鏡に映る自分は今日も────美しい。

薔薇の香油はトラヴィスの身体に沁みるように香る。
目に見えない美しさまで兼ね備えているとは……

「我がことながら、賞賛せざるを得ない」

鏡の向こうの己と手を合わせた。賞賛、ありがとう。

「……うん？」

　夕食後、端末を確認していた男は目を瞬かせた。相変わらず無愛想の無表情で機械めいていたが、こぼれた声はどこか掠れていたしほんの少し疲れたような空気がある。
　男は三食いつもほぼ同じメニューである。活動するのに必要な栄養素が取れればいいので、料理を変える必要があまりなかった。

「……この監獄でハロウィンらしいお菓子を配るなど理解できないし浮かれすぎではと思っていたが……輸血パックあるのか……」

　端末で配っているお菓子のリストを確認できる事をチャンドラから聞いた男は、しばし考え込む。
　治療や蘇生に使うかもしれないと思い普段は自分から輸血パックの申請はしていないが、"たまたま配られた"のであればちゃっかり貰っていいんじゃないだろうか。

「…………一つ、いや三つくらい貰いに行くか……」

　微妙に欲が出た。そんな訳で、男は後ほどパンプキンパイ^vilとタフィー^vilとスティックキャンディ^vilを貰ったのでした……。

>>74

「…………」

　輸血パック貰えなかった…………。
　食べ物に好きも嫌いもなかったので、三つも貰ってしまったお菓子を少しずつ消費したのだった……。もっ……もっ……。

フ……私の先輩パワーの見せ所だな。
後輩に奢ってやろう、はぐれジンジャーブレッドマン^vilとチュロス^vilを。

「…………」

>>75　の近くに座って静かにおやつを食べる集団を形成した。ダイス・パワーある先輩でなくてすまないね……
もっ……もっ……。

　華麗に輸血パックではなくお菓子を貰ってきた先輩を見た。

「……」

　お菓子にはお茶がつきものであることは知っている。
　……紅茶淹れたほうがいいんだろうか……。

　後輩、そっと席を立って紅茶を淹れ始める。そんなことした事ないけど。元軍人だし……。
　紅茶の出来は多分71点くらい。

何だかよく分からないが、男も流れに乗る。
いや、男にすればそのつもりは無いが。

シナモンロール^vilとかぼちゃ^vilと輸血パック^vilを頼む。

あっ、お菓子パーティしてる！

「僕もちょこっと頼んじゃお♡」

鮮血^vilとかぼちゃプリン^vilと目玉ゼリー^vil。なにがくるかな〜？

キンウもお菓子を貰ってみる事にしました。
三つほど、えいっ。

かぼちゃプリン^vilとキャンディ^vilとはぐれジンジャーブレッドマン^vilを貰いました。

「わぁ。新鮮だぁ」

どうしようこの血。めっちゃ鉄の匂いする。
大きなジョッキになみなみと注がれたそれを目の前に兎はフリーズしている。

とりあえずかぼちゃプリン食べよ。。。

「ありがとう、ダビー…………ん？……案外上手いね君。どっかで習った？」

渋めの味を覚悟していたが裏切られたので、目を瞬かせて後輩の仕草を観察した。意外だねえ。

「拙も頂きましょう！！」
ドン！パンプキンパイ^vil！シナモンロール^vil！スイートポテト^vil！

　なんでそんなの鮮血あるんですか？？？の顔。
　輸血パックは武器に使うから嬉しいけど吸血鬼というわけではないので……。

「……チャンドラ様。俺、貰いましょうか？」

　でもなんとなく引き取ろうとした。使えるかなあと思い……。

「恐縮ですトラヴィス様。いえ、習ってはいませんが……淹れ方調べたので……」

　多分レシピがあればできるタイプ。マニュアルはちゃんと読むタイプ。