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![]() | 【人】 リーダー 高良 理仁なぁ今日、客席に凄い目立ってる人いなかった? 多分、俺よりデカくてさー。 どっかで見覚えある気ぃしたんだけど……、 ……なんでお前ら、急に黙んの? (0) 2025/12/07(Sun) 22:00:12 |
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![]() | 【人】 七川 惺 ──Call(another side)── …電池切れだ。 [夜の昏さを纏った街路樹の合間から タワーマンションの一角が覗く。 もう少し歩けばガーデンベンチがあるのを 知っている。 そこへ向かっている。 電池切れ…反応のないスマホのことじゃない。] (2) 2025/12/07(Sun) 22:32:25 |
![]() | 【人】 七川 惺[コンサートは良かった──…。 アイツが会場中を色っぽく煽るのを、 他のメンバーとダンスで絡みつくのを、 我慢するのにかなりのメンタルパワーを割いたけど。 特に気に入らないのはリヒト! 10ダンスみたいに悠凛とバチバチ目ぇ合わせやがって。 バラエティーの不仲説はどうした? それマキのパートじゃね? タンゴみたいに腰くっつけるな!!膝で脚を割るな!! あやうく癒しと不快感がプラマイゼロになる所だったぜ。 ──でも。 光のシャワーを浴びて自由に躍動する肢体。 煌めき乱舞するストロベリーブロンドの長髪。 伸びやかで艶のある歌声。 ソロはチェストボイスからファルセットまで 宇宙まで飛べそうだった。 ] (3) 2025/12/07(Sun) 22:33:31 |
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![]() | 【人】 七川 惺[だから留守録で伝えた。 「──お前の歌声が好き≠セ。」 ────伝えたかったのは本当にそれだけ? 歩きながら夜空を見上げると いつの間にか厚みを増した雲。 雨が来るのかもしれない。 ポケットの中の大事な物が濡れるのは嫌だ。 辿り着いたベンチに堕ちるように座った。 一旦スマホは脇に置く。 それからネクタイを緩めて第一ボタンを外し ポケットから取り出した細いチェーンを首にかける。 チェーンに通したペンダントトップは光る星。 そこに羽のように口吻けてから シャツの内側に落とし込んだ。 一目姿を観たら。そして本物の歌声を聞いたら。 充電できるんじゃないか。 その思惑はある程度満たされたけど。 それは一時的な効果で……よけいに。 砂漠で一口水を含んだ時みたいに。 『ギ ミ ー! ギミ ー!ギミ ー!』頭の中で響くのは シャットダウン (5) 2025/12/07(Sun) 22:36:24 |
![]() | 【人】 七川 惺ああ、もう! [ウィッグの分け目がくしゃくしゃになる。 半年でもいっそ10年でも。 密かに研鑽を積む計画がパーだ。 『今は約束。 それまでは、おまえ以外の誰のものにもならないって。』 あの時、アイツがそう言ってくれたから。 ──できると思ったんだ。けど…けどな。 気づいてしまった。 この状態は、アイツの傍に行く以外充電不能──。 襟元を元に戻すのも忘れて 糸が切れたみたいに、くてりとベンチに横たわる。] 硬くて冷たい…… [ここから家まで俺の脚じゃ 散歩コース なのに。家のベッドが遠い。もう足が動かない。 体力お化けの俺どこいった? そうして束の間、寝落ちてたんだと思う。] (6) 2025/12/07(Sun) 22:38:00 |
![]() | 【人】 七川 惺( ヴー ……。)[何だ俺、未練がましくスマホ握ってたのか。 ぼんやりした瞳に発信者の名前が映って刻まれた。] ………?! [スライドする指はぎりぎりワンコールで間に合った。] 『───おまえ。そのくらい直接言いに来いよ、馬鹿か。』 [身体中が 再起動 駆け出していた。 “上って来い”と言われるより先に。] (7) 2025/12/07(Sun) 22:38:44 |
