人狼物語 三日月国


68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】

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【秘】 村人 ニア → ■■■■ シトゥラ

 深く、貪るような口づけに耽溺する。
いつまでもこうしていたい。

 鼻にかかった、甘えたような声が漏れる。
まだやめないで。


 青年の背に、たどたどしく腕を回す。
もっと触れあいたい。

 その手にナイフは握られないまま。
もうすこしだけ、先がいい。


 そうやって、与えられるものを味わって。
 遠い雨音を耳にする。
 青年の声だけが、くっきりと浮かび上がっている。

 ――――また、もし、出会えたら。
それは、心からの言葉?

 甘く、夢見るような言葉に瞳が揺れる。
そうだとするのなら――


(→)
(-360) 榛 2021/04/29(Thu) 14:04:02

【秘】 村人 ニア → ■■■■ シトゥラ

 ゆっくりとした瞬きを、ひとつして。
 瞼の下から現れるのは、どうしようもなく餓えた瞳。

「口約束は、いやよ」

 少女のかたちをした獣は、そう告げる。
 甘い言葉ひとつでは、足りやしない。満たされない。
 ……お腹が空いて、空いて仕方がないから。
 
それで満足できるような、可愛らしい女の子にはなれない。

 青年の左手を掴む。両手でしっかりと握って、
 爪の先に、手の甲に、指の付け根に幾度も口をつける。
 
どうしたって、この手から――その口から与えられるものを、次から次へと求めてばかり。


「……破ったら、承知しないわ」

 見せつけるように口を大きく開いて――
 心臓にいちばん近い指。
                
忘れないで、覚えていて。

 永遠を誓うそこに、歯を立てる。きつく、つよく。
 
死んだらそこでおしまい、そのはずなのに。同じ夢を見ることまでも、求めてしまう。
(-361) 榛 2021/04/29(Thu) 14:05:12

【秘】 ■■■■ シトゥラ → 村人 ニア

彼女の声と、雨の音。
時が止まったような感覚に罅を入れたのは痛み。
餓えた獣の瞳を見る。それは、ひどく美しい煌めきをしている。

「ニア?」

その場所に歯を立てる意味を、そこに痕をつける理由を。
青年が理解しない訳は──無い。
永遠を、誓って欲しい。素直な言葉を口に出来ない少女の精一杯の表現。


彼女の手を取って、同じ場所に口付けた。
それが、終わりの合図。蕩けるような恋人の時間の終わり。


「──ええ、僕がアンタに嘘を吐いたことがありましたか?
きとんと、お迎えに上がりますとも」
少女を見下ろす。首に手を伸ばすのを、想像する。

(-367) chige_00 2021/04/29(Thu) 15:00:16
ニアは、会議の場。いつも座っていた席で不機嫌そうに口を噤んでいる。
(c139) 榛 2021/04/29(Thu) 15:08:55

【秘】 ■■■■ シトゥラ → 村人 ニア

       僕と一緒に逝きましょう

「だから、安心して死んでください」



少女の首に手を伸ばす。
辿って、指を絡ませ、締め上げる。
ここで、時間が止まれば。

躊躇いはしない、力は抜かない。
彼女の唇が、空気を求めてはくはくと開閉をするのが見える。
アンタを殺さずに、済むのかな。

少女は、不可視の水に溺れている。
浮かび上がろうとする彼女の手を何度も引きずり降ろす。
微かに血の滲む薬指が目に映る度、どうしようもない気持ちに襲われる。

永遠にも感じるような時間が流れた。
雨の音が、ひどく遠い。
彼女の苦し気な吐息と、自分の荒い吐息。
──ニア、アンタを守れなくて、ごめんなさい。こんな形でしか、愛せなかった。


少女の首を絞めながら、少年は嗤った。
笑ったような、顔をする。それは、いつかのメサの前にした顔だ。
その歪さを指摘してくれる人間は、もういない。
(-370) chige_00 2021/04/29(Thu) 15:13:58

【秘】 ■■■■ シトゥラ → 村人 ニア

少年→青年に訂正しておきます
(-371) chige_00 2021/04/29(Thu) 15:40:49

【墓】 N[IA<NβP村C★]>人≪観≫θ ニア

>>+146 サダル

 しきりに頷いている
わかり手になってしまった
彼を見て、
 思わず、
えー……
という顔になる。
 ちょっと大げさじゃないかしら……?

