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【人】 ピアニスト イングラハム部屋を後にして数分。 誰もいない部屋の隅の棚 飾っていたピアノの写真が 棚から落ちて砕け散った。 砕け散るガラス片が何の予兆なのか 私は取り返しがつかなくなった頃に思い知る。 それが全ての終わり。 (92) 西 2022/02/16(Wed) 2:19:25 |
【人】 ピアニスト イングラハム*** 病院に辿り着けばもう一度アンネに連絡を送る。 この前は急で驚かせてしまったから 今度はそうならないようにと気をつけた結果だ。 しかし、送った連絡に返事が来ることはなく。 私は少しだけ心配になりながら院内へと その足を踏み入れることとなった。 (94) 西 2022/02/16(Wed) 2:21:01 |
【人】 ピアニスト イングラハムやけに重苦しい空気が満ちる。 汗を垂らし走り回る医者に まるでお通夜のように顔を淀ませる看護婦 穏やかな空気じゃないのは確かだ それはまるで、誰かが亡くなったかのようで。 けれどそれが誰なのか、私には見当もつかずに。 (95) 西 2022/02/16(Wed) 2:21:43 |
【人】 ピアニスト イングラハム「えっと、すみません。 アンネロズさんと面会を お願いしたいんですが......。」 そう受付の看護婦にいつものように声をかける。 けれど看護婦はいつものようには答えてくれず 何かを隠すように口ごもっていて。 その理由を知った時、私は息を飲んでしまった。 (96) 西 2022/02/16(Wed) 2:22:22 |
【人】 ピアニスト イングラハム本当の絶望を目の前にすると 人は怯えることすら出来ないのだと 私は最悪の形で学びを得る。 アンネの訃報の引き換えに得たのは 知りたくもない人間の真理と、消えない傷。 けれど、彼女はそんなこと一言も言ってなかった。 いつか自分が死ぬかもしれないなんて 彼女は一言だって言ってはいなかったはずなのに。 彼女はきっと、回復の途中だと思っていたのに。 (98) 西 2022/02/16(Wed) 2:23:48 |
【人】 ピアニスト イングラハム現実を受け入れられなくて怒るのでも 現実を受け入れて哀しむのでもなく まだこれが現実だという自覚すら持たず。 私はただ鉛のように重い身体を引きずって 彼女がいつも出迎えてくれた病室を目指した。 (100) 西 2022/02/16(Wed) 2:25:17 |
【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズそうだ。こんなの、悪い冗談だ。 あの病室にはきっとアンネがいて。 またいつものように僕は出迎えてくれる。 用意してくれた可愛らしい服を着て 僕と外に出ることを待ち侘びてくれている。 そうに、そうに、決まってるんだ。 (-111) 西 2022/02/16(Wed) 2:26:19 |
【人】 ピアニスト イングラハムくらりと意識が飛びそうになる。 血管が悲鳴をあげるように 血液までパニックを起こしかけた身体を 無理矢理奮い立たせると 病室にいた者たちの視線が私へと集まって 私に気づいた彼女の両親が その全てを、教えてくれた。>>90 こちらへ謝罪をする彼女の両親は 私よりも深く哀しむことになるのだろうに 最後まで他者を気遣うその心に 私は彼女の面影を辿らずにはいられない。 (102) 西 2022/02/16(Wed) 2:30:27 |
【人】 ピアニスト イングラハム今ここで泣き叫ぶことだって出来た。 それをしなかったのは 人徳者 の前で私がそんなことをするわけはいかないからで そんな私に追い討ちをかけるように 忘れていい。>>91 そんな言葉が心臓を抉る。彼女の両親の気遣いだということは 痛いほど伝わってきた。 それに憤る資格など私にはないということも 十分に分かっていた。 (103) 西 2022/02/16(Wed) 2:31:43 |
【人】 ピアニスト イングラハム「すみません。少しだけ... 彼女と二人にさせてもらえませんか。 彼女に...ちゃんと別れを、告げたいんです。」 (104) 西 2022/02/16(Wed) 2:32:18 |
【人】 ピアニスト イングラハム赤の他人の私が言えたことではない しかしこれまでの事を好意的に見てくれた 彼女の両親は私の願いを聞き入れてくれて 部屋に残ったのは 取り残されてしまった私と 逝ってしまったアンネの亡骸だけとなった。 (105) 西 2022/02/16(Wed) 2:32:54 |
【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ二人きりになった病室。 君がいつも用意してくれた椅子に座り 僕は冷たくなった君を見つめる。 涙なんて、流さないよ。 君に余計な心配をかけたくないからさ。 麻痺すら覚える意識を振り絞り 僕は震えた声で彼女に語りかけた。 (-113) 西 2022/02/16(Wed) 2:47:16 |
【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ「ねぇ、アンネ。 今日はさ、海に行こうとしていたよね。 今の季節はあんまり人がいないからさ。 外に慣れない君も安心して楽しめるかなって そんなふうに考えてたんだ。 それに、君のために練習した曲を 君に披露するのも楽しみだったんだ。 失敗するかもしれないって不安だったけど 君の前なら笑って許してくれるかもって 不思議と緊張も無くなっていた。 本当に僕は、君の事ばかり考えていたんだ。」 (-114) 西 2022/02/16(Wed) 2:48:41 |
【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ「僕は...君に謝らないといけない。 僕が君の事を...君の病気の事を 怖がらずに聞いていればよかったのに。 僕のせいで、君に一番大切な事が言えなくて 一番大事な時に、傍にいられなかった。」 (-116) 西 2022/02/16(Wed) 2:50:41 |
【秘】 ピアニスト イングラハム → 患者 アンネロズ「信じてもらえないかもしれないけどさ。 僕は......君が好きだったんだ。 君が好きで、誰よりも大切で。 僕はずっと、君に傍にいてほしいと そう思っていたんだ。」 (-117) 西 2022/02/16(Wed) 2:51:41 |
【秘】 イングラハム → 患者 アンネロズ大丈夫、僕は泣いてないよ。 君を失ってしまった哀しみが 少し目に染みてしまっただけなんだ。** (-121) 西 2022/02/16(Wed) 2:57:48 |
【独】 患者 アンネロズ/* 書き方とシチュエーションの作り方が好みすぎるのに 描写力とセンスで殴ってくるしなんかもう色々犯罪級にしんどい……。 (-123) alice0327 2022/02/16(Wed) 3:09:53 |
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