9年前の百鬼夜行のことは幾百度も夢に見た。
当時、儂は何もできぬ幼子だった。
此度は違う。

百鬼夜行に対抗すべく、人を集め、佳く調べ、力を磨いた。
さあ皆の者、心得よ。
儂の代から108年、百鬼夜行は封じられる！

おお、来たか一葉！

様子はどうじゃ、此度の"夜"に向けて警戒を怠っては……いや、誰より真面目で規律の意味を知るおぬしにかける問いではなかったな。

いつも通り、大いに頼りにしておるよ。

>>9　一葉

[「妖が活性化している」との報告に顔を伏せ、震える息を吐いた]
[それも一瞬のこと。再び前を向けば"当主"の顔をしていた]

そうか、ご苦労。
……しかし、休息も務めと心得るのだぞ。
おぬしは周囲には聡いが、己を労わることにつけては疎いのではないか？
儂の杞憂なら良いのだがのう！

[親しみをこめて微笑んだ]

>>n1

鬼一 百継(きいち ももつぐ)
14歳、男


・9年前の百鬼夜行で、父・母・姉を喪い、当主となった。
・鬼一家最後のひとりとして、誇りと重責を感じている。その為、真面目で自分に厳しい。
・「当主らしく、亡き父上に恥じぬよう」と自分を鼓舞しているが、齢わずか14である故の脆さ、不器用さも持っている。
・甘いもの、木菓子に目がない。


【稀代之封血(きだいのふうけつ)】
・鬼一に代々受け継がれる封印術。
・鬼一の血で、現世とあやかしの世を断絶する強力な陣を張る。
・通常、効果は9年にとどまるが、百継は特に強い力を持っているようだ。
・発動には特殊な条件が必要であるらしい。


皆の存在を、まこと有難く、心強く感じておる。
儂は、あの忌まわしき夜を封じたい。
どうか何卒、協力の程を。

[鬼一当主の寝屋の奥]
[夜八つ。夜闇は深い、深い]



[悪夢に嬲られ魘されて、弱弱しく漏らすのは、すがるような亡き家族への悲願]

朝まで、幾刻耐えれば明くのだろうか
**

[うかない顔で寝所から出てきたが、すぐそこに頼りにする男の存在を認め、微かに笑顔になった]

>>15　一葉
ああ、おはよう。
杞憂……そうじゃな、お主がそう言うのならば、大いにそうであろう。

[続く言葉……餅菓子の話に耳を傾けていたが、一葉が不意に口をつぐみ、慌ただしく踵を返した様子を、気の抜けた声を出して見送った]

……？
何か気になることでもあったかのう。
んん、儂の顔色はそんなに悪かったか？

[庭に出て池に顔を映し見て、首かしげ]

>>17>>18　置継　氐宿
おお、置継か。
氐宿もそこに居るのだな。

そうじゃ、二方の言う通り。
頼りにしておる……と、儂はこれしか言うておらんな？
しかし、これが心底の言葉であるから致し方ないのう。


儂は、本格的なあやかし封じの準備を始める前に済ませておかねばならぬ用事ができた。
夜には戻るが、それまでは留守じゃ。
それではの。**

[牛車が百継邸の前で止まる。当主の帰還だ]

……ふぅ。
久方ぶりに遠出をしたが、良い陽気じゃったの。
この衣装では汗ばむ程だ。

どれ、冷えた水でも……

[牛車から降り、館内へ入ろうとしたとき、涼やかな音いろが百継の耳をかすめた]

……成程。
>>23誘蛾も来ておったのだな。
幸いなことに、今宵は機嫌が良いと見える。

[目を閉じて数秒、気持ちの良い音に耳をすましていた]

>>20　徽子
[目を菓子に固定したまま]

ねえｙ……徽子。
黄色い何か、とは？
儂はそんなものは感じぬのだが、お主が言うことは気になる。
引き続き注意してみてくれんか。

[目を菓子に固定したまま]

>>36　徽子
そ、そうか。
儂が食えば皆も手を伸ばしやすくなる。
成程、大いに成程！
流石徽子である。

[早口]
[次の瞬間には菓子をかじっていた]

>>40>>41



[声をあげ、人を呼ぼうとして、とどまった]

[これは、"違う"。じっと手を見つめた]

"違う"ものに構っている暇などないのじゃ。
だんまりを決め込む。それが良かろう。
……しかし、薄気味悪いものよ。