人狼物語 三日月国


97 【R18ペア村】Decision【完全RP】

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【人】 紅柱石 アンドレアス

前に来たのは十年くらい前の事だろう?
最近は馬車も良く走るようになったから、その時よりも栄えているかもしれないね。

[>>14口を開けて立ち尽くす彼にそう声を掛ける。
十年も経てば、様々な事が変わる。
それに今は子供の頃よりも視界も広がって見えるものも違うだろう。]

そうだね。
荷物も下ろして身軽になりたいし。

[市場で色々と見るのは、宿屋を確保してからでも遅くはない。
荷物を持ち直して、彼と並んで案内所の方へと向かった。]
(22) 2021/09/27(Mon) 22:36:05

【人】 紅柱石 アンドレアス

[宿屋の料金は交渉の結果、提示されたよりも幾分か安くする事が出来た。
とはいえ、一人一部屋とはいかなかったが。
テーブル替わりにもなる小棚を挟んで寝台が二つ並んだ部屋だ。
二階にあり、窓からは大通りが見渡せる。]

やぁ、安い大部屋に雑魚寝でなくて良かった。
今日はゆっくり眠れるね。

[足元に荷物を下ろすと、青年は寝台の片方に腰かけた。]

さて、何処に行こうか。
市場でも回るかい?

[彼はまだ若いから、色々と見て回りたいだろう。
もしかしたら、街を歩き回れば、記憶に残る場所もあるかもしれない。]**
(23) 2021/09/27(Mon) 22:37:08
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。
(a4) 2021/09/27(Mon) 22:39:57

【人】 学生 ガラーシャ

― 旅の前 ―


[旅に誘ってから出発する月末までの間。
自分も色々と準備を整えた。
祖父の仕事の手伝いを一区切りまで片づけた。
一応、研究テーマとしての精霊のことを記録するための小さなスケッチブックも荷物に入れた。

だけど、それはもはや二の次だった。
アンドレアスはどうやらサルハドにいつか滞在したことがあるらしく、自分にその様子を詳しく話してくれた>>17
市場の事、食べ物の事、辺りの様子…
あそこはそんなににぎやかな街だっただろうか。
自分も行った事がある街のはずなのに、話の内容はすべて新鮮だった。

聞けば聞くほど、彼とサルハドにいって色んな場所を巡るのが、楽しみでたまらない。
行きの馬車の手配も無事に済んでいる。
あとは天気さえよければ…

と、考えていたところで、ふと、彼から提案があった。
…やはり彼も、おそらくあと数か月程度での別れの事を、意識しているのだろうか。
どちらかといえば、見送る自分が餞別を贈りたいのだが…]
(24) 2021/09/27(Mon) 23:19:24

【人】 学生 ガラーシャ

 
何が、したいんでしょう…ね。
サラハドに行ってから、考えるでもいいです…か?
だってまだ、話を聞くだけじゃ、全然実感がわかないです、よ。


[笑って答えたあと、続けた。]


でも、僕にも…
何かできる事があったら、言ってくださ…い。
きっと、叶えます、よ。


[どこかのん気に、アンドレアスに対抗しただろう。]*
(25) 2021/09/27(Mon) 23:20:09

【人】 学生 ガラーシャ

― サルハドの宿 ―


あー


[宿の部屋に入った瞬間、思わず一言声を上げると、荷物をどさりと床に置き、近場の寝台にころりと転がった。
若かろうが年寄りだろうが、やはり馬車でずっと同じ姿勢で居るのは、疲れる。

転がりながら、身体をアンドレアスの方へ向けて、呟いた。]


やっぱり、アンディさんと、旅に来て良かった…です。


[馬車から降りた後、軽くテントを覗きながら大通りの市場を通り過ぎ、案内所に着くまでは良かった。
が、宿を案内してもらったものの、相場がわからないのだ。

安ければいいのかといえば、部屋が10人の相部屋だったり、場所が街の中とはいえないくらい端だったり、中々良い場所がわからない。

そこでアンドレアスが颯爽と空き部屋登録のある宿からめぼしい場所をいくつか探し、さらに値引き交渉まで行ったのだ。
おかげで、価格は予算をやや下回るのに、立地は大通り沿いと最高、街の喧騒も厚いレンガでほんの少しばかりの音が聞こえるくらいの静けさが確保されているこの部屋に泊まることが出来た。]
(26) 2021/09/27(Mon) 23:39:49