![]() | 【人】 七川 惺[歩きスマホならぬ走りスマホ。 夜間にあるまじき危険な行為。 けれど片耳は悠凛の声にしっかり集中している。 真摯に聞こうとしてるんだよ。 いいように言われてんな。 真摯に聞こうとしてるんだが…。 何でお前あの時のこと知ってんの?] アリサは昔馴染みだけど“恋人”じゃねーし。 自然消滅狙い?距離置いたのそっちだろ? けど、お前に振られるのは初めてじゃないし。 何度でもリトライするつもりだったんだよ。 ちょっとは忖度しろよ!! ( ブツッ! )あ、切りやがった。 何も聞いちゃいねーな。 [言い訳は一旦棚に上げる。 というより、これ以上言葉を探す時間も惜しい。 スマホはズボンの脇ポケットに突っ込んだ。] (8) 2025/12/07(Sun) 22:39:45 |
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![]() | 【人】 七川 惺[件のレジデンスまで来れば レセプションの前で急停止。 さすがに息が上がっていた。 サングラスとウィッグは取るべき?と 声を出さずに自分の顔を指し示すと コンシェルジュにそのままどうぞと言われた。 エントランスを駆け抜け 住民用のエレベーターに飛び乗る。 認証コードも一時的にクリアできてるんだろう。 サングラスを外し胸ポケットに滑らせれば もう悠凛の玄関ドアの前だった。 突然、フラッシュバックが起きる。 あの時俺の指の隙間から 大事な大事な宝石が零れ落ちた──… ] (10) 2025/12/07(Sun) 22:41:02 |
![]() | 【人】 七川 惺 ──Go back in time── 心も身体も混沌の渦の中に堕ちてゆく。 愛と執着。酩酊と不安。 その渦の中心にFatalがいる。 本能は“Go”と吠え、理性は“back”と哭いた。** *** (11) 2025/12/07(Sun) 22:42:24 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[リーダーが言ってた、凄い目立ってた“ファン”には 心当たりしかなかったから。 隣で着替えてたマキとの会話が、思わず途切れた。 何でかマキも言葉を詰まらせて、一瞬俺を見た気がして] …俺やめとくわ。また今度ね。 今日は直帰しまーす。 [『は?お前が?……どっか痛めてないだろうな?』とか リーダーが見当違いの心配してくるのあしらいながら、 スマホ弄ってる振りして、一人楽屋に最後まで残った。] (12) 2025/12/07(Sun) 23:04:22 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[ライブの後は決まってハイになる俺は、 普段なら、一もにもなく誘いに飛びついてる。 寧ろ俺が口火を切って、予定ない面子で 打ち上げ兼反省会に雪崩れ込むのがいつもの流れだから、 リーダーが心配するのも無理はない。 それでも今日は。 少しだけ、こうしていたかった。] …… もう、帰んないとな。 [静まり返った楽屋には、独り言がやけに響いて。 小さく苦笑すると、スマホを鞄の底に押し込んだ*] (13) 2025/12/07(Sun) 23:14:20 |
![]() | 【人】 七川 惺 ──回想:初めての── [男を抱く…初めてだった。 Ωを抱く…初めてだった。 想い人を抱く…初めてだった。 心の中で星降るように輝く悠凛との初夜。 もうそれ以上の初めてはないと思っていたのに。 ──悠凛のヒートに駆け付けたあの日。 二人で熱を分け合う最中、身体に 違和感 を覚えた。] (14) 2025/12/07(Sun) 23:19:08 |
