人狼物語 三日月国


68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】

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視点:


【独】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>-39 ア 修正 最高
(-40) 榛 2021/04/30(Fri) 11:53:01

【人】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>シトゥラ

 
*ビープ音*
>>n2


 路地裏の、水辺の、会議室の、貧民街の――
        
データ

 分かたれていた記憶が集まって。

 少女は瞬きをする。首を傾げる。
 さらり、髪が揺れる。その姿が、冷たい死の世界から戻る。

「――"orion"」

 はじめに口にしたのは、どこか聞き覚えがあるような単語。
 傍らの青年を見上げて問いかける。

「……って、何のことかしら」
(89) 榛 2021/04/30(Fri) 21:32:14

【独】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

たすけて PLがド文系だからデータのことよく分かんない
(-71) 榛 2021/04/30(Fri) 22:39:41

【独】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

仲間がいっぱいいたわね ありがとう 勇気が出たわ
ググっても…なにもわからないことが分かるだけだったのよ…

雰囲気でやるわ ちなみにこのPLは繰り上がりの足し算からもう怪しいわ
(-79) 榛 2021/04/30(Fri) 22:46:40

【独】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

ためしに分割なしで確かめたら、

行数が多すぎます(84行)。30行以内に収めないと正しく書き込まれません。


って言われたわ
(-88) 榛 2021/04/30(Fri) 23:09:24

【人】 N[IA<NβPC]>★村人≪観≫θ ニア

>>90 シトゥラ

「NPC?」

 鸚鵡返しに声に出す。
 先程のアナウンスでも使われていた言葉。
 どことなく馴染みのあるそれは、その実――
    、、、、、、、
 少女が自身に付与したロールの名称だ。

(→)
(99) 榛 2021/04/30(Fri) 23:10:44

【人】 NIA[NPC] ニア

【ソロール】

 現実世界の少女は、普通の女の子だった。
 甘いお菓子とゲームが好きな、何処にでもいる女の子。

NIA

 ただ、ちょっと変わった特技があった。
 少女の指先はキーボードを滑らかに操った。
 0と1の世界で、彼女を阻むものは――これまでのところ――なかった。

 少女はある日、噂話を聞きつける。
 開発中のヴァーチャルライフシュミレーター"proxy"。
 最先端技術によって、精神あるいは脳からアクセスすることが可能な世界。

 少女はそこに潜り込んだ。彼女の得意分野で。

NIA[NPC]

 少女は自身にNPCのロールを付与した。
 機械仕掛けの夢の中、参加者をちょっとばかり揶揄ってやろうと思って。
 ――本当は、意地っ張りで可愛くない自分を束の間だけでも捨てたくて。

 そして本当の本当は、
 どこかの誰かが悪い子の自分に気づいてくれないかしら、と。
 たったそれだけ。それだけの理由で、寂しがりの女の子は罪に手を浸した。

(→)
(102) 榛 2021/04/30(Fri) 23:20:04

【赤】 NIA[NPC]<β>★村人 ニア

>>102

NIA[NPC]<β>

 
そのアカウントはサルガスに発見された。


 現実の自分を忘れて、けれど。――変わることは許されなかった。
 意地っ張りで、捻くれてて、可愛くない性格。
 冷めた顔立ち。ひょろりと細い手足。印象より高い身長。

 いっときだけでも捨ててしまいたかったそれらを、すべて抱えたまま。
 この世界に、生きることになる。

NIA[NPC]<β>★

 少女は他のプレイヤー同様、『課題』を与えられた。
 ロール名、
「餓狼」

 強すぎる承認欲求。倫理観の著しい欠如。餓えた獣。人殺しの役割。
 少女は殺人鬼へと成り果てた。

NIA[NPC]<β>★村人

 最後に、表向きの肩書き「村人」をぺたりと貼り付けて。
 これで「村人 ニア」の完成。

(→)
(*0) 榛 2021/04/30(Fri) 23:22:23

【人】 NIA[NPC]<β>★村人 ニア

>>102 >>*0

N[IA<NβP村C★]>人
≪観≫θ

 この世界で、少女は死んだ。
 それに伴って付与された、《観測者》。θの死亡者マーク。

 上書きされたそれで――、非正規のデータは壊れた。

N[IA<NβPC]>★村人
≪観≫θ

 とある出来事>>6:+178によって、少しばかり修復されたけれど。

 狂った機械仕掛けの夢の中、少女は以前、壊れたまま。
 己が何であったのかすら、思い出せないままでいる。

【ソロール:兎系 完】
(103) 榛 2021/04/30(Fri) 23:25:25

【人】 兎系 ニア

>>90 シトゥラ

 βテストに紛れ込んだ、異物。
 
セキュリティホール
       
ハッカー

    
穴  に飛び込んだ 兎。
>>103


 それが彼女の――アカウント名:ニアの正体である。
(105) 榛 2021/04/30(Fri) 23:27:40

【独】 兎系 ニア

>>105
正:
>>90 >>99 シトゥラ


追いづらくなっちゃった、ごめんなさいね
(-98) 榛 2021/04/30(Fri) 23:30:56

【独】 兎系 ニア

>>-111
わかるわ、してみたかった
でもニアは…機会があっても難しかったかもしれないわね…取引って信用だもの…
(-114) 榛 2021/05/01(Sat) 0:15:53

【人】 兎系 ニア

>>136 >>140 >>144 >>147 シトゥラ

 ここまでの道のりを紐解かれて、丁寧に並べ直されて。
 そうして少女は思い出す。

  
開発中のヴァーチャルライフシュミレーター"proxy"。
そこに潜り込んだ。自身にNPCのロールを付与した。


 ぐらりと傾いだ体が青年へ一度、もたれかかる。
 忘れていた“現実”を突然思い出した動揺と混乱で、
 薄紫の瞳がひどく揺れている。

  
そのアカウントはサルガスに発見された。
現実の自分を忘れて、けれど。


 ――動揺の理由はきっと、それだけではない。
 少女は目の前の青年と恋をしていた。

 ……そのことが、どこか遠かった。

(→)
(160) 榛 2021/05/01(Sat) 3:44:20

【人】 兎系 ニア

>>160 シトゥラ

  
――変わることは許されなかった。


 自分と同じように、この青年も。
 ……いいえ、彼の方こそ。

  
現実世界の少女は、普通の女の子だった。
甘いお菓子とゲームと――


 プログラムされた設定のまま、
 定められた0と1の恋をしていたに過ぎないんじゃないか?

  
それから恋の話が好きな、何処にでもいる女の子。


 だって、こんな。
 変われなかった、他の何者にもなれなかった――
 強欲で、傲慢で、独りよがりで。狡くて、ひどい女の子。

(→)
(161) 榛 2021/05/01(Sat) 3:45:59

【人】 兎系 ニア

>>161 シトゥラ

      
ニア

 可愛くない仁愛のままだった、ニアのことなんか。
 誰だって――好きになれるはずがない。

  
「そんな子のこと、誰だって。好きになれるはずがないわ」


 だから、少女は青年の胸に手を軽くついて――

(→)
(162) 榛 2021/05/01(Sat) 3:47:49

【人】 兎系 ニア

>>162 シトゥラ

 ふと、動きを止める。
 
《観測者》ロールが正常に動作した今このときになって、
 ようやく理解した、彼の死因が脳裏をよぎった。

 手をついた、その場所を見つめて。
 心ともなくぽつりと呟く。

「――痛かったでしょう」

 それは、左胸。心臓のある場所。
 ……青年が刺したのと、同じところ。
(163) 榛 2021/05/01(Sat) 3:49:14

【独】 兎系 ニア

 そんなのわかりきっている。だから、期待なんてしない。
 どうしてかそれが、ひどく痛い。
恋なんて、しなければよかった。


 痛くて痛くて仕方がないから――
 突きつけられる前に、離れてしまおうと思った。

  
『  よ、シトゥラ』


 傍にいればきっと、どうしたって。
 ……おんなじだけを求めてしまうから。

  
「僕は──ニアが、好きです」
(-129) 榛 2021/05/01(Sat) 3:53:05

【独】 兎系 ニア

>>161
正:自分と同じように、この青年も。
  
この数日間を『設定』通りに過ごしていたんじゃないか?