【人】 学生 ガラーシャ

 
本当に、今日はゆっくり眠れそう、です。


[もう明日は朝早く出発することもない。
街中なのに、静けさが感じられる宿で、ゆっくりくつろぐことができそうだ。
しかし、市場でも回るかい?という声には、むくりと身体を上げた。]


あの、僕たち、昼飯食べてないですよ…ね。
肉が、食べたい…


[言った瞬間、お腹が鳴って、微妙に気恥ずかしく顔を伏せた。
けれども、あの門の時点で漂っていた香りは大通りを通っていくときにも存分に漂っていて、もはや忘れられなかった。]


…アンディさん、もし、店がどこにあるか知ってたら、連れて行って、もらえませんか…?


[多少申し訳なさそうに、彼にお願いした。
何がしたい…
旅の前のアンドレアスの問いに答えるならば、今は一番、あの香りの元の肉が食べたかった。]**
(27) 2021/09/27(Mon) 23:41:00

【人】 紅柱石 アンドレアス

―旅の前―

[>>24出発までの準備期間。
サルハドについて見聞きした事を語れば、彼は興味深そうに耳を傾けてくれた。
彼にとっても良い旅にしたい。
そこで彼にあらかじめ希望はないかと聞いてみれば。]

勿論。
思いついたらどんどん言うといい。
何だって付き合うから。

[>>25現地で考えるというのには笑顔で頷いてみせたが。]

……ふふ、ありがとう。
私は誰かと一緒に旅をするのは久しぶりでね。
それだけでも嬉しいのだけど、思いついたら言ってみるよ。

[対抗するような言葉に声を立てて笑うと、そう答えてみせた。]*
(28) 2021/09/28(Tue) 20:25:29

【人】 紅柱石 アンドレアス

―サルハドの宿―

[>>26隣の寝台ではガラーシャが寝転がっていた。
馬車旅は旅程を短縮できるが、こうして身を落ち着ける事が出来れば疲れを感じやすいもの。
こちらを見た彼の呟きに青年は笑みを深める。]

それは良かった。

[ガラーシャは旅の経験が少ないから、宿は自分で交渉する心算でいた。
折角なので、よい環境に泊まらせてやりたい。
大部屋は、うっかりと正体を見咎められたらまずいというのもあるが。
見せられた帳簿を手繰り、簡単な質問を幾つか重ね。
案内人と値段交渉をする姿は彼の目にどう映っていたかと思っていたが杞憂だったよう。]

優しい人で良かったね。

[値段交渉前提で組んでいるところも幾分かあるので、交渉しないのは損だ。
そうした事も覚えていけばいい。]
(29) 2021/09/28(Tue) 20:26:37

【人】 紅柱石 アンドレアス

旅はまだここからだからね。

[>>27馬車の旅故に、観光らしい事もまだ出来ていない。
英気を養って、彼と旅を満喫する心算だった。
市場でも、と提案すれば、横たえていた身体を起こす。
肉が食べたい、という言葉の後に鳴った腹の音に、青年はいつもよりも笑ってしまった。
その笑い声は、彼の羞恥心を煽ってしまったかもしれない。]

ふ、あはは!

ごめんごめん。
シャシリクだと思うから、市場で売ってると思うよ。
腹と背中がくっつく前に行こうか。

[笑った事を詫びつつ、紐が付いた財布を懐に収めるとウインクをしてみせた。]*
(30) 2021/09/28(Tue) 20:26:54

【人】 紅柱石 アンドレアス

―市場―

[その中に一歩踏み入れる前から、雑多な匂いが鼻を擽るだろう。
鮮やかな色をした織物。保存食に果実。
土産物の食器、装飾品。
そういったものが所狭しと並べられている。
首都と比べると雑多な印象を与えるだろうが、それがこの場所の味だ。
商人の呼び掛ける声や、値段交渉をする声があちこちで聞こえてくる。]

シャシリクは……、ほら、あそこで売ってるね。

[青年は心持ち声を張りながらシャシリクの屋台を指さした。
ここからでも、肉の焼けるよい匂いがして、食欲を刺激する。
酢やワイン、オリーブオイルなどを混ぜたものに香辛料や調味料を入れ、長時間漬け込んだ羊や牛の肉を串に刺して炭火などで焼いたのがシャシリクだ。
ミンチやレバーなど肉の種類もいくらか異なるものがあるし、店によって配合が違うので味が違ったりする。]

試しにそこで一本買ってみるかい?

