人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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【秘】 1117 闇谷 暁 → 7734 迷彩 リョウ


「友人は好き勝手するものだと言っただろ。」

貴方が振り解こうとしたとしても
頑なに貴方を離そうとはしないだろう。


「辛いな。」

辛かったね、ではなく。
貴方が涙を流す理由は、傷は、
きっと今も痛み続けているだろうから。

「大人が調べたって何をだ、
 何も分からんぞ。」

こんな小さな体に、心に、
どれだけの負担が掛けられて生きてきたのだろう。

「分からんから、話してくれ。
 お前の速度で、気分で、話したい事だけで良い。
 お前の事が知りたいよ。」

悲しみと、苦しみと同時に
同じ分だけ喜びと、希望がある事を
貴方に教えてあげられたら良いのに。
(-274) 2021/09/20(Mon) 18:39:21

【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志

「…、…っ、そぉ……」

 下腹部に伸びた手には、要らない、と一言返るだけだった。扱かれたとしてとも、発言通り彼の性器は萎えたまま。あなたの手は最初の位置に戻ることになった。

「んっ……」

 薄い膜一枚を隔てられて吐かれた精。律動の終わりに、これまで知らなかった事実を認識することになった。僕ナマの方が好みなんだなぁ。

 あなたが普川を見やれば、彼は始める前とほぼ変わらない体勢になっていた。上着を抱き込み、横向きに丸まって転がっている。見るからに虚無。黒塚との事後もこうだった。

 これまでの彼の様子とあわせて考えると、あなたが何か働きかけるまでこの状態は続くだろう。放置して帰っても無問題である。あなたはきっとそうはしないだろうが。
(-275) 2021/09/20(Mon) 18:40:29

【秘】 5634 有楽 澪 → 5635 朝倉 弘


「………っふ、……ふう……はー……、

ふふ……こーくん……またイった……」

びゅ、びゅと数度に渡って精液を吐き出した有楽のそれが
ずるりと中から抜かれていく。

「…えへー、セックスって気持ちいいね、こーくん。」

朝倉の記憶を塗りつぶすようにそう零すと
僅かに残る熱を鎮めるように離れ、壁に体重を預けた
(-276) 2021/09/20(Mon) 18:47:07

【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤

 投票日の前日。企画が始まる前であれば消灯時間を少し過ぎた頃。部屋に入るなり真っすぐ布団に潜り込む普川が居た。

 数日前よりも見るからに不機嫌だったが、やはり数日前よりも疲れているのが見て取れる。あなたが近寄る気配があればすぐに顔を出しただろう。今日は君の気が乗っても薬飲まんよと先に言うことになったかもしれない。

 よっぽどなんか疲れたし嫌なことがあったんだな、誰が何をしたんだろうね。
(-277) 2021/09/20(Mon) 18:53:14

【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁

「俺が見れなくなるのは、お前が飲食をしている時くらいでお前自身見れないわけではないのだが……そうだな、今なら平気だと言えるかもしれない。忘れる方が嫌だからな」

馬鹿正直に答えた。この少年は変なところで察することができないらしい。
本人は平気かもしれないとは答えるが、実際のところは分からない。
けれど貴方が見れない羞恥心と貴方を忘れる事実、どちらが嫌か。そんなものとうの昔に答えは決まっていた。忘れるなど、想像もしたくない。
貴方とは打って変わり、平然とした様子で答えた。

それから空間を満たす沈黙。流石にぎごちなさを感じたのか、そうでないのか。

「……ケーキ、美味しかった。まだ食堂にあるんだろう?取ってくる」

そう言って部屋を後にしようとするだろう。
(-278) 2021/09/20(Mon) 18:56:10

【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久

大人しく最初の位置に戻り、吐精する。
快楽と熱が引いて落ち着きを取り戻すと、貴方が虚無になっているのをいいことにいそいそと貴方の世話を焼き始めるだろう。

失礼します、と声をかけてから様々な液体で濡れた下半身をタオルで拭いたり、腹を冷やしてはならないとどこからか毛布を持ってきてはかけてやったり。

好き勝手動いて満足してから、貴方が転がるマットのすぐそばに長い足を折りたたんでちょこんと三角座りをした。

「普川先輩、その、すみ……。……ありがとうございました。
体は辛くありませんか?」

恐る恐る話しかける。
(-279) 2021/09/20(Mon) 19:01:40

【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志


「貴戸のそういうとこ、す、好きだよ。
 
良いルームメイトとして
な。」
            
勘違いしそうになるぐらいに。


さらりとそう告げて
平然を装う。あまり声が震えなくて良かった。

自分程ではないかもしれないが、
共有した時間を、思い出を、
貴方も大切に思ってくれている事が何より嬉しい。




「…………
え?


