舎裏の防護服を見て、けれど、今は。 (a9) 2022/05/04(Wed) 23:41:13 |
シャルロッテは、そして、日の暮れる頃—— (a10) 2022/05/04(Wed) 23:41:43 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニ立ち止まれば折れてしまうから、急き立てられるように、恐怖から逃げるように。 休まず走り続けて、そのうちに。 遂に枯れ果てたかとさえ思った涙が、再びこぼれる。 あれこそ探し求めた姿に違いない。 或いは、焦がれるあまりに幻覚を見ているのかもしれない。 それでも。 「…………バラニ、」 「————バラニ」 潰れた醜い声が、あなたを呼ばう。 (-26) 2022/05/04(Wed) 23:42:31 |
【秘】 神経質 フィウクス → 司書 エルナト/* つまりこのヒス男が多少突っ掛かったところで でかいねこちゃんがキレ散らしてる程度に見える……ってコト!? では節度をもって当たり障りありまくりに……なっちゃおっ……かな!? デート……してもどうにかなるんでしょうかねこれ?(困惑) おそらくフィウクスとしては現状エルナト君への印象は ちょっとお話した事で他人事でこそなく、でもなんか気になる(なんか気に障る)くらいかな、という感じなのですが… 互いに変に好意的であろうとしない方が楽そうなのは本当にそう。 こちらは無関心が比較的マシ、険悪が一番楽……という有様なので…… ただこのヒス男、あんまり怒らせると手が出てしまう可能性があり… 暴力をお求めの際は容赦なく地雷を踏み抜き、 暴力沙汰を避けたい場合は 上手に躱したりチキレして頂ければ幸いです。 こちらから急いでお伝えすべき点は多分これで以上となります。 何かご質問やご相談等ありましたらいつでもお気軽に… (-27) 2022/05/04(Wed) 23:43:24 |
【赤】 童心 クロノ同室のラピスは、昨日連行≠ノ向かった後の クロノの様子が、どこか落ち着きが無かった事を 見ていたかもしれない。 ばつが悪げにあなたから視線を逸らしたり、 いつもより早めに布団に入ったり、など。 合図の音に、いつもより遅れて 教室へと顔を覗かせる。 「…………、」 「ご、…………ごめん、 その、…………うまく、いかな、くて」 顔をうつむけて、落ち着きなさげに両手を合わせている。 (*9) 2022/05/04(Wed) 23:44:31 |
【赤】 花信風 トットこんにちはの文字に頷いて。 クロノが来れば、心配そうに駆け寄った。 「クロノ!」 「あの、その、えと、う、うまくいかないときもある、とおもう」 「けど、けど、だいじょーぶ……?」 (*11) 2022/05/04(Wed) 23:52:25 |
【赤】 花信風 トット/* アア〜襲撃よろしくお願いします……!! トットは……今回で……吊られますわよ ウッ ウッ ウッ 引き当てちまいましたわね 天然誑…… (*12) 2022/05/04(Wed) 23:53:58 |
【秘】 司書 エルナト → 神経質 フィウクス/* そう!突っかかられたら猫ちゃん威嚇してるなぁとおもうし、 殴られたら猫ちゃん引っ掻いてきたなぁ……って思う! やった〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!! ならないかも………。 とはいえデート、というほどではなくとも、 話しかけられそうなタイミングでまたお話、しに行こうと思います! 何か気になるを…凄い気になる(マジギレ)にさせちゃおっかな…。 暴 力 大 歓 迎 で す !了解しました!では、キャラの思うままにやっていきつつ、 不明な所は聴いちゃったりしつつ、やっていきましょ〜〜〜〜!!! (-28) 2022/05/04(Wed) 23:58:38 |
【人】 花信風 トット「……おっきくなったかー?」 「ちゃんとさいたかー」 朝食のあと。 園芸部の管理している花壇で花に水をやっていた。 こんな状況でも、花はそんなの知らないとでも言うように綺麗に咲くものだ。 ムスカリ、チューリップ、ヴィオラ、スイセン。 ひとつひとつの様子を見てはジョウロを傾ける。 「んー。おまえらはだいじょうぶそー」 (14) 2022/05/05(Thu) 0:00:10 |
【赤】 童心 クロノ「う、…………うん、 わたしは大丈夫…… だけど…… 」駆け寄って来たトットの事をちらとみて、 けれども俯いたまま。 「だいじょ……うん……、 あの、エルナトくん、に、……その…………、 すごい、 舐 ……触られ、……その……。」「ご、めん……あの、うまくできな…………くて、」 「…………え、エルナトくんが、その……」 まだ気持ちの整理がついていないのか、 あったことと、結果役に立てなかったという事実に、 取り返しのつかない事をしたんじゃないか、と 暗い影を感じて、自分の身体をぎゅっと抱く。 「わたし、うまくできなかった…………」 (*13) 2022/05/05(Thu) 0:12:20 |
【赤】 高等部 ラピスきっと落ち着きのない昨夜の姿をこの上級生は捉えていた。 「………………」 沈黙がクロノへと与えられる。 そこに含まれている感情が、心配なのかはたまた別の感情なのか。 幼い少女には伝わっただろうか。 『計算通りにいかないこともあります』 『エルナトくんは、以降は除外した方がよいでしょう』 『怪我がないのであれば、それで構いません』 『少し休んだ方が良いです』 『後でトットくんがくれたお花をお茶にしましょう』 (*14) 2022/05/05(Thu) 0:15:25 |
【人】 月鏡 アオツキまるでくじ引きでも引かれてるかのように、 この班の子達は、一人ずつ消えていく。 しかし、イシュカもバットも戻ってきている。 他の子達が姿を現さないのも――時間が全てを解決するだろう。 それなのに、不安を煽るような現状だけが ただただ、上手く作り上げられていく。 現に私ですらバラニの話を聞けば、僅かに制止していた眉が動いた。 「――え? どうしましたか〜。 はい、ええ。なにがあったんでしょうね……聞いてきて欲しいんですか? 怖いって?」 食事を終えて歩を進める。 約束も破って、相まみえることのなかった同僚の元へ。 (15) 2022/05/05(Thu) 0:18:34 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテどこか隠れるようにしながら部屋に戻ろうとしていたところに。 間違いなく自分の名前が呼ばれたのを聞いて、咄嗟にそちらに顔を向けた。 「……シャルロッテくん?」 こちらは驚いたような調子で、あなたの名前を呼び返して。 「私を、探していたのかね……? そんなになるまで、必死になって……」 心配そうにあなたを見つめるその姿は、以前のバラニと何も変わらないようにも思える。 むしろ、昨日の出来事があったことを考えるといつも通りすぎるほどだ。 目立つような外傷も見当たらず、酷いことをされたかもしれないというのは杞憂なのかもしれないとも思えるほどだが。 ただひとつだけ、以前のバラニと比べて明らかに違うところがある。 あなたとそう変わらないほどだったはずの背の丈が伸びているのだ。 (-29) 2022/05/05(Thu) 0:19:48 |
【人】 童心 クロノいつも通り、上回生に連れられて食堂には来たが 何か心配事でもあるか、あまり落ち着きが無い。 減っている人や、戻ってきていた人の事を、 気にかける余裕も、無く。 朝食のパンはひと口だけ齧って、 ミルクで飲み下した。 (17) 2022/05/05(Thu) 0:23:21 |
【赤】 童心 クロノ「 休、 ……で、でも……その……、わたし。 どう、どうしよ……どうしよう、わたし……」 「ごめんなさい、どうしよう、 ふたりに、迷惑かかったら……」 泣きそうな声で、でも泣くのは堪えて かれが好きなものだから、 ここで零すのはもったいない。 手で目元を押さえて、唇を引き結ぶ。 ……話し合いも、事情の説明も、出来る様子では無いだろう。 ラピスの言う通り、休息が必要なのは間違いない。 (*15) 2022/05/05(Thu) 0:35:25 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「……バット、くん?」 眠たげに瞳を擦って、君の様子をうかがうのは 普段なら泥のように眠っているアオツキだ。 やはり、気力でどうにかなったその眠気や体質は正しく夜更かしの影響を受けていて。 おぼつかない仕草と視界のまま、口枷へと手を伸ばし、はずそうとした。 「あ、」 「……お、はよう…ござい、ます」 アオツキの声は、泣いてもいないのに震えていた。 (-30) 2022/05/05(Thu) 0:38:10 |
【秘】 高等部 ラピス → 夢見る乙女 シャルロッテ『今とは違う自分に』 『なってみても、良いのだと思いますよ』 夜空は確かにそこにある。星を映して。 流れ星などではないけれど、この星は簡単に無くならない。 星に願いを込めてみたって良い。 『私はゆるします』 『許さない人がいるなら、私がその人を許しません』 償いは、いつか赦されるときが来ると少女は信じていた。 誰か一人でも味方がいれば、心が救われることがあると信じていた。 だから、己の信じるものをあなたにも教えたかった。 それを受け入れるかどうかは、あなたの自由だ。 (-31) 2022/05/05(Thu) 0:44:04 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「心も、石に……」 苦しくないのなら、いいのかもしれない。 苦しくないのは喜ばしい事で、けれど、 同じぐらい楽しい気持ちも温かい気持ちも、 石のように冷たくなってしまうの かもしれないと思うと、それは、怖かった。 そんな筈は無いとしても。 そう感じるなら、事実かもしれない。 きゅっと眉を下げ、 “心配かけてしまいますね”との文字を見て、 小さく頷いて、ホットミルクをひとくち。 自分の感情のまま喋ったら、 あなたを困らせるだろうから。 「ラピスちゃんが怖がれなくても、 ……わたしが、怖いと思うから」 「忘れないで、ね」 (-32) 2022/05/05(Thu) 0:48:04 |
【赤】 花信風 トット「………………」 ピタ、と動きを止めて 包帯の巻かれた腕を擦った。 その一瞬だけ表情も抜け落ちて。 「あ!おれのはなのおちゃのむ!?」 「あれねー おちつくからいいよ おいしいし」 それからパッとまたいつもの笑顔だ。 「いーの!!クロノがだいじょぶならいーの」 「ラピスのゆーとおりだよ ちょっとくらいやすんでもいいって」 「おにーちゃんたちにまかしといて!」 (*16) 2022/05/05(Thu) 0:51:31 |
【独】 花信風 トット見れなかった。 イシュカをまともに見ることができなかった。 彼がああなったのは自分のせいだ。 痛々しい彼の姿を、まともに見ることができなかった。 ごめんなさいの言葉もかけられない。 かける言葉があると思えない。 食堂から出たとき頭を掻きむしりそうになった。 血が出てしまえばきっと動けなくなってしまうので、やめたけど。 薬を多めに飲んだ。体は楽だ。 (-33) 2022/05/05(Thu) 0:56:30 |
【赤】 高等部 ラピス「……」 様子のおかしい同室者に、どうしたものかと思案する。 トットを見て、クロノを見て。 本格的に心を落ち着けてあげた方が良いようだ。 『今日は持ち回り通り、私が担当します』 『お兄さんお姉さんに頼ることも大切ですよ』 トットに便乗するように言葉を続ける。 (*17) 2022/05/05(Thu) 0:57:22 |
【赤】 童心 クロノ「………ごめん……、」 俯いたまま、何度も頷いて だめだよ、役に立てなかった分 今度は、ちゃんと、今度こそ、ちゃんとやらなきゃ わたしがやるって、 一度の失敗に、焦りそうになる気持ちを ぎゅっと胸ごと握りしめて。 「 ありがとう、おねがいします……。 」項垂れるように頭を下げた。 (*18) 2022/05/05(Thu) 1:15:58 |
エルナトは、成長期だからお腹が減る。お腹が減ったと図書室でお腹をさすった。 (a11) 2022/05/05(Thu) 1:21:39 |
【赤】 高等部 ラピスほんの9歳。 18歳の自分でも若輩だというのに、その半分しか生きていない少女に責任があると思いたくはなかった。 それはトットにだって言えること。 『大丈夫です』 『大丈夫ではなくても、大丈夫』 いつか伝えたことのある言葉を書いて、それからクロノの手を取る。 『今日は休みましょう』 『一度部屋に送ってきます』 『トットくん。戸締まりをお願いしてもいいですか?』 それだけ書き残すと、教室を後にしようとする。 (*19) 2022/05/05(Thu) 1:22:49 |
リアンは、今日のうちに出来る事をしておきたい。 (a12) 2022/05/05(Thu) 1:27:08 |
リアンは、右半身をよくぶつけている。 (a13) 2022/05/05(Thu) 1:27:31 |
【秘】 ライアー イシュカ → 花信風 トット「な、なに……?ふ、っざけるな!ぼ、僕が選ばれる意味なんてどこにある!?やめ、くそッ、離せ!離せよ!?行かないって言ってるんだ!! い゛ッ 」大人達を視界に収めた瞬間、あり得ないと思っていた事が即座に現実に変わる。 反射的に羽交い絞めを喰らう前に膝で蹴りを入れようとも、特に鍛えていない身体では傷を負うレベルではないの暴力を加えて“確保”を行う大人に勝てるわけがない。 「……っざけんな!痛い事されない保証どこにあるんだよ!気持ち悪い事すんなよお前さぁ!よ、よりによって、なんで僕を……」 「……なんで、僕を選んだんだよ……なあ、」 抵抗が何の意味も成さない事に怯えの色が濃くなって、そう叫んだのを契機に大人達に組み伏せられれば、普段の威勢の良さもあっという間に消え失せて。 「あ、謝るって、だから許してっ……どうして僕が、こんな……ぅ、い、嫌だッ、嫌なんだ!絶対ろくでもないんだ!お前わかってんのか!?これ、本当に痛いとか痛くないとかで済まない時も……そう、そうだよ……あの時だって、」 「だって、 も、帰ってこなかったんだッッ!!」 きもちわるい。 味方のはずなのに。 体が動かない。 ラピスの方がマシだった。 声が出ない。 "せんせい"、帰ってこなかったよ。 叫んで緊張の糸が切れたのか、楯突く気力もへたるように消え失せ成すがままにされていたが、少しして思い出したように顔を上げ、貴方を視界に宿す。貴方に向けるのは悔しさと怯えと、 「…………ふ、 あははっ 」「 嘘つき 」「僕の、世界で一番嫌いな物だよ」 ちり、と残り火のように瞳に宿る、確かな嫌悪。それだけを吐き捨てて、後は“大人”が何とかしてくれた事だろう。最後まで貴方の顔から眼を逸らしたまま、一度も見る事はなかった。 (-34) 2022/05/05(Thu) 1:31:59 |
【赤】 花信風 トット「ん!」 腕で大きく丸を作って、OKのサイン。 「まかせて!ちゃんとしめとく」 「ちゃんとやすんでねクロノ!あんまりむりするとダメんなっちゃうぞ〜」 「ラピスもクロノをよろしくね!」 そう言って、二人を見送ることだろう。 (*20) 2022/05/05(Thu) 1:37:39 |
【赤】 童心 クロノこくと頷いて、 大人しくラピスに手を引かれて着いていく。 扉から出る前に、一度だけトットを振り返って 「……、」 ……お花もらえて、わたしも役に立とうと せめてやる事をちゃんとやって、頑張ろうと思ったのに、な。 ……もうひとつ頷くだけして、教室を後にするのだろう。 (*21) 2022/05/05(Thu) 1:47:51 |
神経質 フィウクス(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/05(Thu) 1:50:21 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ石のように動かない心を本当に手に入れたら、どうなってしまうのだろうか。 渦のように巻く感情と思考から解放されるのは少しだけ心を惹かれた。 だから、まだこの心は生きている。 『それなら、その時はクロノちゃんのこわいを 私が受け止めてあげます』 「………」 『忘れませんよ』 心が冷え切ってしまわないように、温かいホットミルクを飲む。 優しい味と雰囲気に包まれて、静かなお茶会がそのまま過ぎていった。 ▼ (-35) 2022/05/05(Thu) 1:51:40 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ【4日目】 「………。」 あなたの手を引いて、寮の部屋に戻ってくる。 いつもより少し、早足に。 その背中にどんな感情が滲んでいるように見えただろうか。 少なくとも失敗したあなたへの非難ではなかった。 昨日は見ないふりで過ごしたが、翌日になっても直らない様子を見かねたらしい。 部屋に引き入れると、かちゃりと施錠の音が響く。 手は繋いだままで、室内に。 同じくらいの背丈だけれど、年齢の差はありありと力に出る。 恐らくは昨日の出来事を引きずって、わけもわからないままのあなたをぽすん、とラピスのベッドの上に置いた。 几帳面に整えられたシーツの上に、ゆっくりと二人分の重みがかかる。 /* うおあ〜〜〜!!!!時系列としては4日目会議の後として引き続きお付き合い頂けると幸いですわ 不都合あれば可変式時空でお送りしますわ お話………しましょう……… (-36) 2022/05/05(Thu) 1:58:05 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカ「ッ、…………」 あなたの叫びも、あなたの怯えも、全て黙って見ていた。 笑顔はとうに消えていた。貴方に向けられるのは感情の抜け落ちた顔。 はっきりと見えなかった……いや、見なかったのであればそれも分からなかっただろうけど。 そばに居るおとなの袖を掴んで、組み伏せられる貴方を見下ろす。 「うるさい」 息が浅くなる。視界が微かにぼやける。 「おとなだからしずかにつかまってくれるとおもったんだけど」 「おもったよりギャーギャーいうんだね」 おれがいいたいのこんなことばじゃない。 「かっこわるいんだー……」 ……トットは動かない。貴方の元へ寄る事もなく、けれど貴方から目を逸らす事はしなかった。 あたまがいたい。 「────ね、イシュカ。」 ▽ (-37) 2022/05/05(Thu) 1:58:45 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス/* 時系列問題ありませんわ!お話……しましょう……! 手を引かれながら、部屋へと戻って来る。 俯きがちに見ていたあなたの背が、 何を言っているのかは、分からない。 非難では無いけれど、 ただ心配≠ニ呼ぶには力強い気がして、だから分からない。 手を繋いだまま室内に。 けれどそこから椅子では無く、 連れて行かれるのはベッドの上で。 「ぇ、 ……ラピス、ちゃん?」 困惑を映した菫色が、控えめにあなたを見上げている。 気心知れているあなた相手故にか、恐れる事は無く、無防備に。 (-38) 2022/05/05(Thu) 2:07:45 |
【秘】 うそつき トット → ライアー イシュカ「なんでイシュカをえらんだかおしえたげる!」 「イシュカのこと、だいっっきらいだからだよ!」 ──全く以て貴方の言う通り。 「……あは」 「ふ、ふふふ! バイバイ!バイバイイシュカ!」 「つぎあうときはイシュカも『いいこ』になってますように!!」 「じゃあね〜〜!!」 場違いに明るい声。 震えている。 場違いに明るい笑顔。 慣れた。 貴方が連れて行かれて見えなくなるまで、トットは貴方を見ていた。 最後まで、一度も目を逸らすことはなかった。 きっとこのあと一人で森を抜けて帰るのだろう。 死にそうなくらい胸が痛いから、すぐにお部屋に帰らなきゃだから。 (-39) 2022/05/05(Thu) 2:09:53 |
【秘】 静かな怒り フィウクス → 半分の仮面 リアン知らない?きっとそう思っていたいだけだ。 「薄々気付いてはいるんだろう」 行われる"治療"の、もう一つの目的も。 "神隠しの森に消えた者"の真実も。 それは何も、大人や当事者だけの問題ではないという事も。 「何もかも今に始まった話じゃない。 お前にだって、ここがどんな場所か、嫌でもわかる頃だ。」 この場所は今もなお、あなたの思うままの城ではない事も。 「少なくとも、俺は。 10年も居たんだ。 とっくの昔に気付いてた。 どうすれば大人達の機嫌を取れるか、… ……何があいつらを喜ばせるか。」 だから取引を持ち掛けた。返答は検討するというものだった。 大人は狡猾だ。自分達の想像よりもずっと。 だからその言葉を鵜呑みにしてるわけじゃない。 ただ、この役目を負う事は都合の良い事だった。 (-41) 2022/05/05(Thu) 2:12:18 |
【墓】 ライアー イシュカ【とある日の診療録】 「僕には 出さないって言っただろ!?あ、アオツキだって一緒じゃないか! は一緒なのに、僕は あいつは で、“こんな事”を黙認してるのはどっちも同じで……!」 「くそ、くそくそくそッ!!何が嘘つきだよ!僕は嘘なんて吐いてなかった!僕に勝手に嘘つきのレッテルを張って、誤解ってわかってるくせに放置して……ッ、それで……ッ」 「……なんで、僕を本当の嘘つきにさせるんだよ……」 約束していた事は沢山あった。 契約ではなくとも、むしろ違うからこそ学生時代に意地でも拒絶していたそれらをやり直そうとしていた。 男にとっては、内容自体はささやかな物でも、 それが持つ意味は彼の中でずっと大きかった。 「……ッ……なに、何だよ、僕は間違ったこと」 ……だからこそ、その日。 約束を悉く反故にさせられて、 男が最も嫌う嘘つきに仕立てあげたのは、 治療よりも苦しめ蝕む事になる。 「………ぁ、な、なに。ぅあ、やめッ、やめろよッ」 と、思ってた。現実はそんな温くない。 「い、いやだッ!嫌だ嫌だいやだぁっ!だ、だれ、か、」 「たす、け」 「 せん、せ 」 (+5) 2022/05/05(Thu) 2:13:04 |
【秘】 静かな怒り フィウクス → 半分の仮面 リアン「それも……飽くまでも取り入る為の手段の一つだ。 何も俺一人でどうにかするわけじゃない。 そこまで自分を過大評価してるわけじゃない。 ただ…似たような考えの奴は、案外多いらしいからな」 たとえ誰が志半ばで心折れようと、自分は違う。 齎された理不尽に憤る事ができるならどこまでも歩いていける。 この病が、怒りさえあればそれに突き動かされる事ができる。 どんな苦しみの中であったとしても。 「どうにもならなきゃ、…… それまでだ 。」もしも仮に、いつかその全てが燃え尽きてしまったら。 全てを諦める事ができたら。 それはそれで、きっと楽になれるんだろう。 「それでも…… お前は共謀者になってくれるか ?」真意を問うその視線に応えるように。 片側だけの、透徹した眼が見返した。 きっとすべてが上手く行くと思える程楽観的にはなれない。 それでも今はまだ、フィウクスは心折れない。 自分への怒りではなく、誰かの為の怒りがある限り。 (-42) 2022/05/05(Thu) 2:13:15 |
バラニは、夕食の頃には、いつの間にか部屋に戻っている。 (c1) 2022/05/05(Thu) 2:19:40 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノベッドの上。 粉が落ちてしまうから、黒板は使わない。 黒板もチョークも床に落として、 ベッドサイドテーブルの引き出しから手帳とペンを取り出す。 塗り潰されたように真っ黒な頁は飛ばして、インクを滲ませる。 『昨日』 『なにが ありましたか』 ずい、とベッドボードにクロノの背を押しつけるように距離を詰める。 淡々と事実を問う薄い表情が、あなたを見つめている。 (-44) 2022/05/05(Thu) 2:23:22 |
【独】 ライアー イシュカGW戦士でまるで普段と変わらないため、 噛まれるとなった時に書くのに時間かかる人間にござる おお……オオ…… ところで被襲撃のロールめちゃむずじゃないですか? 噛む側の方がやりやすい……(村の半分を狼陣営してる) (-45) 2022/05/05(Thu) 2:26:12 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスちらと見えた黒いページには、少しだけ気を取られる。 それに気を取られるのは、現状から逃避したい 僅かばかりの自己防衛反応なのだろう。 けれども文字が手帳に綴られれば、それを目で追えば 追いやられながらも、視線を落として。 菫色の瞳が、惑うようにゆらゆら揺れる。 「…………、」 「わ、………わかんない……」 そう言って、また視線を逸らして ▼ (-47) 2022/05/05(Thu) 2:37:40 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスたどたどしく、 言葉を続けていく。 「エルナトくんを、連れてく、から 図書室から、呼び……出して……」 「……大人たちに、あとで、来てもらうよう、お願いした、 奥の教室まで、エルナトくんの、こと、つれてって、」 「大人がくるまで、閉じ込め、ようとし、たんだけど」 なんて言えばいいのか、分からなくて 言葉に迷うように、はくはくと口を何度も 開いて閉じてを繰り返して。 自分の片耳に、手を触れる。 「………お願い、きいてくれるなら」 「守ってあげる、て、」 それで、と息だけで言って 唇をぎゅっと結んで、あなたを見上げた。 これだけだと。 我が身可愛さに甘言に惑わされた、裏切り者だ。 けれどもその先を言う事を酷く躊躇って、口を閉じる。 (-48) 2022/05/05(Thu) 2:42:15 |
【独】 花信風 トット「は」 ──あの夜。 イシュカをおとなに差し出した帰り、半ば駆け転がるように自室へ戻ってきた。ドアを後ろ手に閉めてすぐ鍵をかける。 背中を預けるようにしてズルズル崩れ落ちて肩で息をする。 同じ部屋で暮らす人はいないから、大きな音を立ててドアを閉めたって誰も怒る人などいない。 「ぁ、あ。やった」「おれ」「あ、」 頭が痛かった。視界が回っていた。息がうまくできなかった。 取り繕うのは得意だった。ニコニコしていればうまくいくことが多かったから、なるべく笑顔でいようと思って、そうした。 「は、っふ、あは、あははは!はは、ははは!!」 「やった、やった、おれできたよ、できた、ちゃんとやった」 「ちゃんとやった、ちゃんと、おれ、んふ、ひ、ひひひひ」 やるしかなかった。やるしかなかったからやった。 ちゃんとやればできるのだけど、やるから自分がわからなくなる。 自分の心の境界が曖昧になると、いつもトットは何も考えられなくなる。 医者に言われたことがあった。正直でいなさいと。 それが君の病気のためなのだと。 医者の言う事は間違っていない。 トットは血花病を患っている。 血液が空気に触れると血液から発芽し花を芽吹かせる病気。 この病気は精神にも影響する。 (-49) 2022/05/05(Thu) 2:48:18 |
【独】 花信風 トット過度のストレスにより引き起こされる自傷衝動。 及び一時的な解離性障害。トランス。 ──トットは壊れたおもちゃみたいに笑いながら、いつもポケットに忍ばせているナイフを抜いた。 (-50) 2022/05/05(Thu) 2:53:32 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ「………」 じっと、吸い込まれそうな夜空色の瞳が見ている。 あの空き教室でクロノの口から語られかけた言葉を覚えている。 自己防衛からくる逃避の行く先を塞いでいくのは、少し申し訳ない気持ちになった。 それでも、丁寧にひとつひとつ、道を塞いで誘導していく。 言ってしまえば楽になるとでも言いたげに。 『お願い、というのは?』 躊躇いを解くように、片手を伸ばして耳に触れる。 素手ではない、布地の感触が伝わるだろう。 小さな声も聞き漏らさないように、額を突き合わせるくらいの距離でその表情を覗き込んだ。 (-51) 2022/05/05(Thu) 3:01:32 |
