人狼物語 三日月国


315 Never Ever Enough RSS
(2025/12/27(Sat) 1:00:00 に更新。 )

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【赤】 藤枝 真稀

飛鳥 悠凛! 今日がお前の命日だ!
eyes2 2025/12/22(Mon) 1:00:00
七川 惺は絆に引きずられるように飛鳥 悠凛の後を追った。

月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
飛鳥 悠凛が無残な姿で発見された。

不気味な赤い月が異形の者を映し出す。
伝承に抗うことなど、誰にもできはしないのだ。

名前ID生死勝敗役職
リーダー 高良 理仁master襲撃死
(2d)
敗北村人陣営:村人
  村人を希望
藤枝 真稀eyes2生存者勝利人狼陣営:白狼
  白狼を希望
七川 惺rin後追死
(5d)
敗北恋人陣営:童子龍、恋人
  童子龍を希望
  恋人だった
運命の絆★飛鳥 悠凛
飛鳥 悠凛eyes襲撃死
(5d)
敗北恋人陣営:童子龍、恋人
  童子龍を希望
  恋人だった
運命の絆★七川 惺
七川 幸臣TUKISAYAKA生存者敗北恋人陣営:恋愛天使
  恋愛天使を希望

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a0) eyes 2025/12/22(Mon) 1:02:51

七川 惺は、メモを貼った。
(a1) rin 2025/12/22(Mon) 1:06:30

七川 惺は、メモを貼った。
(a2) rin 2025/12/22(Mon) 1:06:38

飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a3) eyes 2025/12/22(Mon) 1:10:56

【人】 飛鳥 悠凛

[監督や七川先生、大先輩達に挨拶しに行ったり、
 圭吾さんと澄夜くんに今度ライブに招待をする話を
 したりと、時間が過ぎていく。
 惺とろくに言葉を交わすこともなく。


 打ち上げの締めが終わって早々、少し離れたところで、
 惺がもう引き上げようとしているのに気づいた。

 ここを出たら。
 次はいつ逢える?


 …………もう、逢えない?二度と?
 その可能性に思い至って、ぞっとする。]
(0) eyes 2025/12/22(Mon) 8:13:19

【恋】 飛鳥 悠凛




  惺、


[──────行かないで]
(?0) eyes 2025/12/22(Mon) 8:14:20

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺

[喉を突きそうになった言葉を、はっと呑み込む。

 “行かないでよ”
 “ずっとここに居て”
 “離れちゃやだ”

 惺には、ヒートの俺は俺じゃないなんて言い張ったけど。
 あれも、紛れもなく俺だ。
 弱くて甘えたがって、惺に受け入れて欲しがる
 自分の一部が剥き出しになる。

 ヒートを迎えるたび、また同じように俺は振る舞うんだろう。
 それを受け入れてもらえないなら。

 やっぱりもう無理なのかも知れない、惺と俺は。]
(-0) eyes 2025/12/22(Mon) 8:15:50

【人】 飛鳥 悠凛







    …… お疲れ様、



[喉元で願いを飲み下した俺は。
 ちゃんと笑えていたのかな。**]
(1) eyes 2025/12/22(Mon) 8:18:30

【人】 七川 惺


[立ったり座ったり、すれ違いを繰り返しながらも
 少量の料理を片手のトレイに載せて席に戻り
 座って食事を摂る時だけは、悠凛が隣にいる間があった。

 食事より交流を楽しむべき立食パーティーで
 俺達の間に会話は弾まなかった。

 腿が掠めるようなこともあってドキっとした。
 話したいことは、いくらでもあるのに。
 緊張の連続で。

 それでも、ポツリ、ポツリ
 こんなことを話したか。]


  俺、バレエ、もう一度習うことにしたんだ。


[小学校六年までフィギアスケートをやってたのは
 高校時代、仲良かった頃に話してたと思う。
 その時一緒にバレエを少しの期間習ったことも。]


  俺は、俳優もモデルも…諦めないよ。

  全部、諦めない。
(2) rin 2025/12/22(Mon) 13:11:19

【恋】 七川 惺


  [俺を動かす渦の中心にいるのはFatalお前だ。]
(?1) rin 2025/12/22(Mon) 13:12:17

【人】 七川 惺


[やがてパーティーがお開きとなり
 三々五々、幾つかある出口の方向に
 人々が分かれて流れてゆく。

 親父は監督と連れ立っていた。
 一度、俺の方を振り返ったのが見えた。
 別に、アイコンタクトを送られたわけじゃない。

 でも、俺はあの朝の、親父の言葉を思い出した。
 
 
  
You miss 100% of the shots you don’t take.
>>4:29

 そう、打たないシュートは、100%外れるのだ。

 俺は、一球を打つ勇気をかき集めた。
 それもまた、外れるのだとしても。]
(3) rin 2025/12/22(Mon) 13:14:40

【人】 七川 惺



  『…… お疲れ様、』


[少し離れたところから、
 悠凛が俺の方に向けた小さな声を拾った。


 ──悠凛は、まだこの空間にいる。
 俺もこの後予定が入ったが、
 走って出て行かなきゃならない程じゃない。
 今を逃したら、次にいつ会えるかわからない。

 ゆっくり傍に近寄った。
 視線をちゃんと合わせなかったから
 表情は、お互い読めないままだったろう。
 だけど、横に隣り合う、そのすれ違いざま。]


  改めて、お疲れ様。


[周りに人は、もうかなり減っていたと思う。
 それにこの間撮影が終わって間もなくのこと、
 優しいスタッフや理解のある友人、知人に
 俺達が仲が良よく見えるのは、織り込み済みだよな?

 だから続けて耳元で一言二言囁くくらいなら…]
(4) rin 2025/12/22(Mon) 13:28:20

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛


 
  お前の隣に帰ってくるから。
  何年かかっても。いつか、必ず。 


[その言葉を受け止める“約束”は
 今はもう、悠凛の胸元を飾っていない。
 それでも俺は──…。


 会場を後にする間際、そう告げずにいられなかった。

 ──俺は、お前を諦めない。 **]
(-1) rin 2025/12/22(Mon) 13:33:12

【人】 飛鳥 悠凛

[「俺、バレエ、もう一度習うことにしたんだ。」
 ふとした瞬間に、そう惺が切り出した。
 すいと視線を向けても、視線は交わらない。
 ……今の。俺に話しかけたんだよな?]



  そっか。いいね。
  

[なんてことない世間話のつもりで
 話を振ってくれたんだろう。
 話題を膨らませる場面でもないだろうと、
 軽く相槌を打つ。
 “諦めない”と言い放つ真剣な横顔。]


  うん。出来るよ、惺なら。


[社交辞令でも、話を合わせた訳でもない。
 出来るだろうと思うから、そう言った。]
(5) eyes 2025/12/22(Mon) 16:04:41

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺

[少し離れた所に居た惺に、帰り際声をかけた。
 こちらに歩み寄ってくるのを認めても、
 俺の方に来るのだとは思っていなかった。
 すれ違いざま、挨拶を返される。]


  …… …

 
[長身を見上げても、目は合わない。
 不意に距離が埋まって、耳元で囁く声。
 もう遠く思えるいつか。
 同じような台詞を聞いた。

 その後、惺は。なんて言ってくれたんだった?]
(-2) eyes 2025/12/22(Mon) 16:25:24

【恋】 飛鳥 悠凛




  ───……、ッ


[熱いものが込み上げそうで、咄嗟に目を伏せて
 緩く横に首を振る。

 隣に居てくれないなら、
 今の俺はもう。信じられない。
 帰ってくると自分で信じていない相手を
 どこかで待ち続けるのは、もう。
 
 すっと脚を踏み出して、手近な知り合いに声をかけた。
 笑顔で話しながら、ふと気づいた。
 あれは役者としての話だったのかも知れないと。*]
(?2) eyes 2025/12/22(Mon) 16:28:12

【恋】 七川 惺


[悠凛が緩く横に首を振った。
 それは否定の意味だろうか?
 いつかのように手首を掴んで引き止めたかった。

 悠凛が足を踏み出した。
 今はそういう行動は取れない。
 少ないながらも、人目があるからだ。

 心の深い所で、いや、そうじゃないという声がする。
 今、この手を振り払われたら……と。
 俺の勇気が足りなかったのかもしれない。]
(?3) rin 2025/12/22(Mon) 17:36:53

【人】 七川 惺


[俺は、離れてゆく悠凛の背中に向かって。]


  悠凛、またな。


[“また”という言葉を使う。
 “また”ってどこだろう。どこかの現場か?

 こういうの、振られたのに未練だっていうのかな。
 頭でそう思いかけても、俺の心は否定する。

 ひどく寂しいけれど、これは未練とは違う。
 悠凛にとっては終わったものなのかもしれないが…

 俺にとっては、地続きの……
 何度か更新されてはいるが、現在進行形の恋だからだ。


 やや暫くして、今度こそ踵を返す。
 天刻さんとの約束の場所に行かなければならない。]
(6) rin 2025/12/22(Mon) 17:42:52

【人】 七川 惺

 ── バレエとモデルと役者 ──

[ファッションショーには二種類がある。

 ブランドイメージを高め
 ジャーナリストやバイヤーに観てもらうための
 服そのものを魅せるためのショー≠ニ
 自分が着たい、家族や彼氏に着せたい≠ニ感じてもらい
 消費者の購買意欲を高めるためのショー。

 パリコレは前者。それは概ね間違いではなかったが
 例えるなら歩くハンガーラックと思っていたのには
 少々認識のズレがあったようだ。

 それを、バレエの先生から指摘された。

 基礎レッスンをみてくれる若先生ではない。
 今では踊りの指導者でなく振付師を専門にしているという
 大先生と久しぶりに顔を合わせた時のことだ。]
(7) rin 2025/12/22(Mon) 17:44:32

【人】 七川 惺


[大先生が言うには]


 『スケートには数分の中にストーリーがあっただろ?

  ランウェイを歩くのも同じだよ。
  表現するのはブランドのイメージだけじゃない。
  もっと広く大きく、表現するのはブランドのヒストリー。
  さらに言うなら、ブランドのストーリーだと思う。      

  ランウェイステージ上の一分に満たない時間でも
  それを表現するんだ。』


[──そうか。なら。
 俳優はモデルの糧になり、モデルは俳優の糧になる。

 もしかして親父、そこまで読んで、中坊の俺にモデルを?
 まさか、ね。


 『世界が終わるまでは』のラッシュの後は
 関係者から俳優の仕事の予定が幾つかオファーされた。]
(8) rin 2025/12/22(Mon) 17:55:31

【人】 七川 惺


[モデルの仕事は減らしても、辞めなかった。

 
悠凛が“SHOU”も好きだといったからだ。


 忙しかろうが、体力を削ろうが
 それは結果として、俺にとっては正解だったんだ。]
(9) rin 2025/12/22(Mon) 17:58:26

【人】 七川 惺


[男性用レオタードにスポーツ用のハーフパンツを
 重ね履きして、その日も練習していた。

 更衣室で汗をかいた練習着を脱いで布袋につめて入れ、
 普段着のパーカーとカーゴパンツに着替える。
 荷物を入れたスポーツバッグを、肩からかける。
 悠凛の部屋に持って行ったのではない、小ぶりの物。

 以前より顔が売れてきたのでサングラスは必需品。
 最近は淡いブルーカラーのがお気に入りだ。
 
 10代の頃個性を出すためピンク染めをしていた髪は
 今では、ヘーゼルベージュでいることの方が多い。

 モダン・バレエ教室からの行き帰り、もしかしたら
 同業の顔見知りとすれ違うこともあったろうか。**]
(10) rin 2025/12/22(Mon) 18:11:16
飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a4) eyes 2025/12/22(Mon) 18:21:34

飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a5) eyes 2025/12/22(Mon) 18:27:22

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺

[背を向けた俺に、惺が“またな”と声をかけてくる。
 一瞬振り返りたくなったけど、そうはしなかった。

 俺の見たいものは、そこにはもうないから。


 その日は、家に帰った後で。
 少しだけ泣いた。]
(-3) eyes 2025/12/22(Mon) 20:50:07

【人】 飛鳥 悠凛

[惺と別れたのがライブ前の忙しい時期で良かったと心底思う。
 俺は何かあった時に仕事が手につかなくなるよりも、
 寧ろ没頭するタチだから。

 ライブだと、普段やり切れないことも色々やれていい。
 タイチがメンバーのソロを作詞作曲したり、
 リーダーが弾き語りしたり、マキが衣装のデザインやったり。
 エヴァの前身はバンドユニットだったから、
 リヒトがギター、マキがベース、タイチがドラムで
 俺がボーカルやることもある。

 今日はライブ用に俺が振り付けた曲を、
 メンバーに振り入れしていた。]



  そ、顔ギリギリまで残して。

  次のエン・ワンのとこ、ズレると気持ち悪いから
  気ぃつけて。
  


[間奏明けのソロ前には、俺がリヒトの肩からバク宙する。
 身長と体格差的にはタイチと組む方がいいんだけど、
 何故かアクロバットに関してはリヒトの方がしっくりくる。
 「おまえ、まぁたそういう危ねぇヤツ入れて……」とか
 ぼやいてたけど、そうゆうの自分も嫌いじゃないくせに。]
(11) eyes 2025/12/22(Mon) 20:51:59

【人】 飛鳥 悠凛

[世界が逆さまになるその一秒の浮遊感が好きだ。
 引力の支配から放たれる、束の間の自由。
 無心で踊り込んでいる間は、
 ダンスのこと以外割り込む余地がない。
 他の曲も一通りやっていたら、気づけば深夜になっていた。

 スタジオの床に倒れ込むように身を投げ出して、
 大きく息を吐く。
 天井を直視する体勢だとライトが眩しくて、
 手を伸ばして遮れば、掌から光が溢れ出た。]


  … 今日はこのへんで終わりにしよ?
  ちょい疲れたわ。
  
  
[スタジオはこの後も使えると知っていたけど、
 身体だけ調子の良い時に無理はしない。
 俺が珍しく疲れたと口にしたせいか、
 ペットボトル片手にマキが「大丈夫?」と聞いてくる。]
  
  
  ん。ライブ前に怪我すんのやだもん。
  俺ら、明らか深夜ハイ入ってきてるし。


[そのへんに脱いであったジャージの上着を
 肩に引っ掛けて、また明日ね。と振り返った。*]
(12) eyes 2025/12/22(Mon) 20:55:20

【人】 七川 惺


[澄夜君と圭吾さんの二人連れにばったり会った日があった。

 今度エヴァのライブに行くとかいう話を聞いた。
 そうだよな、澄夜君チケットもらってたもんな。
 そういえば、三枚だっけ。
 遠目に見てしっかり枚数まで把握してる俺って、何。
 ……ああ、そうか、紫苑さんの分だな。

 惺さんは?って聞かれた。
 忙しいからなって、俺は曖昧に応えた。]
(13) rin 2025/12/22(Mon) 22:08:05

【人】 七川 惺


[バレエは本当に基礎の基礎からやり直したから
 バーレッスンから始めて、
 今日がようやくセンターレッスンの初めてだ。

 高くジャンプしたり誰かをリフトするのはまだ必要ない。
 やがて舞台で必要になる日は来るかもしれない。


 ショーモデルとして今学ぶべきは、姿勢をキープすること。
 そして小さく繊細な動きでストーリーを表現することだ。

 バーなしで第一アラベスク。
 体幹をしっかり保つ。
 目は視線を上げ正面に向ける。
 右足を軸にして左足を後ろに延ばす。
 無理なく低い位置から、少しずつ足を上げる。
 右手は前へ、左腕は横に。指先は力を入れすぎず繊細に。
 キープ。]



  (パチパチパチ)

[誰かが拍手した。大先生が誰かを連れていた。
 
それが将来に繋がると知るのはまだ先のこと。
(14) rin 2025/12/22(Mon) 22:12:16

【人】 七川 惺


[天刻さんに面接のようなことをしてもらって。
 大守プロダクションに移籍することが
 内々に決まったのは打ち上げ同日だ。しかし。
 14の時からお世話になったモデル事務所を辞めるのは
 申し訳なさを伴い勇気のいることで、ぐずぐずしていた。

 けれども、何が幸いするかわからないものだ。
 事務所に出向いたのがあの日でなければ、
 俺はエヴァのライブのチケットを
 悠凛のガチファンから譲り受けられなかっただろう。

 ピンクとゴールドのリンライも押し付けられたけれど。*]
(15) rin 2025/12/22(Mon) 22:24:27
七川 惺は、メモを貼った。
(a6) rin 2025/12/22(Mon) 22:41:30

【人】 飛鳥 悠凛

[未だ暗い舞台袖で、会場にひしめくファンの
 ボルテージが上がる一方の興奮を肌で感じるのが好きだ。
 エヴァの曲のインストゥルメンタルバージョンが
 BGMで流れ続けている。
 どれが実際セトリに入っているのかはお楽しみ。

 こういう時ほど、生きていると強く感じる。
 スポットライトを浴びるのが病みつきな人種なんて、
 どっかイっちゃってるんだろう。
 そういう所が、俺達4人はよく似ている。

 今更生き方を変えられるか、
 変えたいかと言われれば、答えはNOだ。
 俺は俺以外の、何者にもなりたいと思わない。


 でも。俺にそんな自問自答をさせたのは。
 今まで一人きりだ。*]
(16) eyes 2025/12/22(Mon) 22:47:53

【人】 七川 惺


[さて。エヴァのコンサート当日。

 俺の装備といえば…悠凛のメンカラの
 ピンク×ゴールドではない。
 唯一…ジャケットのポケットの中にそれが入っているが。
 押し付けられたリングライトだ。
 もう一つのリングも、そこに入っている。


 衣裳は御行涼の…破れてないヤツ。
 オフホワイトのスーツ。黒シャツ。
 ライトシルバーのネクタイだ。
 ウィッグは黒のセンターパートじゃない方。
 いつもの髪型と似てるヤツ。誰かに見咎められたら
 番宣だと言い逃れできそうだから。


 そうして俺は、
 ファンクラブ会員の豪華抽選席に大きな身体を押し込む。
 デカいから後ろの人に悪いと思い
 少しでもと身体を寝かせる角度にすると
 今度は膝が前の席にぶつかるな……なんて思う余裕が
 まだあった──舞台がまだ昏いうちは。 *]
(17) rin 2025/12/22(Mon) 23:17:05
飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a7) eyes 2025/12/22(Mon) 23:22:39

【人】 七川 惺


[──でも。
 光のシャワーを浴びて自由に躍動する肢体。
 煌めき乱舞するストロベリーブロンドの長髪。
 伸びやかで艶のある歌声。
 ソロはチェストボイスからファルセットまで
 宇宙そらまで飛べそうだった。


 
……舞台で満開に咲く華はなんて綺麗なんだろう。
 ]
(18) rin 2025/12/22(Mon) 23:38:04

【人】 七川 惺

 ──Go forward in time──


 俺は本当は何が一番怖かったんだろう?