ケーキ。
2人で食べるために用意したケーキ。貴方との時間を考えて作ったケーキ。

結果大きくなり過ぎて食堂に置いてきたが
その全貌を見られるのは恥ずかしい。
しかし必死に引き止めるのも露骨かなあ、と考え、

「分かった……………………………。」

そう返すしか出来ず、貴方を見送るだろう。
(-280) 2021/09/20(Mon) 19:09:28

【秘】 3839 南波 靖史 → 8435 黒塚 彰人


「……言われたら気になって来ちゃった。
彰人くんがカメラ持たされる様子、シュールじゃない?」

冗談冗談。
いいながら端末をなれた手付きで動かす。
すぐにポイと投げて返した。

「またお節介とか余計なお世話って言われるかな」
(-281) 2021/09/20(Mon) 19:15:24

【赤】 8435 黒塚 彰人


向けられる好意、善意、決意。
全てまとめて一緒くた、他人という箱に投げ込む。
吟味もせず、かといって信ずる心も持たず、
ただただ無関心ばかりを由として。

「『幸せに』、か」
黒塚彰人
            
人でなしの幸福は、そこには無い。
そうと知りながら、幸せを願う少年へと手を伸ばす。
(この姿は、さぞや愚かしく映ることだろう。)

「どう、助けてくれるんだ?」

指を絡める。冷たい金属の感触は、そこにあったろうか。
差し伸べるは、縋るは果たしてどちらだったのか。

(*13) 2021/09/20(Mon) 19:17:47

【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁

「そうか。俺も暁が好きだ」

当たり前のようにそう返した。
貴方の変化に、貴方の心情に気付くことなく。

部屋を出て、ぱたりと扉をしめてから首を傾げる。

「…………?」

自分で吐いた言葉が腑に落ちない。
自分もまた同室の相手を良いルームメイトとして好いていることは変わりない。

……けれど、本当にそれだけか?

分からない。即座に判断が下せない。何かが引っかかるけれど、その理由を上手く探れない。
"外にいた頃"は迷うことなどなかった。迷う隙を作ることも許されなかった。

だから……考えあぐねている。

「……」

けれどこんな場所で立ち止まっているのもおかしな話だ。ケーキのおかわりを求め、少年は悠々と食堂へ足を運び始めたのだった。
(-282) 2021/09/20(Mon) 19:18:15

【赤】 8435 黒塚 彰人


「靖史」

少年の耳元、囁くように名を呼んだ。

(*14) 2021/09/20(Mon) 19:21:39

【秘】 9949 普川 尚久 → 7734 迷彩 リョウ

 そうね。ほんの短い言葉で同意していた。母のことは、多分尊敬していたように思う。ぼんやりとそんな事を考えた。

 覗き込もうとしているのに気付けば、そのまま上半身を捻る。黒と朽葉とが一瞬だけかち合った。意地と虚勢張りの塊が怠惰をプレイしているのが普川であるが、悪い気分でなさそうに見えたのはきっとそれらのどれもが理由ではないだろう。

「……どうぞ?」

 片手を臀部にやり、穴を広げるようにして、そう言った。
(-283) 2021/09/20(Mon) 19:25:00

【赤】 8435 黒塚 彰人


ここらで一度暗転、コマーシャル。

ただしいクソども 
            
視聴者の皆さん、続きをどうぞ楽しみに。
またのご視聴、どうぞよろしく。

(*15) 2021/09/20(Mon) 19:28:34

【人】 4432 貴戸 高志

食堂。

「これは……ケーキはケーキだが……。
…………ウェディングケーキ?」

既に何人もの少年たちによって食べ進められており、すっかり元の形が分からなくなってしまっていたが。
それでも、ルームメイトが大作を生み出していた事はなんとなく理解できた。