【秘】 雷鳴 バット → 半分の仮面 リアン貴方の手紙に気がついたのは、きっと朝食を終えてから。 既に授業の始まっている頃にようやくその手紙を確認したから、 同室者の目にはなんとか留まらずに済んだのだろう。 中身を見て、考えて。 どれだけ、手紙の指す意味を理解したかは定かではなく。 『何も』 と書かれただけの手紙が、返ることとなった。 (-52) 2022/05/05(Thu) 3:01:54 |
【独】 ライアー イシュカあとトットくんめちゃくちゃ可愛いのに 全然優しくない大人で本当にごめん…… 普段この状況だと何も言えない奴が多いのに、 今回のイシュカはあえてまるで大人になれないあかんやつがコンセプトで……そしてPLの心は痛む なぜ私はそんなキャラにしたんですか?? (-53) 2022/05/05(Thu) 3:05:06 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス今までは、見なかった振りをしていただけだ。 君の事情を知ろうとしなかったように。 「それが、この……神隠しに、繋がるのか。 ああ、普通の教育機関にしては可笑しな部分が多いとは思っていたんだ。 貴族の息子もいれば、貧しい家の娘も籍を置いている。 それも、珍しい病気を抱えた子供たちが多いとなれば。何かしらの手が入っているだろうとは、思っていた。 知名度の割に、設備も整いすぎている。 ……治療を理由にして、後ろ暗い事をしているのだろうと」 想像はしていた。信じたくはなかったが。 勉学の為の場所、抱えた病気の治療の為の場所。 治療のために行われている行為―――子供だましの噂で包み込まれた、大人の表に出せない黒い思惑。 ▽ (-54) 2022/05/05(Thu) 3:15:33 |
【秘】 共犯者 リアン → 神経質 フィウクス今だからこそわかる。 自分が入学時に大人から渡された一つの"特別な権利"。 これは、自分の事情を知っていて。身分を知っている大人が信頼を得るためのものだったのだろう。 「だが、どうにかしなければ。 僕たちは、手探りで。大きなハンディキャップを背負って社会に出ることになるのだろう」 もしここに留まるのであれば。 ただそうするだけでは意味がない。それでは、子供たちの笑顔が消えてしまう事に変わりはない。 大人たちのやり方を変える事も、必要になるだろう。 エゴだと言われても、そうでなければ。自分は納得できないだろうから。 「 勿論だとも! 僕達が生きていくために、変えなければならない。それに、言っただろう――― "君が良い方向に進みたいと望むのなら、その為の手助けはする" と」その目をしっかりと見据えて、淀みない返事。 そして、口角を上げる。共犯宣言だ。 「仮に―――君が、大人に近付きたいと思うことがあれば。 僕は、 その為の力 を貰っている。君を連れて、共に行くことが出来る。わかっているだろうが、その時は僕も君も"治療"を受ける事になるだろう。それでも良いなら、僕はいつだってそれを切る用意がある」 最終手段だ。あくまで、君が望むのなら その時は。 (-55) 2022/05/05(Thu) 3:19:34 |
【独】 花信風 トット「っ、 あ、 〜〜っ、ひ」 振り下ろす。 血飛沫の代わりに、勢い良く花が芽吹く。きもちがいい。膝を付く。 「 あ 、 っあ、あ"、」「ふ、♡」 振り下ろす。 血を吸い続けて育つ。芽吹く。育つ。きもちがいい。 「ひ、ぁっ、 あ" 、 っぎ」 振り下ろす。 ナイフを投げ捨てて、花を掴み勢い良く引き千切る。視界が白く弾けて、 「────〜〜〜〜〜っ、 あ" っ!?♡♡ は♡」「っあ」「ふ、ん、 んぅ、 っあ……♡」「は、」……子供の悲鳴であるのに、その声は明らかに熱を孕んでいた。 床をのたうち身体を不規則に痙攣させる姿は達した後のようにも見える。 不自然に引き起こされる快楽から逃げるように床を掻いては、また身体が震えた。 傷口はとうに塞がってはいるものの痛々しい。 散らばった花々は嫌に瑞々しく鮮やかだ。 命を削って咲く花は、『種の持ち主』が苦しまぬよう悦楽を刷り込む。 もっと咲きたい。 しかし出血による消耗は常人よりもかなり激しく、本人に負担がある。 快楽の波が遠ざかった後も、頭が冷えた後も、指一本動かすのでさえ出来なかった。 助けを求める体力ももう無い。もう咲けない。 ざんねんだなあと暗がりに沈む意識の中で思って、 ……そのままその夜は、気を失うように眠った。 (-56) 2022/05/05(Thu) 3:20:41 |
リアンは、演劇部の指導に顔を出している。 (a14) 2022/05/05(Thu) 3:20:53 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「…………」 ごくごく近くに迫る顔、 耳を触れられれば、ぴく、と分かり易く身を跳ねさせる。 昨日の感触が彷彿される。 それよりずっと、硬質ではあるけれど。 恥じらうように、少しばかり頬が熱を持つ。 「…………わ、かんない」 「わかんないの……。ただ、…………」 これは、誤魔化しでもなんでもない。 “お願い”が何なのか、言葉にされるより前に その 舌 が対価を強請ったのだから。「か。からだ、じゅう、」 「舐め、られ、て…………」 消え入りそうな声が、ぽそぽそと口にする。 必死に夜空色から逃げようとする瞳は、 細められて横と逸らされた。 (-57) 2022/05/05(Thu) 3:22:12 |
リアンは、"演技とは、ふりを上手く観客に信じさせることだ" (a15) 2022/05/05(Thu) 3:29:16 |
【人】 月鏡 アオツキ>>+6 イシュカ 「言葉遊びでもしていますか?」 眉をピクリと動かし、瞳を覗きこむ。 軽口をかえせるような様子ではない所から冗談ではなさそうだと感じた。 「流石にその様子は生徒を不安にさせかねません、 私は放っておくことができませんね〜」 私は嘘をつけないのに、困った男だ。 「言い換えましょうか〜。 今のイシュカは、ここにいない方が迷惑になりませんよ」 「私は授業があるので面倒はみません、自分の部屋に行って下さい」 持ち上げるように手を引いて、立ち上がる。 近くの生徒には心配しないでください、といつもの言葉を吐いた。 ここ数日で何人を食堂から連れ出したかを思い出す。 昔自分も掴まれたような気がしたが、遠い記憶の彼方。 食事の時間は毎日なにかが起こる、それが、ここでの日常だ。 (18) 2022/05/05(Thu) 4:21:59 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニあなたの前へやってきて、ようやく少■は足を止めた。 荒く息をつき、その様子を確認する。 外傷はどうやら見当たらない。 あれはやはり噂にすぎなかったのだろうか。 けれど少■は、校舎裏に打ち捨てられた防護服を見た。 「……っ、そ、う、だよ、…………」 「バラニが、いないから」 「酷い目に遭ってるんじゃないかって、怖くなって」 あなたの様子は以前と変わりなく見えた。 昨日、あんな別れ方をしてしまったのに。 それは少■があんまりにも慌てているから、驚きが先に立ってのことだろうか。 けれどなにか、違和感がある。 「——————」 近付くことで顕著になったその違和感に、少■は首を傾ぐ。 そう変わらなかった筈の目線が合っていない。……たった一晩で? 「……ねえ、 なんだか、背が、伸びた、?」 (-58) 2022/05/05(Thu) 4:29:24 |
【秘】 ライアー イシュカ → 雷鳴 バット食堂で見かけた際の実習生は同僚に皮肉を返す余裕すらないくらい疲労の色が濃く、貴方の視線や行動に気付く暇がなかった。 とは言え、傷心しようと……いや、しているからこそ足繁く通う場所もある。 当然委員の人間とは出会う事もあるはずだ。貴方がもし飼育小屋に行く機会があれば、相変わらず初日の様な元気さは失われているが、食堂で見た時よりは顔色は改善されていた。 /* REありがとうございます!なんですがこの男がちっとも気付けなかったため、場所変更でお返事投げさせていただきましたが、もし現在の状況からバットくんが飼育小屋に行かなくなっていた場合は違う出会い方を改めて考えられたらと思いますので、ご連絡いただけると幸いです。 (-59) 2022/05/05(Thu) 6:07:01 |
【秘】 ライアー イシュカ → 神経質 フィウクス「わかっちゃいるけど、それを言うと全部 運、の一言で終わるんだよな…… 間違ってるとは言わねえって言うか、実際そうと思うし」 「でも、“みんな”そう言うんだよな。みんな」 みんな、と一括りにするには余りにも規模が大きい属性だ。 それでもあえてこんな言い方をする。拒もうとする。 個人として見れない訳ではないけれど、見てしまうと それこそ己の異質と比較して絶望する故の防衛本能。 「……頑張ろうとすら思えない地点の存在の人間なんて、 見えちゃいないのか、僕がそんなご立派に見えるのか…… ……もう散々疲れて来たんだ。諦めさせてほしい」 貴方の振って沸く家族の話と公平の件を聞いて、「ん」と短い一音だけが零れる。 適当な訳ではない。むしろすぐに難癖なり言い訳なりで反論してくる気質の男を思うと、納得するのは相当に珍しいし、満足している。 「……そうだよ。僕らは悪くない。 反省なんて、生きるのが精一杯の人間に求められてもだ」 「まあ、気晴らしにはなったからそろそろ戻るかな…… っていうかお前、まだ部屋で何か飼ってんの?今度覗くか」 (-60) 2022/05/05(Thu) 6:30:33 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「…………バラニ!!」 夕刻過ぎ。 寝る準備も始めなければ、と思い部屋に戻ったところで、 居なくなったと思っていた存在が居ることに驚きの声を上げて。 とたとたと、長くも無い距離を小走りで詰める。 「どこ行ってたの!心配したんだよ。」 「…………大丈夫……………?」 という心配の言葉は。 神隠しの噂を嫌でも想起してしまうから。 なにも、なかったのかと、鷹色の目が君を見つめる。 (-61) 2022/05/05(Thu) 6:45:10 |
【墓】 ライアー イシュカ>>18 アオツキ 「……してない。……」 言葉遊びへの否定。 貴方の言葉に対して咄嗟に浮かぶ不快感。 余計にに険しさを増す表情も、時間によって思考が整理できるのか やや間を置いた後に眉間の皺と共に僅かに和らぎはするが。 「ああ、うん。わかって…… クソッ、割とこんがらがって来たな……」 気遣われている事だけはわかるが切り替えが柔軟ではない。 今の時点で一度変換してる為に再変換で混乱している。 慣れが来るかもこれまで味わった事がないから不明だ。 「って、足は別に使えるっての……! 戻るから、もういい。平気だ。知ってる。 教師になるのに僕みたいな奴は見てる暇ないだろう」 引かれた手を軽く払う。 触れる際に怯えのように一瞬目を瞠ったのを即座に消した。 これ以上何か言われる前にと、貴方の声かけのお陰で休む気にはなったのか、重い体を引きずって食堂を去ろうとするだろう。 (+7) 2022/05/05(Thu) 6:48:30 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ「………」 あの少年の特徴。 食事を摂るところを、誰にも見せたことがない。 それと"お願い"が意味するところを照らし合わせて、 一つの仮説を浮かび上がらせる。 なるほど、『お願い』については推測できた。 昨日、ばつが悪そうに過ごしていたのも、その行為があまりに特殊であったかららしい。 触れた指先で耳の形を確かめるように撫でてから、また質問を紙に書く。 『守るというのは、神隠しからですか?』 『それとも、他のもの?』 逃げたままの菫色を、夜空の双眸は見続けている。 そこから掬い取れる感情を取りこぼさないために。 (-62) 2022/05/05(Thu) 7:12:14 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 高等部 ラピスすぐには答えられなかった。 それは、今まで信じてきたすべてと対極にある。 けれど、何かがおかしいことからも、もう、目を逸らすことができない。 ハンカチを握るばかりだった手を、そっとあなたへ伸ばす。 星に触れようとするみたいに。 大好きなお姉さんが味方でいてくれることを心強く思いながら。 縋るように小さなからだを抱きしめて、少■は、それ以上何も言わなかった。……言えなかった。 (-63) 2022/05/05(Thu) 9:16:11 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ「……」 「言われてみれば……確かにそうかもしれない……」 近づくことでその差はバラニにもはっきりと認識することができた。 首を傾げる君を少し見下ろすような形になりながら、どこか戸惑うように見つめて……その手を静かに取って。 (-64) 2022/05/05(Thu) 9:31:05 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ不安も緊張も、何もなかった。 あんなに感じていたものがさっぱり失せてしまったよう。 けれども、それに対しても不思議だとしか思うことができなかった。 「心配をかけてしまったようですまないね……」 「だがこの通り、私は健在だよ……先生たちと、大事な話をしていてね」 つい先日、君に不確かな情報を与えてしまった。 それが原因となり、これほどまでに君を心配させてしまった。 そのことを恥じねばならないという思いばかりが先に浮かんでくる。 君の頼りになるよう、立派な大人にならねばならないというのにと。 (-65) 2022/05/05(Thu) 9:32:22 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ「父上が、私に早く戻ってきて欲しいとのことでね……」 「病気の治療も……これからは、積極的に行おうということになった」 つい先日、あんなことを言ったばかりだと言うのにね、と少し気恥ずかしそうに笑う。 その姿はすっきりと晴れやかなものにも見えるが、どこか空虚なものであり。 「背が伸びたのは、きっとその影響だと思う」 「私の抱えている病気は精神と身体が密接に関わりあってるものだったから」 クロノくんの抱えるものと、似たようなものかなと。 下級生を引き合いに出して、背が伸びた理由を語って見せたのだった。 (-66) 2022/05/05(Thu) 9:33:52 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「……ああ、エルナトくん」 どこかぼんやりとしている様子だったが、あなたの驚く声と小走りでこちらに詰め寄ってくる姿を見れば少し申し訳無さそうに笑みを浮かべて。 「先生たちと大切な話をしていたのだよ……それが少し長引いてね」 「心配させてすまないね……置き手紙でも残していけばよかったか」 何しろ急な出来事だったものだからと、気まずそうに頬を掻く。 寝台に腰掛けていたところから立ち上げて、アピールするように両手を広げて。 「もちろん大丈夫さ、ご覧の通りね!」 「そして…… ふふ、それだけでないのだけれど……わかるかな、エルナトくんに」 昨日の意趣返しだと言わんばかりにどこか悪戯っぽく笑いながらあなたに問いかける。 今まで座っていたからはっきりわからなかったけれど、明らかに背丈があなたより大きくなっていることなんて、すぐにわかることだ。 (-67) 2022/05/05(Thu) 9:52:57 |
【独】 神経質 フィウクス/* 事の次第によっては 一緒に死体も埋めてくれそうなおともだちが多くて おれうれしいなあ〜〜〜〜〜(皮算用) 死体は作りません。多分。 (-68) 2022/05/05(Thu) 10:03:11 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「神隠し、……というか……」 どう言うべきか言葉に迷って 何度か口を開けたり閉めたり、して。 「……神隠し、のために」 「ひとを、だまして」 「友達を、大人に引き渡す、ことで」 「悩んだり、後悔したりすること……から?」 迷いながら、言葉を吐く。 つまるところ、エルナトには 「自分が人狼の役をやらされている」事 を告げたのだろう。それに伴う罪悪感を見て、そこを絡め取られた。 細めた瞳が、潤んでくる。 ふたりに迷惑かけないために頑張らなきゃいけなかったのに、 そんな甘言に惑わされて、放棄してしまったのだから。 「だから、……火、つけて」 「大人たちが、それ、に、気を取られてるうちに、 ごまかして、逃げて、来て……」 「それ、で、……失敗、しちゃった」 (-69) 2022/05/05(Thu) 10:25:36 |
【秘】 共謀結託 フィウクス → 半分の仮面 リアン「………ああ、そうか」 自分の為でもあるという事を前提としても。 あなたがどうしてそうまでするかはわからないけれど。 一生をかけても理解や共感は及ばないかもしれないけれど。 今も言う事をきかない感情を抑圧するのに精一杯で、 病に冒された心では、 その承諾を、申し出を、素直に喜ぶ事すらできないけれど。 「なら、一緒に行こう」 最後に何れの道を選ぶ事になったとしても。 今だけは、腹の底の焼け付くようなこの怒りを 憤る事を、ほんの少しだけ肯定できそうだ。 今はそれだけで十分だ。 (-70) 2022/05/05(Thu) 10:39:40 |
【秘】 不安 フィウクス → 半分の仮面 リアン「……俺は…まどろっこしいのは嫌いだ。 だからこの際はっきりさせておく」 「俺のこの病は、…… … 対人関係でだけ症状の出るものだ 。だから本当は、 楽になるには、一人で居るしかない。 それでも、生きていくにはそうもいかないから、いつも」 本当は二人で一部屋を使う事すら毒でしかない。 けれどここに来てからは大人の意向によって、 あなたの来るずっと以前から何度も相部屋を強いられていた。 「頭で思ってる事と、感情の動きが、てんでばらばらで、」 それが厳密にどのようなプロセスで引き起こされているか、 未だに確かな事がわからない。自分で自分がわからない。 自分の事なのに大人に教えられていないからわからない。 だって、まさか、思わないだろう。 病によって、人に向ける感情が、 全て『怒り』に属するものに捻じ曲げられて、 本来の自分の意思に反して変質させられているなんて。 「おかしいんだ」 打ち明ける事の不安や葛藤に苦悩、それから。 やるせなさが怒りに変わって、それをまた抑圧して。 声色は非常に不安定なものだった。 (-71) 2022/05/05(Thu) 10:41:17 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 半分の仮面 リアン「──お前は。」 深く息をして、努めて冷静であるようにして。 短く、ただそう問い返した。 あなたの抱えるものを、あなたがこの施設に来た理由を、 この場所の外で生きていくには重荷になるものを。 「ここを俺達の居場所になるように作り変えるには、 俺達にとって何であれば居場所足り得るのか。 お前は自らの居場所に何を望むのか。 それがわかっていなければ、……行動は無謀でしかない」 「 お前はどうしたいんだ 」 (-72) 2022/05/05(Thu) 10:42:31 |
【置】 懐疑 フィウクス正午に差し掛かる少し前。 形式的に目立った不調はないかを尋ねられて。 形式的に軽いカウンセリングを受けて。 形式的に、何か困った事はないかと問われて。 それで、何も改善はしない。 これまでの人生の中で数え切れない程繰り返されたやり取り。 「………先生、」 医者に、大人達に、これまで数え切れない程投げ掛けた問い。 「私の病は治るのですか。」 (L1) 2022/05/05(Thu) 10:50:52 公開: 2022/05/05(Thu) 11:00:00 |
【人】 月鏡 アオツキ>>+7 イシュカ 「同僚……いえ、まだ先生の身にもなっていない君を見捨てるほど薄情でもないんですよ〜。 私はみなくてはいけない子がたくさんいますが、イシュカもここにいる限り対象です」 仕事のうちであること、そしてただの私情であること両方を混ぜて説明をする。 君は生徒のようで生徒ではない、先生のようで先生ではない特別なくくりだ。どう扱うかマニュアルにはあまりのっていない。 「まあ、君も私よりも構う相手がいるみたいですし 後で埋め合わせはしてくださいよ。 しばらく待ちぼうけを食らって機嫌が悪いんですから」 それでも食堂を去るまでは共にあるき、 程よいところでその背を見送ることにしただろう。 (21) 2022/05/05(Thu) 10:57:38 |
【秘】 苛々 フィウクス → ライアー イシュカ「…鳥を飼えたら良かったが、結局叶わなかったな。 鼠が二匹。 今はもうマウスじゃない、ラットの方だ」 あなたの記憶にある限りでも。初等部から中等部までは、 マウス──つまりハツカネズミを飼っていた。 当時は今よりも余裕がなかったから、それが精一杯だった。 今飼っているのはラットと呼ばれて区別される大型の鼠だ。 「相変わらず難儀な奴」 そっけなく、ぽつりと付け足した随分な感想は。 気晴らしにはなった、という言葉へのもの。 幾らこの場所は外より殊更にそれぞれの事情があるとはいえ、 この気難しい乱暴者と好き好んで関わりたがる人間はそう居ない。 ここがどんなに好きな場所でも自分が居るだけでぶち壊しだ。 普通は。 「……俺達は悪くない。 もし何か悪いとしたら、それは、多分 運だとか、タイミングだとか、廻り合せだとか」 「どうせ人生なんて不公平なギャンブルの連続だ。 俺達は… 始まった途端随分な負債を背負わされた ってだけだ」どこか苛立たしげに、忌々しげにそう言って。 お開きに向かう会話に合わせて飼育小屋の壁から背を離した。 (-73) 2022/05/05(Thu) 11:34:04 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピス「ラピスさん」 睡魔で押し付けず、いつになく冴えた瞳は、 あなたを、黒板を見下ろして、少し不思議そうに首を傾げる。 「……こんにちは。 急ぎの用はねえから大丈夫、ですけど」 続いて紙袋を見やれば、逆側に首を傾げて。 勉強会に何か忘れものとかあったっけ。とかそんな辺り。 (-74) 2022/05/05(Thu) 11:41:53 |
【秘】 高等部 ラピス → 夢見る乙女 シャルロッテすぐには答えの出ない問いかもしれない。 でも、きっかけを見つけられたことが大きな一歩だ。 縋るように抱きつくあなたを、抱きしめ返す。 ぎゅっと抱きしめて、また背を撫でて。 甘えられる、頼れるお姉さんがちゃんと居ることを伝えるために。 星が道しるべであれるように。 何も言えないままのあなたをただ受け入れ続けた。 落ち着くまではずっとそうしているだろう。 (-75) 2022/05/05(Thu) 11:47:15 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ「……」 ぽつりぽつりと語られる内容。 小さな同室者は、ずっと悩み続けていたのだろう。 失敗したことは事実だ。 保証のない甘言でもあったかもしれない。 けれど、それに縋らねばならないほどクロノが追い詰められていたことも事実だ。 『そうですか』 眉を下げて、困ったような表情になる。 幼い心ひとつ、守ってあげられていなかった。 身体がまた、蝕まれる感覚がした。 『怖くはなかったですか』 『嫌ではなかったですか』 そのお願いについて。 心を守る対価に差し出したものに、恐怖はなかったかと。 (-76) 2022/05/05(Thu) 11:48:07 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピス/* ご連絡ありがとうございます、激アツです。 多分お茶にしてから“センセイ”に声を掛けに行こうと動き出したところを呼び止められた形になりますかね。 特に襲撃されて発動する能力はないので大丈夫です。 お花に関しては……ある子とのロールで手渡された花があり、それをお茶にして飲もうとしていたところで。 そちらから提示されるものは断っちゃうかもしれません。でも睡眠薬メチャクチャ飲みたい(!)ので、あるいは今その『ある子から貰った花』をバレンタインが手にしてる体で、どっちも飲むor交換して飲む方向に行くのが……丸いのかもしれません。 (-77) 2022/05/05(Thu) 11:48:18 |
【神】 遠望 フィウクスどこかでカラスが鳴いている。 敷地の隅。 森にほど近く、けれどやはり踏み入りはしない、境界の場。 その場所にとどまって、ただそれを聞いていた。 午後の事だった。 カラスは賢く、ときに人の顔さえ見分けるのだと言う。 ワタリガラスは一般的に善いものとされ、 多くの逸話で人々に重要な事を知らせる役目を担っていた。 どこにも行けない自分の代わりに外の世界を見てくれる。 子どもの頃から、そんなワタリガラスが居てほしかった。 叶うとも思っていなかったが。 (G0) 2022/05/05(Thu) 11:54:16 |
【独】 神経質 フィウクス/* こうして見ると結構なんというか 病気のせいで閾値越えると感情優位になってしまうだけで 考え方そのものは愚かではないっぽいんですよね(他人事)。 手癖でいつもの理屈こねこね男になってるだけじゃないですか? はい………その通りです……… (-78) 2022/05/05(Thu) 12:14:50 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『それなら良かった』 時間はあると聞けば、一度安堵する。 『昨日の勉強会でも宿題を頑張っていて、 まだ疲れがあると思ったもので』 『色々と取りかかる前に、休憩をするのはどうですか』 『お茶でもどうでしょう』 こうして誰かを気にかけて声をかける姿を、 バレンタインは時折見かけていたかもしれない。 世話を焼く最上級生は、珍しくない光景だ。 手に持っている紙袋に視線を感じると、 トットに分けてもらった花弁なのだと添える。 あなたが花をお茶にすると口にしたので、 折角ならと自分の分も持ってきたらしい。 (-79) 2022/05/05(Thu) 12:20:21 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン/* お返事ありがとうございます!時系列については了解しました。 では睡眠薬ルートを通るということで、 1.お花のお茶知ってるから私が淹れてあげるよ(薬投入) 2.お話し区切りの時点でおかわりを淹れる(薬投入) 3.そのお花と交換して飲んでみる?(薬投入) のどれかがロールとしてはやりやすそうですね……ご希望の番号あればお教えください。 上記を改変して提案いただいてもOKです。 (-80) 2022/05/05(Thu) 12:22:34 |
【秘】 神経質 フィウクス → 月鏡 アオツキその日のどこかの時間。 授業を放棄して、自由になった時間であなたを探す。 そのうちに姿を認めれば、 「──お時間よろしいでしょうか、先生」 なんて、畏まったふうにしているのは言葉だけ。 元は先輩にあたるから、歳上だからといって。 あなた達実習生にも遠慮はしない。この病人にそんな余裕は無い。 声色はいつも通り無愛想でどこか不機嫌そうなもの。 「あんたに聞きたい事がある」 「"教育実習生のアオツキ"じゃない。 或いはそれを含む一人の人間、個人としてのあんたにだ」 (-81) 2022/05/05(Thu) 12:38:19 |