>>-129
正:
誰だって好きになれるはずがない。

  そんなのわかりきっている。


抜けが多かったわ…。他窓、危険ね
(-130) 榛 2021/05/01(Sat) 4:08:24

【独】 兎系 ニア

>>164 >>165
え? 最高…
(-131) 榛 2021/05/01(Sat) 4:09:26

【人】 兎系 ニア

>>166 >>169 >>170 シトゥラ

 青年の声が途切れる。
 少女を撫ぜる手が離される。

 もう――随分と多く、もらいすぎてしまった。
 尽くされた言葉、幾度も触れてくれた手。
 愛情にご馳走様も言わない不作法は、もうおわり。

 少女は口を開く。
 目の前の彼に届くのならば、誰に見られたって構わない。
          
ログ

 いつかの未来、この記録を見て、
 恥ずかしい思いをすることになったとしても。
 眉を顰められたって、囃されたって、伝えなければならない。


「――うるさくも胡散臭くもないあんたって、
 こちらの調子が狂うわね。いつもの調子はどうしたの?」

 けれど、少女は素直じゃないものだから。
 はじめに出たのはそんな言葉。

(→)
(197) 榛 2021/05/01(Sat) 15:32:34
ニアは、はじまりを思う。
(a51) 榛 2021/05/01(Sat) 15:33:47

【人】 兎系 ニア

>>197
 うるさい、胡散臭い。
 初めて話したときから、彼を評するのに用いられた言葉。

「最初に会ったときは、随分と軽薄な人だと思ったわ。
 次に、わたしの嫌いな『優しい人』だって」

 たくさんの人と平等に話をして、不機嫌な――
 あからさまに面倒そうな女の子にまで気を配る姿は、
 少女からはそうとしか見えなかった。

 
「不機嫌にならないでくださいよ、お嬢さん。
僕のこの笑顔に免じて〜〜〜ねっ!」


 あれも嫌これも嫌、嫌いなものばかりの少女は――
 その中でもいちばん、優しい人が嫌いだった。

 自分なんかに優しい人は、誰にだって優しいから。
 愛想笑いも、謙遜も。お世辞も。
 気遣いだって。平等に振り撒かれるそれらが、大嫌い。

 誰の特別にもなれなかった少女は、
 等しく与えられる優しさがいちばん、嫌いだった。

「だから、利用してやろうって思ったのよ。
 壊れた……壊した弓を見せて。直してもらうついでに、
 同情のひとつでも引いてやろうって」

        
ロール

 少女はかつての役割に、思いを馳せる。 (→)
(199) 榛 2021/05/01(Sat) 15:35:21
ニアは、手にかけた女性を思う。
(a52) 榛 2021/05/01(Sat) 15:37:36

【赤】 兎系 ニア

>>199

「いつか、あんたのこと。
 殺してやろうって思ったりもしたわ。

 ――メサにしたのと、おんなじように」

 
「アイツの欲しがってた言葉を殺した!
アイツの、口を塞いだんだ。
アイツは、望んでた。きっと、僕が!欲しかったんだ!
愛してほしいって、きっと思ってた……」


 彼の言葉を思い出して。
 あの路地裏が、脳裏をよぎる。

(→)
(*1) 榛 2021/05/01(Sat) 15:38:44
ニアは、路地裏を思う。
(a53) 榛 2021/05/01(Sat) 15:39:16

【神】 兎系 ニア

>>*1

 
「……あんたは今、悲しんでるわよ」


 どうしてあんな言葉を掛けたのか、あのときは分からなかった。
 今もまだすこし、腑に落ちない。
 
人殺し

 餓狼は、後悔なんて欠片も持ちえなかったはずなのに。

 
「“分かったようなことを言わないでください”。
アンタが、僕の何を知っているんですか?」


 ……下手くそな笑顔が、見ていられなかった。
 知らなくたって、なにかをしてやりたかった。
 ――酷い話だった。傷つけたのはわたしなのに。

「あんたは――シトゥラは自分のせいだと言っていたけれど、
 自分のしたことを背負ってもらうほど、子どもじゃないわ」

 だからやっぱり、あれはわたしだけの罪で。
 
(→)
(G13) 榛 2021/05/01(Sat) 15:40:21
ニアは、雨降る部屋を思う。
(a54) 榛 2021/05/01(Sat) 15:41:07

【人】 【秘】兎系 ニア

>>G13

「死ぬのは、こわかった」

「だけど、あんたがいなくなったら、
 もう、生きていけないと思ったのよ。
 ……馬鹿な女でしょう?

 でも、心の底から、そう思った。
 あんたに傷をつけてでも、絶対に、離したくなかった」


 
「それとも、一緒に死にたいですか?」


 
夕暮れの部屋で。頷いたのは、わたしの責任だ。


(→)
(201) 榛 2021/05/01(Sat) 15:44:13
ニアは、仮想の死を思う。
(a57) 榛 2021/05/01(Sat) 15:44:57

【人】 【墓】兎系 ニア

>>201

「あんたは約束を守ってくれた。
 痛かったでしょう。こわかったはずよ。
 それなのに――馬鹿ね、ひどい女の手を引いて、後を追って」


 
辿った過程も、青年の吐露した胸中も知りはしない。
ただ、『ナイフで胸を刺して死んだ』。
その事実だけを、《観測者》ロールが伝えてくる。


「あんたは、いつだって欲しいものをくれた。
 求めれば……いいえ、そうでなくたって、応えてくれた」


 
掬い上げられた手。囁かれた言葉。
不器用に求めたものも、隠したものも。
ぜんぶを拾って、与えてくれた。


「でも、嫌なことはひとつもしなかった。
 わたしがほんとに嫌なことは――ひとつも」

 だから、伸ばされた手を受け入れてしまった。
 今だってそうで――思えば、はじめからだった。

 
 
「イヤならちゃんと教えてくださいよォ?
僕だってアンタが厭だと思うことはしたくないですし」



「……そういうの、ぜんぶ。
 わたしだけの特権にしたかったと言ったら、笑う?」 (→)
(202) 榛 2021/05/01(Sat) 15:46:43
ニアは、現実の生を思う。
(a58) 榛 2021/05/01(Sat) 15:47:32

【人】 兎系 ニア

>>202

「もう、分かっているかもしれないけれど。
 現実のわたしは、ここにいる資格なんて持たなかった。
 ……人を殺めこそしていないけれど、ただの犯罪者よ」

 
両親に捨てられて、頼れる親族も無く。
兄は仕事にのめり込んで、ちっとも帰ってこない。
学校にも馴染めなくて、高校からは通信制の学校を選んで。
寂しさを埋めるように電子の海にとっぷりと浸かって――そうして、溺れた。


「それに、ひどい引きこもり。
 モニターが家族でキーボードが友達の、つまらない子よ。
 ――それでも、わたしのこと、」

 
「ねえ、それでも――
 わたしのこと、愛せるっていうの?」


 いつかと同じようなことを言いかけて、口を閉ざす。
 その答えはとうにもらっている。いいえ、と呟く。

「……それでも、わたし――」

(→)
(204) 榛 2021/05/01(Sat) 15:51:52
ニアは、青年に手を伸ばす。
(a59) 榛 2021/05/01(Sat) 15:52:27

