人狼物語 三日月国


111 【身内村】あの日の、向こう側【R18】

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[ ノックをすれば扉が中から開いた。
珍しいこともあるもんだ、と目を丸くしつつ、
やっぱり気にしているのだろうと緩やかに笑む。
ふざけた挨拶にも濁りのない笑顔が返ってきて、
伸ばした指先は避けられなかった。 ]


  怒ってねぇって。
  滝に打たれんのと似たようなもんだ。


[ 煩悩は捨てられてないけど、と付け足して笑う。

海斗の頬は熱を帯びて、あたたかい。
じんわりと氷を溶かすような温もりが
掌の皮膚を通じて心まで伝わる。
そこに、さらに手が重ねられ、今度は心臓が弾む。
すり、と擦り寄せられる頬が艶やかで、柔らかで。 ]


  ……あったかいな。


[ 思わず呟いた。 ]
 


[ 片方の手が背中に回れば、抱きしめられる。
素直に抱きしめられたなんて、
久しぶりな気がするけど、どうだったかな。 ]


  ─── ごめん。


[ 腕の中から聞こえた声に微かに頷いて、
こちらからも抱きしめ返した。
確かな幸せを噛み締めながら、
唇が紡いだのは、なんでか謝罪の言葉だった。 ]
 


[ 綺麗に整えられてご丁寧にタオルが敷かれた
ベッドまで数歩。
さっきのやり直しとばかりによいしょと
背中を抱える腕の力を増して抱き上げて、
今度は硬いシンクじゃない、
柔らかなベッドへそっと下ろそう。

タオルが擦れて、空気が揺れて、
海斗の匂いが濃く、鼻腔を満たす。

俺はベッドの下に膝立ちで。
見上げれば知らない誰かが咲かせた花が良く見える。
目を眇めてにやと笑いながら、
その赤のすぐ隣に唇を這わせた。

あからさまな挑戦状のお返事を、丁寧に、
そして拒まれないうちに素早く、ひとつ。

ぢゅ、と音を立てて、
より鮮やかな新しい
を並べたくて。 ]
 



  ……ちなみにちょっと聞きたいんだけど、
  もし俺がキスマークつけて帰ってきたら、
  海斗どうする?


[ 今までにもしかしたらそんなことが
あったかもしれないけれど
お互いの気持ちが通じてからはもちろん無いから。

ちょっと意地悪なそんな質問を、
じいと見上げて目は晒さずに聞いてみよう。

悪戯な光で瞳をゆらゆら揺らめかせながら、
今日の気まぐれな彪の望む夜のことも

ちゃんと読み取れればいいなと思って。 ]**
 

 
 
   あっそ、なら良いけどよ


[ 怒ってない、と聞けば
  それを信じよう。

  微睡むように頬を寄せて、
  冷たい手のひらに、熱を奪われているのに、
  逆に、鼓動は早く、身体は熱くなっていく。

  零れた呟きに、口の端を緩く上げて]
 
 
   それこそ、兄貴が謝ることじゃねーだろ


[ くすり、と吐息だけの笑みを漏らした。]

 
 
   っ、お、ちょ……ったく、


[ 背中にかかる力で、持ち上げられる予感に、
  慌てた声をあげながらも、しょーがねぇなと、
  大人しく運ばれてやる。


  あんまり、こう軽々と持ち運ばれるのは、  
  そこそこ癪に障るのだけど、惚れた弱み、  
  仏頂面をする程度で、我慢してやる。    


  降ろされた先は、先ほどまで寝転んでいたベッド。
  床に膝をついた兄貴の瞳を覗き込んで、
  絡む視線が楽しげに細められると、
  首筋に唇が寄せられて、ぴり、と微かに痛みが走る。

  所有印をつけられる音に、ぁ、と小さな声をあげて、
  それでも、今はそれを拒むことはしない。]

 
 
   
あ"?
 そんなん
   一応、話くらいは聞いてやるけど
 
 
[ 不機嫌を隠さない声をあげて。
  それでも、多少殊勝な態度で、そこまで言うが、
  今までと違って、兄貴は正真正銘、俺のものだ。

  想像するだけで、イラっとする。
  兄貴というよりは、付けた相手に。]

 
 
   合意の上か、どうかにもよる


[ 一言、そう冷静そうに落としてから、
  ふっ、と口元を歪めれば、]

 

   でも、兄貴が誰のものなのか、
   きっちり、分からせる―― かもな?
 