【秘】 神経質 フィウクス → 雷鳴 バット先日は姿を見せず、 今朝は以前より早くに食堂を後にして。 姿の見えないあなたを、今度は少しだけ意識して探す。 皮肉な事に、こんな時だけは病的に過敏な神経が役に立つ。 「…………」 何処かの一人部屋に誰かの気配を感じればノックをして。 何処かに見覚えのある人影を見れば、 以前のように、遠巻きな距離のまま、一度だけ名前を呼んで。 何れも返答が無いか、或いは。 どこにも居ないなら、適当なところで切り上げる。 何も一人で居たい所を邪魔したいわけじゃない。 (-82) 2022/05/05(Thu) 12:48:32 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニあの日あたたかかった少■の手は、今、酷く冷えている。 跳ね回る心臓が厭な音を立ててうるさい。 おんなじように手を握っているのに。 それは、勇気を出して触れたあの瞬間の心地よさとは、あまりにもかけ離れた感覚だった。 「……『酷いこと』は、なかった?」 やっぱり先生は、いつも正しい。 ————本当に? 「家族に認められると、バラニはうれしい?」 望まれるなら、それはいいことだ。 ————本当に? 「バラニの病気って、何? 早く治ると、バラニはうれしい?」 跡を継ぐためには病を治さなければと、そのためにあなたはここへ来たのに。 快方へ向かっていると言うのなら、それは喜ぶべきことの筈なのに。 ————本当に? 息がくるしい。 (-83) 2022/05/05(Thu) 13:08:33 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「大事な話って…………そんな夜通し……」 それだけのわけが無いじゃないか、と。 思いはすれども口には出せない。 傷を抉ってしまいかねないから。 それから、立ち上がる君を。 見つめた時に、いつもより首が痛いことに気づく。 わかるかなって。 わからないわけがないでしょう。 昨日もお話したのに。毎日見てるのに。 「……どうしたの、その体。」 笑う君とは対称的に、少年は眉を下げたままだった。 (-84) 2022/05/05(Thu) 13:25:42 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピスお茶の提案をされればまず沈黙を挟む。 別件で先約があって、それを天秤にかけてるような。 そして“トットに分けてもらった”との字を見れば、 実に不可解そうに口元に手を当てて。 「花は…… “僕が保健委員だから”と、 トットがくれたもの、なんですが」 眠気ではなく訝しさに目を細めて。 でもそれを問い質してみるでもなく、暫く考え込み。 「……でも、ちょうどいいかもしれねえな。 僕も、その花を持ってきたところで、 うん、ならどの道お茶にするのは自然なことだ」 警戒をしていないのか、あるいは何か自分の中で理由をつけて納得したのか。あっけなく快諾する。 トットを信用していないわけでも、 ラピスさんを疑うわけでもない。 それはきっと、対して重要じゃない気もするから。 (-85) 2022/05/05(Thu) 13:56:42 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピス/* というわけでお花は預けちゃうので煮るなり煎じるなり好きにしちゃってください。ちなみにこっちはPL情報としてこの花が何なのかの確証は全く取れてなかったり。 ともあれ、よろしくお願いしますね。 (-86) 2022/05/05(Thu) 13:59:48 |
【人】 花信風 トット>>22 エルナト 「あったかくなったもんねー!おれもうそろそろはんそででもいいかも……」 陽射しも優しく、吹く風は随分暖かくなった。 もう一つ園芸部が管理している畑では作物も育ち始めている。 雪から顔を出し緑を取り戻してからしばらく経った芝生も、そろそろ刈り揃える時期だろう。 どうぶつもねー、とトットは頷く。 「すきだよ!ちゃんといきててえらい」 「おっきいどうぶつこわいけど、ちっちゃいのすき。うさぎとか……」 こんくらいのどうぶつすき……と手でサイズを表した。 サイズだけで言うなら、犬猫も当てはまるのだろう。 「ん〜〜」 「おれねー なにになりたいかわかんないんだよなー」 「みんなのやくにたちたいとおもってるけどー……」 ジョウロを両手に持ち、難しい顔をしながら左右に揺れる。 トットは将来の事をあまり考えたことがなかった。 ちゃんと生きているのかわからないのだし。 (23) 2022/05/05(Thu) 14:56:32 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ酷く冷えたその手。 息を詰まらせて苦しそうな表情を浮かべる君を見れば、力にならなければと思う。 けれど、昨日まで感じていたような胸が裂けそうになる苦しみは、今はどこにも。 君が嬉しければ、私も嬉しい。君が悲しければ、私も悲しい。 そのように感じていたはずの気持ちを、どこか他人事を見るような感覚すらある。 力になりたいと思う気持ちは嘘ではない。 けれど、心から湧き上がり、身を焦がすような熱が君の身体を暖かくなどしない。 「……なかったとも、安心したまえよ」 優しい調子で、努めて君を安心させようと微笑みながら言葉を紡ぐ。 「嬉しいとも、家督を継ぐに相応しい立派な男にならねばと思っていたのだから」 つい先ほどのように、少し気まずそうには言うけれど。 そこに籠っていたはずの強い想いは感じられない、どこか軽い調子のままだ。 けれども。 ▼ (-87) 2022/05/05(Thu) 15:06:54 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ「…………」 自らの病症について尋ねられると、ようやく少しばかりに困ったように眉を顰める。 「それは、言えないことなんだ……すまないけれどね」 何か言えない事情があるのか、言いたくない理由があるのか、そこまでは伺い知れない。 いずれにしても、君からそう尋ねられて、バラニがそれを拒んだのは紛れもない事実だ。 「嬉しいかどうかは、少し……わからないけれど。 これでも、よかったのかもしれないとは思うよ」 (-88) 2022/05/05(Thu) 15:08:36 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『そうなのですか』 『私もトットくんから聞いただけですが、 傷に塗ったり、お茶にして飲むと効果があるようです』 『他にも分けてあげた子がいるらしいですよ』 薬効のようなものがある、とだけ自分も聞いている。 おそらくそういった理由で保健委員にも預けたのだろう。 花壇で花に水をやる彼の姿が頭に浮かんだ。 『では、場所を移しましょうか』 快諾されれば、いつもより受け答えのはっきりしたバレンタインを連れて学舎外に休憩用に設置された白いティーテーブルへ。 木漏れ日が差すそこは、今日は人気が無い。 少し待っていて、と黒板で伝えると暫くしてからカップに注いだお茶を持って戻ってくる。 あなたの前には 隠し味 入りの方を。透き通った液面が、日差しを受けて光を湛えていた。 (-89) 2022/05/05(Thu) 15:10:33 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン/* 預けられました。ありがとうございます! PLもただ聞いた情報だけでロールしていますが嘘ではない筈……。 睡眠薬はキリの良い感じのタイミングで任意で効き始めて大丈夫です。 しばしお付き合いいただきます! (-90) 2022/05/05(Thu) 15:11:13 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「ふふ、やっぱり君にはすぐ気付かれてしまうね」 流石に30とまでは言えないがね、と肩を竦めながら。 その背丈は目測でも、10cmほどは大きくなっている。 一晩で成長したと言うには、あまりに奇妙だけれど。 「父上が、私に早く戻ってきて欲しいとのことでね」 「病気の治療も……積極的に行うことになったんだ」 大事な話というのも間違いではないだろうと、言葉を添えて。 「背が伸びたのも、きっとその影響なのだろうね。 私の抱える病は……精神が身体に影響を及ぼすものなのだから」 そう語るバラニの様子は、一見すればいつも通り……ともすれば、いつも以上に快活なものに見える。 けれども、嬉々として語った話の内容は、あなたと昨晩語りあったことを思えば違和感を感じさせる。 それはまるで、彼が言った魔法の薬を飲んだかのようで。 飲まないと強く宣言していたはずのバラニの言動を考えると、これほど不自然なことがあるだろうか。 ▼ (-91) 2022/05/05(Thu) 15:40:09 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナトそして、不意に何かを思い出したようにあなたの方を確かに見つめて。 「そうだ、エルナトくん」 「……君は冗談だと言っていたけれど」 「もしそれが本当だったのなら、考えさせてくれと言った件、私は構わないよ」 にこりと笑顔を浮かべながら、何の躊躇いもなく言い放った。 考えさせて欲しいと言ってから、さほど時間も経ってはいないというのに。 「君は私の大切な友人だもの、苦しい思いをしているのなら力になりたいんだ」 その言葉には間違いなく、あなたを親しく思う気持ちと力になりたいという意思が籠っている。 けれど、昨日まではそこにあった不安や躊躇いは、綺麗さっぱりなくなってしまったかのよう。 どこか様子がおかしいまま穏やかに微笑んで、あなたの返事が如何なるものかを、待っている。 (-92) 2022/05/05(Thu) 15:40:53 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスぽろ、と瞬きの拍子に雫がひとつ零れて。 困ったような顔に、きゅっとこちらも眉を下げる。 対価について問われれば。 これもまた、言葉に困って。 「…………わかんない」 「こわい、やだ、きもちわるいって、」 「おもった、はず、なのに」 「エルナトくんの、声が、やさしくて」 「こわくなくて、でも、」 「わたしの、顔が、からだが、おとなから、もどらなくて」 「こわい、やだ、なはずなのに、」 「わかんない、」 「…………わかんない……」 「された、ことより、いまは、ずっと」 「うまくできなかった、 役に立てなかった、ことが、嫌で、……だから……」 口にした言葉に、まるでまとまりがなくて そこまで言って、口をつぐむ。 そのまま泣いてしまいそうな目を、ぎゅっと瞑った。 (-93) 2022/05/05(Thu) 16:51:54 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキゆっくりと開いた目はまだ薬の効果が残っているのか、 焦点の合わさる先もぼんやりとして曖昧なままだ。 薬を打たれ意識を失ったのはここに連れてこられる前だ。 状況の把握には至っていないのか、まだぼやけた視界のまま。 外された口枷からはだらりと溜まった唾液が落ちた。 その先に見える肌色を視線が追って、 ざり、と。指の先に、赤い舌を這わせた。 (-94) 2022/05/05(Thu) 16:52:58 |
【人】 司書 エルナト>>23 トット 「えぇ、朝晩はまだ寒いと思うけどなぁ。」 「ちゃんと上着は持ち歩かないとダメだよ?」 というのは、少年が寒がりだからそう思うだけかもしれない。 例年通りなら、そろそろ食堂のメニューに野菜カレーとかが出てくるのだろうか。 自分が食べるわけではないけれど、ちょっと楽しみだ。 園芸部の子達が達成感を顔に浮かべて美味しそうに食べる姿は可愛らしいし。 ……あと、野菜が苦手な子が神妙な顔をしてるのも面白い。 「生きてるのが偉いんだ………」 「それならトット君も偉いね。」 僕も偉いし。 触ると暖かいし、小刻みに震えてて可愛らしいよね、と手で示すものに同意を示しつつ。 この施設に本が無かったら、自分も飼育部にでもなろうかと思ってた程度には、動物が好きだ。 「おや、そうなのかい?将来の夢はあった方が良いよ。」 「その方が、頑張って病気を治すぞーっていう気になるしね。」 「皆の役に立つっていうと……お医者さんとかかなぁ……。」 未来が来て当然と、能天気に考える少年は。 君の将来の姿をあれこれ想像してみたり、口に出してみたりする。 (24) 2022/05/05(Thu) 17:07:26 |
【秘】 雷鳴 バット → ライアー イシュカ声を掛けられなかった理由は相手の様子が途方もなく落ち込みきっていること、 自身の事情なども含めて様々にあった。 ただ、それっていうのはそこで諦めきったわけではなく、 その後も頭の端には、知己の人間の異変を記憶しておいてはあったのだろう。 以前よりもぎこちなく飼育小屋の辺りに足を運ぶ。 はじめは遠巻きな様子であったが、その中に貴方を見つけて。 「……大丈夫?」「元気、ないように見える」 「昨日、食堂にいなかったって」「噂されてるの、聞いた」 居なくなったのは同じ。おそらくは互いの様子というのは聞かされていないだろうし。 改めてそうした状況にあったと聞いたのは遅れてから。 声が届くくらいの距離まで、おそるおそるといった様子で近づいてくる。 (-95) 2022/05/05(Thu) 17:18:51 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ10cm。 少しだけ見下ろしていた目線が、今は少しだけ見上げるものに。 友が、宣言通りに成長している。 その事象は喜ばしいものなのに、それにかかった時間があまりに短すぎるから、何一つと喜べない。 柱に傷をつけて、互いの身長を競い合うような。 そんな数年を経て、見上げたかった。 「積極的にって……なにをしたのさ。」 「君が立派な大人になりたがってるのは知っていたけれど。」 「そんな簡単になれるものじゃ……なりたいわけじゃなかったはずでしょ。」 だって、そんなすぐに大きくなれるなら。 君は何のために、存在を隠してまで初等部の頃からここに居て。 中等部まで、健気に地道に、立派になろうと努力してきたのか。 "そんな風になりたくなかった"から、頑張ってきたんじゃないのか? 「……なんでそんな元気でいられるの。」 何も分からない。 不気味さすら、感じてしまう。 ▼ (-96) 2022/05/05(Thu) 17:33:54 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニそれから、唐突に言われる言葉に。 尚更に少年は怪訝そうに眉を顰めて。 鷹の目が、じっと見据える。 「…言ってる意味が分かってるの?」 偽りのない言葉だという事は分かる。 元々君は、あんまり嘘が付けないタイプだと思ってる。 だから、不気味だ。 昨日とあまりに違いすぎる。 まるで別人になったのか、あるいはまっとうな感性が消えてしまったのか。 「……汗も、涙も、口の中に溜まった唾液も。」 「血液も、尿も…………精液だって。」 「僕に捧げられるって事?何の戸惑いもなく?」 ゆっくりとした口調で、羅列する。 普通なら吐き気すら催すくらいの内容だ。 昨日までの君なら、気持ち悪そうな顔を浮かべたかもしれない。 「……君が何でそうなったのか、わかるまでは。」 「いらないかな。」 今、気持ち悪そうな顔を浮かべているのは。 少年の方だった。 (-97) 2022/05/05(Thu) 17:34:18 |
司書 エルナト(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/05(Thu) 17:35:21 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 月鏡 アオツキ「……まあ。 うるさくしていなかっただけで、何もしていなかっただけではない事は分かった」 先生達も苦労したんだろうなということが伺える。 だが、もう一人の実習生の姿を見ていると どちらかといえば守っている方に見える。 そういうことなんだろう。学生時代もそんな感じで見られていたのだろうな。 「見守る事……ああ、"基本的には、生徒同士での交流をすることが重要"。 そういった話は聞いたことがある。 実習生もこの場では大人寄りというわけだ」 納得できる。まあ、だが結局はこうして面談をしているのだ、他人と話すこと自体は好きなのだろうと思う。 「仲良く出来る性格に見えるか?……まあ、フィウクスからはともかく。 僕は彼に歩み寄る努力はしようと考えている。 お互い何も知らない時期が多かったから、これから身を入れなければ 卒業までに間に合わないだろうが。 ……質問。そうだな。 アオツキ先輩は、この学校をより良くするために 何を変えるべきだと考える?」 (-98) 2022/05/05(Thu) 17:45:35 |
【人】 花信風 トット>>24 エルナト 「え!! めんどくさい……」 「でもかぜひくほうがめんどくさいか。んむう」 不服そうな声を出すもののちゃんと言う事は聞くらしい。 ちなみにトットも野菜カレーの日は誇らしげにしているが、にんじんのみは許せないらしい。甘いと思わせておいてたまに土の味がするからとのこと。 「そう!じつはおれもえらい」 「そしてエルナトもえらいし、みんなえらい」 「まーおれ たしかにみんなすきだからな……」 にんげんだったらでかくてもすきかも……。と謎の納得をしていた。 トットも園芸部か飼育部か迷ったが、病気の事もあり園芸部にした。 こちらの方が怪我も少ないだろうし。花は嚙みついてこないから。 「おいしゃさん……」 「……たしかにみんなのきずとかなおるとうれしい」 「……、………………」 少しの間。 「あ!でもでもそれならっ おれおくすりつくるひとになりたい」 「なんだっけ! なんかなまえあったよね チョーザイ?」 (25) 2022/05/05(Thu) 17:47:17 |
【秘】 雷鳴 バット → 神経質 フィウクスまだ食堂では互いの心配をするものがあり、 消えたものの安否を確認しあって相談している頃。 朝の授業が始まるまでには、また時間がありそうだ。 青年の姿は貴方が探した内、貴方が彼に教えた一室の中にあった。 食べ物の匂いがする、というには香ばしい香りは薄く。 ある程度食べきった様子ではあるものの、ほとんど無傷のパンやトマトが残っている。 扉の開いた先に顔を向けて、やっぱり隠すように食事の前にさりげなく腕を伸ばした。 入ってきたのが貴方だとわかれば、少しは安堵が混じるけれども。 「……ごめん」「長く、使い過ぎていた?」 「なるべく早く」「片付けるから」 (-99) 2022/05/05(Thu) 17:56:45 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ感情に合わせて外見が変わることは、知っていた。 それ以外の条件があるのかはわからないけれど。 9歳の子どもにはあまりに難しい経験だったに違いはなかった。 「………」 一度息を吐いて、先程よりは随分ゆっくりと文字を書いていく。 『少しあなたは、気負い過ぎているように思います』 『役に立っても、立たなくても』 『それはあなただけに責任のあることではありません』 『どうにもならないことというのは、存在します』 病気と同じだ。 努力でも心掛けでもどうにもできないものがある。 今回も、きっとそうだった。 『たまたま、失敗したのがあなただっただけのことです』 巡り合わせが違えば、 失敗したのはトットだった。ラピスだった。 ▼ (-100) 2022/05/05(Thu) 17:59:30 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ小さな手に手を重ねて握る。 『わざと皆を裏切ったなら、少しは怒りますが』 『今こんなに悩んでいるのだから、違うでしょう?』 『良いんです。このままで』 『いつかこんなことしなくて良くなるから』 全部バレたら、私が悪かったことにしてしまうから。 同じ班の子どもが次々居なくなっている。 誰もが不審に思い始めている。 それなら、終わりも近い。 待つだけだ。 だからそんなに怯えて自分を責めなくてもいい。 ▼ (-101) 2022/05/05(Thu) 18:00:06 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ──クロノ。 掠れた吐息が、その名を呼ぶ。 ──こっちにおいで。 涙を零すあなたを抱き寄せた。 肩に頭を預けさせて、背中を撫でる。 少女のベッドの上だから、普段よりその匂いが濃くあなたを包んだ。 春先、夏が近づいて来ても厚着の少女。 今までは気づかなかったかもしれないが、病気を知った今ではその服の下に所々、固い感触があることがわかる。 (-102) 2022/05/05(Thu) 18:00:26 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピス「……なるほど。 あれだけ内緒みたいにしてた割には…… みんなに配ってたんじゃねえか、トット……」 まあそんなもんか、と鼻で笑い飛ばす。 席に着き、普段なら微睡んで待つところ、 ほんの少しそわそわと落ち着かない様子で。 「そう、怪我をする子はあまりいないんだけど、 姿を見せなくなる子は最近多くってね。 僕も気が気じゃなくなったところで、 心が落ち着くらしい花のお茶を飲もうとしたんだ。 ギムナジウムから居なくなったのだと思ったけど、 ちらほら姿を見せる子も現れて、 そういう点では安心できたことはできた、けれど。 ──……ラピスさんは、 この頃皆がいないことをどう思ってます?」 その落ち着きのなさは溢れ出る言葉へと。 表情は硬いのに饒舌に喋り出すその様は、 あまりにもアンバランスに見えるだろうか。 (-103) 2022/05/05(Thu) 18:09:38 |
充溢 バレンタイン(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/05(Thu) 18:11:20 |
【秘】 月鏡 アオツキ → ライアー イシュカあなたと別れる前に声をかける。 同僚と、して、だけではない。ただの友人として。 伝わっているか、わからないが。 「話なら聞きますよ。 子供たちに話したいのなら止めませんが、 私だから聞けることもありますし〜」 「……」 「それでは、イシュカ」 こつん、靴の音をならして踵を返した。 (-104) 2022/05/05(Thu) 18:13:16 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス「フィウクス君丁度よかった」 「君にパンを焼いて行こうと思っていて―――え?」 本当にパンをが入った籠をもった実習生は君に声をかけられれば、しばらく間を開けてから瞬きをし返した。 台詞に遅延するように振り返り、髪を揺らして。 「ここには私しかいません」 「なんですか、聞きますよ〜」 何処か笑っていたような気がした。表情は変わらない。 (-105) 2022/05/05(Thu) 18:19:52 |
【人】 司書 エルナト>>25 トット 「めんどくさいよ。遊べなくなるし。」 ベッドの上で寝るだけになっちゃう。つまんないよ〜と脅しというには柔らかすぎる言葉を告げて。 野菜カレーの日に誇らしくしている君も、人参相手に剣呑な目をしている君も、やはり少年は好きだ。 ペットがご飯に威嚇しているのを見ている感覚。 狭い鳥籠の中の小さな娯楽。 「僕も好きだよ、皆の事。」 「犬みたいな子もいるし、猫みたいな子もいる。」 何かと動物に例えたがる少年だ。 君の病の事はあまり知らない。いつも包帯を巻いてるから、良く怪我をしてるのかな、くらいの認識をしている。 となると、やはり園芸部の方が怪我の要因が少なくていいのかもしれないな、等と思いつつ。 少しの間に、きょとん、と見つめて。 「今何か考えてた?」 問いかけて。 「調剤師だね。全然仕事の内容は知らないけど、お料理みたいに作れたら楽しそうかも。」 「何でお医者さんより調剤師がいいの?」 (26) 2022/05/05(Thu) 18:27:04 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「ぁ……お、おはようございます」 ぞく、と背筋か震える。 いっしゅんの背徳感のようなものが走りつつ、 君の口元を拭えば、もうその声は震えていなかった。 「大変な目に遭いましたね。 先生たちにおこられでもしていましたか〜。 こんな風に捕まっちゃって、森にばっか行ってるからですよ」 ベッドに体重をかけ、体を寄せ。 なれない手つきで、もう片方の手で手錠を外しにかかった。 薬が効いていたその姿をみやれば、また小さく深呼吸をして。 人のをはずしてやるのは、なかったな。 「ねぇバット君、……大人のかたがいっていました。 ミゲルとは君の名前ですか?」 (-106) 2022/05/05(Thu) 18:33:34 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノどこかの、日も落ち始めた頃。 君がどこにいるか、どこにいるとしても、 少年は施設の中を散歩して、君を見つければ声をかける。 「クロノさん、こんにちは。」 「穏やかに過ごせた?」 こっちは大丈夫だったけれど、そっちも大丈夫だったかな、と。 (-107) 2022/05/05(Thu) 18:38:38 |
【神】 神経質 フィウクス>>G1 エルナト 「お前達の声よりは、よっぽど。」 あいも変わらず無愛想な返事と共に。 片側だけの視線がじろりと声の主の方を見た。 「こんなところでもなきゃ誰かが居る」 「こんなところに来る奴はそう居ない。 俺の気に障るものは少ない。 そう考えてここに居たが、お前が来たから潮時だな」 出たい訳でもないのに。 問い掛けに続く言葉に不機嫌そうに眉根を寄せて。 その後に、随分と余計な刺のある答えを寄越した。 言葉に反してその場を動く様子は無い辺り、 今は自分から立ち退くつもりは無いようだけど。 遠くの方で、森の中から、鴉がまた一羽飛び立っていった。 (G2) 2022/05/05(Thu) 18:58:09 |
【神】 司書 エルナト>>G2 フィウクス 「僕も烏の鳴き真似を練習しようかなぁ。」 そうしたら苦しくない?と。 少年はいつもと変わらぬ能天気な笑み。 「なるほど、逃げ場所なんだ。」 「…なに、そんな怖い顔しないでよ。泣いちゃうよ。」 「あなたが言ったんでしょ。ここに居るしかないんだって。」 言葉のほうは意にも介さず。 だって、君の脚は動かないままだから。 去っていくならごめんねくらい言おうとも思うけれど。 鴉が飛び去るのを見上げた。 「外の世界はどうなってるんだろうね。」 「早く外に出たいよ。きっとここより楽しい。」 「この森、深いのかなぁ。」 境界線の上に立つ木に手を添えて、どう思う?なんて。 深くない森なら、頑張って歩いたら抜け出せそうじゃない?、と 冗談めかして笑った。 (G3) 2022/05/05(Thu) 19:15:02 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『つまりみんなの秘密ということですね』 『トットくんもきっと善意でやっていることですから…』 淹れたてのお茶の香りを纏いながら文字を綴る。 どこか心が落ち着く匂い。 書き終えると、表情と不釣り合いに溢れ出る言葉を 聞きながらカップを傾けた。 「………」 『神隠しと噂は立っていますが、 大半は学舎に戻ってきていますからね』 『そうではない何かだと思います』 『一部では隠れて行われる治療という話もありますし』 元々、この生徒はオカルト的なものを 手放しに信じない性質だった。 幼気な外見が与える印象とは正反対に、論理的なものを好む。 実態を僅かながら知っているというのも 理由の一つだったけれど。 ただ、己が関与していない失踪については 少女も確証が持てなかった。 (-108) 2022/05/05(Thu) 19:23:03 |