ニアは、青年の左手をそっと握る。
(a60) 榛 2021/05/01(Sat) 15:53:41

ニアは、歯を立てず、彼の左手の薬指をやわらかく食む。
(a61) 榛 2021/05/01(Sat) 15:53:59

【人】 兎系 ニア

>>204 >>a59 >>a60 >>a61

 ――それから、唇を離し、金の瞳を真っ直ぐ見つめて。
 目を細める。逸らしはしない。

 青年は守ってやりたいと言ってくれたけれど。
 大人しく守られてばかりの、
 か弱いお姫様になるつもりはない。

 だって、この寂しがりの青年一人分の――
 いいえ、“技術指揮シトゥラ”と、
 その中にいるかもしれない、あんたのこと。
 二人分の重さを支えなければならないから。

 だから少女はその足で立って、青年に真っ直ぐ微笑みかける。
 逃げはしない。――逃がしも、しない。
 その瞳から餓えの色はすっかり薄らいで、
 しかしそれでもやっぱり、すこしばかりは残っている。

 ……このどうしようもない寂しがりにとっての
 『すこしばかり』が、
 万人にとってもそうであるとは限らないけれど。
 
ロール

 役割に浸されきったあの頃より、
 正気の色であることは確かだ。

 瞳の中、微かにたたえられる餓えが、
 青年の手を食んだ行為が、包む両手の温もりが。
 拙い言葉の隙間を、埋めてくれればいい。 (→)
(205) 榛 2021/05/01(Sat) 15:55:21
ニアは、目の前のひとを想っている。
(a62) 榛 2021/05/01(Sat) 15:56:07

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>205

 
これはただひとりへ向ける言葉だ。
寂しがりでひどいわたしから、寂しがりでずるいあんたへ。

この【記録:ログ】を覗き見る無粋な誰かさんにも聞かせるのは、
すこしばかり――いいえ、とっても癪だけれど。


 ❀

 ふわりと微笑みを浮かべる。かたい蕾がほころぶように。
 薄紫の、正直な瞳。その目元に慕情をたたえて。

 隠す言葉も、密やかな行動も、胸中で独りごちる声もなく。
 嘘つきで、肝心なことには噤んでばかりだった小さな口で。
 少女はようやく、言葉にする。

「――好きよ」

 真っ直ぐに、想いをかたちに変える。
 目の前の愛しいひとが、そうしてくれたように。

「約束を、無かったことになんてさせないわ。
 わたし――これから先、ずっと。

 あんたの傍で、生きていたいもの」

「死なないでください、僕がアンタに願うのはそれだけ。
最初に言ったでしょォ──僕は寂しがり屋なんで」

 
(-137) 榛 2021/05/01(Sat) 15:57:21
ニアは、恋をしている。
(a63) 榛 2021/05/01(Sat) 15:57:38

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

少女の髪を撫でる。髪にキスを落として、囁いた。


「やっと、素直になりましたね。
まさかこれは演技です、なんて意地悪は言わないでしょう?」

青年は低く笑った。

「──嬉しいですよ。
ちゃんと、ずっと一緒に居てくださいよ。
僕は約束通り、アンタの手を離さない。

偉いでしょう、僕は。
思いつく限りの賛辞で褒め讃えてくださっていいですよォ」
(-196) chige_00 2021/05/01(Sat) 21:32:10

【人】 兎系 ニア

>>239 >>243 >>245 >>-196 シトゥラ

 抱き寄せられ、肩に力がこもる。警戒の表れ。
 ぱちぱちと瞬く。驚いたとき、少女が見せるしぐさ。 
 耳元で囁かれ、首をすくめて。

 けれどその動作のどれも、
 身体を動かしたのは恐怖ばかりではない。

 その証拠に――少女は、青年から伸ばされる手を拒まない。

(→)
(254) 榛 2021/05/01(Sat) 22:24:07
ニアは、寂しがりだ。
(a105) 榛 2021/05/01(Sat) 22:35:20

【人】 兎系 ニア

>>254

 抱きしめられたまま、青年の頬に手を伸ばして――
 ぺち、と弱く叩く。
 戯れのような、ほとんど添えているに等しい平手打ち。

 そうして、呆れたような声を出す。
 
「言わないわよ、あんたじゃないんだから」

(→)
(256) 榛 2021/05/01(Sat) 22:37:31
ニアは、ひどく――ひどく、負けず嫌いでもある。
(a106) 榛 2021/05/01(Sat) 22:43:41

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>256

 頬に添えた手をそのままに、顔を近づける。
 金色と薄紫がわずかに混じりあうほどの、
 口づけでも贈るかのような――

 けれど、決して触れ合わない距離まで。

「褒めてほしいのなら、ふ、あは。
 ……もっと上手に、おねだりすることね?」

 そうして、口元をほころばせて。
 わざとらしくたおやかに笑んで、告げる。

「でも、仕方ないから誉めてあげる。
 ――ありがとう、約束を守ってくれて」

 それは彼の未来を縛るための、強欲な言葉。
 同時に、少女の未来を捧げる言葉でもある。

「わたしも嬉しいわ。
 ねえ、今度こそは、一緒に生きてちょうだいね」
(-202) 榛 2021/05/01(Sat) 22:45:59

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>254>>256>>-202 ニア

少女に触れるだけのキスをして、青年は囁いた。

「好きです、愛しています。
アンタのこれからも、これまでも。
全て僕に教えて、捧げてください」

強欲な青年の精一杯の告白。
独占欲の滲む言葉。

「そのかわり、今度はちゃんとアンタを守ります。
置いて行ったりなんてしません。
今度こそ、たくさんの時を一緒に過ごしましょう」

青年は少しだけ、照れくさそうに笑った。→
(-207) chige_00 2021/05/02(Sun) 3:20:23

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-207 

少女の首筋に顔を埋めた。
今なら何をしても怒られないと思っている。
(-208) chige_00 2021/05/02(Sun) 3:36:39

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-208

「――――ッ、」


 ずるい。
 意地悪を言ったと思ったら、すぐにそうやって優しくする。
 ……ほんとに、ずるいひと。

「破ったら、承知、しないわ」


 青年の視界の外から返す声は、潤んでいる。
 すん、と鼻を鳴らす音。
(-210) 榛 2021/05/02(Sun) 17:59:25

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-210 少女の髪を梳く。
指を滑る絹の肌触りに笑った。

「破ったらどうします?なんてね。
……ふふ、泣いてるんですか。
ニアは本当に可愛いですね」

腰に回した腕を僅かに解いて、
少女の背に回す。優しく背を撫でた。

「戻ったら、何をしましょうか。
何をしたいですか?」
(-211) chige_00 2021/05/02(Sun) 18:21:14

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-211

 青年の肩口に埋めるように顔を伏せる。
 くぐもった声で「泣いてないわ」と分かりやすい嘘を吐いて。
 その姿勢のまま、ぽそぽそと話を続ける。 

「なによりまず、怒られるでしょうね。悪いこと、したもの。
 ……そのあとで、会いに行くわ」
(-222) 榛 2021/05/02(Sun) 22:03:51
ニアは、ホワイトボードの前に立っている。
(a115) 榛 2021/05/03(Mon) 0:22:53

ニアは、サダルの書き置き>>L4を見た。
(a116) 榛 2021/05/03(Mon) 0:23:03

【人】 兎系 ニア

>>サダル

 どことなく周囲の目を気にしている様子がありつつも、
 “話”をするため、彼の姿を探している。

 星はもう無いから、自分の目と足で。
 ――帰ってしまうまでに、間に合うかしら。
(331) 榛 2021/05/03(Mon) 0:34:10

【人】 兎系 ニア

>>333 サダル

「わたしよ。ニア」

 つかつかと歩く足を目の前で止めて、
 鬱々とした彼を正面から見下ろしながら。

「ホワイトボードのあれはどういうことなの。
 あんたの家の近くとか?
 ……まさか、戻ったら――事故に遭ってる真っ最中です、
 とは言わないわよね」
(335) 榛 2021/05/03(Mon) 0:57:56

