人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 軍医 ルーク

[ 知識、というのは時に難儀なもので、
 その時点で、現状の技術力で、
 “可能性がどれくらいあるか”ということが
 分かってしまうこともある。

 このぺんぎんの場合、少なくともこの基地の設備と、
 現状の端末の構造の理解度、修復可能な範囲を鑑みて、
 治療は不可能だ。
 下手をすると、残っているかもしれない一縷の可能性を
 摘むことになる。

 ――あるいは、ぺんぎんを最初に“作った者”ならば。
 その知識や技術をもってすれば、修復も可能だろうか。
 時間をかければ、あるいは新たな技術が発掘されたなら。

 無駄なものは無駄だ、と医務室で自由にさせておきながら、
 上に上ったときなどには落ちないようにと見張る。
 夜の解析と昼の勤務の合間の時間に、
 自室で本を読むときは、医学書と技術書に手は伸びる。
 そしていつも、自分より腕の良い技術者や医者に任せた方が
 まだ可能性はあるだろう、という結論になる。
 廃棄処分されたことになっているぺんぎんに対して、
 それが出来る手段は、今のところない。
 かくして議論は振り出しに戻る、だ。]
(87) zelkova 2020/05/18(Mon) 23:43:47

【人】 軍医 ルーク

[ 欠けていること。
 他のぺんぎんと違っていること。
 それを自分と重ねて見ることは、していたかどうか――…

 正直、分からない。
 恐らくは違うだろう。
 ぺんぎんの欠けている部分に対しては、
 どうしても、『患者』を見る目線になる。
 治せるならば治したい。
 治せないならば、いつか治したい。
 自分に対しては、別にそうは思わない。

 だから、恐らくは違うものだった。]
(89) zelkova 2020/05/18(Mon) 23:46:18

【人】 軍医 ルーク

[ さて、そのぺんぎんは、
 現在医務室の机の上を大騒ぎで走り回っている。
 包帯とか消毒薬とか、そういうものを
 不自由な羽に抱えててんやわんやの大騒ぎ。]


  ……転ぶよ?


[ 言うだけは言ったが、遅かった。
 包帯を足に絡ませて机の上にべしゃんとスライディング。
 ぴえ…と泣きそうな顔になりながら、ふんすと立ち上がる。
 意外と根性がある。

 そうこうしていると、ノックの音が聞こえた。
 足音自体はもう少し前から聞こえていたのだけれど――
 そうか、そういう時間だったか。]


   入って。


[ ドアの外から聞こえてきた声に、
 ぺんぎんが目を輝かせる。>>86
 飴の話を覚えていた、というよりも、
 あのうさぎが訪ねてくるのが嬉しいのだろう。]
(90) zelkova 2020/05/18(Mon) 23:48:00

【人】 軍医 ルーク

[ 今日の検査は、それほど大掛かりなものではない。
 医師が並んで取り囲み――ということにはならない。
 いくらか問診をして、それに基づいて薬を継続するかを決め、
 脳波を測定して終わり、というところだろうか。
 医務室には他の医師の姿もなく、
 従って、ぺんぎんも堂々と歩き回っている。

 もし第一攻撃部隊部隊長殿が入って来たなら、
 まあ、机の上の惨状に気付くだろう。
 ぺんぎんはもはや、セルフでぐるぐる巻きだ。

 そして、部屋の明かりに照らされて、
 医務室の主のフードの下の青白い顔が、
 半分が青黒く変色しているのも、見えるに違いない。
 誰かに殴られた痕だというくらいは、分かるだろう。
 そういう状態の相手に検査を任せるのは
 御免だと立ち去るなら、それはそれで問題ない。
 此方で適当に理屈を整えておけば、良いのだから。

 ――尤も、そう何度も延期が効くような状態では
 なさそうだった。
 上層部からは、結果をせっつかれている。
 多少の無理をしてでも記憶を戻せ、と。
 そのたびに、さーいえっさー、と棒読みを返しながら、
 少しでも無理がかからないようにと、
 出来る範囲で出来るだけの工夫をしているのが現状だった。]
(93) zelkova 2020/05/18(Mon) 23:50:46

【人】 軍医 ルーク

 

    [ ――… 
    結局、変わらない。
         にしていたことと、何も ]
(95) zelkova 2020/05/18(Mon) 23:51:16

【人】 軍医 ルーク


  座って。
  ――その後、体調の方は?