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![]() | 【人】 七川 惺[性の目覚めは中学入学と同時。 未熟な心に見合わぬ急成長を遂げた身体。 肥大した性欲がα性の優越感を纏って独り歩きした。 嗜好は女性。けどトキメキを感じたことは一度もない。 親父に頬を張られて未遂だった相手はΩだが フェロモンに引き寄せられたわけじゃない。 他の女性同様、誘われたから応じようとしただけ。 応じていたらどうなっていたか後で滾々と諭された。 高校時代、悠凛に振られてから夜の街を彷徨った。 男女問わずΩからの誘いを幾度となく受けたが 自分が本当にαかと疑う程に食指が動かなかった。 Ωに対して耐性が強い体質なのだと思い込んだ。 そんな中、β女性を選んで抱いたのは 悠凛をβだと思っていたからだ。 悠凛が異性だったらあんな風に断られなかったのか。 こうやって抱くことができたのか…と。 ──当時は■■なんざ全く信じちゃいなかった。*] (16) 2025/12/07(Sun) 23:23:23 |
![]() | 【人】 七川 惺[内側から膨らんでくるモノの手綱が取れない。 突き上げる情動。所有欲。けれど。 同じくらい急激に膨れ上がる不安。 俺は恐れ慄いた── ■■を前にして。 気づけば、咄嗟に自分の手の甲を噛んでいた。 *] (17) 2025/12/07(Sun) 23:28:09 |
![]() | 【人】 七川 惺[その後はもう。 みっともないことこの上なくて。 心と身体を必死で落ち着かせるため 大きく息を吐き出した。 「なんで」と呟く悠凛に弁明したのは 湧き上がってくる解析不能のエラーの上澄み。 俺は本当は何が一番怖かったんだろう? なのに悠凛は。 「大丈夫」……って。 過去のどんな時よりも優しく大人に見えて。 俺は。 未練がましく。 ないものねだりをする。 なんてカッコ悪いんだろう。 ダダをこねるガキと一緒だった。 後になって思い返してみれば。 ]その時の悠凛は、優し すぎた 。 (18) 2025/12/07(Sun) 23:28:55 |
![]() | 【人】 七川 惺『だから、今は約束。 それまでは、おまえ以外の誰のものにもならないって。』 [その言葉を心の一番柔らかい所で大事に大事に掻き抱く。 それまでも、なるべく涙が零れないようにしてたんだけど 今度こそ泣いてしまった──。 人前で泣いたことなんて、うんと小さなガキの時以来。 お前が見せてくれた涙は宝石のように綺麗だったのに。 なのに、俺はなんで。 なんで、情けない姿を一番見られたくないヤツの前で。 なんで、こんな泣き方をしているんだろう。 これ以上醜態は晒せないって意地になった。 せめて体格で勝る身体だけでも主導権を握りたかった。 だけど一度撓んだ精神が身体に影響を与えたのか。 俺にとって幸か不幸か、いつの間にか。 あの初めての 違和感 は去っていた。『来いよ。』と、言う悠凛。 かつての“おいで”みたいに、甘くない声音。 すぐそこに降りてきたかと思った星が遠のいてゆく。] (19) 2025/12/07(Sun) 23:30:07 |
![]() | 【人】 七川 惺[「俺はいつだってお前のものだった。 だから、お前も俺のものになって。」 そんな睦言を繰り返しても、もう今更だ。 愛してる≠ニいう言葉さえ曖昧になってゆく。 俺の愛してる≠ヘ痛い程張り詰めて重い。 だけどお前の愛している≠ヘどれくらい? 今の俺が不甲斐ないからなのか?と ネガティブ思考に陥りそうになるのを耐えれば 反動が行動に出てしまう。 悠凛の首横を力を込めて叩いた。 頑丈な造りのソファが、きしんで悲鳴を上げるほどに。 悠凛を傷つける気は微塵もなかった。 けれど力余って、掌が首横を掠めてしまった。 ──本当は獣のように後ろからむしゃぶりつきたい。 *]だけど、その日俺にできたのは、丸く磨いた爪で 靭やかで嫋やかな項に圧迫痕をつけただけ。 (20) 2025/12/07(Sun) 23:32:01 |
