22:35:16

人狼物語 三日月国


169 舞姫ゲンチアナの花咲み

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【雲】 サルコシパラ



   「いいえ。僕は貴女に救われました。
    貴女が気づいていなかったとしても

         貴女がいたことで……僕は……。」



(D16) 2022/08/24(Wed) 21:34:19

【雲】 サルコシパラ




   望んでいない。>>-2
   救いになんてならない。

   怯えたように後ずさるウユニの望みは
   サルコシパラとは真逆のもの。

   こちらを非難する言葉は>>D10>>-3
   サルコシパラの心を深く抉り
   それでいて、男にとっては愛すべき
   あまりに無力な正論であった。



(D17) 2022/08/24(Wed) 21:35:03

【雲】 サルコシパラ




     「えぇ、貴女の言う通りです。

         でも僕らが反対の立場なら
         きっと貴女も、こうするでしょう?」




(D18) 2022/08/24(Wed) 21:35:45

【雲】 サルコシパラ




   「僕も貴女も変わらない

      愛した人を守りたいと願う
      無知で無力、自分勝手な、人間だ。」




(D19) 2022/08/24(Wed) 21:36:27

【秘】 サルコシパラ → ウユニ




   「けれど僕はそんな人間であることを

             誇りに思っている。」




(-5) 2022/08/24(Wed) 21:37:25

【雲】 サルコシパラ



   サルコシパラは歩み寄り
   怯える彼女の前で膝をつくと
   彼女の手を取る。
   最終防衛となるべき脅しに>>-4
   寂しげに笑って。



     「貴女は……僕の生きる意志だ。
      大丈夫…僕はいつでも貴女の傍にいる。」



   ポケットから取り出した箱の中から
   ウユニの薬指のサイズにぴったりの
   指輪を取り出すと取った指先にはめて。


(D20) 2022/08/24(Wed) 21:38:30

【秘】 サルコシパラ → ウユニ




「さぁ……怖がらないで。」




(-6) 2022/08/24(Wed) 21:40:21

【雲】 サルコシパラ




   サルコシパラは願いに反するように
   彼女の身体を抱きとめて。


         その左目の花へと、噛み付いた。*



(D21) 2022/08/24(Wed) 21:41:04

【雲】 ウユニ



   貴方を傷つけてでも
   貴方がしていることを止めようと思ったのに。
   貴方を傷つけるような言葉を選んだのは>>D17
   そのため、だったのに。


 
(D22) 2022/08/24(Wed) 23:17:42

【雲】 ウユニ



   貴方の問いかけには何も返せず。
   黙しているのは肯定と同じだった。
   そう、私達がしようとしているのは同じことで。

   私達は変わらない。
   愛した人を守りたいと願って
   でも、相手を傷つけずに守る術を知らないの。
   
   たとえ傷つけてでも、自分の望みが叶うのなら
   そうしようとする、自分勝手な、人間。


       
そんな自分がたまらなく嫌いなのに。


 
(D23) 2022/08/24(Wed) 23:19:01

【秘】 ウユニ → サルコシパラ



   「どう、して……
 
        どうして、そんな、……。」



   貴方の言葉に、ほら、また。>>-5
   救われるべきじゃないのに、救われて。


 
(-7) 2022/08/24(Wed) 23:19:32

【雲】 ウユニ



   手を取られても振り払えないのは
   その寂し気な笑みを見てしまったから。>>D20
 
   どうして、貴方はそんな顔、するの……。
   本当に、ほんとうにそうするつもりだったのに。


     
     
「いや、いやよ。こんな、ことっ……。」



   駄々をこねる子供のように言ったところで、
   もう、貴方の意志が揺らがないのは
   今までの言動から、明らかで、
   それでもささやかすぎる抵抗をして。
 
 
(D24) 2022/08/24(Wed) 23:21:17

【雲】 ウユニ



   でも、その抵抗も
   指輪を見て、少しの間止まる。

   あの時、聞かなかった箱の中身は
   なんとなく、予想はついていた。
   貴方が言ってくれていたから。>>0:-111

   
 