[彼なら二本くらいは食べられるだろうか、などと考えながら奢る心算で胸元の財布を引き寄せる。]*
(31) 2021/09/28(Tue) 20:28:59

【人】 学生 ガラーシャ

― 宿 ―


…いや、笑ってるけど、アンディさんだって、結構、食べるじゃないです…か。


[思わず吹き出す彼>>30を恨めし気に見つめる。
街に着いたのが昼過ぎ、そのあと紹介所で宿を探し、ここにひとまずおちつくまで、何も食べていないのだ。
彼だってお腹が空いていないわけがない。

しかし、お願いすれば早速彼には心当たりがあるようだ。
せっかくの旅行だ。
やはりその辺の適当なものよりは、うまいものを食べたい。

ウインクをして部屋の外へと向かおうかという彼を追うように、ベッドをきしませて降りた。]
(32) 2021/09/28(Tue) 21:30:22

【人】 学生 ガラーシャ

― 市場 ―


こ、これ…だ!


[大通りと交差する広めの路地に入ろうかというところで、既にあの匂いが道に溢れてきた。
大通りもテントが張られて賑やかだったが、こちらの道も負けてはいない。
むしろ、少し狭めになったことで、大通りよりも人がひしめきあっている。

売られているものは土産物に、保存食、果実…
どうやら、食べ物の市場も近い通りのようだ。
そして、奥に進めば今度は屋台がひしめきあっている。]


もう結構昼も過ぎてるのに…すごい、人います…ね。


[商人の呼び声につられるように辺りを見回しながら、屋台の並ぶ方へと向かって行く。
そしてとうとう、アンドレアスの少し張り上げた声が聞こえた>>31
匂いの元はやはり、シャシリクの屋台だった。]
(33) 2021/09/28(Tue) 21:32:46

【人】 学生 ガラーシャ

 
うま、そー…


[ふらーっと、案内してくれた彼を追い抜かすように屋台へと導かれていく。
店先では、串に刺さった肉が焼かれ、がんがんに煙が上がっている。]


え、買いましょう。


[彼の言葉>>31にあっさり頷くと、屋台の主に、自分と彼の分の二本、串を注文する。
言葉は訛りもあるが、さすがに同じ国内、問題なく伝わる。

そして…
と、そこで、すっと横からアンドレアスが財布を開いて会計を済ませてしまった。
なんともスマートだ。]


…夜、僕が出します、よ。


[年下とはいえ奢られっぱなしはなしだ、と釘を刺すように言ったそのすぐに、屋台の主からシャシリクを手渡される。
まあとりあえず、食べるしかない。
早速まだ油がじゅうじゅう言っている、その肉にかぶりついた。]
(34) 2021/09/28(Tue) 21:33:52

【人】 学生 ガラーシャ

 



[熱い。
そして旨い。
無言でもぐもぐした後、また無言でもう一口にかぶりつく。
香辛料がかなり効いている。
漬け込みの表面への染み方もばっちりだ。]


…これは、ビールが…


[と言いかけた所で、狭い道の真ん中を小さな荷車のような屋台が通っていく。
フレッシュジュースの移動販売だ。
パイナップルそのものがいくつかと、パイナップルをジュースにしたものが、大びんに入れられた上で、水に浸かっている。

そうだ、ここの辺りの水は、山脈の雪渓から溶け出ているのだ。
きっと夏でもひんやりと冷えているのだろう。
びんが冷えて汗をかいているように見えれば、そちらに無言でふらーっと寄って行っただろう。]
(35) 2021/09/28(Tue) 21:37:24

【人】 学生 ガラーシャ

― 大通り ―


[さて、どのくらい市場にいただろうか。
色々食べ歩いたり、ちょっとしたものを買ったりしているうちに、すぐに西日が強くなってきたことだろう。
そもそも最初に来た時間が遅めだったのだ。
大通りの人出も一旦落ち着いてきている。

さあ、昼が遅かったせいかそこまでお腹は空いていないが、夜も軽くどこかに飲みに行きたい。
彼も飲むのが嫌いではないことは、今までのグラジアでの付き合いの中でもよく分かっていた。
と、その前に、と、ここに着いた時に思った事を思い出す。
散財する前に、帰りの馬車の予約を取っておくのだ。]