[ 記憶の検査の続きだと分かっていながら、
 先ずはその質問が出た。
 義手の力を解放したこと、戦場での負傷。
 その後、後遺症の兆しはないか。
 そうして、それからお決まりの質問を続けた。]


  前回の検査から、今回の検査まで、
  何か変化はあったかい?
  些細なことでも構わない。
  記憶に限らず、体調面、精神面の変化、
  何か気にかかること、そのようなものでも。


[ ぺんぎんはどうにかこうにか包帯から抜け出して、
 (もしかしたら、見かねた目の前のうさぎが
 手助けすることがあったなら、
 このぺんぎんは有難く受け取っただろうけれど――)
 診察の間は、少し離れたあたりでじっと見守っている。
 “両方”を、どこか心配げに。]
(100) zelkova 2020/05/18(Mon) 23:58:05

【人】 軍医 ルーク

[ 返事を待ちながら、ふと。
 検査の後の予定を聞いてみようかと思った。
 “探し物”に人出がいる。
 このうさぎなら、適任だろう。
 もし空振りでも、あちこち言いふらすたちには見えない。

 一つのことに集中しながらも、あちこち思考が走る。
 自分の癖のようなものだった。
 怪物の襲撃のことに思考が向いていたせいもあるだろう。

 しかし、今は検査だ。
 思考を切り替え、カルテにペンを落とす。]*
(101) zelkova 2020/05/18(Mon) 23:59:24
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a13) zelkova 2020/05/19(Tue) 0:06:39

【独】 軍医 ルーク

/*
お返事にとてもわあわあなりながら、思ったことがあってふと…
もしかしてシュゼット、地上から送り込まれてきたという可能性…??
(身寄りがなさそう、記憶がない、地上の記憶らしきもの)
最初は何かの記憶が入ってきてるのかとも思ったけど…

真相とかほんと気になるし凄い、すてき。
そしてとても好き。
(-37) zelkova 2020/05/19(Tue) 3:00:34

【独】 軍医 ルーク

/*
それだと、思い出してはいけない気がする、とか、記憶を取り戻したら今の自分は…のところがつながってしまう気がして。
上の日記で一番わああってなったの、書き残していきたい、のフレーズだったから…(普通の言い回しとしても取れるけど)

その可能性も考えて書くとすると…此方の地上から来た子の話は早めに開示して問題ないやつだから、先に出したほうが色々良さそうな気がする。
よし、その子の容貌はぼかしておこう。耳尻尾の有無とか。
(-38) zelkova 2020/05/19(Tue) 3:10:41

【独】 軍医 ルーク

/*
いややっぱりその可能性あるのでは?
歌を昔に聞いたことある気がする、とか、
周りと「違う」の意味とか> <
そしてもし当たってたとしたら、ルウの父親の死因is…
現段階での予想だけど、うん…!
(-39) zelkova 2020/05/19(Tue) 3:17:03

【人】 軍医 ルーク

   ―― 
医務室
 ――

[ 扉が開き、現れたうさぎは、
 此方を見てほっとした顔をした。>>119
 一瞬、怪訝な顔をしてしまった。
 医務室に“葬儀屋”がいてほっとした顔をするだとか、
 何処か頭でも打ったんじゃなかろうか。
 あれから戦闘はなかったはずだけれど、日々の訓練とか。

 けれど、直ぐにその理由を察し、ああ――と納得する。
 カルテを捲れば、昨日どのような処置が施されたかは
 記録が残されていた。
 そう、治療というよりは“処置”。
 また、気づかないうちに表情が険しくなる。]


  ぺんぎんを診察?
  まさか、どちらかというと、
  此奴の方が医学に目覚めようとしているところ。
  ……君、何か失敬な事を考えている?
  そういう顔をしている。


[ 包帯ぐるぐる巻きのぺんぎんを眺めるのが趣味か――なんて、
 そんなことを考えているとはさすがに分からないけれど。
 何んとなく、そんな風に感じて言い返してやる。
 もし口にされていたら、
 そうだなあ、ぺんぎんよりはもっと大物の方が
 見ごたえがありそうだね、とわるいかおをして、
 戸口の兎にじーっと視線を向けてやったに違いない。]
(138) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:05:19