 
[ 逸らされない視線を交じり合わせて、
  瞳に狂暴な色で迫れば、そのまま唇に、
  噛みつくようにキスをした。

 
みついて、
を残して、
みつけて、
  俺のものであることを、分からせてやる。]
 
 
   ん、……っ、だから、
   夏生がつけたいっていうなら、
   今日は、特別に許してやっても――いいぜ?


[ あくまで、少し上から目線なのは、
  こんなことをいうのが、恥ずかしいからで、
  照れ隠しなのは、お見通しだろうけど。

  にやり、と生意気な笑みを浮かべて、
  捨てられなかった煩悩、あんだろ?と
  挑発するように、誘うように、口の端を舐めて、]


[ きつく吸い上げた肌には、綺麗な花が咲いただろうか。
いつもは痕をつけるなと喧しく言う、
形の良い唇からは拒絶ではない、
微かな吐息が落ちてきて。 ]


  そーか、一応弁明はさせてもらえるわけだな。


[ 単なる譬え話にあからさまな不機嫌で顔を覆う海斗に
ぶは、と吹き出した。
濁点がついた あ゛? が、愛しい。

ああ、もっと。
執着して、離れないで─── なんて。
 ]
 



  一方的に襲われてレイプされた場合は、
  温情があるかも、ってことね。


[ くすくすと笑っていれば、急に海斗の瞳が
ぎらりと輝いて、緩んでいた口元が一気に近づく。

すっかり辿々しさの消えた、激しく噛み付くような口づけ。
あえてこちらからは何もせず、嫉妬と執着の香りを纏う
口付けに酔う。

唇を噛み切られても構わない、
それすら俺の幸せな願いでしかないと、
伝われば良いなと思った。

つくづく俺は、救いようが無い。 ]
 



  煩悩?もう108しか残ってねぇわ。


[ 口の端に見えた、ちろりと動く舌の赤。
来いよ、の言葉が甘く、掠れて
理性に火をつけて、爆ぜて、溶かす。 ]


  ─── 仰せのままに。 


[ 恭しく立ち上がりざま、後頭部を抱えて
覆い被さるように唇を奪い返した。
体重をかけて、ベッドに沈めながら、
呼吸まで奪う口づけを。 ]
 


[ 空いた手は海斗の指を絡めてシーツに縫い止めて、
唇を上も下も柔く食んで、歯列をなぞり、
そのまま舌をねじ込んで
口腔内の粘膜の隅々まで確かめるように愛でた。

海斗の足の間に上手く身体を滑り込ませたら、
わざと膝や太腿で下腹部にそっと触れてみようか。

口づけは止めないで、伝い落ちる唾液を追って
食んで耳朶に歯を当てて。

そのまま首筋をぬるりと舐めれば
思い出したようにまた強く吸い上げて、
ぢゅ、と赤の数を増やしてしまおう。 ]**
 

[ 痛みを与えても、
  逆に喜んでしまうのだから、
  本当に、この恋人という奴は、仕方がない。

  二片、並んだ赤い花弁を晒しながら、
  その反応に満足そうに笑う俺も、どうしようもない。

  容易く、離れることなんてできない。
  愛しくて、もっと、
みつけたい――
]

[ 従順な従者のような言葉を吐きながら、
  覆い被さって、与えられるのは激しい口づけで。

  甘く漏れる吐息すら、喰らわれて、
  喰らい返すように、呼吸を奪い合う。

  くらくらするのは、上手く呼吸ができないとか
  そういう理由じゃなくて、重なった熱に、
  求められているということに、酔っているから。

  シーツに縫い留められた指を握り返し、
  与えられるままに、受け止め、
  いや、もっと、と求めるように、
  自由な手で、頬を撫でて、男らしい
  骨ばった固い輪郭を指で撫で、耳元を擽り、
  項に手を添えれば、逃さないようというように、
  より深く、唇を重ねて、貪った。]

