>>2:13>>2:14　

［微睡みは、泡沫に。
　幾重に織らる雲模様。浮かぶは……］


　　………一葉殿？
　　あれ、あれや。　まことに


［裳着も未だかと、斯く称される程の、見目。
　身丈に合わぬ琵琶抱えれば、ひとり。
　掛けられれば、ふたり。

　街の噂も、ええ、勿論存じ上げ。
　口が在れば、言葉を、紡ぎましょう。
　其の”おと”を、我が逃すわけ、無く。］


　　あや、丁度　良い。
　　斯様、刻限が、……ひと、姿、視得る。


［見上げ、彼は誰刻と、模様差し。
　

　菓子を好むことは、存じ上げ。なれば、馳走と。
　歩き出したので、御座います。］

>>2:51>>a3>>3　
　>>30続き

［大通り、差し掛かり。
　黄昏、伸ばし、揺らし。
　狭間、見ゆは京職の衣服。

　はて、はて　　其れだけか］


　　……………あや、
　　一葉、殿。

　　彼は、……誰、と
　　

［黄昏を、彼は誰刻と　ひとは謂ふ
　誰も、彼も　判らぬ　知らぬ

　ひとも　あやかしも　曖昧に］

　　………そち、
　　


［影紛れ、風紛れ　ちひさく　ちひさく。
　問ひ、かけた。］**

■ドラマシーン�A　絆取得
■相手：徽子
■場　所：�C寺

成否判定：(5)(2)^2d6

■ドラマシーン�@　絆取得
■相手：誘蛾
■場　所：任意

成否判定：(3)(5)^2d6

>>31 >>32

油断、していた。
才に溢るるとはいえ、容貌は少女で。声はかそけき鈴の音のよう。

「────…………ぇ、」

傍らを歩く誘蛾様がひたりと足を留め、こちらを見上げ、「何者」かと問うて来た。
ざあ、と体温を奪う一陣の風が吹き、大通り特有の喧噪が瞬間、遠のいてゆく。



肌がざわりと粟立つ気がした。

時は正に"逢魔が時"。

昼と夜とが混ざり合い、妖のものが最も人の世に近付きやすい頃合い。取り繕っていた諸々が剥がれ綻びかけているのを、私は肌で感じていた。

その顔を覆う飾り絹の向こうかじいとこちらを見つめる少女から、私は、目を逸らせることも他愛ない話で誤魔化すことも出来ず、

それは、これまで誰にも告げずに居た事。
告げねばならぬと思いつつも、告げられずに居た事。



濃紫に染まる空を見上げ、腹の底が緊張で冷えていくのを感じつつ、さあ行きましょうと常の顔と態度に戻した私は、誘蛾様と共に再び歩き出したのだった。*

■サービスシーン
�@：状況(3)^1d6
�A：解決(2)^1d4

相手：氐宿　アイテム：(6)^1d6
テラーダイス取得判定：(5)(4)^2d6

>>2:18>>2:19
　　

　
［木霊のみ、響き。
　満ちるおとは寝物語。

　彷徨いうたうは、一介の、楽士。］


　　………いえ、


［鳴り終はり、静寂は魚の跳ねるおと、と　賞賛の手にて。
　此処に居るものは、多かれ少なかれ、知りしこと。

　指から、墨を零すように。
　筆から、絵具を垂らすように。

　落とし言の葉は、けして、多くはない。］


　　役目は、………
　　奏でる、こと。紡ぐ、こと　は。

　　…………其れは、辛くは、…………

　　……けれど、


［まぼろしのように、鳴らして。
　幾つも、転がして。

　境界を、なぞるように。
　視界を、薫らすように。］


　　窮屈、は　………　つまらぬ、もの。


［揺らめいた、蝋燭の灯。
　風ひとつ、はらはらと　綴じ　］

>>2:50

［───　……　］


　　あや、……


［邸の中、　おと　ひとつ

　　転がし
　　　まろばし

　　　　　………　］
　　

［はらはら、　はらり
　見詰るは、　　さて、　］

　　───ふふ、