  Fatal運命を前にして。



 ***
(19) rin 2025/12/22(Mon) 23:39:02

【人】 七川 惺


[玄関ドアを開けると、そこに在ったのは
 むせ返るような花の香ではなく
 唇を刺す血の味だった。]

 
  痛っ…。


[思わず、唇にできた浅い傷口の血を舐めとる。

 オートロックがかかるのを確認する間もなく、
 緩めたネクタイを引っ張られて、悠凛から不意打ちキス。

 悠凛──俺の起死回生の起爆剤。
 効きすぎだわ。パールハーバーかよ。

 “遅い”“馬鹿”って。
 声のトーンも感じるニュアンスも全然違うけど。
 以前、ほとんど同じ言葉で迎えられたのを思い出す。]
(20) rin 2025/12/22(Mon) 23:48:08

【人】 七川 惺



  全速力で来たのに?


[“遅い”はそういうことじゃないんだろう?
 先に此方から言うべき言葉があるんじゃないかと
 思うところもあった。
 なのにあえてそう返した。
 もっと違う言葉が欲しかった。
 
俺が必要だと言って。


 けれど悠凛の語気や目つきが一切の妥協を許さない。

 やがて、その尖った視線が。
 先制攻撃の余波で斜め下を向いたままの
 俺の襟元へ動く。]
(21) rin 2025/12/22(Mon) 23:50:22
飛鳥 悠凛は、メモを貼った。
(a8) eyes 2025/12/22(Mon) 23:55:00

【人】 七川 惺


[襟元から僅かに覗くチェーンを示して
 つんと上向く形の良い顎。]


  『……黙ってお揃いとか、片想いの女子か。』


   ペアリングだって言いそびれてたんだよ。


[ああ、違う、そういうことを言いたいんじゃなくて。*]
(22) rin 2025/12/22(Mon) 23:59:28

【人】 飛鳥 悠凛

[惺がどういうつもりでライブに来たのか、
 何を意図してあんな留守電を残したのか。
 真意は分からない。
 もう俺達、別れたはずなのに。
 よりを戻す気があるってことなんだろうか。
 あいつの考えていることが全然わからない。

 ろくに話も聞かずに──惺がその気でないなら、
 無意味に傷口を広げたくなかったから──
 電話を切ったけど。


 本当に来るんだろうか、
 もう一度。この部屋に?

 ………信じられない。
 

 それでも、待つ必要はなかった。
 数分も経たずにインターコムが鳴って
 反射的に立ち上がった俺は、外に居る相手が誰かも
 確かめず、ドアを開け放っていた。]
(23) eyes 2025/12/23(Tue) 0:12:09

【人】 飛鳥 悠凛

[───惺。

 ほんとに惺だ。
 まるでヒートの俺の部屋に駆けつけてくれた
 あの日のようで、一瞬混乱する。
 よほど急いだのか、呼吸が少し乱れて
 肩で息をしている。]



  ───…ッ 、 



[凶暴なまでの愛おしさと憤りと、安堵と疑念と混乱と。
 一緒くたに湧き上がる激情にまかせて、
 ネクタイと胸倉を両手で引っ掴んで唇に嚙みついた。]
(24) eyes 2025/12/23(Tue) 0:14:15
七川 惺は、メモを貼った。
(a9) rin 2025/12/23(Tue) 0:19:23

【人】 飛鳥 悠凛





  ……おっせーよ、馬鹿。  



[嚙み締めた奥歯の隙間から低く毒づけば、
 「全速力で来たのに?」と返されて、
 射殺しかねない視線を真正面から向ける。
 
 てめぇ。俺がこの一ヶ月、どんな気持ちで。
 おまえの話が別れ話にせよそうでないにせよ、今更過ぎる。
 もうあれで終わりなんじゃなかったのか。

 いっそ殴ってやりたいのに、
 何でこいつはモデルなんて仕事にしてんだ、くそ。]
(25) eyes 2025/12/23(Tue) 0:21:13

【人】 飛鳥 悠凛

[せめて引っ叩くくらいは……駄目か。
くそが。

 胸倉を掴んだまま凶暴な衝動と闘っていると、
 捩れた胸元に覗く細い鎖が、ちかりと瞬いたのに気づく。

 こいつが日常使いしそうなテイストじゃない。
 そもそも妙に既視感が──…… ]



  ………………


[思わず半眼になって、目の前の男を無言で凝視する。
 一気に脱力する。
 これってつまり、そうゆう。
 今それをつけてるってことは。

 ……もう、何なんだおまえ。]




  “彼氏”のくせに黙ってお揃いとか、片想いの女子か。



[ほんと、何なんだおまえ。
 そんなもの、俺は聞いてもないし見てもない。]  
(26) eyes 2025/12/23(Tue) 0:31:31

【人】 飛鳥 悠凛

[“ 言いそびれてた ”?
ふーん。

 そんな大事なこと言いそびれるんだ。
 確かに貰った日はそんな雰囲気じゃなかったけど、
 その後いくらでもベッタベタにいちゃついてる間に
 言えただろ。ついでに嵌め直せよまじで。
 俺は今日ライブだったからたまたまつけてないけど、
 一切悪いと思わねぇわ今この瞬間。

 それでも、俺の剣幕にさほど動じもせず
 いつもの調子で言い返してくる惺が。
 目の前に立っている。

 まるで、何でもなかったみたいに。
 あの日々の続きみたいに。]


  
   …… 、



[片手を首裏に回して、今度は自分からも
 顔を近づけて。たっぷりと呼吸を奪ってやる。]
(27) eyes 2025/12/23(Tue) 0:40:35

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺

[唇を離して、一度息を継ぐ必要があった。
 低く押し殺した声を絞り出す。]




  …………会いたかった。ばか。



[そんな些細な一言を告げるのさえ、
 未だどこか怖かったから。**]
(-4) eyes 2025/12/23(Tue) 0:44:44

【人】 七川 惺


[怒ってる?怒ってるよな。
 そりゃそうだ……俺はいつだって言葉が足りなかった。

 悠凛の顔色を伺う。少しずつ変化する表情。
 怒っていても変わらず綺麗な顔に見惚れて。
 ……ふと、気づいた。
 
 ──俺、今、一か月ぶりで、コイツと目を合わせてる。

 そして、今、“彼氏”って?>>26
 うろたえて言葉を探そうとする唇は、途中でふさがれた。]
(28) rin 2025/12/23(Tue) 1:11:48

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛


[苦しくなるようなディープキス。
 ロングトーンを鍛えてる奴じゃなきゃできない。
 鍛えてない俺は頭がくらくらする。

 これが罰なら、俺が逝くのは、地獄じゃない。]
(-5) rin 2025/12/23(Tue) 1:14:21

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛


[ようやく解放されれば、糸を引く唇と唇。

 息継ぎの後に低く囁く声。
 語尾の“ばか”は今まで散々浴びせられたけど。
 その言葉の連なりには繊細なビブラートが乗っていた。]


  会いたかったのって、俺だけじゃねーんだ。


[俺は、悠凛を最初はこわごわ、壊れ物のようにそっと。
 それから少しずつ両腕に力を込めて、抱きしめる。**]
(-6) rin 2025/12/23(Tue) 1:20:38

【人】 飛鳥 悠凛

[おまえも会いたかった?俺に。
 だったらどうして。今になって。
 会おうと思えばすぐ会える距離なのに。

 ──もしかして。怖かった?おまえも。
 だとしたら。惺は今、ありったけの勇気を搔き集めて
 ここに立っているのかも知れない。

 恐る恐る俺に触れる手つき。
 少しずつ力が籠って、抱き締めてくれる腕。
 寄せていた眉間からふっと力が抜けていく。]



  ……ありがと。

  会いに来てくれて。
  ライブにも。


[惺がそう決めたなら受け入れようと、ただ呑み込もうと
 必死だった俺には出来なかったから。
 ただでさえ長身で目立つのに、こんな変装?までして。
 悪目立ちしかしないのに何のつもりなんだろう。

 ……俺に、気づいて欲しかった?

 ほんと、ばかみたい。
 俺の歌声が好きだって、思い出したみたいに
 愚直に伝えてくれて。なんで今だよ。]
(29) eyes 2025/12/23(Tue) 9:29:00

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺

[久しぶりの惺が、惺でしかなくて。
 何でか泣きそうになったから。
 首筋に両腕を巻きつけてしがみつき、
 顔が見えないように頬と頬を重ねた。]




  …“寂しくさせてごめん”は?



[結局俺も、俺でしかなくて。
 一方的に詰る声は、未だ棘が抜けてはいないのに、
 どこか甘えて響いた。

 こうして向き合うと。
 ヒートの前と惺は、何も変わっていないように見える。
 ちゃんと目は合うし、素っ気なくもない。]
(-7) eyes 2025/12/23(Tue) 9:32:27

【人】 飛鳥 悠凛



  もう、俺に愛想尽かしたんだと思ってた。

  ヒートの間、我儘言って甘え放題だったし。
  そういうとこ、おまえに見せたことなかったから。


[未だ怖いけど。話をしないといけない。
 ここでなし崩しによりを戻しても、
 きっとまた駄目になる。]


  おまえのもの、捨てろとか言うし…、


[あ、ちょっと思い出すと泣きそう。
 「ほんとに綺麗さっぱり捨てたからな、おまえが
  帰った後。」と呟く。

 残ってるのは、おまえに貰ったネックレスくらいで。
 今日はライブのどさくさで無くさないよう仕舞ってある。
 ペアリングだとか、考えてもみなかった。
 そういやこいつ、俺よりずっと
 諦めの悪いロマンチストなんだった。**]
(30) eyes 2025/12/23(Tue) 9:37:29

【人】 七川 惺


[ありがとう≠チて聞こえた。>>29
 俺は目を瞬いた。

 すぐには、何と答えていいかわからなかった。

 首筋に巻かれた両腕には、力がこもっている。
 頬が重なってしまってからは表情が見えない。
 
 でも、耳元で、吐息を感じる。]
(31) rin 2025/12/23(Tue) 12:48:41

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛


[“寂しくさせてごめん”を言えと強請る悠凛。
 それじゃあ、お前は。]


  ……お前、寂しかったの?


[“寂しい”って感情、
 俺が一番知ってたはずなのに。] 


  ……………。


[“寂しい”と“傷ついた”はとても近い所にある。
 それも知っていた。なのに。


 意地とか見栄とかプライドとか。
 そんなもので塗り固めた防波堤は。

 ──後悔と愛しさが同時に溢れて決壊した。]
(-8) rin 2025/12/23(Tue) 12:50:58

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛



  ごめん。

  寂しくさせてごめん。


[男にしては細いと思う腰を片手でぐっと引き寄せ
 残りの腕を背中に回して力を籠め…すぎた。

 身じろぎされたなら我に返って
 力加減に注意しながらもう一度抱きしめる。]


  ごめん……。
 
  俺が、悪かった。


[次の瞬間、俺の全身からこわばりが抜けた。

 ──ああ、俺は。
 コイツにずっと謝りたかったんだ。]
(-9) rin 2025/12/23(Tue) 12:54:20

【人】 七川 惺


[それから悠凛の話を聞いて>>30
 腕の力を緩めた。

 話さなければいけない。なし崩しになる前に。
 身体より先に、心を解かなければ。]


  俺さ。半年でもいっそ10年でも。>>0:6
  密かに研鑽を積む計画があったんだよ。
  それが例えいっこでも叶わないうちは
  合わせる顔がないって思って。

  お前に会わずにそれができると思ってた
  一か月前の俺を殴りてーわ。**
(32) rin 2025/12/23(Tue) 13:03:01
七川 惺は、メモを貼った。
(a10) rin 2025/12/23(Tue) 14:14:42

【人】 飛鳥 悠凛

[“お前、寂しかったの?”って。
 ……いや話の流れで分かんだろ。
 言わせたいプレイは今じゃねぇ。
 苛立ちが鎮まりきってない俺は、
 また半眼になって惺を見やった。

 けど、惺はどこか切なげな顔で
 俺を見つめていて。
 腰を強く引き寄せられて、
 ごめん、と謝られる。]


 
  ……っ 、ん……


  
[背中に回った力強い腕。
 苦しいくらいの力で抱き竦められると、
 本当に惺が戻ってきたんだと実感する。
 小さく頷いて、腕の力が緩んだ分、
 こちらからもぎゅっと抱き着き返した。]
(33) eyes 2025/12/23(Tue) 19:57:22

【人】 飛鳥 悠凛


  …………?

  いや俺、自分で言うけどモテるし、
  10年も経てば、誰かと結婚とか視野に入れて
  お付き合いしてると思うんだけど……


[特に当て擦りでもなく、現実的な見立てを
 口にする。 
 半年会わないだけでも、何も言われずに
 別れたままなら、俺普通に彼女出来てそう。と
 思ったのは黙っておく。]


  おまえ、何の話してんの?


[合わせる顔がないって、何でそうなった?
 どうも話が見えてこなくて、首を捻る。**]
(34) eyes 2025/12/23(Tue) 19:58:40

【人】 七川 惺



  ……確かに、10年は大げさかもしれない。
  けど、出来ると思ったんだよ。
  “約束”があれば。


  俺はお前に、乱暴で考えなしで
  カッコ悪いとこなんか
  もう二度と見せたくなかった。

  あの時の俺は、そうだっただろう?
  その……初日と、最後の日だ。

  俺はお前に愛想尽かしてなんかいない。
  我儘言われて甘えられるのが寧ろ嬉しかった。
  俺の方こそ、幻滅されたんじゃないのか?
  
(35) rin 2025/12/23(Tue) 20:46:21

【人】 七川 惺

  

  けど俺なりに考えたんだ。
  前へ進めばいい、前に進めば何とかなる。
  お前の隣に立つにふさわしい、いい男になって。
  そうしたら、今度こそお前の手を取って離さない。
  ……そう、思ってた。


[それが男だろって思って、自分で自分を縛って。
 何にも説明しないで
 この世で一番大切なヤツの気持ちを置き去りにするなんて。
 本末転倒もいいところだった。]
(36) rin 2025/12/23(Tue) 20:47:36

【人】 七川 惺



  打ち上げの席で、“何年かかっても”って言ったのは、
  そういう意味だったんだ。

  だけど、そんな大口叩いて自分を鼓舞したって
  もう、限界になっちまった。

  お前が傍にいないと、ダメだった。
  お前の傍に、いさせて…… *
(37) rin 2025/12/23(Tue) 21:06:02

【人】 飛鳥 悠凛


[“約束”?
 また首を捻ったけど、今度はすぐに思い当たった。]


  あ。……ヒート来た日の話?