[ うだるような夏は、過ぎ去り、
  空調だって聞いているというに、熱い。

  だけど、この熱が心地よい。もっと欲しい。

  口内で暴れる舌先に、同じように舌を絡めて、
  吸っては、時折、歯を立てて。

  歯列を丁寧になぞられれ、
  口蓋を擽られれば、反射的に、身体をびくりとさせ
  頭が逃げそうになる。

  だけど、逃れることなんて、出来るはずがなくて。
  欲しい、欲しい、―― 愛しい。と、
  舐り尽くされるのが、心地よい。


  足の間に、受け入れるように兄貴の身体を挟んで、
  触れられる感触に、むずがるように、足を震わせた。

  やられっぱなしというのも、性に合わない。
  重ねた唇を緩やかに笑みに変えれば、
  膝で誘うように、兄貴の腰を擦った。

  濡れた感触を辿る唇が、首筋にまた、
  赤を増やした気配に、]

 
 
   ッ、……首、だけで―― いいのかよ?


[ 違うだろ?と、
  蠱惑的な色が灯った瞳を細めて、煽り。

  するり、と空いた片手で、
  シャツの裾を捲し上げ、自ら肌を晒して、
  何処へでも、つけるといいと、嗤った――

  下は、いつもの部屋着で、
  スウェットなのだから、そちらを脱がすのだって、
  手間は掛からないだろうな**]


[ 晒した喉笛に食らいつく牙は鋭くなく、
それでも確かな硬さで皮膚を捉える。
ぴく、と身体が僅かに震えて構えるけれど、
薄い皮膚を突き破るほどには強くなくて。

あえて聞こえるように吐き出した吐息は、
思っていたよりずっと熱を帯びていた。 ]
 


[ 息継ぎすら惜しむほどに貪り合う口づけに酔う。

舌に歯が立てられると、強い快感に
下腹部に血液が滾るのがわかる。
口蓋をしつこく攻めれば無意識なのか
頭が逃げていきそうになるから
後頭部の髪に手を差し入れて、逃すわけないと
がっしり引き寄せてさらに深く唇を押し付ければ
空調の微かな音に、湿った水音が響いて
ぞくぞくするほど淫猥だった。

何処からか、夏の名残の蚊取り線香の匂いがする。
残念ながら線香じゃ死なない、
悪い虫もいたもんだ、と含み笑いが漏れた。 ]
 


[ 覆い被さる身体に、行儀の悪い膝が動く。
スエット越しに確かな兆しは、海斗の膝の
硬い骨に伝わっただろうか。

びりびりと走る刺激に背を丸め、同じ昂りを
行儀の良い俺は撫で下ろした手で探すことにしよう。 ]


  ……へぇ、珍しい。
  つけていーんだ?


[ 挑戦的なセリフに加えてするりと捲られたシャツ。
露になる肌に、どく、と心臓が煩く跳ねる。 ]
 



  んじゃ、お言葉に甘えて、───


[ 片手は海斗の指と絡めたまま、もう片方の手で
スエットを脱がせにかかる。

せっかくお許しを頂いたので、気まぐれな王子様の
気が変わってしまう前に、素早く赤い花を、

鎖骨の上にひとつ、心臓の上にひとつ。

胸の頂には触れない位置に、鬱血で印を。 ]


   5こ、つけよーか。
 


[ スエットは上手く脱がせられただろうか。
片手だから、もう下着も一緒にずり下ろすつもりで、
一人でくすくすと笑いながら、そう口にする。

中心の芯をうまく避け、白い腿が見えたなら、
足の付け根に左右ひとつずつ。

柔らかな皮膚の下では、赤い花が映える。
なんで5つなんだよとでも聞かれたのなら、 ]


   
アイシテル
のサイン♡


[ とにっこり笑顔で答えよう。

そうして海斗の熱に唇を這わせたら
ねっとりと舌を這わせて、舐め上げて。 ]
 



  キスマークつけたやつはさ、知ってんのかな、
  海斗がこんなことしてるって。


[ ふ、と顔を上げて、にやりと呟いて。 ]


