落涙 ユメスケは、メモを貼った。 (t1) 2022/03/04(Fri) 21:01:56 |
【独】 清掃員 カミクズ/* 生存者は軒並みムチャクチャのムチャになってるけど 墓下はスットコドッコイ鍋パ会場簡易メモなんだよな。 いらっしゃい…… (-1) 2022/03/04(Fri) 21:02:47 |
【独】 園芸 ハナサキ/*ナツメはまじでなにをやってんの???????????????????????????こわいよー!!!!!!!!!!!!!!!! (-7) 2022/03/04(Fri) 21:12:23 |
【独】 不運 フカワ/* マッッッッッ、これは。これは!? 俺のことみんな好き!? ヤバイ、やばすぎる。大分やばい。 落ち着け、一気に狂い始めてる。 秘話を、ためすぎていた。 いやおちつけ。ここで、ここでやるんだ。 ツルギじゃないノ!?!? え、じゃあ。 ナツメちゃんぐ!?!? 嘘でしょ待って。 ようやく独り言かけるぐらいの余裕が出てきたんですよ。 もう忙しくてさ。なんだっけ、ごめんね。 浮気性カス!?浮気じゃないわ。 誰とも付き合ってないです! (-10) 2022/03/04(Fri) 22:03:06 |
【独】 不運 フカワ/* ナツメ、かハナサキなんだよ。 つまり、ナツメ……なのか? ラスト狼。 ……ナツメなのか? ハナサキ嘘つかない子だよね。 はなさきでもいいけどさ、ハナサキ嘘つかない子だよ。 (-11) 2022/03/04(Fri) 22:04:35 |
普通 ナツメ(匿名)は、メモを貼った。 2022/03/04(Fri) 22:21:44 |
【神】 普通 ナツメ椅子が引かれる。 スカートの皺を伸ばす手が、 そのまま座面の上、揃えられた膝へ。 「よろしくお願いします」 穏やかな声が、落とされる。 (G0) 2022/03/04(Fri) 22:38:47 |
ナツメは、今日も、議論に参加する。 (a0) 2022/03/04(Fri) 22:39:27 |
剣道 ツルギは、メモを貼った。 (c0) 2022/03/04(Fri) 22:51:07 |
剣道 ツルギは、メモを貼った。 (c1) 2022/03/04(Fri) 22:51:42 |
剣道 ツルギは、メモを貼った。 (c2) 2022/03/04(Fri) 22:51:59 |
【墓】 剣道 ツルギ向かったのは裁判場…の傍聴席。そろそろかな、とは思っていたから結果にはあんまり驚かなかった。 自分のバツ印はどこにあるんだろう、とか。 まあ後で探せばいいか、とか。 みんなは今日どうするのかな、とか。 ていうか一人足りないな、とか。 他人事だから、他人事みたいに眺めていた。 自分に票が入れられた理由なんて、やっぱり気にならなくて 結果に連なる自分の名前が他人のように見えた。 (+0) 2022/03/04(Fri) 23:03:30 |
メイサイは、見ている。いつものように、傍聴席で。 (t2) 2022/03/04(Fri) 23:06:42 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ 思ったままに口にされた言葉を、苦く笑って受け流す。 揺らいでしまいそうだからあんまり言わないでほしいな、と思いつつ。 「あ、色が先だったんですね」 「明るいし、元気が出る色だなって思います。 イロメキさんはどのオレンジ色が――」 ジュースを飲み込む時間分ずれた声に、質問が重なって。 ゴフ 、とむせる。口元をハンカチで拭って、「…………。 そ、ういうのではないです」 この反応がもう、そういうのに見えるような。 あわあわと、取り繕いの質問が返される。 「……い、イロメキさんは? 付き合ってるひととか、いるんですか」 /* もうちょっとおはなししたいなと思ってたので、嬉しいです! お互い無理ない範囲で、よろしくお願いします…! (-13) 2022/03/04(Fri) 23:08:07 |
【神】 不運 フカワその夜の時間。 この顔合わせを言い出した男は欠席した。 端末には、 『すみません、合議は後でログをみます。 後程、用がある方は連絡を下さい』 と、皆に連絡が来ていただろう。 つづけて、 『皆さんは元の暮らしに戻ったら 何をやりたいですか』 そんな問いが、まるでそこで聞いているかのように連ねられていた。 (G2) 2022/03/04(Fri) 23:22:19 |
【神】 医者の息子 カイ「……? 今日は1人なんだな……」 怪訝そうに投票権を取りに来て。 席に着く。相変わらず気は重そうに。 そして出席したメンバーを見渡す。 ずいぶん減ったな、と。 (G3) 2022/03/04(Fri) 23:28:47 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ噎せる姿を眺める。 唐突な質問だったかな、と首を傾げて。 「そういうのなんだ。」 別に隠さなくても良くない?と言いながら。 ジュースを口に含む。 同じ質問を投げかけられても、こちらは動じることもなく。 「…うーん、フカワ君のことは好きだし。」 「カミクズ君も友達だと思ってるし。」 「でも、別に付き合うとかではないと思う。」 「どこに惹かれたの?」 自分のを答え終わったら、カウンターパンチ。 (-15) 2022/03/04(Fri) 23:49:51 |
【神】 美術 エノ彼は欠席か、と端末の連絡を見る。 都合がいいな、と思った。 「元の暮らしに戻ったら…………」 「あんまり、考えてなかったな。」 「……焼肉を食べたり、してみたかったかな。」 過去形。 やや長い沈黙の後に、また口を開く。 「……ごめん。」 手をあげて。 (G4) 2022/03/04(Fri) 23:54:11 |
【独】 剣道 ツルギ表でイチャつくメリットとデメリット、まさにこれよな 私は関係性とか秘話進行した分を表に出して周知しときたい派だから、露出狂しちゃうんだが 気を遣わせてしまう………すまんな……ありがとう………バツ印ロールめっちゃやりたかったので助かりました… (-18) 2022/03/05(Sat) 1:57:45 |
ユメスケは、見ている。透明な言葉はない、いつもと違って。 (t3) 2022/03/05(Sat) 6:16:21 |
ユメスケは、話し合いが終わってもしばらくマップにいないまま。 (t4) 2022/03/05(Sat) 6:20:56 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「やり残したことない、なんて。 言えるんですね……俺と大違いだ。 嬉しくないのに、君らしいです」 もう、言えなくなってしまった。 そうでもないと今君のそばに自分はいなかった。 「俺も、良かった……」 ケーキをつつき、少し覚束ない思考に飲まれて。 何をすれば酔いが覚めるのかわからず、目をさますには水だ、と口にする。 「……これは、悪いものだなあ」 ふわふわとした感覚に味さえ良ければ流行るのかもしれないが、これが禁止されているのは……すべての要素か。 その上で身体に異常でももたらすのだろう。 (-19) 2022/03/05(Sat) 7:33:54 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「……」 再び二人で寝落ちそうな微睡みの中、貴方をベッドへと運び布団をかける。 ふと、あなたの首筋にまた指を乗せ、微笑めば。 顔を埋めて血を吸う吸血鬼のように吸い付き、ゆっくりと名残惜しむかのように唇を離す。 其処には赤い花弁のような痕がくっきりと残り、後になって服で隠せるかと試行錯誤をしていた。 男は所有印を刻み満足したのか、残りの時間は気分良さそうに夕刻程まで寝落ちていったのだ。 いつかサボりも、やりたかった。 男はもうやりたいことだけをしたかった。 どうして生きていけないのか。 ずっと、ずっとそんな考えても仕方がない事を胸に抱えながら目を閉じた。 (-20) 2022/03/05(Sat) 7:34:44 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ/* 連投すみません。 合議中の脱け出しお出掛けロールをしたかったので、描写を一部確定する場面がありますが、一般の建物を建てるのでいいかんじの認識で自由にやってください。 問題なければ返信後に始めさせて頂きます、長々とお付き合いしてくださりありがとうございます。 (-21) 2022/03/05(Sat) 7:42:08 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ/* こちらメロンパン入れとなっております。 諸々了解しました、問題ないです!そちらのペースで始めて頂ければ! 沢山お話できて嬉しいです…♡ (-22) 2022/03/05(Sat) 11:31:16 |
【墓】 剣道 ツルギ「……………チッ。」 合議を初めて傍聴席から見た後。 青年は自室に充てがわれた部屋で、姿見を前に舌打ちをした。 鎖骨に浮き出たルージュで書いたようなバツ印に爪を立てて、しばらく引っ掻いて、諦めた。 黒とか、ただの赤ならまだ良かったのに。これなら刃物で刻まれた方が何倍もマシだ。 他の人の印と違うことに疑問を持って、張本人に尋ねようとして、いやこれは投票による物ではないかと気付いて。 …そういえば、今日は一人足りなかった。 もしかして 「2つあるとか………?」 上半身にはもう見当たらないし また履くのはめんどくさいけど、こんな気持ち悪いものがもう一つあるかもしれないなんて、考えるだけで嫌だ。鎖骨の方も一緒にガーゼか何かで隠そう。 少し迷ったけど、袴の紐を解いた。 (+1) 2022/03/05(Sat) 12:35:46 |
ツルギは、ナイフを振り下ろした。 (c3) 2022/03/05(Sat) 12:36:18 |
【秘】 剣道 ツルギ → 規律 ユス『ユス』 『来れる?』 『無理だったらいい』 短いテキストが君に送信された。 しばらくして『俺の部屋』と、追加で。 (-23) 2022/03/05(Sat) 12:38:32 |
ナツメは、問いかける。 (a1) 2022/03/05(Sat) 13:12:14 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ「……悲しむ人、増やしたくないって言ってるのに。 これも全部、俺のせい……? 嫌に決まってるだろ、本当。 嫌なことするなあ、若いくせに、嫌なことばっか。 嫌だな」 君が死にたくないというのなら。 死んでやるというのも、俺のためならば。 「俺は、君と一緒に死にたくなんてないよ」 もし出来るとするならば、生きたかったよ。 ただ、くだらないことを言い合って、 喧嘩したり、文句軽口を吐きながら、 君の舞台も見て、感じて言葉にして、 そして、普通に笑えるような、そんな関係になりたかった。 (-25) 2022/03/05(Sat) 13:35:28 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ「死にたいわけじゃ、ないんだろ。 馬鹿なことを言うな。簡単に死ぬことを選ぶな。 俺が死ぬのは、君のためもあるし、 俺が自分の親に出来る反抗の一つなんだ。 全部やり遂げてみせるよ、俺は。 もし、奇跡が起きたら考えてみるけど……。 そのときの俺は、殺人犯だし。 前を向いて生きることに、疲れてる。 ここで死ぬのがもしかしたら、楽しみになっている。 それは誰かとじゃない。 一人でだ」 (-26) 2022/03/05(Sat) 13:35:52 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ二度と、永遠にわかりたくない。 一緒に死ぬことが幸せだなんて、 誰かの死を望んだこと が幸せだったなんて。自分の中で認められるわけがない。 例えさみしさが埋まって、不安もなくなって、 嬉しくて、気分がいいものになっても。 いいえ、の選択肢を俺はとり続けるのだろう。 ゆっくりと顔を上げて、身を離そうとする。 それまですがりっぱなしで、されるがままだったのを恥ずかしそうにしながら馬鹿みたいにないた目元を擦る。 「なんだか暗い気持ちになりますね、……お酒でも飲みますか?」 そして、突然、ぽつりとつぶやいた。 「俺は飲みませんけど。その、悪いこと、したくなって。 お酒造ってみたんです、花が沢山ある温室を建てるついでに。 ブドウジュースを造る要領で、発酵の過程をつくって、 甘みを多くして、苦みを抑えるために炭酸水で薄めた ジェネリックアルコール。 ……制作者は普川邦幸。ただの、花屋だった男です」 「……俺、楽しんでいるでしょう? ここでしていることは、全部、死ぬまでの 暇つぶし なんで」男はいつまでも、他人事を貫こうとしていた。 (-27) 2022/03/05(Sat) 13:43:32 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズもうすぐ合議がはじまるであろう時間、 今日は一人でも、皆と一緒でもなかった。 あなたの手を引いて向かうのはマップにある空白の場所。 そこに建てられていた建築物は、 水族館 だった。「……遊園地と、動物園。 うるさそうで…… 静かなところが良いと思ったのですが、……あの。 君は、お魚大丈夫でしたか?」 今更な質問をしながら、視線は一度裁判所の方へ向いていた。 サボりをしたのは初めて、初日も告げたが学生時代の彼は皆勤賞なのだ。 (-28) 2022/03/05(Sat) 13:50:45 |
フカワは、合議の時間、前に造ったブランコの傍に 水族館 を建てていた。 (a2) 2022/03/05(Sat) 13:52:04 |
【墓】 規律 ユス>>4:+27 薬局 沢山の色が混ざった笑みを見る。 やはり自分と違うと思った。他人に寄り添える、名残さえも大切にしてくれる人。 「……。寂しいという気持ちは分かりませんが」 馬鹿正直に答えながら無色透明な硝子にも似た眼差しを向ける。痕跡に触れても、自分の心に降ってくるのはただの事実だけだった。 「全部綺麗にしてしまったらわからなくなるという点は同意します。 何もかも元通りになってしまえば、生きている者は今まで通り何事もなくその場を生きた証で上塗りし続ける。事情を知らない人間からすれば存在していないもほぼ同然。その人の人らしさなどどこにも無い。 存在していないものに何かを思うことなど、出来ませんから」 滔々と語ったのち「喋りすぎましたね」とモップの柄を握り直し、掃除を始めるべく踵を返した。 (+3) 2022/03/05(Sat) 14:01:19 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 演劇 アクタ (-30) 2022/03/05(Sat) 14:01:23 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ「おっさんくさいこと言うな。」 君がどう思ったとしても、 きっと男は君の嫌なことをする。 君のせいで、君へ向ける感情は 確かに好意的なものに染まったから。 「お前も大概、嫌なことするだろ。 お返し……って程でも無いかもしれないけど そういうこと。」 君と生きる未来。 例えば、一緒に舞台を見に行って カフェで美味しいフルーツタルトを食べて 花の綺麗な公園を散歩して、笑い合う。 好きなものを教え合って、互いを知り合って、幸せを積み重ねていって。 ……そんな日常が送れたら、楽しかっただろうな。 「分かった、じゃあ、僕の代わりに──」 ▽ (-31) 2022/03/05(Sat) 14:09:59 |
アクタは、「──お前が、死ね。」 (c4) 2022/03/05(Sat) 14:10:15 |
【墓】 規律 ユス 合議の時間は裁判場の傍聴席にいた。自分にはもう投票権が無いから、静かに成り行きを見守っている。 「……そうか」 始まる前に結果を見た。一緒に生きて帰ると話した者が選ばれていた。にも拘らず、眉一つ動かさず事実を受け止める。自分で投票先を選んだ時のような動揺すら無い。 (後で印見せてもらうか) 呑気にそんな事を考えながら、話し合いに意識を向けた。 (+4) 2022/03/05(Sat) 14:11:06 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ吐き出す言葉とは裏腹に 悲しげな笑顔で言ってやった。 君が好きだから、君の死を望んでやる。 もしも奇跡が起こったら、 その時は、殺人犯の君と一緒に考えよう。 「………未成年なんだけど。」 離れようとする君から腕を離して また隣へと腰掛ければ じと、と睨むように見つめた。 「まあ……ケーキに合うなら、 一杯だけ付き合ってやる。」 用意しろ、と もてなしてもらう気満々だ。 (-32) 2022/03/05(Sat) 14:11:09 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ『今行く』 それだけを送って貴方の元へ向かう。無理ではないので当然行くし、無理だったとしても是が非でも行くつもりだった。貴方以外に優先するものなんてないから。 「……ツルギ。俺だ。いるか?」 暫くして貴方の部屋の扉を叩くノックと共に、淡々とした様子の声が扉の向こうから飛んでくる。 (-35) 2022/03/05(Sat) 14:14:48 |
【秘】 剣道 ツルギ → 規律 ユス鍵が開くような音が響いても、ドアは開かない。中から声が聞こえて来る。 「開けて。動けないから。」 そうして君がドアを開けたなら、最初に目を引くのは血痕の付いたシーツだろうか。 ベッドには足を投げ出すようにして座っている青年がいた。 羽織っただけの道着と脱ぎかけの袴という中途半端な格好のまま、内腿からの出血をシーツで押さえつけている。 …命に関わる出血量じゃないから、心配させないように笑ってみせた。 (-36) 2022/03/05(Sat) 14:34:03 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ二人きりの穏やかな時間、暫しの微睡みの後。 寝入る直前の記憶がどうにも朧げで、 何かおかしな事を口走っていなかったかとか、 言及されれば首元の痕に気付いて少々動揺する事になった、後。 手を引かれるまま、日暮れ後のVR内を二人歩く。 夜に、また。その約束はちゃんと覚えていた。 「……すごい、な。結構なんでもありなんだ… …うん?はい、大丈夫ですよ。 ええと、なんだっけ…あの、大きい水槽とかが怖いやつ… そういうのも、特になかった…かな。」 水族館の外観を見上げて、思わず一人そう零した後。 投げ掛けられた問いに視線を隣へ向けて、答えを返す。 視線の先を追って、それに気付いて、でも何も言わなかった。 なんともあやふやな言葉の指すところは、 所謂水槽恐怖症だとか、水族館恐怖症と呼ばれるもの。 手繰る記憶はもう随分遠いものに思うけど、 思い返す限り、水族館への苦手意識は無かった、ように思う。 (-37) 2022/03/05(Sat) 14:58:44 |
カミクズは、その日は裁判場へ向かわなかった。 (c5) 2022/03/05(Sat) 14:59:24 |
【秘】 不運 フカワ → 剣道 ツルギ合議が始まる前……もしくはその頃、メッセージウィンドウにフカワからの連絡があった。 『ツルギさんって 人を殺すとき、 何か手に持ちますか 』それは武器だとか、お守りだとか、彼らの手だとか。 (-38) 2022/03/05(Sat) 15:00:29 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ 動けない? 眉を僅かに顰めながら扉を開ける。 血痕の付いたシーツ。乱れた衣服。平穏さとはかけ離れた要素ばかりが転がっているのに、貴方は笑っている。 ……その笑みはあまり、心が動かない。 「……その様子だと、誰かに襲われたというわけではないんだな?」 そもそも誰かに襲われたのなら貴方のことだから返り討ちにしていそうだと場違いな感想をこぼしつつ。 「どうしてこんな状況になったのかは後で聞こう。止血が先だ」 周りを見れば貴方が出した道具が散らばっているだろうか。どちらにせよガーゼが見当たらないから、ガーゼをはじめ必要そうなものを出していく。 (-39) 2022/03/05(Sat) 15:01:38 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「苦手でも、 目隠しをしてつれていったんですけど…… 」「俺がちゃんと覚えている、楽しかったと思えていた場所です。 父の運転で、まだ妹は小さくてチャイルドシートでした。俺は少しお兄ちゃんで、迷子にさえならなければ自由に動いてよかったんです」 「カミクズさんは、そんな思い出……なかったですか」 小さな海の生き物達がライトアップされ、二人を水辺の世界へと誘った。 自分達以外は無人の空間には魚たちだけ。 男は所々で足を止め首をかしげる姿から、魚には詳しくなさそうでただただ綺麗なものを綺麗だと水槽の中を眺めていた。 「魚って、酔っぱらって方向感覚をなくすのに……溺れないんですよね……」 (-42) 2022/03/05(Sat) 15:10:55 |
【秘】 剣道 ツルギ → 不運 フカワ「………?」 あれ、君に人を殺したことがあるって言ったっけ。…無いはずだ。 話したのは共犯者だけだし、口止めはしてないけど彼が言うとも考えにくい。 『心理テストですか?どうして僕に聞くのかわかりませんけど。』 『強いて言うなら、何かの道具じゃないですかね。殺す程嫌いな相手に触りたくないし。』 果たして君が、何を思って何をしようとしているのか知らないけど。 想い人や友人を殺めようとしているのかもしれないけど。 少なくとも、一般的な反応からはズレた返信が返って来る。 (-43) 2022/03/05(Sat) 15:22:24 |
【秘】 剣道 ツルギ → 規律 ユス「うん、自分でやった。」 シーツを離せば、血だらけの内腿に口紅で書いたようなバツ印が辛うじて見える。そこを抉るような切り傷があった。抉り取るまではいかなかったらしいが。 ………正直君にも見られたくなかったけど、誰か一人助けを呼ぶなら君だった。 冷えた指でガーゼを持って、痛まないようにそっと当てて、シーツの汚れていない部分で上から押さえた。 「バツ印、見つけたんだけど。…色も場所も気持ち悪くて、取りたくて……気付いたらグサッとしちゃった。」 その言葉は努めて平静を装って。 血の付いたナイフがベッドの横に落ちている。自傷行為を続ける気はないのだろう。 (-44) 2022/03/05(Sat) 15:33:29 |
【墓】 清掃員 カミクズ>>+3 薬局 際限なく他者の心に寄り添う事が美徳とは言い難い。 他者の痛みを知りすぎれば、それはじわりと心を侵すもの。 たとえそれが直接の原因ではなくとも。 それもまた、この清掃員の物病みの一因なのだから。 人の痛みを理解しすぎる事は、時に毒だ。 限度を過ぎれば徐々に心が蝕まれ、身動きが取れなくなる。 毒を食らう自由さえない事を、幸福とも言えないけれど。 「……そうですね」 無彩な双眸に、淀みのない言葉に。 少し困ったように笑って、やっぱり独り言のように呟いた。 「でも」 「誰かがそこに居た事を、踏み躙られないように。 それが、その人の望まない形に歪められてしまわないように。 ちゃんと…綺麗にする必要もあるんですよね」 ここではきっと、必要ないのだろうけど、なんて。 ──続き、やりましょうか。話し合いに遅れないように。 掃除が終わったら、ちゃんと手を洗ってから戻りましょうね。 ……あ、そうだ。ユスさん、ご存知でしたか? 手を洗うのは、思ったより時間を掛けた方がよくて。 洗いながら『ハッピーバースデー』を二回歌うくらいがちょうどいいんです (+5) 2022/03/05(Sat) 15:45:20 |
【秘】 不運 フカワ → 剣道 ツルギ『ツルギくんなら』 『話せるからです』 『他の人に聞けませんよ 人を殺してそうな人他にいますか?』 人を殺してそうな人だと、暗にいっているわけではありません。男の視点には詳しそうな人が居なかったのです。 『ツルギくんは力あるんですね やっぱり刀が扱えるからでしょうか そして、直接手にかけようとすんですね 毒なんて簡単にてに入らないからでしょうか』 『あ、毒でもよかったのか でも俺は医者でもないんで、どれぐらいの量で人が死んで体に取り込まれるとかわからなかったんですよ 図書館で調べればよかったな』 『はじめは斧を握って 次に包丁を握ったんですが 殺せそうになくて 拳銃も使い方がわからない気がして 握ったことがないので』 『なにかを持とうとしたことが間違いだと 今気づいたところなんです』 ただ、一つ一つ己の噛み砕いた考察が続いた。 (-45) 2022/03/05(Sat) 15:51:00 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ「そうか」 女の持ち物。鮮やかなルージュ。それで書かれたような印。それはまるで、未だこの青年に母と妹が纏わり付いているようで。どこまで行っても、こんな紛い物の空間にいても、呪いはいつまでも続いていると知らしめられているような気がして。 「……」 腹の底に、何かどろりとしたものが渦巻く。 死んだ者が、俺たち生者にいつまでも纏わりつくなんて。 ……ああ、これは。W嫌だW。 「ツルギ」 淡々とした声が吐き出される。普段通りに近い。けれど、ほんの少し低い声。 「すぐに止血して手当を行う。手当するのに触れてほしくないならそれにも従う」 「だから、もし、許されるなら。嫌なら断ってくれて構わないから。 その前に一度だけ」 「傷の周りを噛みたい」 (-46) 2022/03/05(Sat) 16:03:57 |
【秘】 剣道 ツルギ → 不運 フカワ『まあ、確かに……俺も心当たりないです。』 君のいう通り毒の入手も扱いも難しい。素手だって大変そうな気がする。だったら身近な、何ならそこら辺にある鈍器を使う、というのが青年の思考だ。 『でも素手よりはラクでしょう。 毒なんてよく知らないし、ブロックとか鉄パイプの方が簡単に手に入るじゃないですか。 何ていうか、気合い入ってますね。』 青年にとって本来殺人とは、計画性のない行為だ。 耐えきれなくなった時、 可能性という誘惑に負けた時、 衝動的にしてしまうもの。そう考えている。だからあの手この手を考えている君に、場違いな感想を抱いた。 自分なら、殺したい程嫌いな相手のことなんか考えたくない。少なくとも君は相手を嫌ってはいなんだろうな、と。 でもそんな人を殺そうとしてるなんて、やっぱり変な人だなあ。 『だったらもう…車で轢くか、高いところから突き落とすか、くらいじゃないですか? 道具使っても無理そうなら、素手じゃもっと無理でしょ。』 言葉で人を殺せることなんて知っている。君ならできそうということも。 だけど自分からは提案しなかった。 (-47) 2022/03/05(Sat) 16:23:28 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「 み、見れないじゃないですか…… …楽しかった思い出、ありましたよ。 あった、はずなんです。でも」 並ぶ水槽の中。 名前も知らない魚の、光る鱗を時折眺めながら。 思い出を零しながら、二人きりの静かな館内を歩く。 「それが楽しかったって事は、覚えてるのに。 楽しかったって気持ち、今は全然思い出せなくて。 起きた後に思い出す夢みたいに…景色も曖昧で。 漠然とただ、あの時は楽しかったなって思うだけ…」 あなたがまだ隣に居るなら、どこか縋るように手を握って。 「…思い出の中にはどれも、兄が居て。 だから楽しかったのが、余計に寂しいんです。 生まれた時からずっと一緒だったんです。 僕達は…双子だったから」 水槽の中をゆったりと泳ぐ軟骨魚をぼんやりと目で追った。 双子の兄を失った事。 この制度への激しい嫌悪感の始まり。 それは、二度と元には戻らない欠落で。 だから、誰かを代わりにしようと思った事はない。 (-48) 2022/03/05(Sat) 16:24:04 |
【墓】 規律 ユス>>+5 薬局 困ったように笑う人の声を聞いた。 やはり自分と違うと思った。他人に寄り添える、名残さえも大切にしてくれる人。 ……だから、難儀な人だとも思った。痕跡に安心感を得ながら、同時に胸を痛めるなど。なんだかやめるにやめられない、中毒者のようだとも僅かながらに思ってしまった。 「……」 痕跡を消し始める前に、地面に落とした視線をもう一度だけ上げた。 「……そうですね。死人に口なし。死者に出来ることは痕跡を残すことだけ。 事実を歪めるのも、代弁だとさも当然のように死者になったつもりで何かを語るのも」 柄を握る拳に力が込められる。何故だか心臓が妙に痛い気がした。 「全て生者のエゴだ」 吐き捨てた言葉を血痕と共にモップで乱雑に拭った。それきり、青年は黙々と作業に徹するのだった。 成る程、覚えておきます。手はしっかり洗うことにします。 でも、カミクズさん。 その参考にする歌、誰が言い出したのでしょうね。皮肉だなと思いました。 死んだ人間の、僅かに残された痕跡を綺麗に片付け後なのに。 Wお誕生日おめでとうWと言うなんて。 (+6) 2022/03/05(Sat) 16:29:24 |
【秘】 不運 フカワ → 剣道 ツルギ『人なんて殺したことないし』 『気合いをいれないと』 『こっちが殺されるんですよ』 花屋の平凡な男は、一人ちがうゲームに入れられた気分である。 『即死が良いじゃないですか 手を伸ばされても引きずられないように 突き落とすは、はい、思い付きました 確実に死ねるように』 例えば、水槽。例えば、 『だから』 『俺の答えは、手放す、になりそうです うまくいくとおもいますか?』 (-50) 2022/03/05(Sat) 16:41:08 |
カミクズは、やっぱりバースデーソングは最後まで歌わなかった。 (c6) 2022/03/05(Sat) 16:57:19 |
ユスは、妹と弟の分はよく歌ったなと思いながらバースデーソングを口ずさんだ。 (c7) 2022/03/05(Sat) 17:06:05 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 不運 フカワ「ふ、ふふっ……今のフカワさんはまっすぐ過ぎますね。 これはこれで困っちゃいます」 自惚れじゃあ、ないのかも。 忘れられたい。 そう言っていたあなたに隣を歩くことを許されたみたいで嬉しかった。 「私もフカワさんで良かったって思います。 一人じゃ選びきれなかった事がたくさんあったけど、こうして選ばれずにお話が出来ているのはあなたのお陰です」 儚い花が枯れずに居られたのは確かに手心があったから。 手折られる前に鉢の中の移されたから。 見世物になっていたとしてもそれは、ハナサキにとっては悪いものでは無くて。 「ありがとうございます」 様々な事に対しての感謝を述べました。 「あはは……想像に難しくないですね。明日ツルギさんを選ぶのが最後になったらって思います。 些細でも、頭から離れない事もありますから、続くようなら言ってくださいね!」 袖を振り合わせただけでも既にこの程度は分かってしまいます。 機械のように淡々と合理的に話ができる──そんな想定でこの場が設けられているとしたら、この仕組みを考えた人達はきっとロボットなんだと思えました。 (-51) 2022/03/05(Sat) 17:21:35 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 不運 フカワ「………………」 小さな声は拾われたよう。 聞き逃して欲しくて、でも聞いてほしくて口をついた言葉でした。 「わかりました。 フカワさんの事情もあります。どうしようもない事があるのも理解はできるので。 最後の時に死なないで、とは言いません──言わない努力はします。 その代わり……もし、私が助けが欲しくなったらいいます、ね」 参考になりました! 袖を更にあげてぺこりとお辞儀をしました。 (-52) 2022/03/05(Sat) 17:22:34 |