  俺は普通に、噛むのはおあずけでも、
  お付き合いしたままでってつもりだったけど…
  

[それまで会わないつもりだったの?
 惺って随分古風というかストイックというか。]


  幻滅とかは別に。
  おまえ、基本優しかったし。

  でも、ソファ壊されたのはやだった。
  俺にそんなフラストレーション溜めてたのかって
  ショックだったし。

  それにあれは俺の、……おれの、


[言い淀んで唇を噛む。
 多分言った方がいい、何で俺が怒ったのか。
 でも恥ずかしいんですけど。
 とりあえず濁しておこ。]
(38) eyes 2025/12/23(Tue) 21:40:38

【人】 飛鳥 悠凛

[“お前の傍に、いさせて”
 絞り出すようにそう言ってくれた惺をじっと見る。
 慎重に言葉を選びたかった。]

  
  俺が、ああ言ったのは。
  おまえが話してくれたお母さんのこともあったけど。


  惺、俺といると妙に卑屈になるというか、
  自信失くすっていうか。
  そういう状態で番うの、しんどいでしょ。

  Ωにとっては一生ものの話になっちゃうから、
  おまえは責任感じるんだろうし。
  俺の相手だってバレたら、面白おかしく
  書かれてバッシングもされるだろうしさ。

  何より、自分が自分らしく居られない相手と
  居るのって、しんどいと思うから。


  ……俺と居るのって、おまえにとって
  どうなのかなぁと思ってた。


[ゆっくりと言葉を紡ぎながら、惺の表情を見ていた。]
(39) eyes 2025/12/23(Tue) 21:54:15

【人】 飛鳥 悠凛




  だから、あの日。

  おまえが別れたいんだなって思っても
  引き留めないでおこうと思って……、


[そうだ。だから俺は。
 連絡もしないようにしていて。
 ほんとにこのまま一緒に居てもいいのか
 迷いがあったから。打ち上げの日も頷けなくて。

 嬉しいのに今も、即答ができない。
 それでも温かい腕は、一度囲われると離れがたくて。
 出てこなくなった言葉の代わりに、唇を噛んで俯いた。*]
(40) eyes 2025/12/23(Tue) 22:04:01

【人】 七川 惺

 

  “噛むのはおあずけでも、お付き合いしたままで”


[俺は悠凛の言葉を舌の上でおうむ返しに転がした。]


  そう…なのか。


[目を丸くした。
 ──俺は、てっきりあの時のヒートが収まったら
 “今の俺”は恋人としてはいらないんだと思ってた。
 “遠い約束”なんだと思っていた。

 幻滅されてないようなのにも、ほっとした。

 それから、悠凛が、ソファの件について言及する。
 途中から、歯切れが悪くなった。]


  あ……、あれについては、改めてごめん。


[悠凛が怒ったわけを、
 説明されなくても、今では多少なりと理解している。
 というよりも、ソファを壊した後、
 少し冷静になってからわかったのだ。何故なら
 自分も、自分の仕出かしたことに哀しくなったから。]
(41) rin 2025/12/23(Tue) 23:15:48

【人】 七川 惺



  フラストレーション……って。
  ソファ壊した時の、それは少し…違くて。


[今度は俺が言い淀む番だった。
 初めてのラットが起きて不安定だったこと、
 言ってしまおうか。
 いや、でもそれは言い訳じゃないのか。
 それに、悠凛が気にしやしないか。
 ヒートに中てられたからだろって。
 俺だって、どこまでが中てられて
 どこからが自分自身で起こしたのか…
 よくわかってないし。

 少し逡巡してから。]


  あのね、αの獣性っていうのは…
  “噛みたい”だけじゃないんだよ。


[こんな風な言い方をしても、噛めなくて
 自分の手を代償にしたりソファ叩いたりしてたから
 あんまり信じてもらえないかな。]
(42) rin 2025/12/23(Tue) 23:17:22

【人】 七川 惺



  お前さっさと風呂に籠って入れてくれなかったろ?
  お前はヒート開けたからなのかもしてれないけど、
  俺はまだ終われてなくて……

  
抱きたくて抱きたくて抱きたくて。



[あ、ダメだ。
 小声にしたって全然オブラートにくるめてない。
 口にしてしまってから、頬が染まった。]


  と、とにかく。微妙に違うものだから。
(43) rin 2025/12/23(Tue) 23:19:13

【人】 七川 惺


[悠凛が俺のことをじっと見る。その瞳の色合いは
 ヒートの初日、俺に優しすぎた時に似ている。]


  お前、俺のことわかってねぇなあ……


[まあ、人のことは言えないんだけどね。]


  あのな。
  俺にとってはお前は起爆剤なの。

  卑屈になろうが、自信なくそうが。
  それは、その時その時の、一時のことだ。

  俺は、こっから上がらなきゃならねぇって。
  むしろ、力になるんだよ。
(44) rin 2025/12/23(Tue) 23:20:07

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛


[続けて、耳元で囁く。]


  
俺を動かす渦の中心にいるのはお前だ。



[打ち上げの日、心の中だけで思ったことを口にする。]


  
お前にしか、できないことだ。
(-10) rin 2025/12/23(Tue) 23:22:21

【人】 七川 惺



  それから、あの時のことは……


[母親の件を話した時のことを指している。
 途中でだらしなくも……
 あんまり思い出したくはないが。
 思い出したくはないんだけれど……
 あの後随分経ってから、
 ようやく気付いたことがある。]


  俺、バッシングとか全然怖くないよ。
  それで、悠凛のキャリアが傷つくのは嫌だけど。
  俺のことはいいよ。

  あの時、何が一番怖かったのか、ようやくわかったんだ。
(45) rin 2025/12/23(Tue) 23:23:45

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛



  俺、お前を幸せにできなかったらどうしようって。

  ──怖かった。


[お前というFatal運命を前にして。]
(-11) rin 2025/12/23(Tue) 23:24:41

【人】 七川 惺



  だから、早く、大人のいい男になりたくって。

  でも全然間に合わなくって。

  まだ、なさけなくて、カッコ悪い。

  それでもお前の傍にいたくて、今、ここにいる。*
(46) rin 2025/12/23(Tue) 23:31:29

【人】 飛鳥 悠凛




  …………うん、


[ソファの件について改めて謝られた。
 ちょっとむすっとしながらも頷く。
 未だ根には持っている。

 俺の初めて作った巣を。
 
よりによって俺のαが壊しやがった。


 理屈じゃない、習性ってこういうことかって感覚。
 αの惺にはぴんとこないだろうし、
 これ以上責めても仕方ないから、
 唇を尖らせながらももう一度頷いた。]
(47) eyes 2025/12/23(Tue) 23:41:14

【人】 飛鳥 悠凛

[そしたら、今度はαの習性の話になった。
 ──“獣性”?
 そう言われてみればそうかな、と聞いていると、
 「まだ終われてなくて」と打ち明けられる。]


  え。だって俺のヒートが終わってんのに?
  フェロモン、もうそんな出てなかったでしょ。


  ……αって、そういう感じなの?


[同じ男だからその欲求自体は理解できるけど。
 あれだけした後に、フェロモン治まってても
 そんなに……?
 αってそこまで絶倫なんだろうか。すご。

 でもそっか。じゃあほんとに、ヒートの俺に
 何か思う所があった訳じゃないんだ。
 我儘言われて甘えられるのが嬉しかったっていうのも。
 ……そっか。]
(48) eyes 2025/12/23(Tue) 23:43:51

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺



  ………。 起爆剤?


[なんか物騒だな?惺にとっての俺。
 何でか振り回してるっぽい自覚はあるけど、
 自分で理解しきってはない。
 でも似たようなことは人に言われる。
 「台風の目が無風なのと似てるね」って
 真稀にもちょっと笑いながら言われた。]



  おまえがそれで、疲れたり
  しんどくなったりしないなら……


[耳元で囁かれて、ぴくっと肩が震える。
 ヒートの時によくあったから、身体が覚えている。
 俺にしかできないこと?
 「……口説いてんの?」と呟いて少しだけ顔を反らす。]
(-12) eyes 2025/12/23(Tue) 23:54:11

【恋】 飛鳥 悠凛

[バッシングは全然怖くないと惺は言う。
 その口ぶりから、いかに今までそういうことと
 無縁だったのかが分かってしまう。
 仕事柄、マスコミに張り込まれた経験とかも
 少ないんだろう。
 でもまだ起きてもないことをくどくど言うのも
 アレかと思って、静かに話を聞いていたら。]



  …… なにそれ、



[ゆっくりと瞬いて、小さく声を零した後も、
 薄く唇は開いていた。
 惺が、一番怖かったもの。
 俺が思いもかけなかった言葉だったから。]
(?4) eyes 2025/12/24(Wed) 0:03:29

【人】 飛鳥 悠凛




  …………ああ、でも。


  俺も、そうだったかも。

  俺とじゃまともなデートも出来ないし、
  おまえまでマスコミのいいネタにされかねないし、
  色々不自由させるんだろうな、って。
  
 
[俺も怖かったのかな。
 俺とじゃ普通の幸せが遠ざかるんじゃないかな、と
 内心思っていたから。
 自分が幸せにするって発想には行き着いていなかった。]
(49) eyes 2025/12/24(Wed) 0:08:57

【恋】 飛鳥 悠凛

[えっと、つまり。
 惺は、俺を幸せにしたくて、
 だから大人のいい男になりたくて?
 なんかその発想が行き着くところって、]


  あー、うん。
  そういうこと、だったんだ……


[居た堪れなくて、腕の中でもぞっと身を捩る。
 言ってる本人、自覚なさそうだもん。]


  情けなくてかっこわるい時があっても、
  惺はいい男だって思ってる、よ。

  そんなん、俺だってあるし…、…


[ちら、と上目で惺を窺う。
 物言いたげに暫く見つめてから]
(?5) eyes 2025/12/24(Wed) 0:20:36

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺



  惺が話してくれたこと。
  思っててくれたこと。 嬉しい、よ。

  嬉しいんだけど。
  俺もう、諦めなきゃ、受け入れなきゃって
  ずっと思ってたから。
  惺はもう、……戻ってこないんだ、って思ってたから、


[その言葉を音にして紡いでしまうのを逡巡して。
 小さく震えた自分の声で聞けば、
 まだ生々しく胸が締め付けられる。]


  おまえがまた傍に居てくれるっていうの、
  実感湧いてこなくて…… 
    

[目を伏せて、少し考える。
 「未だ怖い、」とぽつりと付け足す。]
(-13) eyes 2025/12/24(Wed) 0:29:49

【恋】 飛鳥 悠凛

[けど。この手を掴んでいたい。
 離さないでくれればいい、と]


  目が覚めた時、
  また一人だったら。

  また、夢だって思っちゃいそうで。


  ……今夜、一緒に居てくれる?


[惺の手をとり、指先を握って──
 ふと思い出して、指と指を付け根から絡ませる。
 囁くように、恋人に訴えた。**]
(?6) eyes 2025/12/24(Wed) 0:38:09

【人】 七川 惺



  『……αって、そういう感じなの?』


[悠凛に問われて……さーっと顔が紅くなった。
 まさに、血の気が引くのと逆。

 言い訳になるからとか、悠凛が気にするかもとか
 俺の深層心理はどうやらそれだけじゃなかったみたいだ。
 気づいてしまった。
 初めての精通を迎えて親にバレた時みたいに
 恥ずかしいんだよ、言うのが。

 でも、もうきっと何らかの疑惑は生まれてるだろうし
 よし、いっそ言ってしまおう。]


  よくわかんないけど、俺。

  
ラット起こしてたみたいなんだよね。初めての。



[小声で打ち明けた。]
(50) rin 2025/12/24(Wed) 0:56:33

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛


[ 「……口説いてんの?」って見上げられた時には。]


  これって、口説いてるって言うの?>>-12
  思ってたことを、口に出しただけ。


[以前似たようなことを言った気がする。
 けど、しょーがねぇだろ、
 囁く語気が少々強くなってしまったのだって
 隠しようがない本心だからだ。]
(-14) rin 2025/12/24(Wed) 0:57:40

【恋】 七川 惺


[悠凛が「惺はいい男だって思ってる、よ。」と。]


  ……え。え?
  そんなん、悠凛から“初めて”言われたよな。

  すっげー嬉しい!!!


[グラン・ジュテだって飛べるくらい。


 でも、その後悠凛に見つめられると。
 そして「未だ怖い、」と言われると。
 愛おしさと切なさで胸が苦しくなった。]
(?7) rin 2025/12/24(Wed) 0:58:59

【恋】 七川 惺


[悠凛が「……今夜、一緒に居てくれる?」と言う。

 これ以上、甘い囁きなんて、あるんだろうか?
 それから、指と指を付け根から絡ませる恋人繋ぎ。

 ああ、そうだ。この指に。]


  俺からも、言うよ。
  今夜、一緒にいさせて。


[それから。

 俺は、左手は悠凛の腰から離さず、右手で
 自分の首にかかっているチェーンを引っ張って。
 その先に光る星に願いをかけるみたいに、唇を落とした。]


  これと同じ“約束”のリングは、今、どこにあるの?


[…と、悠凛に問うた。**]
(?8) rin 2025/12/24(Wed) 1:00:00

【人】 飛鳥 悠凛

[惺がなんだか恥ずかしそうな顔をしている、
 ラット。初めてのラット?
 保体で習って以来の朧げな知識を手繰る。
 鈍感Ωの俺は、誰かと番うつもりもなかったし、
 αの恋人がいたこともないから、必要のなかった知識。 
 気づかなかったから、自分事の気がしない。]

 
  好きな相手とか、ヒートのΩに
  中てられた時に起きるやつ?


[そのくらいの基礎知識は合ってるはず。
 あとは確か……
 受精の確率がどうとかあったよな。]


  でもあれって、抜けなくなるんじゃ……、

  
[ぽろっと口にしてしまったけど、なんだか
 恥ずかしいこと言った気がする。
 惺が俺と、ってこと、だよね?
 連想みたいにふっと思い出した情景。
 惺が自分の手を噛んだ直前、繋がってるとこが
 痛いくらいにぎちぎちに膨れ上がって……]
(51) eyes 2025/12/24(Wed) 10:00:05

【恋】 飛鳥 悠凛




   ぁ、 ……


[あれ。そうだったんだ。
 じゃあ、あの時惺が引き抜かなかったら。
 あのまま、ずっと俺に───?

 ぶわ、と全身の血の巡りが加速して、慌てて俯いた。]
(?9) eyes 2025/12/24(Wed) 10:01:09

【人】 飛鳥 悠凛

[いい男だって言ったら、えらく喜んでる。
 「俺、言ったことなかったっけ?」と首を傾げた。
 こんな喜ぶならもっと早く言えば良かった。
 未だ怖がっている俺の精一杯のお願いに、
 惺は、“俺からも”と応えてくれた。
 きらりと瞬く指輪に、流れるように唇を落とす仕草が
 美しかった。]



  ……もう持ってないかもって思わないの。
 
  惺のもの、捨てたって言ったのに。


[目に入らない引き出しの奥にでも仕舞い込んだ方が
 いいと、何度も思った。
 もう終わったんだと思っているのに、自分でも
 どうして毎日つけているのか理解できなかった。

 でも、惺がこれを選んでくれた時。
 俺に渡してくれた時。
 その時は確かに、俺を想ってくれていて。

 惺が心変わりしてしまっても俺は、
 その時の惺と繋がっていたかったのかも知れない。]
(52) eyes 2025/12/24(Wed) 10:04:43

【恋】 飛鳥 悠凛

[それでも、繋いだ手を緩く引いて部屋の中へと導く。]
 

  あれを俺にくれた時と、気持ちは変わってないの。
  


  ──…だったら。

  もう俺から離れたりしないって、約束して。  


[ネックレスのかかるアクセサリースタンドが置いてある
 チェストの前で立ち止まって、振り向いた。**]
(?10) eyes 2025/12/24(Wed) 10:15:47

【恋】 飛鳥 悠凛

[それでも、繋いだ手を緩く引いて部屋の中へと導く。]
 


  あれを俺にくれた時と、気持ちは変わってないの。
  

  ──…だったら。

  もう俺から離れたりしないって、約束して。  


[ネックレスのかかるアクセサリースタンドが置いてある
 チェストの前で立ち止まって、振り向いた。**]
(?11) eyes 2025/12/24(Wed) 10:16:23

【恋】 七川 惺


[打ち明けるのも恥ずかしかったけど
 悠凛が何か思い当たった様子で俯くと
 ますます恥ずかしくなる。と、同時に。

 ……可愛いなぁ。

 そう思ってしまって。

 俯く悠凛の後ろ頭に右手を添えて
 ぐっと自分の胸に引き寄せた。]
(?12) rin 2025/12/24(Wed) 12:03:59

【人】 七川 惺



  少なくとも
  面と向かって言ってもらったことはないよ。>>52

  “格好いい”だって、数えるほど?
  しかも、俺じゃなくて服褒められたり?

 
[苦笑いしてしまった。
 
 俺の問いに、問いで返してきた言葉には。]


  うん、綺麗さっぱり捨てたって言ったよな。>>30
  でも、俺が捨ててっていたのは“汚れ物”で。
  それだって勢いで言ってしまったんだ。
  お前が俺をもういらないんだと思ったから、あの時は。

  いや、今言いたいのはそういうことじゃなくて。
  

[一度、言葉を切った。]
(53) rin 2025/12/24(Wed) 12:06:52

【人】 七川 惺



  悠凛は“約束”を
  捨てないで守ってくれると信じてたんだよ。
  俺の一方的な願望だったかもしれないけど。


[そうであってほしかったから。
 それまで過ごしたかけがえのない温かな時間と、
 例え一度は離れても未来に続く希望を
 消さないでほしかったから。]
(54) rin 2025/12/24(Wed) 12:08:13

【恋】 七川 惺


[悠凛が俺の手を引いて、部屋の中へと導く。

 ……ああ、帰って来たんだ。唯一無二の花園へ。
 むせ返るようなフェロモンの香が立ち昇らなくたって。
 ここは俺にとって楽園の花園エデンだ。


 やがて悠凛は
 アクセサリースタンドの置いてあるチェストの前で
 立ち止まって振り向く。

 後ろに、まだ“約束”の星が瞬いているのが見えた。
 何でだか瞳に、薄く涙の幕が張った。
 瞬きをできるだけ堪えて、零すのは耐えたけど。]



  こっちからも改めて約束させてほしいんだ。
  それ、一度俺が手に取ってもいいかな。


[悠凛がそれを許してくれたなら
 俺は、チェーンから指輪を抜き取るだろう。]
(?13) rin 2025/12/24(Wed) 12:11:33

【恋】 七川 惺


[跪く騎士のポーズなんかする余裕はなかった。
 何より、星を掲げる手が少し震えているから。]


  もう離れたりしないって、約束するから。
  どうか、将来、俺の番になって下さい。


[悠凛に敬語を使うのは、初めてだったかもしれないな。**]
(?14) rin 2025/12/24(Wed) 12:13:20
七川 惺は、メモを貼った。
(a11) rin 2025/12/24(Wed) 12:27:04

【恋】 飛鳥 悠凛

[後頭に触れた惺の手にぐっと力が籠って、
 胸元に頭を抱き寄せられる。

 ……うわ、と声に出さずに思った。

 昔俺がアクロバットで怪我して、治るまで
 全員で振付変えないといけなくなった時。
 悔しくて涙堪えてたら、リーダーが
 似たようなことしてくれたことがある。

 けど、ぜんっぜん違う。
 惺にされるとヤバい。

 心臓のあたりが変な感じだったから、
 俯いて暫くそこで、おとなしくしていた。]
(?15) eyes 2025/12/24(Wed) 17:43:28

【恋】 飛鳥 悠凛

[俺はポジティブなことは思ったら
 すぐ相手に言っちゃう方なのに。
 惺に言わせると、どうもそうじゃないらしい。]


  え、そう?