 しかしすぐに気を取り直して、つんとした表情に戻って。

「物は言いようね。でも、そんなのじゃないわ。
 心の底からの文句よ」

 このひと本当にお人好しね……と思っている。
 こんなに人に甘いから疲れるんだわ、とも考えている。
 その甘さにすこしずつ、寄りかかっている身で。
 
……依怙贔屓全肯定男さんの誕生にはまだ気づいていない。


「そう。……悪いことをしたとは思ってるわ。
 あのひとは随分いろんな人と仲が良かったみたいだし」

 ほんのり嫉妬の色が滲んでいる。優越も、ちょっとばかり。
 それから、問いには不器用な肯定を返す。

「あんたもそうしてくれるなら、話してあげてもいいわ。
 ……わたしだけ弱みを晒すなんて不公平だもの」
(+164) 榛 2021/04/29(Thu) 15:43:18
ニアは、ホワイトボード>>G128を眺めて、(朝まで一緒だったって、ほんとなのね)と思った。他意はない。
(c141) 榛 2021/04/29(Thu) 15:46:51

【秘】 村人 ニア → ■■■■ シトゥラ

 言葉を返す暇もなかった。
 幾度も頭を撫ぜたその手で、透明に浸される。
 
――ごめんなさい。ナイフを握れなかった少女は思う。

 見えない水で、肺が満たされていく。 
くるしい、

 もう空気を吸えないことは分かっているのに、
 それでも体は生きようとするのが滑稽だった。 
たすけて、


 手足の先が痺れて、震えて。冷たくなっていく。
こわい、

 シーツにしがみつく。皺を増やす。
しにたくない、

 
だけど――せめてもう、邪魔だけはしたくない。

 雨の音はもう聞こえない。
 耳に届くのは、弱まっていく自身の心音。
 ひたひたと迫った、死の音だけ。

 酸素を無くした脳が鈍っていく。
 これまでのことが、ひどく遠くにある。

 嗤う青年の顔が、滲んでいく。
――変な顔ね。


(→)
(-381) 榛 2021/04/29(Thu) 17:45:59

【秘】 餓狼 ニア → ■■■■ シトゥラ

 
――少女は刹那、夢を見た。
ベッドの上、ここが今日の舞台だと言わんばかりに佇んで。

小さく一つ、会釈する。
そうして口を開いて、
たったいちどの、大切なお願いをした。
>>3:*35

……仲良くなりたかった子が、いたのだ。
この場所で、仲間になりたかった人たちがいた。
空かせた腹の底にあったそれを捨てて、餓えた獣はここで死ぬ。

もう、殺すことは必要ではなくなったから。
そのとき、上着のポケットの中。
が光って、
色を変えて
。どこかへ消えた。


――それから、もうひとつ。
彼のために願う。
>>3:*36

彼の死んでしまう、今日という日くらいは。
すべてを捨てて、共に死んでくれる今日くらいは、
昨日までの――彼らと過ごした彼が報われたって、良いと思うのだ。

それだって、嘘じゃなかったんだろうから。
それを嘘にしてしまったのは、ニアなのだから。


(→)
(-382) 榛 2021/04/29(Thu) 17:48:52

【秘】 ニア → ■■■■ シトゥラ

 少女は一筋、涙を零す。
 わずかに動いたようにも見える口から、音は出なかった。

 
『  よ、シトゥラ』

 
――約束、守ってちょうだいね。きっとよ。


 ――ふ、と。シーツの皺が、緩む。
(-383) 榛 2021/04/29(Thu) 17:50:36

【墓】 村人 ニア

【ソロール】

 『村人』がどのようにして狼になったのか。
 その内容を詳らかにしましょう。

 ❀

 むかしむかし……というほど遠いことではありません。
 その村人は、年端を数えるのに、
 まだ両手足の指で足りるほどの少女ですし――
 この世界ができたのはその実、つい近頃のことですから。

