人狼物語 三日月国


90 【身内】ifかもわからん!【R18G】

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【徒】 勢喜光樹

「喧嘩売ってるんじゃないけど……、ううん、」

水のペットボトルはほぼ空になる程度に呑んでいる。
ぷらぷらとそれを弄びながら、

「そう。色々喋り過ぎたよね。ごめんね」

失敗したなあ、と、頭を掻きながら呟いた。

「うん。そう、……あのー」

珍しく、間延びさせるというよりは、少し困った様子だった。

「…………ふわふわで、いい気分だったから。楽しくて……、つ、つい、色々言ってしま……、った。た。まだ、言わなくてもいいようなことも」

歯切れ悪く、呟いた。

「俺は……、まだ、ちゃんと関われてないのが、気になってて……」
(.89) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 18:12:02

【徒】 一年 黒沢誉

「はァ?」

機嫌どころかガラも悪い。
見た目から想像される通り――といえばそうだが。

「まだって何」
「言いたきゃ言やいいだろ別に」
「タイミング計る必要でもある訳」

水も氷も冷まさなかった。
後からぐらぐらと頭が煮えて、自制がない。
普段飲み込めるものが外に出る。

「初対面の元幽霊部員とこの短期間でどう関われって?
 まだ喋った方だろ、これでも」
(.90) p_h_game 2021/08/15(Sun) 18:29:18

【徒】 勢喜光樹

「ああー……………」

「……っ、で、も、さ。
多分、困らせる…」

とはいえ。

「黒沢に、嫌われたいわけじゃなくて、……、あー…」

”忘れとくには喋りすぎじゃねえの”




………その通りだった。
喋りすぎている。
虚実ではないことを、つい、口をついて出たものがあって。


(.91) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 18:44:04

【徒】 勢喜光樹

「俺、後輩の黒沢が気になってるんだと思ってたんだけど」

「他の下級生とも、同じぐらい一緒にいると思ったのに、なんだか贔屓目があって」

「頭撫でてあげたときから、一挙一動、どうにも気になって」

「ちょっとだけ、黒沢のことを知って………なんか、可愛いな、って思って。色んなところが……おかしいなって思って、もうちょっと色々、話してみたりしてみたいと思って」

(.92) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 18:51:37

【徒】 勢喜光樹

「それで……ここ、きて。ここの温泉、多分、ちょっと変わってるでしょ。…洗い場のあとで、あの温泉入ったら、なんか、抑えが効かなくなって」


「……触れ、てみたい、と、思っちゃった。」


「ただの後輩なら、そんな風に思わないはずだから……。でも、俺、絶対温泉の勢いで、とか嫌で」

(.93) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 18:56:13

【徒】 勢喜光樹

「だから、水飲んで、落ち着きたかった……。」

髪をかき上げて、ふう、と息を吐いて。
改めて、向き直る。


「俺、お前のこと好きみたい。」

淀みない口調で、静かに穏やかに。

「初対面の元幽霊部員と、この短期間だけ過ごしただけなのに、ね。

……なんか、気になってしょうがない。お前の、いろんな顔と、声が好き。困った顔が、特に好きみたい。

これから、ゆっくり確かめたかったのに、もっと見たくなって。我慢できなくなっちゃった」

(.94) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 19:17:06

【徒】 勢喜光樹

「俺に、黒沢のいろんな顔、もっとみせてほしい。
もっと知りたい。もっと聞きたい。

俺と、付き合ってほしい」


ほとんど空のペットボトルが、ぱこ、と小さい音を立てた。
(.95) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 19:17:53

【徒】 一年 黒沢誉

戸惑う、照れる、困る、気まずげにする、あたりが
普段の振る舞いからすれば自然なものだった、はずだが。

「へーえ」

どれでもなかった。
背を曲げて膝のあたりに肘をつく。姿勢も態度も悪い。
(.96) p_h_game 2021/08/15(Sun) 19:54:40

【徒】 一年 黒沢誉

「あんだけ触ってまだ足んねえの」

「温泉の勢いって何。酒じゃねえんだから」

「後輩困らせんのが好きって悪い先輩だなァ!
 でもあれか。ちゃんと困って罪悪感湧かねえなんて
 俺くらいしかいねえもんな〜〜……」

「……ハハ。面白」

一度飲むだけの冷静さがなければ、他の何より愉快が勝つ。
他人からの直接的な好意なんて受け取った覚えがなかった。
あまり、どころか明確に性格の悪そうな笑顔。
(.97) p_h_game 2021/08/15(Sun) 19:55:02

【徒】 一年 黒沢誉

「男同士だけど?」

肘をついただるそうな姿勢のまま。
やや下から覗き込むようにして、訊ねたのはそれだけだ。
(.98) p_h_game 2021/08/15(Sun) 19:55:12

【徒】 勢喜光樹

「だって……、温泉で、気が大きくなってって、そうじゃん?」

悪そうな態度?

