人狼物語 三日月国


84 【R18G】神狼に捧ぐ祀【身内】

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「祭礼は私にとって、常に其処に在るものです。
 呼吸を娯楽とせぬ様に、"つまらぬ"、と。
 儀式にその様な思考を割り入れた事もありませんでした。

 私は真面目だけが取り柄で御座います。
 五十鈴さまは、つくづく私の考え至らぬ事をなさいます。
 ………その型破りこそが、
 今の島に必要なものであるのでしょう」

「ユヅ……やっぱ真面目だなあ。

ねえ、僕そろそろさ、本当に”生贄”が出る祭りになると思ってる。
神に守られて、それで島のみんなが納得してんならさ、別にこのままを続ければいいけどさ。

僕は納得してない。
ユヅ……僕は、僕にはね……神狼の血が流れてる。
だからきっと神狼を殺せる。
踊って、神狼を降ろして、殺す。
殺して……僕が新しい島の守り神になる。
生贄のいらない島を作るんだ。

……だから一番手を狙ってた。でもサクヤに取られた。
僕と、約束してくれない?

もし、僕が失敗したら……代わりに、ユヅじゃなくていいんだ、誰か……神狼を殺して欲しい」


「呆れたな。この小さな島でそれをやるか、だから今日まで経って外者扱いも晴れねんだよ。」
ひとりひとりたらし込めとは言わねえけれどさ‥‥

「ま・・・礼はタダなら受け取ってやるよ。」

「忘れていく以外に使い道は無いと思ってたんだけどな。
残されている俺の記録も、俺の記憶も。」

「己からふんだくった言質は覚えに留めおかねえと行けなくなっちまった。」
そういってふらふらと隅に歩いていく。


「まったくなんなんだよ…己のような奴がいなけりゃ俺はもうとっととさ。」

「先例に倣って全部壊せるほうを選べていた筈なんだがな、おかしいね・・・。」
祠の岩肌に背をあずけたら、両目もつぶってこっきり開こうとしなくなってしまった。

 ふたりが話している間にも、
 狼はおんなを貪り、嬲り、食らっていく。
 ぐらぐらと煮えたぎる熱は、
 しかしついに溢れ、零れていく。
 
 すべてが過ぎ去った後、そこに残るのは残滓だけだ。

 荒く息を吐きながら、
 ゆっくりと体を起こす。

 その瞳には、一度手放した理性の光が戻っていた。

「……ぅ、……っく、は、……っぁ、
 何……こ、れ、……なんだ……?」

 ゆら、ゆらと。ふらつきながら、足がもつれ倒れ込む。
 村人たちの輪は、またすぐに閉じた。
 次のものが、巫女に覆いかぶさるのだ。

【人】 書生 シキ

「…………。」

己の言葉
を引かれれば。
それについては、云とも寸とも取り合わず。

しかし、■■■と小さく言葉を交わしたその後は
一転して、ただただ"思い違っていた"とばかりに
隠しきれぬ疑念で、目を細め凝らすばかり。

そうして小さく息を殺し、
大人たちのまま成らぬ様子を見やる。

嗤う沙華の白い顔をちらりと一瞥する折
これまで暗がりの中で曖昧に揺れていた青年が、
初めて、感情的な色で瞳を染めているのが見て取れただろう。
(61) 2021/07/22(Thu) 17:39:30
沙華の言葉にはふと自嘲のような笑みを零し、
その背を見送った。

既に目覚めた狼にも、渇きと飢えはあるのだろうか?

この余所者の記録さえ残そうとしてくれている、
心優しき薄桜色の狼にも。

次の夜に、誰かを喰らうはどちらだろうか。


徐々に徐々に、男は島に馴染みはしてきている。
現にユヅル、リェン、モクレンのようなモノもいる。

言葉を装うのは、
そちらの方が、島民それぞれが自分にとって
どういう対応をするか分かりやすいからである。
まるで、酸を調べる青い紙。

…ああ、慎重なのだよ。この男は。
海の上に流れる薄氷を歩くように。

ぬちぬち、ぐちぐちと、輪の中で水音は続いている。

一度突き立てられた牙。
そのうちに彼女の産む音にも、
快楽の嬌声が宿り始めることだろう。

君が彼女の胎の道を、開いたのだから。

未だ混乱しているとはいえ、最早戸隠の脳裏には、
神狼から、これから何をするかが刻まれているのだろう。
受け入れるのには時間がかかるかもしれないが。

「…腹ぁいっぱいになったか? 戸隠はん。」

傍の島民が持つ布束の一つを取り、
言葉の装いを戻した男が、地に崩れる戸隠の元へ歩み寄る。

触れる事が可能なら、爛れた身体の残熱を拭おうとする。
乱れた綺麗だった舞服を正そうともするかもしれない。

「最悪……」


 端的な感想だけを漏らして、荒い息と滝のような汗を流す。
 大人しく拭われ、服まで正されながら、
 そこしか動かなくなってしまったかのように
 シラサワの顔を目だけで見上げた。

