【秘】 日向の再会 マユミ → 晴の再路 カナイぢっ…………と、視線を送ります。 それからふっ、と短く息を吐いて笑いました。 『生きていてくれたのです。 その上、僕を何度も助けてくれました。 ここは信じておくのです、叶様を。 はい、一緒に帰りましょう』 タブレットを見せながら、微笑んで。 シーツから脱し……ようとして、 袴もまたボロボロになっている事に気付き。 『自爆とはいえ、一張羅が完全におしまいなのです。 今後の路上生活に完全に支障をきたすのです。 流石の僕も半裸で公園のベンチやら 植込みの茂みやらで寝る勇気はないのです』 そんな文字を表示して、ひとまずしかたなしと シーツを腰にぎゅうと結びました。 破れてしまったサラシのせいで豊満な肉体も露わでしたが、 今は無理矢理閉じた上着のお陰でなんとか隠せています。 (-45) 2022/06/18(Sat) 3:10:57 |
【秘】 日向の再会 マユミ → 晴の再路 カナイ『後は僕の弓だけは回収したいのですが、 流石に望み薄な気がするのです。 服もない、弓もない、住居もない、ないない尽くし。 ですがまあ。命はありますのでよしとするのです?』 見せながら、あなたの血に濡れた袖を指先でつまみます。 『叶様もいてくれますし?』 なんて文字も躍らせて、甘く微笑んで。 ひとまず、本人的には脱出準備は完了のようです。 服装は非常に怪しいですが。 後はあなたに何かやりのこしたことがあれば、 少女はそれに付き合うつもりのようです。 他の面々が残っているなら、挨拶してもいいでしょう。 本来の持ち物が資料室にあるならそれもよし。 何もなければ、揃って帰っていくのでしょう。 放たれた矢のように。本当の太陽が待つ、日向へと。 (-46) 2022/06/18(Sat) 3:14:17 |
【秘】 晴の再路 カナイ → 日向の再会 マユミ穴が開くほど見詰めるとはこの事か。 自業自得とはいえ、ほんの少しばつの悪い気持ちで居たけれど。 暫しの後、ふ、と零されたあなたの吐息と、その笑みに。 やや気が抜けたようにこちらもゆるゆると息を吐いた。 「…そうですね、ちゃんと……生きてます。 正直、これで良かったのかもわからない、ですけど… ……ろ、路上生活」 きっと表沙汰にはならないとはいえ、犯した罪は消えはしない。 自身の抱える歪なものもまた消えて無くなったわけではなく、 何より法や社会はきっと自分を許さないだろう。それでも。 生きる事を望んだ人達が居るから、今こうして生きている。 その事だって確かな事実だから、それは言わずにおいて。 そうして、再び液晶に表示された文章には流石に面食らった。 理不尽に家から追い出された、という事は聞いていたけれど。 この場所で再び会う以前、街中で会った時は、確か。 知り合いの家を転々としている、と聞いていたものだから。 オブラートの下、現実は思ったよりも逼迫しているようで。 (-47) 2022/06/18(Sat) 5:40:04 |
【秘】 晴の再路 カナイ → 日向の再会 マユミ「……見付からなかったら、新しいものを。 ここから出た後に、ゆっくり探せばいいんです。 生きているから……これからが、あるんですから。 …弓日向さんが嫌でなければ、家に来ても良いです、し」 ちょっとぎこちなく笑みを返し、そこまで言って、ふと。 帰った後の事を少し考えて、真っ先に思う事と言えば。 「次の仕事、探さないとなあ……」 あの場所では、もう働きたくはない。 確かに恩義はあるけれど、後ろめたい仕事を続けたくはない。 とはいえ逃げ場はそう多くない事は想像に難くなく、 今後も後ろめたい仕事を続けなければならないのであれば。 毒を食らわば皿までとはよく言うもので。 いっその事、この会社の翼下に入ってしまおうか。 そんな詮無い事を考えながら。 血濡れた白衣を放って、もはやどす黒く染まった上着も捨てて。 仮眠室に置き去りにされていた適当な衣服を拝借して、 惨殺死体宛らの見て呉れを少しばかりましにした後に。 あなたを連れて、あなたの手を引いて、戻って行く。 信じてくれた人の所へ、待っている人の所へ。 これまで通りの、とはいかないだろうけれど。 それでも、きっと悪い事ばかりでもない、そんな日常へ。 (-48) 2022/06/18(Sat) 5:44:16 |