【人】 軍医 ルーク

[ 悪戦苦闘するぺんぎんは、
 首に包帯がかからない限りは一先ずそのままにして、
 診察用の椅子にかけるうさぎに向き直る。
 戦闘の傷、義手の力を使ったこと。
 其方の経過の方は、特に問題がないようだ。
 返される答えをさらさらとカルテに記していく。
 ほぼ完治とみてよいだろう。]


  副作用は最悪……
  具体的には? 
  症状が出た個所、程度、収まるまでの時間。
  毎日飲んでいる方は――…、
  そう。
  

[ 効果がないものなら、取りやめを考えることも出来る。
 けれど、脳波の測定結果は、回復の兆候を示している。>>86
 それなら、薬の投与を中断する合理的な理由もないし、
 結果を焦る上層部の指示で、
 目に見える効果を求めて薬を追加した他の連中の判断は、
 理解は出来る。
 出来る、のだが。
 膝の上で握ったり開いたりする手の動きを見ながら、
 手のしびれか、と見当付けた。
 もし本人の返答があったなら、それも書きこんで。]
(139) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:06:30

【人】 軍医 ルーク


  
  副作用が強いなら、数を減らそう。
  TTS-731、RIV1603――
  他の連中は阿呆か、新薬をいっぺんに試すって、>>119
  それでどれが効いたか分かるのか。
  効いたら、それを全部続ける心算か?
 

[ また気付かないうちに、表情と声に険が宿る。
 ペンを握る手の力が、強くなる。
 さて、どれを削るべきか。
 理由は、抑々の軍務に支障が生じるレベルの副作用には
 問題がある、ということで差し支えあるまい。

 当の本人は、ぺんぎんのことが余程気になっていたのか、
 包帯に捕獲されてもがいていたそいつを助けて、
 ほどいてやっている。]
(140) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:08:03

【人】 軍医 ルーク

[ 何故、これほどまでに上層部は結果を急ぐ?
 最初の襲撃の生存者だから。
 その記憶が重要だから。
 その理由は、確かに分かる。
 けれど、あの怪物の情報という点では、
 後続の襲撃後に残される残骸の解析から、
 少しずつ分かり始めたこともあるのに。

 最初の襲撃は特別だった?
 いや、それとも――
 特別なのは、もしかしたら、このうさぎ自身が?

 他の者は扱えない義手を扱えること、
 記憶、身体能力、痛覚の障害。
 自身の安全さえ考えないならば、
 ひどく戦闘に特化したかのような……
 だからこそ一人生き残ったのだろうと、
 そう考えることも出来るけれど。

 最初の襲撃があったあのとき、何があったのだろう。 
 それとも……

 それは好奇心でもなければ不審でもない、純粋な思考だ。
 しいて言うなら、上層部への不審ではあるけれど。

 ――ふと、何か思いつきそうになったことが
 あったような気がした。]
(141) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:09:42

【人】 軍医 ルーク

[ けれどもそれは、嬉しそうにきゅー、と鳴いたぺんぎん声に
 中断される。
 包帯からようやく抜け出し、やったあ、と羽ばたきをして、
 差し出された飴にきらきらと目を輝かせる。
 ぺたぺたと小走りに机を離れ、さっそく口に放り込もうとして、
 けれどもやめた。
 そのままうさぎの方を見上げたところを見ると、
 ちゃんと診察を見届けてから、と考えているようだ。
 そんな風に考え事をしていたものだから、
 うさぎの驚いた様子に、きょとんとしてしまう。]


  ――顔?
  悪いが、生まれつきこういう顔だよ。
  何か気にくわないところがあったら済まないが、
  診察が終わるくらいまでは目を瞑って……
  あー。


[ 途中で、何を言わんとしているかに気付く。
 転んだといったところで、相手は兵士だ。
 胡麻化せるはずもないだろう。]
(142) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:11:49

【人】 軍医 ルーク


  どう…と言われても、
  しいて言うなら、
  痕が残る殴り方をするのは阿呆だな、とは思った。
  その点、腹をお勧めしたかったんだけど、
  生憎そこまで話す余裕がなかったんだ。
  まあ、この程度で済むと思うなとは言っていたから、
  上手くすれば、君は近いうち苦い薬とはおさらばだ。
  彼の検討を祈っておいてくれ。