  俺、結構ほいほい褒めるんだけどな、
  ひとのこと。


[んん?と首を傾げる。
 でも結構な頻度で思ってるよな?]


  ……あぁー。


  そうゆう時大体、照れてるから…、


[腕の中でもぞっと身じろいで、
 一度は上げた顔をまた胸元に擦りつける。]
(?16) eyes 2025/12/24(Wed) 17:52:53

【人】 飛鳥 悠凛

[俺が“約束”を捨てないで守ってくれると
 信じていたと、惺が穏やかに笑う。
 静かにその声に耳を傾けていた。]


  …… 惺は、自分で思ってるより強いと思う。


[どうしてそんな風に俺を信じてくれるだろう。]
  


  いらないなんてこと。 ない。    


[まだ上手くいつもみたいに言葉が出てこなくて、
 訥々とそれだけ答えた。]  
(55) eyes 2025/12/24(Wed) 18:06:30

【恋】 飛鳥 悠凛

[俺の手は惺を導いていたけど、
 俺にそうさせたのは惺だ。
 アクセサリースタンドの前で振り向けば、
 惺の目に光るものを見つけた。

 どくん、と大きく胸が高鳴る。
 
 “こっちからも改めて約束させてほしいんだ”
 “それ、一度俺が手に取ってもいいかな”


 その言葉を聞く前に、予感に鼓動は早まって。
 呼吸を潜めて、浅く頷いた。]
(?17) eyes 2025/12/24(Wed) 18:40:56

【恋】 飛鳥 悠凛

[繊細な仕草を秘めた指先が、
 恭しく指環を抜き取って捧げ持つ。
 そうして、惺が。俺に。]



  ───……



[自分の唇から言葉が出てくるのを待っていたのに。
 何も出てこなくて。
 震えるみたいに、微かに頷く。]
(?18) eyes 2025/12/24(Wed) 18:42:04

【恋】 飛鳥 悠凛

[きゅっと唇を噛んで、惺を見上げる。
 出会ってからこれまで惺が俺に見せた
 色んな表情が、頭に浮かんでは消えていった。
 未だ幼さを留めた惺が屈託なく笑いかける顔が。
 緊張してるんだろう、張り詰めた顔をしている
 目の前の男に、二重写しになる。]



   …… 、 …



[唇を薄く開いて、でも何も言えなくて。
 また唇を噤んで、一、二度浅く頷く。

 惺が、俺を待っているんだと気づいたから。
 いつのまにか固く握っていた拳をそろりと解くと、
 左手を差し伸べた*]
(?19) eyes 2025/12/24(Wed) 18:51:39

【恋】 七川 惺


[悠凛の唇が開くのを、俺は、待っていた。

 そんな長い時間が経ったわけじゃない。
 だけど、永遠にも思える数十秒だった。

 悠凛の長い睫毛が上向く。
 キスするのにちょうどよい身長差。
 抱きしめて唇を奪いたいのを、堪える。

 繰り返し唇を噛む悠凛を、見つめ続ける。
 繊細な顔の輪郭を縁取るストロベリーブロンドの髪。
 その髪に、瞳に、唇に、俺はずっと焦がれ続けた。

 一度は掴んだと思い、そして手放してしまった、
 俺の宝物。
 今、それが再び腕の中にある。でも。]
(?20) rin 2025/12/24(Wed) 19:52:39

【恋】 七川 惺


[悠凛が唇をきゅっと噛む。
 それが数度繰り返され、
 花が綻ぶかと思えば、また噤まれる。

 断られるのかもしれないと、星掲げる指の震えが止まらない。
 


 恋人が、頷いた。
 そして、左手が差し伸べられる。

 俺は、大きく息を吐いた。
 指の震えが、止まった……。]
(?21) rin 2025/12/24(Wed) 19:54:47

【恋】 七川 惺


[俺は、これ以上大切なものはないと言うかのように。
 恭しく、差し伸べられたその手を取った。

 左手で悠凛の指の付け根のあたりを下から支え
 右手で、薬指に 約束の星を嵌める。]


  星がここまで降りてきてくれた。


[悠凛の左手を取ったまま。
 その薬指に留まった星の上に。
 “ありがとう”と言ってキスを落とした。]


  これからは、一緒に宇宙そらまで登ろうな。


[堪えていた涙が一粒、星の上に堕ちた。*]
(?22) rin 2025/12/24(Wed) 19:56:23

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺が間近で大きく息を吐いて、
 思わず肩がぴくんと跳ねる。
 俺も緊張してたから。びっくりして。

 手を取る仕草は熱が籠っているのに
 恭しくて、それだけで胸が震える。
 一回り大きい掌に掬われると、自分の指が細く見えた。
 煌々と輝く白に差す虹のプリズム。
 ありがとう、と囁く唇が、そこに降る。]



  綺麗─………  
  
 

[胸を衝かれる程に、それは。]



  俺のものだ、


[囁いて、恋人のくれた星を指先で撫ぜる。
 触れるか触れないかの、滑らかな硬質。] 
(?23) eyes 2025/12/24(Wed) 20:40:54

【恋】 飛鳥 悠凛

[涙が一筋頬を伝う惺を見る。]



  ようやく、俺の──…  、 



[喉元にも、目の奥からも込み上げるものを感じて、
 すっと俯いて片手で目元を覆った。
 左手は惺に委ねていたから、口元までは覆えなくて
 小さくしゃくりあげる。]



  っ ふ、 … しずか、   
 


[ありがと、と伝えたかったのに。
 また上手く声が出なくなって。
 指の隙間から滲み出すものをぐいと拭って、
 眉尻を下げて笑ってみせた。*]
(?24) eyes 2025/12/24(Wed) 20:54:45

【恋】 七川 惺


[──綻ぶ唇。

 悠凛はいつも綺麗だけれど、
 くしゃりと崩れたそれは
 今までで一番綺麗で可愛い笑顔だと思った。]


  いつだって俺は、お前のものだったのにね。

  悠凛、お前は……


[言いかけて、やめた。
 今この瞬間は。問うことも応えを聞くことも。
 きっと、しなくてもいい。

 
 悠凛の左手を引っ張って、抱きしめた。
 求めるものは、今、確かに腕の中にある。

 俺の腕の中でお前は涙を堪えなくていい。
 俺も──…。]
(?25) rin 2025/12/24(Wed) 21:18:59

【雲】 七川 惺


[暫くして、Sirenの静かな涙が空気に溶けたなら──。]
(D0) rin 2025/12/24(Wed) 21:36:38

【人】 七川 惺


  お前、俺達のオンエアされたの、見た?
  実は、俺まだなんだよね。


[これは本当。
 打ち上げで、もう少し悠凛と話せると思っていた。
 そうしたら観ようと思っていて。
 それが叶わなかったから。
 ……それだけは見れなくなってしまっていた。]


  一緒に観れる?


[悠凛のシアタールーム兼、聖域の寝室で。
 
 だってカップルシートで観るみたいだろ?
 そういうの、いいなって思ってたから。

 ──下心?そりゃあね。 *]
(56) rin 2025/12/24(Wed) 21:38:58

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺

[暫く涙を止めようと頑張ってたんだけど、
 腕の中に抱き込まれて、惺から俺の顔は
 見えなくなった。
 惺の首筋からは俺のヒートの間よりも
 柔らかい匂いがして、囲ってくれる腕は
 温かくて、寄り添った胸からは
 力強い鼓動が肌に伝わってくる。]


  
  しずか……


[くっついている所からじわりと体温が移って、
 少しずつ実感めいたものが広がる。]


 
  ほんとに、俺の?
 
  もう、俺のもの……?

      
[いつもの自信たっぷりの俺は
 どこに行ってしまったんだろう。
 ヒートの間に一度自分の中の弱い部分を
 晒してしまった後で、受け入れられなかったと
 諦めてしまった喪失感が、未だこびりついている。]
(-15) eyes 2025/12/24(Wed) 21:56:19

【恋】 飛鳥 悠凛



  ごめ……、

  惺は、全部くれたのに。
  嬉しい言葉、いっぱい言ってくれて。
  指輪も嬉しい。
  ずっと、惺に嵌めて欲しかったって
  思ってた。
  

[つい聞いてしまって直ぐに、言い募る。]


  信じてない訳じゃなくて、……
  時間が経てば、段々実感湧いてくると
  思うから。

 
[そのまま暫く。
 ひとりでに涙が流れ落ちる間は、惺の腕の中に居た。]
(?26) eyes 2025/12/24(Wed) 22:04:40

【人】 飛鳥 悠凛

[惺と再会して、恋が始まった日々に
 撮影されたオムニバスドラマ。]


  …観てないよ。


[きっとこの先も観ることはないんだろうと思っていた。
 そう思うとまだ全然、生々しく胸が疼く。]


  一緒になら、観たい。けど。


  今は、…啓より俺を見てて欲しい。
  俺と惺だけがいい。


[俯いて掴んだ服の裾も、今日は御行の衣装だ。
 でもこの部屋に惺の部屋着はもう置いてないし。
 「服貸すから、適当に着替えてくる?」と呟く。*]
(57) eyes 2025/12/24(Wed) 22:12:24

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛


[ヒートじゃないのに、何故か悠凛が儚げだ。

 ダンサーの鍛えあげられ絞られた身体。
 身長だって国内平均より5p位上だろ?
 悠凛が自己申告したように女にモテるだろうに
 俺の腕の中にすっぽり収まると
 
俺に肘や膝を入れた前科のある

 靱くて長い手足まで儚げに感じるから不思議だ。

 それにヒートじゃないのに、いい匂いがする。
 何か可愛くて…困るな。

 名前を呼ばれて。>>-15


  ん……そうだよ?
  お前のもの。
  何度言ったら、信じてくれるの?


[やっぱソファ壊したのがまずかったよなぁ…
 などと、考えている。]
(-16) rin 2025/12/24(Wed) 22:54:03

【恋】 七川 惺



  謝らなくていいぞ。


[悠凛が言いかけた謝罪を柔らかな口調で遮る。
 こう言うの、もう何度目かだけど。
 過去一優しく言ったつもりだ。]


 
  お前が“嬉しい”と言ってくれることが嬉しい。
  それだけでいいよ。

  お前は自分のペースでゆったり構えてればいいんだ。


[そう言いながらも。
 悠凛の涙が、俺の少し開いたシャツの襟から入って
 直接肌に触れた時には、ドキっとした。
 気のせいかな、ヒートじゃないのに何かいい香りするし。
 俺のΩは汗だけじゃなくて、涙も甘いの?

 ホントに、可愛くて困るな。]
(?27) rin 2025/12/24(Wed) 22:55:26

【人】 七川 惺

 

  『今は、…啓より俺を見てて欲しい。
  俺と惺だけがいい。』


  え……


直球がきた。


 俺は少し、呆けたような顔をしてしまったかもしれない。]


  そう…なの?なら、オンエア鑑賞は今度に、する?


[俺はね、遠回しに段取りを踏もうと…
 だって、さっきの今じゃ、がっつきすぎじゃない?
 喜びを噛み締める時間が必用なんじゃない?
 
 
……ダメだ。可愛すぎる。


 服着替えてる間に、>>57
 俺の下半身事情が変わったらどうすんの?]
(58) rin 2025/12/24(Wed) 22:58:30

【人】 七川 惺


 
  んーーー。
  確かに、スーツじゃくつろげない感じだよな。


[何だかんだで乗せられたような?自ら望んでもいたような]


  じゃあ、オーバーサイズのTシャツかなんかある?
  借りたら俺、クローゼットにスーツかけてくる。*
(59) rin 2025/12/24(Wed) 23:00:23

【秘】 飛鳥 悠凛 → 七川 惺




  ……だめ?


  何度も聞いたら。


[ゆらゆらと涙の名残で揺れる瞳で、
 じっと惺を見上げる。
 ヒートが終わったのに、不安定になっている。

 今ならわかる。Ωが命を燃やすように発情するのは、
 捨て身の求愛だ。
 今番えるなら、後先なんてどうでもよくなる。
 一緒に居るってそれだけじゃないはずなのに。

 あれだけ発情して、たった一人のαを求めて、
 腕に抱かれて過ごしていたのに。
 最後まで噛んでもらえなかったことも。
 噛んでと求めてはいけないことも。

 自分で決めたことだけど、やっぱり苦しかった。

 そうじゃない、そうしたのは結局俺で、
 惺はそんなつもりなかったんだと、頭で否定しても。
 “拒まれた”と、どこかで身体が
 認識してしまっている気がする。]
(-17) eyes 2025/12/24(Wed) 23:19:34

【恋】 飛鳥 悠凛

[謝らなくていいと言ってくれる声は酷く優しい。
 俺も、もっとあげたいのに。
 惺の差し出してくれるものに応えたい。
 なのに。どうして言葉が出てこないんだろう。]



  うん……、



[小さく頷くのが、今は精一杯だった。
 自分のペースで、と言ってもらって安堵して、ふと。
 少し掴めた気がした。

 “全部おまえだけのものにして”と一度は自分を差し出して、
 他人に見せたことのない姿まで曝け出して、
 身も心も委ねて。それでも上手くいかなかったから。


 ……怖いんだ。きっと俺は。
 もう一度それを繰り返すのが、未だ。]
(?28) eyes 2025/12/24(Wed) 23:31:04

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺と居たい。
 今は、モニターの中のもう一人の惺と俺にも
 邪魔されたくない。
 まずあれは俺じゃなくて、神宮啓のだし。]


  ん。今度がいい。

  いま、やだ……


[ふるふると首を振って、裾を握る手に力を籠める。
 その服もやだってことは伏せて着替えを勧めたら、
 惺が俺から離れるつもりだって気配を感じ取る。]


  俺が出す。シャツもハンガーも。

  一緒にいく。


[呟くと、手を引いてクローゼットの方まで連れていった。
 惺が着替える間、手と身体を離さないといけなくて
 自然と唇が不満げに尖り、眉間に皺が寄る。

 あ。……これアレだ、分離不安?
 Ωの習性が満たされなくて、弊害が出てる感じがする。*]
(?29) eyes 2025/12/24(Wed) 23:44:13

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛



  ダメ、じゃないけど…。


[眼を瞬く。

 なんで、とは聞けない雰囲気だ。

 潤む瞳に揺れる漣は何だろう?
 何でそんな瞳で見上げるの?
 俺ってやっぱり鈍感なのかな。
 
 けど、わからないなりに。
 何かを健気に訴えているような気がする。
 恋人のミステリアスな瞳は切なげだ。
 さっきまでのそわそわした気分が
 トーンを変える。
 
 ふと、肌を合わせたら
 その意味が少しはわかるんじゃないか
 そんな気がした。
 本能に、導かれているのかもしれない。
(-18) rin 2025/12/25(Thu) 0:31:45

【恋】 七川 惺

 

  わかった。今度にしよう。
  

[悠凛が、幼子のように首を振って
 俺のジャケットの裾を掴む。

 なんで?……ヒートじゃないのに?

 不安そうだ。
 裾を掴む悠凛の手に、俺の手を重ねた。] 


  そう?一緒に行ってくれるんだ。


[重ねた手が繋ぐ手に変わっても
 勿論俺に異存はない。

 けれどハンガーを差し出される間も、
 シャツを出してくれる間も、繋いだ手は
 中々離れなかったのには、少し驚いた。]
(?30) rin 2025/12/25(Thu) 0:33:30

【恋】 七川 惺


  待ってて。すぐだから。


[悠凛の表情を見ると、着替え中に
 そう声掛けせずにいられなかった。
 ほんと、どうしたんだろう?

 悠凛にオーバーサイズのシャツは
 俺には膝上だった。
 まあ…下はいいか。
 空調がきいてて、程よい室温だ。

 これ、悠凛が着たらどんななのかなって
 その時だけは、ちょっと、ふふってなったな。

 もう一度悠凛を見る。
 それからその肩越しに、リビングの風景に視線を移す。

 以前さんざん抱き合ったソファはもうない。
 別の新しいソファは何だか寒々しくみえた。]
(?31) rin 2025/12/25(Thu) 0:35:54

【恋】 七川 惺



  終わった。

  よければ……オンエア鑑賞しなくても
  寝室、いく?


