人狼物語 三日月国


68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】

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視点:


ゲイザー! 今日がお前の命日だ!

「あ」

いつもの癖で会議室にやってきていた。

「うふふふふふふふふふ。

駄目でした。耐えられませんでしたね。
どうして私はここにいるんでしょう。
あーあ。叶わなくなっちゃった。


私はただ『お父さん』と結ばれたかっただけなのに。

くつくつ。ことこと。
ありとあらゆる感情が。


ぐつぐつ。どろどろ。
溶けていく。溶けて一つになっていく。


崩れ蕩けて混ざり合い、元の形が分からなくなって。大きな鍋で煮込んでいたものが溢れていく。吹きこぼれていく。

私の『愛』は。
俺の『I』は。



も う 止 ま ら な い !

いつもの癖で紅茶を淹れようとしたが、物に触れられなかった。

ずっと好きでしたでも最初は純粋な家族愛だけだったんですよ変わり始めたのは体の弱いお母さんが亡くなってからです勿論お母さんも大好きですよ私でもお父さん女顔で儚い印象があり頼りなく見える笑顔の可愛い美人さんですけど実は芯が通った強い意志を持つ人で凄く格好いいんですよでもそんなお父さんがお母さんの葬儀を終え真夜中に一人泣いていたのを見て私は心の中で何かが聞こえたんですあれはきっと恋に落ちる音だったんですよだってお父さんは強い人で困った顔をすることはあっても絶対泣くことなんてしなかったんですだから私はお父さんの涙を見た瞬間愛しい気持ちが芽生えてしまってダメでしたお父さんを見るとドキドキするんですお父さんを見ると甘く切ない気持ちになるんですあんな美しくて綺麗に微笑むお父さんが裏で苦しそうに泣いていたんです堪りませんよね可愛いですよねお父さん大好きです貴方に見て欲しくて私は剣を捨てて料理人になりました頑張ってギルドリーダーになったりボランティアもしたりしたんです私沢山頑張ってきたんですよ全てお父さんに振り向いてもらう為にねえお父さん見てますか見てくださいどうして私はここに

紅茶を淹れるルヘナを見ている。

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

愛していますお父さん♡

それなのに。

どうして私が殺されるんですか?
どうしてどうしてどうしてどうしてどうして?

私は愛を貫き守っただけなのに。
私はただ好きな人と結ばれるだけでよかったのに。
どうして他の人間がのうのうと生を謳歌しているのでしょう。
許せませんよね、『そう思いますよね? 』
ずるいなあ、ずるいなあ。

皆 も 早 く 来 ま し ょ う よ

メモを貼った。

隣人の死を望みましょう。

  に死を捧げましょう。


noise


私はそれを願います。

  はそれを求めます。


error


私の代わりに生きる人たちに告げます。

  の代わりに夢見る者に告げます。


warning !!

warning !!

warning !!


今夜は更に多く、死んでください。

今夜は更に多く、死を学びなさい。

「…………」

「また、結ばれなかったなあ……」


女はそれきり、蹲って動くことはなかった。
くすん、くすん。
独りきりで寂しく、ずっと泣き続けているだけ。

メモを貼った。

【ソロール】

 カイコガという生き物がいる。
 効率的に絹糸を採取できるよう、家畜化され、野生回帰能力を完全に失った昆虫。
 その生き物は、外の世界に放してもすぐに死んでしまうそうだ。自分で餌を取ることはできない。自分を狙う外敵から逃げようともしない。その生き物は、もはや人間に管理されなければ生きることができない。

 ***

 俺は元々、悲しみや苦しみといった負の感情を回収するために生産されたものだ。
 商品名は飲み込む者=Bとある錬金術師ギルドで作られ、とある商隊ギルドで売られていた。
 人の不要な感情を食い続け、パンクして壊れたら処分される。そういう予定だったし、俺も特に疑問はなかった。


 だけど、商隊には物好きな男がいた。
 そいつはこの商隊で行われている売買に異論を唱え、内輪揉めに発展させた。結果的に死傷沙汰の大事件となってしまったので、あの商隊はもうない。
 殺されかけた俺を逃がして、男も死んだ。

 いやいやいや。
 俺、これからどうしたらいいんだよ。

 正直固まった。突然自由にされても生きていけるわけがない。
 お前だけは生きろって言われても困る。
 やりたいことなんかない。生きる目的もない。勿論、死の恐怖もない。そういうのを持たないようにデザインされているからだ。
 俺にあるのは、人の苦痛を取り除かなければならないという義務だけだ。


 しかし、幸いなのかどうか分からないけど、生活だけは何とかなった。
 物好きなあの人に読み書き算盤と商売の仕方を一通り教え込まれていたから。
 自分の持つ能力を商売にして、生活できる金を稼いだ。

 だが、先述の通り俺自身に生きる理由はない。
 だから、俺は解放される前までと同じようなことをし続けた。……いや。自由な分、前よりももっと大きな幸福を与えられているはずだ。
 人の苦痛を買い取り、快楽を与え、それでも幸福になれない人間は楽に死なせてやった。
 解放されてなお、あらゆる人間に対して幸福を与え続けた。

 商人ギルド『絹ノ道』代表、気分屋≠フルヴァとして。

 ***

 これが、俺の設定≠セった。

 ルヴァはゆっくりと目を開けた。

「……何だ。そういうことだったのか。
 街の外なんかないはずだ。」

 この世界は、箱庭だったのだから。

メモを貼った。

「……ずいぶん、減りましたね、ここに集う人」

影はいつも会議中に座る椅子に座っている。
その姿を見る者はいない。つまらなそうに足を揺らすのも。

影は自分をただの幽霊だと思っている。
だからここでこうして暇をつぶしているだけだ。

メモを貼った。


まさかのこの構図 アタシたち滅茶苦茶
つら なに? 助けて

シトゥラ

 傷をなぞっていた手をするりと首の後ろへ回す。
 指をさしこんで、翠の髪を弄ぶ。薄く笑む。
 瞼を伏せながらかんばせを近づけて。

「……そんなに呼ばなくたって、聞こえてるわ」

 青年の声で呼ばわれることがいちばん好きなくせ、
 囁きかけるのはそんな憎まれ口。
 そうして拙く、掠めるような口づけを贈る。



「げげえ!! 何でゲイザーちゃんここにいるの?!」


 蹲るあなたにのけぞった。
 一番ここに居て欲しくなかった。

/*
あたしカウスと特に繋がりないし
ロール相手もあなたしかいないから
なにひとつ問題ないのよね……

【ソロール】

経済的に貧しい者たちが身を寄せ合って暮らす、人によっては『貧民街』と呼ぶであろう区画。
そこに女の死骸が転がっていた。うつ伏せに倒れている。

結んでいた髪は解け、服は惨めに汚されており、女の肌には無数の傷や痣が刻まれていた。
特に酷いのは腕だ。料理人の命とも呼べる右腕は折られ変色し腫れ上がり、その先の指も一本ずつ丁寧に壊されている。

執拗に続いた暴力の名残りが女に覆い被さっていたが、周囲には女のものではない食いちぎられた指や斬り捨てられた体の一部が無数に撒き散らされている。その中に女が愛用していた短剣も混じっていることから、ある程度抵抗したことが分かるだろう。

【→】

暴行を加えたのは『女が邪魔だと判断して殺した人間の関係者・またその者たちに雇われた冒険者』だ。

自分の好いている相手を狙っていると勘違いした女に殺された人間の関係者。
女は殺すたびに死体を処分し、時に『どこかへ引き渡して証拠を隠滅していた』が完璧とまではいかなかったようだ。関係者たちは女が起こした騒ぎに紛れ、徒党を組んで女を襲った。

故に、これは報復である。故に、これはあり得た結末である。
自業自得、因果応報。そんな言葉がよく似合う最期だった。

醜い肉塊となった女の首筋に、ぞっとするほど鮮やかで美しいΘの痕が浮かんでいる。

メモを貼った。

メモを貼った。



「……ルヴァさんですか?」

すん、と泣く声が止まった。

「………………。ごめんなさい、しくじりました。

連れ出そうと思ってたお父さんが憲兵に事情聴取されてたんです。でも割り込んだ野次馬の人がお父さんの胸ぐら掴んだの見て……カッとなって殴っちゃって、そこから色んな人に追いかけられて……最後は……」

力なく言葉を紡ぎ続ける。吹けば飛んで消えてしまいそうなか細い声。

「……私、幸せ全部なくしちゃいました。お父さんとはもう結ばれません。
ルヴァさんから貰った領収書も、必死に守りましたけど……きっと遺体を片付けられる時に捨てられる。私にはもう何もありません。

……ごめんなさい、ルヴァさん」


ラス!!もっと交流…いやでもメレフ嫉妬する

実はラスはまあエクストラ頂点として
メレフの好感度上位が カウス ハマル ヌンキ
でも壊れた時報ちゃんは なんとか救ってあげたい

って言うメレフ マジで身動きできないのよ
魔術師をなのに人側につくにはラスが人質

でもハマルに無理させてるの知ってる
カウス あんたがいれば私 
ハマルもルヘナも任せたのに カウス なんで

メモを貼った。

ゲイザーにげげえ!!みたいな顔をした。

メモを貼った。

ルヴァのほうを見ていない。三角座りですんすん泣いている。

ごめんなさい素でキファさんとルヴァさんの名前間違えました。私ったらうっかり。

/*
メレフが人側としてどう行動しても
ラサルハグには影響ない(本当か?)から大丈夫よ(本当か?)

キューの代わりに死ぬ気はないし…………
ブラキウムには殺した責任があるので関わるけど………

こっち見て欲しい。

誰も見ずに俯いて泣き続けている。

メモを貼った。

 ゲイザー

「そっか〜……君も死んじゃったか。残念だな〜!
 まあ、もう何でもいいんだけどねえ。
 どうせこの世界はさ、仮想世界だったわけだしね……」

「領収書。」

 へら、と笑った。あんなものを大事に守っていたなんて。
 何だかおかしくなって笑った=B

「幾らでも切ってあげるわよ。気分屋はここにいるんだから。」

こっち見て欲しい。

星見杯亭の裏手の方も見て欲しい。

ルヴァ

「……いりません」

答える。感情などどこにもない。
嬉しい≠熈楽しい≠焉B
苦しい≠熈悲しい≠焉B
幸せ≠セって。

「仮想のものだったとしても……私の気持ちは紛れもなく本物だった。確かにお父さんに恋をして、愛したかった。でももう結ばれません。もう、どうでもいいんです。全部。何もかも」

もう、どこにもない。
私には、何もない。

「だからルヴァさんの手間も、時間も、領収書も全部無駄にしてしまいます。私に構わずもっと有意義に時間を使ってください。ここ、他にも人いるみたいですから」

誰も見ていない。

「え? まさかカウスちゃんもここにいるとか……?」

こっち見て欲しい。

誰も見ていない。

 ゲイザー

「有意義にって。
 もう死んでるのに有意義な時間も何もないでしょうよ……」

 溜息を吐いた。
 すとんとゲイザーの横に座る。

「もうどうせ何しても無意義だからここにいま〜〜〜す」

ルヴァ

「……私やルヴァさんがここにいるみたいに、今まで死んだ人たちだっているかもしれないじゃないですか。ルヴァさんと仲良かった人達に挨拶とか出来るでしょう。

こんな人間の隣にいたら私への愚痴とか罵倒とかルヴァさんに飛び火するかもしれませんよ。キファさんとか、キファさんとかあと……キファさんとか」

隣に座る音がしても女は顔をあげなかった。覇気のない声が淡々と流れる。

ルヘナが星を捨てているのを黙って見ていた。

「犯人さんはみ〜んな殺す気なんでしょうね〜!
 でも安心してください! 死の先はありますよ!みなさん!」

影はくすくすと笑っている。
きっと、誰にも聞こえることはない。

「あ〜あ、でもつまんないので
 死ぬのはあんまりおすすめはしません!」

ニア

「………っ」

少女の行動に惑わされる。
酩酊するような感覚、平衡感覚を失った錯覚。
鼓動が頭に響く。触れる体温に、幸福を思い出す。
少女の体を強く抱いて。

当然のように与えられる口付けに目を見開いた。
絹の髪の指を通して、その背を辿る。

「ニア、」

掛けようとした言葉は、欲と感情に塗り潰された。

瞳を伏せる少女に触れて思い出す。
壊したいという衝動。
奪いたいという焦燥。


──その頸に、手を伸ばした夜のこと。


いつかの夜と同じように、唇を奪う。
吐息さえ──許さないように。

 ゲイザー

「キファちゃんと何があったのよ?」

 ルヴァは断じて見ていないが、色々あったらしい。

「いたらいたで挨拶はするけど……。
 でもわたし気分屋だし。気分屋は幸せじゃない人を幸せにするって設定だから不幸そうな人に寄って行くんだ。誘蛾灯の蛾みたいにね。」

 当分どこかに行く気はなさそうだ。


髪の→髪に

ルヴァ

「……。キファさんとは、その……。沢山喧嘩しました……」

ヤベー女レズバトルキャットファイトが行われていた。色々あった。そこだけばつが悪そうに更に声量が落ちた。

「……幸せじゃない人を幸せに、ですか。それなら私一生幸せになりませんよ。ルヴァさんはさっさと見限るべきです。商人なら目利きできるでしょう?

もう私には自分がどうやったら幸せになるのか分かりませんし、そもそも要りません」

へんなひと、と最後にぽつりと落とされる。貴方が当分このままなように、女も今のところは当分このままだろう。

シトゥラ
(アンカーミスのカバー、ありがとう!)


 されるがままに抱き寄せられ、口を塞がれる。
 そのあいだもどこか、微睡む瞳のまま。
 
 強請るように縋りついて――

(→)

シトゥラ

 ぱち、と瞬く。
 薄紫が揺らいで、見開かれる。

「〜〜〜〜〜ッ!」

 声は青年の口内に飲み込まれる。
 抵抗のように、ぐい、と髪を引っ張った。

 ヘイズ

覚醒……?
 成長って点ならそうかもね。
 何でもできるには理由が存在した方がすっきりするし」

「黒い星ができる理由は……うーん、ヘイズ。
 演技以外にやりたいことや、好きな色とか
 みんなと出会って変わったこととかを
 イメージしながら今度星を作ってみるといい。
 自分一人では星は輝かないんだ、ヘイズならできるよ。
 人、増えてくるだろうしこっちも。一つ一つを積み重ねていって」

今度は声を出して、準備運動をしながら語らう。
余計な私語で集中を乱してしまうかもしれないが、ヘイズなら頑張るだろう。

すでに"設定"は歪んでいるのが見えている。
それぞれの性格や過ごした世界に違いが見える。
何ができるだろう、何も変わらないのだろうか。
どこか一抹の不安が離れず見つめていることになった

「ギルドのみんなはもしかしたら、会えないかもしれないけど。
 寂しくない?」

 キファ

「かわいいね、キファ。
 もう自分はあのときみたいに
 みっともない姿を見せるつもりは無いから覚悟をしていて?
 馬鹿になってくれるなら、それは歓迎するよ
 ……それでも泣かないで欲しいけど」

「これでも、【一応】誰にも体も唇も許さなかったんだから、ね?」

一度考えて。
どこかそっぽを見てから、再び胸元の彼女に視線を落とし

「うん」

頷いた。笑顔を見せるキファに同じように笑顔を返す。
ようやく純粋な心で接することができる、誰かのために笑うことができた。
今だけは役者のサダルがそこにいる、ここは自分たちの舞台なのだから。

だが実は自分が純粋な男では無いような気がすると言ったらキファはきっと驚くだろうか。
今は体も心も正真正銘の男ではあるのでその言葉は飲み込むことにした。

「せっかくだし、デートでもしようよ。
 みんながいないところで、恥ずかしいから…本当に。
 "こっち側"二アもシトゥラもいるし……自分の予想ならまた一日が過ぎたら死んだ人がこっちにきてしまうもの」

 二ア

サダルは二アの髪を拭こうとする仕草に驚きつつも、ゆっくりと上半身をかがませて好きにさせてやる
どこかくすぐったそうに見守っている。

『嫌われちゃったか それは自分の役割が損だったな
 変えられたら良かったんだけど まだお眼鏡にかなっていない?』

『自分はそんな人が好きでも嫌いでも無いけど 必要だとは思っているかな 一人居ればいい人間はね 誰でもいいんだよ二ア』

『本当に求められる存在っていうのは便利な存在じゃ無い』

『誰かの唯一であれる 素敵な存在だ 自分のことは嫌いになってもいいから二アのことは責めないであげて欲しいな それだけ』

雰囲気のおかしい彼らの横を通りかかってぎょっとした

ハマルはどうしているだろうか、と頭の片隅で一瞬考えた。

キューは、アンチクショウに虐められていないか、一瞬心配した。

暫く泣いてようやく、隣にいる人に聞きたいことを思い出し始めた。

「(なんかあの一角くっっっっっらい)」


スケッチブックを片手に、
サダルは生者が近寄らない場所を歩いてる。

彼らも生前の自分が告げた"死の先"に来てしまったのだろう。
ここがどこかを自覚している存在なのかはわからない。

彼らの舞台は見ていたが、そこの含まれた何かを知ることは少ない

「(恋バナはしたい)」

でも恋バナはしたいな……
それだけを思ってルヴァとゲイザーを眺めていた。
すごくじっとしてる二人をじっと眺めるだけの人をプレイ中

いつもの調子だったのなら「サダルさん主張激しいですね」と毒づいている。今、それは叶わないけれど。


「メレフ。
 ブラキウムを知らないか」

 それはルヴァの遺体を見つけた後のこと。
 薬指にはめた魔道具を介して通信が入る。

「ルヴァがいないから彼女が困る。
 早く見つけてあげなければ」

 あなたには尋ねたいことがある。
 しかしそれよりも優先するべきことが起きてしまった。

 それはブラキウムがあなたより大切なのではなくて、
 自分より他者を優先する、ラサルハグの性質によるものだ。

サダルに手を振った。ニコ!!!!


