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人狼物語 三日月国


168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】

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【人】 勢喜 光樹

─追想、存在意義の模索─


[速報です。

20XX年、X月X日深夜。
XX都XX区XX町のアパートに住む
勢喜邦彦さん(45)、洋子さん(40)の遺体が発見されました。

二人は夫婦で、発見された遺体には
ロープのようなもので首や足を縛られており
何者かによって、鋭利な刃物で数か所切られた痕跡が
残っていたということです。

警察の調べによりますと、
二人の死因は失血性ショック死であるとのことです。

二人には一人息子がいましたが、
現在行方が分からなくなっており
警察は、事件になんらかの関与があると見て、
彼の行方を追っています。]
(9) 2022/08/13(Sat) 11:51:21

【人】 勢喜 光樹


………………。

[翌朝には、駅前ビルに設置されたワイドスクリーンや
街中の電気屋に設置された数多のテレビに、
そのニュースは流れていた。

それでも、立ち止まって見る者はいない。
誰もがよくある話、と気にも留めずに
どうでも良さそうな、あるいは聞いてもいないのか
何事もなかったかのように、通り過ぎていく。

所詮、他人事なのだ。
自分の身に降りかかる害でない限り
人は何の関心も抱くことは出来ない。

目の前の事しか見ない。
人間とは、そういう生き物。

両親アイツら
きっと己だって、そうなのだ───。]
(10) 2022/08/13(Sat) 11:52:46

【人】 勢喜 光樹

[ぽつり、ぽつりと雨が降り始めた。
次第に雨の勢いは増していく。

それはまるで、穢れを洗い流すかのよう。
己の足掻きを、肯定するかのようだと、錯覚すらした。]

『兄ちゃん。そんな怖い顔しちゃって、どうしたの?』

[物騒な繁華街を歩いていた時だった。
質の悪いごろつきに声を掛けられた。
気付けば、人数が増えて取り囲まれていた。]

『困ってんなら、良い仕事あるよ』

[困っている?そうかもしれない。
無一文で出て来てしまっていた。

金を貰えるなら、何だって良かった。
そこに、俺の存在意義は、あるのだろうか。]
(11) 2022/08/13(Sat) 11:54:04

【人】 勢喜 光樹


[初めは、ただの運び屋だった。
最後は、トカゲの尻尾切りに遭った。]
(12) 2022/08/13(Sat) 11:54:30

【人】 勢喜 光樹





『客商売だからねぇ…。笑ってくんないと』

[笑う?それは、誰が教えてくれるのだろう。
両親アイツらは教えてくれなかった。]

『顔が良くても客の喜ぶような、トークが出来ないと』

[それは、どうしたら身に付くんだ?
罵倒や暴言しか刷り込まれなかった。
他人が喜ぶ言葉なんて、知らない。

次は、水商売だった。
最後は、「使えない」からと、クビになった]
(13) 2022/08/13(Sat) 11:55:40

【人】 勢喜 光樹





[三つ目は、四つ目は………
なんだったろうか。
もう、忘れてしまった。

憶えているのは、そのどれもが
己の存在意義を知ることがなかったという事実。

やはり………そう、か。

不要な人間は、何処へ行っても不要なのだ。
その現実を突きつけられた。

抗い、足掻いたことに
何の意味も無かったのだ。*]
(14) 2022/08/13(Sat) 11:56:46

【人】 勢喜 光樹

─死ねなかったのは─


[誰かがお前に施した、手当の跡が
己の流す血によって、汚れてしまうだろうに。

構わずお前は、俺の手を取ってくれる。>>8

取られた手は、あまりにも冷え切っているのに
どういう訳か、己には温かいとすら感じて。

力が、抜けていく。
握っていた刃物は、掌から滑り落ちて

カラン、カラン…。と、床へ
室内には金属音が響いた。]
(15) 2022/08/13(Sat) 12:41:35

【人】 勢喜 光樹


四谷…………何故なんだ?