[下心がなかったかといえば、それは嘘だ。

 だけど悠凛の顔をみてたら
 早くくっついて温めて、
 落ち着かせてあげたくなったのが先。
 庇護欲をそそるんだ。

 悠凛がオーケーしてくれたなら、
 お姫様だっこをするつもり。

 以前、風呂から持ち上げた時はぐったりしてたから。
 今度は俺の首に手を回してくれるなら嬉しい。*]
(?32) rin 2025/12/25(Thu) 0:42:21

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺が「今度にしよう」と直ぐに言ってくれて
 ほっとする。
 服の裾に縋った手に重なる体温。
 ……あったかい。
 無意識に自分が出したSOSのサインに気づかされる。


 着替える間に“待ってて”と言われて、
 こくっと頷いた。

 待ってていいんだ。
 俺が勝手に、心のどっかで待っちゃうのとは違う。
 惺が待ってて欲しいって言ってくれてるんだから、
 これは大丈夫。
 自分に言い聞かせて、首筋に縋り着きたくなる衝動を
 懸命に宥めた。]
(?33) eyes 2025/12/25(Thu) 0:51:30

【恋】 飛鳥 悠凛

[終わった、と声を掛けられて
 待ての状態から解放される。
 寝室に誘われたのとほとんど同時に、
 無言で大きく腕を広げる。真っすぐ惺に向かって。
 いつの間にか、もう限界みたいだった。]


  さわってて、惺。

  
  くっついてるとこ、足りない。
  足りないの、もぉやだ………


[抱え上げてくれる腕にすんなりと収まって、
 首筋に腕を搦めて縋りつく。
 多分、ずっと泣きそうな顔してる自覚がある。
 それでも表情を作る余裕なんてなくて、
 泣きださずにいるだけで、今は精一杯だった。*]
(?34) eyes 2025/12/25(Thu) 0:59:28

【恋】 七川 惺


[悠凛が俺に飛びついてきた。

 脇と膝裏にてを添えて、ぐっと持ち上げる。
 風呂から持ち上げた時のような浮力はないけど
 両腕を首に回してくれれば、
 悠凛には羽が生えてるみたいだ。

 ヒートじゃないのに
 花の香が少し強くなったと感じるのは
 俺の……体調のせいかな。

 悠凛の腕、脇、膝裏、その他だって
 悠凛と触れているところから
 体温が上がってゆくような気がする。
 風邪でもひいたんだろうか。
 いや、別に具合が悪いってわけじゃない…。

 ちょっとお行儀が悪いけど、
 俺は少し開いていた寝室のドアの隙間に足をかけた。
 その拍子に、ドアが開放される。]
(?35) rin 2025/12/25(Thu) 1:17:15

【恋】 七川 惺


[悠凛をふかふかのベッドの上に降ろせば、
 俺はすぐに覆いかぶさった。

 足りないところがないように。


 今日はここが、俺達の楽園の花園エデン **]
(?36) rin 2025/12/25(Thu) 1:18:51

【恋】 飛鳥 悠凛

[縋りついた惺の首筋に、ほぅ、と小さく吐息を漏らす。
 実感の追いつかない頭よりよほど先に、
 俺の身体は自分のαが帰ってきたのを理解している。

 ……からだが。あつい、]



  しずか………、



[寝室へと運ばれながら。
 意味もなく呼んだ声が、頼りなく揺れる。

 睡眠が不足しがちだからと、この家で一番拘って選んだ
 上質なマットレスに背中から沈み込む。
 温かい身体が俺の上に着地して、
 まるでそれが分かっていたみたいに
 直ぐに自分の腕がその背に巻き付いた。]
(?37) eyes 2025/12/25(Thu) 1:29:55

【恋】 飛鳥 悠凛

[どちらからともなく唇が重なる。
 きっと誘っているのは、いつも俺だ。
 俺が意図した時も、そうでない時も。
 ぴったりと合わさった唇から甘い唾液が流れ込む。
 味蕾に馴染んだ、惺の味。

 ……ああ。俺のαが、俺を抱いてる。
 惺。帰ってきたんだ。
 俺のところに。
 惺、 惺。 しずか。] 


  からだ、いっぱい触って

  俺にさわってて、


[向ける眼差しはとろりと蕩けているのに、
 喘ぐように必死に訴える。]


  抱いて、惺

  ……繋がってないと くるしい、


[身体の真ん中で繋がってたら、離れられない。
 突き刺して、離さないで。もう二度と。
 ぎゅっと目を瞑って、焦燥じみた衝動を抑える。
 “大丈夫”なんて。今だけは、嘘でも言えない。**]
(?38) eyes 2025/12/25(Thu) 1:40:54

【恋】 七川 惺


[唇が重なる。
 舌が絡んで唾液が混じり合うと
 蕩けるような気持になった。


 
(ずくん)


 悠凛を持ち上げた時から半ば走り出していた俺の身体。
 微熱のような温度を伴い一つの方向に集まった血流が
 熱の塔を築く。

 「からだ、いっぱい触って」と訴える悠凛
 けど、ゆったりとした情緒を愉しむ余裕がない。

 悠凛も俺も、まだ服を着ているのがもどかしかった。
 ベッドの上でTシャツと下着を脱いで素裸になる。
 悠凛の服も、乱暴に剥いだ。
 両手で脱がせている間にも、太もも、膝、足先
 どこかが必ず悠凛に触れるようにした。
 男の徴が悠凛の肌を叩くこともあったろう。
 

 ──抱いてとせがむ恋人。]


  俺も早く繋がりたい。
  けど俺何でだか……
  今日は優しくできる自信がないよ。
(?39) rin 2025/12/25(Thu) 10:03:02

【恋】 七川 惺


[今の俺は、薬の切れたジャンキーのよう。

 悠凛のヒート明けにお預けをくらって
 半日自慰にふけった。
 悠凛と打ち上げに会った日も、
 夜は自分で抜かなければならなかった。
 酒に溺れたたった一日も、
 自室のベッドの上で。

 どんなにしても哀しみを消し去るものにはならなかった。

 だからなんだろう、と思う。
 陽根に爆弾を抱えてるような切実なひりつきがある。


 悠凛の方はどうなんだろう。
 ヒートじゃない時抱くのは初夜以来だ。

 右手の指で秘蕾に触れる。*]
(?40) rin 2025/12/25(Thu) 10:06:58

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺が互いの服を剥いでいく間にも、
 浅く短く呼吸が乱れていく。
 俺の切実な様子を察したんだろう、
 身体のどこかを必ずくっつけてくれている。
 アンコールで着たライブTを脱がせてもらう時、
 固く熱を持ったものが俺の剥き出しの下腹に擦れて、
 ん、と小さく息を詰めた。]



  そんないつも、優しくしなくて、い……

   
  ひどくされたって、…いい、全然。



[惺なら、と頬を染めて囁く。
 ああ、どうしたって。
 抱かれるって行為は、自分を差し出すことになるんだ。 
 初めての夜、ヒートの間中。
 何度も、何度も。
 きりがないくらい、俺は惺に自分自身を捧げてきた。]
(?41) eyes 2025/12/25(Thu) 10:36:05

【恋】 飛鳥 悠凛

[覆い被さって俺を見つめる惺の顔も、
 切迫を滲ませていた。
 もどかしげで、苦しげですらある。]



  … おまえ、俺に反応してるんだね。

  ヒートでも、そうでなくても。

  
[知ってたはずなのに。
 そもそも俺がΩになる前から、
 おまえは俺に惹かれてくれたっけ。
 その長い前髪を掬い上げて、ぎこちなく微笑んでから
 目を伏せてキスをねだる。
 初めての続きを、何度でも二人で。]


   は……  ん、…ぁ 、  


[つっと惺の唇に滲んだ雫を惜しんで
 舌でなぞっていると、不意に長い指が脚の奥に触れる。
 ぴちゃ、とキスする水音によく似た音が立って目を瞠る。]
(?42) eyes 2025/12/25(Thu) 10:51:54

【恋】 飛鳥 悠凛

[普段の俺の身体は、Ωであることを忘れていられるくらい
 普通の男の身体をしているのに。
 惺の指が探るように蠢くだけで、
 くぷりと呑み込めてしまえそうなくらい湿った音がする。]



  俺、いつもはこんなんじゃ……、



[気恥ずかしくて、言い訳めいたことを口にして
 少し顔を背ける。
 裏腹に、背に回した腕にぐっと力が籠る。
 ああ、今日は。爪を立ててしまいそう。
 「……脱ぐ仕事とかある?」と弱々しく尋ねた。*]
(?43) eyes 2025/12/25(Thu) 10:58:47

【恋】 七川 惺



 反応…うん……そうだよ。

 出逢った時から。
 本当は…ずっと……こうしたかった。


[呼吸が、だんだん短く荒くなってゆく。

 甘やかでも、例え乱暴にでも。
 内側からこみ上げる衝動があった。
 ずっとずっと、心の深い水底でそう思っていた。

 悠凛の方はどうだったんだろう?
 出逢ったばかりの頃は?
 初めて悠凛の唇に留まった時は?
 そういえば、悠凛は出逢った時にはβだった。]
(?44) rin 2025/12/25(Thu) 11:31:44

【恋】 七川 惺


[悠凛が俺の手を振り払った時は…?
 その時の表情に、壊れそうな何かはなかったか?

 ミステリーの謎解きが
 クライマックスを迎える瞬間のような興奮が
 俺の脳内を駆け巡る。


 その時、悠凛に前髪を掬い上げられた。
 俺の運命が、自ら幸運をつかみにきた、
 そんな傲慢な絵面すら、頭の中に浮かんだ。]


  ……悠凛。


[名前だけしか言えなかった。
 でもそれはFatalの衣を脱いだ、
 剥き出しの俺の運命の名前だ。

 出逢った頃は、運命なんざ、全く信じちゃいなかった。
 それが今頃になって、こんなふうに思うなんて。

 深いキスを落としながら、俺の指は悠凛の脚のあわいへと。]
(?45) rin 2025/12/25(Thu) 11:35:55

【恋】 七川 惺


ぴちゃ、


 俺の右手の指先にしっとりとした蜜が絡みつく。
 悠凛が目を瞠ったのが見えた。
 俺は飢えた獣のような顔をしたかもしれない。

 荒々しく蜜を舐めとると
 自然に片方の口端が上がった。
 甘いというより、美味い。]


  …………。

  お互い様だな。
  俺だって、こんな風に張り詰めるのは。
  お前に反応する時だけ。


[悠凛が少し顔を背けた。]


  俺はずっとお前を見てる。
  お前も、もっと俺の方を見て。
 

[そう言ったのは、悠凛の腕に力が籠ったのと
 ほとんど同時か。]
(?46) rin 2025/12/25(Thu) 11:47:03

【恋】 七川 惺



  ……脱ぐ仕事は…今んとこはないよ。
  今日は俺に…何をしたって……


[悠凛の弱々しい問に応えながら、
 もう我慢できなくなってきた。
 繋がらないと苦しいのは俺の方。
 挿入の許可を取る余裕なんかない。


 秘蕾を解す間もなく。
 有無を言わさず。
 俺自身をそのナカに突き入れようとする。
 肉の矢じりの先端に、ぐっと力が籠った。*]
(?47) rin 2025/12/25(Thu) 11:54:31

【恋】 飛鳥 悠凛

[肌を合わせて、唇を重ねて、間近で声を聞いていると
 不安を感じなくなる。
 こうしている間は、信じることは
 そう難しくないことのように思える。]


  出逢ったときから?

  ……そっか。
  一目惚れだって言ってたもんね、おまえ。


[面映ゆくて、くすぐったくて。
 そっと笑う。]

 
  俺も、惺に触ってもらうの、
  ずっと好きだった……


[その片手をとって、頬に押し当てる。
 髪を梳いてくれるのも。
 ふと肩や腕に触れる瞬間も。
 「だから、俺の身体は変わったのかな」と
 呟いたのはほとんど無意識だった。
 もっと深く、いっぱい。触れ合える形に。]
(?48) eyes 2025/12/25(Thu) 12:07:15

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺が、俺の名前を呼ぶ。]



  うん、 
  

[それだけで満ちていく。
 俺の番が、俺を呼んでる。
 とっくに理解していても良かったのに。
 まだ噛まれてはいなくても、
 番がここに居るのに、もう出逢っているのに、
 離れていたらお互い苦しいに決まってる。]


  はなれて、ごめん

  苦しかった……っ、


[ぽつっと呟いて、解放した片手の代わりに
 惺の頬を両手で柔く押し挟んで口づけた。]
(?49) eyes 2025/12/25(Thu) 12:08:30

【恋】 飛鳥 悠凛

[俺の深いところまで潜るために、
 惺の指が俺の入り口に触れる。
 そこが潤っていることに気づいた
 惺が浮かべる獰猛な表情に、射竦められる。
 俺に触れていた指を、唇に寄せて──]

  
   ッ、 ゃ……


[恥ずかしくて、居た堪れなくて。
 
嬉しくて。
顔を背ければ、
 “もっと俺の方を見て”と請われる。]



  …“俺だけ見てろよ”?


[俺が日頃気軽に言ってるだろう類の殺し文句。
 言うのと言われるのって、全然違う。]
(?50) eyes 2025/12/25(Thu) 12:23:07

【恋】 飛鳥 悠凛

[他人に肌を見せる仕事は当分ないと惺が教えてくれて、
 ほっと息を吐く。]



  ほんと……?

  よかった、 俺だけの……


[俺だって、優しくできそうにない。
 惺の身体のあちこちに、俺の痕を残してやりたい。
 けど、今はそれより。

 自然と開いた脚の間にひたりと宛がわれた熱く漲るもの。
 互いに引き寄せ合うようで。
 俺達はこうするのが自然だったんだと腑に落ちる。
 ヒートの時よりはゆっくりと、
 それでも確実に綻ぶ身体は、惺を拒みはしない。*]
(?51) eyes 2025/12/25(Thu) 12:34:15

【恋】 七川 惺


[恋人が「触ってもらうの、ずっと好きだった」という。
 俺の片手をその滑らかな頬に押し当てて。]


  お前の髪に触れる理由が欲しくて
  俺は当時のスタイリストに
  ヘアアレンジを教えてもらったんだぜ?


[初々しく、懐かしい想い出だ。
 思考は、過去と現在を行き来する。]


 『だから、俺の身体は変わったのかな』


[悠凛が何気ない風で零した一言が、胸を突いた。
 今度は俺が目を瞠る番だった。]


  それって、最高の答え合わせだ。


[思わず呟いてしまった。
 悠凛にその意味は通じないかもしれないけれど。
 今はそれでもいい。
 今後、いくらでも語り合うことができるだろう。]
(?52) rin 2025/12/25(Thu) 12:54:40

【恋】 七川 惺

 

  ごめんは、ナシだって。
  それも、あいこだから。

  むしろ、俺のこと、もっと詰ってもいいくらい。


[悠凛の両手が俺の頬に添えられる。
 その手からも熱が伝わってくるよう。
 俺の頬の熱も伝わればいい。

 そうして暫し悠凛の顔に見惚れる。

 なんて、綺麗で可愛くて……
 そしてセクシーなんだろう、と思う。


 口吻けしながら、俺の指に反応する身体も、また。]
(?53) rin 2025/12/25(Thu) 12:57:18

【恋】 七川 惺



  ははっ。そうだな。


[悠凛がTVやコンサートでカメラ目線で言う台詞。
 自信満々でカッコいいなと思っていたそれ。
 それをほんの目の前で疑問形で問われたら
 そこだけ少し笑ってしまった。]


  俺だけ、見てろよ。


[今度は一言一句違わずお手本の通りに。
 だけど、それよりはずっと熱を込めて。]


  目ぇ、逸らすなよ。
(?54) rin 2025/12/25(Thu) 13:01:38

【恋】 七川 惺


[そう言いながらも、自分自身は視線を降ろす。
 決して悠凛から目を逸らしたわけじゃない。
 俺を迎え入れてくれる、その場所を見るために。

 もう一つの、綻ぶ唇。

 帰りたくて帰りたくてたまらなかった、そこへ。
 花蜜の海へ。
 俺の硬く張り詰めた分身が、潜り込む。

 悠凛の窄まりを分け入ってすぐさま、
 怒涛のような快感が押し寄せてきた。*]
(?55) rin 2025/12/25(Thu) 13:08:24

【恋】 飛鳥 悠凛

[まだ伸ばしかけでうっとおしかった髪を、
 惺は「モデルだからこのくらいはな」と言って
 手際よくアレンジしてくれた。

 その内情を知って、
 「……そうだったんだ?」とはにかむ。
 なんだか、随分昔から愛されていたっぽい。

 “最高の答え合わせ”に目を瞬いた。
 何のことだろう。
 分からないけど、惺が酷く幸福そうに見えたから
 嬉しくなってまたキスをする。
 惺が俺の事で泣いたり笑ったり怒ったりするのは、愛おしい。]
(?56) eyes 2025/12/25(Thu) 13:26:45

【恋】 飛鳥 悠凛

[もっと詰ってもいいって言われたから。]


  ……ん、

  ずっと居なかった。何年も、


  また俺をひとりにした……


[惺は二回振られた気でいたみたいだけど。
 俺は気持ちとしては一回も振ってはない。
 それでも実質振った側だと分かっていながら、
 無茶苦茶なことを言っている。
 それでも惺は、愛おしくて堪らないと
 よく物語る目をして俺に見惚れるから。
 きっと俺は、このままでいいんだろう。] 
(?57) eyes 2025/12/25(Thu) 13:27:57

【恋】 飛鳥 悠凛

[“俺だけ、見てろよ。”って。]


 
  ……、それ、パクリじゃない?