「ブラキを?
…いや、まだルヴァとゲイザーの遺体しか見ていない。
 
あの日、俺も混乱していてブラキについて詳しく聞けなかった。
ブラキは、どの様にして今になったんだ。
彼女に何か変化が起きたりはしたか?

ルヴァがいないと困ると言うからには理由があるんだろ?」

『       』

白紙のスケッチブックに文字は何も書かれない。
上手くもない下手でもない羊の絵を描いては消せないことに少しだけ落ち込む。

ホワイトボードに一緒に落書きをしてみたかったのは、少しだけ、ほんの少しだけ寂しく思った

ルヴァに手を振った。ニコ!!!! あれが自分の首を切った手かあ

(ウソ……自分いないと困るの……?
 何か……ごめん……)

 申し訳ないと思っている。

 ニアPL様、他PL様へ
 
/*
今ご連絡を確認してしっかりと検索をかけてきたわ。
PLの目とパソコンの調子がわるくてしばらくニアが漢数字二+アになり続けていたそうね、ごめんなさい。
明朝体の皆さんごめんなさいね!!
サダルが毎回漢数字の二を書いてから丁寧にアを添えているという事実はないわ。
サダルは丁寧な走り書きと汚い走り書きの使い手であり、名前を真面目に漢数字の二を明朝体で書いてからカタカナのアを併せ持つような器用なまねはできないの。
ということで、カタカナのニアと書かれていたことにして頂戴、迷惑かけたわね kiss……

「そうか……。
 彼女が死んでいることはないと思いたいが」

「……? 神祓衆は死をもって生まれ変わると、
 そう教えてくれたのはあなたじゃないか。
 彼女は悩みを解決し、
 安らかな今に変わったんだ。メレフ」

「ブラキウムは人が死ぬと悲しむ。
 涙をたくさん流して、とても苦しそうだ。

 それをルヴァは助けてくれた。
 彼は気分を吸い取ってくれるから。

 ……だからルヴァがいないと困る。
 俺が彼女の傍にいてあげないと。

 彼女の『相棒』だから」

>>ルヴァ

「…………ルヴァさん。いますか」

おもむろに俯き続けていた女がぼそぼそと喋った。
顔をずっと伏せている為、貴方が隣にいるかも分からない。
衣ずれの音が耳に入っていたかもしれないが、本当かどうかそれは彼女しか分からない。

かすかな声で呟いた。「最期どころか死んでからもお世話になってしまいましたね、メレフさん」

PLから。を読みました。大丈夫よ。

 ゲイザー

「……いますよ。なあに」

 ルヴァは返事をする。
 さきほどからずっとそこにいる。

絶望≠フ気配を感じた。

ルヴァ

「聞きたいことがあるんです。あの死に方でよかったですか?

ルヴァさん、死ぬ前に何か言ってましたけどよく聞こえなくて……なるべく希望に沿えたらと思っていましたけど、もししてほしかった事をやり切れていなかったら、申し訳ないなと」

答えをきちんと聞きたかったからなのだろうか、さっきよりは少し聞き取りやすい声量で問いを投げた。

ブラキウムの壊れた天秤を見た。

それを直すことが出来ない。

彼女の絶望≠買い取ることができない。

その天秤に罅を入れた人間を知っている。


「……ブラキを殺したのは、
 ルヴァと『ラサルハグ』だったのか。」

そう。彼に知識を教えたのは自分だ。

自分だって当時、ブラキがこちら側に来てくれればと。
そう願っていたはずなのに、この不快感は。
不安は、罪悪感は、……後悔は、誰に向かられている?

「まだ悲しんでるなら、俺もそばに──
相棒?


ピタリと、声が止んだ。
確かに『ラス』はブラキを気にかけていたし、
ブラキもラスに懐いていた。それは知ってる。

「……待て。『相棒』って、なんのだ。何の話だ。」

知ってた、つもりだっただけで、
俺は二人のことについて何も知らないと、
明確に動揺を滲ませた声でそう尋ねた。

なんで、自分は今こんなにも嫌な気持ちになったんだ?

多分、これは罰なのだ。

生きていられると驕った罰。
生きていたいと望んだ罰。
その驕りと望みで、未来を語った罰。

自分のしたことがどんな結果を出そうと、
後悔しない覚悟。
分不相応にも未来を目指した少年が、
自分で選び、行い、出した結果が今である。

もう、何もかもなくなってしまった。
悪趣味な痕の浮かんだ頸のみを残し、
【宝物】の古びた本──少年の【夢】も、
全て、この世界から消え失せてしまった。

「……あー、気分わる」

目覚めた時の少年は、
この会合に、初めて顔を出した時のような
そんな、荒んだ瞳をしていた。

自分一人を──それすらも、
もう信じていないと、そんな眼をしていた。

(全部ニセモノ、か。
 ああ、バカは俺も同じだったんだな)

本当に、最悪だ


少年はひとり、呟いた。

を見ている。見ていた。

 ゲイザー

「死ぬ前?
 ああ……首絞めるの上手だねって言おうとした。
 俺は満足だったよ。100点って感じ」

 恐らく、彼女が訊いているのはそこではない。
 だけど、意図的にずれた回答をする。

もどかしさ≠ェ芽生えた。

 ──ルヴァが借りていた星見杯亭のゲストルーム。誰もいなくなった部屋。
 テーブルの上に手紙が置いてある。
 手紙はカウスに宛てたものだ。ルヴァがギルド『絹ノ道』を脱退したことと、ギルドの所有権をカウスに譲りたいという旨が書かれている。
 が、譲渡先の人間が死亡した今、その手紙はもはや意味を持たない。
 恐らく、ギルドメンバーの誰かが繰り上げでマスターを務めるだろう。
 世界は今日も明日も、何事もなく回って行く。

ルヴァ

「 そうでしたか。それはどうも。苦しまない絞殺なんて殆どした事ありませんでしたから、それは何より。

……。いや、聞きたいのはそれだけじゃなくて。何か言いかけたでしょう。『あのね』って。言った後、確かに何か喋ってたでしょう」

案の定、聞きたかった部分が聞けず不満そうな色がわずかに滲んだ。俯いていても分かりやすい。

 ゲイザー

「言ってない。……というか、言ってないことにされた。
 そういう設定だから」

 やっぱり突っ込まれるかあ。でも言えないものは仕方ない。
 気分屋は不本意そうに答えた。

「このテストが終わるまでは言えないんじゃないかなあ。」

メモを貼った。

 ニア

「──痛た」

青年は少女の抵抗に、唇を離す。
すぐ傍にいつもの紫の瞳が見える。
先程までの硝子玉のような濁りは失せていた。

「なんですかァ、目ェ覚ましちゃったんですか?
折角可愛い顔してたのに勿体ないですね。

アンタが欲しがったんですよ、傷付いちゃったなァ。
おはようございます、ニア」

ルヴァ

「……?言ってないことにされた?あ〜……」

ここに来た瞬間嫌でも理解してしまった事を思い出す。
理解してなお出てくる感想は、世界への憎悪だった。

「あのクソッタレなAI、随分融通ききませんね。腹立たしい。終わったら廃棄処分の嘆願でもしましょうか」

俯いたまま毒づき始める。それくらい世界が嫌いだった。

「……そう思うと。私の恋も愛も、やっぱり設定でしかなかったのかな。
ここ来た直後、『また』結ばれなかったって思ったんです。既に失恋をしたわけでも前世の記憶があるわけでもないのに。でも『また』と思うってことは……やっぱり……」

言葉尻が萎み、そして。

「この感情、全部設定なんでしょうか。
……『また』を感じたことのない、ルヴァさんへの信頼も?
……………いやだな

怒り≠ェちょっと湧いてきた。

電波を出す。「サルガスの馬ーーー鹿ッ!!!」

サダル

 どんどんと手の動きが鈍っていき。

「…………、」

 口を引き結び、もどかしげに視線を彷徨わせる。
 それから、きっ、と睨みつけ、
 ちょうど掴んでいたタオルでぐいと彼の目元を隠して。

「……あんたが嫌いとは、言ってないわ」


 頼りない声で、小さく呟く。
 その続きは胸のうちにしまい込んだまま。

 ――わたし、誰でもいいような、
 他に代わりがいるようなひとにこんなことしないわよ。

なんか電波が流れてるのを眺めた

 ゲイザー

「僕も署名しとこ」

 署名が集まった。AIサルガス、リコールの危機!

「え? 嫌なの?? そっかあ〜〜〜。

 でも私もせっかくゲイザーちゃんの信頼得たのがリセットされるのは勿体ないと思う」

 耳ざとく突っついてくる。

「……また? 何だろうね。
 私は何となく『今度こそ救えた』って思ったのよね。
 元になる何かがあるとか……うーん……」

 首をひねった。何も分からない。終了を待つしかない。

思わず顔を上げてルヴァを睨んだ。

ルヴァ

「ん゛あ゛あ゛なんですかなんで聞いてるんですか!耳ざとい!それに『そっか〜』ってなんですか腹立つなあもう!」


耐えかね顔を上げて噛み付いた。真っ赤に泣き腫らした目が貴方を恨みがましく睨んでいる。泣いていたので怖くはないが。

「リセット。そんな可能性もあるんですね……。
……嫌ですよ。当然じゃないですか。一番信頼してた……してるんですから。今まで友達とか信頼できる人とかそういうのいなかったし」

不満たらたらで吐き捨てた。

「ふうん。…………テスト終わったら、ですけど。
そういうの、もやもやしているところ全部聞いてもいいですか?」

シトゥラ

「……、……そう、残念だったわね」

 ――可愛くなくって。
 そんな含みを感じとれる、不自然な間を置きながら。

「適当なことを言うのはやめてちょうだい。
 寝ている女の子に手を出すのって、不作法だと思うわ」

 理不尽かつ不名誉な言いがかり。
 ……少女からすれば、たったいま眠りから覚めたところだ。

 ニア

うわ……っ!?


思わず声をだしてしまったがもう遅い。
しばらく黙ってタオルごしに視線を合わせないまま深呼吸をする。

どこかで好かれていたらうれしかった
助けられなかった目の前の彼女からそんな言葉をもらえると思わなかった
――――なんだか泣きそうになってしまう、おかしいぐらいに。

幼い頃に亡くなった言葉を交わす刻すらなかった"妹"に似ている存在。
結局助けたかったと手を伸ばしていたのは、
赤い窓の向こうに居た君たちにだけだった


「ニア、……ありがとう"話"ができて。
 自分もこうして、好かれることを望んでた……なんてね?」

タオルから滴るしずくが止まらないほど濡れ鼠のサダルは
口元に笑みを浮かべながら顔を拭うように目元をこすった

そうして漏れた声はニアが聞いたことのある、
特徴が無い、それでいて落ち着いた穏やかな声だった

ここの会議の人たち殆どが友達すごい少なかったんだなぁとふんわり思った

 ゲイザー

「そこまで信頼してくれてるなんて、商人冥利に尽きるね!
 もうギルド抜けたから商人じゃないけどさ……」

 気分屋はようやく顔を上げてくれたので嬉しい≠在庫から出した。にこにこしている。
 友達に関しては自分もいないので突っ込まなかった。

「いいよ。もしかしたら色々思い出すかもしれないし。
 代わりにゲイザーちゃんの話も聞かせてよ。取引しよう」

やっとこっち見て貰えた。

 『ラサルハグ』と呼ばれるたびに胸がつきりと痛んだ。

 システム影響を強く受けた際の思考や認識は、
 正常時と分離することなく統合されている。
 疑心は挟まらない。そうできている。

「俺はこの件に彼女を引き摺り込み、
 新しい役割を与えた。

 その責任を取らなければならない。
 『相棒』は文字通り、共犯関係と言い換えて構わない」


「あんただって俺に言わないことが多くある。
 ヌンキとの一件だって。

 ブラキウムとの件は、そんな爛れたものじゃない。
 心配するな」

 拗ねた声を残して、声が途切れる。
 しばらくは声をかけても反応は返らないだろう。


カウスううううううう!!!!!!
お前お前お前えええええ!!!
※これはPLの喘ぎ

/*
別れ話を持ちかけるとか
そうした展開ではないので……

ルヴァ

「はい?ギルド抜けた?……ああ、もしかして身辺整理とかしていたんですか。事前に殺されるって約束していましたし。
しっかりしてますね〜。私なんて身辺整理どころかギルドの運営資金横領して逃げましたよ。
……貴方、そんなに優秀なのに死ぬの選んで本当によかったんですか。他の人に沢山必要とされてたでしょうに


運営資金はからっぽだし、『Ammut』は本気で怒らせるとギルド単位で報復をしてくるタイプだ(ブラキPLから確認済みなのだ)。『月女神の台所』は近いうちに解散するだろう。

「……そうですね。分かりました。
私なんかの話がルヴァさんの話と釣り合うか分かりませんけど、タダで聞くのは嫌ですし。かといって差し出せるものなんて他にないですし。取引しましょう」

一方的な施しは嫌だったから提案には素直に頷けた。ほんの少しだけ口元がほころんだ。こちらの事分かっていての事なのだろうか。

心地がいい≠少しだけ感じた。

「(そういえば、私がここにいるってことは先に死んだサダルさんもいるって事ですよね……。
……恋バナ、するって手紙で話してましたけど……もう私は…………)」

三角座りでいじけているのは相変わらず。けれどなんやかんや色々あって誰かと会話できる程度には回復した。心に大きな穴が空いたままではあるが。

/*
分身popとか置きレスで大丈夫ならいくらでも最悪女会話フリーになりましたの意

>>G42 ヌンキ

「俺はみんなの幸福を願っているからだよ。」

 気分屋の答えは、あなたに届かない。



「ふっふっふ……ゲイザァ〜……?
 こっちに”来た”ということは……
 分かっているよなァ〜〜ッ?」

 あ! 性悪女狐がポップした! テンション高!

「ねえ、どんな気持ちだよ。
 俺をさ、生かせなかった気持ちは」

少年は呟く。

「俺に裏切られた気持ちはさ」

少年は呟く。

「俺を、守れなかった気持ちはさ」

少年は呟いた。
全部、全部全部、ニセモノなのに。
バカみたいだ。みんなして、必死になって。

「ブラキウム、渋滞解消丸投げしか出来ずに申し訳ないわね、kiss…」の電波を受信したが、無視した。

 



「全部、無駄だったんだ。
 ならこんな俺なんか、いない方が良かった」




今初めて、少年は悲しい≠売り払う
人々の気持ちを、理解した。

メレフに投げキッス!と電波に命令されたがまた無視した。

 ゲイザー
街角実施アンケートですと言わんばかりに座り込んでくる裏方のサダルがそこにいる。時系列はどこでも構わない。
死んでしまったのに、今の状況がおかしいにも関わらず謎の文字の主張と存在感は現役だ

『ゲイザー どうして落ち込んでいるんだ? 殺された状況がそんなに悔しい? あんなに    その恋のために頑張っていたようだったのにもう諦めてしまうの?』

死体うちだろうか。

表情は心配しているが、ゲイザーが落ち込んでいる理由をわかりかねている。

そういえば先程から見かけていたサダルとなにか違和感があるがすぐにはわからない、髪留めは2つ付いており衣類は生前のよく見かけた姿のままでなんらおかしくないからだ

電波が行き交っているのを眺めている

こんなことならブラキウムに殺された方がマシだったと思った。

ブラキウムに『守らせた』方がマシだったと思った。

ゲイザーとキファがなんか仲がいいのを見ていた 

何も残せなかった。

──そんな自分の気持ちが八つ当たりであると、気付いていた。

皆から聞こえる声のままにカウスを捜していた

 サダル

「マジぴえんなんだが〜」

 のんき。
 ……きっともう、大丈夫だ。

 ”死の先”で、本当のサダルを知った。
 その喉から発される、無個性だが穏やかな声も。
 演技がかっていない、柔らかな笑顔も。
 
「やっぱりサダルはいいな」

 ──キファは、死ぬのが本当に怖かった。
 死の先は、虚無のはずだったから。
 死を恐れて、色んな人々に縋った。

 でも、今だけは。233年の現の先に見た夢だけは。
 どうか。……少しだけ。

 →

サダル

「レムノスの広間には噴水がある。
 鳩が飛び交っていて、賑わいがあって。
 その辺りでも散策しようか」

 二人の姿は、きっとその場の人々の誰にも映らない。
 でも、それも粋なものだろう?