【神】 園芸 ハナサキ「な、なるほど」 いつもの時間に裁判場を訪れます。 ハナサキは結果を何度も見返して息を吐きました。 選ばれたのは一人だけ。 自分が選んだ人はどうやら別の誰かにも選ばれていたらしい。 どちらにせよ選ばれていた──その事実は毛の先ほど気を和らげました。 (G8) 2022/03/05(Sat) 17:25:28 |
【神】 園芸 ハナサキフカワさんは不在。 昨日居なかった人たちも今日は揃っています。 話し合いを始めようとした矢先。 「エノさんは理解されたいとおっしゃっていましたけど……片が付いたんですか?」 立候補の先へ質問を投げかけました。 (G9) 2022/03/05(Sat) 17:30:21 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 剣道 ツルギ──5日目になってからどこかの時間。 あなた宛のテキストメッセージ。 『ハナサキです! どういう基準で提供意思を決めるか、でしたね。 答えが出たのでお伝えしておこうと思いました。 私は、 選ばなかった事を後悔しない為に選びます 。死んでもいい人を選ぶ。この投票にはそれ以外の選び方があると分かったから、私なりに守りたいものを守ります』 『こんなので構いませんか?』 (-53) 2022/03/05(Sat) 17:36:59 |
【秘】 幸運 ツルギ → 不運 フカワ「ああ………」 君の返答で、その相手になんとなく、察しがついて。 『即死、させられるといいですね。死ぬ側からしても、即死の方がいいみたいですし。 …頑張ってください。死にたくないなら、頑張るしかないですから。』 経験談を挟みつつ、経験者として脳裏で思案する。 大丈夫、これは君の内面へ踏み込むようなやり取りじゃない。約束したわけじゃないけど、一度言った言葉を自分で破るのは良くないと思うので。 「………、ふふ。」 今、君に足りないものは何だろう。 勇気かな? 決意かな? 意志かな? 諦めかな? ───それとも、 背中を押す手かな? 『うまくいくかは、それこそ運次第ですよ。試合も作戦練ったって、負ける時は負けますからね。 まあ、できるだけ考えるに越したことはないですけど…』 愛とか、憐れみとか、そういうのはよくわからないので。その方面は、横に置いといて。 『だから、色々考えたあなたに言えるのはこれだけ。』 結局最終的には、これですよ。 『あなたにも、どうか 幸運 がありますように。』 (-55) 2022/03/05(Sat) 18:01:36 |
ツルギは、「そう、祈ってますから。」傍聴席で呟いた。 (c8) 2022/03/05(Sat) 18:02:22 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「一緒に来たことに意味があるでしょう」 その手を握り返して、柄でもないが引っ張りながら。 共に、美しく光に照らされている造られた海を歩く。 「俺と逆なんですね……。 お兄さんが欠けた気持ちは ……それは誰にも経験出来なさそうだ」 少しは理解できるかと思ったのに、 半身のような存在が居なくなることはどれほど辛かっただろう。 それを考えて、ツキリと痛んだ胸は誰のためだったか。 「まだ、教えてください。お兄さんのこと。 寂しいのはわかりますが、少しでも君のことを知りたいです」 口を閉じて微笑んで、あなたの寂しい思い出も聞きたがる。 知りたいのだ、その辛さも苦しみも、今一緒に居るのだから。 「あ……そうだここ、上から見られるんです。 バックヤード見学、知っていますか?」 大きな鯨が泳ぐ水槽の前で止まり青の世界を見上げる。 きらめく世界に時間を忘れながら、また手を引いた。 (-56) 2022/03/05(Sat) 18:08:36 |
アクタは、バァン!!!!!!!!!!!!!!!!!! (c9) 2022/03/05(Sat) 18:12:07 |
【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ『何か をするつもりです』 『後で顔は見せますね』 『やりたいことがあって 無事に帰ってきます、そのときにまた話しましょう』 (-57) 2022/03/05(Sat) 18:12:18 |
【墓】 演劇 アクタ合議の場、その傍聴席。 投票券を手に取る君達が議論をしている最中。 昨日はどこにも姿を現さなかった男が めちゃめちゃ大きな音で扉を叩き、開いて立ち入る。 「籠ってると、息つまる!」 髪はぼさぼさ。目の下にはクマ。 いかにも、締切ギリギリの人みたいな風貌だ。 ど真ん中の空席にどかっと腰を下ろし、 左隣の席へ白紙の紙束をどさどさ置いて占領。 前の席には足を置くし、態度が最悪だ。 ログを開けば、 「は、……はァあああ!!?」 紙束がバサバサーッ!落下! この辺が散らかりましたね。 目をまんまるにして 傍聴席からエノを睨み付けている。 (+7) 2022/03/05(Sat) 18:12:40 |
【墓】 規律 ユス「アクタ。話し合う者たちの集中力が乱れたらどうする。 もう少し静かに」 一瞥し、それだけ冷静に言った。 態度が最悪なのは特に気にしなかった。傍聴席来る人間、限られてるし……スペースは自由に使うといい。 (+8) 2022/03/05(Sat) 18:22:17 |
【秘】 演劇 アクタ → さめざめ ユメスケ議論の後。夜。 きっと君が居ても居なくても、 再び自室にこもって紙束──脚本を生産し続けるだろう。 鍵もかけず不用心に過ごしているので 君が見張ってくれているのはとても有難い話だ。 誰かが来れば、その限りでは無いが 今はまだ二人の空間に、ペンが走る音が鳴るだけ。 (-58) 2022/03/05(Sat) 18:22:48 |
【見】 落涙 ユメスケ 彼は姿はないがそこにいる。アクタの右隣に座ってにこにこ。 アクタが紙を散らかす過程なんかにくすくす笑いはしたけれど、そんな声以外は喋ろうともしないまま。 ただ見ているし聞いている。 (@0) 2022/03/05(Sat) 18:24:39 |
【秘】 剣道 ツルギ → 規律 ユス最初こそ、こんな時でも君は平静なんだなって思ってた。 「………ユスなら触られても構わないから、呼んだんだよ。」 本音を言えば、君相手でもまだ怖い。 でも君から与えられるものは全部欲しいから、早く慣れたくて。 「嫌なら…って、お前がしてくれることに嫌なんて、」 窺うように尋ねてくる君が、何だか可愛らしく───… 「……え、ぁ?」 見えていたのは、さっきまでのこと。 (-59) 2022/03/05(Sat) 18:25:17 |
ユスは、静かに行く末を見守っている。 (c10) 2022/03/05(Sat) 18:25:51 |
【秘】 剣道 ツルギ → 規律 ユス───噛みたい? 君の全部が欲しい。 だから勿論それも欲しい。でも、それって。 膝をついて、俺の内腿に歯を立てる君を想像する。それだけで心臓がうるさく騒ぎ出してしまって。 思い出しかけた過去に、ほんの一瞬、まだ見ぬ君の姿が勝った。 「な、………なん、なんで、」 ああ、また変な顔してる。 手で覆い隠そうとして、片手が塞がっていることに気付いた。 どうしてかわからないけど、今君の眼を見たら心臓が破裂してしまう気さえして。顔を背けながら、何とか理由を聞いた。 (-60) 2022/03/05(Sat) 18:26:11 |
【神】 美術 エノ「理解はね、されてない。」 「理解してくれそうだなって思った人にも、振られちゃった。」 「でもね、話してて俺、気付いたんだ。」 「俺が欲しいのって多分、理解者じゃなくて。」 「忌憚なく傍にいてくれる人だったんだよね。」 「理解してほしいって、散々言っておきながら。」 「自分のことを一番理解してなかった。」 「まぁ、それは良いんだけど。」 理解してくれなくてもいい。 ただ傍にいてくれれば。 色芽木 絵乃と言う人物は。 理解が必要なほど複雑な精神をしてるわけでもない。 何か後ろ暗い過去や境遇があるわけでもない。 ただ、ぬるま湯がぬるいと泣き喚いてるだけの。 普通の人間であった。 「その人からね、生きてくれって言われて。」 「お願いだから未来を見てほしいって言われて。」 「俺、それで。」 「あぁ、生きたいなって、思ったんだ。」 「そんなに言うほど、未来に希望があるって言うなら。」 「生きてみてみたいって、本気で思ったんだ。」 (G10) 2022/03/05(Sat) 18:37:23 |
【神】 美術 エノ「生きたくて、生きたくて仕方ないから。」 「生きちゃいけないんだよね、俺は。」 支離滅裂な言動を零して。 一つ、息をついた。 オレンジジュースが飲みたいな。 (G11) 2022/03/05(Sat) 18:38:56 |
【見】 奇形 メイサイ「あ。アクタさん、お疲れ様でーす」 ひら、と足元に滑り落ちて来た紙を拾おうとしたけれど、すり抜けてしまうせいで拾えなかった。スカ……。 「……」 しょうがないので、また裁判場へ視線を戻した。 (@1) 2022/03/05(Sat) 18:40:42 |
【墓】 演劇 アクタ「これが静かに聞いてられるかよ!?」 落ちた紙束には手を付けない。落としたまんま。 きっとユメスケやメイサイの足元にも散らばりまくっただろう。 「たった今凄い疲れた……………」 前の席の背もたれをガンガン蹴りながら、 描きかけの原稿を更に床に放り投げる。態度が最悪だ。 (+9) 2022/03/05(Sat) 18:43:04 |
ユメスケは、静かに聞いていられる。 (t6) 2022/03/05(Sat) 18:50:17 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ 自覚してしまえば止まらなかった。皮膚の破れたところからじわじわ流れ出す血のように、重く濁った何かが胸の底を濡らしていく。 「まるで呪いみたいだ。俺のような落書きじみた印であれば、何も……いや、何も思わないことなんてないな。 ただの印であっても、妙に落ち着かない」 貴方の指が摘んでも引っ掻いても取れなかった自分の鎖骨の印を思い出す。 きっと内腿に付けられた印も同じように取れないのだろう。 「悪趣味だ。反吐が出る。お前を縛る人間は死んだ。もうお前は夫でも父でも、なんでもない筈なのに、こんな形で女の残り香がお前に付くのは」 淡々と紡ぐ言葉に滲んだ感情は、もう隠し切れない。 「俺が嫌だ」 それは砕けた硝子の破片のように。刃物のような鋭さで、忌々しげに布の下にある印を見つめた。 ▼ (-62) 2022/03/05(Sat) 18:56:06 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ「なんで? そう言われてもな、跡を付けたくなった。だから噛みたい。俺の跡を残したい」 「……一成は俺のものなのに」 待ては出来る。断られれば噛むのをやめるつもりだ。どれだけ濁った何かが胸に溜まっていようとも。 ただ、声も、視線も、纏う空気でさえも最早隠そうとしない。隠せない。 貴方を追いかけるような呪いへの嫌悪が、もう過去のものになったはずの二人への嫉妬が、確かに積もり積もっていく。 跪いて、内腿へ視線を注いで、肌を押さえるガーゼを触れるか触れないかの加減でそっと触れた。 「……麻痺していると思ったが、こんなにもよくない感情が止まらないとは思わなかった。せめて、楽しいだとか明るいものも出てきてくれればよかったのに」 (-63) 2022/03/05(Sat) 18:58:16 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ「………選ばなかったことを、後悔しないため。」 受け取ったテキストを読みながら、きっとここが一番大切な箇所なのだろうなと。他人事のように、復唱した。 『……んー。一部わかるけど、一部わからない、みたいな。』 以前フカワとの会話の中で、青年は君の物差しを好きになれないな、と思った。 少なくとも君という人間が、自分よりずっとマシであることはわかるけど。 君の持つ物差しは、なんか嫌だなって。 『 できることをしなかった、という過去を後悔しないために 。この気持ちはわかります。守りたいものを守るために 。これも多分、8割くらいわかります。』だからこれは、青年からの試験。ちょっとした意地悪。悪態。愚痴。 このこどもは、君を試している。 ………これは、受ける必要なんてない資格試験のようなもの。 避けたって君の道に何も影響がない。 『でも、それ以外の選び方≠ノついてはわかりません。 死んでもいい人を選ぶこと と、守りたい人以外を選ぶこと 、この2つに差が見出せないんです。同じように思います。…この前提自体が間違ってる可能性もありますけど……』 青年は君が自分に投票したことなど、もう忘れている。 『回答の有無はお任せします。俺が理解できるかどうかさえ、わからないことです。 ハナサキさんの徒労になるかもしれませんから。』 (-64) 2022/03/05(Sat) 19:03:33 |
【墓】 規律 ユス「……」 一つため息。 「W上演中はお静かにW。 ……舞台などてんで分からない俺でも知っている注意事項だが」 「脚本家は裏方にいすぎて、それも聞いたことないのか?」 人差し指を一つ立て、自分の唇に持っていった。騒ぐ子供にするような仕草をアクタに見せる。 ここでは必死に覚えた世間一般的な反応を真似てもあまり良い反応されない。開き直って取り繕わない事にしたが、それにしても妙に性格が悪かった。麻痺が薄れてきたからか、人間味が出てきたのかも。 (+10) 2022/03/05(Sat) 19:10:56 |
【神】 園芸 ハナサキ「生きたいのに生きちゃいけない……?」 改めて自分で口にしても意味がわかりませんでした。 生きていて欲しい。それはハナサキも誰かに言われた事。 だと言うのにここまで方向性の違う結論になるのが理解できません。 「それはここから帰った後、という事でしょうか」 (G12) 2022/03/05(Sat) 19:13:14 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 演劇 アクタ 見張りと言う程きっちりとした見張りではないけれど、何もないよりは用心になっていることだろう。 彼は時たま、ヌンッをしてマップを見て、メッセージを送ろうとして、送らないで閉じて、何かを喋ろうとして、喋らないで。 誰かがくるか何かがあるか、君が眠るまで……もしくは朝が来てしまうまで。そんな時間を過ごしているのだ。 (-66) 2022/03/05(Sat) 19:16:07 |
【墓】 剣道 ツルギ「………ああ、どうりで。」 青年はエノという人間と交わした言葉の中で、妙な違和感を覚えていた。 その違和感にやっと答えを得た。 同じ理解≠ニいう言葉でも、類語が違う からだ。「 何もかも違いましたね、俺たちは。 」誰にも聞こえないように、小さくその背中に告げる。 だから合わなかったんだ。 だって俺は、傍にいてくれるだけじゃ嫌だから。 (+11) 2022/03/05(Sat) 19:30:38 |
【墓】 演劇 アクタ「………」 ユスに指を示されれば、眉間に皺を寄せてぐ、と口を噤む。 蹴り上げる足を止め、背もたれに乗せ上げた。 変わった君の印象に驚いたのもある。 ……だって、それじゃあ、まるで。 あの時彼らの間に割り込んだ自分が、 あの時彼が生きていることを喜んだ自分が、 全部間違ってたみたいじゃないか。 「……こんな舞台、 最初っからめちゃめちゃだ。」 (+12) 2022/03/05(Sat) 19:32:42 |
【神】 美術 エノ「うーん、少し違う。」 ハナサキの言葉に、返答をして。 傍聴席をちらりと見やる。 目を伏せて、また生存者に向き直る。 「俺さ、今まで、投票することも。」 まだ白紙の投票紙を机に置いて。 「死んでいい誰かを選ぶことも。」 端末を机の上に置いて。 「全然悩まなかったんだよ。」 「別に、自分自身が死んでも構わないって思ってたから。」 「人の死を選ぶことも、何とも思わなかったんだ。」 「俺はね、今まで一度も、運任せに投票したことなんてない。」 「全部、俺なりの理由で名前を書いて、投票してた。」 「俺なりに『死んでいい人』を選んでた。」 (G13) 2022/03/05(Sat) 19:42:22 |
【墓】 規律 ユス「……。気に食わないか?」 もう一度アクタを見る。 「なら舞台に上がるといい。聞きたいことを聞いて、言いたいことを言え。脚本家ではなく、登場人物として。 少なくとも今この裁判場は、お前の出番ではないから。お前の出るべき場所でな」 「言わないのなら、存在しないのと同じだ」 (+13) 2022/03/05(Sat) 19:45:15 |
【神】 美術 エノ「……昨日、生きたいなって強く思うようになってから。」 「初めて、悩んだんだよね。」 「俺が選んだ誰かが死ぬんだって思って」 「その人も、生きたいのかもしれない、と思って」 「生きたいのに死を突きつけられたとき、どのくらい心臓が痛くなるんだろうって思って」 「多分、怖くなったんだよ。」 「自分がそうなった時どうしようっていう恐怖で」 「誰かにその命運を押し付けるのに躊躇いが生まれたんだ。」 淡々とした声が響く。 きっと青年の中ではもう整理がついていることで。 だから、声が震えることもなく。 「初めて知ったんだよ、俺。」 「皆はとっくの前から知ってたのかな。」 「だとしたら俺は、とっても凄いと思うんだけど。」 「自分の意思一つで誰かを死に追いやるのって、 めちゃくちゃ怖いんだなって。」 皆ずっと、それを分かってやってたんだね、と。 周りを、傍聴席を見て。 (G14) 2022/03/05(Sat) 19:49:31 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 剣道 ツルギ『少し考えます』 ひとまず返事をして、ひとり頭を悩ませます。 そもそも答えのない問ですから、きっと答える必要はないでしょう。 それでもハナサキは目を逸らしてはいけないと思いました。 話し合いの場における選択の理由にケリをつける事は他の参加者の為──ひいては自分自身の為になります。 避ける理由はありませんでした。 10分程度経ってから続きを送ります。 『客観的に見れば、選ばれた人が死ぬ運命を背負って選ばれなかった人が生き残る、という事実は変わらないと思います。 しかしそれは、あくまで客観的な事実の話です。 私達はロボットじゃありません。 事実だけで生きている訳じゃないんです。 そもそも──』 あなたが誰かの物差しを嫌だと思うように。 『主観でしか見られないんですから。 その二つの差は…… 前者は消極的で後者は積極的 だと思っています。誰でもいいから選ぶのと、明確に居て欲しくない人を選ぶんです。 気の持ちようが違いますよ。 ずっとずっと、理にかなっていなくて自分勝手な選択です』 だから最初の時点ではハナサキの中には選択肢の中にすら入っていませんでした。 (-68) 2022/03/05(Sat) 19:50:15 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 剣道 ツルギ『ツルギさんにはありませんか? なんとなく好き、なんとなく嫌い。 やりたい事、やりたくない事。 正しいとか、そうするべきだとかでは説明のつかない気持ちを満たしたいと思った事がありませんか?』 罪悪感はあってもこの議論に滲ませるつもりはありませんでした。 あくまで一参加者としての義務を果たすように言葉を紡ぎます。 『別に理解できなくても構いません。 私はこの投票"だけ"を特別視しなくて良いと思ったんです。 優先順位を付けて選択を続ける事なんて人生ではありふれた事ですよね』 (-69) 2022/03/05(Sat) 19:50:55 |
ハナサキは、もうこの答えを疑う事はしません。 (a3) 2022/03/05(Sat) 19:53:22 |
【墓】 剣道 ツルギ「……ユス。あんまりアクタをいじめるなよ。」 ユスへ軽く嗜めるような視線を向けた後、二人に近い席へ移動する。選んだのは後輩の斜め後ろの座席だ。 そしてその後頭部を見つめて。 「不貞腐れてる暇があったら聞いとけよ。 俺に言っただろ、お前。糧にしてやるって。」 (+14) 2022/03/05(Sat) 19:56:44 |
【神】 美術 エノ「だから俺、考えたんだ。」 「誰なら死んでもいいかって。」 右手にペンを持ち、投票紙をとんとん、と叩きながら、 左手で5本指を立てる。 いつか、誰かがしていた動作。 「フカワ君は、俺によくしてくれたんだ。」 「優しくて、大人で、少なくとも俺の手では殺したくない人。」 親指を折った。 「ナツメさんは、医務室でずっと俺を見守ってくれてたね。」 「話したこともない、死にかけの奴をだよ。やっぱり君は、優しいと思う。」 小指を折った。 「カイくんも、俺の治療に来てくれたね。」 「頼まれたから仕方なくって言っていたけれど。」 「でも、わざわざ薬まで作ってくれて、あぁ、こんなお医者さんが居てくれたらいいなって思った。」 薬指を折る 。「ハナサキさんは、話したことはないんだけれど。」 「毎回合議をしっかり進めるように声を上げたり、話し合いを大事にしてたよね。」 「俺はそう言う姿勢、好きだった。あと、君を助けたいっていう人に恩があるから、不義理ができないのもある。」 中指を折った。 (G15) 2022/03/05(Sat) 19:58:44 |
【神】 美術 エノ「俺は。」 残った人差し指を、自分に向けた。 「───人を殺した。」 「誰なら、死んでもいいか。」 「誰が、死ぬべきか。」 「……考えるまでも、無かったんだよね。」 自分の手で殺した少女を思う。 あぁ、皮肉だ。 あんなに同じように傷つけ、血を流し、殺意を持っても、君のことなんてちっとも理解できなかったのに。 今は何となく、君のことが理解できる。 生きたくて、生きたくてたまらないのに、死ななければならない事。 どうしても歩みたい未来があるのに、それを奪われる事。 それはどうしようもなくムカついて、暴れたくて、泣きたくて。 悲しくて、喚きたくて、助かりたくて、救われたくて。 ただ。 ただ。 どうしようもなく怖かった。 ごめんね、ヒメノさん。 (G16) 2022/03/05(Sat) 20:05:45 |
【墓】 演劇 アクタ「しないよ」 昨日からずーっとペンを握っていた右手を、ぱっと開く。 手のひらに、はっきりと記されたバツ印。 正論を吐くユスに、よぉく見せつけてやる。 「もうW僕Wって言う登場人物の出番は終わり。 脚本家なんて、舞台の幕が上がればドヤ顔の観客同然。 だからこーして好き勝手言ってるんじゃん。」 舞台上へ干渉せず、思いのままに言を吐く。 それは、 演者の義務 の代わりに手にした、観客の権利 。ひねくれた男は、意地を張って、べ、と舌を出してやった。 「不貞腐れてないし、いじめられてない! ……今ちゃんと糧にしてるだろ、こうしてさ。」 (+15) 2022/03/05(Sat) 20:07:21 |
アクタは、紙を丸めて放り投げた。脚本は、また全部書き直し。 (c11) 2022/03/05(Sat) 20:09:42 |
【人】 美術 エノ【プロフィールが更新されました】 名前 :色芽木 虹谷 絵乃(にじや えの)性別/年齢:男/20 歳 外見:176cm 家族 構成 :母、父、兄、姉、姉、弟、妹 、妹、弟職業:大学生 1. 私は 、脳死の判定に従 い、脳死後全ての臓器を提供します。2.私は、合議の結果を踏まえ、臓器提供の意 思を 決めます。B.私は、臓器を 提供 しません。 (0) 2022/03/05(Sat) 20:12:00 |
【神】 美術 エノ「………」 紙に、しっかりと。 『エノ』と名前を書き、テーブルに乗せた。 「そんな感じだよ。」 「本当にそれだけなんだ。」 「皆、よろしくね。」 それを最後に、口を閉じた。 (G17) 2022/03/05(Sat) 20:17:40 |
エノは、でも、手の震えだけは、どうしても収まらなかった。こうすると決めた昨日から、ずっと。 (a4) 2022/03/05(Sat) 20:23:10 |
【墓】 演劇 アクタまあ、でも、しかし。 思い返してみると、 僕煩かったな…… とは思うので。ぎゅっと目を閉じて、ペットボトルをぽんと生む。 お気に入りのレモンティをぐーっと飲み干せば あとは口をつぐんで、W大人しい観客Wをしていた。 あ、なんか、もうこの味、好きじゃないかも。 男はいつだって、言動を起こしてから気が付く。 後悔する代わりに、意地の張り方だけが上達していった。 (+16) 2022/03/05(Sat) 20:30:41 |
【墓】 規律 ユス「そうか。それならちゃんと見届けてやれ」 それだけ呟いた。意地を張り続ける奴だな、と呑気に思う。きっと前を歩くにはそうする必要があるんだろうなとぼんやり思いながら。 「いじめたつもりはなかったんだがな。悪いと思わないから謝らない」 最初の顔合わせでも似たようなやりとりをしたなと思いながら、それでも最初とは違う態度と答えを返して前を向いた。 「 。」 前を向いて一人の人間が一つの決断をした瞬間を見届けた。 思うところはあったが、自分は傍聴席。喝采もブーイングもする気のない、必要ないと思っている観客の一人。 だから、口を閉じて見守り続ける。 やっぱり、理解は出来そうになかった。 (+17) 2022/03/05(Sat) 20:43:51 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「一緒に、……そう、ですね…」 ああ、自分の願った事は、そうだったな、と思い出して。 「……上葛 掃司。僕の、一卵性の双子の兄で… 僕と一緒に生まれて、生きてきて、でも、 今は僕よりずっと歳下になってしまった人。 ずっと18歳のままの、優しくて、いつも前を向いていた人」 水面を通した淡い明るさの中、静かに口を開いた。 「必ず帰って来ると約束したのに」 「だから僕、言われた通り、笑顔で待ってたのに」 「待ってたのに」 涙こそ出ないけれど、泣き疲れたような声だった。 気付けば無意識の内に俯いていて、 視線は握った手をただじっと見ていた。 手を引かれていないと足を止めてしまいそうだ。 「この場所から、二度と帰っては来なかったんです」 ずっと手を引いてくれていたのに。 これからも、それが続くと期待していたのに。 あの日一度放した手は、二度と触れ合う事はなくて。 置いていかれてしまった。最初で最後の、裏切り、だった。 (-73) 2022/03/05(Sat) 20:47:18 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「……一卵性の双子でも、代わりに行く事はできないなんて なんだかおかしな話ですよね…」 どれだけ遺伝子的に近しくとも、 どれだけ健康体であったとしても。 選ばれた人間の代理を務める事は認められない。 あの時は、それが随分理不尽に感じたものだった。 「…上から…テレビで見た事だけ、あります。 実際に見た事は…無かったんですけど」 ふと掛けられた声に、顔を上げて。 大きな水槽を見上げれば、ほんの少し息を呑んだ。 どこまでも深く青く、思わず心奪われるような、雄大な光景。 兄が楽しげに手を引いて行く先は、いつも。 賑やかな、イルカやシャチのショーだったから。 思い出の中ではそれも楽しかったのだけれど、 こんなに静かに見て回るのは、初めてかもしれなくて。 それがなんだか、無性に嬉しかった。 (-74) 2022/03/05(Sat) 20:48:09 |
【神】 園芸 ハナサキ「怖い事ですよ」 エノさんの話を聞き終えて頷きました。 「その気持ちも尊重したいと思えます。 エノさんが自分で選んだことですもんね」 医務室。怪我。それから死。殺人の罪。 変わった人だと思っていました。 それらに思う所があるような人だとも正直思っていませんでした。 「カミクズさんの時は選べませんでしたけど、今回は私も選びます。 怖い気持ちを他人事にしたくないから」 理解はできなくても嫌いではありませんでした。 忌憚のない意見も、自分で選ぶところも寧ろ好きだったと言えます。 最後くらいはわがままを。 その考え方はハナサキも抱えたものでしたから。 存外普通なところもまた。 「教えてくれてありがとうございました!」 恐怖というのは一度知覚してしまえば簡単に振り解けない雁字搦めの鎖。 それと向き合うあなたの姿をハナサキは誇らしげに見ていました。 (G18) 2022/03/05(Sat) 21:07:31 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「……代わりになっても、変わらないですよ」 「今ここに、お兄さんがいることになっただけです」 青が、二人の服を顔を染めていって。 なんだか、顔色が悪くなったように見えて心配になる。 あなたも、彼も悪くない。 この世界が、社会のあり方が悲しみを生んで。 そして、やるせない中ですがる相手を探してしまう。 「俺もみたことないんです。 でも、今は人がいませんから」 「見ましょう、彼の分まで。 思い出作って、伝えてあげませんと……。 君の笑顔を待ってる掃司さんも、暇で仕方ないと思いますからね」 貸しきりを楽しみましょう、と、立ち止まったり進んだり。 そして迷ったりをしながらスタッフオンリーの扉を潜った。 階段を一つ一つ上がっていけば、少し生臭い匂いと、静かな機械の音に世界は包まれた。 (-75) 2022/03/05(Sat) 21:15:10 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「あ、裏側はすごく神秘的じゃないですね。 順路とかあるのかな……」 弟や妹と歩いたのは何度もある。おんぶも、抱っこも。 懐かれていた理由は文句を言わない兄だったから。 厳しくする親たちと違って、我慢をして怒らないから。 だから、なにをしても気にされないし。 何もしなくても、気にされなかったな。 それが、今になって、何をするのにも意識をされて。 そして求められるようになっているのだから。人生、何が起こるかわからない。 (-76) 2022/03/05(Sat) 21:15:26 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ今、この場所に居るのが、兄であったら。 もう少し上手くやっただろうかと、そう思わないわけじゃない。 でも、多分、同じような事はしていただろうな、と思う。 思って、じゃあ、おあいこだな、とも思ったから。 「…教えてなんか、やりませんよ きみとの思い出は…僕だけのものにして、それで。 目一杯悔しがらせて、ざまあみろって言ってやるんです。 悔しがるくらいなら置いてくなってんだ、って」 喧嘩には、なるかもしれないけど。 そう言って、少し泣きそうで、でも屈託なく笑った。 いたずらを企てる子どものような笑みだった。 「ふふ…これ、辿り着けなかったらどうしましょう 僕、あんまり方向感覚とか、よくなくて。 こういう時、なかなか目的地まで辿り着けないんですよね…」 でも、二人でなら、もう暫く迷うのもいいかな。 そんな不真面目な事を思いながら、 行きあたりばったりに綺麗な世界の裏側を二人歩く。 静かで、それでも不思議と満たされた時間だった。 (-77) 2022/03/05(Sat) 22:04:20 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「お、教えて、あげないんですね……双子なのに。 ずっと兄弟喧嘩が続いてるみたいで、さみしいのに、なんだか楽しいですね」 「たまに運が良いんで、なんとか。 迷っても次官はたくさんありますから。ゆっくり歩きましょう……」 しばらく経ってたどり着いたのは巨大な水槽の上。 まるで工場にあるような機械が陳列し、手すりのついた鉄の橋がかけられている。 「……裏側をみれて楽しいですが、少し緊張しますね。 手は離しても良いですか、滑って一緒に転ぶといたいですし」 先に、と、橋を歩いてその水槽の中を覗き込んだ。 思ったよりも狭い、それなのに自由に泳ぐ彼らがそこにいて、彼らは幸せなのかと考えても仕方がないことを思い付く。 「……すごい、なんだか正面でみるよりも現実的で。 本物がいるんですね」 (-78) 2022/03/05(Sat) 23:06:37 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ当たり前のことを当たり前のようにいって、水面に手を伸ばしてみた。 「俺、きっと今まで。 水槽で泳いで餌をあげられるだけだったんです。 今は、外に出たいのかは、わかりません。 それでも、こうして隣に一緒にいて、思い出を作るためには、此れからも出ないとですよね」 (-79) 2022/03/05(Sat) 23:06:51 |