カナイは、望みは叶い、日は巡り、夜を越えて、また朝が来る。 (a39) 2022/06/18(Sat) 5:44:37 |
カナイは、いつか日が沈むまで、いつか月が昇るまで。 (a40) 2022/06/18(Sat) 5:44:46 |
カナイは、ただ日向を目指して、晴の路を歩く。 (a41) 2022/06/18(Sat) 5:44:52 |
カナイは、人がいつかは行き着く西方は、けれど今は未だ遠くの彼方に。 (a42) 2022/06/18(Sat) 5:45:48 |
【秘】 日向の再会 マユミ → 晴の再路 カナイ『即今、当処、自己。 禅に曰く、変えられるのはその3つだけなのです。 今、ここ、自分、その3つ。僕は』 弓禅一如。弓道を修めていた時に習ったのでしょう。 そんな言葉を見せながらそこで一度区切ります。 再び見せた画面には、ほんの少しの血と、少しのヒビが ここで起きた出来事のように、残っています。けれど―― 『少し、急ぎ過ぎていたのかもしれません。 叶様の言う通り、ゆっくりでも。 探して行こうと思うのです。 やるべき事とは別に、僕が変わっていける道を』 その顔は、とても穏やかで、そして晴れやかでした。 それから僅かの間を空けてタブレットをなぞります。 『叶様が、居てもいいと言ってくれるのなら、 御厄介になるのです。 その分荷物持ちでも家事手伝いでも その他なんでもさせて頂くのです。 ですから 不束者ですがこれから、宜しくお願いします。』 深々、頭を下げました。 ポニーテールが零れ落ちて、上がった顔に笑顔をひとつ。 引かれる手を、きちんと握って。 共に、夜明けの道をいくのでしょう。 (-49) 2022/06/18(Sat) 11:25:30 |
マユミは、願いは届き、日は巡り、夜を越えて、また朝が来る。 (a43) 2022/06/18(Sat) 11:26:28 |
マユミは、いつか日が沈むまで、いつか月が昇るまで。 (a44) 2022/06/18(Sat) 11:27:41 |
マユミは、矢のように走るのではなく、人のように歩く。 (a45) 2022/06/18(Sat) 11:29:38 |
マユミは、いつか日が沈む時、いつか月が昇る時も―― (a46) 2022/06/18(Sat) 11:30:38 |
マユミは、あなたを、隣で照らしていたいのです。 (a47) 2022/06/18(Sat) 11:31:38 |
マユミは、いつか月が沈むまで、いつか日が昇るまで。 (a48) 2022/06/18(Sat) 11:32:11 |
【置】 暗夜行路 ヌイバリ>>叶 それは、叶の端末に届いたひとつのメッセージ。 いつの間にやら届いたそれを、あなたはそれを読んだかもしれないし、読まなかったかもしれない。 『はばかりさんへ …やっぱり今は叶さんて呼んだ方がいいのかな、 わかんないや。ごめんね。 高校の時、姉ちゃんの周りちょろちょろしてた俺の事、覚えてるかなあ? 俺もようやく思い出したくらいだから、 覚えてなくても当然なんだけど… 直接顔を合わせたら怖がらせちゃいそうだから、 こういう形にしました。 助けてくれてありがとう。 皆を守ってくれてありがとう。 こんなことでお礼を言われるの、嫌かもしれないけど。 辛い思いもたくさんして、悩んで、 これから、たくさん大変なことがあるかもしれないけど。 どうか少しでも怖いことが起こらないように、 平和に過ごせるよう願ってます。 いつかお礼ができるように、 今住んでる住所と連絡先書いておきます。 思い出したくないな、って時は消しちゃってください。 (漢字、覚えてなくてごめんね…) 』 (L2) 2022/06/18(Sat) 19:01:39 公開: 2022/06/18(Sat) 19:10:00 |
ナオアキは、聞こえなくなった声について考えてしまった。 (a49) 2022/06/18(Sat) 19:46:11 |
ナオアキは、死ななければならない。 (a50) 2022/06/18(Sat) 19:46:20 |
ナオアキは、罪の意識はやっぱりないけれど、人が罪と呼ぶものを犯したとは認めている。 (a51) 2022/06/18(Sat) 19:46:25 |
ナオアキは、人に咎められる望みを叶えようとした。が、 (a52) 2022/06/18(Sat) 19:46:37 |
