［我が弾けると
　妻も追うようにして極めたようだった。>>+2

　その声も、震えも、表情も
　どうして此程までと思うほどに

　────おしい。


　このまま、ひとつに溶け合ってしまうことは
　流石に叶わねど、
　子を成して混ざり合わんと
　長い銃身は粘り気を帯びた熱い塊を
　幾弾も吐き出した。

　瘤が萎み、抜けた後にも
　簡単に零れ出してしまわぬよう
　蓋の役割を果たす。

　男のの深さを体現するかのように
　しつこく張り付いて。］
　

［もうひとつ
　施そうとしていた蓋の方も
　戒めを解いた後は順調に進んでいった。

　狭い通り道はぬるみを帯び
　銀色の刀身は
　水音と共にシキの摩羅へと吸い込まれていく。>>+3

　痛みではない何かに
　色が塗り替えられていく最中、
　自由に動かせるようになったばかりの手が
　縋るように伸びたが>>+4］



　　　……ぅん？



［意図を掴めぬ内に
　ずず、…！
　重力に引かれるように飲み込まれ
　切っ先は腫れた鋭敏な器官を小突いた。>>+5］

　
［途端、
　シキから強烈な快が匂い立つ。

　ものすごい香気を
　内に抱え込んでいるのは分かるのに
　必死に抗い、抑え付けようとしているのか
　頑是ない子どものように
　敷布に頭を擦り付け、拒むような仕草を見せる。>>+6



　　　（駄目だ、隠すな
　　　　それも全て我に寄越せ…！）



　何もかもを
　喰らい尽くしてやらんと
　妻の築いた最後の砦を崩しにかかった。］
　

　







［呪詛のように欲望を吹き込むと、　
　甲に立てられた
　甘い痛みをそのままに>>+6
　得物の柄と押し付けた腰を小刻みに揺らして
　砦の決壊を誘った。］*