[ 痛みは人並みに感じる。
 頬はそろそろじんじんと熱を持って脈打ち、
 これは随分腫れることだろう。
 でも検査の続きには差し支えないよ、と言おうとしたのに、
 うさぎはぺんぎんを伴って、冷蔵庫を開けに行く。
 止めはせずに、不思議そうにその様子を見遣る。
 後ろを向くと尻尾が見えるなあ、なんて、
 そんなことを考えていた。
 冷蔵庫には、冷暗所で保管する必要がある薬品が入っている。
 ぺんぎんがここ、と背伸びして氷を指し示した。]
(143) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:12:58

【人】 軍医 ルーク


   ん、手伝ってくれるのかい?
   それは有難いな、
   丁度頼みたいと思っていたことがあったんだ。
   じゃあ、検査が終わったら。


[ もし氷を差し出されたなら、
 何をしろと言われているかくらいは理解は出来る。
 まあ、視界が効かないくらい腫れあがったら
 明日の仕事に差し支えはするだろう。
 ぺたりと袋を頬に当て、少しの間冷やす。
 とはいえ、手がふさがっていては脳波の測定が出来ない。]


   こっちも、検査が終わったら。


[ そういうことに、しようと思った。]
(144) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:16:00

【人】 軍医 ルーク

   ―― 
外壁の外
 ――

[ その後、医務室で検査の続きややり取りがあったとして、
 それが終わったなら、『頼み事』を切り出した。
 もし頷いてくれたなら、外壁の『外』へと出る。
 夜の時間帯、ぽつり、ぽつりと天に輝く光を、
 ふっと見上げて、目で追う。
 ――… 糸でつなぐように、目を細めた。
 けれど、直ぐに前を向き、説明を続けながら歩き出す。]


  わたしが探しに行きたいのは、
  前回の襲撃で怪物が、
  何かを残していないか、ということ。
  具体的には――通信機。
  個人的な予断だから、勝手に探しに行こうと思って。
  順を追って話すね。
  最初の襲撃から現在まで、幾度も降下があったけれど。
  残骸はより専門的な設備がある街に運び込まれて
  解析が続いてる。
  わたしも、それに立ち会ったことがある。


[ ゆっくりと歩きながら、天の大穴を見上げる。
 足元には、ぺんぎん。
 少し距離を歩くから置いていこうかとも思ったけれど、
 うさぎと離れるのが名残惜しいのか、頑として頷かない。
 好きにするといいよ、と、此方が折れることにした。
 歩き疲れたなら、自分が持てばいい。]
(145) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:19:03

【人】 軍医 ルーク


  君も聞いたことがあるかもしれないけれど、
  テオドール第二研究所で爆発事故があった。
  あれは、そんな残骸が引き起こしたもの。
  可能性はいくつもある。
  作業員が間違った操作をした、
  一定時間が経つとそうなる仕組みだった。
  けれど、もしかしたら……
  “あれを送り込んでくる勢力が、
  情報の漏洩を防ぐために爆破した”
  その可能性もあると、わたしは考えてる。
  ……機密レベルの関係で、言えないけれど、
  根拠もなくはない。
  そして、もしそうだとしたら、
  此処にある機獣――
  ああ、研究所ではあれをそう呼んでいたんだけれど――
  あれの状態を把握する術を、
  彼らを送り込んでくる勢力は、
  何かしら持っているんじゃないだろうか。


[ 研究所、爆破事故。
 その単語を口にしたとき、ずきり、と無い足が痛む。
 幻肢痛、ないはずのものをあると感じて、脳が錯覚を起こす。

  ――… かつてはあったものの、記憶。
  自分にとっては、痛みは、そういうもの。


 顔を顰め、立ち止まる。
 そうして、また歩き出す。]
(146) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:20:16

【人】 軍医 ルーク


  ああ、わたしは歩くのが遅いから、
  まどろっこしいなら、
  先に行って探してくれても構わないよ。

  回収した部品でそれらしいものは
  見当たらなかったのだけれど。
  形状も、わたしが前に見た物と同じとは限らないし、
  あるかないかも分からない。
  もしかしたら、戦闘で壊れてしまったかも。
 
  ただ、そういった類の部品は、
  機体が破損しても残りやすいように、
  設計、配置されてる可能性が高い。
  しかも性質上、機体を離れても、
  そう簡単には見つからない場所に、隠されているかも。

