【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキどうだろう、或いは適切な治療なんてのは誰にも出来なかったのかもしれない。 ギムナジウムは万能ではない。無能でもない。決して実績がないわけではない。 それでも出来ることに限りはあるものだ。 人間の頭にはどうしたって測り間違いがあるものなのだから。 ぱち、ぱちと目を瞬かせたのは貴方の言葉に驚いたからなのかもしれない。 自分の意見がそんなふうな貴方の態度を引き出すことになるだなんて、 青年のほうは少しも思いはしなかったのだろう。 ちょっとだけ怯んだ様子なのは、自分の状況を意識的には酷だと思っていなかったからだろう。 無意識的には悲鳴をあげているからにこそ、こうして挙げたのだろうけど。 「……」「ごめん」 「困らせたかったわけじゃ」「なくて」 「そういうことが」「知りたいのかと、思った」 青年の拙い頭でどれだけ貴方の言葉と、その裏にある想像を理解できたか、 それは青年自身にもはかれないことではあるけれど。 話せないことがあるのを加味した上で、貴方の伸べる手に答えたかった。 頷いて、きちんと確かに貴方の目を見る。 「わかった」「少し、考えてみる」 「全部聞くことは出来ないだろうけど」 「ツキが俺に掛けてくれる言葉とか」「気持ちとか」 「ちゃんと受け止めて」「返せたらいいと思うから」 ころ、と傾いだ頭は貴方の手の中に収まるように。 高いところに据わった重しを、果実の落ちるように預けてみた。 (-218) 2022/05/02(Mon) 20:10:54 |
【秘】 ライアー イシュカ → 花信風 トット「……子供の割に、大人みたいにこう…… 何事にも落ち着いて動じない、みたいな……?」 いざ説明を求められると案外難しい。 つくづく、己が教師に向いてない事を実感する。 したからと言って、止められるものでもないけれど。 「何でそう言うろくでもない方向の単語だけ覚えてんだよ。 意味は間違ってないけど……僕は言ったからな」 止めたんだ。とポーズをとって、 相手の言う事に反しただけで恩着せがましく言う。 貴方の言葉が幼稚なら、こちらは生まれてすらいない。 「…………。 考えが異質だと、好き嫌いまでおかしくなるのか? 悪かったな、全然大人じゃない大人で」 こうしてまた素直に正面から取り合わないで、 その癖ちゃっかり貰うものは貰っていく。 相手の身を案じたのではなく己の心を守るのを取っただけだから、それを優しいとは到底思えなかったのだ。 「僕と同室のテラには絶対バレるから、 アイツに分けてても騒ぐなよ。それじゃ」 「明日の……痛むから、まあ朝か。もってく」 それだけ言って踵を返して去っていく。 朝になるまでにもう一度会う事になるのも、 ──どうせ渡せるはずもない事も、この時は知りもしない。 (-219) 2022/05/02(Mon) 20:17:11 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカ「…………?」 わからない顔をしている。わからなかったらしい。 「おはなのことだからおぼえた……」 とめられちゃったな……と呟く声に残念さはあまりない。 止まらない気でいるので半分受け止め半分流しているようなものだったかもしれない。 「おとなじゃなくていーじゃんね」 「だれでもあんなふうになりたくないもんね」 「あしたのあさ!!わかった!!」 あ、そっか。じゃあだめだ。 「おれたのしみにしてんね」 「ふふ」 ……パタパタと手を降って、その背中を見送った。 次見送る時は、きっと手は振れないんだろうな。 (-220) 2022/05/02(Mon) 20:26:37 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカそれから、日が暮れて。 みんなの影が伸びて、月が顔を出す頃。 「イ〜〜シュカ」 「イシュカ〜〜?」 「イシュカぁ」 心細そうな声で、貴方を呼びながら探しているトットの姿がある。 ランプも持たず、暗くなり始めた空の下。 ギムナジウムには灯りがともり始めるけれど、ここは暗いかもしれない。 小さな歩幅にあわせて、頭の花が揺れていた。 (-221) 2022/05/02(Mon) 20:32:48 |