【秘】 神経質 フィウクス → 雷鳴 バットドアノブが回れば遠慮も無く部屋へ立ち入って、 閉じたドアに背を預けるように凭れ掛かった。 余計な気を回す義理はない。 内鍵は掛かっていなかったし、入るなとも言われなかったから。 「別に。少し聞きたい事があっただけだ」 だから椅子を引く必要はない。立ち話で構わない。 謝罪と気兼ねする言葉には素っ気ない返事だけ。 「お前が長く入り浸るほど気に入ったなら、 この部屋も、あのお節介も浮かばれるだろうな。 ……こうして隠せている間は良いだろうが、 医者や他の大人達に嫌になるほど言われた事だろうが。 いつまでもずっと、隠し通せるものじゃないだろ。」 「……お前は、…」 どうするつもりなんだ、と問い掛けようとして。 あなたはどうにも意思決定が苦手なふしがある事から、 ほんの少し押し黙って、言葉を選ぶような間。 「隠す以外のやり方は見付けられたのか?」 (-109) 2022/05/05(Thu) 19:27:19 |
【赤】 高等部 ラピス/* 待てよ狼吊りということは………合法的に連行ロールできるということ? トットくんは墓落ちプランありまして?あれば連行せずとも大丈夫そうですけれど! 希望があればラピスが何か良い感じに何かをします (*22) 2022/05/05(Thu) 19:47:04 |
【秘】 神経質 フィウクス → 月鏡 アオツキ「俺は自分で居場所を作る事にした。 その為に打てる手は一つでも多く打たなきゃならない。 あんた達のように一度放り出されて戻って来るんじゃなく、 望むなら卒業後もここを出なくて済むように。」 表情は変わらない。相変わらずにこりともしない。 片側だけの冷たく鋭い視線が、 ただじっと笑わないあなたを見ている。 「だからあんたがあんたのやり方でここを変えるなら、」 「 それはもう俺にとっても他人事じゃない 」努めて感情を押し殺すように。 淡々と言葉を連ねて、一度息を吐いた。 「曲がりなりにも"後輩"として、 "先輩"のお考えをお聞かせ願いたい」 この場所を自分に都合の良いように。 そのように変えるという手段はあなたと同じ。 行き着く先が近いのであれば、あなたに倣うのも悪くはない。 それぞれの望む形がほんの少しの譲歩も許さず、 根本的に相容れないものなら、その時はその時だ。 (-110) 2022/05/05(Thu) 19:49:46 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピス立ち香る匂いに表情には何の変化もないものの、 落ち着いて言葉を選ぶ余裕が出てきたようで。 まくしたてるような喋り方は段々と形を潜めて、 素に近い、少年らしい無邪気さが顔を覗かせる。 「やっぱりそうだよな。 うん、食堂の隅から隅まで漁る前に、 同意を得られてよかったです。 僕は別に……神隠しでもよかったんだけど。 ああいや誤解を招くなこれは。 自分からいなくなるようじゃなければ、 僕はどうだろうと構わねえんだってことで」 喉を潤すためにお茶を舌に乗せ、転がし、 鼻から抜ける香りを楽しんでから喉に流す。 オカルトやファンタジーを信じているというよりかは、 やはり根本的なものには無関心だから、という形。 「ただ、それでも……治療は少し嫌だけど。 内側から出てくる言葉が止められない感覚。 それを治すには無理矢理押し付けることしかできなくて。 隠れて行われるものなんて、より過激に決まってます」 (-111) 2022/05/05(Thu) 19:57:44 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 高等部 ラピス少■はただじっと、あなたに抱きしめられていた。 ひとりでなくてよかった。 あなたがいてくれてよかった。 まだ答えは選べない。 ――それでも。 ひとりではきっと、選択肢すら見つけられなかったのだろうから。 そうして、ちいさく目映いお星さまを抱いているうち、空にも夜の帳が下りてくる。 「戻らなきゃ」と、シャルロッテはようやく、少しだけ笑った。 (-112) 2022/05/05(Thu) 20:06:16 |
【神】 神経質 フィウクス>>G3 エルナト 「人が烏になれるとでも思っているのか?」 気楽な笑みに返るのは辛辣な否定だけ。 こうして思った事をそのまま言葉にできるだけ、 まだマシというのはそうなのだけど。 「逃げ場を潰されて良い気がする奴はそう居ない。 …お前の泣いてる顔を見て、 少しでも気が晴れるならそうしてもよかったな。」 そうすれば差し引きはゼロだった、と。 恐らく病の影響こそあれど、 多分きっと、元々あまり性格は良くなかったんだろう。 そんなふうに感じそうな返答。 「……お前は、」 「外に帰る場所はあるのか?」 仮に、やっとのことで抜け出した先に、何も無いのだとしたら。 この場所には帰る場所さえ無い者の方が多い気さえする。 視線は木の傍に立つあなたを通り越し、森の方へと向けて。 けれど実際は、もっとその向こうを見ていた。 (G4) 2022/05/05(Thu) 20:11:22 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニあなたはやっぱり優しい。 酷いことがなかったのなら、それに越したことはない。 言えないにしろ、言いたくないにしろ、それならそれで、無理に尋ねるつもりはない。 けれど。 冷えた指先に力を込めて、きゅっとあなたの手を握る。 昨日のことを気にしている風でもないのに、どうして今日、あなたはこんなにも違ってしまっているのだろう。 未来の話をするあなたは、昨日、もっと強い想いを、確かな意志を持っていた筈だ。 少■へ向けてくれた感情はともかく、それさえ見当たらないのはどうしてだろう。 「――バラニ、やっぱりへんだよ」 病が早く治ることをうれしいのかどうかもわからないだなんて。 これでもよかったのかもしれないだなんて。 そんな曖昧な言い方しかできないのなら、それは。 少■には、納得できないことだった。 (-113) 2022/05/05(Thu) 20:18:01 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニ/* こんばんは! ところでこちら、反魂師ですので反魂される準備をしておいてください。 今のところ考えている手段は、シャルロッテが大人に働きかけて回り、そのうちの誰かがたまたまお願いをきいてくれて、バラニの治療が中和されるといったような方向です。 シャルロッテの独断によって断行されるので、この秘話がどう転がっても反魂は行われる見込みです。 (-114) 2022/05/05(Thu) 20:20:03 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『バレンタインくんも、言葉が止まらない感覚がわかりますか?』 『私はそういうときは延々と文字を書いています』 まるで自分もそうであるかのような。 この生徒の場合はそれが病気ではないのだが。 試してみる価値はあるのかも、なんて付け加えた。 『戻ってくるだけ幸いではありますが』 『手荒なことをされるのだとしたら頂けませんね』 ぼんやりと森の方へ視線を向ける。 そよ風が立ち昇る湯気の行方を歪ませた。 無邪気さを少しずつ取り戻す声に耳を傾けて、 『バレンタインくんは、病気が治る可能性があっても治療は嫌ですか?』 そんなことを聞いた。 (-116) 2022/05/05(Thu) 20:21:49 |
【独】 神経質 フィウクス/* ストレートな苛立ちとかは当然捻じ曲げられないから、 その辺を思ったままスッ!て言える間柄が一番楽なんですよね。 思考と感情に矛盾が出ないから…… 本意ではない事を言っちゃうやっちゃうのがまあ結局の所は 一番……キツ!!!!!なので…… 人を好きになるほど辛くなる オォ〜人と触れ合えないよ (-115) 2022/05/05(Thu) 20:23:00 |
【秘】 高等部 ラピス → 夢見る乙女 シャルロッテようやくその顔にほんの少しでも笑顔が戻って、 安堵を表すように微笑みを返した。 何か一つでも選べるかもしれない道を見つけられたのなら、 二人で悩んだ甲斐もあったというものだ。 こくり、と頷く。 お互いそろそろ部屋に戻らなくてはならない時間だから。 不安になったときにはいつでも頼って。 そんなことを最後にまた伝えて、 小さく手を振ってその日はお別れをしただろう。 (-117) 2022/05/05(Thu) 20:28:29 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス手を差し出して握手を求める事も、今の2人には似つかわない気がして。 だから、この場は。柔らかな表情を浮かべて頷くだけに留める。 大きな一歩だろう、少なくとも君にとっては。 「…それは、難儀だな。 ただそこで生きていこうと思うだけでも、苦しいだろう。 思った事を素直に伝える事も出来ない、どころか……君は、自分の意志と関係なく諍いを起こしてしまう」 そうしたいと思っているわけではないから、苦しいんだろうと。 今までの態度を見ていればわかる。君は、後悔をしていたから。 「おかしいのは、……他の皆も同じだ。 表面に出ていないか、隠しているだけで。……治らなければ、ここを出ることが出来ない子供で沢山だ」 ▽ (-118) 2022/05/05(Thu) 20:46:21 |
【秘】 仮面の下 リアン → 神経質 フィウクス問い返す声を聞いて、仮面に手を掛ける。 仮面の下の目は、黒く濁り 焦点はどこにもあっていない。 顔を袖で擦ってしまえば、下から出てくるのは "真っ黒な痣で染められた肌"。 リアン・モーリスの、陶器の人形よろしく整った顔は、今や半分が醜い有様となっていた。 「僕の病気は、 善い行いをすればするほど。体が醜くなっていくもの らしい。もう、体中痣や傷だらけだ。 顔さえ無事ならと思ってはいたが―――目がこうなってしまうとな」 メイクで隠しきることが出来るなら、影響だって少なかっただろうけれど。 「それに加えて、僕は王族の出。それも美しくある事を重視した家柄。 帰ったところで、居場所はない。 ―――この病気だって、僕を疎んだ家族の誰かが仕組んだものかもしれないな」 例えば、自分よりも美しいものを認めなかった母親。 例えば、自分よりも優秀なものを認めなかった弟。 例えば。例えば。 出が大きな家であればあるほど、噂は広まり。 疎み、拒絶する人間も増える。 リアン・モーリスはまさにそういった風評に晒された人間だ。 「入学した当初は、"認められなくてはならない"と、悪い行いを敢えて行うこともあった。 そうすれば、体を蝕む病気を食い止めることが出来たからだ。 だが、その度に増えるのは――― だから、僕は今 皆を助けるようにしている。自分の体なんかよりも、笑顔の方がよほど気に掛けるべきものだからだ」 ▽ (-119) 2022/05/05(Thu) 20:51:03 |
【秘】 王として リアン → 神経質 フィウクス「僕は、人を笑顔にする人間になりたかったんだ。 跡を継ぐことが出来たら、権力を振りかざす王ではなく―――国民を笑顔で、幸福にすることのできる王になりたかった。 …だから、僕が望むのは一つだけだ。 "皆が笑顔になれる"こと」 そのために、今ある障害は。 「治療方法の見直し、ギムナジウムそのものの在り方の見直し。 それから、施設の拡充……ここで過ごす者を増やすのなら、寮の数を増やす必要もあるだろう」 出来る事は全て、手を回したいものだけれど。 果たして、卒業までにどの程度達成できるものか。 (-120) 2022/05/05(Thu) 20:52:48 |
【人】 花信風 トット>>26 エルナト 「あそべなくなるのはやだ!」 「ふけんこうになりそう」 動いている方が落ち着く自覚がある。 ベッドでじっとしているのは逆に病気になりそうだ。 「んへへ〜。わかるかも……」 「ねこみたいにきまぐれなこもわんわんいうこもいる」 うんうん、と頷いて、自分は犬かな、とか思ったりした。 いっぱい元気だし、動き回るし。猫って感じじゃないなあなんて。 問いかけられると、「んむ」と少し下を向いた。 「…… ふつうのけががわからない から〜」「ちがでないのはわかるけど!」「あとびょういんこわい」 「おくすりだったらびょういんじゃないし」 「わたして、げんきになってね〜っていえるから」 (27) 2022/05/05(Thu) 20:54:20 |
【赤】 花信風 トット/* ア!そうですわね……?? ぼんや〜りとは考えていましたけれど、どうしようかな〜の段階でしたの! もしラピスさんの方でいい感じの何かがあるのなら興味がありますわ! (*23) 2022/05/05(Thu) 20:57:13 |
【神】 司書 エルナト>>G4 フィウクス 「なれたほうが楽しいじゃない。」 「夢を見るのは自由だよ。誰だって。」 そんな棘もやはり気にすることもなく。 君の言動や態度に左右されず、常にマイペース。 穏やかで落ち着いている、と大人には評されているけど、 きっとただ、少年のペースが傍から見たらそう見えるだけだ。 あんまり人を省みていない。 「僕の泣き顔じゃ満足できない?残念。」 「つまり逃げ場を潰された君は、今は正当に怒る権利があるという事だね。発散してく?僕は構わないけれど。」 少年は前誰かに"いい性格"だと言われた。 きっと君に、君が相手に抱かせる印象と同じものを、少年へ抱かせるかもしれない。 つまり、性格が良くないという事だ。 それから、質問を聞けば。 いつも通り微笑みながら、少し眉を下げて。 「何歳になっても乳離れできないから嫌になっちゃったんだって。」 「僕が帰る場所にはもう、僕じゃない子供が座ってるんじゃないかな。」 ここから出たらどうしようねぇ、なんて。 やっぱり能天気に呟いて。 (G5) 2022/05/05(Thu) 20:57:32 |
【人】 司書 エルナト>>27 トット 「不健康スパイラルだね。」 動いても止まっても病気になるなら、 やっぱり予防はちゃんとしないとね、と。 上着の重要性を説いておいて。 「皆可愛いよね………」 「トットくんは………ちっちゃいわんちゃん。」 先の印象をそのまま伝える。 小さくて庭を駆けまわってるタイプのわんこ。 元気な様子を微笑ましく見守っていたいタイプだ。 それから、答えを聞いて。 ふむ、と一つ思案して。 「……トットくんは、普通じゃない怪我をしてるの?」 「病院、よく行ったりしてた?」 調剤という行為に興味がある、というより。 逃げの一手、という感じなんだなぁと、感想を抱いた。 (28) 2022/05/05(Thu) 21:05:09 |
リアンは、共用スペースのキッチンに立っている。スフレsweetを作りたくて。 (a16) 2022/05/05(Thu) 21:08:38 |
リアンは、上手く作れなかった (a17) 2022/05/05(Thu) 21:11:00 |
【赤】 高等部 ラピス/* 特にギスギス不穏にはならないふんわりとした流れのアレ想定ですので、周囲を叫喚地獄に落とすソロール浮かびそうならそちら優先で構いませんことよ! こちらも希望あれば詳しく構想を練る感じですので! (*24) 2022/05/05(Thu) 21:15:50 |
リアンは、お菓子なんて作ったことがなかったし。 (a18) 2022/05/05(Thu) 21:17:18 |
リアンは、だから、作れるようになるまで。47回挑戦した。 (a19) 2022/05/05(Thu) 21:21:37 |
リアンは、視界が狭いから、材料をこぼしたりしたのもやむなしかな。 (a20) 2022/05/05(Thu) 21:23:08 |
【人】 半分の仮面 リアン共用スペースのデスク上に、さらに乗せたスフレを人数分用意して。 書き置きは残さず、その場を後にした。 少しでも安らぎになったら良いと思って。 (29) 2022/05/05(Thu) 21:34:26 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 半分の仮面 リアン「中々人をみる目があるようで何よりです」 自覚をしていなければ厄介な部類の人間であることは確か。 「仲良くできる性格に見えますよ〜? リオン君のまわりにはいつもお友だちがいて、……フィウクスくんも悪い子じゃありませんからね〜。 二人とも仲良くしたくてもツンツンしてしまうタイプでしょう? そういった間柄だからこそ分かり合えることがあると思うんです。 もちろん本心でいっています。 私は全くお友だちできませんでしたから、二人のことは応援していますよ」 閑話休題。あなたに何を変えるべきと問われるとさらさら答えていた言葉が止まった。 理想論ならいくらでものべられる、現に必要なものと言えば 「『即座に病気や怪我の治療を受けられる環境、 プライベートな時間作り、個性を尊重した生活』課題は山積みですね」 「ただ変えるべきものですか」 「理ごとすべてじゃないでしょうか?」 それも、紛れもない本心。 (-121) 2022/05/05(Thu) 21:37:03 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピス「我慢……しなくてもいいん、ですか? ……参考にしておこうかな…… とはいえども、薬を飲んだら眠くなるし、 大抵はそれで片付いてしまうんだけども」 堪え切れなくなったらひたすらに書き出すとか、 やってみてもいいかもしれないな。そう思ったところで。 「……治るなら、必要なら拒みこそはしねえけど。 それがどうしても怖い、嫌な事ならそう思うし。 何をされるか分からないからな、そもそも。 ナイフ入れて……頭弄って。 それでよくなるなら……いいんだけれど、な」 それでよくならないから、 ここで長い間暮らしているわけでもあるのだけど。 湧いた無邪気さは、徐々に緩やかな、 周りからしてみれば普段通りの声色へ。 「……うん、……僕は、普段から眠たげだけど。 それは病を押さえつけるためであって…… できることなら……そんな乱暴な形じゃなくて、 自分で言葉を、ちゃんと選べるように…… ……?」 ようやく身体の怠さを認識して、言葉を詰まらせる。 薬はまだ飲んでいないはず。 それなのに──眠気があるのはなぜ? (-122) 2022/05/05(Thu) 21:39:26 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ声を聞いて、次第に光に目が慣れて。 ここがどこで、目の前にいるのが誰であるかを理解した。 ぱちぱちと目を瞬いて、枷が外れていくのを目で追っている。 まだぼんやりしたままの意識で身を起こし、記憶をたぐるように天井を見た。 「おは」「よう」 大人との対話を終えてから、おそらく部屋へ連れてこられたのだろう。 それ以外にとびきり変わったことというのはないように見える。 腹の音が鳴って思わず手で押さえて、朝なんだなとか考えて。 「……」 「そう」「でも」「みんながバットって呼ぶから」 「それでいいやって」「いうことにしてる」 (-123) 2022/05/05(Thu) 21:45:14 |
【秘】 ライアー イシュカ → 月鏡 アオツキ「そもそもお前、 機嫌の上下とか薄情とかがあるんだな…… ……いや、 悪かったって……」 そして先に謝ればいいのにこの言い草。 咄嗟に言ったとしても余りに酷いのだが、貴方の内面をそれ程知らない事が余計に拍車をかけているのもあるのだろう。 「話があるわけではない、んだが。 ……感覚的な不快感だから、話云々と違う、みたいな」 何より本人がまだ言語化が難しそうな顔をしている。 貴方は気づいてるだろうが頭がえらく騒がしい事になってる為に余計時間がかかるのだろう。 「どっちにしろさすがに埋め合わせはするから、 会話できるような気力になったら連絡する。……それじゃ」 (-124) 2022/05/05(Thu) 21:45:16 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 半分の仮面 リアン「大袈裟に聞こえますか〜? President and Asshole。 トランプのゲームみたいなものです」 「一番弱いカードは3。 数の順に強くなり、Kの上はエース、数字の2。 最強のカードが……ジョーカー」 「その中のルールにある革命」 「今まで強かった2が底辺に、 今まで最弱だった3が頂点に。 ジョーカーの強さだけは、変わりませんが 」「そんなことでも起こらないと、 変えたいことが多すぎてどうしようもないんです」 「大きすぎるので、私の答えはいくつかの校則を "変えられるようになること"ってぐらいにしておきますね? 例えば……順番で夜の見回り隊を作るとか。 夜遊びと夜遊び防止が両方できて楽しいと思うんですよ、 禁止するだけじゃつまらないですからね〜」 (-125) 2022/05/05(Thu) 21:45:20 |
【秘】 雷鳴 バット → 神経質 フィウクスしばらくは、まるで怒られる前のこどものように顔色を伺っていた。 よくよく腕の後ろに隠されたものを見てみれば、 塊のハムやベーコン、焼いた肉や保存食がほとんど。 おまけのように、一口ちぎっただけのパンと、プレパラートほどの切片を除かれたトマトがあるだけ。 偏食の生まれやすい子供時代と言ったって、程度の問題はあるだろう。 それら、或いは部屋の使い方に関することではないとわかると、 そろそろと腕を下ろして貴方のほうへ身体を向けた。 「……」「フィウクスも誰かに」「ああして、貸してもらった?」 「僕もこの部屋は」「助かってる」「数日だけど」 それから問われたことについて暫し考えた。 相手が何について問い、慮っているのか。 自身のどこに、他者に気を持たせてしまうことがあるのか。 ちら、と食事のほうに目を向けて、相手の求める答えを頭の中で組み立てる。 「人に」「……」「バレたら」 「いやな目で見られるから」「隠したほうがいいって」 「怒られること」「しなくて済むものは」「そのうち、もらえるらしい」 治療の効果は目覚ましいものではないというのは、 大人に連れられていく前と行動が大きく変わったわけではないことからわかること。 それでも、何もされずに放逐されたというわけではないのだろう。 根本的な解決にはなっていない、一時しのぎのものでしかないようだが。 心配いらない、というふうに言いたいような節はあるようだった。 (-126) 2022/05/05(Thu) 21:55:59 |
【赤】 花信風 トット/* なんとなく考えていたことが連れ去られ後の事だったので、連れ去られ自体はノープランなのですのよね〜 もしよろしければ、連れ去りお願いしても……よろしいでしょうか!? 余裕があればで構いませんので!! きっと園芸部の花壇に忘れ物でもして取りに行くときに一人になるかもしれませんし、一人部屋な上に滅多に人を部屋に入れないのでお部屋にドンでもよいかもしれません……! (*25) 2022/05/05(Thu) 21:56:46 |
【赤】 高等部 ラピス/* 了解致しましてよ〜! では連れ去りまでを担当させていただきますわ ゆっくりお花の世話をして秘話配達をお待ちくださいまし……。 (*26) 2022/05/05(Thu) 22:14:09 |
【人】 高等部 ラピス「?」 「!」 「♪」 すんすん、いつかの夜みたいに優しい甘い香りに誘われて 小動物がやってきた。 甘いものにつられやすいのかもしれない。 デスクの上に、スフレがどうやら人数分置いてある。 そういえば先程誰かが 47回ほど キッチンを使っていたような、いないような。何も書き置きが無いけれど、これだけあるということは 皆のために作られたもの……だろうか。 一皿取って、それから同室の下級生の分も手に取った。 甘いものは勉強にも疲れにも良い。 (31) 2022/05/05(Thu) 22:15:50 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「君の名前じゃないですか、そんなにきれいで」 「……呼ばれたい方で呼びます」 ベッドに腰を掛けて見おろしつつ、一息。 枷が完全に外れた君を見つめ、頭を優しく撫で続ける。 「もう少し、眠っていても良いですよ。 授業を休んでも今日は文句言わせません。 ご飯は食べられるだけで……ああ、何か欲しいものはありませんか? 朝食だけは顔をだしに行きますが、実はおやすみ取ってるんです。 嫌といっても付き合えますよ」 (-127) 2022/05/05(Thu) 22:16:37 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「何を、と言われれば色々、と答えざるを得ないのだが。 今の状態を診てもらったり、薬を飲んだりはしたかな」 それだけで、これ程までに時間を要するはずはない。 彼が多くを語らないだけで『大事な話』とやらには、様々なものが含まれているのだろう。 「ああ、うむ、そうだったね……確かにそうだった、のだけど」 そんな風になりたいはずじゃなかったのだろうと。 そう尋ねられれば、その言葉を肯定しながらもどこか、気まずそうにしながら。 (-128) 2022/05/05(Thu) 22:33:22 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「……わからないのだよ、今は。 どうして私はあんなに悩んで、不安になっていたのか」 ぽつり、と不思議だとでも言うように言葉を漏らして。 ”そんな風になりたくなかった”から、ずっと頑張ってきたのを忘れてしまったわけではない。 けれど、わからなくなってしまったのだ。 どうしてそう思っていたのかが。 あんなに苦しく思っていたのか、嫌だと思っていたのか。 彼の抱いた想いと地道な努力はいともたやすく踏みにじられた。 どうしてその想いを抱いていたのかも、深い霧の中に隠されてしまったのだ。 「……まあ、これも、病気が良くなったからなのかも知れないね」 だからこそ、このように能天気な事も言えてしまった。 何も分からないのは、あなたと同じなのだが。 (-129) 2022/05/05(Thu) 22:34:50 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナトいらないかな、と聞けば、そうかね、とだけ返事をする。 気持ち悪そうな顔を浮かべられても、今の彼は特別何かを思うわけでもないようで。 「もし気が変わることがあれば、いつでも申したまえよ」 と、それだけ。 その後、彼から改めてそのような提案がされることはなく。 まるで人が変わってしまったかのように気味が悪いものがあるが。 その中で何かひとつ、特別に以前のバラニとは違うことがあるとすれば。 何やら薬のようなものを飲んでいることだろうか。 あなたが知る限り、バラニが今までそんなものを服用している姿を見せたことなど、一度たりともなかったのだが。 (-130) 2022/05/05(Thu) 22:36:46 |