  
[ このうさぎに声をかけたのは、戦闘の際にその場にいたから。
 敵の動きや、何処にいたかを把握しているだろう。
 それに、明日になればまた勤務が始まる。
 夜のこの時間しか空いていない。
 夜目が効く者でなければ頼めない。
 いや、そもそも自分に頼まれて頷きそうな者なんて、
 この基地には他にはいない。
 ひとりで来ようと思っていたのだけれど、
 折良く丁度良いものが現れたから巻き込んでしまったのだ、
 ぐるっと。]**
(147) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:23:19
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a17) zelkova 2020/05/19(Tue) 13:29:40

【人】 軍医 ルーク

  ―― 
検査の前日:明け方の見張り台
 ――

[ それは医務室でうさぎの検査をして、
 外壁の外に探し物に行く、前日のこと。
 明け方の見張り台で、今日も『天』の大穴を見ている。
 夜が白み始める。
 『月』の稼働時間が終わり、
 『太陽』の時間に切り替わり始めたということだ。
 そんな移り変わりの中で、天の大穴は、
 ただぽっかりとした巨大な虚ろとして、
 遥か高く頭上にあって、
 この地上を静かに見下ろしていた。

 見張り台を去ろうとする。
 もう一度あのタブレットを開くつもりはなかった。
 誰かが記録をとるために使っているのだから。
 けれど、扉を開けて中へと踏み込もうとした足が、
 ひたりと止まる。]


  ―――…

[ ただ一方的に謝りっぱなしで、それきりにするのは、
 それはそれでどうか。
 向こうが怒っているなら、それは読むべきだ。
 日記の続きがあるなら、読まないように気を付ければいい。
 そんな風に考え、踵を返す。
 もしこれ以上読まれることを厭うなら、
 置き場所かパスワードが変わっているだろう。
 むしろ、そうなっているに違いないと思っていたのに。]
(167) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:10:58

【人】 軍医 ルーク


  ……あった。


[ 奇妙なことに、タブレットは同じ引き出しにあった。
 一拍の躊躇い。
 指が、あのパスワードをなぞってするりと動く。
 画面が切り替わり、タブレットが開く。
 ああ、もしかしたらあの後まだ使っていなくて、
 此方が読んでしまったことに、気付いていないのかも。
 そう思い、一度は納得したのだけれど、
 画面にはひとつの『変化』がある。画像だった。
 それを開き、目を瞠った。

 指先がひとつ、ふたつ、躊躇うように画面に触れる。
 そうして、思い切ってノートを開いた。
 自分が書いた文章の次に、続きがあった。
 職業柄、速読には慣れている。
 けれど、視線はゆっくりと、一字一句、
 記された文章を読んでいく。]
(168) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:13:27

【人】 軍医 ルーク

[ 予想外なことに、日記を見てしまったことに対する
 苦情や怒りは、そこには記されていなかった。
 書かれていた内容に、暫し沈黙する。
 苦情や怒り、どころか。]
 

  ……どうやらわたし、
  余程のお人好しの持ち物を、
  見てしまったみたいだ。


[ じーっとこちらを見上げるぺんぎんにそう言って、
 机の横にしゃがみ込む。
 綴られる言葉たちを、幾度も読み返す。
 正体の分からない何かに、自分の中の空洞が、
 ぎしりと音を立てて軋んだ。]
(169) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:14:24

【人】 軍医 ルーク


   ……書き残していきたいと、思う。


[ そう、此処だ。
 日記としてはごく普通の言い回しかもしれない。
 けれど、その箇所を読むと無性に何かがざわついたのは、
 気のせいだろうか。
 気のせいだと、“思いたい”。
 瞼に浮かび上がる名も知れぬ誰かは、
 後でゆっくり読み返そうとのんびり日記を綴る、
 そんな姿をしてはいなかった。