【秘】 苛々 フィウクス → ライアー イシュカ「それがこの場所よりろくなものだったらな」 この場所そのものに愛着も執着も何もない。 それは外にも同じ事ではあるけれど。 だから結局、どちらが比較的マシかの話でしかなくて。 苛立ち混じり、忌々しげに吐き捨てた。 「……要らない。 今更降って湧いたところで、何にもならない。 家族なんて……あんたもそうじゃないのか」 あなたの家庭の話を聞けば、人知れず眉を顰めた。 今までは自分には関係のない事と言い聞かせるようにして、 意識して踏み入ろうとはしてこなかった事だ。 誰にも余計な感傷を抱かないように。 それはともかくとして。 この乱暴者は、人はともかく、動物やその他に関しては。 蔑ろにはしないし、大事に扱っていないわけでもない。 それこそ猫可愛がりするような真似はしないだけで、 ストレスを与えるような事はしていない。 ご安心です。 「…………」 「どいつもこいつも、よくそこまで人様を思い遣れるもんだな。 俺達は自分の事で手一杯だってのに」 (-222) 2022/05/02(Mon) 20:34:36 |
【人】 充溢 バレンタイン>>51 シャルロッテ 「ああ……これ、は間違いなく…… 僕に一番、よく効く……薬に違いない」 服用している自分が言うのだから間違いない。 未来を憂いているわけではないので、 ここまで持ち直せばもう、平時の大らかな気性が顔を覗かせる。 「……そうだね。いつも通り。 だから……シャルロッテさん、今は、 僕のことそこまで気にかけなくても、いいよ。 たぶん……僕より手のかかる子とか、いるだろうし」 そう言いつつ辺りを見る。喧嘩やあるいは行儀の悪い子がいれば何か言ってやる必要もあるため。 「できることから、やる。 ……ここでは、……大事だよな。やっぱり……」 (52) 2022/05/02(Mon) 20:39:10 |
【独】 ライアー イシュカあわわわわ間に合わないあわわわわ なんでGWが存在しないんですか!? 普段はトット君タイプのPCしてる事の方が多いので新鮮だ!! フィウクス君とイシュカ二人でやさぐれてるけど トット君みたいに生きれてたらな〜〜って気持ちは山ほどあるんだろうな〜〜生きられないんだけど……根がどうしようもなく悲観的…… (-223) 2022/05/02(Mon) 20:40:20 |
バレンタインは、図書室で、珍しく恋愛小説を借りた。 (a28) 2022/05/02(Mon) 20:40:24 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「うむ……そのような感じ、かな?」 「こう、だね……もっと、逃げられないようにそっ、と近付いて……そこから逃げないように捕まえておきたいというか」 「……こ、これ以上は止そう! 顔が熱くて仕方ないし……うう、エルナトくんが変なこと聞くからだ」 ぱたぱたと手で顔を扇ぐ姿は、まさに恋の悩みを抱えるただの少年だ。 彼が貴族の子だとは思えないほどに、年頃らしく健全な反応がずっと返ってくる。 「そ、そうだね!近頃は神隠しの噂などで不安がってることも多いことだし…… 少し、考えてみようか……彼女が悲しそうだったりすると私も悲しいからね」 応援の言葉を背に受けて、ありがとう、と感謝の言葉を確かに返す。 そこからは作戦を考えるなどと言って、読書に興じながらもシャルロッテを誘う計画を立てたりしていたことだろう。 (-224) 2022/05/02(Mon) 20:42:56 |
【置】 焦躁 フィウクス「…………」 もう殆ど、夜にほど近い時間。 天文部の活動の為、常に開け放たれた屋上で。 柵の向こうをただ見ていた。 いつかの言葉をなぞり、図書室から持ち出した本は。 ついぞ読まれる事は無く、カンテラの横に置かれたまま。 役目を果たすことは無かった。 (L1) 2022/05/02(Mon) 20:46:56 公開: 2022/05/02(Mon) 20:50:00 |
【秘】 ライアー イシュカ → 花信風 トット「あ?……え?」 良くも悪くも人を気にしてしまう男は、 己を呼ぶ声を拾って、真っ先に時間を確認した。 高等部の連中なら、こっそり夜も練り歩いててもまあよくあることだと終わる話なのだが、聞こえて来た声は違う。 「寝ろ」 無茶と乱暴極まりない一言を述べながら前に立ち塞がった。 なお、焼いた物は自室に置いていたため、持って来ていた方がよかったか?いやこの時間に食わせるとさすがに面倒だろ。との脳内会議もすぐに終わった。 (-225) 2022/05/02(Mon) 20:47:10 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカ「あ!!!!!!」 「いたイシュカ……」 「あのね あのね あの……」 寝ろの2文字を聞いているのか聞いていないのか。 前に塞がられた子供が浮かべるものじゃない安心した顔をする。 モゴモゴと言い淀んで数秒、口を開いた。 「へんなひといたの」 「おれのしってるひとじゃない……」 「こわくて」 「こわいからイシュカよんじゃった」 「……んん"〜〜」 「いっしょにかえろ……」 そのまま前にいる貴方の手を勝手に掴んだ。 (-226) 2022/05/02(Mon) 20:51:57 |