やはり完成した直後の姿を見るべきだった。料理の才能があることは迷彩少年との料理バトルで知っている。見た目も綺麗に仕上げる腕を持っているのだから、さぞや華やかなケーキだったに違いない。

残りのケーキを切り分ける。部屋に持っていく分を確保して、それは一旦冷蔵庫へ。
(139) 2021/09/20(Mon) 19:32:17

【人】 4432 貴戸 高志

珈琲のほうが好みだが、たまには紅茶もいいだろう。

厨房からすっきりとした味わいのハーブティーを淹れて持ってくると、そのままケーキの近くの席を陣取った。

「いただきます」

丁寧に両手を合わせて、そのまま黙々と切り分けては食べを繰り返した。
黙々と、ひたすらに黙々と。

真顔でけろりとした様子で、食べ続ける。
誰にも止められなければ、そのまま最後まで食べようとするのだった。
(140) 2021/09/20(Mon) 19:35:02

【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志

 うわあ至れり尽くせり。拭かれやすいように動いた程度で、あとはされるがままでした。彼はなんだこいつって顔してたけど、些細な事でしょう。あなたは満足できた。

「え? ……ふふ、へいき」

 善処している貴戸がちょっと面白かった。先の諦め混じりの笑顔だったり、愛想笑いだったりでなく、気分と一致しての普川の笑いはまあまあ珍しかった。

「お疲れ様。みんなヤった後に動くの好きね、
 ほっといたら勝手にやるんに」

 榊の方は普川の意識がないから当然と言えば当然であるが、黒塚も普通程度には世話を焼いていた。タオルを寄越してくれたりだとか。
(-284) 2021/09/20(Mon) 19:47:48
闇谷 暁は、部屋で一人、溜め息を吐いた。
(a65) 2021/09/20(Mon) 19:52:07

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 3839 南波 靖史

「……お前は乗り気で終えそうだな」

 撮れ高が少ないとも言う。
 投げ返された端末をキャッチ。さあな、なんて適当な返事とともに、画面を見もせず、鞄へと放り込んだ。

 
〜〜平和な時空、恐らくここでいったん〆〜〜
(-285) 2021/09/20(Mon) 19:53:50

【人】 9949 普川 尚久

 ふらと食堂に足を運べば、形を崩しつつあるケーキと貴戸とがそこに存在した。ああして置かれているし、また誰か作ったんだなぁ。

「僕この分もらうな」

 ひとり分より少し多め程度をもらって、(飲み物を淹れるのが面倒な気分だったので)牛乳と一緒にいただいた。おいしかったです。ありがとう闇谷。

 なお貴戸のことは別に止めなかった。食べ切る気に見えたので。
(141) 2021/09/20(Mon) 19:57:39

【独】 1117 闇谷 暁


自分の覚え書き用に家庭の話していいですか?
いいよ。ありがとう。

父が警察官、母は産後すぐ死別。
父親も仕事で死んで、祖父か祖母と住んでたけど
そちらも数ヶ月前に寿命で亡くなって……とかが良いな。

祖父母もかなり長生きし、苦しむ事なく見送れた。
平和に愛されて育った闇谷暁。

ちょっと都心部から離れた場所で
ちょっと古い持ち家で
仏壇とか縁側とかある畳のおうちで
ダラダラ暮らしている闇谷暁……


テロ容疑で少年院行きなんて伝えたら
家族びっくりしちゃうから天涯孤独の方が良いと思う。
そうして世界は、そのようになった。
(-286) 2021/09/20(Mon) 20:10:42
貴戸 高志は、普川>>141を見ると、ぺこりとお辞儀をした。ケーキを頬張っていたので喋れない。もっもっ……
(a66) 2021/09/20(Mon) 20:12:55

【独】 9949 普川 尚久

そういえばメモに何か貼ろうかと思いましたが、ロール忙しかったわね。三人の注目フィルタずっとタブに開きっぱなし〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

貴戸がえっち終わったのでたすかりました。
(-287) 2021/09/20(Mon) 20:17:13
普川 尚久は、貴戸さんは甘いものが好きなんだなと思った。思っただけでした。
(a67) 2021/09/20(Mon) 20:20:50