「きっと話題には事欠かない。
 おまえ、教えてくれなかったことが沢山あるだろう。
 ……うむ、お互い様だ」

 責めちゃいない。
 甘い、悪戯っぽい声色。
 キファはするりとあなたの手に指を絡ませる。

「では、行こうか。デートだ!」

 歩き出す。二人だけの世界へ。
 少女は、柔らかく微笑んだ。

 〆

サダル

 その声に、驚いたようにぱちぱちと瞬く。
 あれはやっぱりこの人の声だったんだわ、と思った。

 彼が目元を擦る一瞬、
 見えないのをいいことに目を細めて微かに笑む。

「……ほんと、お人好し。
 人殺しに懐かれて喜ぶなんて、馬鹿ね」

(→)

サダル

 しかしその表情も気取られぬうちに消してしまって。
 
さりげなく懐いていることを認めているがそれはいいのか?


「あんた、声が出るようになったのね。
 ……出せるのに隠していたわけじゃないわよね?」

 確かめる調子で口にしたのち、訝る声を上げる。
 
そうだとしても、自分のほうが何倍もひどい隠し事をして――
そして未だその口で訂正していないくせに。


「そもそも、どうして出なかったの?
 ほんとにただの風邪ってわけでもないでしょう」

 デリカシーの欠片もなく、根掘り葉掘り。
 年頃の女の子の
ゴシップ好き
好奇心ってちょっとすごいのだ。

「げげえっ」


貴方が最悪女を見た時のアクション みたいな声を出した。
この時もルヴァが隣にいた場合、5センチぐらいルヴァの方にずりずり反射で移動しようとする。いなかった場合はそのままとなる。

「分かりませんが?キファさんとは恋バナ仲間♡とか抜かしておきながら最悪な別れ方しましたし?あーあ、貴方のこと私の手で殺したかったですよ。残念」

テンションの高い貴方とは反対にこっちのテンションは地の底である。

キファと自分を見ているサダルに「この女狐引き取る気ありませんか?」みたいな電波を出している。最悪!



楽しい恋バナガールズトーク♡仲間のキファちゃんへ♡♡♡

アンカーつけ忘れました♡ごめんなさい♡

貴方を殺したかったゲイザーより♡

引き取る気はないです。

5cmくらいゲイザーに寄られた。

サダル

「……サダルさん」

女は三角座りしたままだ。存在感ある文字を見上げ、それらを追いかけ……ふん、と鼻を鳴らした。生前よく被っていた明朗快活な姿は捨ててしまったようだ。

「殺された状況なんてどうでもいいですよ。私に煽られて噂なんて目に見えないものにまんまと騙される奴らが悪いし、私に復讐してきた奴らも私の好きな人に近づくから悪いんです。
私は反省するつもりありません。愛を貫く為にやったんですから。焦るあまり大きなミスをいくつかしたのは自分でも馬鹿でしたけど」

吐き捨てたあと、貴方の顔を目をやる。違和感に首を傾げるも、それは後で話そうと内心決めた。

「諦めるほかないでしょう?あっちは死んだ私を知覚できないのにどうしろって言うんですか。どうやって結ばれろって言うんですか。サダルさんも酷なこと言いますね。
……私のことなんかより貴方とキファさんの事話してくださいよ。二人は生前裏切り者として憎い部分もありましたが……恋路を応援していたのは確かですから」

ルヴァに「この女(キファ)買い取りませんか?」という念を送った。キファを何だと思っている。

買取拒否をした。

「私がこのキファさんを殺るしかないのか……」と遠い目をした。殺りません。

ぴえん。

騎士に舌打ちをした。「貴方に謝られる筋合いなんてありませんよ。……だからしゃんとしてください、馬鹿」

 ニア

「僕に触れられるのは嫌いですか?
あーあ、傷付いちゃったなァ」

青年はこれ見よがしに悲しい顔をして、
少女から離れた。

「まだ手ェ出してないのに。
………つまり起きてる今なら良いんですよね?


良いことを閃いたというように手を打つ。
にっこり笑った。

 ……ラサルハグに手紙を託してから、
 幾分の時間が経った。
 それは彼が手紙を配達するには十分なものだろう。
 それでも尚、ヌンキはキファを探している。

 あの手段は確実じゃない。
 ラサルハグが確かに手紙を渡してくれたとしても、
 ヌンキがそれを信じられるかは定かではない。

 幽霊のキファによる手紙なのか、
 キファを騙った誰かの手紙なのか。
 それは彼にとって、悪魔の証明だろう。
 だが、縋れる藁はそれしか無かった。

 キファは地団駄を踏んでいる。

「ヌアアアア!! アホ〜〜〜〜!! ヌンキのばか〜〜〜〜!!
 何故だ! 何故まだ吾を探している! 少し休め!
 うう、感情が豊かなのは良いが、こういう時不便だな……」

 キファは人の目に映らないのを良いことに、
 地面をゴロゴロしている。感情豊かすぎかも。

「ヌア〜〜ン!」 

 キファは道端に転がって、天を見上げた。
 今にも雨が降りそうな曇り空が、少女の目に映る。

「何故あそこまで、ヌンキは吾を探している?
 ……ヌンキは元々そういう奴だ。
 でも、だからって。あそこまで」

「……まるで、恋情で何も分からなくなった時の、吾みたいだ」

 もうサダルが死んでしまったと信じるのが怖くて。
 この世界に、彼がまだ居るって信じたくて。

「まさか」
「……ヌンキは」
「吾のこと、が」

 ──それからキファが立ち上がるまでは、早かった。

ゲイザー

「おっと、すまんな。
 まあ、”此処”にいるということは……、
 おまえも死んだのだろう?」

 キファはあなたの隣に座ってくる。
 両手をあげて、抵抗はしないのサイン。

「反省会と洒落込もうじゃないか」

ヌンキの頬をビンタしようとする。すり抜けた。

ヌンキの横腹を小突く。すり抜けた。

「ヌアアアア!!!!」

キファ

「……ええ。死にました」

隣に座る貴方を見た途端更に気分屋の方へ寄ろうとしたが、少し考えてやめた。キファもこちらへずりずりやって来るかもしれないからだ。

「反省会?反省することなんてありませんよ私。聞いてあげるからキファさんだけ反省してください。
……ああでも、『Ammut』に焦って賄賂を送ったのと頭に血が上って好きな人の胸ぐら掴んでた下衆を殴り飛ばしたのはよくありませんでしたけど」

キファさん何歳児なんですか……と呆れている。

キファを見ながら「知らなかったのかな……」と思っている

なんかどこかにおかしな人がいそうな電波を眺めていた

ゲイザー

 あの『Ammut』を敵に回すなんて。
 キファは苦笑する。
 だが”あの時の自分”でも、きっとそうした。

「おっと、連れないな。
 吾はおまえの話を聞いてやろうと思ったのだが。
 では──」

 キファは、悩まない。
 かなりはっきりと物事を判断する質だ。
 だが、今は。あなたの──
 恐ろしいほどまっすぐなあなたの言葉を、聞きたかった。

「色んなものを、置いてきてしまった。
 ハマルとの約束も、ヌンキの恋心も。
 吾は今から、何ができる?」

 ゲイザー
『その意中の相手がこちら側に来るのを待たないの? ゲイザー』

『こうして死の先か 前にいるのに』

『君はそういう存在かもしれないけれど 全てそれは作られたものだったと決めつけてしまうのかな ゲイザーの好きな人はただの"設定"だったことに"気づいた"?』

本当の彼らの"台本"を、作られた物語をこの作家は知らない。
だから聞いているのだ、何が彼女を悲しませているのかがわからない。
もしかしたら真実と口から言える言葉は違うのかもしれないが、その差異さえわかればいい

『キファのこと?』

『誘われたときはびっくりしたかな 正直恋愛対象に全く見れなくて おかしくなったと思ったしおかしかったんだよ 健気で尽くしてくれて 明るくて 
なんか古いけどおかしなところ
が愛おしいかな』

※悪口ではありません

『さっきデートしてきたところ』

くしゃみをした。

※ブラキの部屋にいく前の時空の台詞です

「それを言うなら他の『犯人』側だって同じ……。
 いや。“自分が引き込んだから”か。」

そこが重要なのか、なら口出しはしない。

元々そう言う性質を持っている事を教えた事も、
ラスがおかしくなったのを知っていた上で、
ブラキを守らなかったのも、己だ。

「……ヌンキ?爛れた?……?何の話、
 ……ン?もしかしてあの事、あ、
オイ!ラス!?」


何度か名前を叫んでみるも、反応はない。

「……あの野郎、切りやがった。」

永遠に大声で呼び出し続ければ別かもしれないが、
さすが、ブラキの方を気にするのはわかる。

後で弁解──と言うほど、実はわかっていないのだが、
とにかく話をしようとは思いつつ、この時は一度、
各々の探したい人の元へ行った事だろう。

/*
把握してるわ。気遣いありがとうね…kiss…

ゲイザー

「お……横領。
 さすがゲイザーちゃん、ド迷惑だね。立つ鳥跡を濁しまくってる」

 ルヴァはこう見えて常識人だったので、そこそこ引いた。残された『月女神の台所』メンバーの行く末を思い遠い目になった。
 それから、ぽつりと呟く。

「あたしがいなくても世界は回るよ。」

「……それはさておき、楽しみにしておこう。
 実は僕も、あの時何口走ったのか分からないのよね。」

キューに生きたい≠売ろうとした。

キューに生きたい≠売れない。

商人失格だなあ、と思った。

「……」

 ふと何かを思い出し、ポケットをまさぐっている。
 ポケットには白い宝石が幾つか入った袋が入っていた。

「……そういや注文受けてたな」

 『Ammut』にはもう頼めないので自分で配達に行かなければならない。

ブラキウムの絶望≠買い取ろうとする。

ルヴァは、ブラキウムの絶望≠買い取れない。

サダル

あなたが今も少年を探しているのなら、
会議室の隅で蹲る少年の姿を発見できる。

少年は、もう何も見たくないと言いたげに、
膝を抱えて、静かに座り込んでいた。

 カウス

主要の彼らが見えない時間の会議室、座り込んでいるカウスの元にサダルはやってきていた。
静かに、まるで誰かに見つかるのを恐れているかのように近づきカウスの隣に座った

そんなサダルの姿はなんだか服がよれていて、髪留めは一つしかない。

『カウス 宝物でも落としてしまった? 探すの手伝おうか それとも 悩み事でもあるの?』

まるで生きていたときのように接するサダルはそっとカウスの袖を引いたが、他のものに触れられないことを困ったような表情を浮かべていた。
わかっていて、いままで通りに接しているようだ

サダル

人が隣に座る気配がある。
ペンがスケッチブックを走る音を聞いて、
俯く少年にも相手がサダルだと分かった。

「……」

ちらりと、そのスケッチブックを見る。
あなたが風邪で声が出ないのは、
死んでも変わらないのかと薄ら思った。

「ないよ。何も。ほっといて」

首を振り、また俯く。

ルヴァを心配そうに見た。

着替えるブラキウムの下着がかぼちゃパンツであることを知っている。

救難菫。号“Ma'at”
プログ繝ゥ繝?縺ョ蛛止を推奨
“Ammut - Brachium”動菴エラーを確隱阪@縺セした
“Methuselah”が見縺、かりません
“Chamali”が見つか繧翫∪せん
“Hakrabi”縺瑚ヲ九▽縺九j縺セ縺ん
“Brachium”動作エラー繧堤「コ認しました
“Brachium”蜍穂ス懊おラーを確隱阪@縺セ縺励◆
“Brachium”動作エ繝ゥーを確認しまし縺

謨鷹屮菫。蜿キ“Ma'at”
繝励Οグラムの蛛懈ュ「繧呈耳奨
“Ammut - Brachium”蜍作エ繝ゥ繝シ繧堤「コ認し縺セ縺励◆
…………
……



ここ≠ナはないどこか≠ヨ向けられたメッセージのようです。

誰かに届くはずもありません。
どこかへ伝わるはずもありません。
それに届いたところで――――

もう、手遅れでしょう。


こんな場所へ届いてしまっていますから。

シトゥラ

 うるさい、と悪態をつきながら、
 髪を掴んでいた手を放す。
離れる体温を寂しく思った。


ダメに決まってるでしょ。

 ……どこまで馬鹿なのかしら」

 間髪入れず、笑顔をじとりと睨んで。

「――それで、ここはどこ?
 死に損なった、ってわけでもないわよね」

 カウス
『そうか ないのなら よかった』

抱えていることがある顔だよ、と伝えたかった。

だがうまく話せない。果たして……これでいいのか?
目の前の少年は声を出せない自分を気遣うだろう、
そのまま負担をかけ続けることがカウスへの態度だろうか


「……、自分は」

絞り出すような声。
少しだけ、詰まったようなか細い声。
特徴の無い青年の声は決して健康的では無かった。

おかしい、この世界に来てから話せるようになっていたのに。
何が変わり始めてしまったのか、わからない。

だが目の前の存在には声をかけたかった

  カウス

「自分、は……今悩みがありすぎて大変だ。
 死んだ先にある世界がこんなに不安定だなんて考えてなくて。
 ……みんなを待っているのが
 いつまで続くのだろうと思うと苦しい。
 みんなが幸せになる世界なんてないって、
 気付きたくなくてくじけている。

 おいていって、しまった、みんなのことを考えると、
 また胸が苦しくなっているんだ。
 また人のせいにするんだろうって、聞こえてくる。
 語りかけてくる」


身勝手、だろう、とぽつりぽつりと語る言葉はまるで自ら死を望んでここにきたような内容だ。
そしてまだ事件が続いていることを苦しんでいる

サダル

スケッチブックにはもう目を向けなかった。
きっと関わらない方がよかったのだと
少年は思っていた。

最初からいつでも死んでいいつもりで、
他人と『お得意様』以上の距離を築かずにいた。
そのままでいた方が、よかったのだ。

「……は」

ゆっくりと顔を上げる。
あなたの声が聞こえた。初めて聞いた声だった。
か細い声に「無理すんな」と告げようとしてやめる。
それじゃあ、生きていた時と変わらない。


サダル

「ぼくにはそういう、練習とか特訓とか
 必要なかったから……見るだけでいいので」

地面に映る影が自分と同じ動きをするように。
同じことができる。人の真似をするだけなら得意だ。

「でも、人のように成長ができるのなら……」

この影は人に憧れそうなりたがっている。
己が好む感情とは別に、だ。羨んでいる。
演技以外にやりたいこと、好きな色
みんなと出会って変わったこと。

「好きな色ですか? 
とか
罪の紫色
ですかね!
 ……変わったことは、ぼくにありますかね?
 よく、わかんないです!あんまり興味もないです!」

情緒が足りない。まだダメそう。準備運動をする。
なにかを考えながら集中していた。

「寂しい、それは少しあるかもしれません。
 "仲間"もいましたから……!」

準備運動が終われば、走ってきます!
と、影は気合十分で走り出した。

キファ

「今から?……」

考え込む。かつて貴方を裏切り者と罵ったり殺意を向けていたりしても。貴方の事は応援している。故に、一切の揶揄いなく真剣に思考を巡らせる。

「……ここは言葉が届きませんし、触る事もできません。だから、やる事は限られていますけど。

ハマルさんやヌンキさん……置いてきてしまった物の持ち主を
決して目を逸らすことなく全てを見守ってあげる事じゃないですか?

どれだけ自分に都合が悪くても、どれだけあちらが痛ましい光景でも。悪いことをしたと思うなら全て見守ってあげてください。あちらに伝わらずとも、貴方は一人ではないよって事を証明し続けてください。

そうしてもし、また会えたのなら。彼らに会って見ていたことも含めて話したいことを全部話してください。絶対に嘘なんてついたりせず。
それが私たち死した者に出来る精一杯の誠実な在り方だと思います」

金色の瞳を、薄い唇を、全てを使って貴方に真っ直ぐぶつけていく。

 メサ

どこかの時間。
メサの前に現れたサダルは空を見上げていて、
視線に気づくと柔らかな笑みを浮かべた。
あの夜のように輝く星をまとっていないこと以外は、
身なりも綺麗で不安定な様子も見えないだろう。
一度喉を確かめてからしばらく黙ってれば、傍に近寄りスケッチブックを取り出して筆を走らせる

『メサ 君の声は聞こえていたよ こんにちは と挨拶するには気分が悪いかもしれないね 調子はどう?』

サダル

「死の……先……」

考えていなかった。自分が死んだらそこで終わりだと思い込んでいた。けれど現に自分は嬲り殺しにされてもなおここに在る。

「……私、ここに来た直後『"また"結ばれなかった』って思ったんです。私はこの人生しか記憶にないのに。
だから、もしかしたら私のこの気持ちも"設定"である可能性だってあるかもしれませんけれど……。
でも、そんなの嫌だな


悪口に取られかねない占い師への褒め言葉を聞くと、ちょっとだけ目を細めた。

「デート。ふふ、よかった。なんだかんだ楽しんでるじゃないですか」

サダル

「アンタ、バカ? 何が『みんなのこと』だよ。
 裏切るつもりだったんだろ、最初から。
 置いてくことになるって分かってて、
 なかよしこよししてたんだろ?」

真意など少年には分からない。
しかし荒んだ心は
まるで己のことのように

あなたの言葉を責め立てる。

「身勝手だって?
 お生憎さま。俺は慰めたりなんかしないよ」

少年は、拒絶を口にする。
もうたくさんだ。誰にも信頼されたくない。

ブラキウムの体を見て首を傾げた。

ルヴァ

「横領で引きます?お父さんに色目使った奴らの死体買い取ったルヴァさんが?……いえ、死体の出どころは私今までぼかしてましたけど。
……とはいえ横領は昨日一回きりですよ。今までは真面目にギルドリーダーやってました」

全く反省していない。悪いとも思っていない。

「……。例え人一人いなくなってもこの世界は回りますけど……ルヴァさんに好意を持つ誰かの瞳を通した世界は、酷く色褪せる可能性だってあるんですからね」


ぽつり、呟き返す。

「まあ分からないなら、それでもいいですよ。
……ふふ、約束。約束ですからね」

そう言って女は小さく笑った。ここに来てから初めてのことだった。


「 
I'm "Broken time signal".
 」


  
…こ…ます……

  
聞…えますか…?
 