【人】 夢見る乙女 シャルロッテ>>52 バレンタイン 「ん」 短く頷いて、少女もまた、周囲へ視線を向けた。 あなたも随分と持ち直したから、もう、そうじっと見ている必要はなさそうだ。 「目の前にある、できることからちょっとずつ」 「だからロッテは、朝ごはんを食べます」 少女はあなたばかり見ていて、自分の食事はまだ、用意さえしていない。 一度席を立ち、食事を取りにゆく途中。行儀の悪い子を嗜めたり何だりして。 そんな風に、朝の時間は過ぎていっただろう。 (53) 2022/05/02(Mon) 20:52:20 |
【秘】 不遜 リアン → 雷鳴 バット「……… 本当に羽でも生えてると思っていたのか……?」 見た目以上に抜けているところがあるのだろうか。 毎度このような面を見る度に驚かされる。 未だに慣れないな。 「いや、いつでも声をかけてもらって構わない。 クラスだって理由あって分けられているわけでもないだろう。 僕は困っている人間を見捨てる事はしない。それも王の役目だからな。 羽の心当たり、必要なら僕も探ってやる」 取り巻きと言えど、リアンに盲目に従っているわけでなく。 どちらかといえば好きに世話を焼いているだけの、友人と言った方が近いのかもしれない。 だから、この場でも取り巻き同士で話していたりするのだけれど。 委縮させないようそう声をかけて、君が望むのなら捜索も請け負うことだろう。 (-227) 2022/05/02(Mon) 20:54:50 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ「────」 いくら探せど、ジャステシアの姿を見つけることはできなかった。 流石にこれだけ探して見つからないとなれば、明らかに不自然さが勝ってくる。 あなたはどのようにしているか、不安がってはいないだろうかと、様子を伺いつつ。 「……もしかしたら、先生に呼ばれているのかもしれないね。 ほら、ジャステシアくんは真面目だから、良い知らせがあった、とか……」 こんな言葉では、気休めにしかならないかもしれない。 それでも、不安や恐れというのはどんどん他の人にも移っていくものだからバラニは努めてこうして振る舞うのだ。 「けれど、私はもう少しジャステシアくんのことを探してみよう。 案外、すぐに顔を出してくるかもしれないけれど、その時は……文句のひとつでも言ってあげようかな?」 なんて、少し冗談めかしながら言って。 渡す先がなくなって行き場のなくなってしまった朝食の後かたずけを済ませてから、バラニは姿の見えない彼女を改めて探し始めるだろう。 (-228) 2022/05/02(Mon) 20:55:46 |
【赤】 花信風 トット夜。 空き教室に一人で机に伏せている。 顔を腕に埋めて。 なにもしない。 なにもしていない。 なにもしたくない。 明日の朝、きっと彼の姿は見えない。 「………………。」 「おれのばか」 (*43) 2022/05/02(Mon) 20:56:54 |
【置】 ライアー イシュカ【liar】 1.[名](特に常習的な)うそつき You're a liar. 君はうそつきだ (▼強い意味になるので軽い気持ちで使ってはならない) (出典|プログレッシブ 英和中辞典) 【Leier】 1.リラ, 竪琴 (たてごと).die alte die gleiche Leier ((話)) 聞きあきた話. (出典|プログレッシブ 独和辞典) (L2) 2022/05/02(Mon) 20:58:16 公開: 2022/05/02(Mon) 20:55:00 |
花信風 トット(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/02(Mon) 20:58:18 |
【置】 不遜 リアン夜に入って。風呂から戻ってきたころ。 顔を顰めながら 右目を抑え、足早に寝台へ向かっていた。 ぽたり。 部屋に赤黒い雫を一つ落として、"いつも通り"半分の仮面をつけて横たわる。 しばらくすれば、これも収まるはずだ。"いつも通り"。 (L3) 2022/05/02(Mon) 20:59:00 公開: 2022/05/02(Mon) 21:00:00 |
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