【独】 9949 普川 尚久

闇谷暁はそのまま人間の感性を持っていてほしい。
(-288) 2021/09/20(Mon) 20:24:36

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ

「『同じ』、か」

 ぼそりと呟く。
 分かち合い、混じる体温。伝わる鼓動。時おり重なっては離れる呼吸音。違いばかりが際立って、齎されるのは不快感ばかり。
 けれど引き剝がす動作も億劫で、抱えたままずりずりと移動し、ヘッドボードに背を預ける。

「で? どうなりたいんだ」

 ぼんやりと中空を眺めて問う。視界の端、小さな白い頭が映っている。
 胸元で零された、少年の望み。それを耳にして、ようやく。
 少しだけ……ほんの少しだけ、己と。腕の中のものが、似た生き物であるかのような錯覚を覚えた。

 ――何を以て同じというのか。好きだから、そうなりたいのか?
 ようやく、興味を抱けたような気がする。……これは今、どんな景色を描いているのだろう。
(-289) 2021/09/20(Mon) 20:40:28

【独】 1117 闇谷 暁


Q.貴方も情事を思い出して照れるとか無いんですか?



こちとらそれどころじゃ無かったんだが。

 んな理由で目ェ逸らすの勿体ないだろ、
 今しかあいつを見えないかもしれないんだから。」
(-290) 2021/09/20(Mon) 20:46:11

【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁

抱擁には僅かな抵抗を見せるが、すぐに大人しくなる。
甘えることに抵抗が無いらしく、終いには貴方の肩を涙で濡らした。

「……わ、わかん、ない。で、でも、オレの異能は、良くな、いって」

しゃくり上げながら、自身が理解している範囲のことを話していく。

曰く。
異能か病かさえ不明であること。
どちらにせよ、詳細が現代の技術では解明できないこと。
維持に大きな費用がかかること。

……少年の母親が身体を売っていた理由は、誰が見ても明らかだ。

「母さ、ん……ぉ、オレの、ためにッ、……頑張った、だけ、なのに!
 なんでッ、なんっ、で……!」
(-291) 2021/09/20(Mon) 20:49:07
鏡沼 創は、瓶が割れる音を2回聞いた。
(a68) 2021/09/20(Mon) 20:50:40

【念】 4432 貴戸 高志

【回想】

女のなく声がする。

あれは何歳のころだっただろうか。まだ中学生にも上がっていない頃だったと思う。
父にも祖父にも「兄と接してはならない」と言い含められていた。
けれど生まれてからずっとまともに言葉を交わしたことのない兄弟で、そんな彼が呼びつけたとあっては興味が湧かない筈がなかった。

離れに向かい、歳の離れた兄のいる部屋へ。
襖を開けた瞬間嗅いだことのないような臭いが鼻を刺し、たまらず外へと顔を向けた。

一糸纏わぬ男と女が絡み合っている。
女はおかしな声でひっきりなしにないていた。獣のようだと思った。
女に覆い被さっていた兄は自分がやって来たことに気付くと、口元を笑みの形に歪めながら手招きしてきた。

足がすくむ。体が動かない。
あの二人は何をしているのだろう?
頭の中でぐるぐると言葉を巡らせているうちに、色々なもので濡れた兄が己の手を掴んで部屋へと引き摺り込んできた。

大きな手が体を這い回る。理解が追いつかない自分の足首を、未知の恐怖が掴んで離さない。
たまらず周りを見る。先程まで獣のようにないていた女が寝そべりながら頬杖をついて心底冷たい目でこちらを見ていた。

声を荒げてはならない。
そう教わってきたこともかなぐり捨てて、必死に叫んだ。

今思えば様々な言いつけを破った日だと思った。
それでも、離れの襖を開けるまで胸が高鳴っていたことは事実だ。

父や祖父の言いつけに従うのではなく、自分の意思で行動したのだから。
(!0) 2021/09/20(Mon) 20:52:02

【念】 4432 貴戸 高志

【回想】

兄の強姦は未遂に終わった。
屋敷から姿を消した自分を心配して探しにきたハウスキーパーがやって来たからだ。

兄は更に厳重に幽閉されることとなった。
己は殊更厳しく躾けられるようになった。

不出来で恥さらしの兄のこともあり、父と自分は何かあれば親族から言い募られる。揚げ足を取り当主である父を引き摺り下ろし、己の息子を跡継ぎにしたいであろう親族はいつも自分たちを舐めるように注視していた。