  教えてやりてぇな、
  
─── 他でも無い血の繋がった兄貴に
  フェラされてる海斗の顔が、どんなにえろいか。



[ 優しく手でゆるゆると扱きながら
ぱくりと咥えて、喉奥まで飲み込んで、
全身全霊の愛を込めた口淫を。

……我ながらなんだかんだで
ちょっとは妬いているのだろう。
いつもより執拗に、海斗が達するまでは

死んでも口から離さないつもり。
]**
 

[ 夕食時が終わった時間。
  カーテンの向こう側では、家族揃って
  一家団欒だとか、本来なら、まだ健全な時間。

  締め切った部屋の中。
  空調が動く微かな音の中に響く、
  くちゅ、と淫らな水音と、熱く掠れた乱れた吐息が、
  空間を甘く、蕩けさせていく。

  与えられる快感に、耐えるように
  布団を蹴り上げて、ふわりと香った線香に匂いが、
  少しだけ現実を思い寄越させる。

  昨晩、母が気を利かせて焚いておいたものだった。
  そんな覚えがあったせいだけど――

  罪悪感が芽吹く前に、身体の奥底から触れる快感に、
  その記憶は消えていく。
悪い虫も殺せない。
]

[ 今はただ、この愛しい温もりと
  溶け合うことだけ考える。

  膝にあたる熱を持った固い感触に、
  口の端を楽しそうに歪めれば、
  痕をつけていいと、機嫌良さそうに煽ると、
  露になった、日に焼けていない白い肌に
  ひとつ、ふたつ、みっつ。

  全部で、5つの赤い花が
く。]
 
 
   ん、……っ、5こ?


[ 焦らすように、避けられ、
  代わりに太腿に感じる感触に、微かに息をつめて
  5個という数の理由が分からず、首を傾げば、
  簡単に、理由は教えられる。

  何処かの歌手の歌の一節のような言葉。
  あの歌のように胸をときめかせるような、
  そんな状況ではないけれど――
]

 
 
   ば、……んん……ッ、


[ つい、いつもの癖で、悪態を吐こうとして、
  下肢に走る甘い刺激に、口を閉じる。

  それでも、漏れてしまう鼻にかかった声に、
  羞恥心から頬を染めて、それでも
  その甘さを拒みはしない。]
 
 
   ―― ッ、ん、はぁ?
   知るわけ、ねーだ、ろ……


[ にやり、と
  笑い零される言葉に、眉を寄せて、
  続く言葉に、ぱちりと、何度か瞳を瞬かせ、]

 

   
ばっ――ッ!
 ん、ぁ、


[ じわ、と羞恥で、赤を差して
  罵倒の一つでも投げようとするが、
  執拗な責めに、言葉を出そうとすると、
  あられもない喘ぎ声を出してしまいそうで、
  言葉を放つことはできなかった。

  それでも、兄貴が嫉妬している気配に、
  不謹慎にも嬉しくなってしまう。]

[ 快感を逃がすように、
  頭を振って、時折、太腿で兄貴の頭を挟んでは、
  呼吸と同じタイミングで、力が緩む。

  動きを止めて欲しいのか、
  もっと、喉奥を押し込もうというのか、
  びくびく、と震えて、腰が勝手に動いてしまう。

  抑えきれない吐息を、必死に噛み殺しながら、
  熱に蕩けかけた赤く濡れた瞳で、見上げれば、
  くす、と、ふいに笑みを浮かべて]

[ 手を伸ばして、
  くしゃ、と兄貴の髪を撫でた。

  だけど、そんな余裕があったのも、そこまでで
  柔らかな熱くぬめる口の中で、
  舐められて、吸われて、なぞられて。

  喉奥で耐えていた喘ぎ声が、
  声になる前に、熱い吐息として零れては、
  飲み込み、鼻にかかったくぐもった甘い声を漏らす。

  最近、殆ど、触れ合っていなかったせいもあって、
  どくり、どくり、と脈打つ屹立は、
  いとも容易くびくつき、熱い迸りを
  包み込む熱い口腔に解き放っていた。]