司書 エルナト(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/05(Thu) 22:39:00 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ/* ご連絡ありがとうございます、あなた反魂師でしたのね。 もちろん、甘んじて反魂を受け入れますわよ……(お嬢様化) 現状は、その方法でも大した支障はありませんわ。 今のバラニは不安や恐怖のようなストレスになる感情を無理矢理押さえつけられている状態なので、中和されれば戻った反動で少し不安定になるかもしれませんけれど…… それと、もう薄々察してらしてるかもしれないけれどPL発言でCOしておくと、バラニの病気は不安や恐怖で身体が女の子になっていく類のものですわ。 もしも地雷だとしたら、まだ軌道修正はできますのでお申し付けくださいまし。 反魂に関して何か良いアイデアが思い浮かびましたら共有致しますわね。 返信にはまだまだお時間をいただきますから、ゆっくりお待ちになってね。 それでは、ごめんあそばせ…… (-131) 2022/05/05(Thu) 22:50:01 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『ストレスを解消する方法はいくつもある方が良いです』 徐々に眠気が蝕んでくるあなたに気づき、 睡魔を妨げないようにチョークが黒板と触れ合う音を小さくする。 眠たげな声と、簡素な物音が重なる。 なんとも無機質な子守唄だ。 『できることなら、正当な治療法を使うべきですが』 『それで皆が良くなるのならと、私は思ってしまいます』 『治療で改善した後に、それを自分で良い方向に導けたら。』 治ることが全員にとっての幸せではない。 それもまたわかっていることだけれど。 ただ、自分に課せられた役割と願いがたまたま一致してしまっただけ。 それを受け入れてしまっただけだ。 『眠くなってきましたか?』 『やはり疲れているのでしょう』 『少し休んでも良いと思いますよ』 (-132) 2022/05/05(Thu) 22:51:29 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット園芸部が使用する花壇。 トットが花の世話をしているときに、こんこん、音が転がる。 どうやら花壇のブロックをノックのように叩いた音だ。 そちらを見ればラピスが佇んでいる。 手には二つ折りにしたメモ紙。 大人たちが選んで連れて行く生徒は、 此方でわかるときとわからないときがある。 今回は前者だった。 『こんにちは』 いつもの簡素な挨拶を黒板が伝える。 (-133) 2022/05/05(Thu) 22:58:56 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト「あんね〜〜……」 「きずにとてもよくきくので」 「おちゃにしたりすりこんでくすりにできる」 「から チョーザイかも」 「おれいま なんにんかにくばってんの おはな!」 「かみかくしでけがしたらやだから」 「……いる?」 そこまで言うと、すっと身を引く。 (-134) 2022/05/05(Thu) 23:00:34 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「良くなった…かも、しれないけれど………」 良くなることが、良い事なのか。 わからない。 君が変わってしまったことが。 過去の苦悩を、努力を、何もかもを忘れることが。 そうして今を明るく過ごすことが。 良い事かが分からない。 少年はやっぱり、悲し気に眉を下げた。 それは、親愛なる友人が、変わってしまったという、 どうしようもない喪失感から。 ではない。 「……まぁ。」 「………それでも、元気なら良かったよ。」 「おかえり。」 もう帰ってこないのかもと思っていたから。 随分遅れた言葉を、ようやく告げた。 ▼ (-135) 2022/05/05(Thu) 23:07:00 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス「もう将来の夢が決まったんですか? 私と同じ時期に決めたんですね〜、もっとも」 「――やめましょうかその話は」 時に必要かもしれないその昔話よりも、 目の前の生徒は今後の変化のあり方を知りたがっている。 実習生ではない、自分にだ。 「この間も言ったように関係ないんだ、君にも生徒にも。 私は、真実をみてその根幹の理を壊すつもりだから。 私の立場で聞かされていないことが、たくさんあることを知っている。 先生方が私を信用しつつあり、色々なことを私に聞かせてくれようとしていることもまた。 ……確かな事実は ここは私たちにとってとても居心地が悪い 」 (-136) 2022/05/05(Thu) 23:08:52 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ以前はこんな表情をすれば、そっけない態度を取れば、 何かと慌てて詰め寄ってきてくれたものだけれど。 今はまるで、大人たちのような。 暖かくも冷たくもない反応ばかりが返ってくる。 その中で、見つけたとびきりの変化。 「……バラニ………それなに?」 見覚えのない光景。 いつだって何かを飲む姿を見せるのは自分の方だった。 じっと、君を見つめて答えを待つ。 (-137) 2022/05/05(Thu) 23:10:01 |
【秘】 花信風 トット → 高等部 ラピス「?」 「あれっ ラピスだ! こんにちは!」 くるりと振り向き、持っていたスコップを花壇のふちに置く。 「なんかごようじ……」 手に持つメモを見る。ひとつふたつ、まばたき。 「だね! どしたの?」 (-138) 2022/05/05(Thu) 23:11:27 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス「空の青さがきれいに見えなくて、 太陽が眩しくて憎たらしいのなら ……それが正しいという事実が 変わってしまえば良いと思わないか。 同意は結構、私は――今見えている景色が是とされている理を壊して新しい理をいれたいだけ。 その分起こることを、私たちが代わりに解決しようと思っている」 何かしらに影響されているこの学園の運営方針。 ルールを変えるにしても代替が必要になるだろう。 誰かを救った分、犠牲になるものが存在する。それを理解して。 「決して簡単なことではない。 法も、技術もまだまだ追いつかない。 それでも私は、ここの大人たちの頭に住まう神を殺したい。 そして、新しい"神"を呼ぶんだ。私たちが信じたい神を。 方法は、これから"先生"になって、 彼らの存在に触れて、ようやく知ることができる。 それまでは、大人が作った神に従って過ごしているんです」 この身が滅ぶまでに。 それが完成するのであればどれほど素晴らしいことか。 消し去るだけが革命ではない、新たな居場所が必要であるのだとアオツキは告げていた。 (-139) 2022/05/05(Thu) 23:12:50 |
【独】 神経質 フィウクス/* この学校の体制根本から引っ繰り返すなら 内部で新しい宗教始めるのが一番早くない?って思ってたら 本当に宗教やろうとしてる人が出てきたな(語弊) (-140) 2022/05/05(Thu) 23:17:20 |
【人】 司書 エルナト>>33 トット 「おや、撫でられたいタイプだ。」 「君くらいの年の子は、嫌がる子もいるから」 「甘えん坊な子を見ると、尚更かわいく見えるね。」 遠慮せず、と言われたら、では失礼して、と。 窓から少し身を乗り出して、手を君の頭に伸ばす。 よしよし、表情と同じ様に柔らかで穏やかな手つきで、 君の頭を撫であやす。 「変になっちゃうんだ。どうなるんだろう?」 「まぁ、病気だろうからね。ただ奇麗なだけ、ではないよね…」 それでも、色とりどりの血の花束は奇麗そうだなと。 見てみたいなと思いつつ、流石にみせてとは言えないな、とも。 内緒話の体制を取られれば、軽く首を傾げながら、耳を寄せて。 離し終わったら、今度は少し思案して。 ちょいちょい、と手招き。今度はこちらが内緒話。 (34) 2022/05/05(Thu) 23:19:40 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「人のために、疲れてでも配ってるんだ。」 「偉いね。」 「良い子だね。」 労いの言葉。 本当ならあんまり血を流したくもないだろうに。 幼いのに偉いな、と思う。 「じゃあ………そうだな………」 「貰えるだけ、貰いたいかも………?」 たくさんある方が嬉しいからさ、と。 そんなお願いをするのは心苦しいのだが。 大丈夫?と首を傾げて問いかけて。 お腹をさすった。 (-141) 2022/05/05(Thu) 23:24:36 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキどことなく、自分の話であるのに、そうでないように。 遠いもののように名前について聞きながら。少し、首を傾げさえした。 青年にとっては、他人が選んで呼んでいた名前だ。 身体を起こして窓の日をまぶしいように見る目は、細く月の色をして。 「……だいじょうぶ」「悪い目にあった、わけじゃない」 「色々検査し直して」「わかったことがあるのだって」 枷を嵌められて身体を窮屈にしていたのだから、少しは身体も固まっている。 撫でる手から離れすぎないようにはしつつ関節を軽く動かして、 どこも痛くないな、なんていうのを確かめた。 優しい声を聞きながら、自分の意識との差異に気づく。 どうしてこんなにも、貴方は痛ましそうな顔をしているのだろう。 「……ツキは」「大人が生徒を連れていくの」 「あまりよいことと、おもってない?」 (-142) 2022/05/05(Thu) 23:25:54 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス時間は夕に差し掛かり、授業を終えた子どもたちが寮へ散開する頃。 人によっては己の趣味に没頭したり、最近の変化に対して動きのある頃。 貴方もまた、自身の"やるべきこと"に備えている頃かもしれない。 こんこんと、ノックをしてから部屋の扉に手紙を挟む。 手紙の内容は『大丈夫?』という簡素なもので、宛名も名乗りも無かった。 ただ、世辞にも綺麗と言えない字の綴り方だけで、貴方には誰のものだかわかるかもしれない。 ひょっとしたらすぐに返事は帰ってくるかもしれないし、 或いは貴方がその日の"仕事"を終えたあとになるのかもしれない。 扉の向こうに貴方がいないのだとしても、青年は少し待ったら扉の傍から離れて、 再度貴方からの応答があるまで、どこかしらで待つことだろう。 (-143) 2022/05/05(Thu) 23:41:37 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 こくん。 普段より動き少なく首肯をして、メモを手渡す。 そこにはラピスのものではない文字。 【本日の治療予定者:トット ○日○○時迄に所定の場所へ誘導すること。 手段は一任します】 ラピスに宛てられたものだろう。 それをわざわざ見せに来たことは、 彼女なりの真摯さであったのかもしれない。 (-144) 2022/05/05(Thu) 23:50:59 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト「! ぜんぜんいーよお!」 「おへやにもとっておいてるのあるし たくさん」 「その あう えと こっそりまいばんしてるので」 「いまもちょっとはわたせるし」 「はずかしーけど」 「まえばらいかも」 できます!のガッツポーズ。 (-145) 2022/05/06(Fri) 0:06:54 |
【秘】 花信風 トット → 高等部 ラピス手渡されたメモを、首を傾げて受け取る。 黒板にも書かない内緒話である事は察しているけれど、いつもよりぎこちないな、なんて思って。 ──メモの内容を目で追えば、「ぇ」と声を漏らした。 しばらくそのメモを黙って 何度も、何度も読んで。 やっと上げた顔は、……青ざめている。 「ラ」「ラピ ス」 「おれ」 「お れの ばんなの ?」 掠れた声で 決まり切った事を問う。 (-146) 2022/05/06(Fri) 0:12:58 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニ/* やった〜♡ なんかココ性別がベキボキになっててサイコーですわね……サイコーですので、何も問題ございません。 反魂の方法についても、より都合のよいものがあればエモやら何やら追求して参りましょうね。 こちら常に置き気味ですのでゆっくり考えて下さいまし。 お付き合いありがとう……kiss……。 (-147) 2022/05/06(Fri) 0:18:29 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バット部屋の住人は青年が扉を叩く頃に丁度居合わせていた。 つつがなく仕事を終えたからだろうか。 「?」 ドアに挟まった手紙の内容に目を通す。 といっても、中身はとても簡潔に済まされた文字だけだった。 よく共に勉強をしていたおかげか、 手紙の主が誰かはすぐに気づくことができただろう。 何か書くよりも、扉を開ける方が話が早い。 ドアノブが捻られて、少女が顔を覗かせた。 少なくとも体調が悪そうには見えない。 用件を尋ねるように首を少し傾げる。 (-148) 2022/05/06(Fri) 0:20:37 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「……私は、わかりません。 連れて行かれたことがないので。 暗い顔で帰ってくる子も、普段とは違う姿の子も居ました。 あまり、よいこととは、思っていません。 ただ、よいことであれと信じています」 沢山の意見を聞いたわけではない、幾つかの偏見。 よかったと笑顔で帰ってきた生徒達を知らないだけ。 「現に今だって、 君が拘束されていたことのどこが良いことなんですか。 ない方が良いに、決まって……」 わからない。 「私は、君が過ごしたいように過ごしている姿が一番見たいと思っているんです。 君には沢山のよかった、と、心地がいいを感じて欲しい。 私だけいつも気遣って貰って、君の為になることが何一つわからないんです。私に何か出来ることはないんですか……」 やらなくちゃ、いけないことと、 やりたいことが混ざってわからなくなる。 「私になにか、させてください」 不安定なまま、君に縋ってしまう。 一秒一秒、"先生"になりたい時間が延びていく。 (-149) 2022/05/06(Fri) 0:25:15 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トットもう一度、頷く。 何度読んでも、書いてある文字は変わらない。 今日居なくなるのは、トットなのだと。 いつか来るかもしれないと、薄々は考えていたこと。 青ざめるその顔を、それよりずっと深い青色の瞳が見つめている。 『決まってしまったことです』 無慈悲に、そう伝えるしかできなかった。 (-150) 2022/05/06(Fri) 0:25:48 |
花信風 トット(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 0:26:02 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 半分の仮面 リアン「……結局のところは… 誰も彼も、どちらがマシか、でしかないのか」 呻るように低く呟いて。 じりじりと臓腑を焦がすような感情を腹の底に沈めた。 誰も彼も、きっとどう生きても苦しむ事になる者ばかり。 いと賢き主神は片眼を失う代わりに知識を得たのだと言う。 あなたは、その片眼から失われた光は、 それを差し出すに見合ったものを得られたのだろうか。 「…自分で自分を大切にできない奴に助けられたって、 俺はちっとも喜べやしないが」 わかっていた事ではあるけれど、やっぱり。 病で、自分の事で精一杯で、周囲を顧みる余裕も無い自分には。 あなたのそれは、理解も共感も及ばないな。 (-151) 2022/05/06(Fri) 0:35:52 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 半分の仮面 リアン膨大な理性で思考と感情を分離させて。 押し殺した感情を吐き出すようにまた息を吐く。 「俺は結局、厄介払いの為にここに売られたんだろう」 ずっと心のどこかでそうなのだろうと思っていた。 この場所へ追い遣られて数年もすれば、いい加減気付く頃。 何よりあの家の事は自分がよく知っている。 「……唯一の恥とも言えるものが戻って来ずに済むなら。 今となっては殆ど他人のようなものと言えど、 あの家も少しは協力してくれるだろうさ」 フィウクス・フィヨルスヴィズという人間は。 あの家にとって唯一の汚点だった。 たくさんの兄弟や姉妹はそれぞれの才能を持っていたのに、 自分が持って生まれたものはこの病だけだった。 それも、半ば厄介払いの形でここに売られる事で ようやく価値らしいものが生まれたようなものだ。 結局はこの病だけが自分の価値だった。 (-152) 2022/05/06(Fri) 0:36:54 |
【秘】 積怒 フィウクス → 半分の仮面 リアン「…それでもだ。 卒業するまでの時間でできる事は限られてる。 あれもこれもと一度に手を伸ばせば全て取り落とすだけだ。 だから俺は、 今は今後もここに残る事だけを優先する 。卒業後もこの場所で生きていく道を、 この場所の中で完結させられるようにするのが先決だ」 「体制を、在り方を変えるのは、その後の話になるだろうな」 場所は、人は、そうすぐに変える事はできない。 物理的な話で言うならば、ある程度はどうにかなるだろう。 けれど、精神的な在り方、理念はそう簡単には変わらない。 「この場所に望む未来があるなら、せめて、その時まで。 お前がここに居なけりゃ意味が無い事だけは覚えておけ。 でなきゃ……俺は今度こそ腹に据え兼ねそうだ」 目には見えない何かが変わるその時まで、 自分達が耐えられるかもわからない。 そんな気の長い話になりそうだ。 (-153) 2022/05/06(Fri) 0:39:15 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「本当に?わぁ、嬉しいなぁ。」 「……?毎晩してるんだ、偉いね。」 何でちょっと言い淀んだんだろう、と思いつつ。 たくさん貰えそうなので嬉しそうに笑う。 良かった、やっぱり、あると安心感が違うから。 非常食があると安心できるのとおんなじ。 「!」 「じゃあ、今ちょっぴりもらってもいい?」 「…こっち、くる?」 恥ずかしいなら、あんまり屋外じゃない方が良いのかな、と。 開けた窓の内側を指さして。 さて、血の花はどんな感じなのだろう。 楽しみだな。 (-154) 2022/05/06(Fri) 0:41:46 |
【秘】 花信風 トット → 高等部 ラピス決まってしまったこと。 その言葉に大きな瞳を揺らして、薄く開いた口から「ぅ」「ぁ」と意味の無い音が漏れる。 「だっ て」「や」 「うん、うん わかっ た 」「おれがいけばいーなら そ、やっ て」 何度も、何度も何度も、自分を納得させるように頷いて。 ここで拒めば迷惑になってしまうから、自分が素直にならなければならないと。 素直にならなければいけないんだけれど。 ──ぐしゃりと、花飾りを掴むように頭を抱える。 「お、おれ」「はっ、」 「 おれたち が」「さけなくなる」 「さけなくなっちゃう」「はな」「が」 ……浅くなっていく呼吸の合間、とぎれとぎれに。 困らせちゃだめなのに、大丈夫なのに、 巡る血がそれは駄目だと頭を揺らす。 「わ わ、かった わかったよ んふ ありがとラピス」 「あは あの いつでもついてく 、 からさ」 (-155) 2022/05/06(Fri) 0:48:00 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス扉の前で暫し腕を組んで立ち尽くしている様子は、 けれども変わった人間として捉えられているのだろういつもどおりの青年からすれば、 特別変わったこととは見られなかったはずで。 つまり、目撃するものがあったとしてもそれを別の事項と紐付けられることはなかっただろう。 閉じていた目を開けて、貴方の方を向く。 変わった様子はないようだから、少しほっとしたように体の力が抜けた。 口を開きかけて、しばし。あちこちに目をやって。 「歩こうか?」 行き先は寮の建物よりかは外、特にどこと定めているわけではないけれど。 誰にでも聞かれていい話では、ないだろうから。 (-156) 2022/05/06(Fri) 0:59:43 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 誰もが、病を治したいと考えているわけではない。 誰もが、治療を受けたいと考えているわけではない。 それはよくわかっていた。 花飾りを掴み頭を抱える様子を見る。 『無理をしなくても大丈夫です』 "あなたたち"にとっては、受け入れ難いことなのだろうから。 子どもらしく、我がままを言ってほしかった。 子どもらしく、弱音を零していてほしかった。 「………」 『花を』 『花のお茶を、飲みましょう』 『森に行く前に』 紙袋でもらった花弁。 一度、仕事をこなすために使った。 まだ余りはあるから、あなたと一緒に飲みたかった。 (-157) 2022/05/06(Fri) 1:11:35 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ朝、姿を見せない子どもたちのことは神隠しであると聞いている。 それだけ口止めは厳重なものであるから、団結した反発もないのだろう。 ただ、そう。青年が口止めをどれだけ受けたのか、 そもそもそれまでの事象と自分のことがどれだけ結びついているかは、疑問だった。 少し困ったような、動揺したような。 わずかに丸くなった目が、貴方を見下ろしている。 「僕は」「……」 「ツキには」「僕が、不幸に見えている?」 きっとかれが自分のことを慮ってくれているのだということは、 十二分に伝わっているのだ。ただ、それがどうしてなのかがわからない。 ぼんやりとした頭の中で、その輪郭がつかめない。 「僕は、困ってる?」「人と違うから?」 「ツキには、僕にはなにか」「足りてないように、見えるのかな」 手を伸ばす。すぐそこにある頭を腕の中に収めてしまった。 どうすれば貴方の抱いている不安を軽減できるのか、わからない。 だから、小等部の子どもたちにそうするように、同じことをなぞった。 「ツキが僕を見て苦しいなら」「それは僕だけのせいじゃないと思う」 「ツキは、何が苦しい?」 (-158) 2022/05/06(Fri) 1:15:41 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バットここ暫く、前よりも遠巻きに周囲と接しているところを見ていたから、心配する気持ちがあったのは少女も同じで。 久し振りに近くに感じる青年の姿に、安堵する気持ちがあった。 受け取った手紙を自分の言葉代わりに掲げて、『大丈夫?』と同じように尋ねる。 あちこちに視線を巡らせるのを見て、 気を遣ってくれているのだろうなと少し嬉しくなる。 後ろ暗い役目を背負ってしまったものだから。 「!」 提案に頷きを返して、部屋を出る。 いつも持ち運んでいる黒板を肩から提げて、 歩き出す青年にちょこちょことついて外に向かうのだった。 (-159) 2022/05/06(Fri) 1:26:52 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 月鏡 アオツキ「そうでなくては、王は務まらない」 表情には出ないが、この先輩は分かりやすい。ということもあるけれど。 「そうだろうか。そうであれば楽なんだけどもな。 フィウクスはどうも面倒な体質を抱えているように見える。 なるべく刺激しないように、話が出来れば良いと思うが。 ……友達、出来なかったのか……… 」一緒に悪戯してるような友人がいると思っていた。 あまり突くのも悪いと思ったので、それ以上は何も言わないのだが。 「大袈裟だなんて。僕も概ねあなたと同じ考えを持っている。 出来る事なら体制から全てをひっくり返すべきだ。 生徒の笑顔を増やすには、それが不可欠だろう」 目の前の彼が話すことは、かなり理想に近い。 手段さえあれば、それこそ、君の言う革命が起こせるのであれば。 この学園を変えることが出来るだろう。理想の、笑顔と幸福が溢れる場所。 「そうだな……小等部の子供たちを慣れさせるという意味でも、交流を図るという意味でも。 かなり建設的かつ、すぐにでも取り入れられる良い校則になるだろう。 僕は、自分の病気のために 卒業以降もここに居られれば良いと考えているのだが… そういったことも、制度を作ることが出来たらと思っている」 自分の顔―――後日、仮面を着けることになる右半分を手で触れる。 (-160) 2022/05/06(Fri) 1:33:04 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス廊下から外へと出でて外を歩く。夜気はほんのりと冷えている。 向かう先は森の方――……ではなく、寮の後ろ側に回ったところの草木の茂み。 森には繋がらず、建物間を仕切るようにある人工林。 少なくとも話し声は緑に吸われて、外へは通らない。 「大丈夫?」「ええと」 じゅうぶんに人の耳からは離れただろうところまで行って改めて問い直す。 けれども少し考えてから、その内容が伝わらないことに気づいた。 どう説明すべきか。それを頭の中でなぞっている内に、 あまり良くない姿を見せた――青年はそう思っている――ことを思い出す。 先導する足が遅れて、少しばかりうつむきがちになった。 「森へ連れてってしまった」「だから、なにか」 「疑いを持たれたりしたんじゃないかなって」 (-161) 2022/05/06(Fri) 1:50:53 |
【秘】 ライアー イシュカ → 神経質 フィウクス「は?何、なら鳥飼えばよかったんじゃねえの。 そんな難しくない気がするのになんでまた?」 鳥の種類にもよるが、大型の鳥だったのだろうか。 小型だとむしろ飼育しやすい イメージがあった男は訝し気に尋ね返す。 「ラットの方が大きいから懐くんだったか。 まあデカいほうなのはわかった。 見に行くから暇な時……籠で連れ出せんのか?」 さて、貴方の同室者に対してこの男が余りいい印象を抱いていないのは昔からで、特別嫌いと言うよりは単に人気者だったり社交的や傲慢などの属性はどれか一つでもある人間すべてに対して毛嫌いする傾向がある物の延長線だ。 学生時代から変わりない。 全く会話をする機会がなかったとも言える。 つまりは、部屋に直接乗り込むのを渋ってるのは 出くわすのを避けたいという理由だけだ。 「返せる見込みのない負債持ちの時点で…… 生まれた時に殺してくれりゃあさ。 死にたくないのに、苦痛で悲惨すぎて死を選びたくなる ……意味不明な葛藤もせずに済んだのにな」 そんじゃ、と。貴方の返答に特別引っ掛かる物がないなら、 その場ですぐ返したか、 次に持ち越すつもりで立ち去るだろう。 (-162) 2022/05/06(Fri) 1:56:02 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ「そ、そうだろうか……? まいったね……私としては絶好調だと言えるくらいなのだけれど」 変だと言われても、自分自身ではよくわからなかった。 昨日までの自分と違うことは理解しているのだが、今のバラニにとってはこの状態こそが本来の姿のように思えて仕方がないからだ。 こちらの手を握った君の手を見る。 不安も緊張も何もない、これがいけないと言われればどうすればいいのだろうか。 「……へんな私は、好ましくはないか? シャルロッテくん……」 納得出来ないと雄弁に語るその顔を見て、気になったことを尋ねて。 (-163) 2022/05/06(Fri) 1:56:07 |