【神】 普通 ナツメあなたの言葉を聞く。 ひとつひとつ折られていく指。 男の人の手だ、と場違いなことを。 思えたらよかった。 最後に残る指は折られないんだろうと、 そんな予感ばかりに満たされて、息を詰める。 ……一本になった指が、 ただひとりを指し示したとき。 少女は小さく、息を吐いた。 (G19) 2022/03/06(Sun) 0:10:12 |
ナツメは、そのしぐさを知っていた。 (a5) 2022/03/06(Sun) 0:10:30 |
【神】 普通 ナツメ「……死ぬべき人なんて、誰も。ひとりも、」 一度、口を噤む。 下唇にちょっとだけ、歯形が残って。 少女が次に口を開くまでに、しばらくの時間を要して。 「……エノさんは。 良い人じゃ、ないのかもしれない」 「けど、」 (G20) 2022/03/06(Sun) 0:11:30 |
【神】 普通 ナツメ テーブルの上、記入済みの用紙へ目を遣って。 それから、少女の深青が茜の瞳をまっすぐに見つめる。 「生きたいなら、生きたがってよ。 死にたくないくせに、殺させようとしないで」 それは、正義感なんて立派なものじゃない。 情深いからというには、私利に傾いているし。 だから、それ以上を口にすることは、きっとない。 ただ、右手の人差し指を立てて、顎に当てて。 「……私が。 言えることじゃないかも、ですけど」 小さく首を傾げて、そう結んで。 眉を下げて、ちょっとだけ笑った。 (G21) 2022/03/06(Sun) 0:16:45 |
【神】 美術 エノ「うん、ハナサキさん、ありがとうね。」 「怖い事を強いてしまうのは、ごめん。」 「でも、嬉しいよ。」 もっとちゃんと話したかったね、なんて。 顔ばかりが冷静で、茜色の眼をそちらに向ける。 肺に酸素を通すように、大きく息を吸った。 鎖が首に縛りついて、上手く息ができていなかった。 これで、2/5。 (G22) 2022/03/06(Sun) 0:28:03 |
【神】 美術 エノそうして、もう一人の少女の方へ眼を向けて。 深海を覗き込むように、視線を合わせる。 「………やめてよ。」 「取り消したくなっちゃうよ。」 困ったように、小さく笑った。 それはきっと、公の場で見せた初めての笑顔で。 随分と幼げで、拠り所のない笑顔だった。 「死にたくないよ。」 「………死にたくは、無い。」 「…でも、この紙に他の名前も書きたくないんだ。」 「君ならわかってくれるはず。」 「……俺にくれてもいいよ。」 「昨日のお返しにね。」 そうしたら、3/5。 (G23) 2022/03/06(Sun) 0:34:28 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ さらっと同性の名前が出てきたなぁ、と思った。 偏見とかを感じる暇もないくらい自然だったので、 そうなんだ、と恋バナが出てこないのを素直に残念に思ったりもした。 その矢先のカウンター。 > CRITICAL!! 「ま、だ。そういうのじゃ…… ……ちょっと。気になる、くらいで……」 ごにょ…。 なんでこんな話になったんだっけ?と思いつつ。 今度はジュースを離していたので、喉は無事。 「わかんないです。かわいいな、とか思うけど……。 でも、ずるいんです。見てるだけとか言って。 なのに、知らないところで……助けてくれてた、みたいで」 「……私には、なんにも。言ってくれないのに。 そんなの、気になる……」 語尾がもにゃっとなりつつ、コップのふちに口をつけた。 ちみ…おいしい。 (-80) 2022/03/06(Sun) 0:56:31 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「…双子でも、です。 独り占めしたいものは、独り占めしたいんですよ」 重く小さな機械音と、二人分の足音だけが響く中。 あなたの方を見て、小さく笑って、そんな我儘を言う。 意地悪は建前で、我儘が本音なのかもしれないな。 そうして暫し漫ろ歩いた後。 声を掛けられれば名残惜しげに一度手を離して、 ほんの少し先を行く背を追った。 怖くはない。 手を離す事も、すぐ真下に水槽が広がっている事も、今は。 「……近いのに、遠いような。不思議な感じですね…」 足元に広がる世界を覗き込んで、ぽつり、そう零して。 水面に伸ばされる手をただ見ていた。 ──見学者。 触れたくとも触れられない所から、自分達を見ている彼らも。 或いは、こんな気持ちなのだろうか。 そんな詮無い考えが過ぎったのは、束の間の事。 (-81) 2022/03/06(Sun) 1:13:41 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「…外に出たいかは、わからなくとも。 もし仮に、"出たくない"ときみが感じたなら。 きっと僕は、同じ場所で、ずっと傍に居ます。 きみが寂しくないように、いつまでも」 漠然と。 多分、その方が楽なんだろうな、と思う。 期待さえしなければ、裏切られずに、傷付かずに済むから。 でも、だからと言って遠ざけるのは多分、そうじゃなくて。 「でも。 それではできない事を、きみがしたいと思ったなら。 きみの支えになって、手を握って、 一緒に隣を歩くくらいなら、きっと。」 不確かな未来を約束するのは、やっぱり少し怖いけど。 きみの為なら、少しだけ意地が張れそうだ。 「今の僕にもできるんだって…諦めたくは、ないな。」 うん、ほんとに、少しだけ。 (-82) 2022/03/06(Sun) 1:14:34 |
【神】 普通 ナツメ「取り消しても、いいんですよ」 あなたの覚悟に、想いに報いない一言だ。 そうと分かっていて、だけど少女は口にした。 仕返しかもね。 分かってるのに、そんなこと言うの。 そんな言葉は、その笑顔を見たら引っ込んでしまって。 「じゃあ。……もう一回だけ、迷ってみます」 少女はそっと、胸のうち。投票用紙に消しゴムをかける。 ペンの走ったあとをのこして、手はすこし黒ずんで。 まっさらには戻らない紙のうえ、ペン先を彷徨わせるような。 そんな迷いを、あと一度だけ。 「……昨日のお礼に」 立てた指を増やしてみたら、ピースサインみたいになって。 少女は思わず、笑ってしまった。 (G24) 2022/03/06(Sun) 1:23:01 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ「年上ですし……一応。 言い方は癖、なんです」 学生が多くて、若いな、と。 大量の台本のなり損ないを見て、 こんな熱量があることもやっぱり若さだと思う。 「やっぱり、なんだか。」 死ねと言われたのに、こんなこというのは、今更。 「嬉しいですね」 おかしいと笑われても、男はいつだってそうであるだけだった。 (-85) 2022/03/06(Sun) 2:05:19 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ「まず、お酒も……犯罪だから未成年も、関係ないですよ」 昔の嗜好品だったみたいで、と告げながら。 ワインもどきにケーキを添えて。再び席に着けばささやかなお茶会がはじまる。 「アクタ、さん、……あ、りがとうございます。 せいいっぱいもてなしますね」 罪の味が広がる、ケーキとワイン。 命を分け与える約束の裏に、生死を共にする夢は酒に溶けて飲み込まれる。 ただそれを願った想いだけは、甘い思い出に強く刻まれたことだろう。 (-86) 2022/03/06(Sun) 2:05:36 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「じゃあこれからも独り占めしてもらわないと、です、ね? なんだか、子供っぽくなってくれて嬉しいです」 「少しは甘えてもらえてるのかなって」 漠然と。 一緒に居た方が、出ない方が楽だと。 死なないで、死を待って、これからを意味なく話すのも。 きっと楽しいのだろう、それほどの仲になった。 やっと、自信を持っていえるように、なった。 「そう、ですか。 出来ていますよ、十分。いまだってこうして。 一緒にデート、できたんですから」 本当に、少しだけ。心の底から笑って、 ―――― ―― ― #水族館 (-87) 2022/03/06(Sun) 2:16:54 |
フカワは、カミクズを手放した。 (a6) 2022/03/06(Sun) 2:21:54 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ (-89) 2022/03/06(Sun) 2:26:05 |
カミクズは、抗わず、どこまでも深い蒼に沈む。 (c12) 2022/03/06(Sun) 2:42:27 |
清掃員 カミクズは、メモを貼った。 (c13) 2022/03/06(Sun) 2:48:17 |
【独】 清掃員 カミクズどぼん、大きな飛沫が上がって。 ごぼごぼと、耳障りなあぶくの音。 ほんの一瞬、背に感じた温度と、水面の明かりが遠くなっていく。 ──入水自殺。 水死体は水に浮く。ありさまもひどいもの。 ああ、見苦しい姿を晒さないといいな、なんて思って。 それから。 (-90) 2022/03/06(Sun) 3:03:16 |
【独】 清掃員 カミクズ──寒いな、と思った。 多分、冷たい水が体温を奪っていく、せいで。 ああ、でも、これは。 多分、寂しいのだろうな、とも、思って。 ごぼり、また一つあぶくが水面へ昇っていく。 肺が必死に命を繋ごうとしても、流れ込むのは水ばかり。 (-91) 2022/03/06(Sun) 3:12:24 |
【独】 清掃員 カミクズ息ができない。 怖い。 でも、泣いている事を知られずに済むのは、 怖い。 死ぬのは、怖い。 でもこれは、自分が望んだ最期、でもあって、 嫌だ。 意識が暗く沈んでいく。 怖い、怖い怖い怖い!!! せめてここでの時間が、 どうかきみにとって決して辛いばかりのものでないように、 どうして、 (-92) 2022/03/06(Sun) 3:31:01 |
【独】 規律 ユスカミクズ好きすぎるのでめちゃくちゃなる フカワとカミクズ、どんなやりとりしたんやろな…… フカワはどうしてその選択したんやろな……ログ見るの楽しみ (-94) 2022/03/06(Sun) 4:10:04 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズまだ。手を伸ばせたじゃないか。 まだ。生きようとできたじゃないか。 俺が殺さないと。 俺が終わらせてあげたいんだ。 (-96) 2022/03/06(Sun) 6:02:34 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ男はずっと黙っていた。 最期の言葉を、君が産まれたことを望んだ言葉にしないといけなかったから。 死 な 、運がな いで良 け れ ば 、ま だ 。ど う して抗 ってく れな い のか、嫌 だ、ま だ。嫌 だ、嫌 君の こと が、本 当に。葉見ず花見ず。 最期の赤を、君の赤が広がる前に手に握らせた。 見ていた、ずっと見ていた。 (-98) 2022/03/06(Sun) 6:21:25 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ/* 生殺与奪含め全ての解釈や描写、返答や行動の猶予等、こちらメロンパン入れとなっておりますさんの自由にしてください。 どんな結果も受け止めお返しいたします。 (-100) 2022/03/06(Sun) 7:47:05 |
カミクズは、落ちて、落ちて、落ちて… (c14) 2022/03/06(Sun) 9:23:49 |
カミクズは、手向けでなく、贈られた花と共に。 (c15) 2022/03/06(Sun) 9:23:56 |
カミクズは、ゆっくりと広がる赤に沈む。 (c16) 2022/03/06(Sun) 9:24:11 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ──運が良ければ、なんて事は無い。 これはきっと、多分、きみの 不運 なのだろう。投身自殺の成功率は低い、という話を知っているだろうか。 人体というものは脆いくせに柔軟で、 ちょっとやそっとの高さから落ちた程度では死にきれない。 大抵の場合、即死はできない。 もっとも、当たりどころが悪くなければ、の話。 ゆっくりと赤が広がっていく。 でも、まだ生きている。 不運かそれとも躊躇いか、慈悲の重みは狙いを外したようだった。 当たりどころは、良くも悪くもない。 放っておけば確実に死に至るだろうけれど、 この合議が終わるまでの間、命を繋ぐくらいなら。 まだ間に合うのではないかと思えるだけの。 もう一つだけの岐路、選択の余地が、そこにある。 静かに死を見守るも、生を拾い上げるも、今はきみの自由だ。 だって、上葛掃守という人間は。 いつだってきみの意思を、選択を責めはしなかったでしょう。 (-102) 2022/03/06(Sun) 9:25:54 |
カミクズは、きみが望むなら、それでよくて。 (c17) 2022/03/06(Sun) 9:46:41 |
カミクズは、でも、きみの望まない事はしたくないな、と思う。 (c18) 2022/03/06(Sun) 9:47:53 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ『広場の噴水のところにいます』 5日目の昼。 ナツメ先輩に簡潔なメッセージを送って、噴水の辺りにあるベンチに座っていた。 (-103) 2022/03/06(Sun) 11:57:30 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメどうにも、恋だの愛だのはよく分からなく。 幼稚園児が、好きな人を問われて仲良しな子の名を挙げるような。 そんな感覚で名を挙げている。 そういえば女子とは全然話してないな、なんて改めて思いながら。 「気になってるんだね。」 もにょもにょを切り捨てた部分だけを切り取って。 ふぅん、なんて、興味のありげな声。 青年は、人のことを聞くことが好きだ。 人を理解したいという気持ちがあるから。 「………………」 「……なんか。」 「ちょろいね。」 そして忌憚のない意見も言う。 ごく、と喉を鳴らしてジュースを飲み下し。 おかわりが欲しいな、とコップを差し出す。 「もし生きて帰ったら、会ったりするの?」 本当に遠慮のない青年であった。 (-104) 2022/03/06(Sun) 12:21:35 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス呪いと言われて。 この記憶が呪いであることに気が付いて。 一生消えないんだな、と改めて思った。 同時に、 嬉しいと思った。 それは、君に自分で気付いてほしいことの一つだったから。 相手が死んでも、全て終わっても呪いはまだ続く。記憶を失わない限り、死ぬまで。 「………そう、だな。俺 も 嫌だ。」どろどろとした、粘着質で、不快なはずの感情が躊躇うことなく向けられる。 背けていた顔を、ゆっくりと戻す。 俺の前で跪く君が、何だか傅くようにさえ見えた。 硝子の破片のような嫌悪が、殺意のようにさえ見えた。 ───俺は独占欲っていうのかな、そういうの思ったより強いみたいで。 ある人に言った言葉を思い出す。 君は俺より淡白な人だと思っていたから。 そんな君が、俺に、俺と同じ気持ちを向けてくれてる。 あいつらに対しても。 (-105) 2022/03/06(Sun) 12:23:45 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス現実じゃないんだから、気にすることないのに。でもその気持ちだけは、現実と同じ本物だから。 「、いいよ。…好きにして。 ……俺は義徳のものだから。」 怖くて緊張しているのか、恥ずかしいから緊張しているのか、どっちだかわからない。 世界には君と自分の二人きりなんじゃないかって。 そう思えるくらい、今この瞬間だけは、君以外のことを考えられなかった。 「俺もよくない感情、向けてるから。」 「 ───それでいい。 」「 ………それがいい。 」 (-106) 2022/03/06(Sun) 12:25:47 |
ナツメは、ぱたぱた。待ち合わせ場所へ、後から向かう。 (a7) 2022/03/06(Sun) 12:26:34 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ『すぐ行くね。』 OK!のスタンプつき。 そんな返信から、しばらくして。 広場のベンチに座る姿を見つけた少女は一度、立ち止まる。 横髪を軽く手櫛で漉いて、スカートの皺を伸ばして、 「ごめんね、待たせた?」 噴水の裏側から、あなたの側へ歩いて。そう声をかけた。 (-107) 2022/03/06(Sun) 12:28:17 |
【神】 美術 エノ「取り消せないよ。」 「死は、取り消せないもんな。」 不公平でしょ、俺だけ生きたら、と。 なんだか昨日の仕返しをされてるようなやり取りに、 意外と根に持つタイプだな、なんてぼんやり思う。 「うん、ぜひ悩んで。」 「そして、同じ意見になったならいい。」 ピースみたいになる様に、やる気満々じゃん、なんて。 クラスメイトくらいの距離感の会話。 あぁ、とひとつ、声を上げ。 「同じ意見にならなくてもいいけど。」 「その時は、君と昨日した会話をここで話そうかな。」 気になる人だとかそういう、あれ。 脅し文句だ。 青年も根に持つタイプであった。 (G25) 2022/03/06(Sun) 12:29:37 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「あ」 噴水の陰から、セーラー服が見えた。 そういえばここはVR空間だから走っても平気なのか、と思い出して、駆け寄ってみたくなった。 走ってみようか。 走り方なんか覚えてないけど。 ベンチから立って、一歩、踏み出してみた。先輩の元へ。 「あはは」 楽しい。 ちょっとこけそうになった。 「今来たとこです」 「ほら、あれ。例のやつ」>>4:L2 (-110) 2022/03/06(Sun) 12:49:01 |
メイサイは、駆け寄ってみた。 (t7) 2022/03/06(Sun) 13:02:08 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「わ、……あは」 転びかけたあなたを認めて声を漏らして、 けれど何事もなかったから、つられてちょっと笑う。 「あ、例の」 「きれい……入っていいのかな」 遠目から見て、きらきらと輝くガラスにそんな感想。 何だろうね?と首をかしげて。 ひとまず行ってみようか、とそちらに向かうことにした。 (-111) 2022/03/06(Sun) 13:25:36 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「……」 あなたの体のそばまで時間をかけて降りてくる。 想像通りうまくいかなかっただとか。 それでも、綺麗に見えただとか。 都合よく消えた魚たち、水槽の中の二人。 ねぇ、ロマンチックだと思いませんか。 最後の止めが必要になるこの状況が。 ――――俺、あの人と仲良かったんですよ。 ――――――楽しかったんですよ、なのに。 ――死んでどっかにいくっていったんです。 ―――――――嫌でした、すごく嫌でした。 (-112) 2022/03/06(Sun) 13:35:24 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「掃守さん」 頭を潰してしまえば死んでしまう。 涙がこぼれて前が見えなくても、成功することがわかる。 誰にもこの命を奪わせたりなんてしない。 俺だけのものだ。 ―――――――俺のこれって怒りなんですよ。 ―――仲が良いと思っていたのは自分だけで、 ――あとから追い付いた感情は執着になって、 彼から得る感情がもっと知りたくなりました。 (-113) 2022/03/06(Sun) 13:41:11 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ『人なんて殺したことないし』 『気合いをいれないと』 『こっちが殺されるんですよ』 顔面を硬い石で叩き。 頭を完全に潰して、二度と戻らないように。 赤 が、黒のエプロンと白の服を染めて、これで。よく眠れそうだと思った。 (-114) 2022/03/06(Sun) 13:44:28 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「一緒に寝ようか、 」 やっと理解できた。 君の死にたい気持ちが。 動かなくなった身体をずらして、一緒に横になる。 抱きしめながら、笑って、髪を撫でる。 大好きなシオンと鈴の花に包まれる。 ここでは不吉な花も海藻たちとなじみそうだなんて。 寒さを感じるが、大したことは無い。 君が暖かくないことも、かまわない。 君の目が俺を映ささないことだって。 君の口が俺への愛を囁かなくたって。 この気持ちは、君だけのもの。 俺の気持ちは、君からのもの。 だから少しだけ、この夜だけはずっと一緒に。 (-115) 2022/03/06(Sun) 13:52:19 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ そんな訳で僕らは妙な建物に近寄り、ガラスの窓から中を覗き込む。 何か……緑? 植物が見えた。温室とかかも。 扉の取っ手を少し引っ張ってみる。開きそうだ。 「鍵は掛かってないみたいです」 鍵が掛かっていないという事は、入っちゃいけないという事はないだろう。 そのまま扉を開け放った。 (-116) 2022/03/06(Sun) 13:54:53 |
フカワは、 不運 だった。 (a8) 2022/03/06(Sun) 13:59:54 |
(a9) 2022/03/06(Sun) 14:00:13 |
フカワは、上葛掃守を 殺 した。 (a10) 2022/03/06(Sun) 14:00:34 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「ちょろくないです」 わずかな残りを飲み干しながら、ムッとした顔をしてみる。 だけど、放課後みたいだなぁ、とか思って。 半透明のプラスチック越しの口元は、すぐに緩んでしまった。 「……うーん……会いたいというか、」 二人分のおかわりを注いで、ジュースの入ったコップを渡す。 もしもにもしもを積み重ねた、仮定の話。 「どうしてるかな、とか。 気になると思うけど……会うのは」 だめだし、と。 禁止も推奨もされていないことを盾にして、蓋をする。 もうちょっと肌の色は暗いし、髪はいつでもサラサラじゃない。 爪の先から瞳の奥まで、強いライトを浴びたように、 綺麗でかわいい瞬間だけ、VR(ここ)には切り取られているから。 現実(リアル)の私で会いたくないなぁ、と思ったりする。 「……あ、文通とか。どうかなって思うんですけど」 届かなくても、返事がなくても。途絶えても。 デジタルメッセージよりはなんとなく、諦めがつきそうで。 そんな後ろ向きの理由は隠したまま、冗談めかして。 あなたにも、この先の“もしも”をせがんでみる。 「イロメキさんも。年賀状とかくれますか?」 (-117) 2022/03/06(Sun) 14:01:25 |
フカワは、その夜、 の横でよく眠っていた。ずっと、ずっと。 (a11) 2022/03/06(Sun) 14:07:38 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ 生者は過去に手が出せない。生者は死者に手が出せない。それなのにあいつらは記憶の至る所に隠れ潜んで、一生こちらを追いかけて、一方的にこちらを侵し蝕んでくる。 その事に気付いて苦虫を噛み潰したような心地になる。呪いは伝染する。貴方を想い、貴方を自分のものだと主張する限り、己もまた苦しみ続ける。記憶を失わない限り、死ぬまで。 「……」 W俺 も Wと聞けば、ほんの少し溜飲が下がった。貴方が背けていた顔を戻せばそこにあるのは一人の青年の双眸。 感情も意思も無く、無色透明だった筈の瞳は。 どろりとした濁りを抱えたまま細められていた。 淡白であった人間は、確かに、誰かによって染まりつつある。それは不可逆の変質。 一度何かの色に染まってしまえば、もう── ▼ (-118) 2022/03/06(Sun) 14:11:15 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ「ああ。好きにする。 ──噛むことも、よくない感情を向けることも」 己と貴方の関係は何と言うのだろう。恋というにはあまりに濁っている。向ける感情が正しいかすらも分からない。 けれど、それでいい。貴方が許してくれるから。 シーツもガーゼも、隠すものは一度全てこの手で剥ぎ取る。眼前に現れた印を改めてしっかりと目に焼き付ければ、心が酷くざわつき始めて煩かった。 もう部屋の外のことなんて何も考えられなかった。紛い物の箱庭の、狭い世界で貴方を独り占めしているよう。 ──もっと所有したい。己のものだと、伝えたい。 音もなく開かれた口腔から白い歯が覗く。間もおかずそれは貴方の内腿へ。柔らかな、けれど無駄などない青年の肉へ牙を突き立てる。 決して強い痛みは無いけれど、暫く消えない赤い跡が着くように。 鉄錆の匂いを吸い込みながら、一度。貴方を喰んだ。 (-119) 2022/03/06(Sun) 14:12:41 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ「 ………あ、そうか。成る程なあ…… 」主観でしか見られない。 常に自分を俯瞰しながらも、 客観的な自分の主観 を持つ青年でもわかりやすい解答に思えた。君の物差しに対する気持ちが、主観的な自分の主観だったのか、と一人納得する。いつも見ている自分の気持ちがわからなかったなんて、初めて知った。 そして。 君が ことに、ああやっぱりな、と。積極的な理由 で選択をする青年は消極性を悪意と捉え、積極性を善意と捉える。 勿論、例外もあるけど。 『いいえ、理に適ってると思います。 だって……合理的か否か、理屈とか道理に合っているか。判断するのは、主観なんでしょう? それを自分勝手、なんて言ったら怒られますよ。まるで自分を悪く言うかわりに、許してもらおうとしているみたいに聞こえます。』 少なくとも自分以外の誰かに。 俺は自分勝手だなんて思わないから。 (-121) 2022/03/06(Sun) 14:21:14 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ『なんとなく好き、はわからないけど、なんとなく嫌い、はわかります。 いや、なんとなく恐い、かな。』 これはどっちでも構わないことだ。深く言及せずに続けていく。 説明のつかない気持ち、についてはわからないけれど。 それはこの結論に関係のないことだ。 被災後に何度も気持ちの説明をしてきた青年には、あまり共感できる言葉ではない。 だから同意できる箇所だけ拾った。 君はそうなんだな、と思うだけ。だって違う人間なのだから。 『………うん、結論は俺でも共感できました。』 『そこは、俺と同じなので。』 優先順位。選択。それは常に人が無意識で行うこと。時に意識的に、目に見える形で行われる。 ───トリアージ 。災害発生時に行われる取捨選択。自身の右手首に付けられた、何も切り取られなかったタグを思い出す。 『俺が何人かに対して抱いていた疑問っていうのかな、感じていた差は多分そこです。 今初めて、ハナサキさんがどんな姿をしているのか見えた感じ。』 青年視点、君が自分と同じ位置に降り立った。だから、見えるようになった。 君からすれば違うのかもしれないけど。 (-122) 2022/03/06(Sun) 14:23:30 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ 出入り自由?なんて、好奇心の滲んだ声。 開け放たれた扉の中を、あなたの後ろから覗く。 「あ、花……!」 並ぶ植木鉢の中に咲いている、とりどりの色。 学校の花壇に植わっているものや、 道端にぽつんと見かけるものや、 見たことも聞いたこともないものまで。 様々な花が丁寧に並べられたその場所は、まるで小さな植物園だった。 「ね、入っちゃおう。 怒られたら、そのときはそのときってことで」 (-123) 2022/03/06(Sun) 14:36:04 |