ナオアキは、ここでやり切れなかった。二度とこんな機会なんて訪れないと思っている。 (a53) 2022/06/18(Sat) 19:46:39 |
ナオアキは、後戻りをしない。手を伸ばすことをやめない。これは譲れないこと。だから、 (a54) 2022/06/18(Sat) 19:46:50 |
ナオアキは、思ってしまった。 (a55) 2022/06/18(Sat) 19:47:56 |
ナオアキは、死ななければならない。 (a56) 2022/06/18(Sat) 19:48:09 |
ナオアキは、会議室でお喋り。最期まで。 (a57) 2022/06/18(Sat) 19:48:33 |
ヌイバリは、皆と、自分を傷つけた人のことを、許せない。 (a58) 2022/06/18(Sat) 20:49:52 |
ヌイバリは、許せなくても、理解できなくても、褒められた喜びは忘れられない。 (a59) 2022/06/18(Sat) 20:51:35 |
ヌイバリは、時折うずく痣と一緒に、奈尾さんのことを思い出す。 (a60) 2022/06/18(Sat) 20:54:22 |
【人】 棕櫚の主日 コゴマ>>13 >>-38 伊縫 「結局僕は自分の力でどこまで出来るのか、試したわけでもないしな。 ……土壇場までも楽な航行になるかなんてのは、誰にもわからない」 エマに聞かれれば、そんなことはこちらが心配することではないのだと叱られそうだ。 けれども彼女であっても、或いは他の誰であっても。 素直に聞くようには出来ていないのだから、簡単には楽観視してしまえない。 溜息をついて、わざとらしくどこか迷惑がっているような態度を取って。 そのくせあらかた準備を終えて先を征くための用意ができたなら、 叶や深和、彼ら"背負った"人間が戻るまでの短い時間を、待つことにした。 そう長いことではなく、ここに居座るでもなくて。恐らくはちょっと休憩する程度。 身体を休める、なんてことにも満たないくらいの、ほんのちょっとの話。 指先に灯る熱が重ねられるにしろそうでないにしろ、青年はそこに居た。 (16) 2022/06/18(Sat) 20:54:48 |
【秘】 棕櫚の主日 コゴマ → 暗夜行路 ヌイバリ「……僕は何もしていない。 ただ、怖かっただけだ。 お前があそこで、消えていってしまうのが」 (-50) 2022/06/18(Sat) 20:55:50 |
コゴマは、神の愛とは何のためにあったのだろうと、考える。 (a61) 2022/06/18(Sat) 20:56:35 |
コゴマは、乗せられた掌が違ったなら、掛けられた期待の形が違ったなら、此処にはいなかったのだろう。 (a62) 2022/06/18(Sat) 20:57:16 |
コゴマは、私の全ての労苦と、父の家のすべてのことを忘れさせてくださった者の祝福に祈った。 (a63) 2022/06/18(Sat) 20:58:01 |
【置】 晴の再路 カナイ斯くして悪夢は覚め、けれどその記憶は消えはしない。 癒えた傷も、その傷痕は残り続けるように。 この数日間に起きた事の全ては、たとえいつか記憶は薄れても それはきっと、人の一生を構成する要素の一つとして 自身の一部となり、内に溶け、馴染んでいったのであって。 良くも悪くも、消えて無くなりはしないだろう。 (L3) 2022/06/18(Sat) 20:58:11 公開: 2022/06/18(Sat) 21:00:00 |
【置】 晴の再路 カナイだから、そう。 自分がこの場所でしてしまった事も。 自分がこの場所で誰かに貰ったものも。 自分もそうなっていたかもしれない、誰かの行く末も。 いつの間にか届いていたメッセージも。 何もかも、過ぎた事として、この場所に置いて行きたくはなくて。 だから忘れはしないだろう。向き合い続けるだろう。 いつか自分の一部として、記憶の内に溶けて行くその時まで。 きっと外は、朝日が昇る頃。 斯くして悪夢は覚め、けれど時折それを思い返す者が居る。 傍で歩む誰かと共に、現実という路を歩きながら。 (L4) 2022/06/18(Sat) 20:58:41 公開: 2022/06/18(Sat) 21:00:00 |
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