[目の前で恋人にそんな風に熱っぽく言われて、
 どきっとしないやつなんている?
 つい視線を外しそうになったら、
 目ぇ逸らすなよと釘を刺される。

 そのくせ惺の視線がすっと逸れて──]
(?58) eyes 2025/12/25(Thu) 13:43:39

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺に見られながら、
 身体と身体がキスをする瞬間。
 愛おしさに、どこもかしこも綻ぶ。]



  ── あいしてる、


[密やかに囁いたのは。浅く沈み込んだ屹立に
 ぐっと力が籠められたその瞬間。]




  …ゃぅ、 は ぅん、ああァっ!



[丸い先端がぐにゅりと襞を押し拡げたかと思えば、
 張り出した鰓で抉るように突き込まれる。
 それでも痛みはなくて、ヒートの時より強く擦れ合う刺激で、
 前から溢れ出しそうになる。
 背中に回した手で、惺の背にきつく爪立てる。
 嵐のように抱き合う間も、離れずにいられるように。]
(?59) eyes 2025/12/25(Thu) 13:49:27

【恋】 飛鳥 悠凛

[何度受け入れても、惺のはおっきすぎる。
 もしかしてまだ、二回目?普通の時にするの。]


  …っふ、つかまえてて、

  からだ、逃げちゃったら


[切れ切れの息の下で訴える。]


  やだってゆっても、 もぉ


   … 止めないで


[ヒートでない身体で、受け止めきれるか分からない。
 でも、全部欲しい。惺。*]
(?60) eyes 2025/12/25(Thu) 13:57:34

【恋】 七川 惺



  『── あいしてる』


   愛してる…っ


[悠凛と同じ言葉を返す。

 悠凛は宝物で。輝く星で。
 起爆剤で。そして運命の渦の中心。

 嵐のように抱き合えば……そこにあるのは台風の目だ。

 同じ言葉を返すだけでは、おそらく足りない。
 そんな考えが、ふっと頭の中を過った。


 まだ己は差し出していないものがあるんじゃないか。
 ──本能が小さく囁く。
(?61) rin 2025/12/25(Thu) 14:26:19

【恋】 七川 惺


[俺の背中に悠凛の爪が食い込む。その痛みは、
 愛おしさを増すエッセンスにしかならない。

 爪を立てなばならないほど…
 無理かけてるんだな。そうか、そうだよな。
 悠凛、ヒートじゃないから。

 健気にも「つかまえてて」という。
 俺だって離したくない。
 この腕の中に戻ってきたお前を。
 今、一瞬たりとも。]


  『… 止めないで』


[そう言われた途端、
 俺の心の中で、大きく何かが弾けた。]
(?62) rin 2025/12/25(Thu) 14:28:30

【恋】 七川 惺


[──このまま、撤退なき進軍をあげたい。
 そう願ったのは、おそらく、俺の核だ。

 途端、雄芯の根本に一か月ぶりで
違和感
が生まれた。

 ラットには決まった周期はないのだと思う。
 最愛を前にして突発的に起きるのだと、
 今更のように悟った。

 一度悠凛と離れてから
 番宣の仕事等で悠凛と接触する可能性がある日以外は
 抑制剤を飲まなくなっていた。

 今日はステージを観た。
 ……一か月も距離を置いたし、遠くから見るだけだし、
 もう大丈夫だろうと思っていた。
 
 けれどリヒトと濃厚に絡みあうダンスを見たのも
 遠因になっていたのかもしれない。
 じわじわと遅効性の毒のように。


 
俺は正しく、薬の切れたジャンキーだった。
(?63) rin 2025/12/25(Thu) 14:40:25

【恋】 七川 惺



  ごめん、先に謝る。
  これから今よりもっと。
  無理かけるかもしれない。


 
(こりり)



[少しずつ、少しずつ違和感は大きくなって。
 雄芯の根本を取り巻く太い輪のような瘤を形成してゆく。
 
 最初は慎重に窄まりに瘤が入るギリギリ手前まで抜いて。
 でも繋がりは決して解かず。
 瘤を襞の外側に押し付けて擦れ合わすようにして
 何度か抽挿を繰り返した。


 そして何度目かに。]


 
(ごりっ)



[瘤ごと、悠凛のナカに俺自身をめり込ませようとした。*]
(?64) rin 2025/12/25(Thu) 14:54:03

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺の何度目かの“愛してる”。
 何度貰っても嬉しい。

 初めて貰った時は、その言い方がすごく。
 ありのままの俺を綺麗で愛おしいと
 思ってくれてるんだと伝わってきて、
 涙が零れたのを思い出す。
 どうして思い出せなくなっていたんだろう。


 ……大切過ぎて、喪失を直視したらもう。
 動けなくなるってどこかで知っていたから?]
(?65) eyes 2025/12/25(Thu) 15:09:38

【恋】 飛鳥 悠凛

[内側から狭い場所を拡張される圧迫感に
 息を乱しながら、俺を抱く惺にぽうっと見惚れていると。
 突然惺が、ごめんと口にする。
 今よりもっと。“無理”?]



  しずか──…?


[熱っぽい声と視線は、俺に警戒を抱かせるものじゃなかった。
 それなのに。ぞくん、と背筋を震えが奔って、
 意識が覚醒する。]


  
  ぇ、 ……うそ、まだ……?
 


[みち、と入口が塞がれていくような感覚。
 でもそれ以上に、まだ呑み込めていない箇所に
 異変を感じる。]
(?66) eyes 2025/12/25(Thu) 15:10:30

【恋】 飛鳥 悠凛




  ──…ぁ、 …うそ、


[ 繰り返した呟きが、違う色を帯びる。

 ───違う、これ。
 もしかして。

 半ほどまで挿入っていたものが
 じわりと引き抜かれて、
 ずぷん、とまた食い込んでくる。
 硬く膨れ上がった瘤を入口に押し当てられて、
 外側からもぐりぐりと擦られる。]

  
  は、ぁあっ、 ぁん、あッ!


[ヒートじゃないのに、緩やかな擦過に
 あられもない声が上がる。
 だって、惺が。今から俺、に?
 興奮は最高の催淫剤だと思い知る。]
(?67) eyes 2025/12/25(Thu) 15:20:08

【恋】 飛鳥 悠凛

[こんなのどうやって俺の中に入るの。]



  しずかぁ…… こわい、



[恋人に訴える声が甘く細く揺れる。
 どうなっちゃうの、俺。
 一度これを呑み込んでしまったら。
 ラットに入ったαは、当分Ωを離さないって。
 物理的に、離れられなく──]



  ふ、……惺、


  ちょうだい、ぜんぶ
  最後までしていい、から……っ!


[それこそが俺の欲しかったものだと気づいて、
 唇を震わせる。
 顔の横に突いた惺の左手の下に掌を潜り込ませて、
 惺に上から押さえつけるように握ってもらう。
 ごり、とめり込んでくる途方もない圧迫感に、
 竦む腰がずり上がって、上へ上へと身体が
 ひとりでに逃げを打つ。*]
(?68) eyes 2025/12/25(Thu) 15:34:09

【恋】 七川 惺



  そうか、怖いか。
 
  ……けど、止まらねーんだよ。


[悠凛が俺の名を呼ぶ。

 “ちょうだい”“全部”“最後まで”

 切れ切れに聞こえる声。
 悠凛の掌が俺の左手の下に潜り込んだ。
 上から押さえ付ける。

 もう逃がさない。俺のΩ。



 それでも逃げを打つ悠凛の腰。
 怖いんだろう。
 痛いんだろう。
 苦しいんだろう。
 
 なら、これなら?これなら少し楽にならないか?]
(?69) rin 2025/12/25(Thu) 16:48:58

【恋】 七川 惺


[後先のことはもう、考えられなかった。

 押さえ込んだ俺の左手と
 絡んだ悠凛の右手。
 それは繋いだまま。
 むしろ途中まではそこを軸にするようにして。

 右手では悠凛の腰を掴み。
 下半身は繋がったまま。
 悠凛をぐるりと反転させようとする。

 獣が後ろから繋がる原初のカタチに。

 悠凛が受け入れやすくなると思ったから。
 
──本当にそれだけ?


 その一連の行動を拒まれなければ。
 俺は、今度こそ。
 一つ雄叫びをあげて。
 悠凛の秘蕾のナカに、文字通りの男根を。
 瘤の全てを含めて押し込んだ。*]
(?70) rin 2025/12/25(Thu) 16:55:03

【恋】 飛鳥 悠凛

[“止まらねーんだよ”と告げる男は、
 俺を初めて抱いた夜にあれだけ躊躇ったのと
 同じ男とは思えなかった。

 俺にこわいって言われて、
 いつもの惺なら思い留まった?
 分からない。
 一度目のキスも。楽屋で交わしたキスも。
 初めての夜に誘い込まれたのも。

 ……惺が、俺を欲しがってくれたから。    

 見上げる恋人はもう、男以上に
 雄そのものを剥き出しにした顔をしている。
 もう逃がさないと無言の裡に、
 その目が、声が、熱い身体が告げている。
 
 ふる、と戦慄いたのは怯えたせいだけじゃない。
 この雄に、全部あげたい。
 溢れる熱の限りを受け止めて、
 この身体で飲み干したい。
 もっと。もっと。……もっと。]
(?71) eyes 2025/12/25(Thu) 17:19:53

【恋】 飛鳥 悠凛

[両手で自分の体重を支えていた惺が、
 マットレスから右手を浮かせる。
 反対の手と重ねた俺の掌に、その分ぐっと圧が掛かった。
 空いた手は俺の腰を掴んで、
 繋がったままで裏返そうとする。]


 
  ──ひぅ、 ゃああッッ!


[抉られる衝撃にひゅっと詰めた息が、
 ぐちゅん、と酷い音と一緒に
 後膣を大きく掻き混ぜられ、悲鳴に代わる。]




   ……ぁ、 は、 ぁあ… 、っ



[ぽろ、と涙を零して、茫然としながら、
 肩越しに惺を振り返る。
 俺の男と、目が合った。]
(?72) eyes 2025/12/25(Thu) 17:43:59

【恋】 飛鳥 悠凛

[───あ。

 俺のα。俺の雄。俺だけの男が。
 すぐ傍で狂おしく俺を欲しがっていたから。

 何も考えず膝を立てて、上半身をシーツに伏せて
 腰だけを高く突き上げる。
 ずっと。ずっとこうして欲しかった。
 
初めて出逢ったときから?


 太腿にたらたらと蜜が溢れ続けているのを感じる。
 発情、してる。
 俺のαの求愛に中てられて。]



  しずか──………



[愛する番を振り仰いでよばう声が、しとりと甘く滴る。]
(?73) eyes 2025/12/25(Thu) 17:46:33

【恋】 飛鳥 悠凛

[あいしてる、と唇の形だけで紡ぐと、
 惺を半ばまでずっぷりと咥え込んだ蕾を
 眼前に晒すように腰を突き出し、シーツに爪立てる。

 惺に俺を、奥の奥まで愛してもらいやすいように。

 上から体重をかけて押し込まれる熱の塊が、
 ずぶん、と卑猥な音を立てて押し入り、
 容赦なくナカを侵蝕する。
 俺を抱く獣の雄叫びに、声になりきらない悲鳴が絡む。]



   ひぁ、 ぁぅ 、ああぁァ……!



[固くしこる瘤が、浅いところにある男の性感帯を
 ごりごりと轢き潰す。
 全てを呑み込みきる前に堪えられなくなって、
 白いシーツに放物線を描く白が飛び散った。*]
(?74) eyes 2025/12/25(Thu) 18:01:50

【恋】 七川 惺


[痛みと苦しさに耐えかねて悲鳴を上げる悠凛。
 それでいながら、次には俺を振り返る。

 目が合った。
 虹を映すかとも思える綺麗な涙に縁どられた瞳。

 俺のΩ。俺の運命。俺だけの番。

 大腿に滴る花蜜は俺の求愛を受け入れてくれた証左。]


  悠凛……!!!



[愛が、奔り出す。]
(?75) rin 2025/12/25(Thu) 18:53:22

【恋】 七川 惺


[悠凛のナカを何度も突いて引いて攪き混ぜる。
 果てるまでは瘤がしっかり蓋をして
 俺の男根の熱が外気に冷まされることはない。

 畢竟、肉の矢じりは深い所を突くことになる。
 おまけに、瘤が男の悦い所に当たるようで
 悠凛が俺より先に吐精した。

 構わず、もっと。もっと、深く潜る。


 最奥まで届いたかと思った瞬間。
 俺はこらえきれなくなって狼のように吠えた。


 同時、俺の胤が迸り出た。
 奔流が、溢れ続けて止まらない。

 いつ果てるともなく、愛が溢れて止まらない。

 この愛が溢れてやまないうちに。
(?76) rin 2025/12/25(Thu) 18:57:39

【恋】 七川 惺


 
 (カチ。 カチ。 カチ。)


[俺は我知らず歯を鳴らしていた。
 けれど今度の音は小刻みにではなく、
 アナログの秒針が時を刻むがごとく。
 
 準備運動のようなそれは、威嚇にすら似ている。
 例えそれが本能に押し上げられているものだとしても。]
(?77) rin 2025/12/25(Thu) 18:59:25

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛



[幸せにできなかったらどうしようじゃねーんだよ。

 何としてでも、どんなことをしても、
 絶対、幸せにするんだ…!!]
(-19) rin 2025/12/25(Thu) 19:01:14

【恋】 七川 惺


[もう
“Back”撤退
はない。
 本能と理性は共闘し、
“Go”行け
と吠える。

 俺は明確な意思をもって、今度こそコイツを噛む。]



  悠凛、俺、遠い約束まで待てない…!!!



[大切だから疵を付ける。大切だから刻む。 

 原石を俺の色でカットするんだ。 
 悠凛、お前は、おれの宝石。

 カッと口を開けて。
 それから悠凛の項に歯を立てた。

 俺の犬歯は、どこまで深く届いたか。**]
(?78) rin 2025/12/25(Thu) 19:04:38

【恋】 飛鳥 悠凛

[純白に白濁の散るシーツに突っ伏して、
 びく、びくりと腰を波打たせる。

 またいつもより、イきやすくなってる……?

 惺に初めて抱かれた日にも、
 軽いヒートのような状態だったのを覚えている。
 このままだと本当に、発情しきってしまいそう。

 あ、でも。今日はライブだったから、
 普段より強い抑制剤を──……

 まともにものを考えていられたのは、
 そのあたりまでだったと思う。]




  ッ、!? ぅあ、ああァ……っ!!



[未だ余韻に浸っていた身体を、大きく攪拌される。
 綻びきっていない身体が、暴力的な質量を以て
 ごりごりと侵されていく。]
(?79) eyes 2025/12/25(Thu) 20:29:46

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺の思うが儘に突き込まれて、柔襞を抉られ、
 膨れ上がったしこりに入口までをも蹂躙される。]




   ゃ、ッ、 しず、かっ、 やぁ、あ、ああッ!



[隙間なく充ちた肉の鎗に内側から全身を揺すぶられ、
 男の好いように啼かされる。
 内臓を暴かれるような狂気じみた快楽。
 未だ苦しいのに、どんどん性感が引き摺り上げられて
 喘ぐ合間に息が継げない。

 ああ、これが中てられるってことなんだろうか。
 俺がヒートだった時の惺も。
 こんなだった?]
(?80) eyes 2025/12/25(Thu) 20:34:58

【恋】 飛鳥 悠凛

[これがαの本気なんだ、と薄れゆく意識で想う。
 内側から征服されていく快楽と途方もない充足感。
 俺の雄の咆哮を、耳元で聞く。

 熱い熱い体液が、お腹の奥でぶちまけられる。
 止め処ない奔流は逆流するほどの勢いがあるのに、
 瘤に塞がれ溢れだすことはなく、
 重力に従うまま、奥へ奥へと溜まっていく。

 惺自身でさえも侵入できないほどの奥へと、
 男の胤が撒かれて、俺の身体を侵蝕していく。]




   ん、っ、 んン 、 は、 ぅうん……──




[ずっと。ずっとこうして欲しかった。
 こんな快楽知らなかったはずなのに。
 欲しかったのはこれだと、本能が教える。
 みっちりと俺の感じる場所に当たったままの
 雄芯の収縮に合わせて、何度も頂に押し上げられる。]
(?81) eyes 2025/12/25(Thu) 20:45:18

【恋】 飛鳥 悠凛

[何か不思議な音が聞こえた気がした。
 俺達の間で流れ続ける時を刻むような。]


 
  ──……… 、



[惺が。激情に満ちた声で俺を呼ぶ。
 “約束”“待てない”──?

 初めてαに中てられて混濁した意識は、
 うまくその意味を拾えなくて。
 反射的に振り返ってしまった。

 俺のαが、俺を呼んだから。]
(?82) eyes 2025/12/25(Thu) 20:53:04

【恋】 飛鳥 悠凛

[項に鋭く走る痛み。
 首横にも浅く皮膚を裂かれる感覚があった。
 振り向いた先の赤く濡れた口内で、
 尖った犬歯が、真珠みたいに円く光っていた。]



  ──… ……


[まるく見開いた目で、惺を見つめる。]


  
  しずか、  俺まだ、くすりが……


[まだ茫然としながら、今日ライブだったからと呟いたけど。
 そんなのどうでもよくて。
 しずかが。俺を。


 ───俺を、惺が。番にしてくれようとした?