「……やることは……分かった。
 やらなきゃ、いけ、ないってことも。
 ……
くそ
、くそくそ、くそっ!」

 舞服は、あちこちが穢れている。
 どちらのものか、もうわからないくらいに。
 
「……踊って、…いられれば、
 俺はっ、それで、よかったのに」
 
 けれど、全身を貫くあの肌の柔らかさと。
 脳の奥が焼き付くような快感と、
 禁断の果実の甘さを、
 忘れることができず、ぶるりと震えた。

【人】 よろず屋 シラサワ

>>59 沙華
>>60 五十鈴
>>61 シキ
「伊達に商人やってへんで?
 ええねん、どうせ答えの出ぇへん問答や。
 全員が同じ方向なんぞ向けせんのやからな。」

そう言って男はにっこりと笑うのだ。
ある程度の反応は織り込み済みではある。

「そらぁありがたい話や。
 せいぜい派手に束ねた線香花火、見せたるで。」

意外やったんは沙華はんが一度引っ込んだぐらいやな。

「放火と花火の点火は違うやろ?
 俺は別に、他所様の家焼こう思うとらんで?」

聞こえた悪態に、青緑眼だけがそちらを向いた。


ブレスレットを着けているモノは皆当事者だ。

火を付け、そこに材をくべれば、色は変わる。
シキのその瞳に宿る色もまた、そうやって変わっていく。
(62) 2021/07/22(Thu) 18:32:29

【人】 左方舞 五十鈴

>>62 シラサワ

「そ、でもシラサワはみんなで一緒になんとかしよう、って言ってるように僕には聞こえるけどな。
でもさ、騒ぐなら僕にも考えはあるよ」
(63) 2021/07/22(Thu) 18:39:30
逆らえたらいいんだけどね。
今まで誰も逆らえなかったんだよ、『神狼』には。

俺だって沙華の記録通りなら、
狼になった時同じ様相だったんだ。
だから、直前まで俺は何も言えなかった。

楽しく笑っていた戸隠を、
…俺の手では穢せなかったんだ。


「ほんまな、島外の人間やのにやらなあかん。
 服は後で新しいの用意するわ。」

やっていることに無防備ならば、
するりとシラサワの手が戸隠の頬を撫でる。
ブレスレットが首筋に触れる。

きっと、そちらと比べて冷たいことだろう。

少しだけ力を込めて、顔を上げさせる。

「……俺に神託が下らんうちは面倒は見る。
 沙華はんかて助けてくれる。…俺らは同胞や。」


……それでも、日中の間だけでも忘れていた方がマシなのかな?
なぁ、沙華。それが彼の助けになるのなら。

【人】 よろず屋 シラサワ

>>63 五十鈴

「なんとか出来るかはわからんなぁ…。
 俺は知らんもんが知った方がええ言うとるだけやで。

 ……考え?」

なんのこっちゃ、という顔で、改めてそちらを見た。
(64) 2021/07/22(Thu) 18:52:35

【人】 左方舞 五十鈴

>>64 シラサワ

「……ちぇ、知らんもんが知った方が、って、まだこの祭りがどういう祭りか知らない人がいるの?
僕はもう全員知ってるのかと思ってた」
(65) 2021/07/22(Thu) 19:05:44

【人】 よろず屋 シラサワ

>>65 五十鈴
「島外から来たんは分かってなかったやろ。
 まぁ今はもう全員知ったんちゃうか?
 喋っとらんのはよう分からんけど。

 少なくともシキはんは分かったやろ。」

この子は切り返すと割とすぐ引っ込むなぁ。
可愛らしいな。

そんな感想を抱きつつ、言葉を交わす。

「"五十鈴はん"は舞の奉納出来るからええな。
 選ばれるん待ち遠しいんか?」

一番ではなくなったが、
それでも選ばれたいんだろうか、と。
(66) 2021/07/22(Thu) 19:16:07

【人】 学徒 蝶間

「『花明かりを坐視せしめば、薄紙を剥がされのたうつのみ』」

まさしく咲き誇るは草鳥頭。
祭事の華やかさとは、まさしくそうであると学徒は読んだ。
のたうつべくして、誰もが素知らぬ薄紙(くるしみ)と宣わり、自らの手元の薄紙をまた一枚、と捲った。