【墓】 剣道 ツルギ「はいはい、そうだな。俺の見間違いだ。」 後輩へ軽く返事をして、再び視線は舞台へ。 「…ま、悪いと思ってないんなら仕方ないか。」 最初の顔合わせと違う態度と答えに、変わったなあと。変えたのは自分だという事実に対する、嬉しさを隠して。 人殺しをどうして重く考えるのだろう、と思った。 勿論、道徳や法律とか、色々なものを知らないわけじゃない。 だけど全ては選択の一つ。 人の手を取ることも、 人を手放すことも 。同じ直線の上にあるんだから、重さは同じじゃないかって思う。 あくまで俺の意見だよ?あくまでも。 それはもしかしたら、人を殺した後の時間を生きたことのある自分と、君たちの差なのかもしれない。 だけど、死にたくないくせに殺させようとする彼に対するコメントは一緒だ。 気持ちは違うけど 「 同じ人殺しなのに、どうしてこんなに違うんでしょうね。 」口の形だけで、そう呟いて。 やっぱり、理解は出来そうになかった。 (+22) 2022/03/06(Sun) 14:58:46 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワほんの一瞬だと思っていた浮遊感は、思っていたより長く続いて。 その後に訪れたものは、水の冷たさではなかった。 人体が地面に叩き付けられる、鈍い音。 自分が、今、どうなっているのかわからない。 視界がちかちかとして、上手に息ができなくて、手足が冷たくて。 全身を苛む激痛と、 じわりじわりと命が流れ出ていく感覚だけが鮮明だった。 ただそれだけが熱を持っていた。 それで。 今になって、迫る死を、これまでよりもずっと近くに感じて、 怖いな、と思って。 痛くて、 寒くて、 寂しくて、 怖くて、怖くて、怖くて、怖くて仕方なかった。 (-124) 2022/03/06(Sun) 15:17:52 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワだから、そこに聞こえた足音と、それから。 この場所で、唯一自分を名前で呼ぶ人の声に。 ほんの少し、どころじゃなく安心した自分が居て。 ──曰く、死ぬ時に、最後まで残っているのは聴覚なのだと。 そんな話を、ふと思い出したりなんかして。 ああ、あれは案外本当なのかもしれないな、と思った。 けど、同時に。 泣いているの、ばれてしまったかな、とも思って。 何かが頬を濡らす感覚に、それもおあいこだといいな、と思った。 (-125) 2022/03/06(Sun) 15:18:21 |
カミクズは、手を伸ばしたくて、でも、届かなくて。 (c19) 2022/03/06(Sun) 15:18:37 |
カミクズは、その涙に触れられなかった。 (c20) 2022/03/06(Sun) 15:18:44 |
【秘】 きみだけの カミクズ → 不運 フカワそれから。 霞む視界の中、影が差したのを、感じて。 また一つ、鈍い音が響いて。 目の前が 真赤に染まって、 それきり、意識はまっくらな眠りに落ちていった。 ──ねえ、邦幸さん。笑わないで聞いてくださいね。 僕、あんなに記憶転移があって欲しいと思っていたのに。 今では少し、あったらいやだなと思うんです。 きみへのこの思いが、他の誰かのものになってしまうのは。 それは…あはは、やっぱり、少しどころじゃなくいやだ、な。 …ね、本当に、おかしな話ですよね…… (-126) 2022/03/06(Sun) 15:20:03 |
カミクズは、その夜、いっとう深い眠りに就いた。 (c21) 2022/03/06(Sun) 15:20:24 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「あ。凄い、綺麗です」 「入っちゃいましょ。 バレなきゃ大丈夫ですって」 果たして中は──やはり、温室か小さな植物園を思わせる空間だった。 辺りを見回してから、そっと中に入り込む。いたずらをする子供みたいな気分。 でも、折角こんなに綺麗にしてあるんだから入らないと損だよね。 「花、好きですか?」 (-127) 2022/03/06(Sun) 15:20:33 |
カミクズは、きみのくれた、誰かの死を悼む花と、 真っ赤な花 を抱いて。 (c22) 2022/03/06(Sun) 15:20:36 |
カミクズは、それに、大好きなきみが傍に居てくれたから。 (c23) 2022/03/06(Sun) 15:20:46 |
カミクズは、眠りに就くのは少し怖かったけれど。 (c24) 2022/03/06(Sun) 15:20:51 |
カミクズは、その夜も、ちっとも寂しくはなかった。 (c25) 2022/03/06(Sun) 15:20:57 |
カミクズは、普川邦幸の傍に居る。これからもずっと。 (c26) 2022/03/06(Sun) 15:21:08 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「んー……どちらかといえば、好きかな」 取り立てて、好き嫌いを考えたことがなかった。 こんなにたくさん、綺麗に咲いていると感動もするけれど。 「メイサイくんは? 花、好き?」 こっそり入り込んで、扉を閉めて。 適温に保たれた屋根の下、小さなガラスの檻の中。 歩き回りながら、きょろきょろと目移りしつつの会話。 (-130) 2022/03/06(Sun) 15:40:21 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 剣道 ツルギ「意外……」 思ったよりも理解を得られたことに驚きました。 ここ数日の様子も含めて最初の印象よりも人間味のある人だと認識を改めます。 『怒られますかね?許して貰いたい訳ではないんだけど……そうですね。 最善を選んだ結果と言った方が聞こえはマシかもしれません』 自分勝手なのはわざわざ言う程でもないでしょう。 ハナサキにとってはよほどの事でもない限り自分勝手じゃない方が珍しいのです。 他の人がどうかはさておき。 あなたがどんな人生を送ってきたかも知らないし、聞いたところでハナサキにはきっと本当の意味で理解できないでしょうから。 『完璧でなくてもとにかく伝わったならよかったです! つい先日決めたばかりで自分の中でもうまく説明できるか怪しかったんです。 確かにツルギさんの選び方も優先順位、ですもんね』 参考になったのだろうか、と書こうとして。 遅くなってしまった事に気づいて止めました。 『……すいません。決まるまではあまり自分の事も言い出せなくて。 嘘とかその場凌ぎはしたくなかったんです。 やっと形に出来て私も助かりました!』 これがハナサキが望んでいた話し合いなのだと思います。 だから告げるのは感謝でした。 (-131) 2022/03/06(Sun) 16:04:00 |
【秘】 ツルギ → ユス濁る双眸と細められた瞳が好ましい理由。 君の変化を可愛らしいと思う理由に今気付く。 ───自分が注いで作り出した君だからだ。 我が子をそう思えなかったのは、あれが自分と同じ存在だから。 それは、人が同族嫌悪と呼ぶ感情だ。 今だけでこんなに嬉しいんだから、きっと君と理解し合えた時はもっともっと嬉しいんだろうな。 「………っ、」 歯が触れた箇所から、甘い痺れが背筋を昇るような心地がして。 先程ナイフで抉った時とは違う、鈍い痛み。まだ塞がっていない傷から、応じるように血が滲んでしまう。 人に触られるなんて、気持ち悪いことのはずなのに。何だろう、何だか、もっと見ていたい。もっとほしい。誰も踏んだことのない雪原に、足跡をつけられたみたいな心地がする。 俺と君の関係は何と言うんだろう。恋ってもっと綺麗なものだとみんな言っているから、きっとこれは違うんだろうな。 正しさなんていらない。最初から俺たちは間違っているから、それがいいんだ。 他の誰の赦しも欲しくなんかない! 「……あの、さ。」 襟を少し広げて、鎖骨の印も見せる。内腿と同じルージュがそこに乗っていた。 「こっち、にも、あるんだけど。…する?」 誘ってるみたいだと、心のどこかで思う。 (-132) 2022/03/06(Sun) 16:10:04 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「好きですよお。どちらかと言えば」 まあそのくらいだよな。僕もそう。 「母がガーデニング趣味だから。たまに水やりとか植え替えとか手伝ったりはしますねえ。 ガーデニングと言ってもマンションだからプランターなんですけど……」 あ、でもこの花は結構好きです。とペチュニアの鉢を指差したりした。 「割とどこにでも生えてますよね。 子供の頃、これの花で色の付いた水作って遊んだりしてて。懐かしー」 (-133) 2022/03/06(Sun) 16:19:48 |
【墓】 演劇 アクタ(……死にたくないなら、死ぬなよ。 生きる権利がまだあるなら、死ぬ義務を選ぶなよ。) 浮かぶ言葉。 なんだか既視感がある。 飲み切ったペットボトルを床に転がせば きっともう、この味を自ら選ぶことはない。 どこでも──コンビニなんかで手頃に買える、透明な黄色いレモンティ。 体に悪そうな甘さに、レモンの風味。チープな味が親しみやすくて、好きだった。 止まりかけた鼓動が、 再び生きたいと鳴らしたあの音が、呼吸音が、頭から離れない。 もしも、自分がまだあの場に居たら。 『エノ』とたった二文字、書けなかっただろう。 (+23) 2022/03/06(Sun) 16:33:23 |
アクタは、議論の最中。立ち上がれば、自室へ戻っていった。 (c27) 2022/03/06(Sun) 16:34:34 |
アクタは、もう遅いのだろうけど。「理解、したかった。お前の事。」 (c28) 2022/03/06(Sun) 16:36:00 |
エノは、本当はあの薬局に居た時、次はアクタに会いに行こうとしていた。 (a12) 2022/03/06(Sun) 16:46:32 |
エノは、君のくれた温もりと、安っぽいレモンティの味が好きだった。また飲ませて欲しかった。 (a13) 2022/03/06(Sun) 16:47:50 |
エノは、目を覚まして、最初に、君が候補者に選ばれてるのを知った時、ただ純粋に悲しくなった。 (a14) 2022/03/06(Sun) 16:48:58 |
エノは、もう、何もかも遅い話だ。きっと。 (a15) 2022/03/06(Sun) 16:51:26 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメさほど遠慮も忖度もない会話。 なんとも心地よいものだった。 なんとなく、自分が求めていたのは本当は。 こういうものだったのかな、と思った。 「でも、好きならいつか会うんじゃないの?」 「早めに会ってた方が楽そうなのに。」 なんていうのは、外野の意見。 青年は見た目も今とさほど変わらない。 せいぜい髪色がもう少しまともなくらいだ。 「平安京の人みたい。」 文通、で思い浮かぶイメージ。 今の時代には馴染みがないな、と思いつつ。 君の後ろ向きな理由を察することも無く。 「住所が分かればね。」 「絵葉書、送ってあげようか。」 この時は。 誰に生きて欲しいと言われることもなかったから、そんなふうに簡単に、未来を約束する。 数時間後には、青年の挙手によって破られる約束だった。 (-136) 2022/03/06(Sun) 17:03:05 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ 貴方が注いだ相手は貴方と同じ顔をしていない。剣城一成の面影など何処にもない。 ああ、でも、この濁りは紛れもなく自分には無かったもの。貴方から注がれて生まれたもの。 誰かが自分と貴方を似ていると思っていたらしいけれど。まさかこんな部分まで似るだなんて、いったい誰が予想できただろう。 口の中にも血の味が広がる。こくりと喉を小さく鳴らしながら貴方のいのちを飲み干して、肌に残った血とも口紅とも違う赤色が日の当たらない場所に残ったことを目に焼き付けた。少しだけ、満足した。 欲しいものすら浮かばないと少し前まで思っていたはずなのに、こんなにも自分が欲深かったなんて思わなかった。 ……それすら、貴方のせいにしてしまおうか。 「……ん、ああ」 視線を持ち上げ、寛げた場所からルージュが覗いているのを捉える。それが投票と二回目の者による選択で生まれた偶然だということは、頭では分かっている。 ……それなのに、歪み始めた頭ではW妻だけでなく娘の分まであるのかWだなんて思い始めるのだからもう手遅れだ。 「する」 許されているようで、受け入れられているようで、誘われているようで。どこか、胸の奥に仄暗い熱で炙られているような心地になる。 ▼ (-137) 2022/03/06(Sun) 17:21:14 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ もっと付けたい。もっとあげたい。 内腿に噛み付く為に丸めていた背はまっすぐ伸びて膝立ちに。 両の腕で貴方の肩をそっと掴み固定して、貴方の血でてらりと濡れる唇をルージュに寄せた。 「……っ、ふ……」 口付けだなんて、キスマークだなんて生やさしいものではなくて。噛み付いて所有の印を刻む為の行為。呪いを汚泥で塗り潰すような見苦しいと言われかねない行為。 同じように一度噛み付く。引っ掻いたような形跡はあるけれど、こちらは大きな傷はないことに気付く。 貴方がもし拒まないのなら。 そのまま続けて痕を刻み続けるだろう。少し体重をかけて、逃げないように。 二度、三度、四度、五度。 何度も何度も何度も何度も。 (-138) 2022/03/06(Sun) 17:22:07 |
【独】 剣道 ツルギまあ正直これが見たくて話しかけたんですけど やっぱBL村経験者は違いますね、センシティブへの経験値が 息するようにえっちだもんな (-143) 2022/03/06(Sun) 17:30:26 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ合議の後、あなたの前に浮かぶメッセージウィンドウ。 『カミクズさんを殺してきました 死にたいと、寂しがって孤独に苦しんでいたあの人を 仲が良かった、それだけの理由で 死ねない恐怖から解放させてあげました』 『おかげで死にたいって気持ちが こんなにもわかるようになりました』 『あの』 『俺が無事に帰ってこなかったら 誰か救いたい人は居ますか』 『俺の唯一の心残りはエノさんです あんなこと言わせたの、俺のせいです 生きたいって言わせて、理解を拒んだ俺のせいなんです 彼をああした後悔はないのに どうしてこうも辛くなるんでしょうね』 (-144) 2022/03/06(Sun) 17:36:47 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ少なくとも、目線は少し近くなった。 それは決して青年が歩み寄ったからではなく。 君が青年に歩み寄ったからでもないのだろう。 『嘘つかれるくらいならこの方がいいです。 それだけ長く考えた結果、ってことじゃないですか。多分ハナサキさんにとっては、これが正解なんでしょう。 ここでの投票が特別なことじゃないって、みんなが───それこそ全人類がそう思ってくれたら、俺ももっと違った人間になれたんだと思います。 まあ、無理な話ですが。』 とはいえ、そんな世界は絶対に存在しないから。だから諦めていたのだし。 これはツルギが当初望んでいた話し合いだ。もっともそれは、本当の意味で過去形になってしまったのだけど。 それに、もう違う人間になりたかっただなんて思わない。 『あ、それと。』 (-145) 2022/03/06(Sun) 17:42:06 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ『僕の選び方は、優先順位じゃありません。』 『こうするしかないんです。 欲しいものを得るためには、これ以外を選ぶ余地がなかった。 選択肢が一つしかないんだから、優先も何もないでしょう?』 自分が それ を得るためには、賭ける必要があるので。絶対に得られる保証もないけど、宝くじは買わなきゃ当たる確率はゼロのままなので。 『…理解が得られなくても構いませんよ。プレーンな人間同士で相互理解なんて、絶対できませんから。』 (-146) 2022/03/06(Sun) 17:43:07 |
【独】 奇形 メイサイ(お? ナツメ先輩気になる人いんの? フカワ先輩ではないよな……エノさんでもないよな……女性だけどハナサキさんとかか……? あの人が話してたの多分その辺くらいだよな……ここの外の人だったら分からんけど……) (-147) 2022/03/06(Sun) 17:47:24 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ『お疲れ様 よくやったな。』 君からのメッセージ。 突然浮かんだ殺人の文字。 画面の向こう側の男は、 一瞬だけびくりと肩を震わせたけれど きっとそれが、君のやるべき事だったのだろう。 だから、返すメッセージは 君への労いと決まってた。 『無事に帰って来ないってどういうことだ 救いたい人かは分からないけど 僕もエノは大事だ 辛いよ』 『何か』 暫しの、間。 『僕に出来ることは あるのかな』 (-148) 2022/03/06(Sun) 17:54:55 |
【神】 医者の息子 カイ「 はあ? 」エノの話を聞いて、突然、わざとらしく声をあげる。 僕が手当してやったのに!なんて言い出しそうなくらい。 言わないけど。 「つまらない理由。 まだ生きるの疲れたからとか、投票したくないから とか言われたほうがわかるかもしれない。 自分は人殺しだから、死ぬのに相応しいっていうなら 勝手に自殺でもなんでもすればいいのに」 「……あぁ、本当は生きたいんだっけ。バカじゃん」 立候補する人がいるのは都合がいいのに、文句は言う。 君の行動を止めはしないけど。言いたくなったからだ。 なぜだろう。彼が誰かに生を望まれているから? 自分は生なんて望まれたことがないからだろうか。 死を望まれたことだってないけれど。 それもひとつの選択。 けど、カイにはなんだかムカついた。それだけ。 それ以上もそれ以下もない。 (G27) 2022/03/06(Sun) 18:13:49 |
【墓】 規律 ユス 裁判場を後にするアクタを一瞥した。 死んでほしくない人がいるという気持ちは漸く分かってきた。けれど、皆の話がどうしても遠いもののように感じてしまう。何故あんなにも悩んでいるのかと。 死は取り消せない。死だけは作り物ではない。否、死だけじゃない。感情だって本物だ。 自分の胸の内にはその感情と呼べるものの死骸ばかりが転がり腐れ果てていたけれど。 「……貴方なら、どう思っていたのでしょうね」 他人に寄り添う優しすぎる青年の姿が脳裏によぎった。名残すらも大切に、心を痛める清掃員ならこの現状に何を思うのかと。 「……」 周囲を見渡す。 漸く、彼が裁判場に来ていない事に気付く。余程のことがない限り、傍聴席で参加者の話を聞いていた彼の姿がない。 そんな日もあるだろう。でも、掃除で無理をしてしまったんじゃないだろうか。 後で彼の様子を見てみようか。そんなことをぼんやりと頭の片隅で考えていた。 (+24) 2022/03/06(Sun) 18:24:57 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ『無事か、がですね、あの。ただ漠然と』 『これが死にたいって感情なんだと思って』 『死にたくなっています、今は耐えますが』 『仲の良い人が死ぬと自分も死にたくなる 彼も俺と一緒に死ぬことを望みましたが、断りました 俺は、死なない彼を見たかった。それだけでしたから 今思ったら、アクタさんも俺にひどいこと言ってるな こんなに生きて欲しかったのに』 でも嬉しかった、自分にその命を捧げようとしてくれたことが。 一人は寂しくて、自分も相当無理をしていたんだって。 『誰かの命を票にして、"助ける"ことは もう無意味だと思っているんですよ だから奇跡を信じるしかありません』 『選ばれても、臓器提供をしなくても良い世界を願う そして、その先の未来で一緒に歩く約束をすること アクタさんは、出来ますか?』 『俺は、嘘でも冗談でも格好つけでも出来なくて あんなに苦しめてしまったんです 純粋な友達になってあげるには、もう遅いんです 一人に依存して、運命を決めて欲しくありません 一緒に"助けて"くれませんか、彼のことを』 (-152) 2022/03/06(Sun) 18:28:12 |
ユメスケは、口を開いた。 「聞いてよアクタお兄さん。いや、やっぱり聞かないでくれ」 (t8) 2022/03/06(Sun) 18:32:01 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 演劇 アクタ>>t8 朝へと近付く中、そんな一言を皮切りに独り言が始まった。あくまで独り言だ。彼は自分勝手に君のそばにいる。 「生物の身体の反射じゃなくて人間が涙を流すのって、 感情によるものじゃないですか」 「悲しいやつらいの時に流れるものじゃないですか。 うれしいとか感動したとか、そういう時もあるが」 「なんかすごい泣くような時って、喋れないじゃん? 何喋ったらいいのか分からないって言うか、 あたまの中ぐちゃぐちゃで言葉にならないって言うか」 「まぁ、そんな感じで」 (-153) 2022/03/06(Sun) 18:33:43 |
【置】 不運 フカワとある時間水族館にある一つの巨大な水槽の中身はからっぽだ。 紫のシオンと淡いグラデーションのカンパニュラが、 水槽の床に広がった、赤い血の上に撒かれている。 カミクズの死体があったその場所には、 清掃員の帽子と、見慣れない血に染まった黒いエプロンだけが置いてある。 (L0) 2022/03/06(Sun) 18:35:54 公開: 2022/03/06(Sun) 18:40:00 |
【見】 落涙 ユメスケ 彼はすくと立ち上がり、胸に手を当てる。 「 」「 」 「 」 「 」 物語の一節を演じた彼のこの姿は誰にも見られない。 (@2) 2022/03/06(Sun) 18:36:31 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 演劇 アクタ>>@2 「……俺やっぱり夜って言うか眠い時に 色々考えない方がいいんだなって思ったわ」 「合議に行ったのは気晴らしになった? いやあれはあんまりならんかも」 「根詰め過ぎないで休みなよ? アクタお兄さんも、 物語のあの子みたいに良い夢が見られるかもしれないぜ」 「おやすみアクタお兄さん。 俺は今日は、雨上がりの空を夢に見るよ」 「見たいな」 (-154) 2022/03/06(Sun) 18:38:42 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ『まだ死ぬな』 『酷いこと言ってるのは お互い様だろ』 文字でのやり取り。 簡素な一言になってしまう事が歯痒い。 君からの言葉には、全部に文句をつけてやりたいのに! 画面の向こう側。 とん、とん、と机を指で叩く。 『奇跡か』 君のメッセージ。文字。 ひとつひとつ、ゆっくりと読む。 ──生きる未来。 ──奇跡を願う勇気。 ──誰かと共に歩む為の、一歩。 それでいて、目を通し終わる頃には しかと覚悟が決まっていた。 『出来る』 『行こう』 (-155) 2022/03/06(Sun) 18:39:42 |
ユメスケは、空が白む前、横になって目を閉じた。ベッドの端っこ。いないまま。 (t9) 2022/03/06(Sun) 18:40:03 |
ユメスケは、何も濡らさない。見学者だからね。 (t10) 2022/03/06(Sun) 18:40:14 |
【独】 さめざめ ユメスケ/* 泣いてる時にどうしたらいいかわからないから、いつか見た物語の人を参考にして誰かと一緒にいてみたのさ。アクタお兄さんの為じゃなくて、俺の為だったんです。そこにいたの。 何か変わったのかな、わからないや。でも、良い夢が見られるといいと思う。 …でベッド借りて寝ました。なんか涙止まんなくなったから、ずっと消えてる。寝たら落ち着くかなぁ。どうでしょうね。 (-156) 2022/03/06(Sun) 18:53:52 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ どちらかといえば、だよね。 そう、おかしそうに笑みをこぼして。 「あ、お母さんの趣味なんだ。いいなぁ。 うちの親、趣味とか拘りとか薄いから……」 あなたの指差す鉢。 花束のように広がって咲く花を見て、 「ペニチュ……ペチュニア?」 ……だっけ。少女は首を傾げる。 押し花とかならしたけど……と、 あなたの言う遊びにもあまりピンとこない様子。 (-157) 2022/03/06(Sun) 18:55:22 |
ユメスケは、朝日が嫌い。 (t11) 2022/03/06(Sun) 18:56:04 |
【秘】 不運 フカワ → 演劇 アクタ『俺のことを何か気にしてるかもしれません 名前を出しても、いいですよ 俺は彼を待たせてしまっているんです 一人で、傍に居てくれる人が居ないと 辛くて、寂しいと言っていました 彼には特別な人なんていらなかったと思っています ただ一緒に彼が生きることを望んだひとが 声をかけるだけで、彼は嬉しかったんです あんなに生きたいと言っている子を 愛でも恋でも、ましてや友情でもない依存で 不幸の道へ連れて行きたくありません エノくんのことが、俺も大事なんです こんな、こと、君にまで言ってしまってすみません だけど一緒に未来を歩けること考えられたの、全部 君のおかげだったから、一緒に教えてあげて欲しいんです』 自分の言葉と立場だけでは足りない。 それを言うには、傷をつけすぎて、 アクタへと命を捧げたい気持ちも残っている。 だから、もうすがるものは奇跡しかないのだ。 『何かあったら連絡をしてください 君の声が彼に届かないなんて、俺は思いませんけどね』 (-158) 2022/03/06(Sun) 18:58:34 |
【神】 美術 エノ「そう、馬鹿なんだよ。」 「怖いけど、こうしないといけないという気持ちばかりがある。」 カイの言葉にただ頷く。 何も返す言葉もない。 「自殺はちょっと怖くて、選ばれたら勇気が出るのかも。」 「でもさ。」 「俺が投票前に自殺しちゃったら、今回の投票は、俺以外の人を選ばなくちゃいけなくなるかもしれないでしょ。」 「それはちょっと申し訳ない。」 「だから、選ばれるまでは生きる予定だよ。」 その方が君達も嬉しいでしょう、と。 せめて、役に立とうの精神だ。 エノと言う男は、幼児をそのまま大人にしたような、 呆れるほど単純な情緒しか持っていなかった。 (G28) 2022/03/06(Sun) 19:04:09 |
ユメスケは、夢を見なかった。 (t12) 2022/03/06(Sun) 19:09:54 |
【秘】 演劇 アクタ → さめざめ ユメスケ合議から逃げ帰って、夜の帳が上がる頃。 睡眠も取らず、気を紛らわすように脚本を書き殴っていた。 ふらり、と、紙束が散らかるベッドへ足を向けて どさどさ床に落とし、自重を乗せた頃。 ──『聞いてよ、アクタお兄さん。』 そんな言葉から始まる、君の独り言。 それから、君の演技が始まったのだろう。 ぼんやり、蕩けた頭で君の事を考えて、 そのまま男は、優しい夕陽の夢を見た。 ……きっと、君が側に居てくれたおかげ。 (-160) 2022/03/06(Sun) 19:12:17 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 普通 ナツメ 空にはおひさまがぴっかぴか。夜更かしをした子が起き出したくらいの頃。 君が端末として利用している物に、メッセージが一件。 『御機嫌よう、愉召怪のコタくんだ。 こちらふと浮かんだ程度のとりとめのない疑問故、 お忙しければお答えいただけなくても構いません』 『涙ってどうして出るの?』 様々が不足している問いだ。少なくとも身体の反射で出る涙の仕組みを聞かれているわけではないだろうと思える。 君はこの問いに、好きに答えたり答えなかったりして構わない。 (-162) 2022/03/06(Sun) 19:23:34 |
の名残 カミクズは、メモを貼った。 (c29) 2022/03/06(Sun) 19:25:43 |
カミクズは、もう下手くそな笑顔を見せる事は無い。 (c30) 2022/03/06(Sun) 19:26:04 |
カミクズは、その顔は傷付けられて、見る影もないけれど。 (c31) 2022/03/06(Sun) 19:26:13 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「そー、それです。ペチュニア」 「あれ……しませんでした? 花を潰して水の中で揉むと綺麗な色が付くんですよ」 「綺麗なやつちぎるのは可哀想だから、萎れかけの花とかで」 ペチュニアの薄くて柔らかい花びらを指先でつついて言う。 鉢の中にはピンク、白、紫、黄色の、こんもりしたカラフルな塊ができている。 「こういうどこにでも生えてる花ちょっと好きなんですよねえ。 見かけると『あ、また生えてる』ってなって安心しません?」 (-163) 2022/03/06(Sun) 19:26:17 |
カミクズは、目も口もただ閉じられて、笑みの形でこそ、ないけれど。 (c32) 2022/03/06(Sun) 19:26:22 |
カミクズは、きっと、だからこそ表情は穏やかなものだった。 (c33) 2022/03/06(Sun) 19:26:28 |
【秘】 演劇 アクタ → 不運 フカワ『奇跡が起きたら』 『また華やかなケーキでも食べよう。 メッセージじゃなくて 顔つきあわせてさ』 『今度はレモンティーが飲みたい』 君に返すメッセージはそれだけ。 なんだか背中を押してもらったみたいな気持ちだ。 君との出会いは最悪。 過ごした日々も殺伐としたものばかりだ。 極め付けに、交わす言葉は死ねだの何だのと。 でも、今、やっと、 君と分かり合えたような気がする。 君と積み重ねた経験。感情。 その全てが、男を観客から演者へと、引き戻してくれた。 君が望む奇跡を起こせるかは分からないけれど 何もせずに終わりたくない。 ……君に向ける感情は、 もうW嫌いWなんかじゃない。 (-164) 2022/03/06(Sun) 19:50:14 |
【墓】 演劇 アクタ──合議が終わってから。 眠って、とびきり優しい夢を見て、目を覚まして。 ぐしゃぐしゃの紙束が占領するベッドの中で スマホ端末を確認して、誰かからのメッセージを見ればひとつ頷く。 「行こう、」 遅い話を、蒸し返す為に。 (+25) 2022/03/06(Sun) 19:55:38 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノ合議の後。暫くしてから。 このVR空間を隅々まで駆け回り、君を探す姿がある。 さて、君は、何処にいるだろう。 インドア派の男がヘトヘトになりながら、 君の姿を見付ける事が出来るだろうか? きっと見つけた暁には、あぁ、と口を開き。 「……こんなところに。」 ふらりとした足取りで、 いつか君がそうしてくれたように、近寄って行くだろう。 (-167) 2022/03/06(Sun) 20:06:17 |
アクタは、エノを探している。 (c34) 2022/03/06(Sun) 20:06:38 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ 重い話を(しかも、ほとんど初めての会話で)交わしたあとだからか、少女の口はやや軽い。 脅されることになるとも知らずに。 あなたが気を悪くする様子がない、というのを前提として。 「…………。」 「そうとも、限らないですよ。 …… 好き ……な、人の。負担になるなら会わない方がいい、とも思うし」 “そういうこと”にもうなってる……。 葛藤の末、諦めてそこは受け流すことにした。 口に出してみたら、ちょっと危ない気がしたのでもう言うのはやめようと思った。 会うとか会わないとか、手紙とか。 胸に訴える感傷を、コップを傾ける動作で誤魔化して。 「――絵はがきでくれるんですか?」 雅ですね、と楽しげな相槌。 平安京からの連想ゲーム。 じゃあ、あとで教えるから絶対送ってください。 そんなふうに、あなたとの約束を結ぶ。 少女は、先に破るのは自分なんだろうと思っていた。 (-168) 2022/03/06(Sun) 20:11:02 |