 ぶわりと悦びが湧き上がって、
 惺の気も知らず、つい笑ってしまった俺は。
 いつより幸福そうな顔をしていたんじゃないかと思う。*]
(?83) eyes 2025/12/25(Thu) 21:04:53

【恋】 七川 惺


[悠凛が目を見開いている。

 項の疵の深さはよくわからない。
 首横にも疵がついている。

 どれだけ深く正確に噛んだら番になれる?



  ………。


[悠凛が振り向いた拍子に
 また、逸れたのかもしれない。]


  ………そっか。


[それから悠凛が言うには。]


  『しずか、  俺まだ、くすりが……』


[ああ、薬も。

 それでも、俺は──。
 いつもより幸福そうな顔をしている悠凛に暫し見惚れた。]
(?84) rin 2025/12/25(Thu) 22:13:30

【恋】 七川 惺



  そっか。そうなのか。


[落胆の色は声に載せずに。]


  ……俺、ようやく自分で自分の心を、
  深く見つめることができたし。


[偉大な一歩と言えるんじゃないか。
 俺は今から、ここからだ。と、思い直して。
 訳知り顔を作ってみせたんだけど。]



  ……ん?ライブだったから…


[そこに反応してしまった。
 リヒトとかリヒトとかリヒトとか。思い出してしまって。]
(?85) rin 2025/12/25(Thu) 22:19:31

【恋】 七川 惺

 

  十年待てるなんて、とんでもなかったな。
  ホント、俺、馬鹿だったわ。


[約束を守ってくれると、悠凛を信じてはいても。]


  十年の間に、お前を誰かにかっさらわれる可能性から
  目を逸らしていたんだ、俺は。


[ぎゅっと眉を寄せる。]


  誰にも渡さない…


[悠凛を後ろから、ひたと抱きしめようとして、
 うまくいかないことに気づいた。

 まだ、局部が繋がったままだ。
 胤を出しきったと思っても、急には瘤が萎まない。
 悠凛のナカで名残惜しそうに震える、雄芯。

 なんなら、もう一回できるかもしれない。
 そうして
 悠凛の薬なんか押し流してしまえばいいのにと、
 理屈ではありえないことを、思った。*]
(?86) rin 2025/12/25(Thu) 22:27:59

【恋】 飛鳥 悠凛

[時の流れが緩やかになったようで、
 鼓動はいつもよりずっと早く、
 とくとくと刻んでいる。

 惺が俺を見つめている。
 切なげに見惚れるようなその眼差し。

 それでいて寂しげな──
 その感情を、俺はよく知っている。]
 


  しずか、  


[今なら俺の気持ちを伝えられる気がして。
 口を開いたけど、惺が何か腑に落ちたように
 話を始めたから、一旦口を噤んで耳を傾ける。]
(?87) eyes 2025/12/25(Thu) 22:46:05

【恋】 飛鳥 悠凛



  …十年は、長いよねぇ。


[俺も無理、と苦笑する。
 その間恋人として隣に居ても、こんなに求め合っていたら
 番わないでいるなんて無理だ。

 眉を寄せて、誰にも渡さないと呟く惺に、
 ぎゅっと胸を鷲掴まれる心地がする。

 抱き締めてキスをしたいのに、
 後ろから繋がっていると上手くいかない。
 惺ももどかしそうに見える。]



  体重かけていいから、ぎゅってして?


[立てていた膝を崩して、ゆっくりとシーツに身を沈める。
 お互い横向きにならなれそうだと気づいて、
 身じろぎで後ろから抱いて欲しいと惺に伝える。]
(?88) eyes 2025/12/25(Thu) 22:57:11

【恋】 飛鳥 悠凛



  … 繋がってる、ね。


[抜けなくなっちゃった、と囁いてはにかむ。
 惺の心と身体全部で求められている、何よりの証。
 未だ固く張り詰めたものは、俺のどこまで
 挿入っているんだろう。
 ついお腹を撫でてしまって、
 …んっ、と自分で小さく喘ぐ。]



  惺に、噛まれちゃった…… 



[まだどきどきしていて、そっちは触って
 確かめられない。
 どのくらい痕が残っているんだろう。
 感覚的に、まだ足りてないって思うけど。]
(?89) eyes 2025/12/25(Thu) 23:03:49

【恋】 飛鳥 悠凛



  うれし……

  噛んでもらえなかったの、
  ほんとは淋しかったから。


[身体に回った惺の片手をとって、
 何度目かの恋人繋ぎをする。
 うん、この手と馴染む組み方がわかってきた。]


  色んな事あって俺が混乱してたから、
  まだ俺の身体も、不安定なのかなって
  思うんだけど……、


[ふと言葉を切る。
 こういうことって、顔見て話さなきゃ駄目だよな?
 でも今俺離れたくない。どうしよ。]
(?90) eyes 2025/12/25(Thu) 23:09:51

【恋】 飛鳥 悠凛




  こっち見て、惺。
  

[でも、身長差あるから。
 惺にも覗き込んでもらえばなんとか。
 首を捻って斜め上を見上げる。]


  俺、惺に噛んで欲しい。

  十年先とかじゃなくて、
  もっと近いうちに。

  もう少しだけお付き合いして、
  ちゃんと恋人期間楽しんで……
  次のヒート、とか?


[そこはよくわかんないけど、と
 ちょっと照れて早口になる。]
(?91) eyes 2025/12/25(Thu) 23:15:22

【恋】 飛鳥 悠凛



  ……あとね?


[あと、と声が小さくなる。

 こういうことって、いつかもっと。
 俺の事だから、キメッキメにカッコつけてか、
 何気ない時にさらっと言うとか。
 そんな感じだろうと何となく思ってたんだけど。

 俺達にとって必要なのは、今だと思うから。
 大切な約束を、惺に貰って欲しい。]


  俺、惺と結婚したい。

  結婚して、一緒に暮らして……、


[その先は。楽しみにとっておこうかなって
 言葉を切った。
 俺にねだられたその時の惺の顔を、
 ちゃんと正面から見ていたい。]
(?92) eyes 2025/12/25(Thu) 23:23:58

【恋】 飛鳥 悠凛



  ずっと一緒にいたい。

  だから、そん時の指輪は、
  一緒に選びにいこ?

  
[お腹の前で俺の右手と恋人繋ぎをした
 惺の左手を持ち上げて、
 薬指の付け根に口づける。]


  あとで、おまえのここにも嵌めさせて?


[きっと似合うよ、と囁いて。
 優しくそこに噛り付いた。*]
(?93) eyes 2025/12/25(Thu) 23:31:36

【恋】 七川 惺


[後ろから抱きしめられなくて
 もどかしそうにしていると。
 
 悠凛に“ぎゅってして”と言われる。
 勿論異存はないから、
 悠凛の動きに沿うようにしてシーツの上に沈み込む。

 悠凛の体液が浸みこんだシーツから
 ふわっと俺の好きな香が立ち昇る。

 繋がってる、抜けなくなっっちゃったと囁く恋人。
 今更のように恥ずかしくもなるけど、
 同時に嬉しくて、誇らしくすら感じる。

 繋がったまま
 お互いに無理にならない程度のギリギリまで
 悠凛を背中から抱きしめた。]
(?94) rin 2025/12/25(Thu) 23:59:40

【恋】 七川 惺


[噛んでもらえなかったの、 
 ほんとは淋しかったという悠凛。

 その淋しさは、今この胸に去来するものと
 鏡映しのものだと、素直に想えた。

 俺の片手に恋人繋ぎをしてくれる。
 これも、俺が望んだ一つのカタチ。
 花園の香に包まれながら、暫くの間、
 穏やかな時間が流れる。


 そうして、悠凛がこちらを見上げてくる。
 ほんと身体柔らかいな、お前、
 なんて半分冗談を言いながら
 俺も悠凛の顔を覗き込むようにした。]
(?95) rin 2025/12/26(Fri) 0:01:32

【恋】 七川 惺


[悠凛の方から、今ここで。
 近いうちに“噛んでほしい”と。

 そんなこと言われると思っていなかったから。
 驚いて目を丸くした。]


  次のヒートって二カ月先だよな?
  ……長いな。


[少し前まで十年待てるって言ってたのになと
 続けて、自分で自分を笑ってしまった。
 それは決して卑屈な笑顔じゃなかったと思う。]


  そこはよくわかんないって、どういうこと?


[何となく通じてたけど、
 ちょっと言ってみたかっただけだよと、
 応えを待たずに今度こそ破顔してみせる。]
(?96) rin 2025/12/26(Fri) 0:03:03

【恋】 七川 惺



  ……っ?!

  えっ?今、“結婚”って言った?


[今度こそ、不意打ちだった。
 ひゅっと息を飲んでから、聞き返してしまった。
 それこそ、ハトが豆鉄砲くらったような顔をして。

 それから、今度は真顔になった。
 結婚して、一緒に暮らせば、その先は…?]


  おま、……だって大好きな仕事は?


[…世界の損失だぞと、言いそうになってやめた。
 コイツも俺も欲張りなんだ。
 手放さなければいい。もがいても力づくで。全てを。]


  いや、俺達なら、きっとできる。
  いつか全ての幸せ、残らず、手に入れよう。
(?97) rin 2025/12/26(Fri) 0:06:39

【恋】 七川 惺



  『ずっと一緒にいたい。

  だから、そん時の指輪は、
  一緒に選びにいこ? 』


[悠凛が俺の左手の薬指の根に口づける。

 ……どころか、噛り付いてきた。

 これは今、新たに俺が悠凛からもらった、
 星降るような、最高の“約束”。 *]
(?98) rin 2025/12/26(Fri) 0:09:51

【恋】 飛鳥 悠凛

[二ヵ月先を“長いな”と言う惺。]


  ん。…長いよね?


[そう言い合う俺達が、何年もよく
 離れてられたと思う。

 「よくわかんないってどういうこと?」と突っ込む惺に、
 二ヶ月先に俺ら、予定合うんだっけ?とは
 内心ちょっと思ったけど。

 今なら、その時がいずれ来るのを
 楽しみに待っていられる気がする。
 この腕の中に居ることに、
 安心を覚えるようになった今は。]
(?99) eyes 2025/12/26(Fri) 0:23:12

【恋】 飛鳥 悠凛

[彼氏にプロポーズしたら、予想以上に
 驚かれた。感激して、って風でもない。]


  え?

  指輪くれて、将来番になって欲しいって、
  そういうこと、だよね?  


[きょとんと目を瞬いてふと気づく。
 もしかして、気にしてんのはそこじゃない?]

  
  あ、それこそリアルに十年先とか、
  いつになるか約束できないけど…

  アイドルも30代くらいになったら、
  結婚許される雰囲気ってあるじゃん?


[掌に囲った惺の手を緩くマッサージするみたいに
 弄びながら、驚く顔を見上げる。]
(?100) eyes 2025/12/26(Fri) 0:31:14

【恋】 飛鳥 悠凛


  いつになるかも分かんないのに、
  何年も待たせるの悪いなって
  思ってたんだけど。

  惺、俺以外って考えらんないんだろうなって
  流石に俺も、分かってきたから。  


[左手をライトに翳して、そこに誇らしげに収まる指輪を
 しげしげと眺める。
 燦然と輝くってこういうことだなって嬉しくなる。]



  おまえは、一生俺だけ見てればいいよ。



[機嫌好く笑って斜め上を見上げると、
 「これ、寝てる間にサイズ測った?」と
 気になっていたことを聞いてみた。*]
(?101) eyes 2025/12/26(Fri) 0:42:02

【恋】 七川 惺



  俺は結婚したいって思ってたけど。
  悠凛の方は結婚の障害、いっぱいあるじゃん。

  30代くらいになったら許される雰囲気…
  まあ…うん、そう言われれば、それはそう。


[結婚を前提に、お付き合いってことだ。
 そしてこれは、逆プロポーズっていうのか。
 いや、違うか。
 男同士の場合、何ていうんだろ。
 相互プロポーズ?

 それやこれやが忙しく頭を駆け巡ったが
 それだって、甘い一時のうちだった。]
(?102) rin 2025/12/26(Fri) 1:14:08

【恋】 七川 惺

 

  そこ?そこだったの?


[“いつになるか分かんない”
 “何年も待たせるの悪いかなって”と言われて。]


  あー……
  何かお前からそう言われると。
  ちょっと悔しいっていうか。


[照れるっていうか。でも。]


  そうだよ、お前だけなんだよ。


[ふいっと目を逸らして言った。]
(?103) rin 2025/12/26(Fri) 1:15:08

【恋】 七川 惺


[そしたら。
 例の決め台詞きた。ご本家から。

 負けず嫌いが顔を出して、俺は視線を戻す。]
 

  いつになるかわかんなくても。
  いつか必ずって、信じるよ。

  一生お前だけを見てる。


  指輪のサイズはね……
  寝てる間は寝てる間だけど。最初は…

  指触って、だいたいの目測だったけどな。
  モデルなめんな。ぴったりだったろ?


[お前が高校の時、うたた寝してた時だよ。
 あの時は婚約指輪というより
 ステディリング嵌めたら、どんなだろうなって…
 ──出来心だったんだよと、後から付け加えた。]
(?104) rin 2025/12/26(Fri) 1:22:16

【恋】 七川 惺


[ところで。さっき薬指の付け根を齧られて。
 で、マッサージみたいに手を弄ばれてから。
 復活の兆しがあって。

 もぞっと身体を動かす。]


  ……あのさ。
  もう一回だけしていいか?


  このままだと、抜けねーから。


[今度は優しくできると思う。
 だって、今は二ヶ月先を待つことができる。

 そしてお前の左手にも、俺の左手の齧られた場所にも
 優しい愛が灯っているから。**]
(?105) rin 2025/12/26(Fri) 1:25:03

【恋】 飛鳥 悠凛



  ……したいんだ。結婚。


[惺の口から改めて聞くのは初めてなので、
 思わず俺は呟きました。
 でも普通に考えて、惺が俺としたくない訳ないよね?
 とは思ったから、驚きはないんだけど。]


  またプロポーズしてよ、
  今の聞かなかったことにするから。


[くすりと笑って、自分の薬指に嵌った
 指輪に間接キスをする。]
(?106) eyes 2025/12/26(Fri) 9:54:44

【恋】 飛鳥 悠凛



  ? そこ……??


[繰り返してる意味がよく分かんないけど。]

  
  いや、タイミングって大事なんだからな?
  事務所の先輩達から、好きだけどもう待てないって
  振られた話、何度聞いたことか。

  基本日陰の身だし、いつになるかも分からない先を
  待つのって辛いんだよ。
  女性は出産とかもあるしさ、


[俺の場合、待たすのも産むのも俺だからまだマシかも。 
 その点、相手が男でよかったな?と初めて気づく。]
(?107) eyes 2025/12/26(Fri) 9:55:42

【恋】 飛鳥 悠凛

[ところで、俺に懸命に想いを伝えてくれた彼氏が、
 いざ伝わったら遺憾の意を示してくるんだけど?]



  ……悔しいの?

  でも惺、どこをどう切り取っても、
  俺の事大好きでしかないじゃん?


[俺らの二次性に起因するあれこれで疑心暗鬼と
 ネガティブスパイラルに陥ってたけど、
 ちょっと落ち着いて考えると、流石に。ねぇ?
 「お前だけなんだよ」って目を逸らしたのが
 可愛いから、「今日も可愛いね」って言っといた。] 
(?108) eyes 2025/12/26(Fri) 9:57:31

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺がどうも決め台詞だと思ってそうなやつ、俺は普通に、
 俺のファンなら俺だけ見てろよってファンの子にも
 思ってるから、ナチュラルに言ってるだけだったりする。
 それで女の子が沸くのは知ってるから、
 楽しくてわざと煽ってるのもあるけど。

 惺にもごくごく素直に当たり前に、
 そう思って言っている。
 でも、そんな風に返されるとちょっと照れるんですけど。]


  くっそ素直。


  ……信じて待っててくれていーよ。


[いい子、と喉奥で笑って、腕を回して
 惺の頭を肩口に抱くようにして撫でる。]


  最初は。いつ?

  それってモデル関係あんの?  


[「ヘアアレンジも結局モデル関係なかったじゃん?」と
 突っ込む。男性モデルでそこまで指輪嵌めなくない?
 でもSHOUはそういう系かも知れない。]
(?109) eyes 2025/12/26(Fri) 10:07:54

【恋】 飛鳥 悠凛

[もう一回のおねだりに、あっさりと頷いて]


  うん、いいよ。


[また惺の手をとって、下腹に触れさせる。
 その手の甲に掌を重ねて。
 二人でそっと包み込むように。]


  … 今なら、どれだけ注がれても
  零さないで飲み込めるね。

  お腹ふくらんじゃうくらい、
  おまえの、いっぱい中に出されても。
  瘤で塞がれちゃったら抜けないし、
  もう、逃げられないから。
  
  
[柔く捕らえた手で、まだ平らなそこを
 優しく撫でさせる。]
(?110) eyes 2025/12/26(Fri) 10:26:15

【恋】 飛鳥 悠凛

[俺の胎の中心で息づくみたいに、
 とくとくと震える雄の徴。
 いつかの未来で、俺は。
 この男に、それを願って許すんだろう。]


  ──…なのに、あと一回でいいなんて。


  
欲がないね?