 姿かたちも知らない、誰か。
 目を離すと、ふっとその姿が揺らいでしまうような気がして。
 どうしてか、息が苦しい。

 書かれている内容は、とても不思議なものだった。 
 無人の見張り台に、朝の光が差し込んで、
 舞い散る埃だけが静かに揺蕩っている。

 ――指が動いた。]*
(170) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:16:19

【妖】 軍医 ルーク

いま、このタブレットを使ってくれている、あなたへ


 メッセージを読んでくれて、ありがとうございます。
 そして、タブレットを譲ると言ってくれて。
 けれど、どうかこれは、あなたが持っていてください。

 父は、そうだなあ、
 生前はそれはとても困ったひとでした。
 興味の赴くままに世界中を飛び回り、遺失技術を調査して、
 母に苦労を掛けてばかりで。
 わたしが星のはなしを知っていたのは、父が発掘した本を
 母が読み聞かせてくれたからです。
 けれど、きっともし父なら、
 迷いなく、あなたに使ってもらいたいと笑ったと思います。

 勝手に日記を読んでしまったのに、
 あなたは、わたしのことを気遣ってくれました。
 そして、大事な話を聞かせてくれると。

 わたしは、あなたが誰かはわからないけれど、
 きっと、とても大事な話なのだと思います。

 あなたが何処から来た誰だったとしても、
 きっと、優しいひとなのだと。
($6) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:18:07

【妖】 軍医 ルーク

 
 夢は記憶を整理するものだと、聞いたことがあります。
 実際に見た光景かもしれないし、
 誰かから聞いた話や、伝えられたもの、
 あるいは本で読んだ情報が、
 再構成されたものかもしれない。

 けれど、きっとそれは、
 夢を見た誰かの心を、映し出すもの。
 妄想が生み出した、意味がないものじゃないのだと、
 わたしは、そう思います。
 
 硝子で描かれた絵も、風化した建物の構造も、
 差し込む光も、倒れている誰かのはなしも。
 “ほし”の話のように、
 何か思い当たることがないかと思い出そうとしても、
 わたしには、わからなかったのだけれど。

 そういう光景の中に一人でいることを想像するのは、
 不思議で、とても寂しい。
 夢の中の話に、このようなことを言うのは
 少しおかしいかもしれないけれど、
 わたしもせめて、そこで話す相手にでもなれたらと、
 そう思ったから。

 だから、せめて、こうして話を聞かせてもらえるなら。
 わたしは、嬉しいと感じるのだと思います。
 ありがとう。
($7) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:19:33

【妖】 軍医 ルーク

 
追伸:
 今回の夢でひとつだけ思い当たること。
 総司令の色眼鏡は、度の入った偏向のミラーグラスですが、
 遺失技術の応用。
 硝子を加工する技術や絵を描くという発想は、
 わたしたちにはなくても、もしかしたら。


もうひとつ、追伸:
 写真をありがとうございます、
 楽しんでもらえたみたいで、よかった。
 わたしもやってみます、でもきっと、
 センスの点では負けていないことになってしまいそう。
($8) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:21:35

【妖】 軍医 ルーク

[ 増えていたファイルの写真には、
『夜』の中に輝く草花を繋いだ線が、描かれていて。
 そのひとが、星を繋ぐことを楽しんでいてくれたのだと、
 伝わり来るようだった。

 もうじき見張りが帰ってきてしまう、
 あまりたくさんのことを書いてはいられない。
 だから、急いで外の、明るくなりかけた空を撮って。
 目を凝らせば見える、草花の明かりの名残を、線で結んだ。
 そうして写真を隣に一枚増やしておいた。

 浮かび上がってくる線は、実に不器用で
 絵心がないのがよくわかるものだったろうけれど、
 形はなんとか伝わるだろう。
 一羽の、ぺんぎん。

 タブレットを戻し、
 ぺんぎんと共に見張り台を去りながら思う。
 あの記録の主の夢が、父から聞かされた話と
 何処か呼応するものがあるというなら、
 何か役に立てる話は、出来ないだろうか。
 今日は時間がなかったけれど、わたしの知っていること、
 もしかしたら、聞くだけでも良いのかもしれないけれど。]
($9) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:23:19

【人】 軍医 ルーク

 
 

[ 立ち去り際、見張り台を振り返る。
 常日頃はすることがないような、そんな仕草]*
(171) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:23:45
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a19) zelkova 2020/05/19(Tue) 20:29:46

【人】 軍医 ルーク

 ―― 
医務室にて
 ――

[ 名を呼ばれ、噤まれた言葉の先を追うことはしなかった。>>215
 何が言いたかったのだろうと、軽く首を傾げただけ。
 薬のことで他の医者を阿呆と呼んだところだったから、
 口が悪いとかそういうところだろうか? などと
 見当付けて置く。
 けれど、それを今このうさぎが口にするようにも思えなくて。
 考えても分からなかったし、
 分からないなりに、話が先に進んでしまう。]