[何故、死ねなかったのか。

           そうではなく───。]
(16) 2022/08/13(Sat) 12:43:09

【人】 勢喜 光樹


何故……泣いている?

[何故、己を憂いて、悲しんでくれるのだろう。
何故、己の為に、涙してくれるのだろう。

その理由は、意味は。
己には分からなくて、ぽつり。
今までそれを、問う事すら出来ず
もう無意味なんだと。諦めていたはずなのに。

知りたくて。教えて欲しくて。]
(17) 2022/08/13(Sat) 12:43:48

【人】 勢喜 光樹

[此処へ来た時、恐怖に震えるお前と出逢って
それからもずっと、お前の泣く顔ばかり見て来た。

それは、自責の念に駆られて
恐怖が、その罪の重さを煽るからだと。
そんな風に思っていたから

俺が死ぬことなんて
お前には………関係ないはずなのに。]
(18) 2022/08/13(Sat) 12:44:27

【人】 勢喜 光樹


教えてくれ………四谷。

[その理由を、意味を。
お前にとって、俺とは"何なのか"を。]

俺は………

      お前が、泣くから


[それが、嬉しかったから。]
(19) 2022/08/13(Sat) 12:50:26

【人】 勢喜 光樹


………死ねなかった。

["必要"と、されているんじゃないかって。

        初めて、夢見てしまって。*]
(20) 2022/08/13(Sat) 12:50:49
勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a4) 2022/08/13(Sat) 12:59:48

勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a5) 2022/08/13(Sat) 13:06:34

【人】 勢喜 光樹

[
「死んだら、悲しい」「死なないで」


あの時も。
そして、今も───>>42
        
お前の願いを、拒否することが出来なかった。

真っ白になった顔。
再び涙に塗れて、ぐちゃぐちゃで。
それは形容し難い程に、酷い有様だった。

もうずっと、こんな顔しか見ていない。
お前の笑顔だって知らない。
誰がこんな顔をさせたんだろう。

四谷の哀しみに触れて。>>41
お前の言葉願いを聞いて。

            嗚呼………そう、か。]
(55) 2022/08/13(Sat) 21:37:18

【人】 勢喜 光樹


    …………ごめん、な。

[漸く、分かったのかもしれない。

お前にとって、"死"というものが
どれだけ辛く苦しく、胸を斬り裂かれる思いかを。

あの時、明かされたあの"告白 ">>1:93で、
それを知ったはずなのに。

きっと己は、「知った気になっていた」だけだった。]
(56) 2022/08/13(Sat) 21:40:40

【人】 勢喜 光樹

[己は愚かだった。四谷に可哀相なことをした。
己は浅はかだった。四谷に気の毒なことをした。

     "罪悪感"とは、こう言う事なのかもしれない]

四谷…………、悪かった。

[きっとこんな言葉じゃ、駄目なのだろう。
だがそれ以上の言葉が思いつかなくて。
お前の涙も。心も。言葉も………見つからない。

赦して欲しい訳じゃない。
ただお前に、そんな顔をさせてしまったことが
酷く心を搔き乱して仕方がなかった。

掌に出来た傷よりも、"痛い"と思った。]
(57) 2022/08/13(Sat) 21:43:10

【人】 勢喜 光樹


[お前の"願い"は───

     
黒い水絶望
に沈もうとした、己を掬い上げて行く]
(58) 2022/08/13(Sat) 21:45:49

【人】 勢喜 光樹

[生きる意味や理由とは。
最初から絶対に在るべきものではなく

もしかしたら、これから出逢う誰かと
作っていくものなのかもしれない。]

………もう、そんな顔はさせないから。

[今度は両腕で、お前を抱き寄せよう。
生きていることを、強く感じて貰えるように。
俺が、お前と言う"光"を、手放さないように。

            強く、強く────*]
(59) 2022/08/13(Sat) 22:23:38
勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a16) 2022/08/13(Sat) 22:50:08