【秘】 普通 ナツメ → さめざめ ユメスケ あなたから、一件のメッセージ。 少女は手帳を捲って、それを読んだ。 『こんにちは。ナツメです。 どうしてかな…少し考えさせてね。』 まずはじめに、そんな返信。 それから、いくらかの時間があって。 『抱えておけなくなった気持ちが、涙かも。 泣いちゃうのって、 悲しすぎたり嬉しすぎるときとかだと思うし…』 『コタくんは、どうして知りたいと思ったの? あ、嫌だったら答えなくていいよ。』 (-169) 2022/03/06(Sun) 20:17:53 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ やや気恥ずかしそうに、あってた、と呟いて。 「たぶん、しなかったかな。覚えてないだけかも」 「あ、そうだよね……。 じゃあここの花は、やめといた方がいいかな」 見る限り、どれも綺麗に咲いている。 と、思う。 千切ったらかわいそうだな、と少女は思った。 「安心……」 カラフルな花植えに指を伸ばしてみる。突っつく。 すこし考えて、……その気持ちはちょっと分からなかった。 その様が、少女の表情にもきっと表れている。 「んー……それが、安心なの?」 (-170) 2022/03/06(Sun) 20:33:08 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス飲み干された血に、なんだか自分が食べられたみたいな心地がして。 それさえ善いと思えるのは、君が自分のものだから。 新たな痕が残された内腿を見下ろした。 同じ場所の赤色なのに、全部違う色に見える。…こんな景色も悪くない。 「……そ、っか。」 血で赤みを増した唇が言葉を紡ぐ度に形を変える。誰かに対して色気なんて、感じたことなかったのにな。 今の君はどんな女優より艶がある。 そっと掴まれた肩に、僅かに身が強ばったのは。 きっと、恐いからじゃなくて。 期待だ。 (-171) 2022/03/06(Sun) 20:36:37 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス「ぅ、ぐ、………」 二度、三度。 髪が頬に触れて擽ったい。 思わず引きかけた身を、掴まれた肩で思い出す。どうしてかわからないけど、何だかむず痒い気がする。痛いような、擽ったいような、そんな何かが噛まれた場所からじわじわと広がって。 初めての感覚に、どうしたらいいのかわからなかった。 「……、ユス。」 四度、五度。 内腿みたいに、一度だけじゃないんだ。 逃げないように堪えながら、あれ、と思った時にはもう遅かった。 これって…何か、なんか、違うんじゃないか? 上書きとか、そういうんじゃなくて。 「っ、ユス。」 君の肩を押し返そうとして、上手く力が入らないことに気付く。足の時に感じた甘い痺れが、手の指まで回ってる。 「…なあ、」 あ、わかった。 違うのは俺だ。俺が、 気持ちいいって思ってる。 「………義徳っ!」 (-172) 2022/03/06(Sun) 20:37:24 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス 今日の合議が終わった辺りの時間。 傍聴席から出て行く前、ユス先輩に声を掛けた。 「……あの。ツルギさん。選ばれちゃいましたけど」 賭け、負けちゃったんですけど。どうしてくれるんですか。 ──なんて。それはどうだって良くて。 彼がその事をどう思っているかだけが気になった。 (-174) 2022/03/06(Sun) 20:48:35 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 普通 ナツメ『知りたいと思ったよりかは、確認だろうか』 君が考える間は何も来なかったが、そうして問いかければ返事はすぐに返った。その後もほとんど止まらないで文字はぽんぽんぽーんと送られてくる。 『かなしかったりうれしかったりその他だったり、 感情で流れる涙の理由の認識が合ってるかどうか…?』 『ナツメお姉さんから突拍子もない答えは 返ってこないと思ったから、お姉さんに聞いた』 『聞きたかった答えが聞けてハッピーです、ありがとう』 『涙があふれるとか涙がこぼれるとかは、 気持ちがあふれたりこぼれたりしているんだな』 『素敵な表現だと思う』 『ナツメお姉さんは最近、気持ちがあふれることはあった?』 (-175) 2022/03/06(Sun) 20:52:05 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 代役 ミィ「……」 「表現で全然受ける印象変わるの、おもしろいよな」 「俺やっぱり算数の方が好きだね。しみじみそう思うわ」 (-177) 2022/03/06(Sun) 21:00:22 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「……」 ナツメ先輩の顔をちらりと見る。 もしかして変な奴だと思われてないか? 「や、安心っていうか何だろ……。 逆にほら、ひっつき虫の草とか、昔はよく空き地なんかに生えてたのに最近は見かけなくてちょっと寂しいです。 そういう、あれ」 そう……そういう。しょうもない話だ。 「ですねえ……ここのは綺麗に手入れされてありますもんね」 ここの花ちぎるのは気が引けるというのには同意。 (-178) 2022/03/06(Sun) 21:05:15 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ 皮に歯を立て肉に牙を埋めるその感覚がちりりと胸の底を焦がす。 身を強張らせても、身を引きかけても、決して拒もうとしない。人に触れることが怖いと語る貴方がここまで近づく事を許してくれたのだと実感できて、じんと脳まで痺れてくる。 ……なんだか噛むたびにくらりと眩暈にも似た気持ちよさが滲み出る。落ち着かない、けれど悪くない気分。 さて、これは何と呼ぶのだっただろうか。 「……」 ああ、これは── 「……」 ──たのしい、だ。 「……ん、ああ」 呼ばれた名前に意識が引き上げられる。どこか弱々しい指の力に気がついて、少し不思議に思いながら体を離して再び床に座り直した。 「やり過ぎたか。痛かったらすまない。 でも満足した、ありがとう」 貴方が気持ちよさに気付いたことなどつゆ知らず、濁りの引いた眼差しとどこかすっきりした表情で貴方の顔と鎖骨の周りを交互に見つめた。 そういえば、ちゃんとした止血や手当てをしなければならなかったが。 貴方の様子はどうなっているだろうか。 (-179) 2022/03/06(Sun) 21:11:36 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ 声をかけられて足を止める。 「ん? ああ、メイサイか」 何度も話をしてくれる貴方の姿を見つければそちらの方向へと向き直る。 投票などの結果は確認している。した上で、 「そうだな。選ばれたな」 あっさりとそう答えた。表情は何一つ変わりない。無理に取り繕ってる様子もない。 「臓器提供者の数が足りていれば、俺たちは提供しなくて済む。足りなければ俺たちのどちらかが死んで提供する羽目になるかもしれないし、二人とも死ぬかもしれない。 まだ、どうなるか分からないな?」 事実を事実として受け止めている。ただそれだけで、それ以上もそれ以下もなかった。 (-180) 2022/03/06(Sun) 21:19:19 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス乱れた息を隠すように深呼吸をして、だけど潤んだ瞳までは自分で気付けなくて。 結局、そのまま君を見下ろした。 「………いや、痛いっていうか。うん。 どういたしまして…?」 自分はこんなに戸惑ってるのに、耳まできっと赤いのに、君は平然としているのが少し悔しい。 勝ち負けじゃないのはわかっているけど、自分ばっかり気持ちいいなんて。そこでやっと、君にも気持ちよくなってもらいたいんだ、と気付いた。 でもどうやったらいいのかなんて、全然わからない。多分今の俺じゃ、思いつかないんだろうな。 君の視線で、そういえば手当をしていなかったと思い出した。…誤魔化すにはちょうどいい。 先程まで君が噛んでいた鎖骨を、そっと指の腹でなぞって。 「…ほ、包帯とか。出して。 ガーゼも大きめのやつ。こっちも隠したいから。」 今は最初と違う理由で上手く出せないし、違う理由で隠したいけど。 君は気付かないだろうし、そうであってほしい。 (-182) 2022/03/06(Sun) 21:50:42 |
【独】 剣道 ツルギおかしいな………墓参り(ではない)くらいしか死に触れてねえ いや死臭で満ちた未来を約束してるんですけど だから死村っぽいことしてるって信じたい なんだ?これは 俺だけ違う村来た? (-183) 2022/03/06(Sun) 21:53:38 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス「──そうですね。まだ分からないです」 「……」 ユス先輩の顔を覗き込んだ。 いつもと変わらない表情。いつもと変わらない言葉。 「あはは! ユス先輩はいつも通りですね」 「良かったです」 投票の結果じゃないよ。 先輩が、いつもと変わらない事がね。 (-184) 2022/03/06(Sun) 22:01:17 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ 愉しそうに笑う顔も、柔らかく笑う顔も、全てを晒して泣いた顔も見たことがある。 でもいたるところを赤く染めながら涙目で見下ろす表情は見たことがなかった。 自分の知らないものだ。食い入るように見つめてしまう。 炙られるような熱が胸をざわつかせる。もっと噛んでおけば、もっと知らない顔が見れたのだろうか。 「? 痛い以外に何かあるんだろうか……」 そんな独り言をぽつり。青年がどれだけ乱されても、こちらは見た目だけなら普段通り。ただ、貴方によって例えようのない熱──誰かに話していたならば、高揚感だとか興奮だとかすぐに答えはでるものなのに──が齎されているのは確かだった。 貴方と同じ気持ちも、気持ちよくなる方法も、此方も全く分かっていないけれど。 「ああ。分かった。ちゃんと見えないようにしよう」 それは過去から貴方を引き離す為だと考えている。だから、今の貴方を悩ませる理由なんてちっとも気づかない。 包帯もガーゼも問題なく取り出して、手当てを進めていくだろう。仄暗い、濁った熱い欲を伴った手つきはもうどこにも見当たらなかった。 (-185) 2022/03/06(Sun) 22:17:41 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 剣道 ツルギ『無理でしょうね…… 私にとっては正解でも他の人に強要するつもりもありません。 だから共感が得られた事も意外だったんですよ』 この場で理解が及びそうになかった人のひとりがあなたでした。 見ている世界も生きている世界も、いろんなものが違う気がしていました。 あなたに限った話でもないのかもしれませんが。 それから訂正の言葉を目にして浮かんできた疑問をなげかけてみます。 『えっと、それじゃあツルギさんは何の為に選んでいたんですか? 選ぶ余地がない程の理由って何だったんでしょうか。 私が質問された時のツルギさんと今のツルギさんだと、何か違いますよね。 前はもっと惰性……というと言い方は悪いですが、そんな感じだったように見えて。 理解できなくても知りたいです……ダメですか?』 あなたを変えたものを知りたくて。 少しでも視野を広げたくて。 奇しくも互いに票を入れた相手だからという気持ちもちょっぴり。 (-186) 2022/03/06(Sun) 22:19:59 |
【秘】 ユス → 奇形 メイサイ「ああ。俺が変わるとしたら、それはツルギが実際に死んでしまった時くらいだろうな」 けろりと答える。それから、少し間を空けて。 「なあメイサイ。やはり人は、人を殺すのを躊躇うものなのだろうか。 もしお前が参加者だったとしたら、他人に票を投じる事に、他人を殺す事に迷い悩んでいたか?」 いつも通りの調子で、なんだかいつも通りではない質問をした。 (-187) 2022/03/06(Sun) 22:23:19 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ合議の後、青年はまだ癒えてもいない体をひきづって、空間の端に近いところまで来ていた。 そこは海になっていて、地平線の向こうを、ぼんやり青年は眺めていた。 多分ここに来る頃には君はそれはもうヘトヘトだろう。 「…おや、アクタくん。」 声が聞こえれば、そちらを振り返って。 意外そうに目を丸くする。 「嫌われたかと思ってた。」 大丈夫?とつかれてる様子に首を傾げ。 (-188) 2022/03/06(Sun) 22:30:48 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ青年は話を聞くにあたり嫌な顔をする事は全くなく、 むしろ興味津々と言った様子で聞く。 別にそれが色恋だから、と言うわけではなく。 例えば君が昨日見た夢の話だったり、好きな食べ物の話でも、 青年は同じくらいの姿勢で持って聞くのだろう。 なのでしっかり覚えて、悪用される。 「負担になるの?」 「相手からそう言われたの?」 本当に不躾なので、何でもかんでも聞く。 ちなみに、完全にもう恋慕しているのだなと言う認識だ。 殆ど君から目を背けないまま、時たまジュースを口に運ぶ。 柑橘の香りが仄かに部屋に漂っていた。 「絵が好きだからね。」 「あぁでも、俺名字が違うからな。」 「虹谷って名字からくるよ。」 知らない人だと思って捨てないでね、なんて、他愛もない会話。 叶わない未来の会話。 「俺にも送ってね。年賀状、同年代からは貰ったことないや。」 (-189) 2022/03/06(Sun) 22:44:18 |
フカワは、皆の前に姿を表さない。マップの虚無を転々としている。 (a16) 2022/03/06(Sun) 22:47:20 |
フカワは、広場に行って、誰かの真似をして穴を掘ったり。 (a17) 2022/03/06(Sun) 22:49:18 |
【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ昼間ごろになりようやくメッセージが来た。 『時間ができたら あのブランコとかでもどうですか』 『無事に戻ってこれました』 (-190) 2022/03/06(Sun) 22:51:10 |
【秘】 奇形 メイサイ → ユス「……?」 変わった質問。少し首を傾げてから答えた。 「さあ。人によるんじゃないですか? 僕は躊躇いまくりですけどね。繊細なので」 「もし参加者だったら、提供する前に胃が使い物にならなくなってたかもしれません。ストレスで。あはは」 笑いながら、戯言のように連ねた僕の言葉は信用には足らないかも。 「先輩は、あんまり躊躇わないですよねえ。 そういうとこ結構憧れてるんですけどね、僕は」 (-191) 2022/03/06(Sun) 22:58:57 |
ユメスケは、起きてから世界をふらり。ブランコの隣の水族館を見た。 (t13) 2022/03/06(Sun) 23:16:54 |
ユメスケは、空クジラを見上げて、それから、水族館に入った。 (t14) 2022/03/06(Sun) 23:17:19 |
【秘】 ユス → 奇形 メイサイ「まあそうだろうな。人による。それが全てだ。 ……多数の反応としては、どちらなのだろうと思ってな。 躊躇いまくりか。よくそれで最初人を殺すなど言ったものだな」 責めているわけではなく不思議に思ったが故に最後の発言を加えたのだが、身も蓋もない。 並べられた言葉も素直に受け取る。信用しているかいないかというより、そういう者もいるかもしれないと。可能性の一つとして覚えておく。 「それは大変だな。胃以外で役に立ってもらうしかないだろうな、メイサイが選ばれたとしたら。 ……俺と、もう一人以外は皆平等だからな。平等にどうでもいい。生きるのに必要が無いし、そもそも殺されるべき人間や死んでいい人間なんていないだろう。だから俺ともう一人以外は、何も思わず切り捨てられる。これは反感を買う類の意見だと知っているから、大っぴらには話せないが」 (-192) 2022/03/06(Sun) 23:19:19 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ『一部分に共感することだけなら簡単ですよ。だって、そうでしょ。 人間が共感しにくい生き物だったら、ドキュメンタリーって需要ないじゃないですか。でも感動ポルノって言葉があるくらいだから、人間の感情って単純なんだと思ってます。 だけど共感したって、その人が生き方ややり方を変えるとは限りません。それとこれは別の話だ。』 青年はマジョリティに搾取されてきた…いや、現在もされ続けている立場だ。だからこそ共感という行為の容易さを知っている。 共感したからといって、その人が寄付を行うかと言われれば違う。一晩寝ればその気持ちはすっかり収まってしまうだろう。昨日見た映画の感動が翌朝まで持つ人間は、きっと稀だ。 青年にとって、共感とはその程度。だけど自分が本当に共感してほしいことは、その程度なのに難しい。 取り巻く世界の色々が違っていても、同じ人間だから。そこから生まれる気持ちは似たり寄ったりだとこのこどもは思っている。 『いいですよ、知りたいなら。』 そう尋ねられることは初めてじゃない。何度も何度も録音された上で、時には撮影された上で行ってきた得意分野だ。 入力は非常にスムーズで、考えるよりも先に文字が生まれているかのよう。 『………そうですね、最初の僕は惰性で生きてました。 自分を納得させる程の死ぬ理由 が欲しかったんですよ。』 (-193) 2022/03/06(Sun) 23:23:40 |
ユメスケは、そういえば思い出したので、暇を潰せる別の話を送ることにした。 (t15) 2022/03/06(Sun) 23:25:33 |
【秘】 ユス → の名残 カミクズ『カミクズさん。気になって連絡しました』 合議が終わった後のこと。裁判場を出て、すぐに貴方に連絡を入れる。 『座る場所が傍聴席であろうと欠かさず来ていた貴方が今日来ていなかったので、気になって連絡しました。 掃除、やはり無理させたでしょうか』 青年はよく無責任な発言をする事が多かった。己の手で責任を取れるものなど限られているから。 ただ、この間の掃除については自分も関わっている為かどうにも気になって連絡を入れたようだ。 貴方が一人の男と水族館へ行き、そのままいっとう深い眠りについたことなんて、全く知らない。 (-194) 2022/03/06(Sun) 23:26:27 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ青年だって死ぬのは恐いと思っている。かつて瓦礫から這い出た被災者の、経験談として。 普段は死にたいと思っていても、いざその場面になれば恐いと知っている。 『僕は運良くできた瓦礫の隙間のお陰で、こうして生きています。 似たような経験をしたみんなが言ってました。この話を聞いたみんなも言いました。 運 が良かった、って。』きっと誰だってそう言う。そう思うしかない。ありがたい偶然を、人は奇跡と呼んで感謝する。 『僕はね、それをユスにあげたいんですよ。提供者が足りて、俺たちは臓器の摘出を行われないっていう── 幸運 を。』 何のために? そう思うんだろうな。だけど、教えようとは思わない。きっと君はそんなものなくても生きていけるだろうから。 勿論、君だって理解者は欲しいと思っているだろう。人間は誰だって一人じゃ寂しいから。 でもきっと、君と近い視点を持った人って俺よりは多いんじゃないかな。君のことをよく知らないから、何となくだけど。 世の中、 人を殺したことがない人 の方が多いらしいから。『俺が今まで得てきたものは、全部あげたいんです。自分の命を救った偶然だってあげたい。』 人を殺すときの感触も。 『全部感じてほしいんです。全部。』 死ぬまで続く呪いも。 『…幸いなことに、ユスもそれを望んでくれました。 だから、投票に自分の意志を反映するわけにはいかなかったんです。』 やろうとしているのは、彼をスタートラインに立たせるための下準備。 ただそのために、青年は自身の命を使った賭けをしている。その必要がある。 (-195) 2022/03/06(Sun) 23:27:42 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 不運 フカワ>>t15 『フカワお兄さんは鳥になりたいと思ったことはある?』 『あったらそれはどうして?』 『なかったら、鳥になりたいと思う人は どうしてそう言うんだと思う?』 おひさまは高くなるのをやめて、少し低くなりだした頃。そんなメッセージが送られてきた。 (-196) 2022/03/06(Sun) 23:28:11 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノ荒れた息を整えながら 君の側へ駆け寄って、どさりと膝をつく。 「ッ……バカ!」 肩を掴み、泣き出しそうな顔で君を見る。 君が怪我人でなければ感情のまま揺さぶっていただろうが それは出来ないので、力任せに抱きついてやった。 「 嫌いになんて、なるワケない……! なんだよお前ッ! ぼ、ぼく、僕は、お前に死んで欲しく無いのに、 勝手にッ……死ぬとか言ってるし………!」 矢継ぎ早に喋り倒してから ぶんぶんと頭を振る。 違う、こんな事言いたいんじゃない! 「………フカワと、二人で。お前を心配してて。 背中、押して貰って……探してた。」 堪えたいのに、涙を抑えきれなくて ぼろぼろと雫をこぼす。 「……一緒に、生きたいよ、エノ。」 (-197) 2022/03/06(Sun) 23:41:42 |
【秘】 の名残 カミクズ → ユス『ああ、ユスさん』 『大丈夫ですよ。 ちょっと外せない用事があって、行けなくて。 今日の話し合い、皆さんどうしてましたか?』 なんて。 今も端末の向こうに清掃員が居たら、 きっとそんなふうに返したんだろうな。 でも、そこに清掃員はもう、居ないから。 確かにそこにあった、暖かかった時間の、優しかった時間の その名残を残すばかりのものになってしまったから。 その連絡に、返事が返ってくる事はなかった。 たとえ責任が取れずとも気にはする男の、珍しい無責任だった。 そして多分、端末で調べても、現在地はわからないんだろうな。 清掃員の行方を知っているのは、ただ一人だけ。 あなたに思い当たる節があるかは、なんとも言えないな。 (-199) 2022/03/06(Sun) 23:52:48 |
【秘】 奇形 メイサイ → ユス「こっちにも色々事情があるんですよお」 言わないけどさ。 ……いや。さすがにもう見抜かれてるかな? 「平等にどうでもいい、ですか。そうっすね。 反感を覚える人は覚えるかも。 昔っからそんな調子なんですか?」 「それとも、心臓移植で何か変わったりしました?」 ユス先輩の左胸に右手で触れる仕草。 勿論、見学者であるから触れる事はできなくて、そのまますり抜けてしまう。 ──彼の体の中まで。 ねえ、心臓ってこの辺にありますか? ▽ (-200) 2022/03/06(Sun) 23:58:30 |
【秘】 奇形 メイサイ → ユス「……なんて。さすがに移植で変わるとか、そんな胡散臭い話はないですよねえ」 ぱ、と先輩の中から手を引き抜いた。 「それはそれとして、死んでもいい人間はいると思いますよ」 「例えば、死にたい人とか」 「これも反感を買う類の意見なので、大っぴらには言えないんですけどね」 (-201) 2022/03/06(Sun) 23:59:39 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「あ、懐かしい。服、とげとげにしたなぁ」 そういうあれならちょっと分かる、かも。 あなたのぼんやりした説明に、ぼんやりした同意。 そういう雑草はないかな、ときょろ…している。 「……、うん。 見るだけでも楽しいから、今はいいや」 そんな言葉でぼやかす。 今度見かけたら、となにげなく言うのは、難しそうで。 「メイサイくんちにある花も、ある?」 (-202) 2022/03/07(Mon) 0:22:43 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 剣道 ツルギ「…………………………」 次々に送られてくるメッセージ。 テキストの遠隔の言葉なのに、饒舌に口を動かす姿が──普段とかけ離れているだろうに──容易に想像できて。 しばらくの間その告白を咀嚼していました。 『そうですけど』 なんだかそれは、とても寂しい事に思えました。 一過性の放っておけば霧に迷うだけ。 あなたの言う通り、世界というのは広くてハナサキの知らない光景が広がっているのだろう、という予測はできます。 無責任な共感は何も救わない。 何にも寄り添わない。 分かります。 すぐ近くに、分かったような上辺の言葉を並べる人が居たから、その虚しさも分かるつもりです。 これすらもいつか薄れる感情なのだとしたら人はその一瞬のみに生きる動物なのでしょうか。 『……私はいつか共感の積み重ねで変わる事も少なくないと思いますよ』 そんな思いもやっぱり世間知らずの子どもの意見、いや、願望と言う方がきっと正しい。 (-203) 2022/03/07(Mon) 0:26:01 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 剣道 ツルギ『それで全部を運に任せていたんですね。 ユスさんがツルギさんにとってどういう人物かはこれっぽっちも知りませんけど』 エノさんみたいな事を言うんですね。 状況の再現による追体験。 自分の見ている景色を共有したい──本当の意味での共感。 高みの見物。対岸の火事。 彼らでは満たされないものを求めているのでしょうか。 『 素敵じゃないですか! 私はむしろ好きな方です! この投票をそんな使い方をするなんてとんだギャンブラーですね。 ユスさんと二人そろってやんちゃさんなんでしょうか』 妙に年を食ったような二人が、なんてことはない無邪気な遊びに興じる子どもに思えてメッセージを打ちながら笑みを零しました。 全部を知らないまま、ハナサキは肯定をするのです。 『……見られると良いですね』 向こう側の同じ景色。 一晩寝ても消えない眺め。 ハナサキには羨ましく思えました。 二人揃って候補者にまでなったのだから、計画通りなのでしょう。 だからこのまま上手く行きますように。 そんな風に祈るのです。 (-204) 2022/03/07(Mon) 0:29:10 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ「事情があるのか。それでは仕方がないな」 それ以上は追及しなかった。内緒、と初めに言われたから。無理矢理聞くつもりはない。例え何か思う事があったり、気付いたりしたとしても。 「死にたい者か。それなら確かに死んでもいいな。……こう言うと、止めようとする奴が必ずいるのだがなんでだろうな。止めた結果死にたかった者が苦しみながら生き続けても、止めようとした奴は責任を取ってくれることなんて殆どないのに」 ▼ (-205) 2022/03/07(Mon) 0:34:22 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ 先にお互い大っぴらにして言えないことを話した後。 「……移植による記憶転移などにわかに信じがたい話だ。好き嫌いが直接変化したなんてことも無かったからな」 思い出したように話題を遡り、呟いた。 それから貴方が引き抜いた己の左胸に手を添える。この下の中で他人の臓器が、鼓動し続けている。 「……ただ」 己の中に他人がある。 「直接変わらずとも、影響はあった。 少なくとも俺の場合は」 己の、中に。 「昔はこんな調子じゃなかったさ、メイサイ。 移植を受けてから、周りが変わった。 俺だけの命ではないらしいから、変わってしまった」 (-206) 2022/03/07(Mon) 0:35:01 |
【秘】 規律 ユス → の名残 カミクズ 貴方と話した時間は決して多くはないが、それでも大まかに反応を予想する程度には知っている。 きっと穏やかな口調で大丈夫なんて返すだろうと予想していた。 ……するだけで、Wその先が無かったW。 合議終了後、何においても優先すべき用事ができたから、きっとそれ以降のこと。 いくら待てども手帳は真っ白。人柄的に、無視をするなんてことはしない筈なのだが。 「……」 疑問に思って、端末の別の機能を使う。人数を確認する。 …………マップに表示される人の数が合わない。 それが意味するものとは、つまり。 「……あり得ることではあるな」 手帳を閉じる。 貴方に再度連絡が送られることは、なかった。 (-207) 2022/03/07(Mon) 0:39:08 |
ユスは、瞳から濁りが隠れ切った後、手帳で何かを調べた。 (c35) 2022/03/07(Mon) 0:39:59 |
ユスは、鉄の匂いが抜け切らない唇に指を当てながら思考する。……数が足りない。 (c36) 2022/03/07(Mon) 0:43:29 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ青年は、肩を掴まれて。 目を丸くして、君の顔を見た。 まさか、そんな風に怒鳴られて、そんな顔をされるなんて、夢にも思ってなかったから。 力任せな抱擁は、大層体に痛みが走ったけれど。 嫌だとは思わなかった。 「………泣かないで。」 「君が泣くと、俺も悲しいよ。」 ぺた、ぺたと掌で君の頬に触れて。 涙を拭うように、動かすけれど、全然拭いきれなくて。 「………………。」 「うん、俺もだよ。」 「生きたい。」 「生きたくて、生きたくて、たまらない。」 「できれば、誰かと一緒に生きたいし。」 「それが君だったら嬉しいなって、思うよ。」 ぽつぽつと語る言葉。 あぁ、最近、ようやく情緒が追いついてきたようで。 そんな風に言われたら、自分まで頬を濡らしてしまって。 (-208) 2022/03/07(Mon) 0:45:01 |
ユスは、長い時間どこかで過ごした後、寮を出た。けれど、思い当たる節は無かった。 (c37) 2022/03/07(Mon) 0:45:33 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ「………でも、駄目なんだよ。」 「俺は人を殺しちゃったんだよ。」 「たとえ、ここでそれが罪に問われなくても。」 「あの中で、誰が死ぬべきかなんて、決まってるでしょ。」 「俺、他の人を選べないし。」 「ヒメノさんだけ死んだら、不公平だし。」 「……………それに。」 これは、言おうか、いわまいか迷って、合議の場では閉ざした言葉。 特に、君に聞かれたくなくて、言わなかったのだけど。 「………君も、提供候補者でしょ。」 「このままだと死ぬよ………でも。」 「提供候補者は、臓器が足りてれば、提供を免れるから。」 「だから。」 俺の分の臓器が、君の代わりになればいいと思った。 馬鹿みたいだって、ふざけるなって、思うでしょ? 一度ちゃんと話したくらいの、まだまだこれから知っていく途中だった人に、軽率に命をって、思うかもしれないね。 ……でも、君が温もりをくれたこと。 好きなものを教えてくれたこと、傍に寄り添ってくれたこと。 俺にとってそれは、とてつもなく嬉しかったことなんだよ。 だから。 (-209) 2022/03/07(Mon) 0:51:49 |