  少しでも早く最初の襲撃の情報を、か。
  わたしも、そういうことだとは
  聞かされているけれど。


[ けれど、自分に与えられている情報は制限されている。
 此処に来る前の研究所で起きた“出来事”を思えば、
 当然のことだ。]
(235) zelkova 2020/05/20(Wed) 2:08:27
 




情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


←↓■□フィルタ

注目:ルーク 解除する

生存者 (17)

ルーク
96回 残----pt

兎さん耳もふもふ

シュゼット
79回 残----pt

狐尻尾枕もふもふ

神置 穂村
13回 残----pt

 

メルキオール
3回 残----pt

 

楊 宇静
13回 残----pt

 

ミア
67回 残----pt

 

アーサー
60回 残----pt

おそくなりました

七嵐 春生
0回 残----pt

いえやすもふもふ

花続木 弥
0回 残----pt

いえやすをじぃ…

アロイス
0回 残----pt

 

渡辺 春嗣
7回 残----pt

(・×・)もえ

雨宮 千夏
42回 残----pt

墓==光速=⇒墓

渡辺 入矢
27回 残----pt

(・3・)ぴと

五十鈴 雨音
24回 残----pt

雪也くんーー

相星 雪也
22回 残----pt

あまね

カミラ
4回 残----pt

いつかどこかで!

少女
0回 残----pt

 

犠牲者 (1)

或る日記帳(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

エーリク(4d)
0回 残----pt

ご参加心より感謝

突然死者 (0)

舞台 (0)

発言種別

通常発言
独り言
内緒話
囁き系
死者のうめき
舞台
置き手紙

一括操作




発言種別注目






















(0.17 CPUs)
運営 moonpupa
人狼物語 by あず/asbntby
人狼議事 by ななころび
トップバナー画像 by naomyplum
人狼物語画像 by Momoko Takatori
Schwarzwald(黒い森) by hagios
トロイカ TYPE:А / 哀愁のタタロチカ by かえるぴょこぴょこ/あさくら
ようちえんせんき かりんか / ハロリンカ / 凍れる水車 by かえるぴょこぴょこ/あさくら
霧雨降る街 / 少し大きな霧雨降る街 / 蒸気満ちる宴 by きりのれいん
メトロポリス / バビロン / ギルガメッシュ / Valhalla by すむろ水
ひなだん by hinaki
壱番街 / 壱番高校 by 壱猫[onecat]
外道大戦 by mtmt
都道府県キャラセット by kairi(企画代表)
繋<つなたま>魂 / 班帝家の一族 / H)SOCIUS(A by めいあ
もふぁんたじぃ / もふぉれすと by ほのゆる
Cathedral / 学園Cathedral / Grand Cathedral / 学園Grand Cathedral by Izuya
夜月町 by 夜月けい
南区 / 古今東西 by 南
IRO-COLORE(いろころる) by Izuya, 南
お茶会 / 演奏会 / 花見会 by ゆひろ
GNL / GNL+ by guiter-man
ジランドール / イルミネーション by may-co
シキメグリ by afinter
-汝人狼也-人物画 by 878, かんこ
closure / closure' by 閉
Emoricu / Cumorie / 黎明街 by milk_sugar
ワンダーズ言戯団 by pike
宝石箱《Jewel Box》 by 宝石箱制作委員会
文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
花一匁 / 桃酔郷 by さね
po!son / Girl's Talk by pure_g
madparty by シロクマ
rhizome by CH3COOH
曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
AtoZ by 築
瑞洋館 by ういろ
LastSunday / HeaVen by 志摩
かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
狼兎 by クロマ
人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
Liberte by みぃな
噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
absolventi by ぶんちゃん
歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
StarGazer / LittleStar by CONBE
御常紀学園 by HS_29
オハナシノクニ by オハナシノクニ制作委員会
Fragment of Jewels by 粉海月
花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
xxxx組 by サイコ瓦
おりふし学園 by めんるい
Fairytale Syndrome by hTuT
Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
RocketPencil by 山本羅刹
エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
JEX Online by katarazu
煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
こだわりアイコン by fatcow
トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa