そもそも占いの結果って、
　　本来自分では知ることのできないものですよね。

　　未来は何が起こるか、分からないものですから。
　　それなのに、
　　そんなに狭い視野で物事を考えるのは危険です。




［例え話には例え話を。
　……僕は素面なのに大分饒舌になっていた。］
　

　
　
　　僕は既にご存じの通り、ゴーストです。
　　命を落として、今ここに居ます。
　　生前、僕は船乗りでした。
　　父が小さな客船の船長だったので。

　　目的地に向かう道半ば、船は沈んでしまいました。
　　もしも事前に船が沈むと教えて貰えていたら、
　　良くない内容ではありますけど、
　　神様以上に占いで助言をくれた人に感謝しますよ。



　

　
　
　　……って、
　　これから食事をする人にする話ではありませんよね。
　　本当に申し訳ない。

　　唐揚げはあちらの長髪の店員が作ってくれて、
　　僕も何度か食べさせてもらいましたが、
　　とっても美味しいですよ。
　　今なら熱すぎず、丁度良い温度になっているかも。
　　ゆっくり召し上がって、今夜を楽しんでください。



　
　

　
［そうこうしている内に、
　ヴィムが飛ばしたシロフクロウが肩に止まった。>>121
　天馬騎士のお兄さんから、
　ブイヤベースの注文が入ったようだ。

　改めて「ごゆっくりどうぞ」と言って、その場を去る。
　厨房に戻ればブイヤベースを深皿に盛り、パセリをかける。］


　　お待たせしました。ブイヤベースです。
　　熱いのでお気をつけて召し上がってください。


［さっきまでの不穏な話をなかったことにする様に、
　全力のスマイルで料理をお持ちした。**］
　

［　そんな理由で
　　納得してもらえないだろうか






　　それが目的じゃないのは解っているから


　　言っただろ。落ち込むなって


　

　　　噂っつーのは、あの噂か
　　　それで来たってことは


　　　結構深刻なやつっぽいな


［　噂ときけば>>67
　　街でよく聞くこの酒場の噂だ>>0:n4

　　恐怖で来ないという選択肢ではなく
　　自らきたということで
　　真剣な表情へと変わる。　］

　

　

［　触れられない手を彼女の頭に乗せて
　　ゴーストからの応援ってのは貴重だぜ？
　　なんて笑いかけながらポンポンと叩いてみせた。　］**

　

　

　

　

　

　

　　彼の彼女に言えない言葉>>2:85







　

　

　　　狂うまで、そこまで愛されていることを
　　　正直に言うと羨ましく思ってしまう

　　　けれど俺とヴィムじゃ全然違うんだ
　　　立場も、関係性も。感情すら
　　　おそらく真逆

　　　でも共通するのはってとこだな




　　　ヴィムは大事な人に生を願われた

　　　な？　こんなにも違うだろ

　

　　　一つ、言おうと思っていたことがある


［　こんな言い出しから突然始まった。　］



　　　



　
　　　な？　アンタにだって共通するところが
　　　あるだろ？

　

　　　ヴィムの国の人間だって馬鹿じゃない


　　　それが人によって作られたモノなら
　　　尚更に





　

　　　慣れ親しんだ話なら余計に
　　　その国の歴史が知りたくなる
　
　　　悪が悪となった経緯に興味を持ち
　　　調べる者だって現れる
　
　　　そこに辿り着けるまでには時間がかかるだろう
　　　でも不可能じゃない、と俺は思っている
　　　優秀なんだろ？　『メルヴェイユ』の国民は



　

　　　もし、真実が明るみになりそうになった時
　　　ヴィムはどうする？　どうしたい？
　　　答えはいらない。考えてくれるだけで十分だ

　　　守りたかった子を
　　　今も守れるのはアンタだけだ

　　　その時の行動で
　　　俺はヴィムの刻が動き出すのではないかと
　　　思ってる



　

　

　　　俺たちにはたくさん時間がある
　　　でも俺はヴィムの時間が動いて欲しいと思う

　　　止まってるだけじゃ死んでるのと一緒だろ？



　　　あ〜〜……ヴィムにねじ巻きが付いてたら
　　　力一杯巻いて動かしたいのにな