よろず屋 シラサワ(匿名)は、メモを貼った。 2021/07/29(Thu) 16:14:54 |
よろず屋 シラサワ(匿名)は、メモを貼った。 2021/07/29(Thu) 16:29:24 |
【人】 奉公人 ユヅル沙華の背を支えて、左方と右方が舞う場へと急ぐ。 祭りの篝火が見えてくる。 「人の身を器にした時、 神格がその身体に収まるかが問題なのですね」 島民の大多数が神託を忘れ、 遣いたる狼達、舞手も反旗を翻した。 信仰の加護を大きく削がれた神狼の心臓。 其れを更に二つに断てば、或いは。 「望みがあるのなら、それに賭ける価値はあるかと。 私も、全霊を掛けて助力致します。 五十鈴さまとであれば、共鳴りによる会話が可能です故、 合図を用いて息を合わせる事ができるやもしれません」 神を喰らう大業、己にも何が起こるか判らない。 それでも、昏い瞳に金色を映す。 足掻く人の光となれるように。 「此処まで来たのですから。 きっと、必ず、悲願を成しましょう」 (2) 2021/07/29(Thu) 19:26:15 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ「っく……出すよシラサワ。零してくれるなッ!」 情欲の奔流の高まりを、相手の身に吐き出す。 ドクリと、溢れんばかりの白濁に乗せて、 自身の生命の一欠片を、シラサワに埋め込んでいく。 「おっと、これ以上はマズイかな」 名残惜しそうにしながら、ズルリと自分の物を引き抜く。 これ以上はシラサワが“ヒト”ではなくなってしまう。 それは、望むものでは無い。 人間であるからこそ、シラサワの儚さに命の輝きを見たのだ。 こちら側に来られては元も子もない。 「――そろそろ、神狼と村の子の因縁に決着がつく頃か。 まだ可愛がってもやっても良いが、 他にも君を求める子らもいよう」 未だ肩で息をしながら震える海の瞳を見つめ、 リェンは諭すようにシラサワの髪を撫でた。 (-29) 2021/07/30(Fri) 0:55:03 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「ァ、あぁッ、ぁ──ッ、りぇん、りぇんん…ッ」 口付けを交わし、舌を絡め、魂を愛撫される。 肩からは心臓 へ、腹からは内臓 へ、脚からは自身 へと、魂の快楽が直に届けられる。 突き上げられながら自身に手を伸ばされ、扱かれ、 気絶することすらままならない快楽に浸る。 何もかものしがらみをかなぐり捨てて、抱き着く。 「りぇ、ンぁぁあッ!!」 『果てる時に呼べ』と言われたのを 覚えていたのか定かでは無いが、 リェンの白濁で満たされながら絶頂し、 譫言のように相手の名前を何度も呼び続けた。 押し出されるように二人の間を白濁が濡らす。 リェンの生命が直接シラサワの身体に根を張る。 それは神狼の印を破壊し、リェンが新たに印を刻むような状態だ。 もしかすれば、新たに身体のどこかに印が出来るだろうか。 「んァッ、は………ぁ、ぅ…。」 熱がナカを擦り上げながら抜けるのに身体を跳ねさせ、 優しくその灰髪を撫でられながら、 余韻から思わず口付けを求めた。 (-30) 2021/07/30(Fri) 1:44:46 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ「お嬢さん、そろそろ目覚める時間だ」 求めに応じて口付けを落とす。 触れる唇は湿りを帯び、絡める舌は熱く。 されど送り込まれるのは冷気の類。 既に刻まれた狼の印を凍りつかせるような霊気。 熱に燃えるシラサワの身体を、急速に冷やしていく。 「行くところがあるのなら、こんな物は邪魔だろう?」 