【人】 勢喜 光樹

[あの時、どうして声を掛けたのだろう。>>0:136
無視することだって出来たはずなのに。
いつだって、放り投げられたはずなのに。

  「死ぬ前の暇潰し」だと、気紛れを───

…ああ、多分。違うな。

両親からはゴミのような扱いを受け
外に出ても、すぐに棄てられた。

四谷を見棄てるということは、
自身をも見棄てるのと同義で


それは、もう───

       死ぬことすら出来なくなる、と]
(78) 2022/08/14(Sun) 0:06:28

【人】 勢喜 光樹

[己の血で、これ以上お前を穢したくなくて
抱き寄せる時に、拳を握っていたけれど
余計に血が溢れて、ぽたぽたと床に滴り落ちていた。

だがそんな傷、己はどうでも良かった。
それぐらい、心の方が痛くて仕方なかった。

それ以上に、お前の方が……>>60]

………そう、だよな。

[誰かが死ぬのを見るのは………
もう、見たくないよな。

「痛かった」「怖かった」>>61
その言葉通り、痛みを与えてしまった事が酷くつらい。
己が要因の一端になっていたことが、猶更に。]
(81) 2022/08/14(Sun) 0:10:05

【人】 勢喜 光樹


俺は………生きてるから。
そしてお前も………生きている。

[こんな事で、こんな言葉で
お前を安心させられるかは分からないけれど。

腕の中でも泣いているお前は
先程とは違った涙を流していると思うから。>>62
きっともう、あんなに真っ白で
哀しみに満ちた顔はしていないような気がして。

その表情が見たくて、そっと身体を離す。]
(83) 2022/08/14(Sun) 0:11:06

【人】 勢喜 光樹


生きよう。
"一緒"に、此処を出るんだ。

[もう、「お前は帰れ」とは言わない。
此処に居る理由は、俺にももうないんだ。

   お前が、"生"へと繋ぎ止めてくれる限り───]

そしてチハヤも………
もう一度、探そう。

[あんな光景を目の当たりにしてしまったら。
チハヤではないと、強く否定されなかったから。
生存は絶望的かもしれないけれど

俺も、四谷も
チハヤが死んだ姿は、まだ見ていない。
死んだと決まった訳ではないのだと
お前に、希望を与えたくて。*]
(84) 2022/08/14(Sun) 0:16:49
勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a21) 2022/08/14(Sun) 0:25:45

【人】 勢喜 光樹

[誰かチハヤがお前に手当をしたように>>0:54
今度はお前が、己の傷を癒そうとする。

その幼さの残る、温かな掌で
滴る血を、止めようとする。>>89]

……平気だ。
これぐらい、どうってことない。

[お前に与えてしまった傷に比べたら。>>87
己の傷など、傷にすら値しないとすら思うのだ。
平気。そうは言いつつも、拒むことはせずに
止血をしようとする、その優しい手の温かさを、
己は大人しく受け入れるのだろう。]
(99) 2022/08/14(Sun) 10:16:57

【人】 勢喜 光樹

[哀しみの涙に塗れたお前も、>>88
死のうとした俺も、もう居ない。

生きることを、互いに約束して。
此処から出ることを、決意したのだから。>>89

強く頷く表情。そこに、絶望は見えなかった。
だから己も、静かに。そして強く、頷く。]
(100) 2022/08/14(Sun) 10:20:27

【人】 勢喜 光樹


病室を出よう。
チハヤは探しながら……出口を先に確保しておきたい。

この病棟では、それが難しそうだからな。

[ベッドから立ち上がる。
その時も、スプリングの軋む音が響いた。

振り返り、窓に付いた古びた鉄格子を見つめる。
何も道具がない今、無理矢理こじ開けることは出来ない
その道具を探すくらいなら、この近くの他の出口を
探した方が効率が良いだろう。

そこまでに、運良くチハヤと再会出来たなら
すぐにでも脱出できるかもしれないし
仮に見つけられなかったとしても
何かがあった時、すぐに四谷を逃がせるから。]
(101) 2022/08/14(Sun) 10:21:50

【人】 勢喜 光樹


………行けるか?