![]() | 【人】 七川 惺 ──Blue hourのその後で── [カーテンの細い隙間から差し込む薄明。 目覚めればソファに凭れ掛かって果てていた。 俺は立ち上がって素肌にズボンを穿く。 ジャケットと下着は汚しついでに後始末に使った。 シャツはまだそこらへんに脱ぎ捨てたままだ。 シャワーは眠る前に一度入ったんだっけ? 窓の傍に寄ってカーテンの隙間を少し押し広げ 細長い光の筋がゆっくりと広がってゆく様を暫し眺めた。 床に転がった小さく薄い紙箱を尻ポケットにしまう。 そこに元々普通の絆創膏が入っていたのに気づいた。 それからもう一つの小箱を拾う。 こっちはコンパクトな白いサプライズケース。] 悠凛、起きてる? [生返事が聞こえた。起きてはいるようだ。 近づいて、高校の時みたいに愛おしげに髪を梳く。 その隙間から覗くのは、優美で勁い そして淡雪みたいに儚く無防備な 白い項。そこに残る、紅紫の圧迫痕。 マーキングともいえないオママゴトみたいなそれへ ぺちっと音をたてて普通の絆創膏を貼る。] (21) 2025/12/07(Sun) 23:33:30 |
![]() | 【人】 七川 惺[悠凛が文句を言いながら起き上がれば 白い小箱の蓋を開け 取り散らかった勇気を拾い集めて恭しく跪いた。 プラチナのネックレスチェーンを通した指輪を見て 悠凛が「──着けて?」と言ってくれたから。 小さな円環は 鎖骨の下、消えかかったキスマークを掠めて。 朝露を弾く蜘蛛の糸のように光る軌跡を描きながら やがて悠凛の胸の中央に収まった。 窓から零れる光を集める、永遠を願う約束 それは愛≠ニいう不確かな夢を繋ぎ留めるもの。**] (22) 2025/12/07(Sun) 23:34:11 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛──帰り道── [考えても仕方ないことは、考えないようにするに限る。 幸い忙しい俺には、考えるべきことなら 毎日いっぱいあった。 今日は、圭吾さんと澄夜くんと紫苑さんが来てくれて。 渾身のユーリコールと、送ってくれた画像を 思い返すだけで、自然と顔が綻ぶ。 澄夜くんは、紫苑さんからもらったんだろう エヴァの公式ライブT(当然俺のメンカラの)。 圭吾さんも、ピンク地に金の模様が入った 普段とは違う路線のシャツがハマっていて、 最高に格好良かった。いつもだけど! ふたり顔寄せ合った笑顔は、 見てるこっちにまで幸せのお裾分けをしてくれるようで。 羨ましい──と。 素直に、そう思える2人だった。] (23) 2025/12/07(Sun) 23:52:46 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[タクシー拾って、荷物ごと自分の身体を 車内に押し込んで。 頭の中では、今日のセトリがエンドレスで流れている。] ──… … [キャリーケースを転がしながら無意識に口ずさんだのは、 俺のソロでは珍しいしっとりとしたバラード。 きっと、東堂夫妻(予定)のことが まだ頭にあったせいだろう。 世界の果てのその先も貴方と共に、と誓う 俺には縁遠そうな、そんな恋の歌。 なんでタイチは、よりによって俺にこんな歌詞 アテガキしたんだろうね。 まぁ、俺っていうかユーリにだもんな。 ファンの子達は甚く喜んでくれるから、俺も気に入ってる。 今日のライブで歌う時には、そろそろ“元”がつきそうな 恋人のことは、意識的に頭から締め出して歌った。 視界には何故か、見慣れたデカい図体の男が 割り込んできてたけど。 今はほんの少しだけ、その面影が過った。] (24) 2025/12/08(Mon) 0:11:09 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[あいつ、今日何でいたんだろうな。 番宣の仕込みにしては時期が遅すぎるし、 何かの付き合いとか? ……ま、何でもいっか。もう。 きっと“俺”には関係ないことだろう。 あの日以来、鳴らなくなったスマホ。 ドラマの打ち上げで顔を合わせても、 視線一つ合わなかった。 