【墓】 規律 ユス 寮を出てすぐ、見慣れぬ建物の方を見た。水族館だ。 合議を終えて裁判場を出た時点でなんとなく見えていたが、見慣れないものは慣れるまで異様に目を奪われるというもの。 「……」 眉一つ動かさずそちらへと足を運んだ。返ってこない連絡の代わりを探しに。 (+26) 2022/03/07(Mon) 1:03:19 |
【秘】 規律 ユス → 不運 フカワ 合議を終えてから、数時間以上経った後。水族館へ一人の青年がやって来た。 さて、その間に水族館には誰が来ていただろうか。または誰も見えない水面下で、清掃員の死体が消える以外に何か変化はあっただろうか。全ての部屋に、貴方が清掃員を殺した部屋に、部外者である青年は足を踏み入れることはできるだろうか。 何もないようであれば、後ほどログで調べられる程度には大っぴらに青年は水族館を歩き回ることだろう。 (/* 具体的には白チャで水族館を調べるロールをします) 関係者以外立ち入り禁止と書かれたところでさえも堂々と足を踏み入れる。 咎める法も人も、ここには無いのだから。 (-211) 2022/03/07(Mon) 1:08:00 |
【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ 了承の返事、OKのスタンプ。 出かける約束が一つあったから、その前後の空いた時間に。 待ち合わせて、ブランコのある場所へ向かう。 「えっと……おかえりなさい?」 顔を合わせるとまず、少女はそう言った。 (-212) 2022/03/07(Mon) 1:15:16 |
【秘】 普通 ナツメ → さめざめ ユメスケ 少女の返事は、あなたの送る文字がストップしてから。 『うん』 『ちょっと、泣かされました。 怖いことは我慢できると思ったんだけど、 そこに優しくされて泣いちゃった。』 『コタくんも、あふれた?』 『つらいことなら、ひとり占めしないでね。 ひとりで抱えておけなくなったってことだから。』 (-213) 2022/03/07(Mon) 1:18:02 |
【秘】 不運 フカワ → 規律 ユス水族館には、誰かがいた気配は然程ないだろう。 ユメスケさん家の子供が入ったらしいが目立ったことはせず、見学していただけかもしれない。 全ての部屋に入る事も出来、想像できる範囲の水族館の景色が広がっている。 珍しい所はバックヤード見学ツアーがポスターで貼られているところだ。 水槽の上にかかる橋に向かえば紫の花びらと床に広がる赤も見受けられる。 素人目でなければ、突き落とされたあとになにか再び衝撃があり血は二度に渡って流れ、それは一人分、抵抗もなく行われていることがわかる。 マップをみて個人が調べれば、しばらくフカワのみが水族館を徘徊しており、裁判所にも向かわず外を出歩いているのもわかっただろう。 (-214) 2022/03/07(Mon) 1:25:46 |
【秘】 不運 フカワ → さめざめ ユメスケ『空を飛びたいからだと思います 空は、広く、なにも遮るものがなくて どこまでも飛んでいけるから』 『俺はなりたいとは思ったことはないですが たとえはよく聞きますね、自由を表す例えです または、生まれ変わりたい等でしょうか 疲れたり、今の状況から抜けだしたいときに』 『と、おもいまし、た?』 (-215) 2022/03/07(Mon) 1:35:25 |
【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ「ただい、……ただいま? すみません、あんなに大事そうな合議の場にいられなくて」 「元気な姿、かは、わかりませんが。 無事ですね……また一緒に乗りますか」 (-216) 2022/03/07(Mon) 1:50:57 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「この年になってやるものでもないですしね……」 合議がまだ終わってない今、今度どうですかとも言えないし。 「あー。ありますねえ。 あそこのゼラニウムとか、あのワイヤープランツとか。ガーベラは……去年植えてたけど今はないです。あとあれ名前何だっけ……キャベツみたいなの……」 辺りを見回して、花の名前を列挙した。 花の名前は少し知っているくらいだけど、それでも見覚えのあるものが幾つか見える。 「先輩はあります? 何か見覚えあるやつ」 (-217) 2022/03/07(Mon) 2:11:26 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノいくら拭って貰ったって、涙は止まらない。 これはヒメノの冷たい身に触れて、 君の死を想像したあの時に流した涙の続きだから。 「ダメじゃないッ! 死ぬべき奴なんて、ここに居ない! 生きたいって思って、当然だろ……! なんでッ、どいつもこいつも……」 そうやって、最初っから命を簡単に投げ出すんだ。 誰かの為に、犠牲になろうと思えるんだ。 僕だって、ちょっとだけ、人のこと言えないけどさ。 「……やだよ、エノに死んで欲しくない。 あのとき、思ったんだ。 このままヒメノと一緒に、お前も死んだら……って、 そしたら凄く、怖かった……怖かったんだ……、」 君が居ない未来が、怖い。 思い出すだけでも──バツ印のついた掌ごと、君を抱きしめる腕が震えてしまう。 もしかしたら、この数日篭っていたのは 自分の命を軽んじられたのは ……そんな気持ちから目を逸らして、どうにか押し込めたかったからかもしれない。 ▽ (-218) 2022/03/07(Mon) 2:13:14 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノ確かに、 君は人を殺した。 ここがどうであれ、許される事ではない。 W理解できるWとは到底言い難い行為だ。 そうして自分に刻まれたバツ印が、自分が生きて帰れない事実の証左。 「えの、」 だからこれは、フカワと話した都合の良いW奇跡Wの話。 ──選ばれても、臓器提供をしなくても良い世界を願う ──そして、その先の未来で一緒に歩く約束をすること ──アクタさんは、出来ますか? ──一緒に"助けて"くれませんか、彼のことを 「何も考えずに、僕の傍で生きたいって、 ひとつぐらい 我儘言えよ、エノ……!」 君の傷なんてお構いなしに、 震える身を寄せて、とびきり力を込めて、君を抱きしめた。 君と交わした言葉や温度、その全てが心地良くて大切だ。 沢山の愛の言葉や時間なんて、関係なくなるくらいに。 でも──とか、それに──とか、言わないで 共に奇跡を願ってくれやしないか。 (-219) 2022/03/07(Mon) 2:21:44 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ太陽が昇っている頃、あなたの遺体を持って広場に作った温室へとやってくる。 VRが故に遺体はそのままだろうか、形だけの処理だけを男は考えている。 穴を掘りながら視線を向けずに、独り言をつぶやいて。 「花屋はしているんですが、ガーデニングはあまりしてこなかったんです。 ハナサキさんは土いじりを趣味にしていると聞いたんですが、俺は経験談は少ないんですよね……花言葉や花束の作り方を心得て居るぐらいなんです」 「カミクズさんは多分、接客が合いますね。 センスがいいのなら、リボンや……包装も頼めたら楽でしょうか。あ……」 「火葬した方が、いいのか。 埋めるだなんて……サスペンスの見過ぎですね」 (-220) 2022/03/07(Mon) 2:30:43 |
【墓】 規律 ユス>>水族館 さりさりと床を踏みしめる足音。顔を上げれば透明な壁一枚隔てた先に紛い物の海中が広がっている。 照明が落とされた薄暗い建物の中、向こう側の水の中がまるで逃げ道のように輝いていて。けれどあの煌めく世界もまた人の手によって作られ管理された箱庭であることを知っている。 「どこに行っても、何かが誰かに管理されているばかりだな」 何の気無しに呟いた。 ふと少年に頼まれて作り出した空を泳ぐ鯨を思い出す。アレはまだ泳いでいるんだろうか。 (+27) 2022/03/07(Mon) 2:44:39 |
【墓】 規律 ユス>>水族館 水族館は過去に一度も行ったことがなかった。小学校の修学旅行は体調を崩して行けなかったし、中学や高校の旅行などにはそもそもスケジュールに組まれていなかった。 魚たちの為に作られた薄暗い空間が続く景色も、鮮やかなブルーライトの中で泳ぐ生き物たちの様子も、こうして見るのは初めてで。 「……」 それでも、心が動くことなど決してなく。 一度に色んな種類の魚が観察できて便利だな程度の感想だけを胸中に落として先へと進んだ。 「それとも、■■■■で何か変わったりしました?」 「……なんて。さすがに■■で変わるとか、 そんな胡散臭い話はないですよねえ」 誰かに言われた言葉が響いて消える。変わった訳では無い筈だが。昔は知らない景色を見るだけで楽しかった筈なのに。 無意識のうちに左胸を押さえてしまう。手を当てたところで服の下、肉の中にあるそれが何か声を上げてくれることなどないのに。 死者は貴方の中で生き続けるなど、いったい何処の誰が言い始めたのだか。 反吐が出る。……ああ、これは、恐らくW不愉快Wだ。 (+28) 2022/03/07(Mon) 3:00:41 |
【秘】 の名残 カミクズ → 美術 エノその日の話し合いの裏、落ちていく意識の中。 ──ああ、死ぬのだろうな、と思って。 それから、きみに言われた言葉を思い出して。 やっぱり悲しませてしまうかな、なんて罪悪感が蘇って。 それでも、きみには生きて欲しいな、と思った。 その未来をこの目で見る事は叶わないけれど。 それは、ある種の呪いになってしまうとわかっているけれど。 重荷を背負って生きる事は、苦痛を伴うと知っているけれど。 話し合いの様子を、知っていたわけではないけど。 『絵乃さん』 『僕はずっと、きみに生きていて欲しいと思っていたんですよ』 『だから』 『きみが生きていたいと願うなら、 僕は、きみの友人は、それが叶う事を願っています』 でも、それでも、そう願う事は。 友達の無事を、幸せを願うのは、それこそ普通の事でしょう? そんな、ちょっとずるいメッセージは、確かに送信された。 だから、どうか、どうか。 これ以上、大嫌いなこの制度に、 僕が生きて欲しいと思った人が、奪われてしまいませんように。 (-221) 2022/03/07(Mon) 3:10:55 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ死者は、何も語らない。 息絶えた時そのままの姿で、ただそこにある。 温室を初めて訪れても感嘆の声を上げる事は無いし、 穴を掘るきみの背に、 手伝いましょうか、なんて声を掛ける事も無いし 虚しく響く独り言に、相槌を打つ事も無い。 ただ、確かな死の気配を纏って横たわっている、だけ。 それがあるべき姿だった。 (-222) 2022/03/07(Mon) 4:16:12 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワそんな中、不意に。 「 ん っ い」 乾いた唇が、ほんの少しだけ動いて、それから。 「 ── ─ぜんぜ んわ かって ない! !!」あるべき形に抗って、 死者は今一度重たい目蓋を上げて、泥濘の眠りを振り払った。 夥しい血に塗れた人間がゆっくりと身を起こす光景は、 きっとホラー映画も斯くやの凄絶なありさまだったんだろうな。 それが誰にとってのホラーかなんて、わかりやしないけど。 (-223) 2022/03/07(Mon) 4:21:14 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「僕は」 「 一人は いやだ って、いったの に」「 埋めるだ とか、火葬だと か」そんな言葉の勢いも徐々に弱まって、 最後には項垂れて、もう何も濡らす事の無い涙を零した。 「おいていかないでよ……」 取り巻くもの全てがどうしようもない寂しさを掻き立てる。 これじゃあまるで、自分はもうここに居ないみたいじゃないか。 もう、きみの傍に、居られないみたいじゃないか。 (-224) 2022/03/07(Mon) 4:21:54 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「……何言ってるんですか? 死体なのに、一人になるとかならないとか関係ないですよ」 「現に一人にしてないじゃないですか、向こうに俺の造った温室があります。見ていなければ綺麗な花をそろえてるので見ていってください」 勢いのある声を背にあえてそちらをみずに穴を掘り進める。 君の涙にも気付かず、ただひたすらに。 「寂しさなんてわかりませんよ。 一緒に死にたい気持ちも、まだ……きっと永遠にわからないです」 「それに、置いていったのはあなたですよ、掃守さん」 (-225) 2022/03/07(Mon) 4:37:50 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ涙を拭って、顔を上げて。 一つ深く息をすれば、耳障りな音がした。 息をするだけで億劫だ。骨が折れて、肺を傷付けているから。 「手放したのはきみだ」 それでも、確かな声で事実を突き付けた。 ああでも勘違いしないで欲しいのは、 きみの言う事も事実の一つだと、そう思っている事。 「確かに僕はきみを置いていく事を選びましたね。 きみが誰かを失う事の痛みを知る事ができるように。 そんなどこまでも独善的な理由で。 …ああ、でも、結局寂しさも何もわからなかったんですね。 そうだとしたら悲しいな……でも」 悲鳴を上げる身体を引き摺って。 背を向けたままのきみに歩み寄って、その表情を覗き込んだ。 「 本当にそう思ってる? 」もし仮に、本当に何も感じていないのだとしたら。 この死者と向き合う事から逃げる必要なんて無いでしょう。 (-226) 2022/03/07(Mon) 5:28:57 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 普通 ナツメ『俺は多分落っことしてた』 『俺はすごくつらかったが、 そういえば泣いたことはあまりなかった』 『肯定されるといけないね。 ほしかったものがもらえてしまうといけないね』 『このいけないは、泣いちゃうねってくらいの意味だから、 悪いと思って言ってるんじゃないです』 『独り占めしてきたんだなぁ』 『泣くのを我慢している気はなかったんだが、俺は結局は "誰か"がほしかったんだなぁみたいなことは思いました』 『話しただけでも救いのようなものってあるよな』 『あふれちゃった気持ちってどうする? 朝顔とか育てるのに使う?』 (-227) 2022/03/07(Mon) 7:05:17 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 不運 フカワ『そう、自由の象徴として描かれていた物語があったのさ』 『病気で不自由している、もうすぐ死んじゃう女の子が、 生まれ変わったら鳥になりたいって話しているの』 『「わたし、鳥になりたいわ?」』 『「鳥になって、あの空を自由に飛び回るの』」 『「あなたはそれをどこで見ていてくれるのかしら」』 『フカワお兄さんはどこで見ることになると思う? なんか心理テストみたいだが何もないよ』 何もないです。少女の言う「あなた」が少女にとってどんな立場かだとかはひとまずどうでもいいらしい。 (-228) 2022/03/07(Mon) 7:28:12 |
ハナサキは、合議の後に温室でうたた寝。 (a18) 2022/03/07(Mon) 7:34:30 |
ユメスケは、起きた後もマップにいないまま。 (t16) 2022/03/07(Mon) 8:01:37 |
【独】 さめざめ ユメスケ/* コタくんのRPで意識したこと。 ・口調 〜感じ。ハッピー。私という像から離れるために、男性口調をやってる。「なんかここまで言うのは違うな…」をプレイ(たまに「〜ぜ」とか意識して使うけど、素の素だと別にない)しているためになんとなく安定しない。あとの方になると自分の口調というものができてきたかも。 ・消さない 順番はいじっていいけど、書いた文字は基本的に消さない。否定したくなったら後の文章で否定する。小太郎くんは普段めちゃくちゃ頭を使って話す言葉を選んでいるので、ここでは考えない言葉を喋りに来た。 ・話題に触れる順番 これは意識したというか、そうなっていた。文字のやりとりでの話。レスの中の最後のセリフなどにまず反応して、それから戻ったり膨らませたりする。ヒメノの即レスに引いていたけど、後の方になってくると君も即レス勢になってんよな。 ユメスケ的には対面での会話と一緒になってきたから、あんまり待たせられない思ってんよね。自分が待つのはいいけど。 (-229) 2022/03/07(Mon) 9:00:04 |
【独】 さめざめ ユメスケ/* 名前や肩書きのあたり ユメスケは名前だけど他はチップ的には名字だから、名字のユメスケを考えようとして「愉しむために〜」が出てきました。最初のあれからして消してないなそういえば。モノノ怪ユメスケは韻踏んだ。あとはそんなに統一感気にしてない。 哀しげ:なんか哀しくなってきた 涙眼:なみだがたまってきた 落涙:なみだおちてるねぇ さめざめ:ないているけどなんかもう落ち着いてしまっているね (-230) 2022/03/07(Mon) 9:25:29 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス「……………」 良かった、君は気付いていなさそう。安心したと同時に、もしかして今後も似たようなことがあるかもしれない、と少し覚悟をする。 結局、脚の方は予定通りの手当てが施されたけど。 鎖骨には、予定より大きなガーゼが貼られることになった。 ……これは襟から見えるな。まあ、わざわざ深く聞いてくる人もいないだろうし。 「…俺、もう少し安静にしてるよ。き、傷開くかもしれないし。ユスはどうする?」 せめて顔の熱が引くまでは部屋にいたい。 建前を言いながら、受信したメッセージに気付く。気を紛らわすにはちょうど良いだろう。 おずおずと道着を着直した。…いつもより時間がかかってしまったけど、普段の着替えは誰にも見せてないし気付かないはず。 紐を結ぶ指先は、すっかり温かくなっていた。 (-231) 2022/03/07(Mon) 9:58:22 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス「そうそう、よく言う食の好みが変わるとかいうアレ」 「あ、やっぱりそういうのってないんですねえ?」 あったらそれはそれで面白いけどさ。 「そうですか。変わったのは周りでしたか」 「心臓を他人のものと取り替えたからって、心が他人のものに変わる訳ではありませんしね」 だって、心は心臓にはありませんよね。 「周りが変わったのなら、自分も変わらない訳には行きませんし」 「ちゃんと頭で考えて、周りに適応していかなきゃいけませんもんね」 心は脳髄にあるはずなんですよ。 「しょうがないですよねー」 ▽ (-233) 2022/03/07(Mon) 10:56:18 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス「あはは」 「それじゃあ」 ひら。笑って、手を振った。 僕はそろそろ傍聴席から去ろうかな。 「お疲れ様です」 (-234) 2022/03/07(Mon) 10:56:45 |
【秘】 剣道 ツルギ → 園芸 ハナサキ『…はい、俺もそう願っています。共感の積み重ねをしていけば、いつか変われるって。』 そこも含めての賭けだ。青年の賭けは、この合議から帰ることができたとしても続く。 自分が変わる気なんて、これっぽっちも無い。 自分が世間的に善い方向へ変わることは不可能な程に歪んでいると、青年は繰り返す自己分析の中で知っていた。くしゃくしゃに丸めた折り紙は、広げても元通りにならないから。 不可逆的な変化。取り返しのつかないこと。それを相手に望む。 「…んー?」 思っていたよりずっと肯定的な反応だったことに首を傾げつつ。 『あれ、てっきり怒られると思ってました。命を使ったギャンブルですし。 ……まあ、やんちゃではあるでしょうね。』 生きて帰って、そこからが本番。 彼には自分と同じことをしてもらう。それでやっと、始められる。 同じ経験をしたところで、同じ気持ちになってくれるかなんてわからない。だから、賭けはずっと続く。 「……、………」 送られたテキストを眺めて思うのは、ついこの間裁判場で思ったこと。ああ、マズイなって。 『ありがとうございます。』 『…アクタにも言いましたけど。 あんまり、他の人にそれ言わない方がいいですよ。経験上、これって世間的にはあんまり良くないことなので。』 『でも、ね。そう言ってもらえたこと、忘れないと思うので。 だから、二人だけの内緒ってことにしてくれませんか。』 (-235) 2022/03/07(Mon) 11:33:24 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「……どうしたの」 「勘違いしないで」 覗き込んだ顔は涙を流して、君と視線があった瞬間に近づき、触れずに二人の距離は0になった。 男は残酷なほど君を死者として向き合っているつもりだ。 そうでなければ、 埋めることも燃やすことも考えたりしない からだ。そして涙をこぼしながら穴など掘ってもいない。 「……君の寂しさがわからないといったんです。 わかりたくも、無いです味わいたくもないです」 「死んだあとなんて、続かないと思っていたのに。 こんな辛い思いをさせるなら終わらせなかったのに」 「殺されたことも、置いていかれたこともない」 「だからわからないと言ったんですよ」 「死人扱い、されたくないんですか? そんな、君の事を考えずにつれ歩けませんよ」 (-236) 2022/03/07(Mon) 11:40:18 |
エノは、生きてほしいと願われている。 (a19) 2022/03/07(Mon) 12:19:13 |
エノは、沢山の人に、生きてほしいと願われている。 (a20) 2022/03/07(Mon) 12:19:31 |
エノは、何故、俺なんかにそんなことを言ってくれるのだろう、と思った。 (a21) 2022/03/07(Mon) 12:23:18 |
エノは、ここ数日、泣いてばかりだ。20年の分を、取り返すみたいに。 (a22) 2022/03/07(Mon) 12:23:52 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「そ、うだね。そう、もう18だし……!」 やや強めに頷く。 この年になってもまあまあやる気だったのは内緒だ。 それから、あなたが名前をあげた花を探して、 「あ、かわいい。こっちはなんか、上品……」 「キャベツみたいな花……?」 「あ、これワイヤープランツって言うんだ」 ぽそぽそ独り言のように零しながら見て回って。 「うーん……あ、これ。 卒業式で飾られる花……サイネリア、だったかな」 反対に尋ねられれば、青、紫、白、ピンク、赤。 それぞれの色で、寄せ集まって咲いているのを指差した。 (-237) 2022/03/07(Mon) 12:40:01 |
【独】 剣道 ツルギ【PL予想図:最終】 ヒメノ 🐤ことりさん🐤 ナツメ お は る アクタ お さ と う カミクズ これが………許さん…? ツルギ どうして俺はツルギなんだ? カイ 消去法でやいさんになるわね フカワ と ー み ん ユス もちぱい ハナサキ なつさん エノ あれんだくんさん (-238) 2022/03/07(Mon) 12:41:16 |
【秘】 美術 エノ → の名残 カミクズ青年は、その通知を。 どこか、海の見える場所で見た。 「……なんだよ、そんなの。」 「俺だって、ずっと思ってたよ。」 「君に生きてほしかったんだ。」 「俺だって。」 「……俺、だって……………」 ぽた、ぽたと、砂浜に涙が溢れていく。 ずるいよ、自分ばっかり。 俺は君の事、ちゃんと見送りだしたじゃん。 君もそうしてよ。 そうして、くれないと。 「……っぅぅ………く…………」 ───せっかくの脆い決意が、揺らいじゃうよ。馬鹿。 呪いみたいな優しさに、浸されていく。 友達って、ずるいよ。 (-240) 2022/03/07(Mon) 13:03:32 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ抱きしめられた青年の体は、ずっと小さく震えてて。 小動物は、自分の鼓動で体が揺れてしまうのだと聞いた。 きっと今の自分もそうなのだろうと思う。 恐怖で張り裂けそうなくらいに叫ぶ心臓が、 死にたくないと体を揺らし続けている。 虹谷 絵乃は、恐怖に打ち震えるだけの小動物だった。 「俺は」 そんな奇跡を願っちゃいけない人間で。 だって俺、人を殺してるのに。 皆それを知ってるのに。 人殺しだって石を投げられて、当然なのに。 俺、自分の意思で彼女を殺したんだよ。 刺された場所と同じ場所を狙って撃った。 斬られた場所と同じ場所を、自分でナイフを作って斬った。 それでどうなるかなんて、分かってたのに。 理解したくて。 ただそれだけの理由で人を殺しちゃうような、 優しくされちゃいけない人間なんだよ。 なのに。 (-241) 2022/03/07(Mon) 13:17:38 |
美術 エノ(匿名)は、メモを貼った。 2022/03/07(Mon) 13:18:03 |
【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ はてなマーク付きのやりとり。 少女はおかしそうにちょっと笑って。 「ううん、謝ることないですよ。 言いたいことあったら、ちゃんと言ってくださいね」 いなかったからって遠慮しないで。 そうつけ加えてから、ブランコに腰かける。 「じゃあ。今日は押してくれる?」 (-243) 2022/03/07(Mon) 13:25:43 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ「───くない」 「─きたい………」 「……死にたく、ないよ…………」 「生き、たいよ……………」 雨のように零れる言葉。 未来への未練、渇望、望み。 死への恐怖、後悔、怯え。 一度降り始めれば、ざぁざぁと。 音を立てて降り注ぐ。 「なんでそんな風に、言ってくれるの……」 「なんで、一緒に生きようとしてくれるの……」 「なんで」 「……なんでこんな印をつけられて、そんなことが言えるの………」 掌を、両手で手繰り寄せる。 付けられた印を、指で撫でる。 君、夢があるって言ってたじゃん。 夢を語る君の顔が、楽しそうで、素敵で。 俺、君には生きててほしいよ。 ……俺が死なないせいで、君の分の臓器が足りなかったら。 俺、死んだ後も後悔しちゃうよ。自分を許せないまま死ぬよ。 ───そんな辛い決断を、俺にさせる気なの?ねぇ…… (-244) 2022/03/07(Mon) 13:26:51 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ濡れた頬に触れようとして、でも。 確かに伸ばした手はそれをすり抜けてしまった。 いつもいつも、触れられなくなってから涙を見るなんて、 「ひどい話ですよ」 心底残酷な話だと、吐き出す息に乗せて呟いた。 下手くそな笑みの影も形もない顔で。 「…勘違い、しないで欲しいのは」 また一つ、肺を傷付けながら息をする。 本当は呼吸なんてしない方が楽だ。 声を出す為にしているだけで、もう必要の無いものだ。 それでもきみに伝えたいからそうするのだ。 「こうして終わりの先をまだ続けているのは、 僕の意思で、僕が望んでそうしたことです」 「きみのくれた終わりは、死の眠りは確かに心地良かった。 痛みも苦しみも全て遠い事のようで、何も考えなくてよかった。 でも、その中ではできない、得られないものがあった。 だからこうして這い出して来た、たったそれだけです」 「今のきみに何もしてあげられないことが、一番寂しい事だから。 きみが泣いている時に傍に居られないなら、 手の掛からない死人で居る事なんかやめてやる」 「埋める死体は、もうありませんよ」 (-245) 2022/03/07(Mon) 13:36:42 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ「?」 ツルギは色んなことを考えているなと呑気な感想を抱いた。きっと、これからも似たようなことが起きるかもしれないが此方から気付くことはあるのだろうか。 「ああ。無理だけはしてほしくないし、しっかり休んでくれ。 俺は気になる事があるから少し調べてくる。何もなければ人と合流する筈だし、危険なことはしないさ」 結局、その合流すべき人は自分たちが合議に参加している間に深い眠りについていたけれど。今この時は知る筈もなく。 整えられていく道着の襟から覗くガーゼを捉えるたびに少し気分をよくしながら、置き土産がわりの飲み物を出す。水ではなく炭酸飲料だった。 そんな調子だし、道着ともあまり縁のない生き方をしていたからか、普段の着替えより時間がかかっていることにも気付かないのだった。 ▼ (-246) 2022/03/07(Mon) 13:38:54 |
【秘】 美術 エノ → アイドル ヒメノ合議が終わって、すぐの頃。 青年は君の遺体がある場所を人から聞いて、 そのすぐそばまでやってきた。 VRの世界では、遺体は奇麗なままだ。 あるいは遺体はもう残っていないのかもしれないけど。 「…………ヒメノさん、俺ね。」 挨拶もなしに語りだす。 青年にとっては、独り言のようなものだ。 死人は喋らない。だからこれは、自己満足な自分語りだ。 「本当は、虹谷 絵乃っていうんだ。」 「ニジヤ製薬って、知ってる?凄いおっきい所で、多分、うちの薬くらいは何回も見たことがあるレベルの。」 「そう、その製薬会社の社長の、息子なんだ、俺。」 ぽつぽつと、語っていく。 それはあるいは、『自分が特別である』という事を誇示するような。 自慢話にしか聞こえないのかもしれない。 「特にお金とかに困る事も無くてさ。」 「欲しいものは何でも買ってもらえたし。」 「美味しいものだってたくさん食べた。」 「著名人が集まる立食パーティとかもね、家で開かれたことがある。」 (-247) 2022/03/07(Mon) 13:38:57 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ「ああ、そうだツルギ。言うのを忘れていた」 部屋を出る直前、青年は思い出したように口を開く。 「お前の調子が元に戻ったようで本当によかった」 部屋に来た時に見た、治療道具を出そうとして上手くいかなかった痕跡。冷えた指先。 何より、あまり心が動かないなと思った平静さを装う為に浮かべられた笑顔。 それらだけで、貴方が本当に嫌な気分になっていたのだと推測していたから。 元に戻ったようで何よりだと青年は少し柔らかな声でそう話し、今度こそ部屋を後にした。 ……別の理由で調子が乱れているかもしれないことには、気付かないまま。 (-248) 2022/03/07(Mon) 13:39:29 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ 膝の上に置かれた、コップを握る手。 中身のオレンジは目減りしている。 「言われたわけじゃ……」 というかそこまで深く話したこともないし、と。 旗色が悪くなってきた少女はちょっと捨てばちな返答。 ここでこの話はおしまい、と言外に物語って。 逸らしていた目をぱっとあなたの方に向ける。 苗字ちがうの、とぱちぱち瞬いて、首を傾げた。 「ペンネーム? ……じゃあ、エノさんで覚えておきます」 どっちで来てもいいように。 そう言って、それから笑って頷いた。 「うん。暑中見舞いも送ってあげる」 (-249) 2022/03/07(Mon) 13:41:06 |