  
聞 こ え ま す か ?
 

当方は今、貴方の脳内に直接語り掛けています。

 

/*意味の分からない音の羅列と共に、脳に直接声が届きます。
音の羅列は、別の音と重なって聞こえる気がします。

【駒鳥は誰?】
/*
 注釈子細は参照。通常発言窓との差異は赤文字のみです。
 よろしくお願いします。kiss.....


「 
I'm "Broken time signal".
 」


当方は『壊れた時報』キューの言う、
『もうひとり』のキューです。

ええ、頃合いかと思いまして
名乗りを上げた次第です。
……何の事かって?

「“シータ”の痕」事件のことですよ。

当方は貴方に、“我々”についてお話します。
 
【駒鳥は誰?】


「 
I'm "Broken time signal".
 」


まず、当方は『壊れた時報』の上位存在です。
『壊れた時報』は、当方が3年前に作成しました。

レムノスの街に住む方ならご存じでしょう?
『壊れた時報』は、その当時から『壊れた時報』です。

当方は『壊れた時報』に様々な制限を与えています。
具体的に挙げればキリがないですが、
『壊れた時報』の言葉があべこべなのはその内のひとつです。

『壊れた時報』は言葉を除けば正直者ですが、
当方は彼の言動を度々操作します。
つまり、『壊れた時報』は

“貴方に嘘をついたことがあるかもしれない”

……ということです!
 
【駒鳥は誰?】


「 
I'm "Broken time signal".
 」


『ラム』『ガルデニア』『モス』
『フール』『スクリプト』『リリス』
……それと、ダンマリのままの『誰かさん』

あなたの名前、『スクリプト』から聞いているのですよ?
推測の域は出ませんが、
『スクリプト』の死に協力的だった者で
生存している者は、あとは貴方のみです。

さて、先に挙げたのは、“我々”の名前です。

当方は『キュー』です。
主犯が本名を使うと思いますか?

そういうことです。
 
【駒鳥は誰?】

 ゲイザー

「死体はまあ……自分も殺人鬼だったから……
 
まあそういうこともあるよなって


 ルヴァは常識人だったが、倫理観はズレていた。

「そっか。今までリーダー頑張ってて偉いねえ。
 お父さんも娘が誇らしかっただろうな」

 撫でようとしてきた。
 彼女は父親に手を出したことはないと言うし、本当に良い娘を演じ続けたのだろうと思った。
色々バレるまでは。


「……あ。笑った。私が気分売るまでもなかったわね」


「 
I'm "Broken time signal".
 」


つまり、貴方が
当方を誹り、罪人と曝し上げ、罰しようとも、
それは事件の解決に繋がりません。

ただの私刑ですね。

貴方がする必要な事ではないのに、
貴方は貴方の為だけにキューを罰しますか?
 
【駒鳥は誰?】


「 
I'm "Broken time signal".
 」


“殺された人の恨み”?

誰がそんな事を頼んだのですか?
復讐を死者が望みましたか?

それは貴方の望みではありませんか?

託された望みであると言っても、
それが叶う事を望むのは貴方でしょう?

それは貴方の望みではありませんか?

犯人がもう事件を起こさないようにするだけなら、
貴方が犯人を殺す必要はないのです。

捕らえることはあってもね。違いますか?
胸に手を当てて、よくお考え下さい。

「貴方の正義は何処に在りますか?」
 
【駒鳥は誰?】


「 
I'm "Broken time signal".
 」


現在、我々として生存しているのは
『フール』『リリス』『誰かさん』
そして当方、『キュー』です。

事件の調査をしていれば、
当方の名はきっと出たものと思います。

当方は貴方に訊ねます。

「それは誰から聞きましたか?」
「その誰かは、どうしてそれを知っていたのですか?」
 
【駒鳥は誰?】


 どこにいてもその声から逃れることはできないだろう。

 手を伸ばしたかったのに、叶わなかった声を。
 

キューの声を聴いている。


「 
I'm "Broken time signal".
 」


信用を得る為に、もしくは場を掻き回す為に、
純真無垢に見える『壊れた時報』の名を出す事は、
一定以上の効果が予想されます。

キューの名を出した貴方の行為は
無意味なモノではありません。
当方が保障します。

そして当方の思惑通りに動いてくださった貴方に、
当方は謝辞を述べます。

サンキュー!
 
【駒鳥は誰?】


「 
I'm "Broken time signal".
 」


「キューは悪い人に騙されているだけ」
「キューは悪い人に無理やり従わされているだけ」
「キューは本当は裏の顔があった」

想像が膨らみますね。嘘か真か、簡単に判断できません。
一部は事実でありますから、完全な嘘ではありませんしね。

「“死”に触れたい」

という、一般的な倫理観を有しているのであれば
全く思い付かない様な願望を持つ当方が、
『壊れた時報』を従わせているのです。
 
【駒鳥は誰?】


「 
I'm "Broken time signal".
 」


“当方が嘘をついている”?

はい、当方はいくらでも
当方にとって都合の良い事を述べます。

当方はきっと、貴方が信用を置いている
彼もしくは彼女をも欺きましたよ。

つまり、当方が“的”になる事は、
当方の望むところだったのです。
 
【駒鳥は誰?】

「うるさいよ」と呟いた。耳を塞ぐ。声はまだ聞こえる。


「 
I'm "Broken time signal".
 」


しかし……

それでも貴方が
“当方に罰を与えたい”と、

それでも貴方が
“『壊れた時報』に手を掛けられない”と、

そう考えるのなら、
キューの持つ箱を開けると良いでしょう。

キューが『スクリプト』から貰った、
“人を殺したい気分”が入っていますよ。
『スクリプト』は、我々にこの気分を送りつけました。

当方には無意味なモノでしたから、
こうして取り置いていた次第です。
貴方のせいじゃなくなりますよ。

よかったですね。
 
【駒鳥は誰?】
/*
 キューは、気分屋の“気分”の未開封の箱を所有しています。


「 
I'm "Broken time signal".
 」


当方は人々をハッピーに導く事を
モットーとしております。
それが当方のハッピーです。

それはそれとして、当方の為したい事は為します。
か弱い当方でも、我々のおかげで、
当方は沢山の“死”に触れました。

サンキュー!

そして当方は、これからも我々が人々に
“死”を与える事を幇助するでしょう。

……放っておかない方が多数ですね?
 
【駒鳥は誰?】
/*
・か弱い当方
 キューの筋力はPCの中で最弱です。そう設定されています。


「 
Can you listen to me?
 」


さて、当方の長話をお聞きいただき、
誠にありがとうございます。

ここまでを踏まえた上で、当方は貴方に問います。
 
【駒鳥は誰?】

ぱちぱちと瞬きをしながらキューの声を聞いている。


「 
I say "Help me, help Cu".
 」


「貴方が為すべき事は何でしょう?」
 
【駒鳥は誰?】


「 
I hoped it reaches you.
 」


/*耳にだけ音が届きました。脳に届く声はありませんでした。

【駒鳥は誰?】

人を殺したい≠ヘ品切れ中です。入荷は未定です。

……うるさいよ。うるさい


少年は低く呟く。
少年は、『生きたい』と望んだ後、
ただ1人にだけは未来を約束しなかった。

俺が悪いんだろ。分かってるよ。

 
俺には聞き出すだけの時間があった。
俺には判断するだけの余裕があった


頭に響くどの声も、
自分を責めるように聞こえてくる。

俺はもっと、頑張らないといけなかったのに


少年は、自分の努力を認めない。
結果として何も残らず、──それどころか、
全てを置き去りにしてしまったのだから。


全てを拒絶する少年の、ただの、ひとりごとだ。

I'm very sorry.


ブラキウムは、みんなを助ける為に来たのです。
ですから、特定のワードに対して敏感に反応します。

I can't help you.


たとえ壊れてしまっても、動きが重くなっても、反応だけはします。

Because I also broke.


……対応できるかは、別問題ですが。

What should we do, Cu?


ブラキウムは、何も守れません。
ブラキウムは、何も助けられません。
生まれてから、ただの一度も成功したことがありません。

Please someone help Cu.


それが【Brachium】の限界ということでしょう。
……そうして、誰かに向けられたメッセージは途切れました。


「 when they heard the bell toll 」

──みんなが聞いた。鳴り出す鐘を。



メレフは、聞こえた言葉を口にする。
自分に言い聞かせるように。
聞こえないかもしれない『ラス』の為に。
その鐘の音に、耳を澄ませた。



「Who'll kill Cock Robin?」
誰が駒鳥を殺したか?


「貴方が為すべき事は何でしょう?」


「I say "Help me, help Cu".」
私は言う、『私を助けて。キューを助けて。』




「I, said "Cock Robin".」
それは私、と“駒鳥”は言った。


「       」

「I hoped it reaches you.」
あなたに届きますように。



「 
Brachi, thank you.
 」


「 
I don't know what to do.
 」

「 
I know, you have broken.
 」


「 
I can't help you, too.
 」

「 
Sorry.
 」

 
【駒鳥は誰?】

その音と、いくらかの声を聞いた。ふたつの声は少女に届いた。

[データ読み込み中…]

 ! 『キュー』
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   データ読み込み中…

 ! 『シータの痕』
   該当キーワードと一致しました。
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 ! 『ラム』
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 ! 『ガルデニア』
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 ! 『モス』
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 ! 『フール』
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 ! 『“死”に触れたい』
   該当キーワードと一致しました。
   データ読み込み中…


! データの読み込みが完了しました。
  File:Gardenia

 


「 
I hope
 」

「 
someone can help us.
 」

 
【駒鳥は誰?】

[データの読み込みが完了しました。]

これ以降、罪から目を逸らすことを許されません。


 ラサルハグには届いている。

 キューの声も、メレフの声も。
 あなたが『ラス』と定義するものも、
 『ラサルハグ』と定義するものも、
 別個の存在ではない。

影は以前キューが言っていたことを思い出した。

『もうひとり』は ボクより
アト

 キュー
じゃなかった
と。やっとその意味がわかった。

「お祭りですか?お祭りでも始まるんでしょうか!
 嗚呼、死の先にいて参加できないのがもったいないです!」

影はわくわくしている。そこに悪意はない。
むしろ、もうひとりのキューの思想に"共感"している。

「けれどぼくは自ら師を選び、師に着いてきた者
 そして舞台を終わらせてきた者です。
 ……今の選択に後悔はありませんけど!

 あとはぼくはみなさんがどんな"苦しみ"を
 見せてくれるのか楽しみにさせてもらいます!」

「今だ舞台にあがっている方たちは
 ……それを、乗り越えられますかね?」

……頑張ってなんかない。頑張れなかったよ、俺は


竪琴の音。少年は首を振る。

助けてくれって、聞こえたんだ。

 
俺はキューに、あの時助けを求められたのに


少年は、己の私情を優先した。
支配する者は嫌いだ。
そうして『もうひとり』に噛み付いた。

それはブラキウムに次ぐ、もう1つの後悔。


……助けてよ


それは少年が、約束できなかったこと。

誰か、俺の代わりに。

 
俺たちの知る『キュー』を解放してやってくれよ……!


少年は、舞台の外。
後悔と、掠れた声が響いている。


……ごめん。ごめんな。キュー

ゲイザー

 キファは、あなたがつらつらと語る
 その全てを噛み砕き、頷く。

「ではその時語れるような話の種を、
 沢山作っておかねばな。
 ハマルに、サダルとの初デートの話もしてやりたい」

 誠実。
 その言葉は、確かにキファの胸を打った。
 以前殺し合った? だから何だというのだ。
 この会話の前に、その程度のこと関係ない。

「先の台詞から──ううん、恋の話をしたときから
 薄々感じていたが、おまえはやっぱり世話焼きだな。
 敵に回すと恐ろしいが」

 ややあって、口を開く。

「おまえと仲直りをしてやる気はないが、
 ……誠実な奴だと、告げておこう。恋にも、人にも」

「ありがとう」

ニア
離れた手を掬い上げる。


「そう言う事じゃないんですか?
約束通り綺麗にアンタを殺した僕にお礼くらいあっても
罰は当たらないと思うんですけどォ」

青年は溜息を吐いた。
指先で掌を撫でて。

少女の視線を受け止める。

「本当に可愛くねえなァ」
寂しいんでしょ、と囁く。

「ヌンキさん、ぼくたち
"共犯者"
でしたよね?

 ねえ、キューさんは犯人なんですよ、どんな理由があろうと!
 ……殺してしまいましょう! アンタレスさんの時みたいに!

 ぼくはあの時師匠の為にやりました。
 犯人を殺せば、これ以上被害が増えないんですよ?」

届かないとわかっていながらも、死の先にいる影がやれることといえば戯言を吐き続けるしかない。

判っていた。

 その声は、”天啓”に似ていた。

 ヌンキの痛ましい姿に、目を逸らしたくなる。
 ハマルの代わりを、担ってやりたくなる。

 ”決して目を逸らすことなく
 全てを見守ってあげる事じゃないですか?”

「吾は」

 ”あちらに伝わらずとも、
 貴方は一人ではないよって事を証明し続けてください”

0番目。愚者の正位置。

キーワードは自由、型にはまらない、無邪気、純粋、
天真爛漫、可能性、発想力、天才。

トランプのジョーカーのように、
こと特別なカード。

ピエロのような恰好をした男が、
草の生い茂る荒野を歩いている姿が描かれている。

「ココに
じゃない
でし。
 ココは
イキドマリ
じゃない でし。
 ボクは
アルけない
でし」

ハマルへ。激励するように、頭を撫でた。「もう少しだ」

呟く。「たすけてくれ、ハマル」

自分にその資格がないことを、知っている。

ヌンキへ。抱きしめる。「吾は全てを許容する」

もう一度俯いた。わなわなと震えている。

呟く。「ハマルさん……『キューさん』……」

音にならない声で唇を振るわせる。「あのアンチクショウ……!」

死は救いだと思っていた。

理解してくれたのはキューとサダルくらいだと思う。

キューの幸福を願っている。

観た、舞台を目で追った

シトゥラ

「……うるさい」

 一度きつく睨みつけてから、
 視線を逸らす。
裏腹に、指をきゅ、と摘まむ。


「お上手だったようで何よりね」

 そっけない調子でそう言って、
すり、と指のはらを擦り合わせて。

 つけ加える声は小さなもの。

「…………後で逝くっていうのも、ちゃんと守ってくれたみたいだし」

 ニア

「ちょっと。そうあからさまに目を逸らされると
嫌なんですけどォ。ニア、こっちを向いてください」

視線を逸らした彼女の顔を覗き込む。
指を絡ませる。

当然のように、耳元に顔を寄せた。
耳朶を掠めるように口付けを。


「そりゃあ、寂しがり屋ですからね。
アンタはそれを置いて行ったんだから、責任取ってくださいよ」

 ヘイズ

「仲間、…………え?
 本当に相当変なギルドに自分はいたんだ?
 役者としていまいちなのもそれか……? そんなわけ」

もしこの子役級の化け物がたくさんいたのならば、
一般人である自分は見劣りするのは確かだっただろう。

全員が影のギルドなんて無いと思いたい。まさかね??