[ああ。耳元で囁いてやれないのが残念。*]
(?111) eyes 2025/12/26(Fri) 10:31:28

【恋】 七川 惺



  あ……しまった。
  

[これじゃあ何気なくさらっと言ったのとは違って。
 ポロリした感じだよな。
 
 その時はカッコつけたかったのに。
 “心は詩人”が廃るわ。]


  うん、リトライするよ。


[指輪にキスしているらしい悠凛の顔が
 この角度からは良く見えないのが惜しい。]
(?112) rin 2025/12/26(Fri) 12:14:20

【恋】 七川 惺



  タイミングかぁ……

  待たせてる間に

  『俺だけを見てろよ』っていうヤツじゃなくって
  『俺にしとけよ』ってヤツに攫われちまうってことか。

  
[アイドル業界、厳しいな、などと思う。
 
 俳優同士の場合は
 恋愛ドラマで恋人役をやって箱推しされて、
 その延長線上でリアル結婚しましたっていったら
 双方のファンに祝福されるケースもある。

 まあ、そんな風にうまくはいかなくとも
 なるべく敵は少なく、
 祝福してくれる人が多いに越したことはない。

 女性の出産の話については、そうだよなと頷いた。

 ……ん?出産?
 うっすらとした何かの映像が頭を過った。
 でも、その時はまだそれは鮮明ではなく。
(?113) rin 2025/12/26(Fri) 12:16:21

【恋】 七川 惺


 
   『俺の事大好きでしかないじゃん?』


   ああぁ…だからそれは。
   お前の口から改めてきくと。 
   くやし……じゃなくて、照れるから言うなよ。
   
  
[目を逸らしたら、“可愛い”って言われた。

 “格好いい”とか“いい男”って言われたいけど。
 まあいいや。今は何を言われても幸せだから。]
(?114) rin 2025/12/26(Fri) 12:18:03

【恋】 七川 惺

 

   最初は、
   お前が高校の時、うたた寝してた時だよ。
 
   関係あんの。ティーンエイジャーにも
   市場を広げようとした某ジュエリーブランドが
   当時の俺んとこの事務所に話を持ってきたから。
   その時、指輪の試着したんだ。
   サイズも幾らか、感覚的に覚えた。

   それで眠ってるお前の指に触って…
   ステディリング嵌めたら、どんなだろうなって。


[出来心だったんだよ、お前に片思いしてたから。
 と、小さく付け加えた。

 その後、もう少し対話は続いたか。
 けど、どうにも俺は指の間や掌を撫でられるのが
 弱いみたいで。

 「もう一回だけしていいか?」って尋ねた。]
(?115) rin 2025/12/26(Fri) 12:19:56

【恋】 七川 惺



  『…今なら、どれだけ注がれても
  零さないで飲み込めるね。』


[こくりと唾を飲み込んで
 頼もしいなって、冗談交じりに応えたんだけど。

 悠凛の手が、俺の手を平らな腹に導く。
 促されるまま、悠凛のそこを撫でるようにすれば、
 さっきは鮮明でなかったイメージが……。]
(?116) rin 2025/12/26(Fri) 12:20:41

【秘】 七川 惺 → 飛鳥 悠凛




[いつかの未来で、悠凛にそっくりな。
 くそ生意気で、くそ可愛いガキを
 俺が肩車している……

 そんな映像が、頭の中で一瞬くっきりと視えた。]
(-20) rin 2025/12/26(Fri) 12:21:33

【恋】 七川 惺


[よりいっそう雄芯が力を取り戻したのは、
 本能なのか、愛の力ってやつなのか。

 その両方なんだろう。]


  
──欲が増してきた。



[とはいえ、さっきあんなに出したので……
 後どれだけできるかわからないけど。**]
(?117) rin 2025/12/26(Fri) 12:23:37

【恋】 飛鳥 悠凛

[それもリトライしてくれるんだって。
 ほんとに素直で可愛いね、と思いながら
 笑って頷き、惺の腕の中で上機嫌で過ごす。
 いつも程ぴったりとはくっつけない代わり、
 お腹の内側から満たされている。
 何も欠けることのない、温かな多幸感。

 でもじきに、飢餓に取り憑かれたように
 求め合う時も訪れると知っている。

 俺はどっちかでは満足できなくて、
 だから、この男が俺にはぴったりなんだろう。

 自分の指に石付きの指輪が収まっているのが新鮮で、
 指を曲げたり伸ばしたり、角度を変えて煌きを楽しむ。]
(?118) eyes 2025/12/26(Fri) 13:53:44

【恋】 飛鳥 悠凛

[「俺だけ見てろよ」より「俺にしとけよ」の方が
 惺、言いそう。ちょっと言われたい。
 でも本人と婚約しちゃってる俺には
 その機会はこの先一生訪れないのであった。残念。
 
 俺の事大好きでしかないって言ったら、
 また悔しいって惺が言いかけて]

  
  ああ、悔しいっておまえ、照れてるんだ?

  なんだ。そっかそっか。


[可愛いな、とまた思ったけど、男相手に言いすぎても
 あれかなと思ってた。思って、た。
 
 惺が初めて、俺の指のサイズをこっそり測った時の
 エピソード。制服姿の、今より幼さを残した惺が。
 うたた寝してる俺の指にそっと触って、
 ここにリングを嵌めたらどんなだろうって想像して──]
(?119) eyes 2025/12/26(Fri) 14:10:11

【恋】 飛鳥 悠凛



  えぇぇぇぇー……?


  
くっそ可愛い………



[ドラマかよ。俺らの顔が無駄に良いせいで
 脳内再現ドラマ余裕だったわ。
 なんかしんどくなって顔を覆って項垂れる。
 俺もあの頃の惺に、そんなことされたい。
 昔の俺が妬ましい。]


  え、寝顔にちゅーとかした?
  俺ならするけど、してくれた??


[でもそんな繊細な可愛げがある男子高生が、
 そこまでの図々しさを持ち合わせてるかは
 ちょっと微妙だ。]
(?120) eyes 2025/12/26(Fri) 14:16:45

【恋】 飛鳥 悠凛

[可愛い。好き。すごく可愛い。だいすき。
 そんな想いで頭がいっぱいだったから、
 もう一回だけと誘う惺を、
 息を吐くように煽った。

 欲が増してきた、と囁く惺はやらしくて男臭くて。
 中に受け入れ続けてるものも、
 しっかりと自己主張してくる。]



  …ふ、 いっぱい食べてね?



[俺の彼氏が、俺と同じくらい欲しがりで良かった。
 早くここに俺のものっての印を嵌めたいなと思いながら、
 予約済の場所にちゅっと吸いついて薄い痕を残した*]
(?121) eyes 2025/12/26(Fri) 14:30:16

【恋】 七川 惺


[また可愛いって言われた。
 何でだか悠凛が顔を覆って項垂れてる。
 何でかわかんないけど、そんなお前も可愛いぞ。]


  キスしたかったけど…
  すんごく葛藤したけど……

  そこへアイツが通りかかったんだよ!


[……そうだった。俺がリヒトを苦手になったわけ。

 指輪のサイズは測り終わっていた。
 俺がぐずぐず葛藤してる間に。

 それまで人気のなかったバックネット裏の木陰。
 何で偶然にも、ニコ違うアイツが通りかかったの?
 まさに、そういう時に。]
(?122) rin 2025/12/26(Fri) 15:10:56

【恋】 七川 惺



  リヒト
先輩
がさ。
  俺らの学校は上下関係にうるさかっただろ?
  俺は、頭下げなきゃならなかった。

  あ、うちのヤツ寝ちゃったの?
  なら連れてくなーって言われても。

  うちのヤツって。プレデビューのユニット?
  そういうことだったとは思うんだけど。

  だから高校でキスしたのは、最初で最後のあの一回だけ。


[俺はそう言って、ちょっと眉を寄せた。]
(?123) rin 2025/12/26(Fri) 15:14:53

【恋】 七川 惺


[悠凛の項の疵。
 俺の所有欲の現れ。そこにそっと指先で触れる。]


  ……これ、痛い?
  後で傷洗って、普通の絆創膏、貼ろうな。


[悠凛がどう答えたとしても、
 それが“足りない”のが改めてわかった。

 でも今は、我慢できる──。]


  あっ。


[そんなことを考えていたら、指の根本を吸われた。
 今度は違った意味で眉を寄せる。張ってきた。]


  それじゃあ……?
  いただきます…!!!


[言うが早いか、腕力に物を言わせて
 片肘はベッドに付き、片腕で悠凛を支えながら起き上がる。
 双方、膝立ちまでできたか。*]
(?124) rin 2025/12/26(Fri) 15:21:31

【恋】 飛鳥 悠凛




  ……“アイツ”?


[ひたすら二人の世界でもだもだやってた俺らに、
 そんな間男呼ばわりっぽいことされるに
 相応しいやついたっけ。]

  
  ああ、理仁が邪魔したの?

  虫の知らせかな。
  あのひと、保護者意識強いから。


[“連れてく”ってその後どうしたんだ?
 アクロバットで飛ばしたり回したり慣れてるせいで
 猫の仔みたいにひょいっと抱えてとかじゃないよな。
 普通に起こしたんだよな?記憶がない。]
(?125) eyes 2025/12/26(Fri) 15:58:43

【恋】 飛鳥 悠凛

 
  …妬いた? “うちの”扱い。  
  しかも横から搔っ攫われちゃって。


[しょんぼりしただろう高校生の惺を想像する。
 うん、可愛い。でも可哀そう。
 いつもの調子で惺を愛でてたら、
 背後から不意打ちを喰らった。]


  ──んぁ、 そこ… ゃだ、


[そっとに項触れるだけの刺激が。 
 剥き出しの神経を撫でられているみたいで、
 腰がぞわぞわする。
 へなりとシーツに伏せて、緩く首を横に振る。]

  
  ……いたくは、ない。よ。
  家にいる間はそれでいいけど、
  明日の朝隠さないとだから、忘れてたら教えて。


[“足りない”けど、多分惜しいとこまで
 いってたんだろうなって気づく。
 俺の身体と心が本調子だったら、きっともう。]
(?126) eyes 2025/12/26(Fri) 16:19:43

【恋】 飛鳥 悠凛

[大好きだなって思ってる彼氏に
 噛まれたばっかりの痕触られて、
 お腹の中にはまだ深々と挿入されてて。
 その状態で、いきなり抱え起こされたら]



  ぁあんっ、!


[甘ったるい嬌声が喉を突き上げて、
 びくっと背が反った。
 声を上げて腹筋に力が籠ると、
 惺のが中にあるのを強く意識させられる。]



  ひど ぃ、 不意打ち……っ



[涙目になって、膝立ちで惺に背を寄せる。
 距離が開くと、瘤がぐりっと入口に強く当たって
 刺激が強すぎるから。]
(?127) eyes 2025/12/26(Fri) 16:30:58

【恋】 飛鳥 悠凛


  そこ……


[ゆるゆると腰を揺すると、甘く息が漏れる。
 ずっと繋がってたいくらい、惺とするの、
 きもちいい。]
 


  … えっちしながら、 
舐めて、ほし……かも、




[躊躇いがちにそっと打ち明けて、
 キスして、と彼氏におねだりする。*]
(?128) eyes 2025/12/26(Fri) 16:38:49

【恋】 七川 惺


[ひょいっと抱えたわけじゃないけど、
 悠凛が起きなかったら
 抱き起こそうとした可能性はある。

 そうなってたら俺はリヒトのこと、
 “苦手”通り越して“嫌い”になってたろう。

 幸い?途中で悠凛が目を覚ましたんだ。
 仕事絡みの寝不足で、寝ぼけ眼擦って
 覚醒しきってはなかったみたいだった。]


  ……決まってるだろ。


[みなまで問うな。背中越しに悠凛を一寸睨んだ。]
(?129) rin 2025/12/26(Fri) 17:30:07

【恋】 七川 惺



  疵、隠さないと…?


[一見して思った感じより、深かったのか。
 翌日の仕事に差し支えるくらいには。

 大丈夫?って聞いたけど、
 ごめんとは言わなかった。

 
俺のつけた疵が消えなきゃいいとも思った。
(?130) rin 2025/12/26(Fri) 17:32:52

【恋】 七川 惺


[側位状態だったから、密着感はあれど
 動きにくくて抜けやすい。普通なら。
 でも瘤ができてるから何とか。
 身体を起こす時、悠凛の襞を強く擦った。

 悠凛の背が反る。痛かったのかもしれない。
 声の感じからは
 痛いだけじゃなかったのかな、とも思った。


 ごめんと、それについては謝りかけたが。
 背を寄せられた後に腰を揺すられると
 言葉がでなくなった。
 繋がっている場所の緩い刺激が悦くて。

 続けて、なんかエロイことおねだりされた。]


  お前の“お願い”なら何でも叶えたいけど。
  それ、しながらだとかなり身体折らないと。
  身体柔らかくないと難易度高いぞ。


[すみません、芸術の神様。
 ──心の中で手を合わせる。
 バレエ復活して良かったと思っちゃいました。]
(?131) rin 2025/12/26(Fri) 17:37:02

【恋】 七川 惺


[椅子に乗っての前屈で、ゆうに手首まで
 座面の下に出るんだよね。そして俺、舌も長いし。]


  ……やってみるよ。


[悠凛が首を捩じってくれてたのなら
 まずは、その頬にキスして。

 それから悠凛の腰を両腕で支え。
 背骨の真ん中あたりから舌を這わせてゆく。

 一方、下半身では
 雄芯の頭でごりっと突いて、
 引く時には時々秘蕾の粘膜の一部を
 瘤が引っかけそうになりながら。

 一突きごとに、少しずつ舌を這わせる位置を下げる。

 何度繰り返したら届くかな。
 繋がったままでできるかな?
 ……届いたかな、俺の舌は、
 甘い蜜の香がする秘密の花園まで。*]
(?132) rin 2025/12/26(Fri) 17:44:21

【恋】 飛鳥 悠凛

[「決まってるだろ」って不承不承に認める惺が可愛かった。
 
 いいな、好きな子にヤキモチ妬かれるのって。

 今までは、彼女に恋愛ものの出演作の放映見られて、
 本気であの子のこと好きなんじゃ?って
 疑われたり、そういうのが多かった訳なんだけど。

 そこで、いや仕事だしそう見えないと問題でしょ。と
 思ってたあたり、
 俺の愛が足りてなかったのかも知れない。]
(?133) eyes 2025/12/26(Fri) 18:21:06

【恋】 飛鳥 悠凛



  ん…… だいじょう、ぶ


[項の傷を気にかける恋人に応じる声に、
 吐息が混じる。なんか。力がうまく入んない。]


  公表しないうちは、ね。
  隠さないとまずいでしょ。

  っていうか。
  仮に公表してても、ひとに傷見られんのは、
  ちょっと恥ずかしいような……
 

[ベッドの中で惺につけられた傷見られんの、
 どうしても。性的なこと連想しちゃうんだけど、
 これ、俺の考え方がえっちなの?]
(?134) eyes 2025/12/26(Fri) 18:28:37

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺の残した噛み痕を、本人に指で確かめられてから。
 じくじくと熱を持ったようなそこを、
 どうしても意識してしまう。
 抱き起こされて、膝立ちで背後から抱かれていると
 惺の顔が近くて。もう、堪らなくなって。
 舐めて欲しいとおねだりをした。]



  ───…?



[難易度、そんな高いかな。
 後ろから突いたら、俺が腰折れちゃいそうだから?
 四つん這いのが安定はするかも。]
(?135) eyes 2025/12/26(Fri) 18:38:31

【恋】 飛鳥 悠凛

[惺が後ろから覗き込むようにして
 頬にキスをくれたから、甘えて頬をくっつける。
 飼い主の脚に頬擦りする猫みたいな気分。

 でもその長い指が腰に食い込むと、
 途端にいつでもやらしい気分になる。
 これからこの男は、俺を抱く気なんだ。って。]



   ン……  ふぁ、しず か─…… ぁん、



[繋がりながら背中にキスされんの、ぞくぞくする。
 後ろからされること少なかったから、気づかなかった。
 膝から力が抜けそうで、ゆらりと上半身が傾ぐ。]
(?136) eyes 2025/12/26(Fri) 18:47:10

【恋】 飛鳥 悠凛

[奥先っぽでごりごりされんの、すごい悦い。
 瘤が浅いとこでぎちぎちになって擦れんの、
 頭へんになりそう。
 やらしいことで頭を占有されながら、
 恍惚として腰を揺らめかせる。

 舌は何故か這い上らずに、脊椎を一つ一つ数えるように
 じわじわと下へ、下へと辿っていく。]



  ぇ、 ちが……ッ、ぁ、 やぅ あぁん、


[もう背中っていうより腰の上の方まで濡れた感触が
 這い降りたところで、慌てて後ろ手に惺の腕を掴む。]



  ──そ、じゃなくて…っ、うなじ!!


  後ろから、 …突かれ、ながら、
  噛まれたとこ、惺に舐めて欲しいなって……!


[なんか凄い恥ずかしいことされるとこだった。
 あと恥ずかしいこと言わされた。惺のばか!*]
(?137) eyes 2025/12/26(Fri) 18:58:12

人狼の勝利です!
全てのログとユーザー名を公開します。2025/12/27(Sat) 1:00:00まで自由に書き込めますので、今回の感想などをどうぞ。


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