【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ「はい、なんだか……ここまで大きくなった人を押したことないので緊張します」 自然に繕おうとして、不自然に笑う。 割と以前と変わらないが表情は暗めである。 「言いたいこと、ですか。 …………。 傷つけて、しまったんです。 言葉を発する度に そんなこというなら、優しくしないで、って。 言葉と行動が噛み合ってない、って。 普通にしてよ、って」 「……できませんでした。 綺麗事も、気遣いもうまくなくて……。 だから、俺は行動で示すしかなくて。 言葉は、他の人にかけてもらえばいいかなと。 そんな気持ちになってしまうんです」 「あの、……票は誰にいれるつもりですか」 (-250) 2022/03/07(Mon) 13:44:47 |
【秘】 美術 エノ → アイドル ヒメノ「なに一つの苦労もない人生だった。」 「虹谷って名前があるだけで、色んなことが許された。」 「俺さ、そんなに体格だってよくないけど。」 「変なのに絡まれたこともないんだよ。」 「ドラマみたいな誘拐事件だって、1回も経験したことない。」 「ただそれなりに、やりたい事を自由にやれる人生だった。」 自分の人生を思い返す。 嫌なことを我慢してやる、という事もなかった。 誰一人、叱ったりすることもなかったから。 したい事をして、したくないことはせずに生きてきた。 それでも、青年はそんなに破天荒な性格でもないから。 きちんと学校には行き、法も犯さずに生きてきた。 ただ家柄がいいだけの、普通の人生だった。 「……でも俺は、この名前が嫌いなんだ。」 「『虹谷』っていう、一生付きまとうこの看板が。」 「『絵乃』を覆い隠してしまいそうで。」 (-251) 2022/03/07(Mon) 13:44:53 |
フカワは、60の力でブランコを押した。 (a23) 2022/03/07(Mon) 13:45:50 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 不運 フカワ『見ないか〜〜〜まぁそりゃそう。 ファンタジー要素マシマシじゃない限り分からんだろうし』 『「同じ空でとは言ってくれないのね」』 『「ふふ、意地悪を言ったわ? そんな顔しないで」』 『この後に少女が続けるとしたら? こうして話したことを 忘れてほしい、忘れないでほしい、忘れない、忘れる』 (-252) 2022/03/07(Mon) 13:50:00 |
【秘】 美術 エノ → アイドル ヒメノ「『虹谷』というだけで、皆が俺と距離を置く。」 「あんまり話しかけても貰えなかった。」 「話しかけられても、無理して笑顔を作ってるような」 「媚びるみたいな感じだった。」 「友達と一緒に出掛けることもなかった。」 「『万が一怪我させちゃったら怖いから』とか」 「『庶民向けのご飯屋だから貴方の口には合わないと思う』とか」 「言ってもいない言葉で遠慮されて」 この前ね、人から、コンビニで売ってるレモンティーを貰ったんだよ。 美味しいんだね、あれ。 午後のって書いてあったけど、午前中でも飲みたいくらい、なんて、笑って。 「………親も、忙しくて、あんまり家にいなかったな。」 「兄弟仲も、悪くはないけど、仲良しって程でもなかった。」 「俺が、『虹谷』じゃなかったら。」 「もっと家族の距離は近くて、友達は普通に笑ってくれて。」 「一緒に遊んで、怪我して、安いご飯をお腹いっぱい食べて、楽しい時間を過ごせるような」 「そんな、『普通』の人間になれたのかなって。」 それは、特別であることを押し付けられた贅沢な青年の、呟きだった。 (-253) 2022/03/07(Mon) 13:52:04 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ「ああ。臓器はただの臓器でしかない。人の心は脳にあるのだから、心臓を変えたところで何も起きやしないさ。……直接的にはな」 心が心臓にあったなら、取り上げた時点で俺はもう俺じゃなくなっている。 「ああ。ちゃんと頭で考えて周りに適応しないと──」 左胸に添えていた指を、自分のこめかみにとんと当てた。 「──こうなる。嫌になって、諦めて、楽で怠惰な道に走った末路がこの俺だ。 メイサイ。疲れるなら仕方がないが、考えるのをやめることはなるべくやめたほうがいい。何もかも色褪せて見えて、思ったより生きるのが面倒くさくなるかもしれないから」 心臓に心はない。脳髄にある。貴方の欠けた心はいったいどこにあるのだろう。 それはきっと、青年にも知る由もないことだ。 ▼ (-254) 2022/03/07(Mon) 13:55:07 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ「ああ。お疲れ様」 笑いながら手を振って立ち去る貴方を見送った。 こちらはいつも通り、無愛想のままだった。 (-255) 2022/03/07(Mon) 13:55:25 |
【秘】 美術 エノ → アイドル ヒメノ「………ねぇ、君はどうだったんだろう。」 「『普通』が嫌だって言ってた、君は。」 「どんな人生を送ってたのかな。」 「知りたかった。本当に。」 「君の事を知りたかったんだ。」 それは、懺悔の色を帯びて。 「……怖かったよね、最初に印が付いたとき。」 「むかついたよね、それを付けたやつに。」 「自分がもう死ぬってなった時、頭が真っ白になるし」 「なんで、とか、どうして、とか、そればっかり浮かんで」 「そうしてただ、『死にたくない』しか考えられなくなって。」 俺もいまそうなんだよ、と、震える手を握って。 もしこれが、理不尽に突き付けられた死だとしたら。 きっと君と同じ様に、何か活路を探して、刃を手に持ってしまうのではないかというくらいに。 怖くて、怖くて、逃れたくてたまらなくて。 「……俺がつけたんだ、君の印。」 「合議に遅刻して、参加してなかったってだけで。」 「君を、"死んでもいい人間"って判断したんだ。」 「……馬鹿だよね。人が死んでも構わないって、本気で思ってたんだよ、その時は。」 自分に生への執着が芽生えて初めて、死の重さに気付くなんて。 呆れるくらいに幼稚な情緒で。 (-256) 2022/03/07(Mon) 13:59:33 |
ナツメは、45が60に近いほど、ブランコにうまく乗れる? (a24) 2022/03/07(Mon) 14:01:38 |
【秘】 美術 エノ → アイドル ヒメノ「……俺が君を殺したんだ。」 「君の体も。」 「君の心も。」 「俺が殺してしまったんだ。」 ごめん、と。 ぽつりと零れた言葉が、やがて。 雨のように降り注ぐ。 ごめんなさい、ごめんなさい。 恨んでください、呪ってください。 決して許さないでくださいと、何度も、何度も。 やがて、言葉が止んで。 「………今、君の死にたくない気持ちが、嫌というほど理解できる。」 「…きっと、それだけが良かった事。」 「………それだけ、ごめんね、ヒメノさん。」 「……………ごめんね。」 そうして立ち上がり、離れていくことだろう。 (-257) 2022/03/07(Mon) 14:03:36 |
エノは、遺体の前で懺悔した。 (a25) 2022/03/07(Mon) 14:03:55 |
【墓】 規律 ユス>>水族館 見て回る途中でポスターが目に入った。 Wバックヤード見学ツアーW。 ……。ここは怒られない。怒る人がいない。つまりバックヤードも入り放題。 悪いことに気付いた青年はツアーに申し込まず正々堂々関係者以外立ち入り禁止と書かれた扉を開けてあちこち不法侵入し始めた。 来場した人間を楽しむ為の空間と違い、関係者にとって必要なものを詰め込み見てくれは二の次にした場所は他のエリアよりも少し眺める時間が長かった。 「……む」 一つだけからっぽの水槽がある。 否、中身はある。紫と赤の花。清掃員の帽子と黒いエプロン。 誰かが生きて、生きようとした事の、名残。 その終わりに寄り添ったものの、名残。 それを汲み取る事のできる、最後の痕跡。 人が人らしく生きたように 思える最期のメッセージ。梯子を作り出し、それを使って落ちないように水槽の中へ。 表に咲いた血は一度に流れ出たにしては少々不自然で、二回にわたって血を流したと考えるほうが自然だろうか。また、争った形跡らしきものも無い。まるで抵抗なんてする気がなかったように。 思いを馳せる。何があったのか、名残から組み立てていく…… ……が、足りない。自分では補えそうなパーツが作れなかった。何が起きたかまでは穴だらけの推測はできても、"何を思っていたか"までは分からない。それもその筈だ。他人のことなど、今まで碌に興味を持たなかったし、今も殆どそうだから。とある一人を除いて。 (+29) 2022/03/07(Mon) 14:04:49 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「……聞いてくれますか」 「俺は、実は。 エノくんのことかなり 理解できてしまったんです」 突然告げるここに居ない誰かの話。 彼にはいっていない、彼には一生伝えない。 こんな場所で、彼の理解者にはなってあげない。 そう決めたから。 「……合議で人を殺したから票をいれてほしい。 自分は生きていたらいけない、だとか……そっくりで驚きました。他にも一人でも理解者がいて溺れられたらそれで幸せ。先をみなくても良い、未来に何を求めるのだとか、不安を過ごしたくない。いつ嫌われるかもわからないのだから、ここで終わりたい」 「本当にそんなことを思えそうでした」 「けれど、……違ったのは」 「どれぐらい好きな人をこの手で殺したかです」 (-258) 2022/03/07(Mon) 14:05:06 |
【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ「やさしくしてね。 ……冗談です、思いきりやっちゃっていいですよ」 背中を押す手によって、少しずつ揺れ幅が大きくなる。 足で漕いでいる意味はあまりなかった。 「――ハナサキさん?」 あなたの“言いたいこと”。 やわらかくそれだけを尋ねて。 「たぶん……今日と同じ、です。 投票用紙は一枚に戻っちゃったけど」 (-259) 2022/03/07(Mon) 14:07:02 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「君と同じ場所にいきたいと思うために、 俺は、君を殺さなくちゃいけなかった」 「……一緒にいきたいと言えなかったことが」 「ずっと、辛いんです」 「ごめん、なさい。未来を信じられなくて。 奇跡なんて起きないと、諦めて。 それでも、まだ、生きていてすみません」 (-260) 2022/03/07(Mon) 14:07:06 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ青年は二度目のコップを早々に空にした。 血が足りない分なのか、喉が渇く。 まぁ、ジュースでは水分補給もままならないが。 捨て鉢な様子には、ふ、と小さく笑って。 それ以上の追及はしないであげておく。 「うーん、どっちかというと逆。」 「また今度教えてあげるよ。…あぁでも。」 「この後は君、デートで忙しいもんな。」 じゃあ話す機会ないかも、なんて。 やっぱりちょっと茶化しをいれて。 「いいね、君から来たって一発で分かるようにしといてね。」 「たくさん来るから、埋もれちゃう。」 なんてお願い一つ。 ハガキではなかなか難しいお願いだ。 「………そろそろ合議の時間かな。」 「君は準備したら?俺も………もう少し休んでからいくし。」 そろそろいい時間かな、と時計を見やった。 (-261) 2022/03/07(Mon) 14:08:41 |
【秘】 不運 フカワ → さめざめ ユメスケ『別に他の鳥さんかもしれませんし、 彼女が鳥になったと思いませんから』 その答えは想像していた、だから 『「忘れて」』 『そして、俺がいうのは「それでも、同じ空のもとで飛ぶ俺も、同じ空のしたで止まり木になる俺もいます」』 『「覚えていなくても、そこにいます」』 『ユメスケさんは、鳥のようになりたいんですか?』 (-262) 2022/03/07(Mon) 14:17:28 |
【墓】 規律 ユス>>水族館 端末でいくつか操作を済ませる。とある人が水族館を一人で徘徊した後、裁判所にも向かわず外を出歩いている形跡が発見された。 返ってこない連絡。置き去りにされた帽子。表示されない現在地。 ……名残が教えてくれるものは。即ち。 「……そうか」 それだけを呟いて、更に端末を操作する。 モップ、水の入ったバケツ、それからオキシドールの入ったハンドスプレー。 清掃員が教えてくれたものをなぞるように取り出していく。 「カミクズさんは恐らく死んだのか」 最後に紙袋を取り出して、それに帽子と血のついたエプロンをしまった。 (+30) 2022/03/07(Mon) 14:29:58 |
【墓】 規律 ユス>>水族館 このまま放置してもよかった。 ただ、まだ彼が投票権を持っていた頃。立候補した際自分の事は話さないでほしいと語っていたのを思い出す。それは帰ってからの話ではあったが。 それに。 「誰かがそこに居た事を、踏み躙られないように。 それが、その人の望まない形に歪められてしまわないように。 ちゃんと…綺麗にする必要もあるんですよね」 そうも話していたから。ここに踏み躙るような者がいるか話は別だが、そう考えているのなら。歪まないうちに綺麗にしてやるべきかもしれないと判断する。 このまま放置してもよかった。 ただ、彼には世話になったから。それくらいの義理を果たしても、きっとバチは当たるまい。 (+31) 2022/03/07(Mon) 14:31:43 |
ユスは、殺害現場を荒らした。名残を全て片付けていく。 (c38) 2022/03/07(Mon) 14:36:15 |
ユスは、水槽の中を綺麗にしていく。そこで何を起こして何を思ったか正確に知れるのは、当事者二人だけ。 (c39) 2022/03/07(Mon) 14:37:55 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 不運 フカワ『俺もないよ』 『俺、空クジラの腹の中にあるこどもの国には 行きたいって思ったことがあるのに、 鳥になりたいって思ったことはなかったんだよ』 『俺は俺のまま自由になりたいらしいのがよく分かった』 『俺があの子なら忘れるって言うわ。忘れないつもりでいるが』 『だから俺がこたえるのも、 忘れるねになるんだ。忘れないつもりで』 『彼女は「忘れないで」も「忘れない」も言ったよ。 それで鳥になったのさ。 すげー忘れられないコンボだなって感じ』 『どういうところに重きを置いているかが見えていいかも、 こういうふうに知ってる物語に沿った聞き方するの。 ちょっとめんどくさいけど』 『そんなくらい。暇は潰れた?』 (-263) 2022/03/07(Mon) 14:51:17 |
【墓】 規律 ユス>>水族館 どれくらい時間が過ぎたのか定かではないが。 暫くして水槽の中は文字通りからっぽになった。橋の上から生きていた名残も死の欠片も、何もかも無くなってしまった空間を見下ろす。 「……」 お世話になりましたくらい言うべきだっただろうか。 とはいえもう清掃員はどこにもいないのだから此処で言っても仕方がない。無意味なものだと青年は切り捨てた。 帽子やエプロンを詰めた紙袋をかさりと揺らしながら、手帳型の端末に何かを書き込む。 「水槽いっぱいの水と、それから……」 書き終えて満足したのか、それを最後に青年は水族館から立ち去った。 程なくして、からっぽだった水槽は水で満たされ始める。誰かの生きた名残は、人が人らしくいた痕跡は、水の底に沈められる。 ──その場に残されたのは、生きた名残を塗りつぶしていくのは、水槽という狭い箱庭の中で泳ぐ二匹のクラゲだった。 (+32) 2022/03/07(Mon) 14:56:42 |
ユメスケは、清掃済みの水槽に行き着いた。 (t17) 2022/03/07(Mon) 14:56:46 |
ユスは、紙袋を手にして水族館を出た。 (c40) 2022/03/07(Mon) 14:57:24 |
【秘】 ユス → の名残 カミクズ「無意味なものだから、言っても仕方のないものだから、此処で言うのですが」 だって、貴方は聞けないから。 だって、貴方は何も言えないから。 「本当に助かりました。ありがとうございます」 水族館を出る直前、青年は今此処にいない清掃員に向けてそう呟いた。 「貴方が人の死を片付ける仕事に就いていて本当によかった。だから学びたかったんですよ。その技術を。 俺にとっては必要なものだったから。 これから先 、ね」手向けにもならない言葉を置いて、青年は出入り口をくぐっていった。 (-264) 2022/03/07(Mon) 15:02:16 |
メイサイは、清掃員の遺体を見ていなかった。 (t18) 2022/03/07(Mon) 15:09:19 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「馬鹿な人」 なんて言いはするけれど、詰るような響きではなくて。 ああ、そうだ。 以前きみの事を困った人だと言った時。 あの時のニュアンスに、よく似ているんだろうな。 少し困ったようで、でも可愛くて仕方ないような、そんな感じ。 「それって謝るような事ですか」 「それって、誰かに許されなきゃならないような事ですか」 「一歩を踏み出せなかった事は、」 「信じられなかったのはきみの責任ですか?」 「違う、違う、違う」 「 僕達は許されるような事なんてしていない 」無い罪を許される必要はない。 (-265) 2022/03/07(Mon) 15:10:55 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「ここだけの話ですけどね、邦幸さん。 僕と絵乃さんは、最初からずっと同じ方を見てたんです」 ここには居ない誰か。 淡い望みを断ち切って、泣かせてしまった人。 理解者ではなく、友人として別れを告げた人。 「生きていて良かったと思えるような事は何もなかった。 ここで何かを得て、幸せなまま死ねるならそれがいい。 生きている内にその幸せを失わない保証は無いから。 僕達はそんな所ばかりが同じだった」 歩んできた人生はまったく違うけれど、 一人の寂しさと、生きる事の虚しさばかり似通っていた人。 思えば彼とは"選びたくない人"も同じだったな。 「覚えてますか?僕が投票先に立候補した時の事。 最後に楽しかったと思ってここで死ぬなら良いと思えたから、 確かそんな事を言った覚えがあります。」 「最初の日、きみと一緒に楽しい時間を過ごした後。 きみが楽しかったと言ってくれたあの時。 これが最期の思い出になるなら、いいかなって。 僕はもう、それ以上を望む事を諦めていたんですよ」 それも、皆が助けないでいてくれたから、こうして死ねただけ。 「なんて言ったら、きみは怒りますか。」 (-266) 2022/03/07(Mon) 15:12:12 |
【秘】 の名残 カミクズ → 規律 ユス清掃員は、手向けとも何ともつかない言葉を聞けない。 清掃員は、応える事ができない。 清掃員は、水槽の中に残されたものを見る事は無い。 それはそこに居らず、死んでいるからに他ならない。 もしも最後に残された言葉を聞いていたら、 きっと何とも言えない顔をして、曖昧に笑ったのだろうけど。 それも結局は想像の域を出ず、つまりは単なる感傷に過ぎない。 (-267) 2022/03/07(Mon) 15:37:08 |
カミクズは、残された言葉を聞く事は無い。 (c41) 2022/03/07(Mon) 15:38:13 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「?」 強めに頷く先輩を二度見した。え? 何だろう? まあいいけど。 「サイネリア……あー見たことある。あるかも」 先輩の指差した鉢を覗き込む。 「お見舞いNGのやつだ。あはは」 という印象が強かった。自分の中では。 別名がシネラリアだから、縁起が悪いって。 これも母親が言っていた事だけど。 「綺麗なんですけどねえ」 そんな風に好き勝手言いながら温室の中を見て回って、何となく合議についての事なんかの暗い話題は避けていた。 だって、せっかくの息抜きだから。 (-268) 2022/03/07(Mon) 15:42:52 |
ユスは、残された言葉を聞かれていたら困る。だからW今W言った。 (c42) 2022/03/07(Mon) 15:47:14 |
【秘】 規律 ユス → 不運 フカワ『フカワさん。 カミクズさん知りませんか?』 たったそれだけ。それだけのメッセージが、貴方の端末に届く。 (-270) 2022/03/07(Mon) 15:48:30 |
【秘】 の名残 カミクズ → 美術 エノそれがずるい事だとわかっている。 誰だって死にゆく人には生きていて欲しいと言いたくて、 けれどそれ以上にその意思を尊重したいから口を噤むのだと。 でも、きみがもし、生きていたいと望むなら。 やっぱりそれも尊重したいなと、思うから。 きみは上葛を送り出して、上葛もきみを送り出した。 ただ、送り出す先が、抱く決意が違っているだけ。 なんてのは、屁理屈だろうか。 屁理屈でもいいから、願わくば。 なるだけきみが後からゆっくり来てくれたらいいな、と思う。 文句なら、向こうでいくらでも聞くから。 いつまでだって待てるから、そこは心配しないでほしいな。 (-271) 2022/03/07(Mon) 16:01:14 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス振り返った君の言葉に思わず口を挟みそうになって、だけどきっと墓穴を掘ることになるから口を噤んで。 「…え、ぁ、ああ……」 曖昧な返事で君を見送った。 静けさの戻った室内で、血の付いたシーツを端に寄せる。 赤と白。 ついさっき見たばかりの光景があっという間に甦って、再び顔に熱が集まってしまう。 ああダメだ、考えたらまた恥ずかしくなってきた。 「はー………」 一人ベッドに横たわって炭酸飲料が入ったボトルを頬に当てる。 調子は戻ってなんかいないし、むしろもっと乱れた。方向性は違うけど。 全く、いつ人前に出られるようになるだろうか。 ガーゼ越しにそっと鎖骨に触れた。触れるか触れないかの加減。君の手付きを再現するみたいに。 「 ずるいなぁ… 」枕に顔を埋めて、小さく呟いた。 (-272) 2022/03/07(Mon) 16:06:01 |
ツルギは、返信漏れがないか確認中。 (c43) 2022/03/07(Mon) 16:33:15 |
【墓】 剣道 ツルギ少し脚を気にしながら寮の廊下を歩く。 傍聴席から送受信した、いくつかのメッセージを読み返して。 そういえばあの人は上手くいったのかなあ、と思い出した。 呼び出したマップを眺めて、アイコンの数を指折り数えていく。…また一つ減っていた。 二つ減っていないってことは、多分、概ね計画通りできたのかな。 運良く殺せたのか、それとも、運悪く殺せたのかはわからないけど。 (感想はちょっと聞きたいかも) (それぐらいはいいよな?) ………同じ人殺しでも、やっぱり自分と違うことを感じるんだろう。 だから難しいんだ、理解者作りって。 (+33) 2022/03/07(Mon) 16:34:37 |
【秘】 規律 ユス → 不運 フカワ『そうですか。 カミクズさんの帽子、水族館に残されていました』 『拾っておきましたが、返したほうがいいですか?』 (-277) 2022/03/07(Mon) 16:49:47 |
【秘】 不運 フカワ → 規律 ユス『要らなさそうですが返しに来ますか? 途中で落としそうなので置いていったんです』 『なんだか、すみません。こちらの不始末を』 『水族館はどうでしたか、再現はうまくできていたと思います』 (-278) 2022/03/07(Mon) 16:53:23 |
【秘】 不運 フカワ → さめざめ ユメスケ『鳥になれたんですか』 『不自由な自由をまた知るんですね』 『幸福であればいいのですが、忘れないのならきっと良いことなんでしょう』 「……」 『いい 暇潰しになりました。 有難うございます、忘れないと思います。 俺は面白い話が、思い付かなくて。 ほとほと困っていました。 知識は、面白い話になりますか? 過去ではなく、停滞する話でもなく、 未来の話は、面白い話になりますか。 ここで、そうであった人は、あまりいませんでした』 (-279) 2022/03/07(Mon) 17:01:29 |
【秘】 規律 ユス → 不運 フカワ『そうですね、俺が持っていても仕方がないので返しに行きます』 『お気になさらず。特に手間ではないし、知りたかったことも知る事ができましたので』 眉ひとつ変えず入力を続ける。 『水族館は一度も入った事がないので再現度の高さなどはコメントできませんが、一度に多くの種類の魚が観察できて良い場所だと思いました』 『ところで』 『水族館とは』 『人の遺品や血痕も展示されているものなのですか?』 (-280) 2022/03/07(Mon) 17:02:38 |
【秘】 普通 ナツメ → さめざめ ユメスケ『うん。 優しくされると、いけないね。』 『あ、』 『泣かないからって、平気なわけじゃないから。 すごくつらかったっていうの…』 『泣くほどのことじゃなかった、とか。 そういうふうには思っちゃだめだからね。これからも。』 『話したから、泣けたのかな。 その“誰か”がいてくれて、よかったね。』 『何かに使える? 海になるには、少ないかな。』 (-281) 2022/03/07(Mon) 17:04:20 |
エノは、もうマップに反応のない"友人"に会いたいと思っていた。 (a26) 2022/03/07(Mon) 17:09:00 |
エノは、その友人から送られてきたメッセージに (a27) 2022/03/07(Mon) 17:09:26 |
エノは、「………ずるいよ…………馬鹿………」と、ただ、俯いて呟くのだった。 (a28) 2022/03/07(Mon) 17:10:02 |
ユスは、誰かと会う約束をする前に手を洗った。ちゃんと、教わったことを実行する。 (c44) 2022/03/07(Mon) 17:14:50 |
ユスは、ハッピーバースデー ディア…… (c45) 2022/03/07(Mon) 17:15:08 |
ユスは、それが最後まで歌われることは、なかった。 (c46) 2022/03/07(Mon) 17:15:24 |
【秘】 不運 フカワ → 規律 ユス『そうでしたか。 俺も一度きりですが深く思い出に残っていてそれを再現しました』 『そして、遺品については。 普段はないと思います』 『異例ですので、参考にしないでください』 (-283) 2022/03/07(Mon) 17:33:28 |
フカワは、『本当に参考にしないでくださいね』と繰り返した。 (a29) 2022/03/07(Mon) 17:34:21 |
【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ「じゃあ、ちょっと強めに。 ……これぐらいか?」 ほどよく押されたブランコは、 あなたが力をいれずとも宙に揺れて。 「……ハナサキさんには、ほぼ初日に」 「彼らは、そのあとに」 つまり、不特定多数にだ。 「きっと、悪人のままで記憶に残りたくなかった。 そんな、馬鹿な自分がいることがわかりました」 「だからでしょうか、ちょっと。 今悪いことたくさんして。法も犯して。 堂々と悪人になれた気がして、すっきりしてます。」 「そうですか、自分にいれているのは、少し寂しかったですけど。 なんだか不思議な感じでしたね。 俺たちが勝てた気分になって不謹慎に嬉しくて。そして――よかったって思ったんです」 「今日の投票、俺、誰になっても良いんです。 ……ただ、少し名残惜しいのが。 二回目の人……誰かまだわかっていなくて、話が聞けていないことです……」 (-284) 2022/03/07(Mon) 17:47:36 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ あ、ある?とほんのりほころんだ声。 二度見には気づかないふりをした。 「かわいくて、結構好きなんだよね。 でも、青は初めて見たかも……」 スマホ無いの残念だなぁ、とぼやきながら、 しゃがんで青い花弁の鉢をじっと眺めている。 「NGなんだ。気をつけよ」 綺麗なのにね。 そうやってあなたと、とりとめのない会話を続ける。 合議の話、未来のこと、芯を食わない言葉ばかりを零して。 ただ、あたたかな空気に浸っていたかった。 (-285) 2022/03/07(Mon) 17:49:40 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 不運 フカワ『ここの人たちは、まぁ、そうだろうね。 未来が来るかわからない人たちだもん』 『「生きて帰れたら」の希望を持たない方が、 帰れなかった時に「やっぱり」って思って、 がっかりするのが少なくなる』 『そういうふうに 自分の心を守る人の方が多かったんだろ、ここには』 『未来の話をして、 その結果を引き寄せるタイプの人もいるにはいるが』 スタンプがぽん。┐(´ω`)┌ヤレヤレ 『物語の彼女は、鳥になって死んだから ハッピーだったんじゃない? 不自由を知る前』 『空を飛んで、"あなた"に殺してもらった』 『忘れないね』 普通から見たら、全然ハッピーエンドじゃなかった物語の話。 一部分だけ切り取ったらハッピーだったかもね。 『俺はお兄さんお姉さん達よりも知らないことの方が多いから、 大体の知識の話は面白い話になると思うな』 『未来の話はどうだろう。降水確率30%の雨予報と空を見て、 雨が本当に降るか降らないかを考えるのは退屈じゃないね』 (-286) 2022/03/07(Mon) 17:57:02 |
【神】 医者の息子 カイ「そうかよ。勝手にすればいいさ」 「せっかく当たり前のことに気づいたのに 死ぬと決まってから後悔しても、遅いんだからな」 ひとつ、重いため息。 「まあ、そもそも僕は君のために 言う通りになんか、してやらないかもしれないけどな」 腕を組んでそっぽを向いた。 「今まで人の意見なんか尊重しちゃいないし。 自分がしたいようにしてきただけだ」 「僕は、僕以外の人間であれば誰が 選ばれても、構わないんだから……」 誰でも良い。君でもいいけど、君でなくてもいい。 ここにいる他人に決定的な差なんてない。 カイは自己中心的で勝手だから。 よく他人なんて構ってられるかと口にする。 カイはずっと、変わらない。 それだけ。これ以上口を出すつもりもないようだった。 (G29) 2022/03/07(Mon) 18:06:11 |