「好きな色をもっと作って、……黒や影以外にも。
 たくさん興味を持って、明るい人のまねもしたら……
 多くの星が作れる、理力……魔法を扱う力が答えてくれる

 そしていつかはもうちょっとまともな感情や今までの暮らしとは違う"仲間"もできるのかもしれないね」


準備運動をする姿を見送って、少しだけ目を閉じて休んだ。
自分は、なにをすべきだったのか。今何をすべきなのか。
ここがつまらないと時々口に出している子役自身の"興味があること"ができるを願いながら、彼の特訓を見守っていた。


やっぱり闇でしかないのだろうか。

ルヘナ煩いなと思った。

ゲイザー

『           』

『"また" って言えるんだ』

 認識のずれに目を細めながら、誰かの声を思い出した。
 そして自分の"設定"を思い出そうとする。目を閉じて開いた。
 どこまでが自分の"設定"だろうか、自分だってわからない。

『もし "設定"も "また"というような繰り返しが存在しない場所が続いたら それも楽しいのかな』

『ゲイザーの好きだった人が居ない世界は寂しい?
 こうしてまた死んでしまった人とも会えて 話せるここから 抜け出したいって思う? 死は救いだなんて言わないけど こっちにこれて自分は良かったと思ってしまうんだ』

 今居るこの"空間"は一種の望んだ世界ではないのだろうか。
 もし彼らが、みんながこちらに来てくれたら、
 殺し合いも疑うこともせずに過ごせると思っている。
 そんな台本もまた一種の幸せではないだろうか

『キファとのことそう言ってくれるのはゲイザーだけだとおもっているよ、ありがとう』

 苦笑いを浮かべながら目を伏せる姿は何かを考え混んでいて、あまりいい表情には見えなかった

ルヴァ

「……どうでしょうね。誇らしかった娘は色んな罪を裏で作り続けた挙句、一般人やら何やらに余す事なく殴られて死にました。お父さんは今何を思っているのか考えるのも恐ろしいですよ」

おとなしく撫でられる。嫌そうにはしていないが「どうしたんです?」と言わんばかりの不思議そうな表情を浮かべていた。

「頑張るのは当然です。ただでさえ指を差される恋路でしたし、お父さんを不自由なく不足なく幸せに愛してあげる為に研鑽する必要がありましたから」

父が何をしなくてもいいように、愛を享受するだけでいいように自分が担えるよう頑張ってきた。その集大成が今回の定例会議だった。結果は失敗に終わってしまったが。

「……気分を売る?私に?いったいどうして……。それに私今対価持っていませんよ、体は殴られる前のものですけど色々貧民街に落としてきましたし」

キファ

「デート。ふふ、いいですね。恋バナ楽しいですし。それにハマルさんなら恋が分からなかったとしてもキファさんが楽しそうに話してくれるならきっと一緒に楽しんでくれると思いますよ」

世話焼きだな、と言われ首を傾げる。あまりピンとこない。

「そうでしょうか。恩がある相手にはきちんとできる事を返したいだけです」

後に告げられた言葉への返事は少し空白があった。

「ふうん?私は謝ってくれたら仲直りするつもりでいましたけどね?
……妥協なんて、したくありませんから。恋も人も、私が手にするものなら全て。
そういうキファさんは聡明で強かで……決して諦めないところ素敵だと思いますよ」

「どういたしまして」

 ニア

「本当に馬鹿だったんだよ、……
え!?


図星と自ら証明するようにはらりとタオルを落とす。
見えた瞳の視線は左右に動いてから、困ったように閉じられた

「隠していたわけじゃなくて、その……
恥ずかしくって

 自分のこれは、心の病気といえばいいのかな
 ……心因失声症、ひどいストレスから
 声が出なくなる病気だって言われている。
 昔からひどく気分が落ち込むと声が出なくなることがあって、
 会議の時は多分それが酷くなったんだね

 そして死んだら、治っちゃった?
 多分、何も考えてない今だけなんだけど
 ……またぶりかえすかもしれない」

 
言い方が、風邪…………

 あまり重い病気に受け止めてはおらず、どうにもため込みやすい性格なだけのようだ

「シトゥラにも約束があるんだけど……声出せたらいいな
 いやでもあったら泣きそうだからちょっと……、あ。
 
ニアはシトゥラのどこが好きになったの?


 ニアと変わりの無いようなテンションで聞く好奇心。
 サダルの恋バナに対する食いつきはスイーツのように別腹であったりする

サダル

「?そうですね。サダルさんは『また』みたいな覚えの感覚はないと?」

『また』を思い出すとなんだかぞわぞわする。女は軽く頭を振って切り替えた。

「確かにここはある意味では良い世界ですよね。恐らくもう死ぬ事はない。穏やかな場所かもしれません。
……でも。私が欲しいものは好きな人だけ。好きな人こそが私の生きる意味。いない場所なんて、もはや世界を失ったに等しいものですよ。

だからといって好きな人の死を望み、こちらに来てくれる事を待つのも嫌です。その間黙って指咥えて見ていろって言うんですか?好きな人に火の粉が降りかかったり虫が寄ってきたりしても?

私はそんなの耐えられません。どれだけ苦しくても死に物狂いで障害を叩き潰す努力をします。どれだけ辛くても私は好きな人の傍にいて守ってあげたい。そして愛を与えてあげたいんです」

躊躇いなく言い放つ。揺らぎはない。

「……サダルさん、キファさんについて何か思うところあるんですか?何か考えている事があるように見えますけど」

女は目敏い。貴方の表情が引っかかるようだ。

 カウス

「カウス」


手を差し出す。
救いを、助けを欲しくもなさそうな目の前の少年へ。
どこか叫びたそうな、そんなカウスの頬へ手をのばした

サダルという人間は子供扱いをやめられない。
そういう"設定"だった、だが……今この意思は誰のものだ。
まだ答えは出ていない、自問自答を繰り返している。
きっと目の前の少年も同じだと思っている、それは苦しいだけを知っている
 
カウスみたいに、自分のことを怒ってくれるようなそんな気持ちが
みんなにも残っているといいんだけど。


「ありがとう、みんなを好きでいてくれて」

 だってそうだろう、あなたは皆を見ていた。
 それならば、その拒絶を許容する。そして"お話をしよう"

  カウス
「カウスの裏切るって何?」

 誰かをおいていくことが裏切りだった?
 誰かの約束を破ることが裏切りだった?
 誰かの命を奪うことが裏切りだった?


「自分は、カウスにとって裏切り者かもしれないね。
 いくらでも責めたければ責めてもいい、こんな奴無視でもいい。
 けれど自分は"それ"を他人にはしてやらないんだ、これでも性格悪いから」

「カウスに慰められたいな。カウスに今隣にいて欲しいな。
 カウスが死んでしまって悲しいな、暗い姿を見るのが辛いな。
 それでもようやくこうして言葉を交わせることがうれしい。

 だからこそ、
 みんなを置いていってしまったと嘆いている君を慰めたい。
 同時に君が君を責めるのを何よりも受け入れる。……許してくれない? "自分"のこと」

あながち見当違い……でも無いと思っているんだけど。

と、小さな声でつぶやいた。

我慢の限界だ。

思い切りガンっと地面を踏みつけて立ち上がる。

声を聞いた。

「……にくわ……い」

立ち上がる。

「気に食わない」

宙を睨む。

「とっても気に食わない!」


「ッ自分が楽をする為にキューさんを振り回すな!可愛くて優しいキューさんを虐めるな!
キューさんは散々苦しんで、漸く生きる理由を見つけたのに貴方を止めたくて私にさえも殺してくれと頼んだんですよ!?

ふざけるな、ふざけるな、ふざけるなッ!!


何が、何がハッピーですか……それならキューさんをハッピーにしてくださいよ馬鹿……隠れてばかりの卑怯者のアンチクショウ……こっちに貴方だけ来てくださいよ……キューさんの分まで私がアンチクショウの貴方を殺してやる……っ糞野郎……ッ!」

「……でも」

殺してくれと、止めてくれと言ったキューの手を振り払ったのは自分だ。
何より一番大切なものと天秤にかけて、傾かなかったキューを捨てたのは自分だ。

仮に上手く逃走を成し遂げて今日生きていたとしても、自分は好きな者とレムノスを捨てて逃げていた。

「私がとやかく言う筋合いなんて……初めからなかったんだ…………」


スカートをきつく握りしめる。力を入れすぎて女の指先は酷く白かった。

「すみません、すみません……キューさん……」

 ゲイザー

『不思議と ないかも』

あれ、と、癖のように口を押さえる。
"また"、"設定"、ここは自分の知っている世界の外だ。
そうだ、何も間違いじゃない、テスターとして……
首を横に振って、余計なことを考えるのをやめる。
"制限"がかかっているのかもしれない。
いつかわかるだろう自分の正体が、不安で仕方ないが


『ゲイザーは そんなに好きな人と一緒に居たいんだ
 こんな穏やかな場所を惜しみながらも 生きたい世界が違う そっか ちょっと驚いてしまった そんなに熱くて胸が焦がれるような恋を自分はしたくてたまらなかったんだ 今もずっと』

 
なんだか そんな愛や恋が理想だったんだ自分は


『実は その 会議の時キファと"ちゃんとした"恋人ができていなかったから 恋人がされたくないことって何だろう って相談をしたくて キファに内緒で特訓したいんだ』

そして、ちょっと作戦会議。
とあなたに耳打ちをするようにこっそりと文字を見せる

だァーーーっと全速力でどこかへ駆けて行った。

ハマルの元へ。

ゲイザーが元気? になってよかったなとおもった

「……っ、ハマルさん」

貴方はとっても頑張り屋さん。
顔に気持ちを出すのがとっても苦手な人。
だから、もしかしたら内側の心が血を流している時だってあるのかもしれない。私は人の気持ちを汲むのが苦手だから、気づかない事が沢山あるかもしれない。

「私に言ってくれた事、覚えていますか」

あの時は『私も』なんて、言えなかったけど。

──今度こそ、私の番です。

ハマルにむぎゅー。つよく、つよくむぎゅー。

紡ぐ。「ハマルさんは一人じゃありません。望む限り、離れてもずっとです」

気休めの優しさよりも怒りや負の感情の方がエネルギーになると思っている

キューを心配している。「あんな奴に負けないでくださいね。私は『キューさん』のハッピーを願います」

だァーーーっと全速力で戻ってきた。サダルさんは元気ですか?

ぴょんと正座して定位置に戻る。もう絶対、目を逸らさない。

『風邪で声が出ません』くしゃみで返事をした。

『みんなが元気じゃないと一緒に落ち込むんだ』と人のせいにしている

死んでも風邪って引くんですか?な顔をしている。

 メサ

『届いたよ 正直驚いた 君には怖がらせるような悪いことをしてしまったから』

『あのリボンはメサのもの? "一番仲がいい人"を探して渡しておいたのだけど 迷惑だったかな』

サダルから邪気は見えず、影のあるメサの表情を心配そうに見つめる姿だけが映る。
憂いや悩みがなくなったからだろうか。
"疑問"や"わからないこと"がなくなったからだろうか。


『最悪? なにがあったか聞いてもいい? 自分で良ければ
 メサが暗い表情になると 自分も暗い表情になってしまうんだ』

それはお互いに良くないと想う、と。砕けた表情で笑った。

サダル

「勿論。ずっと一緒に居たいですよ。どれだけ穏やかな場所でも、好きな人がいないのなら私の心は穴だらけですから。

焦がれるような恋……ですか。ある日突然来るかもしれませんよ?私がそうでしたし。
……でもなんだろう、その口ぶり……
恋に恋してるみたいに見えますが……


オトメンって奴ですかね?ところでオトメンって微妙に死語だったりします?

「特訓ですか。いいですよ!もう裏切り者とかそういう話は終わりましたし、私恋する人は応援したくなりますし……どれどれ……」

作戦会議に喜んで飛び込む。

【ソロール】
親を早く亡くし孤独の時期が長かったサダルにとって、
ストレスで声が出ないことは風邪を引くのと同じようなぐらいのことだった。
生活に支障をきたしたのは育ての親代わりの劇団員がすべて死んだ"シータの痕"の事件から。
その日からスケッチブックを手放していない。

髪留めはどこに行った。服もよれている、おかしい。

ああ、さっき川の中に入ったから。
風邪のせいにしたくて

戻さないと。
・−・−− ・・ ・−−・− −・ ・−−− −−・−・ −・・−− ・・−−・
・・− −−・・ ・・・− ・・−・ −・・−− ・・−−・ ・−−

十字の髪留めはサダルの頭に二つついている。
服装は汚れた後もぬれたあともなくなっている。

文字を書いて口を開く、透明な言葉がこぼれた。

「……、いや、まだ話せる。声は出る
 辛い台本の舞台から降りたじゃないか。
 声を出すのが恥ずかしい、聞かせるような声じゃない。
 役者サダルはそんな男だった、だからに違いない」


ここまで来て声が失われているなんておもいたくない。
自分は不幸じゃないのだから。

お、オトメン……? そ、そうかもぉ…と内心思っていた

「ブラキちゃん、ごめんね」

 ルヴァは会議室に来た。呼ばれてないけれど。気分屋は幸せでなさそうな人の元に寄ってくるのだ。
 
「書き置きの通りにできなくてごめんね」

 ブラキウムの手に触れる。
 ルヴァは、ブラキウムに大丈夫≠売ろうとする。

「守ってくれてありがと。」

Starting with...


Wish you happiness.」


 ルヴァは、ブラキウムに大丈夫≠売ろうとした。

ブラキウムに大丈夫≠売ろうと。

ゲイザー

「それはそう」

 否定はしない。

「終わったらどんな世界があるのかな。
 ゲイザーちゃん、今度こそ結ばれるといいね。」

 避けられなかったので存分に撫で回しておいてから手を離した。お疲れ様ということだ。

「気分屋だからね。
 幸せじゃなさそうな人見ると、幸せにしなきゃいけない気がするんだ」

ルヴァ

「ふふ……そうですね。今度こそ結ばれたいです。三度目の正直って言いますから」

死してなお恋心は生き続けている。
お疲れ様ですの撫で回しをされると、自分も軽く手を伸ばして同じように貴方を撫でようとするだろう。

「成る程。流石プロですね。
……でも。買い取り、買い戻しはお願いしても自分以外の気分を買うつもりはありませんよ。今も昔も。私の中にあるのは私が生み出した感情だけでいい。特に好きな人と向き合う時にはね。

それに。わざわざ買わなくったって、こうしてルヴァさんとお話するだけで色んな気分が生まれてくるんです。だから大丈夫ですよ、ありがとうございます。流石気分屋さんと言ったところでしょうか」

ゲイザー

「そ……そんな。
 おれ、気分を売り買いできることと類稀なる商才とえげつないベッドテクニックくらいしか取り柄ないのに……」

 面の皮の厚さなども取り柄かもしれない。
 ゲイザーによる撫でられが発生すれば、愛玩動物のように大人しく撫でられているだろう。

「……まあ、必要ないんだったらそれが何よりなんだけどね」

サダル
なんで、そんなこと言うの


拒絶を望む少年は、
それだというのに頬に伸びた手を拒めない。
今からでも、嫌われればいいと思っていた。


「あんなバカな奴らのこと、好きじゃない。
 『ひとりにしない』『また明日』って
 俺の言葉を簡単に信じるバカたちのことなんて」

「だって、アイツらのせいだ。
 俺はいつ死んだってよかったのに。
 生きる手伝いをするから。死ねない理由を作るから。

 俺が『生きたい』なんて思ったのも、全部──」

ハッとする。
少年はそれが八つ当たりだと知っている。



部屋に残した手紙のことを考えた。

手紙を回収したいが、もうそれは叶わない。

サダル

『生きたい』と、そう口にした時、
少年の瞳から涙が毀れた。

「……裏切ったんだ、俺は。
 みんなを騙してたんだよ。
 長く生きられないって、知ってたくせに」

1度毀れた涙は止まらない。
ぼろぼろと、少年はあなたに醜態を晒している。

「それなのに、生きたいって思っちゃったんだ。
 みんなと一緒に生きてたいって。
 ……結局さ、このザマだよ」

死んでもいいと思っていたのに、
生きていたいと希望を抱いて、
信じる仲間を裏切りながら死んでいく。

俯く少年は、嗚咽を噛み殺す。
あなたの触れた手に、あたたかな涙が滴り続けた。

ルヴァの部屋に行っていない。約束は破られる。でないと、不公平だから。

シトゥラ

 目を瞑って、小さく首を振る。
くすぐったげに。


「あんたが置いていかせたんでしょ」

 責任を押しつけないで、と続ける声の温度は低い。
 
どうやら、しっかり根に持っている。
離れぬよう、指を深く絡ませる。


「…………あんたこそ、こんなところまで連れてきて。
 手を引いた責任、取るつもりはあるんでしょうね」

 
現在の
少女にとって、ここは死後の世界とさほど変わりない。
この時間のここにいる
少女は、目の前の青年以外のことは目に映らない。

! データが破損しています。
  修復しますか?

ルヴァ

「図々しさも取り柄に追加しましょうね。……まあそこが好ましいと思いますけれど。というかルヴァさん、えげつないベッドテクニックあったんですか?嘘〜…………」

ちょっと二度見した。
撫でかえすとちょっとだけ満足したようなすっきりした面持ちになる。

「でも貴方との会話は必要ですからね。無かったらきっと私はこうして笑えなくて、ずっと泣いていたでしょうし。
……ありがとうございます、ルヴァさん」

貴方が女の壊したい≠奪った時のような年相応の笑みを浮かべた。

そうして、他愛のない会話を続けたり続けなかったりするのだろう。
『モス』の言う"死は救い"など未だ理解できないし、齎されるなど真っ平御免だ。けれどこの場所に落ちた自分にとって、貴方がくれた会話が救いのようなものだと女は静かに考えていたのだった。

 レグルス

「そんなに騒いでどうしたんですかァ」

様子がおかしい少年に声を掛ける。
青年は、首を傾げている。見たことがない顔だ。

【system】
ゲームにおける権限をチェックします....
start.........failed!
この人物は参加権を持っていません!