長く伸びた小指の爪で自分の人差し指を傷つけると、 小さく文字を印に重ねて書いてみせる。 傷つけるでも無く、撫でるように書かれたそれは“糸” 「身の危険を感じたなら、これで私を呼ぶといい。 一度だけ魑魅魍魎や多少の神魔も還してあげよう」 既に縁は結ばれた。 シラサワの身に、魂にリェンの名前は刻まれた。 例えどこにいても、何が阻もうと、求めに応じて この狐はその身を守るだろう。 (-31) 2021/07/30(Fri) 13:59:30 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「はぁ、は………ん、は……。」 全ての要因が絡まり、気が触れる間際の交わりだった。 舌を絡め、熱が冷えていく。 早鐘を打ち、リェンにすら届いていた鼓動の音が落ち着いていく。 「ン………。」 新たな印を刻まれ、今一度リェンの身を弱く抱く。 喉元に、縄ではなく縁の"糸"が絡みつく。 それは印、それは所有印 この獣の胎の地獄へ伸ばされた一本の蜘蛛の糸。 例え男から傷痕が消え去る日が来ても、 "魂への入り口"は、この印に在り続けるだろう。 「──………"色んな意味"で死ぬかと…思うた…。」 熱が冷え、平静を取り戻し、身体が離して呟いた。 言葉の端が、普段のシラサワを取り戻す。 乱れた髪を手で乱雑に正し、 忘れようの無い人外の快楽を振り払うように頭を振る。 「…おおきにリェンはん…。 久しぶりに、なんもかも忘れたわ……。」 それでいてなお、リェンが彼を好くように、 真意を言葉で装い、笑って見せた。 "狂人"ではなく、彼は人間だった。 (-32) 2021/07/30(Fri) 14:27:39 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 書生 シキ二つ分の印はリェンによって上書きされた。 冥府の底から、獣の胎に 喰われるはずだった男の気配が濃くなった。 それは、忘れさせられたはずのシキの記憶に。 弱く傷付いた"獣"ではなく"人間"の存在を。 その曖昧に残った"心の痕"に、 海の波音 青年の手から何かの拍子に" 本 "が落ちる。地に投げ出され、 赤 い栞紐さぁ、そこには、誰が刻まれている? 与えられた、全ての熱と安堵は 与えられた、全ての恐怖と共にある。 君はそれを…臆せずに思い出すだろうか? 幻と消えるはずだった、それを。 (-33) 2021/07/30(Fri) 14:42:31 |
【秘】 書生 シキ → よろず屋 シラサワ蒼き空、昏き空を舞い満たすのは、煤けた花弁。 彼岸の色を焼き焦がす朱と黒の帯を纏い この島に蔓延る忌まわしき祭事の記憶を纏い その "塵" は、おぼろげな想いに浸る青年の瞳を染め行く。「……これは……」 人と、妖と、神とが寄り交うこの島で ただ唯一、この腕に巻かれた忌々しき木の腕輪が その中で暗躍する者たちの繋がりを嘯く。 忘れることなど、ありはしない。 傷付いた男の瞳に満たされた 海の色 を。その波打ちが奏でる音への情を。 未だこの身に残った熱と安堵は 纏わり付く底見えぬ恐怖の陰りを 後ろ髪引かれるが如く残したままに。 「………あなた、は……」 ――その名を知らぬ筈の無い傷付いた男を前にして ぽつりと零れ落ちたのは、そんな曖昧な返事であった。 (-34) 2021/07/31(Sat) 0:00:25 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 書生 シキ「…花火、始まっとるんやろうな。」 ゆっくりと立ち上がる。 リェンの手当を受け、獣の胎から、外を目指す。 自らを愛することしか出来なかった水仙よ。 この人間は、君の鏡にほんの少しでも、映っただろうか。 笑顔で縄を首へかけて、傷付いた男が向かった先。 ただの人間は、舞台を降りるつもりだった。 根無し草と幻と消え、本から頁は燃え尽きる、はずだった。 ああ、けれども、器用で不器用な言葉が、笑みが、 傷だらけの腕を伸ばして、 弱々しくも君に、僅かな熱と安堵を与えた。 ……この頁は、未だ、燃えてはいない。 君は、この 赤 い栞紐が示す海を、目指すだろうか?行く先には、熱と安堵と恐怖が、待っている。 (-35) 2021/07/31(Sat) 6:57:38 |