【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ「わ、……ふふ、ほんとだ、どきどきしますね」 これ、結構。 近づいては遠のく空を見上げながら、声を返す。 「悪いこと、したんだ?」 「……知りたいような……でも。 知っちゃったら、遊べなくなっちゃうかなぁ」 それはやだな。 「うーん……悪人っていうか。 嫌われたく、なかったんじゃないですか?」 「それか、自分のこと。嫌いになりたくなかったとか。 ……分かんないですけど」 「うん、私も。よかったって思っちゃいました。 ……誰になったら良いとかじゃ、ないんですけど」 「自分に入れるのは、自分のためです。 ほかの……誰に入れても。怖い夢、見そうだから」 ログに残っていた、サイコロ。 目にした少女が、考えて、行動して―― 至った結論と結果、それがあの投票結果だった。 (-290) 2022/03/07(Mon) 18:39:40 |
【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ それと、二人目の話。 「誰だったんだろ……え、私、疑われてたりします? ……さいしょ、黙ってたから!? 他の人にもそう言われちゃったんだけど……!」 あわあわと振り向こうとして、ブランコがぐらつく。 わ、と声をあげて、諦めて前を向いた。 「一回目です。だから…………帰れたと、しても。 運が悪いと、また選ばれちゃうのかな。 それも怖いなぁ…… 」「……フカワくんは、二回目の人。気になるの?」 (-291) 2022/03/07(Mon) 18:40:42 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「可愛いですよねえ、もこもこしてて」 あ。そうだ。見舞いと言えば。 色々考えて決めた事があって。あの。 「そういえば」 そう、言い出しかけたところで。 かたり。背後で物音がしたから振り向いた。 「……」 ──何もない。風で扉が軋んだだけかな。 びっくりした。誰か来たかと思った。 「あー……いや。何でもないです。」 それで。 やっぱり言わなくていいな、これ。僕はそう言い直して、先輩の方を見た。 「……そろそろ、出ましょうか」 誰か来ないうちに。 (-292) 2022/03/07(Mon) 18:40:55 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノ君が生きたいと口にすれば 涙で潤んだ瞳が、にっと笑った。 「なんでって……、」 君の指が、掌をなぞる。 バツ印は消えないし、歪むこともなく 逃れられない未来の終わりを告げてくるけれど 「……分かんない、 エノが目の前で死にそうになってて、今こんなんで、 吊り橋効果とか、かも、しれないけど、」 ぐい、と自らの瞼を袖で拭う。 それから同じように、まっさらな方の手の先で、君の頬から──目の端まで。 雨に傘をさすかわりに、拭ってやった。 「でも、これが誰かをW好きWって気持ちなら ……なんか良いなって、思う!」 我ながら、どうにも、舞台の台詞っぽいだろうか。 でも、たまにはペンで綴る言葉を吐いたって、良いだろう。 ……だってこんな気持ち、知らなかったから。 ▽ (-294) 2022/03/07(Mon) 18:44:06 |
【独】 普通 ナツメ/* メイサイ!? メイサイくん!!?? 好きだな……かなり……好きですけど…… あのー、あれんだくんさんな気がちょっっっとずつしてきてるんですよ そうだとしたら「「「「こと」」」」ですよ だいぶことですけど、どうですか? (-293) 2022/03/07(Mon) 18:44:33 |
【独】 普通 ナツメ/* 最後にPL予想貼っとくか!wって思ってたんですけど、なんにもわからんです 出てきた人間にBOM投げつけることしかできません (-295) 2022/03/07(Mon) 18:47:08 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノ「僕も、どうせ死ぬんだって思ってた。 文字さえ書ききれば思い残す事ないやって、 ちょっとは好きになれたW友達Wの為に死んでやるかって、思ってたけど、」 震える君の背を、まるで子供にそうするように 優しく、慈しんで、あやすように撫ぜながら 小さな声で、秘密の話を君に囁く。 誰にも言うなよ、と前置きして。 「そいつがさ、 僕に投票しておいて、 僕の為に臓器提供してやるとか言う癖に ……今更奇跡を信じろとか、言うんだよ。」 おかしいよな、と小さく笑う。 男の頭に浮かんでいるのは、 不運 の名を有する──ここに至るまでに、背中を押してくれた彼だ。「だから、なんかさ、 バカみたいに信じてみたくなった。」 それだけ、と告げて君を腕中から開放する。 「後悔してるならさ、生きろよ。 逃げないで、ちゃんと全部背負って生きてさ。 ……重くなったら、支えてやるから。」 そろりと君の顔を覗き込むその表情は、夢を語った時と同じで、君と歩む未来を想像して、瞳を煌めかせていた。 (-296) 2022/03/07(Mon) 18:47:54 |
アクタは、きっと君の事が好きだと思う。 (c47) 2022/03/07(Mon) 18:48:34 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「言葉が通じるから、言ってしまうんです。 許されたいわけじゃないのに、許しを請うのは。 一体どうしてなんでしょうね」 何も、罪を犯していない。 君がそう定めてしまったら、俺は。 「怒らない、ですよ。 諦めていたから叶えたつもりになったんです」 「……生きて欲しいって、言えなくて」 何だったのだろう、君にだけ感じていた殺したいという感情は。 「他の人には簡単に言えたのに」 言うだけで、人を変えることが出来なかった。 だから、行動で見せることにした。 それなら俺の君にした行動は。 「……」 何も出来なくて良かった、何もないを続けさせたくないから終わらせた。 「俺は、……君に」 誰かがいう、ハッピーエンドを、渡せなかった。 ああ、これもまたきれい事だ、他人事のように思って。 (-297) 2022/03/07(Mon) 18:51:25 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「綺麗事でまとめた幸せを、あげたくありませんでした」 「なんて言ったら、きみは怒りますか」 つまり、ただ、 一緒に死にたかった 。自分がそんな事を考えていたなんて、あり得るのだろうか。 (-298) 2022/03/07(Mon) 18:51:52 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ 笑んだ吐息に、恥ずかしさとか怒りとか好感だとか。 他愛ないそれらがないまぜの、子供じみた感情を抱きつつ。 「そ……うです、デートなので! 明日じゃなかったら、またお喋りしてあげますけど!」 かなりやけっぱちだ。 友達とのお出かけをそう呼ぶくらいの…… つまるところいつも通り、を装うのに見事に失敗している。 そうして、一発で?とオウム返し、考え込む素振り。 促す言葉にはっと顔を上げ、掛け時計へ目をやって。 「……うん、じゃあ。先に行ってきます。 手伝いが必要だったら、呼んでくださいね」 そう言って、立ち上がる。 コップを洗って、必要ならあなたの分のおかわりを注いで。 また後で、と医務室を後にした。 4日目。 少女が投票用紙を2枚、取りに行く前のできごとだった。 (-299) 2022/03/07(Mon) 19:09:51 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 普通 ナツメ『海になるくらいなんてどれだけ泣いたらいいんだか。 あそこの四角の海だけでも、何日かかるか分からないね』 『でも、涙が海になる物語はたまに見るなぁ』 『なんだろう、拾い集めて意味のある気持ちと、 落ちて消えて意味のある気持ちとがあるなとは、 今話していて思ったな』 『海にならなくても、何かに使えなくても、 こぼれた気持ちのことって全然考えないわけじゃないから、 別に何に使わなくてもよさそう。俺から言ったことだが』 『俺は涙を落として身軽になった気がする。気がするだけね』 『俺は俺のすごくつらかったを、 泣くほどのことじゃなかったとかってふうには考えないよ、 場所と切っ掛けがなかったくらい』 『よかったねって言ってくれてありがとう。 ナツメお姉さんもよかったな、場所と切っ掛けがあって。 あふれた気持ち、ちょっとは拾ってもらえたんじゃないか?』 (-300) 2022/03/07(Mon) 19:28:37 |
【秘】 さめざめ ユメスケ → 普通 ナツメ『そんなくらい。話に付き合ってくれてありがとう』 手を振るスタンプをぽん。 早く終わるといいねは言葉にしなかった。 (-301) 2022/03/07(Mon) 19:29:48 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「……ん、なあに―――」 何かを言い出しかけるあなたの方を見上げて、 少女の耳も物音を拾ったらしく、びくっと驚いて肩が跳ねる。 「う、うん、出ようか……」 怒られちゃうのはちょっと、怖いしね。 そそくさと立ち上がって、名残惜しげに温室の外へ出た。 扉をそうっと閉めて、少しの躊躇いののち。 「……あの、さっき何、」 (-302) 2022/03/07(Mon) 19:34:50 |
ナツメは、ぴろん。通知音に、声を遮られる。 (a30) 2022/03/07(Mon) 19:35:41 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ ぴろん。メッセージを通知する効果音。>>a30 それは、今日の話し合いを欠席していた人からのもので。 「…………」 手帳を捲った少女は、 だいぶ ちょっと葛藤を滲ませたのち、誘ってくれたお礼と暇を告げて、そんなところで。 今日のお出かけは、解散の運びとなった……はずだ。 (-303) 2022/03/07(Mon) 19:36:43 |
エノは、4日目の投票前、「じゃあ、明後日にでも話すよ」と誰かに言った。 (a31) 2022/03/07(Mon) 19:44:37 |
エノは、その数時間後、その約束を破るように、裁判所で挙手をしたのだった。 (a32) 2022/03/07(Mon) 19:45:15 |
【秘】 不運 フカワ → さめざめ ユメスケ『知識であれば花の話を……纏めましょう。 死んだ人に贈る花や、 好きな人に贈ると喜ばれる花に、有名な花言葉。 すべて人が都合よく決めた話ですが』 『今は、未来の話をしましょう。 俺は、ここで。 ほんの少しの勇気を持てる青年とであって 生きて未来の先を求める事を教わりました』 『だから、わずかな奇跡のような可能性』 『理解者がほしい人間に いつか理解者が現れる未来が』 『死が二人を分かつまで隣にいる存在が』 『同じものを共有し 最期には同じものが視ることができた経験が』 『いったいこの場で どれぐらい作り出されるのか』 「すべて叶うなんて奇跡なんですよ」 『君もその登場人物の一人です』 (-304) 2022/03/07(Mon) 19:46:06 |
【秘】 不運 フカワ → さめざめ ユメスケ『俺は、この暇潰しを 君たちを知るためだけに使ってきたからです』 『せっかくですから聞かせてください』 『君のほしい未来はどんなものですか?』 (-305) 2022/03/07(Mon) 19:46:49 |
【独】 不運 フカワ/* 独り言余裕あるかと思ったら全然無いです、面白くないコンテンツでごめんなさい。 え? 何を考えているかって? 何も考えてないんですよ、全部アドリブ。 ここで残すような性格じゃないんですよ。待ってね。落ち着くね。 何か話したいこと? そうだなあ。 (-306) 2022/03/07(Mon) 19:49:38 |
【独】 不運 フカワ/* 俺は、エノくんが狼だと結果的に思ったんだけどどうかな? わからないです……なんにもわからねえや。 カミクズくんを狼だと知れたのも偶然過ぎてね。 盤面ちょっと見えるとひよるよね。 気にせず人間つっていったんだけども!!!!!! (-307) 2022/03/07(Mon) 19:50:08 |
【独】 不運 フカワ/* あとあれなこと言って良い?ごめんね? 俺に一緒に死ぬ?って、エノ、カミクズ、アクタに言われてるの。 俺なに? 俺は何? 全員振ってごめんなさいね。いや、なんていうか。 振ってはないけどうなずかなくてごめんね? エピローグまで答え出ないんだよみんさん。 (-308) 2022/03/07(Mon) 19:50:48 |
【独】 不運 フカワ/* そしてなんだろう。俺そんなにみんなと仲いい? いっちゃんつられておかしくない人間だったじゃん。 ね?????????????? 票入れやすい人間だったじゃん。 それなのに最期まで生き残ってごめんね? って感じ。 (-309) 2022/03/07(Mon) 19:51:38 |
メイサイは、あはは。いつものように笑って、手を振った。 (t19) 2022/03/07(Mon) 19:54:13 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ君の、にぃ、と笑う顔が素敵だと思った。 涙を拭われれば、目を細めて。 その顔は、随分幼げに見えただろう。 青年は、まるで幼児がそのまま大人になってしまったかのような。 拙い情緒のまま、君の腕の中に納まっている。 「……俺、愛とか恋とか、わかんない。」 「人とちゃんと仲良くなったことが、ないから。」 「……でも……」 「………君に好きって言ってもらえるのは、嬉しい。」 「………嬉しいし、俺も好きだよ………」 たどたどしく、まだ震える喉から声を出す。 誰かに、愛される事。 きっと自分が心の底から望んでいた事。 もし、生への執着を知らなければ。 ただ、理解だけを追い求めていたらきっと。 『じゃあ、一緒に死んでね』と言ってしまったであろうその言葉。 …今は死にたくないし、死んでほしくもなくて。 (-311) 2022/03/07(Mon) 19:56:55 |
【置】 不運 フカワその日も裁判所に現れなかった男は、広場に掘られた穴の前。 男の手によって、何も埋められていない花の種を植えるには大きすぎるそれへ、返り血のついた白の緩いタートルネックが入れられ、埋められていった。 証拠隠滅、気分だけでも味わうつもりで。 「少しのリアリティは、面白いよな 態々お土産を店で買う振りをして、 態々出せる物を手作りまでして。 市販のチョコレートを溶かして固めるだけと同じ気分か?」 「……見つけられても、何も悪いことしてないし。 ドラマの真似事ごっこはもうやめるか」 「解散」 (L1) 2022/03/07(Mon) 20:00:17 公開: 2022/03/07(Mon) 20:55:00 |
【秘】 規律 ユス → 不運 フカワ『思い出。そうでしたか、成る程』 念を押され二度伝えられた文章をまじまじと見つめる。 『揚げ足を取るようですが、遺品は異例だとしても血痕はたまにあることでしょうか? ……冗談です。いや、冗談というよりどちらであっても俺は気にしないと言ったほうが正しいのですが』 今まで殆ど口にしてこなかった冗談という名目で重箱の隅をつつく。 『では、よかったら都合のいい時間を教えてください。その時にカミクズさんの帽子を渡しに行きます』 (-313) 2022/03/07(Mon) 20:01:57 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ「……あの人はさ、勝手だよね。」 「………勝手なことばっかり、言うんだ。」 君の背を押したであろう、その姿を思い浮かべて。 理解したいと言われて。 でも理解できないと言われて。 自分は死ぬけど、君は生きてほしいと言われて。 今はこうして、誰かの背まで押して、俺の決断を鈍らせて。 ……ずるいよ。ずるい人ばっかりだ。 「………俺は、でも。」 「俺が、俺を許せない………」 「ここの誰より、殺してしまった彼女より、自分が自分を許せないんだよ。」 「だから」 「だから…………」 青年は、口を噤んで。 生きたくて仕方ないと泣き叫ぶ心を、抑えて。 「………してしまった罪の、清算は、したい。」 「……もし、もしもだよ。俺の中で清算が出来て」 「それでももし、俺が生きてたら。"奇跡"が起こったら」 「その時は…………」 (-314) 2022/03/07(Mon) 20:03:56 |
ユメスケは、何日か前に言ったのと同じことを口にした。 (t20) 2022/03/07(Mon) 20:04:46 |
【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ「えっと……たくさんして、嫌がるかもしれないので。 じゃあ内緒って事で……」 「ばれなければ、犯罪じゃないとも言いますしね」 「実際、犯罪にならないですから。ここでしたことは」 身も蓋もない、そんなことを言いながらキィと、ブランコを揺らす。 「やっぱり自分勝手だな俺は。 君も、そうして自分が怖い思いをしたくないからそうする。 まねしてれば良かったかもしれない、それでも後悔はしてないです。 俺を反面教師にしてください、人を怖がらせる人のね」 (-316) 2022/03/07(Mon) 20:05:15 |
ユメスケは、望むものは変わらない。 (t21) 2022/03/07(Mon) 20:05:33 |
【秘】 普通 ナツメ → さめざめ ユメスケ『じゃあ、海に流しちゃおうかな。 拾わなくてもいい、落ちるのに意味がある気持ちは。』 『その方が、本当に消えたかなとか。 後になって、不安にならなさそうじゃない?』 『よかった。』 『ずっとそう…泣くほどのつらさじゃないんだからって、 私が一番、考えてたんだなって。 こうやって話しながら、思いました。』 『誰かにそう言われるのが嫌だったの。 死ぬことの次…の次?どのくらいかな、だいぶ。』 『どういたしまして。ありがとう。 ユスくんには泣かされちゃったし。 あふれる前に拾ってくれる人も、いたよ。』 (-317) 2022/03/07(Mon) 20:07:09 |
【秘】 普通 ナツメ → さめざめ ユメスケ『私こそ、ありがとう。』 ぽん。手の代わりに尻尾を振る、ねこのスタンプ。 ごめんね、は言えなかった。 薬局で。死んじゃったあの子のそばに、取り残していったこと。 (-318) 2022/03/07(Mon) 20:07:19 |
【秘】 美術 エノ → 演者 アクタ「俺の未来を、貰ってくれる?」 耳元で囁くそれは。 決意が揺らいで、ほんの少し、未来を求めてしまった、その証。 (-319) 2022/03/07(Mon) 20:07:30 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワそこに罪は無くとも、 許されたいという願望が無くとも。 「罪悪感がそうさせるんでしょうね」 その感情を抱く事は、また別の問題だろうから。 だから人は許しを請うてしまうのだろうな。 「わかってたんですよ、言えないって。 ああまで言えば、きみ達は生きろなんて言えないって。 誇張も嘘偽りもない本心でした。でも打算もありました。 だからずるいのは僕で、きみ達は悪くない」 「生きる事の喜びよりも、生きる事の虚しさが勝る人間に。 死を選ぶ自由を与える事の何が悪いでしょう」 幸せの、ハッピーエンドの定義は人それぞれで。 誰かの語るそれが、上葛にとってもそうとは限らなくて。 そして、きみにとってもそうとは限らないんだろう。 だから二人の間では、これでよかったのかもしれなくて。 (-320) 2022/03/07(Mon) 20:07:58 |
【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ「あ、いえ最初は疑ったんですけど、もう違うなと。 ……そしてその反応でわかってしまった気がします。 そうでないといいな、とも。聞きたいことがあっただけで」 「今では、なんだか、誰だかわからない方が良いのか悩んでます」 カマカケのように聞こえたこの台詞も、ただ口から漏れただけだ。 実際はあまり人に言っていない。 聞きたかったのは、どういう基準で人を選んでいたのか。 ――予想が当たっていたら。 その理由も今ではもう聞きたくないものになった。 「一人は知っているんです、その人がまだ居ると教えてくれて。 まあ、……また選ばれるのは、嫌ですね。 そろそろ表でクーデターでもおきないと、変わらなさそうです。でも気にしてもやっぱり無駄だと思うので……後悔しないように選ぶことが続けられたら良いですね、今も、これからも。 そんな無難な事しか言えなくて、なんだかすみません。 明るい話題、苦手なので」 (-321) 2022/03/07(Mon) 20:08:29 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「怒らないですよ」 「嫌いだから。」 「大嫌いです、無関係な人間の語る、薄っぺらな綺麗事。 『幸福な王子』の話が大嫌いです。 この制度に纏わる美談が大嫌いです。 でも多分、本当に嫌いなのは」 生きていく上では綺麗事も必要なのだと思っている。 王子とツバメは確かに不幸ではなかったのだと思う。 確かにこの制度に命を救われた人も居るのだと思う。 じゃあ、何がこんなに嫌なのかって。 「選ぶしかなかった僕達の最後が、見ず知らずの他人の手で 軽々しく『めでたしめでたし』で締め括られる事」 物語として、他人に消費されるのが嫌で仕方ないんだ。 「邦幸さん。」 「生きている事は苦痛ですか。罪悪感に耐えられませんか。 不確かな未来や奇跡に期待するのはもう疲れましたか。 もしそうなら──誰の手も届かない所で死にましょうよ。」 この合議場での事は、口伝を除き外には漏れないから。 「今度こそ、二人で。 そうしたらきっと、幸せでなくたって僕は満足です」 (-322) 2022/03/07(Mon) 20:08:46 |
【人】 普通 ナツメ>>みんな 『こんばんは。ナツメです。 今日、飲みたい物は何ですか?』 定刻がくる、少し前の時間。 少女は、そんなメッセージを全体へ向けて送った。 現実逃避のために、自分のために用意しはじめたそれ。 誰かのために用意するのなら、まずはここから、はじめなくちゃだめだと思って。 (6) 2022/03/07(Mon) 20:09:21 |
【秘】 普通 ナツメ → 園芸 ハナサキ (-324) 2022/03/07(Mon) 20:10:42 |
【秘】 不運 フカワ → 規律 ユス「血痕は……頭打ったら、例外てきにありそうか? どうなんだ……ユスさんの中の水族館を血痕で埋めるのも嫌だな」 心配するところをずらしながら続いたメッセージを見た。 『俺のことは気にせず』 『メッセージか、広場や、表で』 『大きな声で叫べば』 『飛んでくると思います』 男は、本当にそれでカミクズという男が飛んでくるかわかっていない。 (-325) 2022/03/07(Mon) 20:12:02 |
カミクズは、今や名残ばかりの亡霊は、甘い誘いを投げ掛けて。 (c48) 2022/03/07(Mon) 20:12:08 |
カミクズは、触れられなくとも、手を伸ばそうとする。 (c49) 2022/03/07(Mon) 20:12:15 |
フカワは、根拠もなく、多分、飛んでくると思っている。 (a33) 2022/03/07(Mon) 20:13:49 |
【独】 さめざめ ユメスケ/* ナツメ カワ(・∀・)イイ!!を摂取しました、ありがとう、かわいいね。 人ってやっぱり言われたいことを人に言うし、言われたくないことは人に向けないなぁとコタくんは思ったのでした。言葉は鏡だね。 コタくんの周りにいた人々って偏ってんなぁとPLは思う。 (-326) 2022/03/07(Mon) 20:16:06 |
【見】 奇形 メイサイ とある誰かと少しの気晴らしの時間を過ごして、その後暫く。 見慣れない水族館がいつの間にか出来ていて。 マップ上から、合議の間いなかった人のうち1名の反応がなくなっている事に気付いた。 それで、何となく色々を察してしまった。 あの人が最後、どこにいたのかももう分からないけれど。 「お疲れ様でした」 青い水族館の中を歩いていて、クラゲが2匹だけ入れられた水槽の前を通り過ぎた。 ああ。いいな。 クラゲってさ、臓器も考える脳みそもなくてちょっと羨ましいよね。 (@4) 2022/03/07(Mon) 20:16:41 |
メイサイは、全体メッセージを見て、少し笑った。返事はしない。見学なので。 (t22) 2022/03/07(Mon) 20:17:49 |
フカワは、つかれている、気がする。 (a34) 2022/03/07(Mon) 20:18:47 |
メイサイは、『♡』だけ付けておこう。 (t23) 2022/03/07(Mon) 20:20:17 |
ユメスケは、返事はしなかったが、起きた後に飲みたいものは考えた。 (t24) 2022/03/07(Mon) 20:34:53 |
【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ「……はぁい」 不平とか後ろめたさを含んだ、甘えた返事。 怖がっちゃってごめんね、とか。怖いだけじゃないよ、とか。 伝えたいのに、いかにも嘘っぽくて、なんだか違う気がした。 「あ、やっぱり疑ってたんだ……」 「いつも悩んでない? ……苦労性? 聞くくらいならできるからね……」 「私も。選ばれるのは、嫌です。 ……クーデター、起こしちゃう? あは、無理だけど……」 「たぶん、どうやっても後悔は、するけど。 ちょっとでも、思い出して苦しくない方がいいなって」 「うん。自分勝手で、わがままなんでした、私も」 「……あ、そういうの。 謝らなくていいのに謝っちゃうの、よくないですよ」 「明るい話が苦手なのは、もう何となく分かってます。 私、さっきまで。 ……気になる子、とお出かけしてたんですよ。 でも、フカワくんがやっと連絡くれたから。 楽しくて明るいのが一番なら、来てないです」 (-328) 2022/03/07(Mon) 20:38:30 |
ナツメは、ちょうど、キリが良いところだったのは伏せておいた。 (a36) 2022/03/07(Mon) 20:38:39 |
ナツメは、お人好しでも、優しくもないので。 (a37) 2022/03/07(Mon) 20:39:37 |
【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ そして、揺れ幅のてっぺんに達するたび。 どんどん近くなっていく空と、遠のいた地面を見て。 「……これ、跳んだら。けがするかな?」 キィキィと揺られながら、そんな無謀を言い始めた。 (-329) 2022/03/07(Mon) 20:40:18 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「あはは、君もその話をするんですね。 俺にはツバメは居なかったんですよ」 そうだ、男には伝える人も共に朽ちる者もいなかった 「……熱烈ですね、わかりました」 「俺は、死ぬまでの暇つぶしに来たんです。 その間、俺が誰かにたぶらかされないか、 君が――どこまで良心に耐えられるか」 あの時同じ水槽に道連れにされなかった時点で この命の居所は君の手元にはない。 男は共にする事を確約しない、そんなひどい人間だ。 「どうか」 (-330) 2022/03/07(Mon) 20:42:11 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「さいごのそのときまで、楽しみにしていてください」 君に触れられないとわかっているから。 その額に口づけをしながら、甘やかすように微笑みかけた。 (-331) 2022/03/07(Mon) 20:43:00 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノ子供みたい。 そう揶揄ってやろうかと考えて、辞めた。 「…………そ、そうか…… わ、わかり……ました………」 言い出しておいて、その手の言葉にめっぽう弱い。 俺も、と返ってくることが嬉しくて、 むずむずして、何とも言い難くて、視線を逸らした。 ▽ (-332) 2022/03/07(Mon) 20:47:34 |
【秘】 演者 アクタ → 美術 エノ「分かった、」 「ちゃんとやれよ。」 何を、とも。どう、とも。聞かないけれど。 「投げ出すなよ。」 君がそう決めたのならば W清算Wを見届けようと思う。 本当は少しだけ、怖いけど。 それでも誰もが、奇跡を願っているのだから これが最期になるとしても、 前を向いて、生きていたい。 ──夜の砂浜。 すっかり時間は経っていて。 君の隣で、奇跡を待とう。 (-333) 2022/03/07(Mon) 20:48:21 |
アクタは、「じゃあ、同じものをくれてやる。」 (c50) 2022/03/07(Mon) 20:48:53 |
【秘】 落涙 ユメスケ → 不運 フカワ『そう。ありがとう』 『叶うと良いなぁ? 青年のほしい未来もさ。 それはたぶんつまり、お兄さんのほしい未来なんだろ?』 『可能な限り、自分から見える世界に ハッピーが多い未来が来るといいですね』 『それくらい』 暇潰しの話にオチなんてものがあるわけもなく、あとはきっと話を繋ぐ程度の軽い何かと、誰かの都合で決められたものの話が続いたんだろう。 (-334) 2022/03/07(Mon) 20:49:59 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 普通 ナツメ「……」 ぼんやりした頭にメッセージが届きます。 送り主と内容を確認して返信。 『わかりました。 カフェに行けば良いでしょうか?』 (-335) 2022/03/07(Mon) 20:51:18 |
ユメスケは、あふれた気持ちを海に落としきったことにした。98uは増えも減りもしなかった。 (t25) 2022/03/07(Mon) 20:51:43 |
【秘】 普通 ナツメ → 園芸 ハナサキ『はい。カフェの前で、待ってます。』 少女はきっと、入口のドアの前。 ひとり立ってあなたを待っている。 (-336) 2022/03/07(Mon) 20:53:54 |
ナツメは、ついた『♡』を見て、ちょっと笑った。 (a39) 2022/03/07(Mon) 20:55:46 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「………あのですね。 熱烈って、人の足切ってまで捕まえようとした きみが言えた話じゃないと思うんですよ…?」 やや呆れ混じりにそう零した。 思うところがあるのは、その発言だけじゃないけど。 これじゃツバメじゃなくて青い鳥になりそうだ。 「誑かされたら、その時は。 死人らしく怨み言言いに行く事にしますから」 額か、頬か、目蓋か或いは口元か。 触れられない以上は何処を狙ったか定かじゃないけれど。 お返しとばかり触れられない口付け一つ落として、 「あーあ。 きみが早まって殺さなければ、ちゃんとお返しができたのに…」 ついでにそんな恨みがましい発言一つして、 多分、死に損ないは暫く死体のふりに戻ったんだろうな。 理由はなんてことない、ただちょっと疲れたからってだけ。 (-337) 2022/03/07(Mon) 20:58:57 |
ナツメは、送られてくる返事のすべてに返信。合議場にきっと、用意される。 (a44) 2022/03/07(Mon) 20:59:23 |
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