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-222

頭を撫でた。
思えば、こうして普通に話すのは久しぶりな気がする。
落ち着いて話を出来る状況に長い事なかった。

「泣いてもいいですよ。
今なら、僕しか見ていないので。
泣き顔も独り占めできるなんて贅沢だなあ」

揶揄う様に、ただ声だけは限りなく優しく。
少女に触れる手もこの上なく愛し気に。

「ずっと気ィ張ってたんでしょうから。
よーしよし、頑張りましたねェ」
(-226) chige_00 2021/05/03(Mon) 2:08:36

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-226

「こどもあつかい、しないで」

 たどたどしく返しながら、
 青年の服の胸元をくしゃりと握りしめる。
 ――細い肩が跳ねて。

「……ぅ、」

 息を詰めて、しゃくりあげる。
 少女は泣くことに慣れていなかった。

 しばらく、青年の腕の中で下手くそに涙を零している。
 顔だけは見られないように、押しつけたまま。
(-227) 榛 2021/05/03(Mon) 2:29:59

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

青年は馬鹿にすることもなく、頭を撫で続けている。
背を優しく叩いて、見守った。

「よーしよし」

(こうしてれば、ただのか弱い女の子なんですけど。
あれは、バグの影響だったってことかァ)

青年は少女の獣じみた赤い瞳に思いを馳せた。
今ではすっかり、小動物の目をしている。

先程ちらりと覗いた涙にぬれた兎の目は、
加虐心が煽られるものの。
さすがにこんなに泣いている可愛い恋人を苛めるわけには。

……訳には。

(我慢、しますか。さすがに)
(-228) chige_00 2021/05/03(Mon) 2:44:10

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-228

 青年の胸中も知らず、ひくひくと泣き続ける。
 
知ることができたら、怒っていただろう。たとえ泣きながらでも。

 泣いて、泣いて――
 おさまった頃にやってきたのは、羞恥心と後悔。

 それから、これからのこと。

「――――、」

 彼の肩は、涙のあとで濡れている。
 すっかり赤くなった目元をそこから離せないまま、口を開く。

「あんた、……なにをしてるひと?」

 何から問うたものか迷ったすえ。
 涙の色が残る声で、最初に出たのはそんな質問。
(-229) 榛 2021/05/03(Mon) 3:19:14

【人】 兎系 ニア

>>343 サダル

「ええ、戻るわ。心配は……」

 ある。とても。具体的には
サイバー犯罪
とか。
 しかし言い出しづらく。そもそも、そんな場合ではなく。

「わたしのことはいいのよ。――『ああ、』じゃないでしょ。
 助かる見込みがあってその余裕なの?
 救急車を呼んでもらって、それで何とかなるの?」

 星のマーク(幻覚)を浮かべている場合でもない。
 すこしばかり乱れた、性急な口調で問い詰める。
(347) 榛 2021/05/03(Mon) 3:37:29

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-229

「僕はまあ……エンジニア関係の仕事を少々。
忙しいのであまり家に帰りませんが、
アンタくらいなら養えると思いますけど」

そろりと少女の手を手繰り寄せて。
左手の、薬指。そこを撫でる。

その行動に対する説明は無い。

「家も、一人で住んでますし。
アンタがどこで何してるか知らないんですけど。
一緒に居たいくらいの願いは叶えてあげられます」
(-231) chige_00 2021/05/03(Mon) 3:40:35

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-231
 顔を離して、明瞭になった声で。
 言いにくそうに、現実の自分を明かす。

「……引きこもりの高校生よ。
 通信制だから、登校拒否ってわけじゃないけれど。
 家族は……兄さんだけ。
 ちっとも帰ってこないから、家を出たって問題ないわ」

 左手を動かして、青年の手を握る。
 指を深く絡ませる。

       
 じんあい
     
ニア

「名前は、ニア。仁愛と書いて、仁愛」
(-232) 榛 2021/05/03(Mon) 4:22:59

【人】 兎系 ニア

>>メレフ

 少女が殺した男性、『兄さん』ことケイプ・バーニー。
 その友人だった設定を持つ彼。
 警戒して、嘘を重ねたが……
味方であったらしい……。


(設定上とはいえ、悪いことをしたわよね。
 ……でも、わたしのせいじゃ)

(…………わたしのせい、よね……。
 『ニア』が来たせいでああなったのだし……)

(そもそも、どのくらい覚えてるのかしら。
 NPC? プレイヤー? 実感はどのくらいあるの?)


 心中の独り言がやけにうるさい少女は、
 すこし離れたところから様子を伺っている。

 ――何かの拍子に目が合えば、ピシ、と固まって。
 逸らしもできず、男の顔を凝視しているだろう。
(358) 榛 2021/05/03(Mon) 13:22:48

【人】 兎系 ニア

>>349 サダル

「……そう。……戻ったら、かけておくわ。
 何とかしなきゃいけないもの」

 一人でも多い方がいいでしょ、とつけ加えて。
 
携帯の充電切れてなかったかしら……と思ったのは内緒だ。

 それから、拗ねたようにそっぽを向きながら。

「これでおしまいにするつもり?
 ……『これから先も』って言葉。あれは嘘だったのかしら」
(377) 榛 2021/05/03(Mon) 17:24:38

【人】 兎系 ニア

>>362 メレフ

 見られている。見られている……。
 とても見られているし、不本意ながら見ている。

「――――ゎ、」

 おずおずと口を開く。

「悪いこと……
した、
とは、思ってるわ……
(378) 榛 2021/05/03(Mon) 17:33:17

【人】 兎系 ニア

>>a127 キュー

 少女はそこに立っている。腕を組んで、仁王立ち。

 彼の姿を見るや否やつかつかと近寄って、
 ぎゅっと腕を握る。今度は掴めた。

「……、……。……あんた、NPC? プレイヤー?」

 言葉に迷う間があってから、短く問いを投げる。
(379) 榛 2021/05/03(Mon) 17:49:32

【神】 兎系 ニア

>>G16
 救急車要請者を問い詰めたのち、会議室に舞い戻って。

 そこで配布されている羊のぬいぐるみを受け取った。
 赤っぽい濃いめのピンクのリボンが結ばれている。

「わたし、正規のプレイヤーじゃないけれど、
 ……貰っていいのかしら」

 口だけはそんな殊勝なことを言いつつ、
 しっかり腕に抱えている。可愛いものが好きなので。
(G19) 榛 2021/05/03(Mon) 17:53:20

【神】 兎系 ニア

>>G20 ブラキウム

「サダルに? 戻ったら聞いてみようかしら」

 ぬいぐるみを抱きしめて、現実を思いつつ。
 
サダルと連絡が取れる未来を、無意識のうちに信じている。


「あんた、やっぱり働き者ね。
 素直すぎるのはどうかと思うけれど」

 ふと、白磁の小瓶のことがよぎる。
 ――結局使う機会のないままどこかへいってしまった薬。
 思えば、あれを受け取ったとき、礼の一つも寄越さなかった。

「……配達、ご苦労さま。たしかに受け取ったわ」
(G24) 榛 2021/05/03(Mon) 19:30:08

【人】 兎系 ニア

>>382>>-264) 壊れた時報 キュー

「NPCってことかしら。
 ……
下手な嘘
に聞こえるのだけど」

 あっさりと気遣いを無下にする。それから、首を傾げる。
 少女は彼が反対言葉でなくなった事実を知らない。

「面倒な話し方はやめたの?」

 すこし考えて、とある少年に教わったことを思い出す。
 はいかいいえで答えられる質問。
 それなら嘘つきと正直者が分かるはずだ。

「正直に……話しやすいように、答えていいわ。
 あんたは、『キュー』?」

/*会議室で話されていた内容は《観測者》ロールで把握しています。
 エピローグ以降のことは把握していません。
(387) 榛 2021/05/03(Mon) 19:53:05