「何をそんなに怒っているんですか?
アンタはこのゲームの参加権がない存在だ。
何を憤る必要がありますか?」

【system】
▽感情のバグを発見しました。
▽修復しますか?
▼いいえ

メモを貼った。

ゲイザー

「…………」

 キファは大きくため息を吐き、
 観念したように首を振る。
 それから、あなたをまっすぐ見つめた。

「やめだ」

「殺し合いをした仲に、
 仲直りも何もあるまいと思っていたが。

 そんなことを言ってしまえば、
 吾が意固地な人間のようではないか。
 吾はおまえより何倍も生きていたというのに、示しが付かん」

 キファは右手を差し出す。握手だ。

円卓を観た、どこかでこんな台本を見たことがある

舞台に上がっていない、だけど

  カウス
同じなんて思ったのはそれこそ失礼だった。
サダルはカウスから溢れる雫を手で受け止め続ける

「逃げないで、頑張って、偉かったね」

褒められたかった、愛されたかった、死にたかった。
自分は生きていたかったんじゃない、絶望していた。
それでも望まれたことが嬉しくて、生きようとした。
それがこんなにも苦しくて愛おしいことだった。

「君に騙されたなんて誰も思ってない、
 そんなやつがいたら懲らしめてやる。
 自分はあの舞台から降りた裏切り者、だけど君は同じじゃない」

理不尽に死を与えられたカウスが懺悔する理由なんてどこにもない

「カウスが許さなくても、自分は、勝手にする。
 この世界を知って、可能性が出来たから。

 新しい台本を用意するよ。
 今度は誰も死なない……幸せな話。
 カウスが言う裏切りをしなくていい話だ。

 こんな死んだあとの人間が会える世界があったんだよ。
 別の世界だって見つけられるはずだ、
 導いてみせるからさ。今度こそ信じてくれないかな」

生きたいと、自分は彼のように願えたことがあっただろうか。
それだけはしばらく答えられそうにない

サダルは円卓の会議にはいない。
だからこれは、その場所ではない場所でつぶやかれた言葉だ。


キューといくつか会話しても彼らの存在の理解はしなかった。
だからこそキューの望みは完全には理解しないけれど、他の彼らの望みは多く聞いた自覚はある。

議題にあげたかったのだ。
あの日、言いたかった。

『犯人が見つかったら皆は彼をどうするのか』

答えは決まらなかっただろう、大人が決めればいいと従うものもいただろう。
でもそれは果たして平等だっただろうか?

「理不尽に与えられる死が嫌で自分は舞台を降りたんだ」

「平等に訪れる死なんて、存在するのかな」

「あの舞台の"設定"なら存在したのかな……?」

みんなに死んでほしいというわけではない。
人を殺す必要なんて、
”殺したい気分”でもないとする必要がないだろう

だから、……もし存在するのであれば観てみたいと思った

「そんな、みんながみんなを信じる御伽話なんてあるのかな」

古井戸に落ちただけでただの一般人が魔法使いになるようなよくできた話があるのだろうか。
サダルにはわからなかった、舞台は手から離れている

サダル

死ぬのなんて怖くなかった。
死んでしまった今、生きていたいと今更強く感じた。

裏切り者だと指さされた方が楽だった。
みんなに、生きてほしいと望まれていたことを知っていた。


「……っ」

嗚咽を堪えるのに、少年は必死だ。
少年は子供だった。しかし、
子供として生きることを許されない子供だった。

全てを疑って、自分だけを信じて
張り詰め続けてきたその心は、
涙を皮切りに弛緩していく。
そんなところに、あなたの心が染みていく。


ぅ……あぁああああっっ


少年は、声を上げて泣いた。
子供らしく泣いた。
あやす母を求めるように、あなたの腕に縋り付く。

本当に、許されたっていいのなら。
幸せな話を、願っていいのなら。
あなたの台本を、信じてみたいと、そう思った。

 ニア
青年は名前を小さく呼んだ。

「怒らないでくださいよォ。
勿論責任は取りますって。責任……責任ですか。
責任、どう取って欲しいですか?」
青年は少女の頭を撫でる。
彼女が寂しい思いをしたのは知っていたから。

「まさか、今度はずっと一緒に居るなんて、
ありふれた言葉をお望みですか?そんなわけないですよねェ」

青年も、少女以外を視界に入れようとはしない。
青年はまだ、この世界を理解していない。


【system】
データの破損を確認しました。
修復可能です。修復をしますか?
 はい
▼いいえ

「そういえば……」

影はふと何かを思い出した。

「死んだはずのぼくがここにいるということは
 ぼくが
殺した人
もいるのでは……?」

きょろきょろと辺りを見まわす。
サダルがいたということはありえなくもない
けれど街は広い。そう簡単に会うはずもないだろう。多分。

 レグルス

【system】
情報検索中......success!この人物はNPCです。
インベントリにバグが発見されました。
摘出を開始します..............


「生きた人間……そうでしょうか。
参加者としての権利をお持ちでないようですが。
だから、こうしてアンタはひとりきりなんじゃないですか?
アンタに声を掛ける者はいない、ただ、喚いているだけ。
寂しいですねえ──僕が話相手にでも、おや?」

青年は首を傾げる。
目の前で、何かが地面に落ちた。

少年の持ち物の中から、転がり落ちた箱。
手を伸ばして、それを拾い上げようとするも。
それに気付いた少年の手と奪い合いになり、

【system】
バグを発見しました、回収をしてくだs
蝗槫庶縺励※縺上□縺輔>........error!


──その箱が、開く。
それはルヴァの売る、“気分”の箱と似ていた。

 気分屋は人を探している。
 ここにいるはずの緑髪の技術屋を探している。

サダル

「お人好し過ぎるのよ、あんた。
 だから気疲れしてそんなことになるんだわ」

 『気を遣う』の対義にある少女は不遜にそう言う。
 どこか苛立つ理由は、少女自身にも分からない。

 
その理由は、彼が優しさで苦しんでいるように思えるから。
――苦しむくらいなら、みんなに優しくなんてしなければいいのに。
その思考は少女の奥深くにあって、言葉として浮かび上がってはこない。


ど、
こがって……


 跳ね上がる声に内心の動揺がありありと表れる。
 好きじゃないわ、という逃げ道を自分で絶ってしまった。

「……あのひとに会っても、内緒よ?」

 そう言いながら辺りを一瞬見回し、人影のないことを確認し。
 耳元に口を寄せ、それを手で隠しながらこそりと囁く。

「あのね――」

 ――少女には、隠し事への負い目がほんの少しだけある。
 特に、目の前の彼には。それに――

(→)

サダル
 
「――うるさいし、胡散臭いし、酷いことを言うしするし
 八方美人で自分勝手だし意地悪だし
うるさいけど


 寄せていた口と手を離しながら、
 誤魔化すように口早に並べ立てる。

 わずかに赤い頬だけが、名残をのこしている。

ハマルをむぎゅー。

 ルヴァ

青年は、ルヴァの姿を発見した。
何となく気まずいので、やや控えめに挨拶した。

「どうも、ルヴァ。お久しぶりです」

キューの言葉を思い出した。

キューが助けて欲しいと言ったのを覚えている。

キューに言葉を届ける手段がない。

 シトゥラ

「あ!!! シトゥラちゃんやっと見つけた」


 気分屋はあなたの姿を見るなり、駆け足で寄って来る。

「お届け物ですよー。お待たせ」

 そう言って、ポケットから布製の袋を出して、あなたに渡す。
 中には白い宝石が幾つか詰まっている。

殺さないで解決する方法などないと思っている

生きていればキューを殺しに行ったかもしれない

でもそれでは、自身が憧れる人にはなれないと思った


「 
I say "Help me, help Cu".
 」

「 
I said...
 」


/*『もうひとり』の声は聞こえませんでした。

【駒鳥は誰?】

キファ

呆気に取られたように目を丸くしながら差し出された手を数秒見下ろしていたが。

「……貴方とサダルさんを殺そうと思った理由、事件解決をやめた裏切り者だと思っていたからなんですよ。それ以上もそれ以下もありません。

……ですからここに来て様々なものを理解してしまった今──」

貴方の右手を取る。
仲直りの握手だ。

「──私にとって、貴方は恋バナができる貴重な女友達、そして占い師や知識人として尊敬している人ですよ。キファさん」

澄んだ金色の瞳で射抜きながら、強気に微笑んだ。
口にはしないが、素で遠慮なく喧嘩できる相手でもあるのだから。

【→】

キファ

「……ところで。え?何……なんて言いました?
"吾はおまえより何倍も生きていた"?

貴方……年増なのに床に転がってヌア〜ン!してたんですか……?


(参考 )


貴方のこと女狐って罵ってましたけど本当になんか狐みたいですね、貴方……」



ここにあった……シリアスは……?

自分よりキファの方が狐っぽいと思っている。

シトゥラ
 
青年の手を大人しく受け入れる。

「そうね。言葉ではいくらだって嘘がつけるもの」

 あっさりと肯定を返す。
 売り言葉に買い言葉が加速している気がするが、
 少女は止め方を知らない。

「どう、って……。
(……ベタなのだってたまには悪くないと思うわ。)

 …………自分で考えたら?」

 特段、思いつかなかったらしい。
隠した本音のほかには。

しかし“死は平等に不平等”です。
いつそれが当方にも訪れるとも知れません。

ですが、当方は予感します。

それが“神様の言う通り”であれば、
当方は『壊れた時報』と『もうひとり』として、
『“Torcular”』として
完成するでしょう。

それが、“誰かさんの言う通り”であれば、
当方は『“BAG”』として
完成するでしょう。



2日目の終わり頃か、そんな声が聞こえた。
これからの選択が「神様の言う通り」になるか、
「誰かさんの言う通り」になるのか。

誰がそれを解釈するのか。

ゲイザー

「許す」

 固く握手する。
 その右手に、骨折の痕はもう無い。
 許し、許しあった。

 強気に笑い返そう。
 今のキファはちゃんと、こういう表情が出来るのだ。

「吾もだ。……まあ、あれだな。
 吾ら、死んでしまったもんな」

 奇妙な友情だった。
 一般には、理解しえないかもしれない。
 だけれど、殺し合いを経たからこそ。
 身と心を以て。互いを、深く深く語り合うことが出来たのだ。


ブラキウムをむぎゅー。

 ニア
言葉が嘘だと言うのなら。青年は少女に掠めるようなキスを一つ。

「あー、ハイハイ。
アンタは本当に不信、不満、不平の塊ですね!」

青年はニヤッと笑う。
今しがた、口付けた唇に触れた。

まるでアリスに出てくるチェシャ猫のような笑み。

「まさか僕も、アンタが態々僕の薬指に痕をつけたのを、
何の意味もなく──なんて思っていませんからね。

一緒に居てあげますよ、アンタが何をしていても。
どんな人間だとしてもね。──嬉しいでしょう?」

ゲイザー

エッおまえアレ見てたのか?

 
おまえ……見て良いものと悪いものが有るだろ……!

(見て良い)

 
吾は裸こそ晒せても恥ずかしいものは有るんだぞ!!
」 

 ……どうやら、キファの長命はまだ知らなかったようだが。
 だがきっと、そんなことも。
 これから知っていくのだろう。

 だって、もう友達なのだから。

ブラキウムをむぎゅー。

 カウス

「カウス、自分は君たちに幸せになって欲しいんだ」

「それが死の先だって許されて欲しい、
 生きることならばそれが許されて欲しい。
 矛盾が起きてしまうのならば、何度だって話しあって欲しい
 一緒に……解決を探したいな」

 望まない結末が訪れないことを願っている。
 都合のいい台本を書きたいと願ってしまうんだ。
 【スクリプト】の残した台本は、いつかどこかを語っている。

 許される世界を探して覗き続けるのを止めたくはない


「そこにはみんながいて、カウスには生きていて欲しい」

 かなわないかもしれない、ただの夢物語
 →

  カウス
「だから今は泣いて、少しでも心を晴らそう」

 いつか誰かに慰められた、甘やかされていた自分だからわかる。
 泣きたかった、責められたかった、そして許されたかったんだ

 泣きじゃくる小さな体を抱き締めて、
 文字を書かなくても言い二本の腕で背中をなで続けた。

話をすること。
それは、サダルが幸せでないと消えてしまう代償。
サダルは他人の幸せを自分の幸せだと思っている。
星使いの星は幸福の元へ導かれるべきものなのだ。

  ニア

「年下にはつい、……本当。
 もうそろそろ、抱えられないで壊れるぐらいなら別の方法をとった方がいいんだろうね」

今回の会議は子供(に見える人)が多すぎた。
そして愚か者は自身が破滅の道を歩んでいるときに壊れるまで自覚をすることがない
理由は愚か者だからだ。

囁く声に目を見開いて、小刻みに震え始めると
小さく頷いて、何度も頷いて、
"わかる"
の意思を伝えた。

サダルはしゃべらない方が感情がわかりやすい人間である

ありがとう……最高

@マークがみえました。削除されました


『好きな人の悪口は愛の言葉だからね ニアが心を開けているのなら良かった』

ニアが何をしてもサダルにはほとんど何も効いていない。
なんだか依怙贔屓全肯定男が誕生してるのにそろそろ気づいているかもしれない。

『ニアたちがいなくなって悲しんでいる人は多かったけれど あまり抱え込まないように これから先も なにかあったら相談してくれる? 今度は 話をしてくれるとうれしいんだけど』

サダル

少年は泣いた。たくさん泣いた。
これまで泣くことが出来なかった分、
あなたの腕に守られながら泣いた。

生きたかった。約束を守りたかった。
責任を果たしたかった。
しかしそれが成し遂げられなかった今、
ぶつける先も見つからずに八つ当たりをしていた。

あなたにぶつけたことで、
少年はいくらでも救われたことだろう。

「……なりたいよ、俺も」

誰かと一緒にミルクティーを飲んで、
誰かの隣で支え合う。
いつか大人になって【夢】を追いながら誰かと恋をする。
そんな在り来りな幸せを描きたいと、
確かに自分は感じていたのだから。

それが全て無駄だったのだと、
絶望≠キる少年はもういない。


サダル
「……ごめん。情けないとこ、見せた」

暫くあと、目を真っ赤にして鼻をすすりながら、
ようやく落ち着いた少年はあなたに言う。

「あんただって、残してきた奴いんのにな。
 俺だけじゃない。分かってたのに」

大声で泣いた分、声は枯れていた。
まるで最初のあなたのようだ。
赤くなった目を擦りながら、涙を拭き取る。

「でも、お陰で落ち着いた……と思う」

 メサ
「え”?」


突然声が出た。
あなたは驚くかもしれないが、サダルは何事も無かったかのように文字を綴って会話をし続けた。
何か理由があるのかもしれないが、少なくとも今のサダルはもしかしてあなた達の関係にとってまずいことをしたのでは? と思っている。真相はわからないが


「あれ 犯人のリボン だったんだ」

『知らずに渡しちゃっていた 何か考え込むように持っていたけど 知っていたのかな ちゃんと大事そうに持っていた気がするけど それがシトゥラをみた最後だったから どうしたかわからないんだ』

事件に役立てることができなくてごめん、と続けメサの言葉に少しだけ寂しそうに目を細めた。
サダルはこの空間で起きている違和感にそろそろ気づいてしまっている。それぞれの認識に齟齬が総じている、と。

血が出るまで自分の唇に歯を立てている。わなわなと震えが止まらない。

逃げようとした者だ。手を振り払った人間だ。動く資格を持っていない。

『もう一人』の声を体を震わせながら悔しそうに聞いている。

  メサ

『メサ 信じられないかもしれないけれど 
 今から自分が"みてきた世界"の話をするね
 全部が妄想でもないはずだ

 自分は あのみんながいた舞台の中で殺された
 自分は あのみんながいた世界を "死が必ず訪れる台本"と称して
 絶望をした 毎日誰かが死んで心がすり切れてしまった
 そしてその舞台から降りる選択肢をとった
 誰かが死に導かれるのなら自分が死ねばいいと思ったんだよ』

『そして導かれてやってきたのがこの世界だ 信じられないかな? 死んだ先の"不思議な世界"に自分たちは来てしまった』

『この"世界"は どうやら死んだ"ショック"で今まで生きていた世界を"偽物"だと思う人が居る 気分が悪いかもしれないけれど 全員が全員生きていた頃と同じ存在じゃないみたい

 なんでだろうね それは自分もわからない だけど"違う"ことだけはわかってしまって それでも一緒に過ごした記憶や 大切な時間は残っているんだ』

 レグルス

「──シトゥラ。
アンタが殺したいのはこの“僕”です。
こっちにおいで。間違えてはいけません」


清水に落ちた墨汁は、その水を濁らせていく。
黒色が透明を売り潰していくのが見えた。

その侵蝕が、手に取るように判る。
少年の瞳が濁っていく。
正常な判断力や理性が音を立てて砕け落ちて行く。

傍らのハルバードを握り直した。
嗤って、手を振る。

「アハ──おいで、可哀そうな観客。
アンタはどうしたって物語になれない。
あまりにも哀れなので──僕が幕を引いてあげましょう」

 カウス
「落ち着いて良かった、でもそれだけは訂正させて。

 残してきた奴、は
 自分は置いてけぼりにした自覚があります……。

 
自分のことは許さないで
、さっき許してっていったけど。
 だって殺されに動いていたのは真実だから」

サダルの一人称は自分である。
時々ややこしくさせるのは自覚をしている。

「本当にあのときの自分はどうかしていて、
 あの世界が毎日人が死ぬようにみえていたんだ。
 終わることがない絶望の世界、
 犯人が動かなくても死体はできあがる。
 疑心暗鬼と、不安が渦巻く台本。
 だからさ誰かの代わりになれないかと思ったり、
 いろいろ考えて自分で死のうとした。
 犯人を知っていて、犯人の殺す目的も知ったら……
 誰の味方もできなくて、一人で勝手に走ったんだよ」