【神】 神経質 フィウクス>>G5 エルナト 「残念ながら俺は現実主義らしい」 良く言えば大らかな返答を、悪く言えば無愛想に一蹴した。 あなたはきっと、自分の考えと他者の考えを 切り離して考えられるから否定的な言葉を気にしないんだろう。 下手に顔色を窺われるよりはずっといい。ただ、 「 嫌だ。断る。 怒るのに許可だって要らないだろうが。はいどうぞ怒ってくださいと言われて、 ご丁寧に怒ろうと思う奴が何処に居るんだ?」 そういうところは少し気に障る。 そのような言い方をする人種は、大抵が 相手がこう返す所まで想定しているだろうと感じるのが、余計に。 「随分楽観的だな」 溜息を吐いて苛立ちをまた一つ沈めた。 「誰もが卒業までに病を克服するとも限らない。 病が治ろうと治るまいと、 帰る場所も無ければ居場所も無いかもしれない。 こうして俺と無駄話ができるほど時間が余ってる内に、 保険の一つくらい掛けておいた方がいいんじゃないのか」 それだけ"いい性格"をしていれば、 案外どうなっても生きてはいけるのかもしれないけど。 それが楽というわけでもないだろうし。 (G6) 2022/05/06(Fri) 2:01:56 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス「そういうものなんだろう。 僕たちが特別、貧乏くじを引かされたのかもしれないがな。 けれど、僕は恵まれていたんだと思う。 こういったことを思いつく余裕もなく、卒業して放り出されたものもいるんだと思うとな」 どちらがマシかを選べるだけ、恵まれている。 そう思ってしまうほどには、追い詰められていたのだろうか。 比べるものでもないだろうに。 誰かが通りかかる前に、仮面を元に戻す。 身体が誰にも見せられなくなっても、顔が美しさを欠いていっても。 自分が得られるものなど、手を差し伸べた者の笑顔だけだ。 それで満たされていた。それで良かったのだ。 「そういう者もいるだろうさ。 全ての人間が、同じ方法で救われるなんて思っていない」 無理に理解しなくても良い、されることだとも思わない。 そんなことが出来るなら、良き王を転覆させようと考える輩が世界史に登場することはないだろう。 (-164) 2022/05/06(Fri) 2:44:58 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス「……何処までも、似ているな、僕たちは」 生まれが良いだけでは、人間は楽に生きていけるわけじゃなくて。 結局のところ必要とされなければ、成功のために邪魔だと判断されれば、こうして厄介者として放り出される。 そういった境遇の者同士が、顔を突き合わせているのだから。 違う所と言えば、立場を守るために自分の家族は自分を認知しないだろうというところか。 協力が見込めない事は、分かり切っているのだけれど。 「そうだな。 まずは、僕たちが居場所を確保しなければ始まらない。 施設の存続に協力する意思を見せることで、僕も大人たちに取り入る必要がある…か」 眉をひそめる。気乗りはしない。元々、誰かに取り入るという行為が苦手なのだ。 家族が媚び諂っている姿を見てきたからだろうか。 「ふ、そうだな。 君が腹に据えかねて、物凄い剣幕で飛んできたらと思うとおっかなくて仕方がない。 誓いでも立てておくか?望む未来が来るまで、共に立っているという誓いを」 冗談めかして。というよりも、君がそう言ってくれることが何だか嬉しかったのかもしれない。 (-165) 2022/05/06(Fri) 2:45:22 |
リアンは、自分が遊び人気質だったなら、此処で口付けの一つでも落としてやればよかったかな。 (a21) 2022/05/06(Fri) 2:46:12 |
リアンは、面白いものが見られるだろうな、と思った。勿論、そんなことは行われない。ただの与太話だ。 (a22) 2022/05/06(Fri) 2:46:43 |
【置】 半分の仮面 リアン日に日に顔の違和感が広がっていく。 右目はもう、何も映しはしない。 それでも、止まる事は出来ない。 (L2) 2022/05/06(Fri) 2:48:57 公開: 2022/05/06(Fri) 3:00:00 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バット『何もありませんでしたよ』 何も、疑われることはなかった。 あなたが庇ってくれたことも理由の一つだし、 森に居ても"不自然ではない"生徒だから。 少なくとも、青年が見かける範囲で少女の扱いが何か悪くなったような兆候は見当たらない筈だ。 同じように、少女の中で青年の扱いが何か変わることもなかった。 それは充分に真実を理解していないからであるかもしれないのだけれど。 『バットくんは』 『バットくんではなかったのですね』 あの森での出来事。 その時に聞いたもう一つの名前のことを指しているらしい。 ただの確認以上の意味は込められていない言葉。 つられて歩みが遅くなる。 風に合わせて、草木の枝葉が微かに揺れるのを眺めた。 (-166) 2022/05/06(Fri) 2:50:16 |
【秘】 神経質 フィウクス → 雷鳴 バット腕の向こう、随分と偏った食事の品目と。 それから、怖じ怖じと顔色を窺う子どものような様子を。 それぞれを一瞥して、けれどそれだけだった。 食事の内容については大人達の指導すべき事であって、 教育実習生ならまだしも、自分が関与するものではない。 であればやっぱり、自分が口煩く言う義理は無い。 フィウクスはジャステシアや他の高等部の生徒のように、 誰かの面倒を見るだとか、そういった事は殆どしない。 自分はそうされるのは好かないし、それができる人間でもない。 「……アオツキが。 俺は頼んでもないのに自由に使えと寄越して来た 正直持て余してるんだ。 お前が時々使うくらいがちょうどいいんじゃないか」 その後にこの部屋を貸し与えた人物を問われれば、 やはり返答はどこか突き放すような、素っ気ないものだった。 こうして現に有効活用されている事を思えば、 自分は一度くらい件の人物に礼でも言うべきなのだろうが。 (-168) 2022/05/06(Fri) 3:49:28 |
【秘】 神経質 フィウクス → 雷鳴 バットそれから。 「……そうか」 あなたの答えへの返事は、ごく短いものだった。 回りくどく、そして根本的な解決には至らない。 そんな治療なのだろうと薄々察してはいた。 こうしてあなたがここに居る時点で、 それは病と直接的に関連するものではないか、或いは。 即座に病状が大きく和らげられるような治療は行われていないか。 答えが概ね二択となるのは明白だった。 「お前は。」 「抱えた傷や病を治して外へ出たいのか、それとも。 何処であっても、嫌な目で見られる事を、怒られる事を しなくて済むならそれで良いのか。」 「 お前はどうなりたいんだ ?」わからないのであればわからないでもいい。 この場に於いてはそれも一つの答えだろう。 ふとした問いへの答えを受け取れば、 ドアから背を離し、踵を返して部屋を後にするつもりでいる。 (-169) 2022/05/06(Fri) 3:50:41 |
【秘】 苛々 フィウクス → 月鏡 アオツキ「誰にも関係ない事だろうな。 あんたは誰も当事者にしようとしていないんだから 」あいも変わらず不機嫌そうに言い放つ。 この苛立ちが何によるものかは知れないが、 何であっても今は些細な事と腹の底に押し込んだ。 「否定はしない。同意はともかくとして。 理解も共感もきっと俺にはできない事だろう。それでも」 「 あんただって、協力者は多い方がいいんじゃないか 」抱える病ゆえに『普通の』情動さえ理解できない。 あなたの事をよく知りもしない。教えられていないから。 それでも結託する事はできないわけではない。 「あんたの望むものを正しさとしたいなら余計にそうだ。 正しさの定義はいつだって多数派が決める。 それをあんた一人の手で、一から推し進めるのは 随分と確実性に欠ける、非効率的なやり方だとは思わないか。」 「それとも。 そんなに他人を巻き込むのが怖いのか?」 (-170) 2022/05/06(Fri) 4:23:07 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 月鏡 アオツキ「俺は極論居場所があるならなんだっていい。 そこが俺のような──病を自己の一部と受け入れるような。 そんな人間を否定しない場所でさえあれば。 けれどそれは外では叶わない、きりがない事だ。 外の世界はここと比べて、変えるにはあまりにも広すぎる」 その場所の全てが自分に特別優しくなくとも構わない。 『普通』という目に見えない曖昧な定義によって、 逃げ場も無く絞め殺されさえしなければそれでいい。 けれど『普通』が正しい外の世界ではそれさえままならない。 「だから結局は、俺はここに残る事になる。 たとえあんたにとっては望まない事であったとしても。 きっと長い付き合いになるんだろう」 「あんたが途中でしくじらない限りは。 どうせ遅かれ早かれそうなるんだ。 であれば今から共謀者になったって問題は無いだろう」 「それに、」 (-171) 2022/05/06(Fri) 4:29:18 |
【秘】 異端審問 フィウクス → 月鏡 アオツキ「──俺のような、いつ手を噛まれるとも知れない狂犬は」 「今の内に飼い慣らしておくに越した事は無いと思うがな」 (-173) 2022/05/06(Fri) 4:30:08 |
【秘】 苛々 フィウクス → ライアー イシュカ「同室者が居ると放鳥しづらいだろ…… 面倒だからやめた。鼠なら殆どケージの中だけで済む」 鳥は寿命が長いから、とは言わなかった。 下手をすれば自分の方が先に死ぬかもしれない。 その上家族も居ない身で、そうおいそれと飼えはしなかった。 「そう大きいケージでもないが…何処に持ち出せって言うんだ。 共有スペースに持って来いとでも言うつもりか? 俺は絶対に嫌だが…… 」籠ごと連れ出せなくはないが、場所が問題だ。 この問題児の病にとって人気の多い場所は毒でしかなく、 つまり共有スペースに滞在する事は拷問じみている。 それゆえぶつくさと文句は言うものの、まあそれはそれ。 これは適当に人気の少ない所を指定すれば済む話。 「……殺すと角が立つからな」 だから勝手に死ぬのを待つんだろうな。 吐き捨てるような独り言。 その後に、何処かへと踵を返した。 (-175) 2022/05/06(Fri) 5:00:02 |
【独】 神経質 フィウクス/* そういやもう一回天然誑監視したらどうなるんだろう また誑かされんのかな。多分何も起きないと思うけど…… もうロール的はパス連打になりそうだし おもしろそうだから一回だけデバッグしていい?(カス) (-174) 2022/05/06(Fri) 5:08:20 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 半分の仮面 リアン「……どうせ人生なんて不公平なギャンブルの連続だ」 以前に誰かに言った事を繰り返す。 結局の所、自分達は配られたカードの内 最もマシ、に見えるものを選ぶ事しかできない。 こうして追い詰められ決断や選択を強いられる事だって、 決して良い事ではないのだろうけれど。 全てはきっと、タイミングや廻り合せの差でしかない。 「ただでさえ俺達は莫大な負債を背負わされてるんだ。 後ろ盾だって無いに等しい。 あまり手段を選んでもいられないだろうな…」 ここ数日の自らの行いを思い返す。 自然と声のトーンは低いものになってしまう。 選ぶ側になる事は、都合の良い事でもあったけれど。 (-176) 2022/05/06(Fri) 6:19:39 |
【秘】 苛々 フィウクス → 半分の仮面 リアン「………なんだ…? 既に腹が立って来たな…どうしてだと思う?」 多分これは実に理不尽な怒りなのだけど。 それが何によるものかは定かじゃないな。 「…はあ……俺は疲れた。もう行く。 暇で仕方ないなら勝手に誓約書でも書いておけ」 そんな情動を溜息に乗せてどうにか流した後。 一方的に言うだけ言って踵を返した。 そのため、まあ当然面白い事は起きなかったわけで。 この場での一連の対話の中だけでも。 ままならない感情を抑え付ける事に随分と神経を擦り減らしたのは 事実と言えば、事実でもあった。 (-177) 2022/05/06(Fri) 6:21:03 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「 『不幸に思えてます 私には』 」違う、本当は不幸がわからない。 だけど、ほんの小さな幸福だけを知っている。 「君が」「幸せでないように、見えてる」 ――それは俺だけのせいじゃないと思う。 深呼吸をしろ。繕えない、先生でなければいけないのに。 「 『よかった、だとか 嬉しい、だとか 」欲しい、だとか 未来に願うことを 君から聞けないことが苦しい』 (-178) 2022/05/06(Fri) 7:53:12 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「 『普通を与えることが幸せだ』 「 『普通を経験できないのは幸せじゃない』 「 『他人とその普通が違うのなら、 その人にとっての普通をさせてあげたい』 「 『君の幸せな姿が見たい』 「 『君が笑っている姿が見たい』 「 『表情が変わらないとわかりませんよ』 「 『言葉にしないと伝わりません』 「 『だから教えて下さい』 ――『クロツキがして欲しい事を教えてください』 それは、過去にクロツキという人間が告げられた言葉。 頭から離れない、大切な言葉。 どうして、声も顔も同じように出来ないのだろう。 言葉を真似をしただけで、その人のようになれないのか。 男は信じたくなかった、彼のようになれないことを。 (-179) 2022/05/06(Fri) 8:12:51 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット「ちがう、うまくやれる。 聞かなくたって、できる、どうやって?」 「 『君を幸せに出来ないままで、私は先生になれないですよ』 誰かの言葉を引用して、うわごとのように呟いて。 その胸に納まりながら、ふいに体の力を全て抜きもたれかかる。 しがみついている手が弱くなって、まるで人形になったよう。 先生になれる時間が、切れてしまった。 「苦しい、君を幸せにする方法がわからなくて」 「本当に幸せ、だったときがあった。あおは僕を幸せに出来た」 「あおなら君を助けられた。 ここにいるのが、ぼくだから私は、君を喜ばせられないのか、と、苦しい。 私が、僕が? いるから、ごめんなさい。 先生じゃない、あおじゃない僕は、嫌だ。 誰も助けられないから、嫌だ。 早く戻るから、――あおがしてくれたこと、全部、ちゃんとやるから」 そこで震えていたのは小さく聞き取りずらい声を出す、何かを模倣するだけの子。 言われたとおりにだけしか動けない愚かな生徒だった。 ここに居て良いのは僕じゃない。 居るべきだった、彼にならなくちゃ。 生徒を笑顔に出来るのは彼しかいないのだから。 彼が救いたい生徒を傷つけるなど、あってはならないのだ。 (-180) 2022/05/06(Fri) 8:28:39 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスゆっくりと文字を綴る細やかな音に ぎゅっと涙を堪える様に瞑った目を、開き。 「…………、」 「どうにも、ならないこと…………」 綴られた文字を、小さく復唱する。 あなたの心が、石になってきてるなんて そんなの、やっぱり気のせいだ。 だってあなたは、こんなに、やさしいから。 堪えた筈の涙は、結局瞳から零れ落ちていく。 ▼ (-181) 2022/05/06(Fri) 8:34:40 |
月鏡 アオツキ(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 8:36:01 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「ぅ、」 「ゔえええ…………」 あなたの肩に顔をもたれて、 同じぐらい小さいあなたの身体に、 しがみつくようにしながら泣きじゃくる。 服の下に感じる硬い感触。 つらいのはわたしだけじゃない、 わたしだけじゃないんだから、 しっかりしないと、いけないのに。 そんな風に思ったとて、 あなたの優しさを突っぱねる事なんて出来る訳もない。 優しい手つきも、包み込むようなあなたの香りも、 ゆるしてくれる言葉も。今、本当に沁み込んでいくように心地好いから。 そうして、そのまま、あなたにしがみついて泣いている。 (-182) 2022/05/06(Fri) 8:45:12 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「え、……エルナトくん、」 では、それは何処ぞの廊下だろう。 声を掛けられれば驚いたような反応を一度。 「う、うん……わたしは、大丈夫だった、よ」 緊張の面持ちであなたを見上げて頷き言って。 「……なにも、なくて……逆にちょっと、こわいかも……」 (-183) 2022/05/06(Fri) 8:52:49 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 高等部 ラピス「……ラピスさんは、 皆が、……そうやって『良い方向』に進めると。 心の底から信じられると……思いますか? 僕は、……僕はそう思えなくて、不安だから…… 不安が溢れて止まらない、病気が……治らないんだ。 良いことなんて……悪いことの前には……無力で」 ふつふつと煮え立つ、充溢したソレは、 茶の香りと微かなチョークの音で、 押さえつけるまでもなく霧消していく。 良いことは考えられないけど、 自分でも信じられないくらいに心中は穏やかで。 「でも万が一、みんな治療を…… 受けさせられてるのだとしたら。 それは、……悪いことを考えてしまう僕、とかには。 残酷で、……優しいこと、なのかもしれないな」 暗中に背中を押している、ということなのでしょう?と、 終ぞ隠し味の正体、出どころには気づかなかったが、 最後に上げた顔の口元は僅かに微笑んでいる。 「……そう、だね。休もうかな。 やろうと思ってたことは、あるけど…… ちょっと眠った、あとでも……遅くはないだろう、し」 (-184) 2022/05/06(Fri) 10:38:20 |
(a23) 2022/05/06(Fri) 10:39:50 |
リアンは、何かしらの揚げ物を作った。体に悪いかも。 (a24) 2022/05/06(Fri) 10:40:48 |
【神】 司書 エルナト>>G6 フィウクス 「夢がないなぁ。疲れちゃいそう。」 なんて文句を言いつつも、別にそれを気にすることもなく。 自分と他人はどうしようもなく違う存在だから、 理解も共有も出来なくて当たり前だと考えている。 大人が常に人と距離を保つのと同じような感覚。 とは少し違う。 「せっかく気兼ねなく怒れる機会なのに。」 「残念。発散させてあげたかったなぁ。」 と、くすくす笑いながら。 そんな答えが返ってくるだろうと、案の定予想していた。 言われて素直に怒れる人なら、そんなに苦しんでないだろうし。 そんなに苛つかないでよ、泣いちゃうよ、なんて窘めつつ。 「……あはは!」 その後の君の物言いには、少しきょとんとしてから。 声をあげて笑って。 「心配してくれてるの?優しいね。」 「でも、君との無駄話の時間、好きだからなぁ。」 随分未来を案じてくれているような言葉にくすくす、笑みを漏らして。 それから、うーんと考えて。 「どこにも居場所が無かったら、世界中を旅したりするよ。」 「本の中でしか見たことがない世界を、見に行くんだ。」 「きっと楽しい。」 なんてやっぱり楽観的な言葉を宣うのだった。 (G7) 2022/05/06(Fri) 11:02:51 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「やぁ。」 名前を呼ばれればひらり、手をあげて。 てく、てく、ゆったりとした足取りで近づく。 目の前まで立てば、身長差分視線が下がる。 「うん、何もないなら良かった。」 「約束は守れたようで何よりだね。」 君を守れてよかったよ、と少し安堵の息。 嘘つきにはならずに済んだようだ。 その後の言葉には、うーん、と思案して。 「…まぁ、子供達もたくさんいるからね。」 「単に違う子を標的にしてるだけじゃないかな。」 「きっと大丈夫、そんなに不安そうな顔しないで?」 騒ぎがあったんだもの、連れてこれなかったことで、 君が怒られたりなんてしないさ、と。 叶うなら頬に掌で触れて、安心できそうな言葉を告げて。 実際にどうかなんて知らない、耳障りがいいだけの言葉。 (-185) 2022/05/06(Fri) 11:13:11 |
【秘】 花信風 トット → 高等部 ラピス「ん」 「んう うん うん……」 息を整えて、整えて。 無理はしなくて大丈夫という言葉がありがたくて。 ──頭から手を離す。ぶらりと降ろした腕の包帯は、朝食の後にまた新しくなっていた。 「……いっしょにのんでくれるの?」 「おれ ラピスといっしょにおちゃのみたい……」 歩み寄って、あなたの袖を引く。 (-186) 2022/05/06(Fri) 11:42:09 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「……そう、だといい……けど」 不安げに言いながらも、 けれども触れられたら、少し頬を赤らめて 昨日の出来事にどういう感情を持てばいいのか 自分でもまだ分からなくて、どきまぎと視線を逸らす。 「……あの、」 「エルナトくん、の、昨日の……って」 「その………」 ああして、執拗に舐めて来たのは そういう病気なのだろうか。 そういうのが、好きに思ってしまう病気なのだろうか、と 問おうとして、病気と呼ぶのもヘンな感じがして、 中途半端に言って言い淀んだ。 (-187) 2022/05/06(Fri) 12:39:14 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 半分の仮面 リアン「王って、格好良いですね。私はその響きも肩書きも好きです」 「刺激しないように会話しても変わりませんし、 いっそのことショック療法も良さそうですね〜。 これは半分冗談です。私医療に関してはからっきしなので。 恋人ならいたことはあるんですけどねー」 気むずかしい相手との会話、年齢も違えば抱えるものもちがう。 実習生も前途多難だった。階段から突き飛ばされるかと思ったほどに。 これは冗談ではない、口には出さないが。 「おやおや〜。考えは私と似ていましたか。 やれることはすぐではありませんし、 確実性にかけるものばかり。 それでもたった一縷の望みにかけるのもひとつの人生です。 先生に知られたら怒られますから、しー。ですよ〜」 表情豊かな言葉のなかで目を細める。 「……少しここに居たがる生徒が多いですね。 私はどんな病だとしても、外の世界に希望がないとは言いたくないのですが。 お話を終える前に、君が自覚している病気を聞いてみても良いですか?」 (-188) 2022/05/06(Fri) 12:44:53 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「きっと大丈夫さ。」 蜂蜜みたいな言葉を吐いて。 赤らんだ頬を、親指で軽く撫でる。 動物に触れた時、その温もりが心地よいと思うのと同じように、 君の体温は心地が良かった。 言い淀む言葉、でも、聞きたいことは分かる。 まぁ、気にするなと言われる方が難しいだろう。 ひとつ、思案して。 「食事なんだ。」 ぽつり、零した。 それはどうしようもなく単純な事実であった。 ▼ (-189) 2022/05/06(Fri) 12:54:17 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「人のご飯が食べられなくてね。僕が食べられるのは。」 「汗とか、涙とか。」 「……唾液とか、それ以外とか。」 頬を撫でていた親指を、君の唇に触れさせる。 くい、と指を曲げて。 その隙間に侵入しようとして。 「人の体液だけが食べられる。」 「美味しいと思うし、実際に栄養にもなる。」 「………そういう、病気。」 だからそう、昨日のあれは。 まさに"食事"に他ならなかった。 「…気持ち悪いでしょう。僕も、あんまり食べちゃいけないと思うんだけど。」 「……最近はずっとお腹も減ってるし、それに……」 「…食べる事にも、抵抗が無くなってきちゃって。」 成長期の体は栄養を欲しがるし。 慣れた行為はその異常性を麻痺させるし。 君の体を舐って、唾液の交換をする事も。 何の抵抗もなく、あったのは多幸感と満腹感だけ。 「……嫌だった?ごめんね。」 眉を下げて謝る。 誰かを傷つけたいわけじゃない。 でも、本能には抗えない。 指を隙間に入れる事が出来たなら。 君のぬるりとした舌を、指の腹で丹念に撫でる。 (-190) 2022/05/06(Fri) 13:01:55 |
司書 エルナト(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 13:04:18 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニ視線が下る。 握り合った手を、滲んだ視界に映す。 あなたがあなたの意思によって考えを変えたのなら。 立派な跡継ぎになるために、まずは病を治し、それから学ぶことに集中するのだと、そう決めたのなら。 それは、仕方のないことだと思う。 けれど。 少■はかぶりを振った。 結局のところ。 あなたを案じるふりをして、期限付きの蜜月の終わりを先延ばしにしたいだけかもしれない。 それでも。 ▼ (-192) 2022/05/06(Fri) 13:18:02 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニ「――ううん」 あなたを見つめて、少■は微笑む。 腫れた瞼で。涙に濡れた頬で。乾いた唇で。潰れた声で。 「だいすきだよ、バラニ」 少■は、あなたを愛している。 ▼ (-193) 2022/05/06(Fri) 13:18:37 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニ「でも、昨日までのバラニの方がかっこよかった」 「今のバラニに、大切な話はできない」 あなたが先生たちと話をしてこうなったのなら。 先生と『話』をしよう。『お願い』しよう。 あなたの手を引き寄せて、甲に口付けをひとつ。 それは覚悟の宣誓。 (-194) 2022/05/06(Fri) 13:19:18 |
半分の仮面 リアン(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 13:25:17 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「……しょくじ、」 小さく言葉を反芻して、あなたを見上げる。 食事なら、しなくちゃお腹が空くだろう。 「………」 嫌だとか、気持ち悪い、とか。 思わなかったかと言えば、たぶん嘘になる。 でもそれを言われたら、傷付くものだ、と。 言われて来て知っているから、言えなかった。 驚いたし、怖かったし、けれど、 あなたの言葉が優しくて心地よかったのも、 あなたが“大人”から助けてくれたのも事実で、 だから、だから。 マイナスの言葉を肯定する事が、上手く出来ない。 なんて考えているうちに、あなたの指が口内に。 刺激された舌が唾液を分泌させて、 唾液と指とに、言葉が塞がれて。 これもきっと、“食事”のための行為なんだろう。 意図してなのか、食事を求めての無意識でなのかは、分からないけれど ▼ (-195) 2022/05/06(Fri) 13:28:58 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「………ん、」 唾液の溜まった口で、喉だけで声を出して 小さく開けた口で少しだけ顔を上に傾ける。 “食べて”いいよと、言うように。 (-196) 2022/05/06(Fri) 13:29:30 |
【秘】 ライアー イシュカ → 雷鳴 バット「…… あるように……いや、……ああ。 "治療"されて、元気なままのやつなんかいるのか? って言うか、お前もいなかったらしいじゃん。 そんな高待遇で済んだのかね」 やや遠巻きに恐れが滲んで聞こえた声に、 一度だけ振り返ってまた見つめていた兎に視線を戻す。 皮肉めいてるが高待遇を信じている声ではない。 そう言う話も稀に聞いたことがある。 自分がその手のに当たらなかった為全くもって腹立たしいが。 「……お前さあ。……んん、……何て言うかな…… ……病気が変化した感じ、具体的に何かあるか?」 (-197) 2022/05/06(Fri) 13:31:54 |
