青年はカウスの部屋のドアを叩いている。
勝手に部屋の場所を誰かから聞いたようだ。

「カウス。僕です、シトゥラですよォ。
開けてくださーい」

いつも通りの声だ。

「…………。」

ブラキウムは、頷きませんでした。
しかしぬいぐるみきつく抱き締めます。
そうして無言のまま、夜は明けていくのでしょう。

……結局二人の元には、誰も訪れませんでした。

「こちらは外れのようですね。良かった」

青年は笑って、ブラキウムに頭を下げる。

「助かりました、僕の考え過ぎだったみたいです。
万が一に備えてだったのですが。
お疲れ様でした、帰って眠ってください」

*ウトウト*

「む……、わかった。」

ブラキウムは、来訪者がいなかったことが示す意味に気付きません。
今日は誰も襲わなかったのだろうと、ホッとしました。
誰も傷付かなかったという安堵からか、眠気に耐えられなくなったようです。
、今日は少しでも早く寝たいと思いました。
覚束ない足取りで、用意されたゲストルームへ向かいます。

何もなければ、きっとブラキウムは眠りにいくでしょう。

「安心して眠ってください、ブラキウム。
おやすみなさい」

青年はブラキウムに手を振った。

「はいよ。最初から開いてるよ」

少年の言通り、鍵はかかっていない。
あなたは簡単に扉を開くことが出来る。

「何の用？　オッサン」

　白く小さな花の名前に、肩を揺らす。
　薄紫を見開いて、微笑む青年を見つめていた。

「……違うわよ」

　青年の髪に頬を寄せるようにして。
　その耳元で、ぽつりぽつりと答えを返す。

「占いは――好きじゃない。
　……けれど、死ぬほど嫌いってわけでもないわ」

　占いは好きじゃない。わたしのことを見透かすから。
　本性を知れば除け者にして、責め立てるに決まってるから。

「梔子の花なんて、好きじゃない」

　だから、青年は間違っている。
　硝子の向こうには、いくらか遠い。

　――けれど、少女は青年の腕の中。
　内側から、亀裂へ細い指をかける。

「ねえ、シトゥラ。
　――あんたはどこまで、知っているの？」

「先日は助かりました。
おそらく、そちらがアタリだったと思います。
ご存知だったのならば余計なことをしましたね」

青年は部屋に入り、勝手に鍵を閉めた。
用心に越したことはない。

「驚かなかったということは、知っていたのですね。
アンタレスが何かをしでかすだろうと言うことを」

「やほー、シトゥラちゃん。今大丈夫？」

　いつもの浮ついた気分屋が、シトゥラに声を掛けた。

「知ってたって胸張れるほどじゃないけどね。
　多分アンタの方が詳しいんじゃない？」

鍵を閉められても少年は普段通りだ。
会議室であなたと話した時と変わらない。
不機嫌じゃない程度だろうか。

まあ座れば、とソファを促す。

「あの──シトゥラさん……」

子役は例の帰り道、ひそりと同行していた
あなたにふいにこう声を掛けていだろう。



顔にも飛び散ったりしていた。
あなたは別に放っておいてもよい。

/*
あんた初日から狼たちが「シトゥラ殺したい」「はやく殺したい」って噂してるわよ。あんた早死にするわ。あたしシトゥラサルハグだからわかるの。ね、魂の双子。

/*

/*
ギャハハハハ！！！！！！
最高の返事！！！　あんた、最高よ！！！！

わかったわ！
あたしがあんたを殺してあげる！
狼の手を借りずにあんたは投票で死ぬの！

だから今日のうちにロール上の下手人を用意して、
殺してもらった既成事実つくって、
ついでに投票死を呼びかけな。

/*
良いこと閃いちゃった

あんた、投票を自殺票にしなさい
そしてあたしは村建て発言で
「本日はサルガスによる指定投票です。投票先はシトゥラサルハグからシトゥラへ伝えました。皆さんはシトゥラに委任投票してください」
って伝えるの。
明日、蓋を開ければ、なんと死んでるのは……シトゥラ！
どう？　最高じゃない！？

そしてあんたが切腹を頼む子を教えてちょうだい。狼陣営かどうか判定してあげる。（事故で全部見えてしまった。諦めました）

その子が狼陣営ならあんたから「PL会話で今日は襲撃から外すこと」をお願いしてほしいわ。その子が狼陣営じゃないなら、あたしから頼んであげる。

/*
〜以降discordサーバーに移行しました〜
（あとでログ見る人向けの説明）

「そうですねェ」

容赦なくソファに座って足を組んだ。
にっこりと笑った。

「まあ、詳しいですね。
おそらく。
昨日の襲撃を止めたのも僕ですから」

「は？　何ソレ。
　ブラフってやつ？　それとも……本気？」

少年は疑いの視線をあなたに向ける。
その瞳で、前者の可能性に
大いに重きを置いたことは分かるだろうか。

「俺を試す気？」

「本気ですよォ。
僕は今流れている情報が誤りを含んでいることも知っています。
ちなみにみんなを守れるのはアンタとブラキウム。

これで、信用できます？
それとも、まだ何か情報が必要ですか？」

青年は笑みを崩さない。

「信用できませんか？
僕がアンタに頼ったのは、ヌンキとキファから聞いたからです」