「違う。罪悪感はあるよ、ただ、それでも見たくなっちゃう。本気で困らせたいわけじゃなくてさ……、ギリギリ、なんとかなるけど、みたいなときの、黒沢の顔が、よくて。だから、最悪俺が責任取れる範囲で、困らせたく、て……」

笑顔?

「さわ、ったのは、ちょっと、意地悪した。ごめん、あれは……でも、普段からあんなかんじで」


うれしい。
うれしい。
かわいい。

嗤われているかもしれないのに、どうしてこんなに、


(.99) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 20:06:06

【徒】 勢喜光樹

「だよね」

「……黒沢は、普通に、女の子好きだろうから。だから、悩ませるから。ゆっくり確認してかないとなっておもって」



……勢喜自身のことは、口にしなかった。
あえていわないのか、気恥ずかしいのか。
(.100) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 20:08:29

【妖】 三年 堀江豊久

「ちゃう、キヨくん、それは俺が」
「……」

掻き抱く腕の力を緩める。

呼吸が整っても、あなたの肌へ触れていることに幸せを感じている。
穏やかに背中をさすられるたび、安心感と一緒にもどかしい疼きが蟠る。
姿が、声が、感触が、頭を離れない。

何かがおかしい。
おかしいのに、ずっと前から望んでいた気がして、
分かっているのに、このまま壊れるまで暴いてしまいたくて、

「大事にしたいのに、こんな……」


感情が小さく溢れた。

($44) moekasu 2021/08/15(Sun) 20:16:43

【妖】 三年 堀江豊久

「……出よ……か」
「のぼせたら、良くないし」


言葉に反して、両腕はまだ名残惜しそうにあなたをつかまえていて。
言わなければならないことを言うために口だけを動かす。

これ以上優しさに溺れれば止まれない気がした。
($45) moekasu 2021/08/15(Sun) 20:17:18

【徒】 一年 黒沢誉

「なお悪ィだろ、それ。どっちも」

罪悪感があっても意図的に困らせたい。
わざと意地の悪い触り方をした。
少なくとも褒められたものではない。

はーあ、とやる気のないためいき。
(.101) p_h_game 2021/08/15(Sun) 20:46:52

【徒】 一年 黒沢誉

「俺、『お兄ちゃん』だからさあ?
 年下とかあんま小さいと妹に見えて無理なんだよな」

「一番背ぇ高えの誰だったかな。鴨嶋先輩?
 そんでもあれはあれで危なっかしいから無理だわ。
 好き嫌いじゃねくて頭が保護者んなる……」


「……『背が高くて』『年上』だなァ? 勢喜先輩?」
(.102) p_h_game 2021/08/15(Sun) 20:47:19

【徒】 勢喜光樹

「うん、ごめん」

素直に謝らなければならない所だ。
これは、本当に、そう。
彼の困った顔をみて、自分は、どうしても、喜んでいた。
ダメなのに。

   なのに、どこか、
なぜか。もう、あるはずのない湯の熱なんて。


「そだね。あの人は大きいから。確かに、守ってあげたいタイプなのはわかる。……? 

……そうだよ?俺は背が黒沢を撫でるのに苦労しないぐらいにはあって。年上、だよ。黒沢を、わざと困らせて、楽しんでた、けど」
(.103) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 20:59:21

【徒】 一年 黒沢誉

何も言わずにそのまま覗き込んでいた。
今困っているのは相手の方だ。

「女の子じゃねえから駄目」

「なんて。言った覚えねえけど」
(.104) p_h_game 2021/08/15(Sun) 21:08:41

【徒】 勢喜光樹

「……………………………」

困った、顔だ。
勢喜は恐らく、はじめて見せるような顔だった。

「………………そう、なの?」


「……俺、今、相当馬鹿になってるから……、それだけで、心臓、痛いんだけど」

喉を鳴らして、目を伏せる。鼓動がうるさい。
(.105) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 21:17:57