[四谷の体力を気に掛けながら、手を伸ばす。
その手を取ってくれたなら、きっとすぐにでも
この病室を後にするだろう。

そこ残るのは、床に落ちた刃物と滴り落ちた血の跡だけ。

死のうとしていた己は、きっと此処で"死んだ"のだ。
]
(102) 2022/08/14(Sun) 10:22:39

【人】 勢喜 光樹

─病室→精神病棟エリア廊下─


[病室から出た後は、このエリアから出るため
己は四谷の手を引きながら、廊下を歩き進むことだろう。]

………チハヤは
もう、このエリアには
居ないかもしれない、な。

[どういう原理かは分からないが
最初にチハヤが消えた時と同じように>>1:63
あの怪異に飲み込まれて行ったのが、
チハヤだったとしたら
別の場所に連れ去られたのかもしれない。

四谷の話を聞いている限りでは
このエリアは元々、2人が居た場所ではなかった。
ならばきっと、また別の何処かに居ても
不思議ではないのかもしれない。]
(103) 2022/08/14(Sun) 10:26:09

【人】 勢喜 光樹

[随分、この廃病院にいる気がするが
どれだけ時間が経過しただろう。
少なくとも、1〜2時間程度ではないはずだ。]

彷徨っていられる時間も
限られているのかもしれないな。

………急ごう。

[四谷の手を取りながら、急ぎ足で歩く。
手当のお陰で、掌の血は止まっているものの
その手で四谷を掴むことはしていないだろう。

不思議と焦燥感が芽生えていた。

それは生きる理由が出来たからなのか、
再び怪異と遭遇することを、恐れてのことだったのか。]
(104) 2022/08/14(Sun) 10:44:16

【人】 勢喜 光樹

[…僅かに。

何処からともなく、"歌"が、聴こえた気がした。>>0:63
それは今この近くで、誰かが歌っているというよりも
もうずっとずっと、昔から口遊んでいた歌が
この病棟内に、"念"として遺った、何かのように。

おそらく、己のみに聞こえたものだったかもしれない。
幻聴のような何かかもしれない。
だから四谷に話すことは、出来ないでいた。

その歌の主に逢わないことを、願いながら。>>1:138]*
(105) 2022/08/14(Sun) 10:45:02
勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a26) 2022/08/14(Sun) 10:49:24

【人】 勢喜 光樹

[───"堕胎"室。

チハヤとはぐれてしまったのは、
四谷の"罪"と関係した場所だったのだと
知った時、自ずと眉を顰めた。

だから猶更に、四谷は怯えていたのだろうか。
何かトラウマを引き起こす出来事があっても
不思議ではない、因縁深い場所だから。

誰かを思って感じる重圧感は、
己の事なんかよりも、ずっと重いと感じた。]
(123) 2022/08/14(Sun) 19:17:35

【人】 勢喜 光樹


お前も………、そう思うか。

[そうかもしれない、と頷く四谷に
憶測は強ち誤りでもないのかも、と思いたかった。
だが念のために、場所は聞いておこうと]

その場所………は
どのエリアだったか憶えているか?

院内地図は見たのだが
写真とかに残していなくてな。

お前………分かるか?

[此処へ来た時にエントランスで見た、
院内地図を思い返すものの。>>0:134
どんなエリア構造なのかぐらいしか把握せず
一つ一つの部屋までは、細かく覚えてはいないから
四谷はどうだろうかと尋ねる。
敢えて、「堕胎室」と口にするのは、避けながら。
]
(124) 2022/08/14(Sun) 19:21:33
 




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