 その村人はレムノスから離れた、
 とある小さな、ありふれた町のひとつに生まれる予定でした。
 
※『村人』とはただの役割の名称に過ぎませんから、
 村人が町に住んでいても、何らおかしくはありません。


 村人は順風満帆に暮らしてきました。
 あたたかい家族。語りあう友。
 おいしい食事。綺麗な服。ふかふかのベッド。
 満たされていました。
 笑顔と幸せに満ち満ちた、平凡で素敵な人生。

 ❀

 そういうありふれた『設定』を持つ、この世界の住人。
 少女はそういう存在になるはずでした。

(→)
(+172) 榛 2021/04/29(Thu) 18:21:02

【墓】 村人になれなかった ニア

>>+172
 けれど、少女はこの世界を統べるものに、
 目をつけられてしまいました。存在を見出されました。

 片隅の街で冒険者に挨拶をするはずの、ただの村人。
 そうなるはずだった彼女は、
 狂った殺人鬼へと書き換えられました。

 覚えているでしょうか。
 このβテストの前から、遺体が発見されていたこと。
 ――あのうちのいくらかは、きっと。
 この少女の手によるものです。

 ❀

 殺人鬼は、ある日ひとりの冒険者を襲いました。
 深い森の中で、胸を刺して殺し、弓を奪い。
 彼が参加する予定の、会議のことを知りました。
 そこでは「シータの痕」事件についても扱うのだと。

 そう知った彼女は、思いました。
 ちょっと、揶揄ってみようかしら。
 ……いいえ、本当に思っていたのは、こう。
 そこに行けば――誰か、わたしに気づいてくれるかしら。


 そうして、霧の向こうからやってきた少女は、
 ひとつ余った席に腰を掛けました。(→)
(+173) 榛 2021/04/29(Thu) 18:24:57

【墓】 村人になりたかった ニア

>>+173
 それが、この少女の『設定』です。
 これ以上はありません。詳細は存在しません。
 少女が席に座るのに、これ以上は必要がなかったからです。

 ❀

 そうあれかしと定められた、彼女の罪。
 それは、彼女への罰でもありました。

 ――その話は、いずれまた。
 兎が穴から飛び出すころ、語ることになるでしょう。

(→)
(+174) 榛 2021/04/29(Thu) 18:26:44

【墓】 N[IA<NβP村C★]>人≪観≫θ ニア

>>+174
 ――わたし、

       「ごきげんよう、キュー。
        悪い子同士、仲良くしましょう」

           
こんなことをしてしまうの、


 「こちらのことは『ガルデニア』と呼ぶように」

 
   他の誰だってしないようなことだわ

「お馬鹿さん」「お寝坊さん」 

「キュー、あんたも病気なのね。間違ってるのね。狂ってるわ。
 だから――――わたしたち、仲良くできそうね?」

       
ほら、わたし、悪い子でしょう?

    
「わたしが何者かって?
 ……そんなの決まってるじゃない」「ニアよ」


Loading...
(+175) 榛 2021/04/29(Thu) 18:29:26

【墓】 N[IA<NβP村C★]>人≪観≫θ ニア

>>+175
「知らないわ。お馬鹿さんの――    
 あっさり人のことを信じちゃうような、
、、           
 お馬鹿さんたちの考えることなんて」 
                  
叱ってちょうだい!

    
「わたしたちは殺したいから殺して、
     それらしい理由で飾りつけているだけよ」

               
諭してちょうだい!

 
『……優しいのね』

 
悪いことだと教えてちょうだい!