(D25) 2022/08/24(Wed) 23:22:02

【秘】 ウユニ → サルコシパラ



     「お願い、サルコシパラ……

              やめて……。」


 
(-8) 2022/08/24(Wed) 23:26:12

【雲】 ウユニ



   抱きとめられて、逃れようと身をよじれば
   袖口から隠していた
が覗く。
   それでも、覆せない力の差を、
運命を、

   私は身をもって思い知ることになるの。

 
(D26) 2022/08/24(Wed) 23:27:01

【独】 ウユニ



   心が嫌だと拒んでも、
   生きたい、そんな本能に体は忠実で。
   貴方からすれば心からの抵抗には
   思えなかったかも、しれないわね。


  
(-9) 2022/08/24(Wed) 23:27:30

【雲】 ウユニ



   左目の花に噛みつかれて、
   力が抜けたように私達は倒れ込んで。


 
(D27) 2022/08/24(Wed) 23:29:27

【雲】 ウユニ



      ぽ
      ろ
      り
      と。



             倒れ込んだ拍子に
             袖口から、花が落ちた。


  
(D28) 2022/08/24(Wed) 23:30:54

【雲】 ウユニ



   それが合図だったかのように
   今まで私を蝕んでいた花たちが
   私の身体から落ちていく。

   病気に打ち勝った証でもあり、
   この身をめぐる毒が
   貴方へとわたってしまった、証。


  
(D29) 2022/08/24(Wed) 23:31:36

【雲】 ウユニ



   治った、なんて喜べるわけもない。
   あるのは、深い後悔と、絶望。

   あの時、私がW治療法Wなんて口にしたから。
   あの時、私が病について明かしてしまったから。

   貴方と出会ったあの日、>>0:67
   貴方に悪魔のような提案をしたから。


   私が、貴方にこんな選択をさせてしまった。
   全て、私のせい。


  
(D30) 2022/08/24(Wed) 23:32:26

【秘】 ウユニ → サルコシパラ



   昨夜、口にしてしまった言葉が頭をよぎる。
   治ったら、ウエディングドレスを着たい、なんて。
   治るはずもないと思いながら言った言葉だったのに。


   
言わなければよかったと思っても、
い。


  
(-10) 2022/08/24(Wed) 23:33:46

【雲】 ウユニ



   私は誰とも一緒にいるべきじゃなかった。
   独りで生きて、独りで終わるべきだった。


   この身が周りを不幸にする。
   そして、誰かに関われば、自分自身が傷つくと。
   知っていた、はずなのに。

   あぁ、それでも
   貴方に出会わなければよかったなんて
   それこそ、死んだって言えるはずもないの。


   
誰よりも、貴方を愛しているから。


  
(D31) 2022/08/24(Wed) 23:34:39

【雲】 ウユニ



   貴方の深い愛情が、
   痛くて痛くて、堪らない。
   ぽろぽろと、耐えかねたように
   涙がこぼれおちて。  
 

    「私の家族には…
     裏切り者しか、いないのね……。」



   
ひどい、ひどいわ、
と同じ言葉を繰り返しながら
   少女のように泣きじゃくっていた。*

  
(D32) 2022/08/24(Wed) 23:35:11

【秘】 サルコシパラ → ウユニ



   あぁ…どうか…赦してほしい。

   その言葉を吐く権利なんてないと分かっているのに。



(-11) 2022/08/26(Fri) 0:01:49

【雲】 サルコシパラ



   身をよじるウユニを捕まえて
   サルコシパラはその悲痛な叫びに>>-8
   耳を閉じると、噛み付いた花弁を
   喉を鳴らして飲み込んでみせる。

   愛しき人を身体の一部に取り込む
   ただそれだけのことなのだ。
   それが結果的に己を死に至らしめるだけのことで
   本質は何も変わらない。


   それから倒れ込むウユニを手で支えて>>D27
   サルコシパラはただ目を細めてみせるだけ。


(D33) 2022/08/26(Fri) 0:02:27

【雲】 サルコシパラ



   「ウユニさん……
    どうか…自分を責めないでください。

    これは僕が選んだ結末ですから。
    貴女が悲しむことは何も…………。」



(D34) 2022/08/26(Fri) 0:02:43

【雲】 サルコシパラ



   激情の渦に飲み込まれたウユニを
   守るようにサルコシパラは手を伸ばす。

   裏切り者だと涙を流す姿に
   心痛まないとは言わないが

   けれど彼女の言葉を否定することは
   サルコシパラにはできなくて。


(D35) 2022/08/26(Fri) 0:03:18

【雲】 サルコシパラ



   「ほら、見てください。
    何も症状が出ていないでしょう?

    感染ったからといって
    すぐに死に至る訳じゃないんです。」


(D36) 2022/08/26(Fri) 0:04:01

【雲】 サルコシパラ



   花一つ咲かない自分の身体を
   ウユニへと見せれば


     「貴女の苦悩と比べれば
      こんなのは安いものです。」


   そう言って彼女を落ち着かせようと
   その荒む心を宥めていく。


(D37) 2022/08/26(Fri) 0:06:24

【雲】 サルコシパラ



   荒むウユニを案じたサルコシパラは
   思いついたようにウユニの瞳を覗いて


     「私の部屋にもうひとつ贈り物があるんです。
      よければ…持ってきてもらえませんか?」


   そんな提案をする。
   丘の上からサルコシパラの自室までは
   数十分でたどり着ける。

   しかし発症のきっかけが分からない以上
   自分が不用意に動くのはあまり得策ではない。

   もしもウユニが渋るのなら
   そのような理由もしっかりと告げるが
   彼女は受け入れてくれるだろうか?*


(D38) 2022/08/26(Fri) 0:07:49