ダイナミック殺害自殺をかましていたのだと自供。

「カウスは、この世界をどう思っている?
 "また"とか、"設定"っていう気分は……ある?」

深く深呼吸をして、もしかしたら何も思い当たらないかもしれない質問をした。
この世界を死の先だと疑わないだけの存在がどれほど居るのだろうか…まだわかっていない

 ルヴァ

「ああ、これかァ。ありがとうございます」

ルヴァに笑い掛けて、宝石を受け取った。
梔子に添える、紫と白い石。
彼の一番大事な、少女の色。

「約束通りですねェ。
さすが商人──助かりました。
これで、ニアに装飾を作ってやれますね」

サダル
「殺されに動いてた?
 ……ああ、そっか。やっと意味がわかった。
 何でアンタがルヴァに人を殺したい気分
 なんてものを頼んだか、気になってたんだよね」

それを知ったのはあなたが死んだ後。
そして少年はあなたたちの遺体を調査しなかった。
今ようやく、あなたの死にルヴァから買った気分が
絡んでいたことを理解する。

「……分かってるよ。作り物の世界ってこと。
 最悪の設定だと思う。さっきまでそう思ってた。
 でもさ、この『生きたい』は本物だって
 今は思う。次≠ェあるなら死にやしねーよ」

聡い少年は、目覚めた時には全て理解し、
そんな『設定』に振り回された自分を嘆いた。
でも今は、お陰で『生きたい』を
明確に思うことが出来る。

面倒見よくなんてないと憤慨した。照れ隠しだ。


「 
To help Cu. To help Brachi.
 」

「 
To help us.
 」


/*の後に、続けて音が聞こえました。
【駒鳥は誰?】

絶望≠フ気配が少しなくなったので安心した。

シトゥラ

「頼むぜー。
 すご〜〜く頑張って持って来たんだから!
 シトゥラちゃんと……梔子ちゃんのためにね!」

 具体的には毒を嗅がされ首絞められナイフで滅多刺しにされながらこちらに来た。頑張った方だと思う。

「持って来れなかったらどうしようかと思ったわよ。ポケットに入れてたから衣服とか装飾判定になったのかな? 良かった良かった」

 気分屋は一仕事終えたような顔をした。


「だって、特に自分を殺したいわけじゃ無かったから……
 理由をね、作っておこうと思ったんだよ。
 キューだけは、純粋に人を殺したがっていたっけ…?」

 自分が死ぬために人殺しを犯人にさせたという最悪なシナリオは
 一応作家の手によって消滅しているはずだ。一応は。

「カウスはわかっているんだ。
 そっか、……こんな設定じゃなかったらカウスのために
 みんな必死で生きる方法を探すんだろうな。
 何で言ってくれなかったのって怒るんだよ。

 ……怒られるかな、自分も。

 ううん……いつこの舞台が終わるんだろう。
 いつまでも終わらなければ、待つことになるんだけど。
 それは気が滅入るな、次も嫌な台本が用意されたら……
 
また声でなくなりそう……げほっごほ」


まだ明確にサダルは伝えてはいないが、彼の声の出方は気分の浮き沈みである。とても風邪っぽく。
慰めるときや目の前の少年の前では格好つけたがるが、どうも情緒は不安定になりがちだ。

 ルヴァ

「頭が下がりますねェ。
よーしよし、頑張った頑張った」

ルヴァの頭に手を伸ばして撫でた。
随分乱暴な撫で方をしている。

「梔子ちゃんねえ……そんな可愛らしいモンじゃないんですよね。
ご存じだと思うんですけど、アイツ強情で可愛くないし。
なーに言ってもあれは厭だこれは気に入らないで。
本当に困ります、わがままなお嬢様ですよ」

要はのろけだ。
青年は、言葉にしてはいないが“それが可愛い”と言っている。
青年の声は普段より明らかに柔らかい。

シトゥラに会うと泣くのでちょっと限界をプレイしている

青年は、視界の端にサダルを捉えた。

 シトゥラ

ぴ。

サダルはシトゥラと目が合えば、蛇ににらまれた蛙のように体がこわばり動かなくなる。
首を横に振りながらスケッチブックを抱え、そろりと伺うようにゆっくりと首をかしげその瞳を見つめた

ご用がおありですか……?


口を効くよりよっぽどわかりやすい人間は、あなたが近寄らなければ苦笑いをしてその場を去るのだろう

サダル
「『キュー』は人殺しなんかしたがってないよ。
 でも、『どうかしていた』って言うくらいなんだ
 少しは後悔してんだろ。アンタもさ」

自分の意思で死んだわけではない少年は、
それはそれは大いに後悔をしたが。

「なら、一緒に怒られような。
 ハマルはずっと無理してるし、
 ルヘナもアンタたちが死んだ後様子が変だった。
 ……それ分かってて置いてきた俺も同罪。

 いつ来るかわかんない次のことより、
 今のこと考えた方が効率的だよ。
 
ま、次の話先にしたの俺だけどね

シトゥラ

「あんたはやっぱり、胡散臭いしうるさいわね」

 青年の手を取って、薬指に残る痕を見る。
そうして、歯を立てずに食んで。

 顔を上げて、目を細めて。淡く微笑みかける。

「……それじゃ、わたしもそうするわ。
 もうちょっとあんたに付き合ってあげる。
 どう? 寂しがりさん。――――嬉しいかしら」

 そう返す。
――くれたのと、おんなじだけを。

路地裏から姿を消した。

シトゥラ

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ」


 頭をがくがく揺さぶられた……もとい、撫でられた。

「あー、それは全くもってそう。ちょっとあの子とは僕分かり合えないわ……。
 ……まあでも。前のシトゥラちゃんよりは随分幸せ≠サうで、気分屋は恐悦至極でございます」

 気分屋はにやにやしながら言うのだった。

「それじゃ、今後ともお幸せに。」

会議の場。いつも座っていた席で不機嫌そうに口を噤んでいる。

ボードを見て複雑そうな顔をしながら唇を噛んだ。女の唇はもうズタズタだ。

 カウス
「カウス……。
 本当にいい子だね
、どうやったらそんなにいい子に育つんだ」

みんなと仲良くしてくれてありがとう、だめなお兄さんたちがおいていってごめんなさいね。

「そうだったんだ?
 ある程度は聞いたけれど知らないことが多すぎる。やっぱり手に余るな彼らは……」

「ブラキウムも心配だ、……実は仕事頼んでしまってるし。
 無理をしなければいいんだけど……人のふり見て我がふり直せだよね」

ふと目をつむって日付は数えた、時間の感覚にめまいをしながらいつか誰かに告げた"解決するであろう日付"は明日だ。

今はたしかに自分をどうにかするべきだろうと軽い散歩に誘うだろう。
しばらく少し寂しい認知のされ方をする世界を歩けば、心をくすぶる闇が少しでも軽くなると思ったのだった

サダル

 しきりに頷いている
わかり手になってしまった
彼を見て、
 思わず、
えー……
という顔になる。
 ちょっと大げさじゃないかしら……?

 しかしすぐに気を取り直して、つんとした表情に戻って。

「物は言いようね。でも、そんなのじゃないわ。
 心の底からの文句よ」

 このひと本当にお人好しね……と思っている。
 こんなに人に甘いから疲れるんだわ、とも考えている。
 その甘さにすこしずつ、寄りかかっている身で。
 
……依怙贔屓全肯定男さんの誕生にはまだ気づいていない。


「そう。……悪いことをしたとは思ってるわ。
 あのひとは随分いろんな人と仲が良かったみたいだし」

 ほんのり嫉妬の色が滲んでいる。優越も、ちょっとばかり。
 それから、問いには不器用な肯定を返す。

「あんたもそうしてくれるなら、話してあげてもいいわ。
 ……わたしだけ弱みを晒すなんて不公平だもの」

ホワイトボード>>G128を眺めて、(朝まで一緒だったって、ほんとなのね)と思った。他意はない。

ボードに書かれる文章を見ていた。無表情だった。

 ニア

「………、アンタは」

やれやれと首を振った。
取られた手を見ている。
唇の感触に目を見開いて。


「降参ですよ、降参だ。厭な女ですよ」
見えないところでばかり素直になる。


青年の目元は僅かに赤くなっているが、前髪で隠れて見えない。
青年はそれに密かに感謝した。

「嬉しいですよ。こうしてまた会えて。
今度は、あんな結末を迎えないことを約束します」

少女の頭に手を伸ばして乱暴に撫でる。
優しく、髪に指を通した。

サダル
は?
 誰がいい子だよ。
 今すぐ認識改めて」

あ、怒った。
刺々しい口調に、少しうにの気配がある。

「アンタが思う以上に、アンタがいなくなって
 落ち込んだやつは多いってこと。
 手に余るなんて言ってやるなよ」

「……ブラキウムは」

その名を口にする時、少年は少し痛ましい顔をする。

「結局よく、分かんなかったな。アイツのこと。
 アイツにも怒られる覚悟しとかないとかも」

怒るだけの自我が、アイツにあるんなら。


重い腰を上げる。ずっと座り込んでいたため、
散歩の提案には賛成した。
確かにただ座っているよりずっといい。

『二人で一つ』という言葉を聞いて黙り込んでしまった。

 サダル

「アンタもこっちに来たんですねェ。
随分無茶をしたみたいですけど?」

つかつかと彼の元へ歩み寄る。
肩を掴んだ。逃げられない!

 メサ

サダルはゆっくり書いた、
それは後で"なにかからの補完"があるとすべて明かされる台本。
今はサダルの視点だけで、
憐れな台本作家の言葉だけで綴られれた。

犯人と出会うことができて、作られた恋に落ちて、
幸せをつかもうとしたが絶望をし、
彼らと朽ちた報われない物語だった。
長すぎてすぐにはわからない
持ち帰れるようにまとめられるだろう。

『メサ 自分は"まだ"他の世界が見えるんだ 星が導いてくれるらしい 幸せがあるか不幸があるかわからない またこんな死が訪れる台本の世界かもしれない』

『それは どんな場所かは行かないとわからない それでも存在している 死の先でもない場所だ』

『メサ 君は 自分の世界にいる立派な役者だった』

『君がいた世界に自分はいた 他の世界でも 新しい世界が訪れたとしても 君のことは忘れないしまた会いたいと思う』

最悪な台本だと、悲しい物語だと、
望まれなかった結末と誰かはいう。
それでもこの台本がなければ始まらなかったものがある。

『メサは そうおもえるような人達にこの物語で会えたのかな』

 ルヴァ

「ああ、勿論。
ありがとうございます──ルヴァ」

にやけ面は気に入らないと思ったので頬を引っ張っておく。
青年は笑った。手を振って、踵を返して。
青年はまた、少女の元へ戻っていく。

 シトゥラ
『シトゥラと違って 彼らに殺してもらいました 自殺に見えるとみんなが心配すると思って できるだけ 犯人もわかりにくいように』

肩を掴まれるとびくりと身体をはねさせ視線をうろうろとさせる、書く手が震えながら恐る恐る見上げれば別れを悲しんだ大切な人の声が落とされる。
なんて拷問だろう。

『ニアを見かけて 少し柔らかくなってた ありがとう 心配していた子だったから 別れたあとに気づいたんだよ』

『それで   』

『シトゥラ あの     今どんな気持ちですか』

このときのサダルの動揺は
曇り空でいい天気ですねと言ったり、最近どうだ……と父親が最近話していない息子に声をかけるような、それぐらいあった。

願う。「ハマルさん、どうか貴方が成したいことを成せますように」

ハマルとすれ違う。「行ってらっしゃい」呟いて、見送った。

(……アンタが決めたなら──
 いや、アンタたちが決めたなら俺は応援するよ。
 アンタたちは、俺の信じる、仲間だから)

目を閉じて、祈るようにそう思った。

【ソロール】

 『村人』がどのようにして狼になったのか。
 その内容を詳らかにしましょう。

 ❀

 むかしむかし……というほど遠いことではありません。
 その村人は、年端を数えるのに、
 まだ両手足の指で足りるほどの少女ですし――
 この世界ができたのはその実、つい近頃のことですから。

 その村人はレムノスから離れた、
 とある小さな、ありふれた町のひとつに生まれる予定でした。
 
※『村人』とはただの役割の名称に過ぎませんから、
 村人が町に住んでいても、何らおかしくはありません。


 村人は順風満帆に暮らしてきました。
 あたたかい家族。語りあう友。
 おいしい食事。綺麗な服。ふかふかのベッド。
 満たされていました。
 笑顔と幸せに満ち満ちた、平凡で素敵な人生。

 ❀

 そういうありふれた『設定』を持つ、この世界の住人。
 少女はそういう存在になるはずでした。

(→)


 けれど、少女はこの世界を統べるものに、
 目をつけられてしまいました。存在を見出されました。

 片隅の街で冒険者に挨拶をするはずの、ただの村人。
 そうなるはずだった彼女は、
 狂った殺人鬼へと書き換えられました。

 覚えているでしょうか。
 このβテストの前から、遺体が発見されていたこと。
 ――あのうちのいくらかは、きっと。
 この少女の手によるものです。

 ❀

 殺人鬼は、ある日ひとりの冒険者を襲いました。
 深い森の中で、胸を刺して殺し、弓を奪い。
 彼が参加する予定の、会議のことを知りました。
 そこでは「シータの痕」事件についても扱うのだと。

 そう知った彼女は、思いました。
 ちょっと、揶揄ってみようかしら。
 ……いいえ、本当に思っていたのは、こう。
 そこに行けば――誰か、わたしに気づいてくれるかしら。


 そうして、霧の向こうからやってきた少女は、
 ひとつ余った席に腰を掛けました。(→)


 それが、この少女の『設定』です。
 これ以上はありません。詳細は存在しません。
 少女が席に座るのに、これ以上は必要がなかったからです。

 ❀

 そうあれかしと定められた、彼女の罪。
 それは、彼女への罰でもありました。

 ――その話は、いずれまた。
 兎が穴から飛び出すころ、語ることになるでしょう。

(→)

, ,

 ――わたし、

       「ごきげんよう、キュー。
        悪い子同士、仲良くしましょう」

           
こんなことをしてしまうの、


 「こちらのことは『ガルデニア』と呼ぶように」

 
   他の誰だってしないようなことだわ

「お馬鹿さん」「お寝坊さん」 

「キュー、あんたも病気なのね。間違ってるのね。狂ってるわ。
 だから――――わたしたち、仲良くできそうね?」

       
ほら、わたし、悪い子でしょう?

    
「わたしが何者かって?
 ……そんなの決まってるじゃない」「ニアよ」


Loading...


「知らないわ。お馬鹿さんの――    
 あっさり人のことを信じちゃうような、
、、           
 お馬鹿さんたちの考えることなんて」 
                  
叱ってちょうだい!

    
「わたしたちは殺したいから殺して、
     それらしい理由で飾りつけているだけよ」

               
諭してちょうだい!

 
『……優しいのね』

 
悪いことだと教えてちょうだい!

          
「逆よ。ニアだから、ガルデニア」

            
誰でもいい、

Loading...


    
「ねえ、キュー。……あのひとは、やめて」

       
誰だっていいから

「――そうしたいと言ったら、連れていってくれるの」

   
お願いよ


「だから、殺してちょうだい」
「そのかわり――
 今日は、誰も。
殺さないでちょうだい


――――わたしを見て!!!!