それに、偶然出くわした夜に── そこで俺は、考えるのを止めにした。 わざわざ反芻したくない。 考えないように、思い出さないようにしているうちに、 きっと自然と思い出す頻度も減っていくんだろう。 そういう術を、もう知ってる。 別に初めてじゃないから。 ──そう、思っていたのに。] (25) 2025/12/08(Mon) 0:50:07 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[『──お前の歌声が好き≠セ。』 ほんの10秒にも満たない短い留守電が、 俺の気を変えた。 初めて知らされた“好き”への嬉しさと、 まだ繋がっていたんだという安堵と、 一度は抑え込んだ憤り、みたいなもの。 込み上げるものをそのまま罵倒に変換して、 スマホ越しに惺にぶつけた。 そうでないと、湧き上がる何かをまた、 飲み下してしまいそうだったから。 そしたらあの馬鹿。 ご丁寧に、聞いてもない名前まで口にしやがった。 同じ名前聞くたび未来永劫不快になりそうで、 記憶をここ3秒くらいでいい、消去してぇ。 一気に憤りと怒りの比率が跳ね上がる。 気ぃ遣う割にノンデリなんだよおまえは!!! ] (26) 2025/12/08(Mon) 0:57:38 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[防音も万全の部屋とはいえ、 声に出して叫ぶのはギリギリ堪えた。 やっぱ電話じゃ埒が明かない。 部屋まで来るよう言い渡すと、 耳から引き剝がしたスマホを荒っぽくタップして、 通話を叩き切る。 まだなんか言ってたけど、もう知らん。 言いたいことあんなら、顔見て直接言いやがれ。**] (27) 2025/12/08(Mon) 1:02:04 |
七川 惺は、メモを貼った。 (a0) 2025/12/08(Mon) 1:09:19 |
![]() | 【人】 七川 惺 ──回想:日が上りきって── ごめん、どうしても抜けられない仕事なんだ。 冷蔵庫にあるもんで適当に飯作ったから。 食べられる分だけ食べてて。 リンゴのコンポートだけでも。 食べきれなかった分は冷やして ヨーグルトかけて食べてもいいかも? [ヒートの時って、食欲ってどうなんだろう。 夜中熱っぽかったから風邪引いてる時みたいな? 野菜スープとレンチン時短でリンゴのコンポートを作った。 雑炊はすぐ食べなければ、汁気を吸ってまずくなるな。 仕事の前には家に寄るつもり。着替えもだが ラットの抑制剤を取りに行くためだ。 『世界が終わるまでは』の撮影中。 まだ悠凛がΩだと知らなかった頃。 α用の抑制剤を飲まなきゃならないレベルだと 自嘲しながら思った。 悠凛がΩだと識った時には驚愕した一方で 心の深い所で、感覚的に腑に落ちる部分もあった。 それ以来、もしもの時のためにと用意していた。 今回は必要ないだろうと家に置いてきてしまったのだ。] (28) 2025/12/08(Mon) 1:14:39 |
![]() | 【人】 七川 惺なるべく早く戻ってくるから。 [拾い上げたシャツを羽織っていた。 麻100%だから皺になっていたかもしれない。 悠凛は合い鍵を渡してくれただろうか? (29) 2025/12/08(Mon) 1:17:43 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[挨拶代わりに聞かせた音高い舌打ち。 再び小さく舌を鳴らして、 ダイニングテーブルの椅子を引き、 どかっと腰掛ける。] 遅過ぎんだよ、ばか…… [毒づく声に、意図せず溜息が混じった。 楽屋にも顔を出さなかったから、 わざわざ俺を観に来たとは思わなかった。 流石にこの流れで、部屋にも来ないってことはないだろう。 頭ではそう、理解ってるのに。] ……ほんとに来んのかな、 [未だ信じ切れない。 テーブルに額をつけて突っ伏すと、しゃらりと首元で 撓む鎖が視界に入って、瞬間。胸が高鳴った。 