【神】 苛々 フィウクス>>G7 エルナト 「疲れてるんだよ。誰かのせいで」 誰のせいとも言わないけど。 夢を見るのも億劫なくらい。 控えめな笑みも宥める声も気に障る。 気に障るから、敢えて噛み付くような事を言う。 あなたの保つ距離には届かないと知っているから。 それは幾ら憤れど大人には決して届かない事とよく似ていて、 やっぱり何かが、少し違う。 「俺は好きじゃない」 「 好きじゃないし、嫌いだ 」好きじゃない、だけなら嫌いじゃない、なんて。 なんとも都合の良い受け取り方をされる前にそう付け足した。 嫌いだ。唯一素直に口に出す事のできるこの感情を、 それさえ曲解されてはかなわない。 「心配なんかする義理もない。 馬鹿な事をしてる奴が居れば苦言の一つも出るだろ。 ……お前の能天気さは…羨ましいくらいだよ」 「その言葉通り、お前が二度とここに戻って来ない事くらいは 俺から願っておいてやってもいいかもな」 (G8) 2022/05/06(Fri) 13:37:10 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ泣きじゃくる身体をぎゅっと抱きしめて、 あやすように背中を叩いた。 心の中に溜まったものが全部吐き出されるように。 涙の沁み込んでいく服が、悪い感情も全部奪い取ってくれたら良い。 ──しっかりしなくていいよ。 甘えたいときに、弱音を吐きたいときに、我慢なんかしなくていい。 小さな身体でも、誰かを支えるくらいの力はあるのだと伝えたかった。 私は大丈夫だから、あなたがつらいときに頼ってほしい。 落ち着くまでは、ずっとそうして待っている。 (-198) 2022/05/06(Fri) 13:56:28 |
【秘】 高等部 ラピス → 充溢 バレンタイン『絶対などは無いのだろうと思っています』 善意というものは時に悪手となる。 だから、これはきっとただの傲慢なんだ。 不安を押し退けて、治療を押しつける。 許されない時が来るんだろう。 『バレンタインくんが、良いことが悪いことに勝てると信じられる時が、来てくれると嬉しいです』 『不安を見ないようにするのではなく、 不安を正面から見据えられる時が来てほしい』 それは全部、願望なんだけれど。 僅かに持ち上がる口角を見て、反対に此方は眉を下げた。 こうして罪悪感を覚えることすら、白々しい行いをしている。 背中を押すよりは、突き落とすと形容されるべきなのだろうか。 『片付けは私がやっておきます』 『もう寝てしまっても、大丈夫ですよ』 おやすみなさい。 心の中でそう呟いて、その意識が眠りという名の海に沈むのを少女はただ見つめている。 (-199) 2022/05/06(Fri) 13:57:27 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット真新しい包帯が目に止まった。 袖を引くあなたを安心させるように微笑んで、そのまま手を引いて歩き出す。 生徒を"連れて行く"ときには、 ある程度行動に自由が与えられる。 とことこ、小さな足音が向かった先は 誰もいない調理実習用の教室。 鍵で施錠を解いて、その中へ。 「………」 広い教室の中、調理台の一角にトットを座らせると 鍋にミルクを注いで火にかける。 沸くのを待つ間に、花弁を紙製のティーバックに詰めた。 紅茶でミルクティーを作るのと同じ手順。 ▼ (-200) 2022/05/06(Fri) 14:05:24 |
バレンタインは、今日は授業を欠席した。 (a25) 2022/05/06(Fri) 14:06:04 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 後はカップに注ぐだけというところで少し考える。 ポケットから小瓶を取り出して、 あなたに見えるように持ち上げた。 入っているのは真っ白な粉末。 一見しただけだと塩や砂糖にしか見えないそれは、 何度も"仕事"で助けられている睡眠薬。 ──使う? 麻酔と同じだ。 眠っている間に運ばれてしまう方が楽なら、そうする。 自分で向かうのなら、やめておく。 その確認を取るために、掠れた息だけであなたに尋ねた。 入れてしまえば、飲み終わる頃には睡魔が意識を奪っていくだろう。 (-201) 2022/05/06(Fri) 14:06:37 |
バレンタインは、深い、深い眠りに落ちて、きっと良い夢を見る。 (a26) 2022/05/06(Fri) 14:06:45 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ自分の食性が、気持ち悪い事は知っている。 いくつになっても乳離れが出来ず、 食事もとれない自分を疎んで、母が自分を捨てた日から。 これは人を不快にさせるものなのだと、認識している。 何かを言われても、きっと気にすることはない。 気にしても仕方ないし、我慢はできない。 それに、家畜になにを思われようが関係ないでしょう? 病によって、認識は随分と 歪められてしまった。人を人と思えない。 小腹が空いて、無意識にお菓子に手を伸ばすように。 舌に触れて、にじみ出る液の感触を楽しむ。 ぴちゃぴちゃという水音が。 少年には、肉が焼ける音と同じくらい美味しそうな音に聞こえた。 ▼ (-203) 2022/05/06(Fri) 14:49:54 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノだから、君がまるで、"いいよ"とでもいうように 顎をあげたのを見て。 少年は、きょとんと目を丸くした。 「………いいの?」 皿の上に盛られたご馳走を見るような目で、君を見る。 くぅ、とお腹が鳴った。 文字通りの据え膳に、ひとつ、ごくりと喉を鳴らして。 そっと、身を屈めた。 長い横髪を指で掬って、耳にかけて。 蜜の溜まった皿に、舌を入れる。 じゅる、と少しはしたない音を立てて。 君が用意してくれたご飯を啜る。 舌が、君の口の中を這い回って。 君の味を、しっかりと堪能して。 奪ってしまった唾液の分、君が渇いてしまわないように。 自分のそれを、君に流し込んであげる。 誰が来るかもわからない廊下の隅で。 食事をする。 (-204) 2022/05/06(Fri) 14:56:34 |
【神】 司書 エルナト>>G8 フィウクス 「それは難儀だね。」 やはりどこ吹く風。 暖簾に腕押し、という言葉が似合うかのように。 何を言われても、意に介さない。……というよりは。 不機嫌なペットを、微笑ましく見守るような。 そんな温度で君と接している。いつも。 だから、はっきりと嫌悪を口に出されても。 「そっか、じゃあ片思いだなぁ。」 「今後も我慢してもらうしかないね。」 なんてやっぱり、悲しげな顔も不快な顔もすることなく。 穏やかに微笑んだまま、冗談めかしてそう告げた。 「そうだね、僕もここに戻ってくるつもりはないけれど。」 「何かの間違いで戻る羽目になっちゃったら」 「その時は、外の世界の事を沢山話してあげるよ。」 「そうしたら、貴方も病を治して、外に出たくなるかも。」 その時まで、貴方がここに居たらね、と。 にっこり笑って告げた。 (G9) 2022/05/06(Fri) 15:15:23 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスしばらくそうして、ぐすぐすとあなたにしがみついて泣いて ひとまず溢れて来たものが収まれば、 その肩に顔を擦りつけた後に顔を離す。 ……こうやって零した涙を 少しばかり勿体なく思うのは、 涙も汗も唾液も、美味しそうに食べる彼の顔を 見てしまったからかも知れない。 涙として吐き出した分は確かに軽くなって 溜息の様に口から息を漏らしては、 幼い顔のまま、小さく笑顔を浮かべた。 「……ごめん、ありがとう………」 「ちょっと、おちついた……とおもう。」 (-205) 2022/05/06(Fri) 15:39:32 |
【独】 神経質 フィウクス/* フワフワのネコチャンにされています……… こういうふうに嫌い!と思うのは正当な感情なので やっぱり思考と感情でねじれる事が無くて楽なのはそうで 世界のバグ バグだよ〜っ バグっとるのはこいつの心ですが… (-206) 2022/05/06(Fri) 15:48:08 |
【独】 神経質 フィウクス/* それはそれとしてやっぱりなんか オレは塩対応を上手いこと受け流されるのが好きみたいです… ものすごく"領域"に入っています。 (-207) 2022/05/06(Fri) 15:52:04 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「 ん、……… 」傍から見れば、 廊下の隅でこっそり口づけをし合う少年少女の青春の様で、 その実は給餌に他ならない。 溜まった唾液があなたに啜り出され、 舌が交わる分あなたの味に満たされる。 少しの間止めた息は、離れれば荒く吐かれて。 いやか、いやじゃないか、やっぱりよく分からない。 でもお腹が空く事はかなしいし、 あなたがひもじい思いをしてるのも、かなしい。 だったら、あげていいと思える間だけでも あなたのお腹を満たせたらいいな、とか。 思うのは多分、役に立てなかった分を誤魔化したいだけなんだと思う。 「……口、だけなら……、」 「いつでも……、 いいから…… 」口の中のそのを飲み込んで、 苦笑がちに笑って見せた。 (-208) 2022/05/06(Fri) 15:56:35 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「ん………ふっ…………」 熱を帯びた吐息を合わせた唇の隙間から漏らす。 欲望に突き動かされてるのは、間違いない。 ただ、それが男女としてのものじゃなく。 ただ、生物的なものであるだけ。 お互いの味を口内に塗りたくって、 吐いた吐息まで君の香りになってしまう頃。 ようやく口を離して、ほう、と一息ついて。 自らの口の端についた唾液までぺろり、と舐め取って、 お腹をさする。満たされていく。 「……美味しい…………。」 恍惚の声。恍惚の表情。 少し汗ばんで赤く上気した顔は、どことなく扇情的で。 されどやっぱり、そこに食事以上の意味を持ってはいなかった。 「……口以外は…………」 「………駄目なの……………?」 だから、懇願するように、熱に潤む瞳で君を見て、 "その先"を求めるように呟く声もまた。 『もっと美味しいものを食べたい』以上の意味を孕んではいなかった。 (-209) 2022/05/06(Fri) 16:22:03 |
【神】 神経質 フィウクス>>G9 エルナト 「その気味の悪い言い方をやめろ」 沼に杭、であったとしても。 この嫌悪もまた一方通行であったとしても。 拒絶を示す事を我慢する気にはなれないし、 眉を顰めて露骨に嫌そうな顔だってした。 無駄吠えであったとしても何か言った方がまだマシだ。 何も言わなければ、余計に都合の良いように取られそうだ。 多くの人間達が、悪意からではなく、けれど残酷に。 口の利けない動物の行動を都合良く解釈するように。 「戻って来た日には、良い反面教師になれるだろうな。 ここを出る前のお前がどれほど楽観的だったか。 それくらいは覚えておいてやってもいい。 ……どうせ俺は、ここに残る事になるだろうからな」 「お前が嘘つきの鴉でなきゃいいが」 小さく鼻を鳴らして、 気難し屋は無駄話は終わりとばかりに踵を返した。 その後ろ、どこか遠くでまた一つ、鴉が鳴いた。 (G10) 2022/05/06(Fri) 16:26:17 |
司書 エルナト(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 16:43:44 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト口付けは本来、恋人同士がやるものだと言うことは 幼い少女でも当然、知っていること。 だから、きっとそれ以上の、昨日のような事も 本当だったら、愛し合うもの同士じゃないと そぐわないのだろう。 そう思ったって、そうだとしても。 あなたがお腹が空くのなら、 愛なんてなくても、誰かがあげないと、 あなたが、お腹がすいてしかたなくなっちゃうだろうから。 あなたの味の息を吐いて、 少し濡れた口元を袖で拭って。 小さな懇願じみた言葉には、 視線を逸らして一度口を結んでから 「口、 以外は…………」 「…………誰もいないとこでなら……。」 そのまま羞恥心が立ち上って来るのに合わせて、 ぴきぴきという音が内から響くのが聞こえて、 少し慌てて、身を翻す。 これ以上懇願されたら、応えてしまいそうだから。 (-210) 2022/05/06(Fri) 16:44:22 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ幼い笑顔を見れば、 両手を頭に差し込んでわしゃわしゃ、頬を挟んでむにむに ここ数日していなかった戯れるような仕草。 後ろ髪を引くような感情がまだその内側に残っているようにも思えたけれど、僅かでも心を軽くできたのならそれで良い。 幼い良心が、都合よく利用されなければいいなと思った。 『どういたしまして』 お礼への返答だけ書いて、手帳を見せる。 (-211) 2022/05/06(Fri) 16:50:01 |
リアンは、義務感で何かを成そうとしたことはない。入学当初を除けば。 (a27) 2022/05/06(Fri) 18:15:30 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト悲し気に眉を下げる姿を、どこか不思議そうに見つめて。 けれども、その理由も、そうかもしれないと思う原因もあまりわからなかった。 「ああ、うむ」 「ただいま、エルナトくん!」 告げられた言葉を聞いて、こちらもそういえば、と言うかのように目をぱちりと開いて。 明朗な調子で返す言葉を向ける。何かがあったのが、元気なのは間違いないことだった。 (-212) 2022/05/06(Fri) 18:25:20 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「ん……これかね?」 何かを飲んでいる最中、こちらを見つめて問われれば一度手を止めてそちらに視線を返す。 「先生から貰った薬だよ、これも治療に必要なものだと言われてね」 あっけらかんとした様子で、何事もないかのようにただそれだけを答えた。 (-213) 2022/05/06(Fri) 18:25:38 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「ん……、へへ、」 ぴき、と小さな音。 戯れに大人びた顔が笑って、 おかえし、というように あなたの頭をわちゃわちゃと撫でる。 これもまた、よくやる事だ。 「……すっきりした、から……、 ちょっと、お散歩……してくるね。 ほんとに、ありがとう、ラピスちゃん」 (-214) 2022/05/06(Fri) 18:38:24 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス「確実性に欠ける、非効率的なやり方。結構。 そこは、これから効率化できるだろう」 「一体何に怖がっているように見えたんだ? ……たとえ一人で失敗しても、痛手を食らうのは自分だけ。 "私たち"が先生になることで漸く叶うことに、君たちは不要なだった」 うまくいくに違いない未来を作るのは、■■がいるから。 怖いハズなんて、何もない。 「それに君が生徒でなくなったら」 「僕は君の不確定要素になるじゃないか」 「何が起こってしまうかわからない立場で」 「救えなかった理由にしてしまうぞ」 君を救えないのは教師でなかったから、 君が隣にいたのは共謀者だから、 君に何もできなかったのは君が悪い子だから。 君を失うのは、僕が■■じゃなかったから。 先生ではないこの自分なんて、いったいなんの価値があるのだろう。 透明の瞳が一瞬光も通さず、深く沈みかけた。 届かないと決めつけて、逃げようとしている。 それを、今見抜かれているのだ。 (-215) 2022/05/06(Fri) 18:46:06 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス■■は、時間があれば、これからきっと良い先生になったのだろう。 すべて、これからであったのだろう。 君はいつかは生徒という記号から外れる、一人の存在だ。 そんな君のことも、■■なら救うことができた? そうに違いない、諦めるわけなんてなかった。 喪わせるわけが、ないよな。 「私は」 「生徒"だけ"でも助けられる先生になりたい」 僕は君の先生、じゃない。 ■■の目指したものがその先にある。 皆が望んでいる、誰もが普通を為せなくなった者が過ごせる居場所が。 ■■は、僕の"■■"だった。 僕は君の何になることができれば、君を、自分自身を助けられるのだろうか。 「それなのに、それだけだったのに」 「仕方ないな、フィウクスくんは」 (-216) 2022/05/06(Fri) 18:49:03 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス「君の未来を見たい」 君の助けになれない私がここにいる。 「君を助けたい」 これは私たちの意思だ、どうか面倒を見てやってくれないか。 「共に謀る為にも、」 「誰かに奪わせたりしない」 もう二度といなくならせたりしない。 例えこの病がなおって私が保てなくなったとしても。 君たちが、僕に先生をさせてくれるのなら 「きっと居場所を作り続けると」 ■■なら、 "私たち"ならやれますから。 (-217) 2022/05/06(Fri) 18:52:53 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ「────」 何よりも聞きたかったはずのその言葉にも。 不意に落とされる、この手の甲にする口付けにも。 自分で思っていたほどの感情が湧き上がってくることもなくて。 「そうかね……昨日までの、私の方が……」 そんな事を言われているのに、嫌だと思うこともできなかった。 昨日までならば、そんな事を言われれば酷く動揺しただろうに。 わからない。 どうしてこんなにも何も思えなくなってしまったのか。 「…………」 それ以上の言葉が出てこなかった。 ただ口付けをされた手の甲を呆然と見つめてから、視線を上げて君を見た。 (-218) 2022/05/06(Fri) 18:55:09 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト「えらくないよ。だめっていわれてるの」 「でも……がまんできないから それだけ」 いつもは褒められれば素直に喜ぶのに、それだけは違うとハッキリ言った。 自分の身のためにはならないことだから。 自分の身の事は、二の次にしてしまうから。 「でもこーやって、やくにたてるなら、とてもうれしい」 「おれねー おれのはなつかってくれるひとがすき」 こくりと頷いて、窓の内側まで寄って。 腕の包帯を解けば──夥しい数の 傷跡 がそこにあった。ポケットから鞘の付いたナイフを取り出して、刃を鞘から抜いて。 深呼吸して……腕へ振り下ろす。 血は 噴き出さずに。 「う」 「 ぐ 、ふ ぁ……っ、あ」「は」紅はみるみる間に芽吹き、咲かせ。 傷口から花開くのは、デイジーやアスター、ゼラニウム。 「い、ッ……あ、ぁ えへ へ も……ちょっと」「だけ、ぅ」 ▽ (-219) 2022/05/06(Fri) 18:57:47 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス「約束します」 「君の言葉をこれからもきかせてください」 「私たちを、信じてみてくれますか?」 きみの首へとこの手を伸ばす、届くのならば喉に指を辿らせ。 ひっかくような仕草を見せた。 初めて、君に僅かに微笑みかけ、次はと頬への進行をやめない。 長年の間教諭たちに搾取され続けた生徒。 捨て置かれながら、劣悪な環境で飼われ続けるなんて。 許してはおけない、■■はそんな僕を傍に置いてくれた、愛してくれた。 僕はあの人になるために、こうして生まれ変わったのだから。 なんだって。 (-220) 2022/05/06(Fri) 18:58:13 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノお返しをされてふふ、と満足そうな顔をした。 こくり。 『いってらっしゃい』 またペンを走らせて、送り出す言葉をかける。 散歩に出掛けるクロノに手を振って、 その場はお別れをしただろう。 (-221) 2022/05/06(Fri) 19:00:53 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト自然じゃ見られない速度で育っていく花々はトットの腕を彩り、その分だけトットの身体はびくりと震えた。 かく、と膝に力が入らなくなった。そのまま座り込む。 「んぁ、ふ、ッ、あは、は、…………っあ"、」 ブチリ。 ──勢いに任せて花を引き抜いた。 引き千切ったと言ったほうが正しいかもしれない。 「……………………、おわ、おわり」 「えへ、へ……あは、こ、こんなかんじ」 「さいたよ」 肩で息をしながら、涙の滲む上気した顔で貴方を見上げて花を差し出した。 腕に血はもう流れていなかった。花が咲けばすぐに塞がるようだ。 (-222) 2022/05/06(Fri) 19:00:59 |
【秘】 花信風 トット → 高等部 ラピス手を繋いで先導するあなたの後ろで、鼻をすする音が聞こえたかもしれない。 調理実習室に入れば、素直に座って。 ふつふつとミルクが鍋にかけられて泡が浮かぶのを、ぼうっとした顔で見ていた。 一つ一つの手順を、緩慢に目で追って。 小瓶を見れば。 「……………………」 「うん。おれ、ねむりたい」 「そのほうがいい」 頷いた。 「……しあわせなゆめ みてたほうが」 「おれは こころのじゅんび できるから……」 (-223) 2022/05/06(Fri) 19:14:41 |
トットは、自分の部屋の鍵を掛け忘れたなぁ、とぼんやり思い出した。 (a28) 2022/05/06(Fri) 19:15:05 |
雷鳴 バット(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 19:15:57 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ全く愛のない、愛を確かめ合う行為。 食事とイコールで結ばれてしまう行為。 何一つの感情がなくとも、何一つの感情を抱けずとも。 牛が子供のために作り出した乳を搾って我がものとするように、 誰かのためのものを、奪い取らなければ生きていけない。 きっと君がその身を捧げなければ、少年は。 他の誰かから、そう、出来れば自分でも抑えつけられる、小さな子から。 望まぬ行為を強制して、食事を奪い取るのだろう。 今までそうしてきたように。 翻される体。 食べかけのお皿を下げられたような感覚に陥って、 つい、その背中から抱き着く。 ぎゅっと抱きしめて、耳元で、少し荒くなった吐息を吐いて。 欲情にも似た、熱のこもった声で。 「じゃあ。」 「………図書室、いこう…………?」 少年だけが管理するそこは、鍵さえ閉めてしまえば。 誰も来ない場所になるからと、やっぱり、懇願するような、か細い声で。 (-224) 2022/05/06(Fri) 19:25:13 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス「そうか」 貴方があの場所、あの時の立会人だと知らない青年は、 ただただ貴方になんらかの疑いが及ばなかったことに安堵した。 教員棟から出ることの叶わなかった一日、 それからもう一日を経て周りの変化を目にして、やっと安心したのかもしれない。 「バット、であってる。ただ、そうじゃない呼び方をする人もいる。 人によって違う、のかな。わからない。家族は、バットって呼んだ」 日の落ちるごとに青年の動きはしっかりとしてきて、言葉も明瞭になる。 まるで陽光に押さえつけられていたかのように、背筋は真っ直ぐに伸びる。 鬱蒼と茂る木々は森ほどではないが、周りの光を遮って。 下生えの長いところまで足を進めると、木の根元に腰掛けた。 「先生の中には、そう呼ぶのを咎める人もいる、みたい」 (-225) 2022/05/06(Fri) 19:27:13 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「薬って……………」 だって、今までそんなもの、飲んでなかったじゃないか。 治療に必要なら、なんで今頃? 明確に以前と変わった行為。 明確に以前と変わった姿。 明確に以前と変わった精神。 それらをイコールで結びつけるのは、仕方のない事で。 「…ねぇ、その薬、見せて。」 薬学の本くらいは読んだことがある。 どんなものなのかと、仮にそれがわかったとて。 自分には辞めさせるような権利はないのだけれど。 ただ、気になったから。 (-226) 2022/05/06(Fri) 19:28:05 |
【神】 司書 エルナト>>G10 フィウクス 「あはは、ちゃんと怒れるじゃない。」 にっこりと、それを受け止める。 我慢せずに言葉を、表情を作る君の姿が好ましい。 言葉を飲み込んで、気を遣われるのが苦手なのは、 何も君だけではないから。 反応の大きいペットの方が可愛く見えるのとおんなじ。 「やった、覚えていてもらえるんだ。」 「じゃあ今のまま、楽観的でいる事にするよ。」 「…あはは、コルウスなんて。嘘なんて吐かないよ。」 エルナト 「僕は吐く者じゃなくて突く者だから。」 「だから君も突っついちゃう。」 「またね、フィウクスさん。」 向けられた背中に。 次を望む言葉を掛けて、見送った。 (G11) 2022/05/06(Fri) 19:38:34 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット「………」 頷かれれば、淹れたてのお茶に匙ですくって粉を入れ溶かして、片方をトットの前に置いた。 からん、とティースプーンが乾いた音を立てる。 しあわせな夢を見るための片道切符。 怖いことが何もなければいいのにと思う。 いつも元気なその姿が今は見えないのが寂しかった。 どうぞ、と身振りで促して、自分は両手でカップを包むように持つ。 手袋越しにじんわりと温かさが移った。 (-227) 2022/05/06(Fri) 19:42:37 |
【秘】 雷鳴 バット → 神経質 フィウクスしんと静まりかえった伽藍堂の部屋の中を見回す。 一人で過ごすのがどうにも寂しく、一人のうちにも何度か見渡した景色。 そこにあるものは決して賑賑しいものではなく、……ただ、そこにある優しさに、 与えたものの名前を聞いて合点がいったようにうなずきもした。 「ここは、落ち着く」「フィウクスの時間を奪ってたら」 「申し訳ない……けど」「僕はひとりでもそうでなくても」 「フィウクスは、僕が黙ってても」「怪訝に思わないから、いい」 文節のつながりのふんわりとした言葉は要するに、 自分がこうして使うことを肯定されるのと同じく、 貴方のまだ見ぬ部屋の使い方がなんであれ、肯定するつもりだという意思表示。 逆はどんな気持ちが抱かれているのだとしても、 青年の方はこうして優しさを橋渡しされることについて悪い気はしていなかった。 「大人は」「ゆっくりこれから」 「おまえに合った解決法を探そう、と」 果たしてここにいる子どもたちがどんな病を抱えているのかはわからない。 大人たちだってその善性の程度は様々で、悪意を隠しきれないものもいる。 ただ、青年は誰かのように、帰ってきてすぐに怯えを抱くこともなく。 自分が子どもたちにどう思われるようになったかを気にする素振りが増えた以外は、 以前と様子が変わったようでは、なかった。 「僕は……」 「フィウクスやみなと一緒に」「ご飯が食べられるような」 「ちゃんとした身体がほしい」 → (-228) 2022/05/06(Fri) 19:42:42 |