「……さて、誰も彼も思う所があるようですがね。
 小生は字は読めても、心髄は読み解けない」

むべらるかな。はらりと、一枚また捲る。

「何であれ、祭事が終わるまでに"悔恨"は残さぬように過ごすべきだとは思いますね。
 ……まぁ、其れほどまでに素直な御人が集まっているとは思えませんが」
(67) 2021/07/22(Thu) 19:23:49
/*
そういや俺は狂人やから無いんやけど、
時間近いし襲撃もランダムチェック忘れんようになーと、
一応アナウンスしとくな?

まぁまだ魔術師はんっぽいの分かってないんやけど。
石蹴った子見えせんな。誰か見たかいな?

【人】 左方舞 五十鈴

>>66 シラサワ

「……そういうことだから」
(68) 2021/07/22(Thu) 19:30:46
「真実、神狼様の供物になる御方が出ると。
 そう思われるのですね。
 ………皆々様、心から納得されている方はどれ程いるのか。
 境内での様子を見るに、
 諸手を挙げてとは行かぬようですが。

 五十鈴さまが、神狼様の血を………?」

五十鈴は自由で破天荒だと認識しているが、
無用な嘘を付いているとは思えなかった。

「そのお言葉が真であるならば、
 五十鈴さまは人の身から神になるおつもりなのですか。
 何故、それほどまでのお覚悟が………。

 ………私は、未だ迷いの中に居ります。
 島の掟を、打ち破るべきなのか。
 誰しも捨てられぬものがありましょう」

奉公人にとって、それは島の習わしなのだと。

「しかし。こうして五十鈴さまと共鳴りを成せた事実こそが、
 揺るぎ無き答えなのかもしれません。
 
 新しき風を吹かせる時が来たのでしょうか。
 祭礼が終わる時に、必ずや神狼様が現れる筈です。
 其れまでには、私も覚悟を決めたく存じます。
 
 どうか五十鈴さまに幸運がありますように」

神殺しの確約はできない。
だがあなたの覚悟を後押ししたい。
そんな思いが込められていた。

ユヅルは、静かに耳を傾けている。
(a3) 2021/07/22(Thu) 19:56:05

/* すみません、今GMからもお知らせありまして、ランダム票振りますね。
このあとのロールに入れます!


少し冷えたブレスレットが首筋に触れ、
太い血管が冷えて、ぞくりと肌が震える。

あなたに顔をあげさせられて、
混乱と、
恐怖と、
悔恨と。
そういったものに思わず涙すら浮かべた。

「……とりあえず、あんたらに頼むしかないみたいだ。
 頼むよ。
 ……俺は、……せめて舞は続けるからな」

 そういって、力無く立ち上がろうとする。
 ──その懐から、ひらり、と一枚の紙が落ちた。

 その紙には、<<シキ>>whoという名が刻まれていた。

/*
了解やで、日付変更から俺らは大忙しなるやろうしなぁ。

これで俺当たったらほんま笑うな…
(上の自分の赤会話見ながら)

/* シキさんか〜。襲撃予告してる暇あるかなぁ。

 ……沙華さんが襲撃でいいんだったか?
 念のため俺もセットしておこうか。

/* って、予告する分には別に俺でも沙華でもいいんだな。
 じゃあ俺から告知しておこう。

/*
またえらいとこ当たったなぁ。
そやな、両方しといたほうが安牌やろ。
特に智狼は犠牲者の役職分かるしな。

告知はどうしよな、俺でもええけど。

/* ふと思ったのだが、告知しておいて沙華さんが
 ランダム設定とかしててズレたらえらいことになるな!

 ……バタバタしててすまん。
 もし沙華さんの確認が取れたら発射としておこう。

/*
ああじゃあ任せたわ。狼は二人やからな。

/*
了解や。
しゃあない、今日が実質俺ら狼側の初日や。
何か齟齬があったら
明日からちゃんと打ち合わせしておけばええやろ。

五十鈴は、静かに目を伏せている。
(a4) 2021/07/22(Thu) 20:33:12

「いーよ、ありがとユヅ。

僕は僕がやりたいようにやるだけだから。
でも……もしもの時は、……ユヅは助かってね」

シラサワは、五十鈴に眼を細めた。
(a5) 2021/07/22(Thu) 20:35:23

 




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