          
「逆よ。ニアだから、ガルデニア」

            
誰でもいい、

Loading...
(+176) 榛 2021/04/29(Thu) 18:30:24

【墓】 N[IA<NβP村C★]>人≪観≫θ ニア

>>+176
    
「ねえ、キュー。……あのひとは、やめて」

       
誰だっていいから

「――そうしたいと言ったら、連れていってくれるの」

   
お願いよ


「だから、殺してちょうだい」
「そのかわり――
 今日は、誰も。
殺さないでちょうだい


――――わたしを見て!!!!


Completed
(+177) 榛 2021/04/29(Thu) 18:31:35

【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>+177

 
! データの読み込み、および復元が完了しました。
  File:Gardenia


 
「 I, said Nia. 」
――その声を聞いて以降の彼女は、
『ガルデニア』と名乗った殺人鬼の記憶を有します。


【ソロール:[File:Gardenia] 完】
(+178) 榛 2021/04/29(Thu) 18:42:22

【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>キュー

 
少女はあらゆるところに存在している。
分裂バグだ。


 この少女は街の中を歩いている。
 いつかのように、時報の姿を探している。
(+179) 榛 2021/04/29(Thu) 18:47:58

【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>165 >>a148

 姿を見かけ腕を掴もうとする。
 ……が、すり抜けた。顔を顰めた。

「……時報さん、聞こえるかしら」
(+181) 榛 2021/04/29(Thu) 19:03:50

【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>166 キュー

「相変わらず面倒な話し方をするわね……」

 呆れ口調でそう言って。すぐさま本題を口にする。
 ……残された時間はきっと少ない。

「声を聞いたわ。
……それできちんと思い出せたことには感謝してあげる。

 あんた、これからどうするつもりなの?」
(+182) 榛 2021/04/29(Thu) 19:19:52

【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>167 キュー

「別に嫌とは思ってないわよ。
 いちいち意味を考えるのが面倒なだけで」

 その『面倒』の時間を置いてから、
 咀嚼した内容を言葉にする。

「――大人しく殺されるってこと?」
(+186) 榛 2021/04/29(Thu) 19:37:09

【墓】 N[IA<NβP村C★]>人≪観≫θ ニア

>>+165 シトゥラ

 ちょっと、と言って手を避けるようにゆるく首を振る。
 戯れのような抵抗。
だって、両手は左手を握ったまま。


「――ええ、」

 小指同士を絡めて。
子供っぽいしぐさ。

 淡く笑みを浮かべて。
慕情をたたえた瞳。

 少女はようやく少しだけ、素直に言葉を吐く。
 、、、
「今度も守ってちょうだいね、シトゥラ」
(+188) 榛 2021/04/29(Thu) 19:48:00

【秘】 ■■■■ シトゥラ → ニア

少女の唇が、泡を吐く幻を視た。
彼女の喉を締め上げる指。
ニアの噛んだ傷から、血が、ゆるりと垂れて。
「ニア?」

小さな手から、その指先から、力が失われて。
シーツの皺が、解けた。

呼吸の音が、止まる。
手が、震えた。


――約束、守ってちょうだいね。きっとよ。


少女の、声を聴いた気がした。
彼女の瞳から一筋、涙が零れる。

「ニア、ニア……」
置いて行かないでくださいよ。また、いつもみたいに笑って。

それを、奪ったのは僕なのに?

その瞳を開いて、嘘だって、言って欲しいと願った。
手から力を抜いた、震える手を、握った。

──雨の音が、戻ってくる。
取り残された部屋の中。
ふたりっきりだった部屋はひとりを失って。
残ったのは、ひとりきり。→
(-393) chige_00 2021/04/29(Thu) 20:03:12

【秘】 ■■■■ シトゥラ → ニア

「ニア」

少女の濡れた頬から、涙の雫を掬い上げた。
さいご、残った温もりはやがて、この少女の輪郭を失う。
その前に、伝えたいことがあった。

「ねえ、ニア。僕はね、アンタに一目惚れしたんですよ。
最初に会った時のことを覚えていますか?