【独】 兎系 ニア

>>-264 任せな

>>387 補足
 ニアはこれまで、壊れた時報を「時報さん」、
 もうひとりを「キュー」と呼んでいた。
 (6日目時点も、分裂していたので「時報さん」だった)
 ここではそのどちらの意味でもない『キュー』です。
(-267) 榛 2021/05/03(Mon) 19:59:01

【人】 兎系 ニア

>>390 メレフ

「……失礼ね」

 つかつかと、あいていた距離を詰めて。
 少女の気取った話しぶりはさほど変わらない。

「あれ、やっぱり届いてたの。
 ……忘れてちょうだい。今際のうわごとよ」

 死の間際、夢を見るようにして並べた言葉たちだ。
 正直、黒歴史に近い。
だから今すぐ記憶から消し去って。


 そんな気持ちで睨みつける。態度はむしろ悪くなっている。
 『兄さん』の妹を装う猫被りが無くなったので。

(→)
(395) 榛 2021/05/03(Mon) 20:35:26

【人】 兎系 ニア

>>390 >>395 メレフ

「それにしても、AIが修正されて良かったわ。
 『負け』は、勝手に脱落したわたしのせいでもあるから」
 
ロール
 
バグ

 役割も欠陥も取り除かれ、明瞭になった思考で振り返って。

 少女はここでの(自分が観測した範囲の)出来事も、
 現実のこともはっきりと思い出しているタイプのプレイヤーだ。

「それであんたたちまで繰り返すことになっていたら、
 流石に寝覚めが悪かったもの。

 ――と、言って伝わるのかしら」
(396) 榛 2021/05/03(Mon) 20:42:02

【人】 兎系 ニア

>>394 サダル

「……だから、あんたわたしに甘すぎなのよ。
 お世辞じゃないのは分かったけど……。
 向こうのわたしを見て、幻滅しても知らないわよ」

 お馴染みになりつつある、呆れた調子で。
 
でも安心してほしい、容姿も性格も現実とさして違いはないです。
引きこもりツンデレ美少女ハッカー。どんなラノベ?


 それから、唐突に11桁の数字を口にする。
 続けてアルファベットの羅列も。

「さっさと怪我を治して連絡することね。
 ……いつまでも寄越さなかったら、変えてしまうから」

 戻れば忙しくなるであろう事故の被害者への気遣いか、
 通じない連絡をすることを恐れる寂しがりの発露か。

 お兄ちゃんなら、きっと真意は分かるはずだ。
(417) 榛 2021/05/03(Mon) 22:08:47

【神】 兎系 ニア

>>G28 ブラキウム

 少女は人間だ。今はまっとうな倫理観を取り戻してもいる。
 だから眉をひそめて――けれどすぐに納得したように緩める。

 ここには自分のような現実の人生があるプレイヤーも、
 そうでないものもある。目の前の存在は、後者なのだろう。

「ええ、お互いにお疲れさま。
 ――これからもお仕事、頑張って」

 口にしたのは、ふたつの別れの挨拶。
 『ニア』から『ブラキウム』へ。仁愛から【Brachium】へ。
(G35) 榛 2021/05/03(Mon) 22:36:00

【人】 兎系 ニア

>>405 キュー

「そう」

 少女が返したのはその一言だけ。
 けれど、浮かべた微笑み、
 その細められた目が『良かったわね』と語っている。

「……それじゃ、改めて尋ねるけど。
 あんた、NPC? それともプレイヤー?」

 ……前者ではないかと、予測しつつ。
 後者であればいいのにと思いながら。

 
だって、そうであれば。現実の世界で、今度こそ――
仲の良い友達になれるかもしれないから。
(423) 榛 2021/05/03(Mon) 22:53:42

【人】 兎系 ニア

>>424 メレフ

「……プレイヤーではあるみたいね」

 胸中、安堵する。
 ここを現実として生きる人の友人を殺したのではなかった、
 そんな人を騙したのではなかったことに。

「その、“お嬢”っていうのは――
 いいえ、今さらね。わたしは途中で消えたんだもの。

 ……最後まで、お疲れさま」

 最期の日まで奔走していた『メレフ』を労わる言葉。
 負い目があるからか、幾分か素直になっているようだ。

(→)
(440) 榛 2021/05/04(Tue) 0:16:09

【人】 兎系 ニア

>>424 >>440 メレフ

 それから、話を現実のことへ移して。

「……今回はお互い、災難だったわね。
わたしはほとんど自業自得だけど……。

 戻ったら、どうなってるのかしら。
 そんなに時間が経ってないといいのだけど」

 自身の身体も心配
(※一人暮らし状態の自宅から参加しています)
だが、
 交通事故に遭いながら参加してきたらしい人がもっと問題。

「あんた、仕事とかは――って、テスターだったわね。
 それなら多少日付が過ぎていても心配ないのかしら。
……いいわね
(443) 榛 2021/05/04(Tue) 0:19:04

【人】 兎系 ニア

>>433 >>434 サダル

 無言ではあるが、
 心なしか満足げな様子で暗記しているさまを見ている。
 小さい花のエフェクトとか、微かに見えそう。

 個人情報を守っているのを見て、律儀ね……と思った。
 やっぱりそんなだから気疲れするんだわ……とも。

「なに――」

 手招きに首を傾げたのも束の間、
 あっさりと彼の腕の中に閉じ込められる。
 なにが起こっているのかよく分からない顔でその数秒を過ごし、

「……ええ、そう、ね……?」

 やっぱりなにが起こっているのかよく分からない顔で頷いた。
 ――もう数秒が経てば、ほんのりと頬を染めて怒り出し、
 『戻ったらすぐ連絡先を変えてやる』と、
 思ってもない脅し文句で、ありもしない未来を語るだろう。

 本当の未来がどうなるのかは――
 少女の携帯の電話帳、並ぶ名前の少ないそこに、
 『サダル』の名前が追加されるかは――――

 現実に戻る彼と少女の、これから次第だ。
(449) 榛 2021/05/04(Tue) 1:03:32

【神】 兎系 ニア

>>G35 >>G38 ブラキウム

 ぱちぱちと目を瞬かせる。驚いたときのしぐさ。

 ――それから、不遜に笑う。
 世間を知らぬ少女特有の、全能感を滲ませた笑み。

「ふ、あは。やっぱりバレてるの。
 あんたたちへの挑戦? ――そうね、

 どんなに強固な壁を作ったって、脆いところを見つけてあげる。
 どれだけ塞いだって、穴を見つけて潜り込んでやるわ。
        
モブ

 今度は、片隅のNPCなんかで満足しない。
 この世界の中心部まで泳ぎ切って、
 わたしをただの子どもと侮っている全員の鼻を明かす――

 ……そんなのも、面白いかしらね?」

(→)
(G39) 榛 2021/05/04(Tue) 1:42:54

【神】 兎系 ニア

>>G38 >>G39 ブラキウム

「――けど、やめておくわ」

 近くにあるホワイトボードへ近寄る。
 ペンを手に取って隅の方に何事かを書き記しながら、
 続きを口にする。

「犯罪者になるのは仮想空間だけで結構。
 ……次は、正規の方法で遊びに来るわよ」

 言い切って、かち、とペンのキャップを締める。
 許されるのならね、と控えめにつけ加えた。
 それからペンを元の場所に戻し、振り返って。

「それじゃ、働き者さん。それまでお元気で」

 そう言い残して、会議室から立ち去るだろう。
 小さな星とリボンのついた、
 あなたたちから貰った羊のぬいぐるみをしっかりと抱えて。
(G40) 榛 2021/05/04(Tue) 1:45:59

【置】 兎系 ニア






お疲れさま。
   


/*ホワイトボードの隅に、小さく書き加えられた文字。
 記名も連絡先もない。
(L8) 榛 2021/05/04(Tue) 1:48:46
公開: 2021/05/04(Tue) 1:50:00