【秘】 雷鳴 バット → 神経質 フィウクス青年は自分がどんな瑕疵を抱えているのか、適切に他者に伝えたことがない。 理由は彼の学力の低さもある。周りに比べると、追いつけていないフシがあった。 周りの助けや努力もあって深刻な落ち込みを見せているわけではないが、 それでも同年代の子供に比べると、"しようのないもの"なのは確かだった。 だからそれというのはいつでも的外れで、貴方の状態をしっかり捉えてないこともあるだろう。 「フィウクスは?」 「フィウクスは、どうなりたい?」 それでもまっすぐ、青年の目は貴方へと向けられる。 貴方がこうして他者に向けた気の回しがきまぐれであったとしても、 与えられたものは、あったのだ。 それを受け止め見上げる人間が、こうして己から返るものを少し意識しただけの。 ほんのささいな、幼い善意や厚意であるのかもしれない、小さな問いかけだ。 (-229) 2022/05/06(Fri) 19:42:55 |
【秘】 恋の呪い シャルロッテ → 中等部 バラニ「—— 私 、やることができたから、行かなくちゃ」戸惑うようなあなたの視線を、真正面から見つめ返す。 泣きじゃくっていた少■は、もう、どこにもいない。 「明日また、話をしよう」 「またね、バラニ」 少■は再びあなたの手を離す。 けれどそれは以前のように、そうしていられなくなったからではなくて。 成すべきことを成すために。 少■は踵を返すだろう。 あなたの心は、きっと、今ここにはない。 だから、それを取り戻しに行かなくちゃ。 (-230) 2022/05/06(Fri) 19:47:16 |
【秘】 雷鳴 バット → ライアー イシュカ「……」 「なにか、よくないこと」「されたの?」 青年の目は少しの驚きを湛えていた。光の薄い目が小さく丸められる。 その実、貴方やこの飼育小屋に対して遠巻きにしていたのは別の理由だったから。 おそるおそる、もう一歩、二歩。腕を伸ばせば届く距離。 それに合わせてがたがたと、飼育小屋の中の動物たちがざわめいた。 一匹欠けた兎小屋の獣たちは、手の届かない方へと壁を作るように追いやられた。 「わからない」「ただ、これからは」 「僕にあった解決法を探す、って」 「今までは、そうじゃなかった」「みたいだった」 たとえその扱いは理不尽に見えるものだったとしても、 例えばかつての子どもたちのように苦しめられたりということは、 青年から見ればなかったのかもしれない、ただ。 実習生へは、青年は学力の遅れや社会行動性の未発達、 いわゆる精神遅滞のきらいがあることを伝えられていた。 実際に青年に行われたことが客観的に見て妥当性のあるものかどうかは、 一面的な意見だけでははかれないものだろう。 「……」 「イシュカは?」 口籠る。貴方が自分と同じように感じていないのは、明らかだったから。 (-231) 2022/05/06(Fri) 19:49:11 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「我慢できないんだ。」 「……なんでだろう、辛いわけじゃないのかな。」 「気持ちいいとか?」 血を出すという行為は、自分を傷つける行為に等しいもののはず。 なればあまりしたくない、と思うのが道理な気がするが…… 君に手を伸ばして、窓の内側まで招き入れ。 そっと窓を閉めて、カーテンを閉じる。 図書室には誰もいない。 今の図書室は鍵を閉めていて、営業していない状態だったから。 「…っぅ、ゎ」 それから、解かれた包帯の中身を見て。 それそのものでは、目を細めこそすれ声を出すことはなかったのだけれど。 その後の、ナイフを突き立てる行為には。 思わず声を上げ、目を閉じてしまった。 恐る恐る、目を開けて。 「……わぁ……!」 行為と裏腹に奇麗な言葉の花が咲く。 それは何とも奇麗なもので、奇麗すぎて不気味ささえ覚え。 ぶち、と引き抜かれる花弁に、思わず目が釘付けになる。 こんなに奇麗なのに、血なのか。 「……ありがとう、痛くはない?」 零れそうな涙を、指で掬いながら、問いかけて。 掬ったそれを、ぺろりと口の中に運んで ▼ (-232) 2022/05/06(Fri) 19:52:35 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トットそうして、受け取った花。 しげしげとそれを眺めて。 くぅ、とお腹が鳴いた。 「うん、じゃあ。」 「頂きます。」 貰う側だから、きちんとした敬語で。 ………なんてわけではなく。 それは。 食事の前の、簡易的な祈りの言葉。 ぱくり、とその花を口に運ぶ。 こんなに奇麗な花だけれど、それも血であるのなら。 それは、自分の"食事"の対象に他ならなくて。 今まで、食事の時に噛むなんて行為、してこなかったから。 その新鮮さと、ずっと空腹のお腹が満たされる快感と。 色んなものが混ざって、嬉しくて、気持ち良くて。 「………美味しい………。」 熱っぽく呟いた言葉。 上気した顔は、こちらも同じだった。 「もっと食べられたらいいのに………」 お腹いっぱいまで、食べられたらいいのにな。 (-233) 2022/05/06(Fri) 19:58:08 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 月鏡 アオツキ「民の事を考える王は好きだ。僕もそうありたいものだな」 民を見下す、腐った統率者にはなりたくない。 「ショック療法なんかして、爆発でもされたら……皺寄せは同室の僕に来るんだ。 流石にその覚悟は出来ていないぞ。 恋人………」 冗談とわかってはいても、流石に距離が近いものだから。 その時の彼の様子を考えて、眉を寄せた。 自分も距離感を誤って、怒らせたことがあるからなおさらだ。 恋人のいたことがあるという君の発言には、懐疑の声音。 「やらないわけにはいかない。 僕のため、ひいては他の生徒。そして、未来の生徒の為に。 無論、計画こそすれ まだ上にその意思を知られたくはない。 どちらかといえば、今は―――取り入るべき期間なのだろう。 気に入らないが、学園のためにはやむを得ない」 「僕の場合は、家柄の問題もある。 良くない風評があるものだから、外に出たところで……居場所はなくなっていることだろうな。 ……そうだな。僕は、"善行を積むほど、自分の身体が醜い痣や傷に蝕まれていく"病気だ。 逆に悪行を積めば、それは和らぐのだろうが。僕はそのために思いを変える事を望まない」 指先で右頬の化粧を落とす。そこには、 どす黒くおぞましい痣 (-234) 2022/05/06(Fri) 19:59:01 |
【秘】 花信風 トット → 高等部 ラピス「ありがと」 ティーカップを貰えば、少し微笑んだ。 倣うように両手で持ち上げて、ふう、と息を吹きかける。 空気の揺らぎと小さな波に混じって、花の香りがした。 瞬きをして、そのまま一口。 甘い。 ……もう、後戻りもできない。 コク、コク、とまた飲んで、ほうと吐き出す息さえ温かい。 ……少し思考がぼやけてきた。眠る前に、と。 「ラピス」 「おれ、たぶん……だめになっちゃうとおもう」 「なおったら」 「 おれたちさかなくなったらつかわれなくなっちゃう 」「それがこわいの」 ゆっくり、まばたき。それから、もう一口。 「ラピスは」 「 さかないはなをゆるせる? 」 (-235) 2022/05/06(Fri) 19:59:49 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ「……ツキは……」 頭を撫でる手に手を添え、指を絡めて膝の上へ下ろす。 心の中を吐き出すように訴える貴方に、頷きながら目線を返す。 ぱち、ぱちと呼吸にあわせるように降りる瞼は、耳を傾けていると示すよう。 少しだけ、沈黙だけが挟まる時間があった。 そのうちに腕の中に掛かる重さを受け止めて、髪の硬い感触に頬を寄せた。 ぐったりと弱ったような貴方の背中を見下ろして、青年は考える。 「ツキは」 「可哀想だ」 「誰かがなぞった人間の形をしていないと」 「耐えられないんだ」 「ツキは、普通じゃなかったんだね」 「普通じゃないから、誰かの普通に憧れて」 「自分じゃないものになったんだね」 とつとつと語る。耳に聞こえた言葉への、純朴な感想だ。 それを理性的な形で表すのならば、同情なのだろう。 ひどく脆弱な精神を曝け出す貴方を、悲哀の目で眺め下ろす。 「ツキは幸せに"された"んだ」 「自分が思うものじゃない」 「他人の思う幸せに」 「ツキは本当は」 「僕じゃなくて、誰かを幸せにしたいんだ」 「その代わりを誰かに、やってほしいんだね」 (-236) 2022/05/06(Fri) 20:03:27 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキとん、とんと背中に回した手が子供をあやすように叩く。 落ち着かせ、心の安寧を取り戻すことを望むように。 純粋に、無雑に。青年はそこに一変の屈折もなく、貴方の言葉を受け入れた。 貴方が誰かに言われた言葉の正誤を断ずることは青年には出来ない。 そこまでの知性を持ち備えるほど、青年の精神は習熟していないのだ。 大きな成人の身体に、まだ彼よりも年下の子供にも劣り兼ねない柔らかい心だ。 貴方を真に救う方法は、未熟な心は持ち得ていない。 「僕が幸せになって」 「僕が普通になったら」 「ツキは、嬉しい?」 「僕、アオの代わり、やってあげる」 「だからもう、苦しくないよ」 それはまるで、片割れを亡くした母親に、子供が父親の代わりを申し出るように。 家族をなくした生き物に、誰でもないものが無邪気に寄り添うように。 耳元で流し込まれる声は大人のそれであるのに、抱く気持ちはひどく幼い。 だからこそ、そんなことも簡単に言ってしまえるのだ。 「これからは、僕がアオの代わりだよ」 (-237) 2022/05/06(Fri) 20:03:38 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「?」 「構わないけれど……そんなに気になるのかね」 不思議そうにしながら、容器に入ったままの錠剤を無防備に手渡す。 あなたの事を信頼しているから、滅多なことはしないだろうと思っているのだ。 「見終わったらちゃんと戻してくれたまえよ?」 それはどうにも、抗不安薬のようなものらしい。 バラニは今まで、このギムナジウムが掲げる理念の通り、生徒同士の交流による病症の緩和を目指していた。 こんな薬には頼らず自らの努力によって克服しようとする姿勢を考えれば。やはり、どこかおかしいものだ。 (-238) 2022/05/06(Fri) 20:05:30 |
【置】 充溢 バレンタイン夢を見た。 大人たちの無遠慮な手が、自分の肌の上を這いまわる夢。 眼球を僅かに動かせること以外は、 指一つすらぴくりともしないし、 だから脳内で反響する言葉を一滴も外に零せない。 誰もが僕を眠っている人間のように扱って、 僕は鮮明に全てを見て、感じて、 ありったけの負の感情を脳内に吐き出していく。 (───) 空の薬瓶が転がっている。 空のアンプルが転がっている。 空の注射器が転がっている。 自分が何をされているのか、何をされたのか、 想像に難くない。けれど全ては分からない。 (L3) 2022/05/06(Fri) 20:06:14 公開: 2022/05/06(Fri) 20:30:00 |
【置】 充溢 バレンタインいつまでたっても覚めない。 と思っているうちに目が覚めた。 否、“夢じゃない”と理解した。 濃く煮詰められた不安の感情と、 それを押し付ける怠い何か、は、 正しく現実の自分が普段から感じているそれと同じ。 違うのは、一切の眠気がないのに、 言葉どころか身体すら動かせない事。 『───うご、いて』 必至に、何度も何度も身体を動かそうと、 念じて、縋って。そうしたら、 自分の声によく似た電子音が、頭の上から響く。 唇も喉も石みたいに固まっている。それなのに。 (L4) 2022/05/06(Fri) 20:14:33 公開: 2022/05/06(Fri) 21:35:00 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト気持ちいいのかと問われれば、「ん"う」と唸る。 いつも図星を突かれた時に出す声だった。 「いうな……」 恨めしげな目、恨めしげな声。恥ずかしいというのは、これが原因らしく。 確かに、花が育つ時のトットの様子は正に"そう"であるようだった。 熱い息に、潤んだ目。跳ねる肩に蕩けた声。 年齢に相応しくないとも言えるその様子は、過ぎた感覚をトットに与えている証左でもあった。 だから、痛くはなかった。 「んふ」「き、もちい……よ」 「だいじょぶ」「あは」 一度は自分から不服とした事実を、簡単に認めた。 掬われた涙が、咲いた色とりどりの花が貴方の口に運ばれるのを、どこか恍惚としながら眺めて。 ▽ (-239) 2022/05/06(Fri) 20:15:18 |
中等部 バラニ(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 20:16:42 |
【秘】 高等部 ラピス → 花信風 トット何度、微睡みに浸かっていく姿と向き合っただろう。 甘さを口の中で転がして、問い掛けに耳を傾ける。 「………」 少年にとっては、咲くことが、 使われることが存在意義なのかもしれない。 静かに黒板をチョークがなぞる。 『咲かない花があっても、良いと思います』 『世の中全てのものに、使い道は必要ないと思います』 花はただ、咲けるときに咲くだけ。 咲かないなら、そういう花だっただけ。 それが自然なことだと少女は思っていた。 使われなくても、誰が見ていなくても、花はそこにあっていい。 そこにあったことを覚えている人がいれば良い。 『私は、許しますよ』 それが答えだった。 (-240) 2022/05/06(Fri) 20:19:09 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ渡されたそれを見る。 ラベルがあるならそれを見て。 無いなら多分、見た目などで。 それの正体を看破するのだろう。 抗不安薬。 それは、無理やり精神を安定させるための薬。 もちろん、治療の一環として普通に使われるものではあるけれど。 でも。 「………こんなのに頼って、不安を払拭したって。」 「…何の意味もないんじゃないの………。」 これは、いうなれば"治った気になる"だけのものだ。 実際には治ってないのに、もう大丈夫だと自他に思わせるだけのもの。 飲んでる内はいいかもしれない。 でも、やがて効き目が薄くなり、もっと強いものを……となれば。 絶対に今よりひどくなる。絶対に。 「……これを飲まないと酷い事されるの?飲まなきゃいけないの?」 「ねぇ、バラニ………こんなの飲んじゃ駄目だよ………」 ぎゅっと、薬を握り締めて。 懇願するように告げた。 (-241) 2022/05/06(Fri) 20:20:02 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バット『では、私は今まで通りバットくんと呼んで良いのですね』 人によって違う。 そこにどんな意味や目的が隠れているのかはわからない。 でも、今まで接してきた"少女にとっての青年"はバットだから、これからもそのままで良いかなと思った。 『呼び方がいくつかあるのは不思議な気分です』 『なぜ、咎められてしまうのでしょうか』 同じように、適当な木の根元にちょこんと座る。 小さな体躯はすぐに木々や茂みに紛れてしまいそう。 普段より更に低くなった目線で、また頭上の枝葉を眺める。 ぼうっと過ごす時間は嫌いではない。 (-242) 2022/05/06(Fri) 20:20:30 |
【置】 充溢 バレンタイン『……え?』 その電子音を皮切りに、大人たちは口々に何かを言って、 身体を這うのを続けるもの、慌ただしく部屋を出ていくもの、 まるで働きものの虫たちを眺めているような気分だ。 『なに、やめ───僕、を─── ───!』 『───? どういう、こと……?』 頭で喋りたいと思ったことを、代わりに言ってくれている。 でもフィルターが、マイナスの言葉を濾しとっていくように。 不安の糸から紡がれるものは何もかも、出ていかないように。 そうしてようやく、今自分が置かれた状況と、 その意図を全部理解した。ような気がする。 (L5) 2022/05/06(Fri) 20:24:23 公開: 2022/05/06(Fri) 21:35:00 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト美味しい、と。 その言葉で、なにか どこか 今までにないくらい、色んな気持ちが溢れた。 「おいしい」「あは」 「ふ、んふ あはは えへ ああ……」 「おれおいしいっ?おれたちのことたべてくれるのっ?」 「つかってくれる?おれやくにたつ?」 「うれしい」「うれしい!」「おれたち、もっとさきたい」 ……ゆっくり立ち上がる。足が震えるのは、痛いからではなくて。 体に力が入らないから。ぬるま湯に浮いているような感覚だ。 多幸感。 年相応にはしゃぐ姿は、けれどいつもよりどこかおかしい。 「おれ〜 あは とってくるねぇ」 「もっとあげる んふふ」 言うやいなや、ふらりと図書室を出ようとした。 まるで褒められた犬のよう。……無抵抗に、無邪気に、盲目に。トットは 喜んでいる。 (-243) 2022/05/06(Fri) 20:29:58 |
【置】 充実 バレンタイン『─── おはよう、ございます』 どれだけ強迫的な妄想に取りつかれても、 それはもう、外側に溢れていくことはない。 容れ物に、ちゃんとした蓋がついたのだ。 (L6) 2022/05/06(Fri) 20:30:48 公開: 2022/05/06(Fri) 21:40:00 |
バレンタインは、充溢した不安と、それと同じくらい希望に満ちていた。 (a29) 2022/05/06(Fri) 20:33:09 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス「わからない。でも、理由はあるんだと思う。 ……ミゲルって呼ばれたのは、久々だったかも。 先生たちもたまに、そう呼ぶ人はいるけど」 曖昧に混在している理由は、少なくとも青年はきちんと認知できていないようだった。 どうして自分がそう呼ばれているのか、意味や実情も理解していないのだろう。 だから含みもなく、貴方と同じように首を傾げるだけ。 傍に座った貴方の横に身体を寄せて、じっと見下ろす。 視線の向いた先は自分と同じように、手袋をした手先。 しばらく黙ったまま視線だけが刺すように落ちた。 考えていることを隠すように他愛のないことで間をつなぐ、なんて、 器用なことは青年には出来ないらしかった。 不自然な間があってから、ようやくといったふうに声を出す。 「……ラピスは…… どうして、手袋をしているの。」 (-244) 2022/05/06(Fri) 20:35:11 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「気持ち良いんだ。」 「………へぇ………。」 というのは、少し揶揄いの混じった声と目線。 こんなに小さくても。 そう言うのはあるんだなぁ、と。 くす、くす、笑って。 実際に目の当たりにしたそれは確かに。 実際にしてる行為は違えど、そうであると言ってもいいもので。 その表情を可愛いと思い、汗ばんだ顔を美味しそうと思い。 ただ、幼子が自分を慰める行為を、目前で見ている。 慰めた君が出したものを、口に運ぶ。 美味しくて、美味しくてたまらない。 もっと食べたい、もっと欲しい。 ▼ (-245) 2022/05/06(Fri) 20:36:09 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス「全くだ」 肩を竦める。 配られているカードだって、中抜きされていたり 目の前で握りつぶされたりした先の残りものなのかもしれない。 これを捨てる事は、人生からのリタイアと同義なのだろう。 僕達はよほどでなければ、それを選べないだろうが。 「使いたくはなかったが、僕の持っている切り札の出番も近そうだな。 どちらにせよ、希望を持たせるには―――僕自身の"治療"だってしなければならないだろう」 必ずしも他者に影響を及ぼすカードではないけれど。 自らの立場を少しでも良いものにするのであれば。 (-246) 2022/05/06(Fri) 20:36:40 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス「何だろうな。君が前触れなく腹を立たせるのは、いつものことじゃないのか?」 なんて笑みを浮かべたまま嘯いて。 しかし、君とこうして結託するのであれば―――このまま何もしないのは、惜しいな。 だから、踵を返した君の腕を掴んだ。 そして、逆の手で。 握手の形を取る。 「そんな誓約書なんて用意する時間で、生徒の為の行動が幾つ出来る? 僕達には、これで十分だろう。改めて、宜しく頼む」 目を細めて、満足そうに笑って。 そしてまた一方的に手を離すのだろう。 きっと君はこの行動にも、苛立って仕方ないだろうから。 これ以上の負担はかけないつもりだ。 ―――気に入らなかったときは、八つ当たりの覚悟くらいはしているけどもね。 (-247) 2022/05/06(Fri) 20:37:30 |
【秘】 花信風 トット → 高等部 ラピス「…………、……ふふ」 蕩けていく思考の中。狭くなった視界であなたの文字をなぞって。 「よかったぁ」 「じゃあ、 おれ さけなくなっても」 「まだ さけてても」 「いーんだ」 遠のく意識の中、置いたカップは もう空だ。 「ありがと」 「……らぴす」「これ」 座っていられなくなって、机に伏せた。 おもむろに頭に──花飾りに手を伸ばして、 ぷちり、と 音がした。 「……じつは これも」 「おれ のはな……ヘヘ」 「あげる」 あなたのカップの横に、そっと置いて。 そのままふと、意識を手放した。 幸せそうな顔で寝息を立てている。 (-248) 2022/05/06(Fri) 20:39:40 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「…君の事、全部食べちゃいたいな………」 君の中の、その全部。 部屋に貯めこんでるものも。 全部、全部、全部。 全部が欲しい。そしたらお腹いっぱいになれる。 「君がくれると、とっても助かるんだ………」 恍惚とした顔で、蜂蜜のような声を漏らす。 様子のおかしい君を、その言葉をぼんやりと聞き。 取ってきてくれるんだ、嬉しいな、と。 思って。 「トットくん………大丈夫………?」 ふらりとした足取りに、ほんのわずかに残った理性で手を伸ばし。 叶うなら体を支えるようにして、問いかけた。 大丈夫だというなら、そのまま。 部屋に行かせるだろうけど。 /* 更新時間が近づいてきちゃったので、ふわっと区切ってもらっても大丈夫です! 勿論続けてもらったら喜びます!どちらでも大丈夫なのでお好きなように! (-249) 2022/05/06(Fri) 20:42:09 |
シャルロッテは、浅はかで愚かな■の子。 (a30) 2022/05/06(Fri) 20:43:14 |
充実 バレンタイン(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 20:43:55 |
【置】 恋の呪い シャルロッテ日の暮れる頃、バラニと話した後。 少■は一度シャワーを浴びて、服を着替え、それから学舎へ。 先生に授業を欠席したことを叱られながら、いつものように穏やかに笑っていた。 「ごめんなさい、先生」 「あのね————」 『少女』は囁く。 家族が教えてくれたから、どうすれば許してもらえるのか知っている。 家族が教えてくれたから、どうすれば男の人に優しくしてもらえるのか知っている。 家族が教えてくれたから、どうすればお願いを聞いてもらえるのか知っている。 やっぱりなにかがおかしい。 おかしいことに気が付いて、けれど、それを利用することにした。 少■は大人たちの間を渡り歩く。 たくさん頼めば、誰か一人ぐらいは気まぐれを起こしてくれるだろう。 ————さあ、美しき時を取り戻そう。 あなたがそれを望まないとしても。 あなたと大切な話をするために、その心を取り戻さなければ。 (L7) 2022/05/06(Fri) 20:44:21 公開: 2022/05/06(Fri) 20:55:00 |
シャルロッテは、その日、夜遅くまで部屋に戻らなかった。 (a31) 2022/05/06(Fri) 20:44:44 |
バレンタインは、同じく、夜遅くまで部屋に戻らなかった。心配する人はいない。 (a32) 2022/05/06(Fri) 20:46:26 |
【赤】 高等部 ラピス「………。」 夕方、誰もいない空き教室。 静かに席に腰掛けて、壁掛け時計の針が進むのを見ていた。 今日は珍しく黒板に文字を書き殴っていないらしい。 淹れた花のお茶のおかげだろうか。 手元にあるマグカップはとっくに冷めていたけれど。 少しの間ぼうっとして、中身を全て飲み干してから教室を後にした。 (*28) 2022/05/06(Fri) 20:47:54 |
恋の呪い シャルロッテ(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 20:48:01 |
【置】 花信風 トットトットの部屋は、トットが一人で使っていた。 寂しがりやのトットが自分から「一人部屋が良い」と申し出た時は、周りから驚かれた事を覚えている。 トットの部屋にはトットしかいなかったから、閉め忘れた部屋の鍵を掛ける人も居ない。 薄く開いた部屋の扉の隙間から、ひとひら。 それから、開けたままの窓から吹き抜けた風が扉を押して。 花を、 花を、 花を、 花を、 花を、 ゜花を、 花を、 *。 花を。 廊下へと散りばめるように、花を溢した。 部屋の中は行き場のない花に溢れている。 ベッドに、棚に、机に、床に。 遅すぎる花信風が吹く部屋に、今夜トットは帰らない。 (L8) 2022/05/06(Fri) 20:51:47 公開: 2022/05/06(Fri) 20:55:00 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「───………」 後ろから抱き留められれば、 誤魔化そうとしたものは、誤魔化し切れず。 ぴき、と言う音の後に少女の面は、身体は、 成熟した女のものになる。 それでも、その中味は変わらない。 「……わ、」 「……分かった…………。」 艶やかな女の声は、困惑を宿したまま言う。 誰もいないところでなら、と言ったのは自分だ。 自分の言ったことと、あなたの言葉で、 それはもう供物にならざる負えない。 優しい声で囁けば、囁かずとも、抵抗の余地も無い。 あなたに捧ぐ雫の源泉は、逃げる事も無い。 自覚の無い自己犠牲は、都合よくあなたに使われる。 ──さあ、今日も、悪魔に供物を捧げよう。 (-250) 2022/05/06(Fri) 20:54:41 |
【秘】 高等部 ラピス → はなわずらいの トット寝息を立てる姿を見て、黙り込む。 最初からそこに声は無かったけれど。 ゆっくり、手袋を外す。 その下にあったのは、所々が青い鉱石で覆われた肌だった。 夜空を映したようなそれは、まるで ラピスラズリ だ。眠りに沈んでいくあなたの頭にそっと、その手を置く。 きっと記憶にも残らないかな、なんて思いながら数度撫でて。 カップの側に置かれた花を指先で拾い上げて、大事に抱える。 大人たちが迎えに来るまで、少女はずっと側にいた。 ありがとう。良い夢が見られるといいね。 ………おやすみ、トット。 (-251) 2022/05/06(Fri) 20:55:26 |
【秘】 はなわずらいの トット → 司書 エルナト「ゎ」 体を支えられて、ハッとしたようにそちらを見る。 少しだけ元に戻ったような様子は、あなたの恍惚とした顔に、耳に残った蜂蜜のような声に、また溶かされて。 「……ん〜ん」「だいじょぶ!」 今度はさっきより確かな歩みで。 「おれ ほんとにうれしいから」「おれいにあげる」 「あは」 風に乗るように、ひらりと開けた扉の隙間からすり抜けた。 ……それから、トットが戻ってくる事はなかった。 少なくとも、今日は。 (-252) 2022/05/06(Fri) 20:59:24 |
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