【人】 よろず屋 シラサワ遠くで聞こえる。 左右の 舞手 彼岸華 成長した共鳴りの 弓音 島を囲む海に住む 水竜 祭りの花火に、 鬼神 表舞台の役者は揃い踏みだ。 ここからは舞台裏。 空狐 最後の贄を喰ってしまった。 器用で不器用な笑みの 人間 死に場所から、帰って来た。 自らを映した 鏡と本 青年は駆けて行けるのだろうか。 呼び水となった 語り手 この物語が記された"本"を、捲る。 神狼よ、■■■よ、誰もが予想せぬ物語を綴ろう。 今宵の三日月の元『人狼物語』を。 (3) 2021/07/31(Sat) 7:06:56 |
【人】 一ツ目龍 モクレンぼう、と波間に影が立つ。 飛沫に溶け込むような銀の鱗を夕暮れに隠し、巨体ながら音ひとつ立てず島を目指す。 掲げられた頭部には鬼灯のような眼が独つ、もう一つは抉られたように肉の色を晒している。 銀糸の鬣からは逞しい角が伸び、大顎には鋭い歯が並ぶ。それは竜と呼ばれるに相応しい姿だった。 見る者があればの話だが。 咆哮ひとつ。 浜には男が一人、波と戯れている。 祭の喧騒を背にしばしぼんやりと水面の月を眺めているが、逃避も潮時かと顔を上げる。 明かりの消えない村にのろのろと足を進めながら手首を探ると、着けたままの候補の証、彼には外す術のない隷属の腕輪がひんやりと触れた。 「あーあー、今年も盛り上がっちゃってるねえ」 祭から離れた罰なのか、疼く傷跡を前髪の上から一撫で。 「わーかってますよ。お片付けして来いってんでしょ? いい加減こんな水蛇なんか飽きて食うなり逃がすなりしてくれませんかねえ、主様は」 歩を進めるごとに知った顔も知らない顔も増えていく。 誰に届ける気もないぼやきなど、誰も聞いてはいないのだ。 (4) 2021/07/31(Sat) 18:58:53 |
【人】 よろず屋 シラサワモクレンにはいつもの通りの祭のはずだった。 見知った顔、見知らぬ顔。 けれどもその誰もが、彼岸花の塵に惑わされている。 腕輪を付けたモノだけが、水竜の眼に留まる。 贄となるはずだった誰もが反旗を翻している。 最後の贄ですら、もう居ない。 神狼から、全ての贄が失われた。 ──今、神狼は、弱っている。 そんな中、今なら、隷属の痛みも弱く。 さぁモクレン、直に神狼に逢ったならば、 その場所が分かるのではないか? 今なら、島狼ごときに 島を囲む海の竜が使われないのでは? (5) 2021/07/31(Sat) 20:17:10 |
【秘】 書生 シキ → よろず屋 シラサワ昏い獣たちの餌食となったあの時 知らず内に手放していた記憶の束。 その中に挟まれていた一本の栞。 島の記憶を焼き消して舞い散る花弁に似た色の 煌々とした紅は、その男の姿と声を寄り戻した。 「シラサワさん。」 ──燃え乱れる記憶の煤を払いのけ 暗夜の中でなお慈悲の色に満たされた海へ 再び、この身を浸していけるならと。 嗚呼、傷付き尚も在る唯の人よ。 早春を告げし瑞々しき花弁は 今や、黄色の想いで咲き誇っている。 「……俺に、まだ何かできますか」 青年は、暗赤い本を手に取り それを、胸の前へと掲げて、言葉を紡いだ。 (-36) 2021/07/31(Sat) 20:27:36 |