【人】 兎系 ニア

>>439 キュー

「……そう」
    
NPCなの

 現実にはいないの、と呟く。
 滲んだ寂しさはほんの一滴で、きっと気づかれることはない。

「本稼働にもいるのかしら」

 意地っ張りはこんなときも素直に寂しいとは言えず。
 その代わり、湿っぽい別れにもならないはずだ。

「あんたがいるなら、会いに来てあげるわ。
 忘れてたら承知しないわよ」

 ――今のあんたは噓つきの悪い子じゃないんだから。
 そう胸中でつけ足した。
(455) 榛 2021/05/04(Tue) 2:22:56

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-232 絡めた指を握った。
こういうスキンシップをされる度に、口元が緩む。

「なら、きちんと帰れるようにしないとですね。
引きこもりなら変な虫が付く心配も少ない。
いいですね、非常にいいと思います。

僕は紫藤と言います。名前は……」

青年は咳払いをした。

「あちらで会った時に、お伝えします。
仁愛、アンタらしくない名前だな。

向こうでもニアなら、呼びやすくていい。
助かります。つまり紫藤仁愛になる訳ですね。

どうですか?僕は良いと思いますけど」
(-283) chige_00 2021/05/04(Tue) 2:24:06

【人】 兎系 ニア

>>447 メレフ

「…………。
 そうね、わたしから話せることは少ないけれど。
 一度くらいなら、話してもいいわ」

 冒頭の『…………。』は、

(設定も起こったことも話しづらいのよね。
 殺人鬼の話を実体験として話すのもそうだけれど、起こったことって――
 ほとんど、恋バナじゃない?
 無理よ、どんな顔して話せっていうの? 断るべきね。

 ――でも、わたしの知らないあのひとの話を知っているかしら。
 不正に潜り込んだ手前、ログの開示も頼めないし、
 そもそもしてもらえないでしょうし。
 …………。一度くらいなら、いいわよね)


 の、『…………。』である。
 この間三秒足らず。

(→)
(465) 榛 2021/05/04(Tue) 4:06:46

【人】 兎系 ニア

>>447 >>465 メレフ

 それから、すこしばかり胸を撫でおろす。

「――ああ、たしかにそうだわ。
 悠長にしているくらいだもの、きっとそう経ってないのね。

 でも、仕事のある人は大変でしょうね」

 他人事の同意を返して、相手の発言の違和感に気がつく。
 それほど、これまでの彼は大人の立ち振る舞いをしていた。

「……いま、受験って言ったかしら。
 ……、……十七歳より上か下か、それだけ聞かせてくれる?」
(466) 榛 2021/05/04(Tue) 4:08:00

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-283
 紫藤、と心のうちで繰り返す。
 吐息だけで、響きを転がしてみる。

(紫藤、……どう続くのかしら)

 苗字を知ったばかりなのに、まだ呼んでもいないのに。
 もう名前まで欲しくなっている。

 そんな自分を、少女は自覚していない。
                
ロール

 そんな少女だから……餓えた獣の役割は、
 与えられるべくして与えられたのかもしれなかった。

(→)
(-285) 榛 2021/05/04(Tue) 4:40:40

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-283 >>-285

 どうですか?と問われて、
 弾かれたように青年の顔を見上げる。
 ――うるさい、らしくないなんて知ってるわ。
 そんな毒を吐くため、わずかにひらいた口をそのままに。

 握った手にきゅ、と力を籠める。
 左手の薬指を撫ぜた意味。苗字を揃える意味。

 頬を染めて、赤くなった目元を緩めて。
 すこしだけつっかえながら、言葉を返す。

「良、いと思うわ。
 ……可愛いお嫁さんに、してくれる?」
 
「将来の夢は〜〜可愛いお嫁さんを貰う事かなァ」
(-286) 榛 2021/05/04(Tue) 4:54:33
ニアは、皆を見送る冒険者の女性>>t1を見かけた。
(a152) 榛 2021/05/04(Tue) 14:26:36

ニアは、建物の陰に隠れた。
(a153) 榛 2021/05/04(Tue) 14:26:46

ニアは、建物の陰から、メサに視線を送っている。
(a154) 榛 2021/05/04(Tue) 14:27:18

ニアは、声を掛けるべきか迷っている。
(a155) 榛 2021/05/04(Tue) 14:27:50

ニアは、じーっとメサを見ている。
(a156) 榛 2021/05/04(Tue) 14:28:11

【秘】 兎系 ニア → ただの冒険者 メサ

>>t1
 建物の影から見ている。
 この手で殺めてしまった女性のことを。

(あの人が覚えてるなら、謝らなければならないけれど――
 顔も合わせたくないんじゃないかしら。
 ……それに死んでから会ったあの人、
 ちょっと……本当にちょっと、ちょっとだけ怖かったし。

 でも、言いたいことのひとつやふたつはあるんじゃないかしら。
 逃げたらダメだと思うのよね……。
 通りすがってみる?
 声を掛けられなかったらそれでおしまいってことで……。
 ああダメ、それだとわたし、無視してるみたいじゃない)


 内心がうるさい少女は、あれこれと考えながら。
 見ている。建物の陰から、メサにじーっと視線を送っている。
(-290) 榛 2021/05/04(Tue) 14:44:50

【秘】 ただの冒険者 メサ → 兎系 ニア

>>-290

「……あの、何?」

視線がビシビシ刺さる。
当然その先の少女の事にも気づいている。
……反応すると面倒そうだが、無視するともっと面倒そうなので大人しく振り返ってあなたに声を掛けた。
(-291) shionsou 2021/05/04(Tue) 14:49:09

【秘】 兎系 ニア → ただの冒険者 メサ

>>-291
「……ごきげんよう、メサ。
 あんた、NPC? プレイヤー?」

 距離を離したまま、ひとまずそんな確認。
 そしてもっとも大切なこと。

「わたしの、
……殺した……
こと、覚えてるかしら」
(-292) 榛 2021/05/04(Tue) 14:57:52

【秘】 ただの冒険者 メサ → 兎系 ニア

「やっぱりニアね。おかげさまでご機嫌よ。
よくわかんないけど……アタシは何も変わって無いし、アンタの言うNPCって奴なんじゃないかしら」

はぁ、とため息を吐く。

「忘れるわけないでしょ」

本当は全部壊して忘れさせてもらおうと思ってたけど。
そうはならなかったから。
(-293) shionsou 2021/05/04(Tue) 15:02:53

【秘】 兎系 ニア → ただの冒険者 メサ

>>-293
「そう、NPC……。それに、覚えてるの」

 呟いて、俯く。沈黙。
 すぐに顔を上げて、影から足を踏み出す。
 彼女の正面に立って、口を開く。思いを言葉にする。

「わたし、あんたに最低な……許されないことをしたわ。
 だからあんたは、これを受け取らなくてもいい。
 ただ、言わせてちょうだい。

 ――ごめんなさい。
 それと……
あのときは、守ってくれて、
……ありがとう


 ……少女は、素直になるのがとことん苦手だ。
 どんどん声が小さくなって、
 はじめは合わせていた目が徐々に逸らされていった。
(-294) 榛 2021/05/04(Tue) 15:22:33

【秘】 ただの冒険者 メサ → 兎系 ニア

「……ま、何もかも全部"しょうがなかった"のよ。
許すとか、許さないとかはもうどうでもいいの。
アタシはその言葉を全部受け取る。
だからアンタも覚えて、忘れないで」