随分、かわいい子だと思った。
僕が描いてた、理想の“可愛い女の子”が想像から抜け出してきたみたいで、驚いたんですよ。
話してみたら、はは、馬鹿みたいにつれなくて」

青年は笑った。その頬を涙が、伝う。

「絶対揶揄って、面白がってやろうって。
それだけだったんですよ。

別に、アンタが僕を好きになんてならなくてもいいって。
ただ少しだけでも、その心に居座ってやろうって」→
(-394) chige_00 2021/04/29(Thu) 20:11:29

【秘】 ■■■■ シトゥラ → ニア

「なのにさ、アンタは笑うから。
ちょっとした言葉で、言葉を詰まらせて。
触れた手を、伸ばした手を──拒みもしない。」
最初、戯れで手を伸ばした。

次に触れたとき、微かに胸が疼いた。

青年は、今しがた少女を殺した自身の手を見た。
握って、開いて。喪失を実感する。
最後に触れたとき、胸がひどく痛んだ。

「しかも、僕が本当に哀しい時。
アンタが一番に傍に来てくれた。傍にいてくれた。
下手くそな言葉でさ、慰めてくれた。

その時、アンタの傍に居たいって、心から思った。
それまで、ぼんやりしてた感情が、はっきり形になった。

守りたい、傍に居たいって、思いました。なのに。
アンタは犯人側で、僕は犯人を追う側だった。

だから僕は全員を裏切ろうと思った。
最後まで、アンタの手を握って居ようって。

でも、ニア、情けないことにですね、」→
(-398) chige_00 2021/04/29(Thu) 20:23:08

【秘】 ■■■■ シトゥラ → ニア

「裏切ろうと思うと、あいつらの顔が浮かんでくる。
あいつらとした、約束が浮かんでくる。
最高に、身勝手だ。最低の人間だ。

バカみたいですよね。全部捨てたって言っておいて。
結局、苦しいからって、アンタまで殺して」

青年は、肩を震わせた。シーツに雨が降る。
──彼女が最後まで握っていたそれが。
いつかの夜も、彼女が握った。

今はなぜか、酷くにじんで見える。

「アンタが、欲しくて。
あいつらにも、苦しんで欲しくなくて。
そんな身勝手が、この結果を生んだんです」

メサを殺して、ニアを殺して。アンタレスを殺して。
仲間皆の期待を殺して、残った自分は。

もしかしたら、誰よりも空腹な獣だったのかもしれない。


「死ぬなら、殺されるなら。
黙って死ねばよかった、アンタを殺す必要なんて、」

「──シトゥラ。」


「──なかったのになと思うのに。
アンタが此処に居ることが、嬉しい。
苦しい。

アンタを殺したのが、僕で良かったなと思う。
アンタが、欲しかったんだ。心も、体も、命も。」→
(-401) chige_00 2021/04/29(Thu) 20:35:42

【秘】 ■■■■ シトゥラ → ニア

「アンタは全部くれた。」

立ち上がって、ベッドの下に落ちていたナイフを拾い上げる。
彼女がきっと、僕を殺すために持っていたもの。
それはおそらく、メサを手に掛けたナイフと同じ。

「だから、ニア。」

青年は鮮やかに笑った。
ナイフを、掲げて、自身の心臓に向ける。

──雨の音がする。
誰かが雨の話をしていたのを思い出した。
雨は、人を引き留める。愛しい人が、何処にも行かないように。
そんな雨も、あるのだと。
──曰く、“遣らずの雨”。
アンタはそっけないから、逝ってしまったけれど。


「──僕も全部、アンタにあげます。
そんなのいらないって、笑うかもしれない。
でも、アンタが僕をこんなところまで連れてきたんですから」
……責任、取ってくださいよ。