最後に会った日のこと、 惺の腕の中で過ごした数日間の記憶が、 一度に生々しく蘇る。] (30) 2025/12/08(Mon) 2:16:47 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[これを首に掛けてもらった日。 指には嵌めないんだな。とか、 こういう時なんか言うことないのかよ、とか。 俺が膝入れた鳩尾が痛いとか、 今本気でどうでもいいんだけど?とか。 色々突っ込みたいことはあったけど、言わなかった。 今聞くことじゃないと考える理性が、 散々欲を発散したからか、その時は残っていたから。 仕事に向かうという惺を引き留めないだけの理性も。 その時は、まだ。] ん、分かってる。 いいから行きなって。 一人で平気だから。 [はよ行け、とばかりに しっしっと手で追い払う。 俺の気が変わらないうちに、居なくなって欲しい。] (31) 2025/12/08(Mon) 2:20:57 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[そしたら『適当に飯作ったから』と思いがけないことを 言われて。ソファに突っ伏してた顔を起こして、 惺を見上げた。] ……ごはん。 作れたんだ? おまえんち、メイドさん居んのに? [ヒートの間、普段はほとんど食事は摂らない。 不思議と食欲も湧かないし、空腹も感じない。 αとの交尾と受精が最優先になるよう、 身体にプログラムされているのかも知れないと 思うくらいに。 でも。惺がわざわざ作ってくれたものだと思うと、 食べられる気がした。 今はまだ、小康状態のようだし。] (32) 2025/12/08(Mon) 2:22:10 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛ありがと、…… [ついでに食べさせてくれたらいいのに。なんて。 甘ったれたことを言わないだけの理性も、 まだ残ってたんだよ。そん時は。 付き合いたての彼氏でも、高校の時は気儘に懐いてた 気安さの名残が、こういうときは顔を出しそうになる。] (33) 2025/12/08(Mon) 2:24:00 |
![]() | 【人】 飛鳥 悠凛[なるべく早く戻ってくるという惺を、 じ、と見た。口を開く。] …………、 [堪えた。 他にも色々ある欲求を、脳内で言語化するのも。 代わりに、] カードキー。 テーブルの上にあるから、持ってって。 戻ってきた時寝てるかもだから、 勝手に入って。 [言うだけ言って、ころんと背を向けた。 出ていく所を、見ないで済むように。] (34) 2025/12/08(Mon) 2:24:56 |
![]() | 【人】 七川 惺[ありがと、と素直に言う悠凛。 そして此方をじっと見る。>>34 小さく開いた唇に言葉が乗るまで暫しの間があった。 食べさせてやりたいな、色々。気のすむまで。 ジャンパーは悠凛のオーバーサイズなのを借りた。 シャツが皺になってるのはそう気にならなかったけど 腰回りが心許なくスース―するから…。 悠凛の下着はサイズが合わないから借りれない。 コイツ肩幅わりとあるのに腰回りが細いんだ。 上半身が綺麗な逆三角形。 ジャンパーを必要以上に音を立ててばさっと羽織る。 腰回りが心許ないどころか もう熱い 。瞳の色を読まれないようにサングラスをかけ……堪えた。] ん……これね。 [務めて平静な声を装い、カードキーを手に取る。 悠凛が寝返りを打つのがわかった。 振り向かなかった。悠凛の背中側を見ないで済むように。**] (36) 2025/12/08(Mon) 12:33:43 |
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※希望能力についての発言は控えてください。
2025/12/18(Thu) 1:00:00までに開始しなかった場合、この村は廃村となります。
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