【人】 一ツ目龍 モクレン「――おやァ?」 ふと、足が止まる。 道行く人々の腕を飾る証から、込められた力が抜け始めている。 神狼に勝負を挑むには最後の夜を狙う他ない。 しかし、人々が着ける腕輪は神狼の気を帯びている。 片目の縁を辿りたくとも惑わされて終わるばかりだった。 今ならば。 神狼の力が弱る夜。贄を食い損ねた獣が現れる夜。 枷から延びる細い糸は、確かに、見える、 がり、 がり。 ふらりふらりと人の輪を外れる。 がり、 向かう先に大きなものがいる。 がり、 けれどまあ、体だけなら己が負けようはずもなく。 がりり。 尖った爪が皓い疵を何度も辿る。 島の神を食えば次の神に成るのだろうか。 海の竜が島を司るなら悪くもなかろう。 まして猥雑な騒ぎを好む獣と違って自分は至極温厚だ。 疼きが耐え難く強くなる。 これは警告か。 ならば、巣は近い。 (6) 2021/07/31(Sat) 20:37:36 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 書生 シキそれは予想だにせぬ客人で、 獣の胎から出て来た海の瞳が、 名を呼ぶ青年に眼を丸くする。 「……来ちゃったのか。」 傍らのリェンを見上げる。笑う。 いやはや、二人して返してもらった訳で。 そして此処に、新たな縁の約束を。 人生に翻弄されながら『それでも』と足掻いた 男の足痕が、新たな"花火"となったのだ。 「……そうだねぇ、 俺はしばらくまともに動けそうにないや。」 リェンの命の欠片を貰ったとしても。 男はきっと最期の瞬間まで、人間であろうとするだろう。 人として潰えた後に、もしかすれば空狐の傍らに行くかもしれないが。 「…──本島に帰る気ぃ無いんやったら、 うちの店、手伝っていかへんか?」 その最後の刻まで、この花を愛でよう。 シラサワという男は、海を湛え、笑っている。 (-37) 2021/07/31(Sat) 20:38:40 |
【人】 よろず屋 シラサワ巣から狼を追い出すならば、今、今宵。 三日月の下、人狼たちの宴。 最上の贄だった右舞の持つは小さな毒で 血縁故に成すは左舞の持つ小さな幼牙で 竜によって巣から追い立てられたならば、 そこに居合わせるは魔を寄せ付けぬ弓の主と、 神狼にすら反逆せしめた皇の彼岸花。 全てが終わったその後に、 誰が島を治めるのかは今は分からない。 ああ、けれど、確かに今宵、 百年に一度の機会に集結せしめた者たちが、 神狼の喉笛に刃を突き立てる。 誰が欠けようと、成し得ぬこの人狼物語の結末を。 (7) 2021/07/31(Sat) 20:48:43 |
【秘】 書生 シキ → よろず屋 シラサワ「………。」 島の裏側で為される神への叛逆は はたして、その青年の預かり知らぬ事となった。 それは、あなたが空狐に生かされたということも同じ。 「俺は、『先生』の元には帰れません」 "人" として学びを得るに足るのならばそれが誰の元であろうとも、構いはしない。 それが、己に優しさの色をくれた者ならば、猶更。 「……はい。 少しでも力になってみます。 店のことも、シラサワさんのことも」 呟かれる不器用な言葉の端切れは、それでも 青年の内に宿る想いを綴るもの。 どうか、この姿を最後まで見届けてくれるようにと。 青年は顔を上げ、あなたと同じ色を顔に浮かばせた。 (-38) 2021/07/31(Sat) 20:51:48 |
【人】 よろず屋 シラサワ「…皆ありがとうね。」 道化であり狂人は最後に人となった。 さぁ、吊られて得たは二つの縁。 彼らを抱き、生きよう。 この花火を眺めながら。 (8) 2021/07/31(Sat) 20:59:24 |
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