アンディ、さん。
手配所が閉まる前に、先に、切符、買いに行きません、か?
グラジアに帰る、馬車の、切符です。

僕、この調子でこの街に居たら、完全に馬車代使い果たしそう…ですし。
ぎりぎりに頼んで席が一つしか取れないとかで、グラジアに、一人で帰るはめになったら、寂しい…ですよ。


[冗談を言って、笑った。]**
(36) 2021/09/28(Tue) 21:50:23

【人】 紅柱石 アンドレアス

―宿―

そりゃあ、私も成人男性だしね。

[>>32恨めし気に見つめてくる彼には肩を竦めてみせる。
中性的な見た目だが、青年は普通の青年男性と同じ程度は食べる。
体力がないと旅は続かないものだし、人間と少々つくりは違うが活力を生むのはやはり食事だ。

腹の音が鳴らなかっただけで、青年も空腹を感じている。
何食わぬ顔で過ごせるかどうかの違いだ。

ガラーシャも乗り気のようなので、青年はそのままドアへと向かった。*]
(37) 2021/09/28(Tue) 23:12:49

【人】 紅柱石 アンドレアス

―市場―

[>>33他の匂いも混ざっているが、肉の香りが際立つのは屋台売りのシャシリクだろう。
彼の反応的にシャシリクで問題なさそうで。
行き交う人々と肩がぶつかりそうになるのを器用によけながら中へと進む。
張り合うように客に呼び掛けているので、目立つのが屋台のある場所だ。]

此処は中継地でもあるからね。
正午に皆行儀よくとはいかないんだ。
その代わり、適度に分散はするから並ぶ事は少ないよ。

[喧騒に紛れてしまわないように声量を上げて応じる。
そうしてようやく目的の屋台を見つけた。]
(38) 2021/09/28(Tue) 23:13:48

【人】 紅柱石 アンドレアス

[>>34香りの虜になったのか。
ガラーシャは追い抜かすように屋台の方へ歩いていく。
その場で焼くので、効果も高いだろう。
少し人の少ない場所では立ち食いをしている客の姿が幾らかあった。]

よし来た。

[店主に話しかけて注文する彼の隣について、会計を済ませてしまう。
さりげなくを装ったのだが、]

……えぇ、夜の方が高くつかないかい?

[釘を刺された青年は窘められた子供のような顔をした。
そんなやり取りをしている間に、焼きあがったばかりのシャシリクが差し出される。]
(39) 2021/09/28(Tue) 23:14:10

【人】 紅柱石 アンドレアス

[少し息を吹きかけて、かぶりついた。
調理方法は単純だが、漬け込まれていた下味と肉のうまみ、脂が口いっぱいに広がる。]

んんー。美味しい。

[ガラーシャの方は無言で二口、三口と食べ進めている。
どうやらお気に召したらしい
良かった、と思いながら食べていると、横合いを移動屋台が通っていく。
南の方から届けられたのだろうか。
パイナップルを使ったジュースを商っている様子。
良く冷えたジュースはさぞ美味しいだろう。]

ビールも良いけど、ジュースも良いね。
って、ガラーシャ?


[無言で屋台に寄っていく彼を青年は笑って追いかけた。]*
(40) 2021/09/28(Tue) 23:14:40

【人】 紅柱石 アンドレアス

―大通り―

[>>36その後は、パイナップルジュースやバウルサクを買ったり、小物屋を冷やかしたりした。
花を売る子供に女性に間違われたのに、そんなに女っぽく見えるだろうかと笑ったりして。
集落への土産も考えなければならないが、もう少し後でもいいだろう。
もう旅は四度目になるし、ガラーシャと別れた後でもいい。

そうしている内に太陽は段々と地に近づいてゆく。
夕食はもう少し後でもいいが、この後はどうするかと考えていると、ガラーシャから声がかかった。]

……切符。

[グラジアに“帰る”馬車の切符。
そう言われて、一瞬、アンバー色の瞳に動揺が浮かぶ。
彼は自分がグラジアに帰ると疑っていない。
先延ばしにして、旅立つ日を明確に伝えていなかったのが災いした。]
(41) 2021/09/28(Tue) 23:16:18

【人】 紅柱石 アンドレアス

[この賑やかな街で別れてしまうのも悪くはないのではないか、と思っていた。
青年は故郷へ、ガラーシャは家のあるグラジアへ。
貸家は前日に引き払っていて、荷物も全て持ってきていて、青年はいつでも故郷に戻れる。

けれど彼が無事に帰れるように一緒にグラジアに戻り、見届けた方がいいかもしれない。
急いで引き返せば何とかなるだろうか。
頭の中で忙しなく思考が進む。]

おや、そんなに散財する気かい?