あなたの苦し気な様子を責める気はない。
あの時は自分もあやふやな状態になって混乱していたのだ。
お互い様だろうと思う。

「簡単に今までの自分を捨てる事は出来ない。
――けれど新しい自分になる事はできるわ。
アンタがそうやってちゃんと言葉で伝えられるようになったみたいにね」

もうそんな顔をする必要は無いのだと伝わるように笑った。
(-295) shionsou 2021/05/04(Tue) 15:36:01

【人】 兎系 ニア

>>462 キュー

「ええ、忘れないでちょうだい。
 ……わたしも、覚えてる。きっと、会いに来るわ」

 掴んでいた腕を解放する。
 ぱっと手を取って、両手で一度握って。

「またね、キュー」

 少女は未来を言葉にした。

(→)
(485) 榛 2021/05/04(Tue) 15:46:55

【人】 兎系 ニア

>>462 >>485 キュー

 そうして、すぐに手を離して。
 自身の正体を少しだけ明かす。

「……とは言ったけど。
 わたし、また来られるか分からないのよね。

 正規のプレイヤーじゃない――いわゆるハッカーだから。
 ……流石に、もう一度同じことをするわけにはいかないし」

 NPCの彼には理解できない言葉があるかもしれないが、
 『また来られるか分からない』ことだけは伝わるだろうか。
(486) 榛 2021/05/04(Tue) 15:49:43

【人】 兎系 ニア

>>480 メレフ

 何人か……なんだか話が広がっていない?
 そう思ったが、口をついて出たのはその後の衝撃。

ちょうど十七……?
 同い年だったの、あんた」

 思わず自身の年齢を明かした。
 少女の方は、年の割に幼いところがあるかもしれない。

「困、りはしないけれど……。
……年下じゃなくてマシだったとは思うわね……。

 ……落ち着いてるのね、あんた」

 仮想と現実を混同して語るつもりはないが、感覚の問題だ。
(490) 榛 2021/05/04(Tue) 16:28:48

【秘】 兎系 ニア → ただの冒険者 メサ

>>-295
「――っ、ええ、」

 息が詰まる。声が震えた。
 吸って、吐いて。
 顔を上げて、今度こそ最後まで逸らさずに。

「覚えてるわ。あんたのことも、『ニア』のことも。
 ここでのこと、ずっと忘れない」

 巡りあった人たちのこと、犯した罪。
 嬉しかったこと、苦しかったこと、すべて。
           
ニア

 ひとつ残らず、現実の仁愛のところへ持っていく。

(→)
(-296) 榛 2021/05/04(Tue) 17:06:34

【秘】 兎系 ニア → ただの冒険者 メサ

>>-295 >>-296
「そう、ね。
 ……すぐには難しいでしょうけど、嫌なところくらいは。
 なおせるように、心がけてみるわ」

 もっと、明るくて、素直で、捻くれてない――
 まっすぐで可愛い女の子に、なりたかった。

 仮想の世界じゃなくて、現実で。
 すこしくらいは、そう変われるのだろうか。
 ……以前よりは難しいことじゃないのかもしれない。
 だって、目指すべきお手本をもう知っている。

「ありがとう、メサ」

 笑みを返す。目の前の、優しくて、素敵な――
 なりたい女の子の真似をするように。
(-297) 榛 2021/05/04(Tue) 17:08:17

【秘】 ただの冒険者 メサ → 兎系 ニア

>>-296 >>-297

「……約束ね」

アタシがこれから先どうなるのかわからない。
けれど、たとえ消えてなくなるのだとしても、あなたのような人たちに覚えていてもらえるならそれでいいと思えた。

「どういたしまして?
幸せになりなさいよ、ニア」

今度はきちんと届くように、まっすぐな笑顔で祝福を送ろう。
あなたのお手本で居られるようにね。
(-298) shionsou 2021/05/04(Tue) 17:36:00

【人】 兎系 ニア

>>491 キュー

「……そんなの、決まってるじゃない」


 潤んだ声で、呟く。
 ――きっと涙腺がおかしくなってしまったんだわ。
 わたし、こんなにすぐ泣く子じゃないのに。

 帰ったら、たくさん謝ろう。
 許してもらえるまで謝って、それからお願いをする。
 わたしはまだ子どもで、そのくらいしかできないけれど。

 ――悪いことをしないで、今度は胸を張れる方法で。
 もう一度、ニアとしてここに来るために。
 できるだけのことを。

「返事は変わらないわ。

“またね、キュー”。

……ちゃんと、待ってなさいよ」

 手を握って、すこし赤くなった目で笑った。
(498) 榛 2021/05/04(Tue) 17:49:20

【人】 兎系 ニア

>>492 メレフ

 物静かというより、人と接するのが苦手なだけだ。
 それが原因で通信制の高校を選んで引きこもったくらい。
 コミュニケーション能力の乏しさは筋金入り。

「……そうかもね。
 あんた、現実でもそうなの。老成してるって言われない?」

 あまり感慨はなさげに、かたちだけの質問。
 それから、話題を立ち返らせる。

「まあ、年が近いなら会いやすいかしら。
 アドレスを教えておくから――」

 悪戯の後始末をつける必要があることを思い出す。
 ……しばらくは連絡がつきづらいかもしれない。

「――いいえ、あんたの連絡先を教えてくれる?
 落ち着いたら、こちらから連絡するわ」
(499) 榛 2021/05/04(Tue) 18:12:19

【秘】 兎系 ニア → ただの冒険者 メサ

>>-298
「……言われなくたって。
 あんた、やっぱり優しすぎると思うわ。
 長生きしたければ、前方より背後に気をつけることね」

 笑顔はすぐに引っ込んで、不遜な物言いが返ってくる。
 つんとした顔で言葉を続ける。

「――あんたこそ、お元気で。
 実装されるように、要望くらいは送っておいてあげる」

 やっぱりまだまだ捻くれている少女は、
 一方的に素直じゃない『またね』を言い残して踵を返した。
(-299) 榛 2021/05/04(Tue) 18:28:42

【人】 兎系 ニア

>>507 メレフ

 ふうん、と相槌を打つ。
 現実の彼は同い年で、スキンシップの激しいハーフの男の子。
 なんとなく想像できるような、
 会ったらやっぱり同い年であることに驚くような。

「なんでそこであのひとの名前が――、
 ああ、いいえ、それもあるわね」

 引っ越しをすることになる
(※確定ロール)
ので、
 あながち間違いではない。

「……他にもちょっと。忙しくなりそうなのよ」 

 メモを受け取りつつ。
 答えを濁した彼女が正規のプレイヤーではなかったことを、
 近いうちに知ることになるかもしれない。

 書き添えられた名前を見て、少女も名乗り返す。
  
ヤダ
 
ニア

 『矢田 仁愛』。それが現実に生きる十七歳の少女の名前だ。

 ――戻って、『落ち着いたら』。
 ニアと名乗る少女から、今とさほど変わらない声で。
 十七歳の少年のもとへ、一本の電話がかかることだろう。
(512) 榛 2021/05/04(Tue) 19:47:32
ニアは、とある路地裏を覗き込む。
(a161) 榛 2021/05/04(Tue) 19:54:28

ニアは、足を踏み入れ――少しの時間ののち、その場を後にした。
(a162) 榛 2021/05/04(Tue) 19:57:02

【神】 兎系 ニア

【ソロール】

 誰の姿もないそこで、壁にもたれかかる。
 ダストボックスの上に視線を送って。

「なにが、『人違い』よ。
 それにネズミじゃないって、何度も言ったでしょ。
 ……本当に、お馬鹿さんのラム」
(G50) 榛 2021/05/04(Tue) 20:01:15
兎系 ニアは、メモを貼った。
(a163) 榛 2021/05/04(Tue) 20:33:57