【徒】 一年 黒沢誉

「べっつに。人と付き合ったことねえし。
 好みだって絞り出してそんなもんだし」

「…………。
 『女の子が好きな黒沢くんが好き』
 ならさすがに知らねえ。めんどくせえ趣味だと思う」

ふっと視線を外して、伸びをした。
言わなくて良かった話、は聞き終えてしまった。

「で? そんだけ?」
(.106) p_h_game 2021/08/15(Sun) 21:44:47

【徒】 勢喜光樹

「………男が好きなら、話が早くて都合がいいと思う………」

あまりにも、粗野な表現で伝えた。
ストレートな表現は、無意識的に、あなたにわかりやすく伝えるためのものになっていた。




「…………………つ、きあってくれ、る、の?」



絞り出すような声。
(.107) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 21:54:35

【徒】 一年 黒沢誉

「どっちが好きっつか、どっちでもいい」

「あー。でも、あれだな。
 勢喜先輩、俺にはわかんねえけど好きなもん多いだろ」

「そん中に俺が入ってんのは気分いいかな」

地が短気なのは間違っていない。
より正確に言うなら、喜怒哀楽の振れ幅が激しくて
ついでに切り替わりやすい。要は子供だ。

「嫌ならどうするか知ってんじゃねえんですかあ?」
(.108) p_h_game 2021/08/15(Sun) 22:06:29

【徒】 勢喜光樹

「どっちでも、」

いいんだ、と。


「………………」

「……そうだった。嫌なら、嫌って言うんだったね」

大きく息を吐いた。
脱力した。


(.109) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 22:13:56

【徒】 勢喜光樹

隣に座って、相手の頬にまず手で触れる。

それから、じっくりと相手の顔を見ながら、
相手の腰に腕を伸ばしてそっと抱く。

片手で相手の耳の裏へ指をのばし、
片手で横腹を柔らかに探る。
勢喜が観察した限り、
あなたが気持ちよさそうに身動ぎした箇所。
(.110) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 22:20:34

【徒】 一年 黒沢誉

「んー……? ん」

体温まで子供じみて高い。
もう少し冷静だった時、手を握った時よりもまだ高い。

「触られんのなあ。
 嫌いじゃねえけど反応に困んだよな。
 なんも考えてねえと肘あたり出るし」

抵抗はない。
距離の近さにたじろぎもしない。
(.111) p_h_game 2021/08/15(Sun) 22:30:56

【徒】 勢喜光樹

「………あついね」

ぽつりと呟く。

「肘は出さないで。痛いから……。……嫌いじゃないなら、何だろ」

そういいながら、顔を相手の首にゆっくり埋めていく。

それから、僅かな水音を立てて口づける。
(.112) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 22:44:02

【妖】 三年 井上清春

さながらシーソーみたいに、
腕の力が緩んだ分だけ代わりに力を入れる。
口ぶりに反して、そこだけは聞き分けの悪い子供だ。

「大事にされているよ」

これまでも、
口内をまさぐる指も舌も大事に愛おしんでくれて

ダメだ。猥雑な思考が抑えられない。

「とよひーが思っているよりたくさんもらっている」

内心を否定するように重ねた言葉は無垢な本心そのものなのに、
『たくさん』の内訳を考えれば
今日この日のやましさがあふれかえる。


吐息が熱い。
あなたに効かなかったまほうはこの身に跳ね返り、
自家製生する毒がじくじくと身を苛んだ。
($46) szst 2021/08/15(Sun) 22:50:46

【妖】 三年 井上清春

「うん…………」


最後に背中をひとなでして緩慢な動作で離れた。

それでも離すことを望まれるまでは、
手をぎゅうと握り続けたのは自身の意思だった。
($47) szst 2021/08/15(Sun) 22:51:34

【神】 三年 井上清春

だいぶ遅れて風呂をあがった。

休憩用のソファに腰掛けてちびちび水を飲んでいる。
長風呂の影響で顔はほてり、
どこかぼんやりとしている。
(G89) szst 2021/08/15(Sun) 22:55:55

【徒】 一年 黒沢誉

「あつい。
 氷食ってもずーっとあつくて、なんか腹立ってきて」

だから顔を出した時不機嫌だった、と。
そういうことだったらしい。

「じゃあ好き?」

「……わかんねえな。撫でられんのは好き」

「…………」

間。

「人……わざわざ来ねえか、こんなとこ。
 客少ねえもんなあ……」

気にするなら剥がしてどこかへ押し込んでいたところだ。
止めない。
(.113) p_h_game 2021/08/15(Sun) 22:59:15
 




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