Completed



 
! データの読み込み、および復元が完了しました。
  File:Gardenia


 
「 I, said Nia. 」
――その声を聞いて以降の彼女は、
『ガルデニア』と名乗った殺人鬼の記憶を有します。


【ソロール:[File:Gardenia] 完】

アイツらのせいってどこかで聞いた気がしたがその場にいないので聞こえないことにした

>>キュー

 
少女はあらゆるところに存在している。
分裂バグだ。


 この少女は街の中を歩いている。
 いつかのように、時報の姿を探している。

素知らぬ顔をした。あの言葉を知っているのはあなただけなのである。知らん知らん。

キューに嬉しい≠して欲しい。

(ていうか俺ルヴァに会わなきゃ
 いけない気がするんだけど気まずいんだよな)


絶望≠ゥら立ち直った少年は、
顰め面でそんなことを考えた。



 姿を見かけ腕を掴もうとする。
 ……が、すり抜けた。顔を顰めた。

「……時報さん、聞こえるかしら」

キュー

「相変わらず面倒な話し方をするわね……」

 呆れ口調でそう言って。すぐさま本題を口にする。
 ……残された時間はきっと少ない。

「声を聞いたわ。
……それできちんと思い出せたことには感謝してあげる。

 あんた、これからどうするつもりなの?」

 カウス

「おや? やっと立ち直ってくれたかしら?
 気分の買い取りは要らないって言ってたのは本当みたいだね。」

 ルヴァはカウスの元を訪ねる。
 気分屋は相手が気まずい≠ナもお構いなしだ。
 

泣かない人間だ。全てを見守ると決めたから、もう俯かない。

だから顔を赤くして照れを隠すように叫んだ。「私もハマルさんがだいすきですよ!頑張って!!!」

 ニア

『謝るときは一緒でもいいよ? でもシトゥラがいるなら平気かな ちゃんと責任とってもらうんだよ』

嫉妬の色が見えないのか見ないふりをしているのか、
はたまたそれすら愛おしく思っているのか。
俗に言う"推し"という存在に愛を言えなかった後悔よりも
言う後悔をしているサダルは安心したようにホッと息をはいて、
歩み寄られた言葉にぱちくりと目を瞬かせる

「……え、っと。わかった、なんかあったら言う。
 不公平だからね……ううん、じゃあ」

もう少しだけ服が乾くまで内緒話。


気分の浮き沈みで声が出ないのを隠すのに
これからも風邪でごまかしきれるかな、なんて。
また少し皆にとってずるい相談をしたりするのだ。

ニアが否定的な言葉を言っても困ったように笑い、
アドバイスを受ければ素直に受け取る。
ただそれだけでもサダルにとっては
ようやく人を頼る一歩だったりしたのだった。

愛や好きを一方的に注ぎたいタイプの人間だ。向けられる事は慣れていない。

ルヴァ


感動の再会である。
少年は呻き声を上げた。

「立ち直……何のことかわかんねーな。
 つーかアンタやっぱ死んだの。あーあ」

少年はしらばっくれようとしている。

キュー

「別に嫌とは思ってないわよ。
 いちいち意味を考えるのが面倒なだけで」

 その『面倒』の時間を置いてから、
 咀嚼した内容を言葉にする。

「――大人しく殺されるってこと?」

 カウス

『げ』
って何よ。
 喜びなさいよ。あなたの気分屋よ。
 僕の目はごまかせないわよ。ここに来てからずっとどす黒〜い絶望≠フ気配がね〜〜〜〜」

 感動の再会だ。本当に?

「あーあ。見込み違いだったな。
 これは絶対生き残るタイプの顔だと思ってたのに」

さっきゲイザーに平手打ちをされそうな気配をn回読み取っていた

シトゥラ

 ちょっと、と言って手を避けるようにゆるく首を振る。
 戯れのような抵抗。
だって、両手は左手を握ったまま。


「――ええ、」

 小指同士を絡めて。
子供っぽいしぐさ。

 淡く笑みを浮かべて。
慕情をたたえた瞳。

 少女はようやく少しだけ、素直に言葉を吐く。
 、、、
「今度も守ってちょうだいね、シトゥラ」

キューにあげたあの嬉しい≠ェどうなったのかを知らない

「返答を最悪な方向に間違えたらいつでも平手打ちしますからね」の気配をサダルに向けている。

死にたかったし愛はお金で買えると思っているよ。言わないけれど、言わないけれど!

ルヴァ
「へーそりゃすげーな。
 
俺以外の誰かが
絶望≠オてたんだろーね」

少年は平然と嘘をつく。
内心さすがに汗ダラダラである。

「それ俺の話してない?
 つーか俺、先に死ぬかもって言ったし。
 勝手に見込んだのはアンタの方だろ。ザマアミロ」

愛しい≠フ在庫まだあります。

ルヴァがいるなら本当に愛かえるじゃん…………と気づいたが、ヤク決めてる気分になるなとも思った

サダルにちくちくとげとげしたオーラを出している。ルヴァも止めたいけどルヴァには弱いので出来ない。

 カウス

「茶髪か黒髪で、地味で何の取り柄もなさそうな顔の下っ端の子供。
 こんなの主人公タイプだと思うでしょ……」

 完全に見た目で判断している。

「俺以外の誰かが、ねー。まあいいけどね!
 本当にザマアミロだよ。
 俺、アンタにギルド押し付……あげようと思ってたんだ。」

「みなさん救いを与えようとしているんでしょうか……?
 求めているかもよくわからない人に。
 救いというのは自身で決めることかと思っていましたけど
 やっぱり人って愚かで、素敵ですね。ふふ…」

とっても羨ましい!
舞台を降りてしまったただの観客。
けれどその眼差しには少しだけの期待があった。

「それが本当にできるというのなら
 ぼくはちょっとだけ興味があります」

ルヴァ
喧嘩売ってる? 売ってるよな。

 ハイハイどーせ俺は主人公なんて柄じゃ
 ありませんでしたよ」

舌打ちをした。
ムカつくと分かりやすいのは変わらない。

「……は。ギルド?
 それ、俺をギルドマスターに据えようとした
 つてこと? 
向いてないと思うけど


歯に衣着せぬ少年である。
ただあなたが何故そのようなことを考えたのか
分からない少年でもなかった。

「……悪かったよ。期待に応えられなくて」

口を尖らせる。

ヘイズ

「救いって、与えたり貰ったり……少なからず他者と関わるものだと思いませんか?」

隣いいですか?と声をかけながら料理人は貴方を見ている。

「その口ぶりだと、なんだかヘイズさんは人じゃないみたいですね」

バンって何だよバカか。と初日を思い出してイラついた。

「もう少しバンのボリュームを下げて頂けると助かります」

羊に囲まれたかった。ルへナのパンを食べたかった・・・あれハマルにぜんぶいったかな? それならいいや

ゲイザー

「……そういうものですか?
 ぼくも誰かにもらったり、与えたり
 してたんでしょうか……よくわかりません」

ぱちぱち。首を傾げた。
あなたも死んじゃったんですねえと
影は快くとなりを許容する。

「ぼく、人じゃないんですよ。
 もう死んじゃったのでバラしちゃいますけど」

にこにこと世間話のような軽い口調。

 カウス

「そんな怒んなって〜〜〜。
 気分は買ってくれないのに喧嘩は買ってくれるんだね……」

 へらへら笑って言う。怒らせたのは自分だ。

「何となく昔のあたしに似てるな〜〜と思ってさ。
 でも、多分あたしよりマスター向いてるよ」

 確かにあの時、彼は希望を隠し持っていたからだ。
 自分にないものを持っていた。

「まあ、いいんだ。
 絶対君じゃないと困るってわけじゃないから気にするな」

ヘイズ

「考え方は人それぞれだと思いますけどね。私にとって『救い』とはそうです。
きっとヘイズさんも知らない間に与えていると思いますよ。与えた側にとって些細な事だったとしても、与えられた側にとっては大きな意味を持つものはちゃんとあります。言葉であれ物であれ……ね」

死にましたとも。悔しいですねと答えながらすとんと腰を下ろした。

「随分あっさり言っちゃいましたね。
でも、人に紛れて過ごしていた事にも何か理由ってあるんじゃないですか?
……どうでした?人と過ごしてみて」


「ラス。ラス、聞こえるか。
 話がしたい。謝りたい事も、話したい事もある。」

「……今じゃなくてもいい。
 お前が許してくれるなら、聞いてもいいと思えるなら。
 また声を掛けて欲しい。」

「今までお前を待たせた分、
 その時が来るまでずっと待ってる。」

会議がようやく落ち着きを見せて。
それぞれが動き出した頃。そう声を掛けるだろう。

返事はいつだっていい。今日でも、明日でも。
貴方を待たせた分だけ、男は待ち続ける。

ルヴァ
「だって金ねーもん。
 あっても買わないけど。胡散臭いし」

売り言葉に買い言葉である。
しかしこの話題から逃れる術を探している。
胡散臭いといいつつ、手元にもうあの箱はない。

「気にしちゃねーよ。
……似てる?

 アンタの好意を無下にしたのは謝るけどさ」

 
もう、誰かを視る必要もないだろう。
情報は手中にあるし、疑う相手もいない。

ただ、もっと知りたいと想う相手が一人だけいる。
──正確には、ずっと“いた”。
だから今日はこの力は、己の為に使う。明日を視る為に。

  
▶ 占う: 人形 ラサルハグ

) キュー

「……そう」

 彼の顔を覗き込む。定まらない視線から、
 こちらのことは見えていないのだろうとは分かっている。
 けれど、合わない視線を承知で、薄紫で彼の瞳を見つめる。

「死ぬのって、こわいことよ。そう決めていたとしても。
 ……たくさん殺してきたわたしが言うのも、ひどい話だけれど」

 声色に後悔が滲む。今の少女にとって、ここは現実。
 そういう『役割』だったから、と自身を許せるわけもない。

「つらくて、苦しいわ。それで、寂しいの。
 ――あのひとに触れていたかったけれど、
 きっと爪を立ててしまうから、それもできなかった」

 受け入れることを選んだ少女が己に握ることを許したのは、
 彼の手ではなく、無機質なシーツだった。

(→)

キュー

 彼の腕をつよく掴む。……触れられない。
 きつく握った手のひらに、爪が食い込む。

「ねえ、時報さん。
 ……殺されるって、そういうことよ。

 それでも、『ミンナ』のこと。信じるっていうの?」


 呆れたようなため息から通信は始まる。

「聞こえている」

 無愛想な返事。
 ラサルハかは短な言葉に様々な感情を含んでいる。
 先に連絡をよこさせた情けなさ、
 『相棒』でありながら知らないことが多くあること。

「俺も、話したいことがある。
 ──時間のあるうちに」

 キューを止めた後、次に始まるのは償いだ。
 彼らが殺めたものたち。
 すべてを見ないふりすることで協力したこと。
 ブラキウムを殺め引き込んだこと。
 
「次に待たせるのは俺かもな」

 自嘲して、瞳を閉じた。



 ラサルハグは、メレフを想う。

 

 カウス

「胡散臭くないし。本物だし!
 常連もいるんだからね、サダルちゃんとか!」

 胡散臭いという点については聞き捨てならない。
 どう足搔いても胡散臭いが。

「似てるよ。」

 似ているらしい。
 謝られれば首を傾げた。

「好意……? 僕に好意なんかないよ。」

「ううん、本当にそうかな。
 俺はあの時、確かにカウスに好意を持った。
 カウスの夢が叶ったらいいって思ったはずだ。」

バンはバンでも食べられないバンはなーんだ?

ルヴァ
「【スクリプト】ね。ハイハイ。
 んなもん売らずに買い取ること仕事にすりゃ
 売りたくないもん売ることなかったろうに」

人を殺したい気分≠フことを思い出す。
売りたくなかったかなんて知らないが、
心のヒーラーならそっちの方が自然だと思った。

「あったろ。好意じゃないなら善意がさ。
 俺がギルド出たあとの居場所、
 しっかり残そうとしてくれちゃって」

肩を竦めた。素直じゃない、と思ってる。
少年は自分のことを平気で棚に上げる。

あの12M高い高いは実質バン(焼き?)だったのかな・・・・・・?と胡乱なことを考えていた

自分の利益にならなくていいから料理教室開けばよかったかも…と頭を抱えた。

料理ができません。外食か買ったものを食べるだけです

ゲイザー

「ぼくが救いを与えているんだとしたら
 それってすっごく不思議なことです……
 ぼくは人間に寄生して生きる者ですから
 きっと彼らからしたら迷惑でしかありません。

 けど、でも『家族』と言ってもらいました
 もしかしたらぼくはそれが嬉しかったかもです」

膝を抱えて、となりに座ったあなたに向けて
しっと内緒のジェスチャーをする。

「……本来はひみつですよ。
 会合にいる人で知っているのはわずかだと思います。

 そもそもぼく、元々人が好きですから。
 それが善であれ、悪であれ。
 もちろんゲイザーさんのことだって
 犯人だったあの人だって。
 だからそんな憧れる人になりたいと思いました。

 なんでもないことに笑って泣いて怒れるような
 誰かのためにがんばれるような、そんな人に、ね」

それにはまだほど遠い、影は眉を下げた。
それになれたとして裏腹に、自分は人の負の感情を好む者だった。

 メサ
『     』

文字をかこうとして筆を止める
サダルが声を出さないのは、具合が悪いと心配されたくないから
そして自分が不幸であると自覚をしたくないからだ。
声を出そうとしなければ、わからないですむ。
見なくてすむのだ、落ち込んでいることを

だから、口をつぐんでいた。
本当はどこかでは声を出せていた
そして今は、本心から彼女を応援し続けたい

「楽しい喜劇にも、涙がこぼれる悲劇でも求めた観客はいる。

 だから自分はメサが幸せになれる物語を
 紡ごうとすることをやめないよ。
 このストーリーが産んだものを大事にしながら
 誰も死ななかった未来を願いながら。
 記憶も記録も否定はしないけれど、
 この台本を降りた自分は新しい台本を紡ぐ使命がある

 だからメサは、怖がらず最後までメサを演じてきて」

「つかれたら、休んで。
 壊れたら、手を差し伸べにいく。
 年下には優しいんだ、この自分、サダルの"設定"は」

「気をつけてね、メサ」

ドーナツの穴が苦手でどうしても食べられません。

 「待つのには、俺も慣れている。
 200年妹を生き返らせる為に費やした男だぞ。」

軽く笑ってから懐かしむように話し出す。
あなたに、いや、あなただからこそ言えなかった話。

「お前は、地下の“お嬢”──妹を生き返らせる部屋を、
 気付いていただろうに黙っていてくれるものだから、
 ……つい、甘え過ぎていた。

 呪術ギルド『等価交換』のギルドマスターは、俺だ。
 妹の為に作った組織だ。死者蘇生をする、
 その為に星(願い)を地下の祭壇に集め続けていた。

 昔、お前が来て間もない頃、怒った事があったな。
 倫理的に問題のある依頼をうちは受けてもいたから。
 お前に打ち明けられなかったのは……拒絶が怖かった。

 最初拾った時は縁の一種だとそりゃあ気楽だった。
 でも日に日に俺はお前に打ち明けた時の反応が、
 今まではギルド員のせいにしていた事が、全部、
 全部本当は、俺の判断だと知られるのが、怖かった。

 ……ラスが『置いていかれる』恐怖を抱えていた事に、
 気づけなかった。俺は、俺しか見えてなかったんだ。
 すまなかった。……話すのが、遅くなって。」

何かを切り出すのが不安だと思ったのは何年ぶりだろうか。

ヘイズ

家族、と聞いて女はどこまでも優しく目を細めた。
人によっては、そういうものに『救い』という名札を付ける時だってあるんですよ。そんな言葉は飲み込んだ。名前の有無など、あまり問題ではないのだ。

「ふうん?人が好き、ですか。私は好きだと言える心を許せる人なんて多くありませんから、ヘイズさんの事凄いなって思えちゃいますね。人なんて口先だけの人が多くて信じられないのに。

でも、人が好きならどれだけ道のりが遠くてもいつかはなれるかもしれませんね。
何をするにしても、どれだけ努力しようと思っても……関心が無いとなかなか身につかないでしょうから。

……是非頑張ってくださいね。私、期待してますから。サインだって貰っちゃってますし?
そうやって吸収して、進化したヘイズさんのお芝居見たいんですからね」

仮に貴方が負の感情を好む者になったとしても。
自分は何一つ問題ないのだ。女は、貴方の成長を応援しているのだから。

 サダル

「どんな気持ち……。
そりゃあ別に気分がいいかと言われたら特にって感じですけど」

青年は顎に手を当てた。
首を傾げる。

「アンタがどうしてそんな事気にするんです?」

 
「……あと。俺は、お前に置いていかれない。
 ずっと一緒だって約束しただろ。

 罪と思うなら、それは俺も一緒だ。
 一緒にお前と歩んで償う。
 元通りにはできずとも、何かを為せるように。

 だからもう、離れる心配はしなくていい。
 待たせる心配もしなくていい。
 ……お前を置いていかない為に生き続ける。

 俺は、俺の意思で、いつまでも傍にいるよ。ラス。」

返事がなくてもいい。届いていればそれで。
自分達は生きているのだから、明日でも明後日でも、
或いはその先でも──沢山話はできるのだから。

反対言葉を呟く。「さよなら、時報さん。ここで、待ってないわ」

 カウス

「他にも色々買っていったよあの人。
 そうだねえ。元々は飲み込むだけ飲み込んで、パンクして壊れたらおしまいの道具だったって設定。今は気分屋。」

 この設定になったのはどうしてなんだろうな、と思いつつも今の自分には分からない。 

「……?」

 気分屋は不思議そうに、肩をすくめる少年を見ているのだった。

呟く。「キューさん」

キューの幸福を願っている。


「へー。そりゃ……やな設定だね」

負の感情こそ売るものが多いと話したか。
ならあなたは、負の感情を売らねばならない。
自分の設定も大概だと思っていたが、
あなたの方も大概だ。

「もう無理して売る必要ないんだろ。
 なら、……よかったな」

ハマルに駆け寄ろうとして、やめる。きっと資格はない。

―――黒い水に呑まれる。
伸ばした腕は何も掴めない。誰にも掴まれない。
開いた口から溢れたものはすべて泡に消える。
誰にも届かない。聞く事ができない。

―――呼ぶ声がする。力強く手を掴まれる。
しっかりと抱き寄せられる。
あぁ、助かったのだと。

朦朧とする頭を動かして隣にいるはずの片割れに視線を

―――彼/彼女は黒い水に呑まれて見えなくなった。

彼/彼女は何も助ける事ができなかったのです。

 




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