[答えの出ぬまま、口をついたのは揶揄う言葉。
冗談を言う彼に合わせるように。
──けれど、彼のようには笑えなかった。]
(42) 2021/09/28(Tue) 23:17:06

【人】 紅柱石 アンドレアス

[俯いて、話す。
出会った頃の彼のように。]

……実はね。
此処から、別の場所を目指すのも良いかもしれないと思っていたんだ。
サルハドからは、北や南に馬車も出ているし……。

いきなりこんな事を言って、ごめん。
確かにグラジアに君一人で帰らせるのも可哀想だ。
売り切れると困るから、切符は買っておこう。

だけど、ちょっとだけ考えてもいいかな?

[旅人の奔放さと捉えられるか。
あるいは不誠実と受け取られるか。
視線は上げる事の出来ないまま。]**
(43) 2021/09/28(Tue) 23:19:12

【人】 学生 ガラーシャ

― 大通り ―

[帰りの馬車の予約を取ろう。
結構当たり前のことを言ったつもりだったのに、アンドレアスの態度は煮え切らないものだった。>>41
そんなに散財する気かい、という軽口>>42にもいつもの飄々さがない

わかるでしょう。と重ねて言って笑った。
結局シャシリクを食べた後、パイナップルジュースに惹かれ、そのまま併せて砂糖のふられたバウルサクを買って道端の塀に座って食べている時に、歩き売りの商人に声を掛けられふらふらと壁に精霊の影が映るように加工されているランプを買いそうになっていた自分の姿をみれば…

テンションが上がっているのが自分でもわかる。
それだけに、帰りの旅銀だけは先にしっかり確保しておかないと危ういのも感じていた。

しかし、次に彼に告げられた言葉は、あまりに唐突なものだった>>43
(44) 2021/09/29(Wed) 10:01:37

【人】 学生 ガラーシャ

 
え…


[すぐには次の句が出てこない。
そのまま彼の話を聞く。
最後まで聞いて、呟いた。]


いや、帰らないなら、切符代勿体ないから、いい…です。
自分の分だけ、買うんで…


[確かに、旅人が、グラジアを拠点にちょっとした旅行をする、というわりには荷物が多いなとは思っていた。
けれども、それにしたってもう戻る気がないことに気が付くほどの量ではなかった。

…旅人というのは、こんなものなのかもしれない。
ある日ひょいっと現れて、ある日ふっと居なくなる。
だけど、それでも、2年以上も付き合いがあったのに。
少なくとも自分は、彼を…一番の友人だと思っていたのに。

そこで小さく息を吐いた。
きっと、彼にはそれこそグラジアにも他にたくさんの友人がいるのだろう。
暗くて、精霊はいます、とか変な戯言言ってくる、これと言った友人もいない自分とは違う。
彼にとって、自分は特に、出立の見送りも期待していない、その他一人と言ったところだったのだ。

たまたま旅程があったからここまで着いて来てくれただけなのに、誘って良かった、と喜んでいたのが、我ながら滑稽だった。]
(45) 2021/09/29(Wed) 10:04:09

【人】 学生 ガラーシャ

 
…でも、お世話になったか…ら。


[突然声に出して、彼を見た。]


わかりまし…た。
じゃあ、夜は、奢ります。
旅出を、ちゃんと、祝わせてくださ…い。

…あと、ほんとに切符買ってきま…す。
ほんと散財しそうなん、で…。


[自分だけはやけ酒飲むことになるのかなあ…
強い散財の予感を感じ取り、どこか申し訳なさげな彼>>43に、気にしてないです、と苦笑いを浮かべて伝えると、手配所には一人で入って行った。]
(46) 2021/09/29(Wed) 10:05:14

【人】 学生 ガラーシャ

― 夜の街 ―

[夜。
大通りのテントのいくつかは店じまいをしている一方、いくつかは残って、ランプの灯りで商売をしている。
そして、あの屋台街の方からは、相変わらずいい匂いが漂っていた。
昼には感じなかった匂いまで漂ってくる。

そして、街の建物も、酒場や宿屋のような店が入っていると思しき建物以外は、それぞれ小さな灯り一つ二つで生活をしているようで、既に真っ暗になっている建物も多い。
やはりグラジアよりは、大分夜が長いようだ。
そしてその分、今の時間でも広い空に遠くまで星が見えた。]