ナイフが、胸を貫いて。
唇の端から赤い血が垂れた。

血が零れる度、命が欠けていくような感覚がする。
ナイフを抜かないまま、少女の傍に戻る。

少女の肌は、冷たい。
冷たいまま時を止めた、氷の彫像。→
(-403) chige_00 2021/04/29(Thu) 20:49:58

【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>171>>174) キュー

「……そう」

 彼の顔を覗き込む。定まらない視線から、
 こちらのことは見えていないのだろうとは分かっている。
 けれど、合わない視線を承知で、薄紫で彼の瞳を見つめる。

「死ぬのって、こわいことよ。そう決めていたとしても。
 ……たくさん殺してきたわたしが言うのも、ひどい話だけれど」

 声色に後悔が滲む。今の少女にとって、ここは現実。
 そういう『役割』だったから、と自身を許せるわけもない。

「つらくて、苦しいわ。それで、寂しいの。
 ――あのひとに触れていたかったけれど、
 きっと爪を立ててしまうから、それもできなかった」

 受け入れることを選んだ少女が己に握ることを許したのは、
 彼の手ではなく、無機質なシーツだった。

(→)
(+198) 榛 2021/04/29(Thu) 21:02:28

【墓】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>171 >>+198 キュー

 彼の腕をつよく掴む。……触れられない。
 きつく握った手のひらに、爪が食い込む。

「ねえ、時報さん。
 ……殺されるって、そういうことよ。

 それでも、『ミンナ』のこと。信じるっていうの?」
(+199) 榛 2021/04/29(Thu) 21:04:06

【秘】 ■■■■ シトゥラ → ニア

少女の肌に、髪に、赤い雫が落ちる。
──赤い雨が降る。
それは、手で拭っても、拭っても。

「──ニア。」


青年の手が、少女の手を求めた。
指を絡めて、握って。体が平衡感覚を失う。

雨の音は、聞こえない。
視界は、ぼんやりと滲んでいる。
夜の訪れた部屋は、ひどく昏くて。

──まるで、海の底みたいだと思った。

青年は、ひとつ息を吐いて。

「僕は、きちんと、守りますから」

瞳を、閉じる。
彼女の冷たい指の感触だけが、この世界のすべてだ。

やがて、静かな部屋は音を失って。
そこにいた、人の気配を喪った。

残されたのはただ、静かな雨の音と。
ふたりの、亡骸だけ。
「また、会いましょう。」

                 
【雨に沈む梔子の部屋で】END
(-406) chige_00 2021/04/29(Thu) 21:05:27
ニアは、反対言葉を呟く。「さよなら、時報さん。ここで、待ってないわ」
(c167) 榛 2021/04/29(Thu) 21:52:21

【独】 ニア

止まってほしい、時
罪 明らかにならないで
(-433) 榛 2021/04/29(Thu) 21:58:48
 




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生存者 (5)

ラサルハグ
3回 残 たくさん

あんまいない

ヌンキ
52回 残 たくさん

全◯/置きレス

ルヘナ
33回 残 たくさん

レス通知求

ハマル
43回 残 たくさん

全○

メレフ
44回 残 たくさん

新秘○/置 謝謝

犠牲者 (6)

サルガス(2d)
0回 残 たくさん

 

ニア(4d)
42回 残 たくさん

新規・秘話○分裂

キファ(5d)
72回 残 たくさん

置かかってこいや

ヘイズ(5d)
14回 残 たくさん

【雲】ここどこ?

ゲイザー(6d)
40回 残 たくさん

全◯なんでもこい

ルヴァ(6d)
13回 残 たくさん

新◎/います

処刑者 (6)

アンタレス(3d)
1回 残 たくさん

新規〇置きレス

シトゥラ(4d)
20回 残 たくさん

またね

サダル(5d)
54回 残 たくさん

新◎秘◎

カウス(6d)
58回 残 たくさん

全〇Love…

キュー(7d)
30回 残 たくさん

置き

ブラキウム(7d)
24回 残 たくさん

全◎置きだぞ!

突然死者 (0)

裏方 (3)

エルナト
0回 残 たくさん

レグルスkiss

レグルス
2回 残 たくさん

ぜんぶ○/生存

メサ
12回 残 たくさん

全部◎昼は置き

発言種別

通常発言
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裏方
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文明開化 by sin
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月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
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曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
AtoZ by 築
瑞洋館 by ういろ
LastSunday / HeaVen by 志摩
かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
狼兎 by クロマ
人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
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