さぁて、スーズの賭け禄だ。
そう面白くもないが持っていけ。

まだ母が生きていた頃…俺もごく幼き頃だ。
、、、、、、、、、、、、
初めて人間の願いを叶えた。

信心の深い男だった。
一人娘が盲目で、それを治して欲しいというので
障りを除いてやった。
造作もないことだった。

……本当に、造作もないことだったのに
母はとても喜んでな。
当事者の娘よりも、父親の男よりも
喜んでいたようだった。

その日は珍かな果物をたくさん用意してくれて
眠るまで膝に抱いていてくれた。

それから毎日、一人ずつ願いを叶えてやった。
対象の人間は母が選んでいた。
夜になると、俺の叶えた願いが
いかにその人間を幸福にしたか、
優しく寝床で語ってくれた。

──俺の、楽しく幸せだった頃の話だ。

……続きは禄に入ってなかろう。

『死神のジン』ではなかった頃もある、
というだけの話だ。

>>147 アルバリ
おや、「タコ・ヤーキ」職人ではないか。
みはいるとスーズが心待ちにして居るぞ。

…さぁ、な。
我には人の命を狩る力は無い筈なのだが。

［ばさり、と羽音を立てたのは
その肩に乗る若い鷹か。
こちらを見つめる琥珀色の瞳は鋭く気高く、
嘴も爪も血気に溢れていた。］

>>148 アルバリ
成程。
、、、、、、、、、、、、、、
自らの手が届かぬ望みを持たぬというのは
賢い生き方かも知れんな。

……その妖刀が何を喰っているのか
多少興味の湧くところではあるが。

>>151 アルバリ
はて。
、、、、、、、、、、、、、、
我を頼みにする必要のない願いを叶えるほど
安くはないつもりだが。
お前の願いはその妖刀が叶えてくれるのだろう？

「タコ・ヤーキ」を楽しみにしているぞ。

［若鷹の鳴いた一声には少し惹かれたが
些か育ちすぎている。
指先をふいと払って「行け」と示す。
手を貸さずとも、あれは強くなるだろう。］

おお、良い勝負だったな。
ファルーサはお見事だ。
［鷹揚に手を叩いて］

なんだ、香ばしい匂いだな。
我にもひとつ味見をさせろ。
［>>172の大皿からひとつ摘み上げ］

…あちッ…！？
……はふ……はふ。
［口のなかでそっと転がしながら冷ましている。］

>>160
らって、ひつようなかろうが…？
もっと叶えがいのあるねがひをらな……。
…あふ……。
［はふはむ、ごくん］

…ふむ、なかなか美味いな。
異国の味で舌は楽しめたぞ。
［満足気に宣うその手には
アラックのグラスがひとつ。］

>>175>>176 ファルーサ
……『地上』で死んだとき、
“終わり”だと思わなかったか…？

［此処で『続き』を得たことを
この少年は『幸福』だと思って居るのだろう。］

…そうか…、もっと長く生きたかったか。

［チッチ、と小さく舌を鳴らす。
少年の足元で虎の仔がゆっくりと顔を上げた。

「おいで」と唇を動かすと、
伸ばした手に惹かれるように幼獣は鼻を鳴らす。］

──叶えて欲しい願いはあるか？

［猫のように愛らしく見える、けれども
確かに獰猛なその獣を、両腕に抱き上げた。］