星、綺麗です、ね。
今日は、山や…砂漠ではもっと、綺麗に見えるでしょう…ね。


[街を二人で歩く。
一旦宿に戻り、少し休んでから、街を歩き始めたのだ。
大分お腹もこなれてきた。]


どうしま、す?
どこか、行きたいとこあったら、そこにしましょ…う。


[隣の彼に、笑って聞いた。]**
(47) 2021/09/29(Wed) 10:06:15
学生 ガラーシャは、メモを貼った。
(a5) 2021/09/29(Wed) 10:07:14

紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。
(a6) 2021/09/29(Wed) 19:53:08

【人】 紅柱石 アンドレアス

―大通り―

[>>44彼はその直前まで笑って旅を満喫していた。
青年は時々無言で何処かへ行ってしまいそうになる彼を追いかけていた。

旅慣れない者は財布の紐が緩みやすい。
彼が無事に帰れるように、見ていてあげなければと思っていた。
そうして、思い出話を肴にまた次を、と約束出来たならどんなに良かったか。

>>45サルハドで別れようと考えていると告げれば、彼は暫く何も言えなかった。]

……あぁ、そうだね……。

[呟くような声に視線を落としたまま、肯く。
王都に渡る旅人は多い。
払い戻しをすればすぐに買い手がつくだろうがそれを口に出来なかった。

もっと早くに言っていれば、楽しい旅に水を差すような事にはならなかったのに。
自分の勝手で、ひどいタイミングで伝えてしまった。

彼が息を吐くのに、肩を震わせる。
呆れられただろうか。
怒られるだろうか。
もう一緒にいられるか、と言われるだろうか。
顔が上げられないまま、青年は拳を握り締めた。]
(48) 2021/09/29(Wed) 21:11:05

【人】 紅柱石 アンドレアス

[>>46けれど、彼はどれでもなかった。
少なくとも、青年に窺える表面上は。]
 
ありがとう……。

[祝わせて欲しい、という言葉に、今度は肯いた。
気にしていない、と青年に伝えて手配所に向かうガラーシャの背中を、ようやく顔を上げて見送って。]

……あぁ、馬鹿だな、私は。
彼よりずっと長生きなのに。

[壁際に寄り掛かると、被った布を引き下げて、呟いた。
これまでは、いつも事前に別れを告げていた。
また来る、とは言わなかったが、元気で、と言って、笑顔で。
彼らはきっと出会った青年が自分と同じように年を重ねていると疑わなかっただろう。

こんなに別れが辛くなる人は初めてだった。]
(49) 2021/09/29(Wed) 21:11:37

【人】 紅柱石 アンドレアス

[とん、と誰かにぶつかって、よろけそうになる。
慌てて謝るのは、同じように布で髪を隠した少女だった。]

あぁ、大丈夫。
気にしないで。
君こそ大丈夫?

[青年よりも厳重に隠されて色は窺えない。
双眸は美しいターコイズグリーンとバイオレット。
まるで宝石のような。
彼女も何か悟ったようにまじまじと青年の顔を見つめていた。]

……よい旅を。

[互いにそう言って、別れた。
誰が聞いているとも分からない場所で正体を確かめる事はしない。
連れはいないようだったが、彼女の旅が良いものである事を願った。]*
(50) 2021/09/29(Wed) 21:13:08

【人】 紅柱石 アンドレアス

―夜の街―

[>>47陽は落ちて、空には星と月が浮かんでいる。

夕方までの営業の店は閉まり、夜に開いている店にはランプの明かりが灯されていた。
市場の方では酒の肴にもなりそうなクイルダクの匂いがする。
シャシリクも昼間ほどではないが、幾らか焼いているのだろう。
それらの混ざった匂いが風に乗って漂っていた。

グラジアと比べれば、此処は暗い。
いつだったかに、ガラーシャが夜が短くなった、と言っていたのを思い出していた。]

そうだね。

[空を見上げながら、青年は同意した。
彼の思い出のある砂漠であれば、きっともっと星が見やすいのだろう。]

……そう、だな。
酒場にでも行こうか。

[笑う彼に、青年は考える。
この時間に、ある程度の品数が出るのは酒場だろう。
せめて、彼が楽しめるような場所に連れて行かなければ。
そんな思いから、記憶を手繰って舌鼓を打った店を探した。]*
(51) 2021/09/29(Wed) 21:13:45
 




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