貴戸家の、そして会社を継ぐ者として完璧な人間を求められた。
常に堂々と振る舞うこと。人を上手く使うこと。文武両道は勿論のこと人の上に立ち常に導く者であれ。失態は許されない。隙を見せてはならない。
眠る時さえも気が休まらなかった。むしろ、眠る時が一番恐ろしかった。自分の意識の外にある時間。眠りに落ちて制御が出来ない己が何をしでかすか分からない。万が一の可能性さえも生み出してはならないのだ。夜が来るのが怖かった。
(!1) 2021/09/20(Mon) 20:52:27
鏡沼 創は、結局使わなかったなぁと一瞬だけ、思った
(a69) 2021/09/20(Mon) 20:52:42

【念】 4432 貴戸 高志

【回想】

時が流れて高校生になった。

己は恵まれた家に生まれた。生まれいづる先を自由に選択することなど誰にもできやしない。
それならば、恵まれた環境にいる自分は恵まれない人間の分まで相応の責と矜持を持って生きなければならない。そう結論づけて貴戸家の人間として生き続けた。親族も未だ父や自分を堕とすことに成功していない。

血が紡ぐ完璧な筋書きを辿っていたのに、それが崩れたのはとある夏の日だった。原因は貴戸家最大の汚点とさえも言われた実の兄。

どうやって連れ込んだのか知らないが、昔兄と交わった女が再び離れにやって来ていた。
父も祖父も不在の日を狙っていたのだろう。普段よりも厳かな雰囲気が和らいだ屋敷で過ごしていると、遠くで兄の怒鳴り声が聞こえた。

「何があっても離れに近づいてはならない」。

何よりもきつく言われていたことだった。

それでも、足を運んだのはいったい何故だったのだろう。

昔のような好奇心からだろうか。

それとも。

"俺"が呼吸できない世界に耐えかねて、逃げ出したかったからだろうか。
(!2) 2021/09/20(Mon) 20:52:48

【念】 4432 貴戸 高志

【回想】

大きな屋敷同様、古い歴史を持つ離れ。
職人の手によって丁寧に作り上げられた調度品。

貴戸家の資産が、人だったものをぶちまけられて価値を汚されている。
清潔ない草の匂いはむせかえるような血の臭いによってかき消されていた。赤色が家紋の入った畳を侵食している。

女の残骸が浮かぶ血の海の中で、兄は呆けたように佇んでいた。

ああ、なんて愚かな兄だろう。
もうこの人は貴戸家にはいられない。
家を追い出されるのならまだ良い。最悪、"不慮の事故で死んでしまうかもしれない"。

冷め切った頭で淡々と未来を予測した。
予測した……その次の瞬間には。

血の海に、足を踏み入れていた。
(!3) 2021/09/20(Mon) 20:53:13
闇谷 暁は、迷彩 リョウの頭を撫でた。
(a70) 2021/09/20(Mon) 20:55:10

【念】 4432 貴戸 高志

誰か教えてくれないか。


限りなく不自由に近い自由。
限りなく自由に近い不自由。


いったいどちらが幸せなのだろう?
(!4) 2021/09/20(Mon) 20:55:18

【人】 0251 鏡沼 創

>>86 リョウちゃん
「そっかぁ。ならいっか」

鏡沼はそれ以上考える事も追求する事もやめた。
自分に関係がないのならば、深追いする必要なんてない。

「嫌いな食べ物かぁ。不味い食べ物かな〜。
 オレ、食べるなら美味しいものがいいからさぁ」

今のご時世、説明書がなくてもレシピはある。
わからない器具があれば横から口を挟めばいっか〜と楽観的に考えた。

にこりと、
トモダチ
を見つめ返した。
(142) 2021/09/20(Mon) 20:57:29
榊 潤は、不機嫌な同室者を見て近付いた。
(a71) 2021/09/20(Mon) 20:59:17

 




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