兎系 ニアは、メモを貼った。
(a164) 榛 2021/05/04(Tue) 20:34:26

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-285>>-286

「ええ、勿論」

ころころと表情を変える少女を見つめて、
にっこりと笑って、薬指に口付けを一つ。
簡潔で、それでいて確かな意思を持つ言葉。

青年が彼女にした、はじめての未来の約束。
仮定でも、出来たらなんて曖昧な言葉で濁されていない、
彼女と自分の為の未来へ繋がる約束。

いつかと同じ笑みを浮かべて、青年は続けた。
あの時より、いくらか軽薄な色のない言葉。

「“寂しがり屋なんで。
誰かに傍にいて欲しいんですよね”。

……覚えてますか?この言葉。
ちゃんと守ってくださいね」
(-302) chige_00 2021/05/04(Tue) 21:04:38

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-302

「ええ、いてあげる。言ったでしょ、
 『寂しがりのあんたに付き合ってあげる』って」

 少女の口から出るのはやっぱり、不遜な言葉。
 けれど、あのときよりもやわらかい響きで。

 口づけを落とされた薬指を一度見つめる。
 それから、もう少し近い未来の話。

「……戻ったら、
ハッキングを怒られてから……
会いに行くわ。
 すこし時間がかかるかもしれないけど、待ってちょうだいね」
(-327) 榛 2021/05/04(Tue) 21:20:24

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-327

「僕も同行しますよ。
アンタ、きっと怒られたらしょんぼりするでしょうし。

ちゃんと謝ればおそらく許して貰えるでしょう。
何かを破壊したわけではないので、恐らくは」

頭を撫でた。
(-328) chige_00 2021/05/04(Tue) 21:24:18

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-328
「しょんぼりなんてしないわよ。
 ……でも、着いてきてくれるんなら、」

 うろ、と視線を彷徨わせて。

「一緒に、来てちょうだい。
 兄さんはすぐには来られないでしょうし」

 口ぶりから、実のところ兄のことが嫌いではないのが
 伝わるかもしれない。
そもそも動機が、構ってもらえない癇癪である。
(-330) 榛 2021/05/04(Tue) 21:28:54

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-330

「はいはい」

(お兄さんにどんな顔して会えばいいのかなァ)

妹さんに酷い事をたくさんしました。
妹さんと結婚を前提にお付き合いさせて頂いています。

………、ひどすぎる。
頭が痛くなってきた青年は目の前の悩みから目を背けた!

「何処へでもついて行きますとも。
わがままなお嬢さんだなあ」

青年は、おかしそうに笑った。
(-331) chige_00 2021/05/04(Tue) 21:38:24

【秘】 兎系 ニア → 特殊NPC シトゥラ

>>-331
「その“わがままなお嬢さん”が――」

 言い淀みながら、拙く青年の真似をする。
 まだ幼さを残した少女は、
 彼のようにはうまく言い切れないけれど。

「好き、……なんでしょ。
 責任取って、わがままを聞いてちょうだい」
(-332) 榛 2021/05/04(Tue) 21:43:54

【人】 兎系 ニア

【ソロール】

 ベッド、ドレッサー、クローゼット。
 小さなカーペットが敷かれた、板張りの床。
 他にも多少の調度品はあるだろう。

 そんなごく一般的な、とある少女の客室。

 ――壁に立てかけてあった壊れた弓はそこに無い。
 少女から役割が失われたと同時に、消えていた。

 腰掛けていたベッドから立ち上がる。
 そろそろ、隠れていた穴から飛び出す時間だ。

(→)
(531) 榛 2021/05/04(Tue) 21:46:57

【赤】 兎系 ニア

>>531
「ごきげんよう、ニアよ。
 ――ここでは『ガルデニア』と名乗るほうがいいかしら」


 同じ『陣営』として設定されていた者たちへ、
 最後の挨拶を贈る。

「……あのお願い、聞いてくれたのよね」


 あまりにも一方的で身勝手な、今際の言葉。
 必死だったあの願いを聞き入れてくれたこと。

「キュー、ラム、モス。
 それから、フール、スクリプト、リリス。もう一人の誰かさん」


 それから、仲間であってくれたこと。
 ……『設定』と言ってしまえばそれまでだけれど。
 少女は彼らに手を伸ばさずに、彼の手を取ってしまったけれど。

「悪い子のニアに付き合ってくれて、ありがとう」


 それでも、ひとりではなかった。
 少女はきっとそのことに――彼らに、甘えていた。

「――ニアの人生も、悪くはなかったわ」


(→)
(*3) 榛 2021/05/04(Tue) 21:49:20

【秘】 特殊NPC シトゥラ → 兎系 ニア

>>-332

「ええ、勿論。気が強くて、わがままで。
そういえばいつかアンタの心を折ってやるって、
メサと約束したんでしたねえ」

青年は次に飛んでくる少女の言葉も。
どうやって怒るかも知っている。
知っていて、こんな意地悪を向ける。

「でもそういう気が強いとこも好きですから。
ね、怒らないでくださいよ」

ずっと、こうやって。
喧嘩して、ぶつかり合って、揶揄って、叱られながら。
今日と同じ日が、明日も続いて行く。

雨の日が終われば虹が掛かる。
それを、知っているから。
(-334) chige_00 2021/05/04(Tue) 21:50:45
ニアは、意地悪に怒って、それから、笑った。>>-334
(a169) 榛 2021/05/04(Tue) 21:52:43

ニアは、キュロットの裾を摘まんで、虚空へ一礼。>>*3
(a170) 榛 2021/05/04(Tue) 21:54:35

ニアは、ログアウトボタンに指をかける。
(a171) 榛 2021/05/04(Tue) 21:54:44

ニアは、現実の仁愛に戻る。ベッドの上に、羊のぬいぐるみが残された。
(a172) 榛 2021/05/04(Tue) 21:54:51

【神】 兎系 ニア

>>*3 >>a170 >>a171 >>a172

 穴から飛び出した、その続き。

 ぱちりと目を開く。
 身を捩る。痛みに悶える。
 長く座っていたとき特有の、肩や腰の鈍痛。

 薄暗い部屋を照らす、モニターの灯り。
 物の少ない、寒々しい部屋。

 戻ってきたのだと理解して、すぐさま携帯に手を伸ばす。
 充電は案の定切れていて、性急な手つきでコードを差し込む。
 起動するのを待つ。
 やけに遅く感じて、そのあいだにすることを探す。

 ――キーボードの上に手を滑らせる。

 まず、忘れないうちにやること。
 メモ帳を開いて、同い年の少年の名前と連絡先を記して保存。
 それから、やらなければいけないこと。
 メーラーを起動して、一通のメールをしたため始める。

(→)
(G56) 榛 2021/05/04(Tue) 21:56:35

【神】 兎系 ニア

>>G56
 その途中でパッと携帯の画面が点灯した。
 両手で掴んで慎重に、手早く三桁の番号を打ち込む。

 ――火事ですか? 救急ですか?
 ――住所はどこですか?
 ――どうしましたか?
 ――…… 

 声を出すのに少し苦労しながら、
 救急であること、覚えている住所、
 その他に分かる限りの内容を伝える。
 ……悪戯だと思われたかもしれないけれど、
 自分のやれることはやった。

 あとは本当に、『なんとかなる』のを――
 いつか来る連絡を、待つしかない。

(→)
(G58) 榛 2021/05/04(Tue) 21:57:00

【神】 兎系 ニア

>>G58
 携帯を置いて、メールの続きを打つ。
 頭から一度読み直して、送信に割り当てたキーを押した。

 宛先はXX社。内容は、簡単に言ってしまえば――
 『ハッキングをしました。ごめんなさい』。

(→)
(G59) 榛 2021/05/04(Tue) 21:57:54

【置】 兎系 ニア

>>G59
 それから、やりたいこと。
 もうひとつのメール。現実の彼に送る言葉。

『紫藤へ。仁愛よ。戻ってきたわ。
 謝りに行くから、迎えに来てちょうだい』

      
ニア

【ソロール:仁愛 完】
(L9) 榛 2021/05/04(Tue) 21:59:05
公開: 2021/05/04(Tue) 22:00:00
 




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